JPH03277216A - 温室用シート - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、農業用温室を形成する温室用シートに関する
。

従来の技術と発明の課題 従来より、温室用シートに遠赤外線放射性セラミックス
を添加し、保温性を向上させることが知られている。

このため、具体的には、遠赤外線放射性セラミックスの
粉体を透明プラスチックに混入してシートに成型したも
のが実施されている。

このセラミックス入りシートは、混入したセラミックス
粉体により強度が低下するという欠点がある。また、こ
の強度低下を抑えるため、混入するセラミックスの量を
僅かなものとしなければならず、セラミックスによる保
温効果を十分得ることが難しい。

そこで本発明は、強度低下を招来することなく、十分な
量のセラミックスを付加した温室用シートを得ることを
目的としたものである。

また、より保温効果を高めることをも目的としている。

課題を解決するための手段及び作用 本発明は、透明シート体の表面に、遠赤外線放射性セラ
ミックスを含有する塗料を、点状、線状等に間隔を設け
て、全表面積の２０乃至７０パーセントを占めるように
塗着してなる温室用シートである。

この温室用シートは、シートとは別個に塗料を設けて、
これを塗着するものであるので、当然シートの強度を低
下させることはない。また、塗料中のセラミックス含有
割合も、塗着する塗料の量すなわち厚さも多くすること
ができるので、遠赤外線放射性セラミックスの保温作用
も十分に利用することができる。

この構成では、シートの一部が塗料により覆われ、かつ
この塗料は不透明であるから、シート全体としての透光
性は低下し、このシートを用いた温室内に到達する直射
Ｅｌ光のエネルギは、塗料を有しないものを用いた場合
より低下する。しかし、実験によれば、塗料を塗着した
部分の面積が全表面積の２０乃至７０パ一セント程度で
あれば、このシートでは、上記の遠赤外線の作用がこの
エネルギ低下分を上回り、温室内をより高い温度にする
ことができる。なお、塗着部分を点状、線状にして間隔
を設けた形状とすると、植物各部に当たる光はほぼ均等
となる。

また本発明は、透明シート体の表面に、遠赤外線放射性
セラミックス及び炭化ジルコニウム等の蓄熱材を含有す
る塗料を、点状、線状等に間隔を設けて、全表面積の２
０乃至７０パーセントを占めるように塗着してなる温室
用シートを含む。

この温室用シートは、蓄熱材を有するため、−１−述の
作用に加えて、直射日光が当たらなくなったときの温度
低下が緩やかとなり、石油ヒータ等による保温のための
エネルギを節約することができる。

さらに本発明は、透明シート体の表面に、遠赤外線放射
性セラミックス及びキトサン等の含水材を含有する塗料
を、点状、線状等に間隔を設けて、全表面積の２０乃至
７０パーセントを占めるように塗着してなる温室用シー
トを含む。

この温室用シートは、塗料が、含水材を含むため、植物
から蒸発してシート表面に付着する水分を保有すること
になる。遠赤外線放射性セラミックスは、可視光等を水
に吸収されやすい４〜１５マイクロメートル程度の遠赤
外線に変換して放出する性質を持つものである。したが
って、塗料中に水分を保有すると、直射日光が当たって
いるときには、塗料中の遠赤外線放射性セラミックスが
この水分を効率的に加熱し、［」光が当たらなくなると
、この水分が遠赤外線を放射することになる。

すなわちこの水分が前記蓄熱材として作用する。

なお、この含水材と、前記蓄熱材を併せて塗料中に混入
させることもできることはいうまでもない。

実施例 第１図に本発明の温室用シートの例を示す。

この図のＡの温室用シート１０は、透明シート体１１の
表面に塗料１２を点状に塗着したものである。

この図のＢの温室用シート２０は、透明シート体２１の
表面に塗料２２を線状に間隔をあけて塗着したものであ
る。

この図のＣの温室用シート３０は、透明シート体３１の
表面に塗料３２を格子状に塗着したものである。

これらに用いる透明シート体１１，１２．１３には、通
常の温室に用いるビニル樹脂等よりなるものをそのまま
用いればよい。

塗料は、遠赤外線放射性セラミックスの粉体をエポキシ
樹脂等のレジン中に混入したものが利用できる。セラミ
ックスの割合は多いほうが効果的であるが、接着力を十
分ｊ１するため５０パーセン）・程度以下にとどめるほ
うがよい。

