JPH03274892A

JPH03274892A - 電気音響変換器

Info

Publication number: JPH03274892A
Application number: JP2073814A
Authority: JP
Inventors: Akihisa Suzuki; 晶久鈴木
Original assignee: Sharp Corp
Current assignee: Sharp Corp
Priority