また、この塗料として、遠赤外線放射性セラミックス粉
体に、炭化ジルコニウム粉体を混合してもよい。すなわ
ち、例えば、セラミックス３５パーセント、炭化ジルコ
ニウム１５パーセント、レジン５０パーセントとしたも
のが測用できる。

さらに、この塗料として、遠赤外線放射性セラミックス
粉体にキトサンを混合してもよい。ずなわち、例えば、
セラミックス４５パーセント、キトサン５パーセント、
レジン５０パーセントとしたものが利用できる。

この塗料を塗着する際の間隔、塗着部分の幅は、数乃至
数十ミリメートル程度にしておくとよい。

この幅をあまり大きくすると、植物に日光を均一に当た
るようすることができなくなり、あまり小さくすると塗
料が剥がれやすく、厚く塗着できなくなる。

次に、本発明の模型実験について述べる。

この実験は、第２図に示す模型温室４０を作り、この内
部及び表面の温度を測定したものである。

この模型温室４０は、幅Ｗ２Ｏ０ＩＩＩＩｌ、奥行Ｄ３
００ｍｍ、高さＨ２５０ｍｍ、容積的１０４２であって
、内部の２か所に温度計４１．４１を設け、その平均値
を内部温度とし、約２メ一トル離れた位置から放射温度
計で表面温度を測定した。この実験は東京で１９８９年
１２月に行い、初めの９０分間直射日光下に置き、その
後板で日光を遮断して、温度変化の様子を測定したもの
である。

使用した温室用シートは、塗料を２０ｍｍの間隔を隔て
て２０ｕ幅に線状に塗着したもの（第１図Ｂの形状）で
あり、塗料は、（１）遠赤外線放射性セラミックス（日
本軽金属株式会社製［レゾニウムＡＪ）５０％、エポキ
シ樹脂５０％混合したもの、（２）遠赤外線放射製セラ
ミックス（同前）３５％、炭化ジルコニウム１５％、エ
ポキシ樹脂５０％混合したもの、を用いた。ほかに比較
のため透明シート体のみのものについて測定した。

その結果を第３図に示す。

同図の線１は、上記塗料（１）のセラミックスのみを混
入させたものを塗着したシートを用いた場合の内部温度
、線２は同表面温度を示す。なお表面温度は塗料部分に
ついて測定した。

同図の線３は、上記塗料（２）のセラミックスと炭化ジ
ルコニウムを混入させたものを塗着したシートを用いた
場合の内部温度、線４は同表面温度を示す。

同図の線５は、比較例の透明シート体を用いた場合の内
部温度、線６は同表面温度を示し、線７は外気温を示す
。

内部温度を示す線１，３．５を比較すると、セラミック
スのみを混入させた場合の線３は、比較例より高く、炭
化ジルコニウムを混入させた場合の線１はさらに高く、
本発明は透明シートより保温性が高いことがわかる。ま
た、線１は遮光後の温度低下が特に緩やかであることも
わかる。

発明の効果 本発明は、」二連のように、遠赤外線放射製セラミック
スを含む塗料を塗着したものであるので、当然シート自
体の強度低下を招くことがなく、従来と同様に破損の心
配なく使用することができる。

そして、塗料で一部が遮光されることになるにもかかわ
らず、従来以上の優れた保温性が得られる。

また、塗料中に遠赤外線放射製セラミックスに加えて、
炭化ジルコニウム等の蓄熱材やキトサン等の含水材を混
入させるとさらに優れた保温性、特に遮光後の温度低下
を緩やかにする効果が得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図Ａ、Ｂ、Ｃは、本発明のそれぞれ異なった例を示
す斜視図、第２図は模型実験に用いた模型温室の斜視図
、第３図は模型実験の結果を示す温度変化を表すグラフ
である。 １０．２０．３０−・・温室用シート、１１，２１゜３
１・・・透明シート体、１２，２２．３２・・・塗料。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、透明シート体の表面に、遠赤外線放射性セラミック
   スを含有する塗料を、点状、線状等に間隔を設けて、全
   表面積の２０乃至７０パーセントを占めるように塗着し
   てなる温室用シート。 ２、透明シート体の表面に、遠赤外線放射性セラミック
   ス及び炭化ジルコニウム等の蓄熱材を含有する塗料を、
   点状、線状等に間隔を設けて、全表面積の２０乃至７０
   パーセントを占めるように塗着してなる温室用シート。 ３、透明シート体の表面に、遠赤外線放射性セラミック
   ス及びキトサン等の含水材を含有する塗料を、点状、線
   状等に間隔を設けて、全表面積の２０乃至７０パーセン
   トを占めるように塗着してなる温室用シート。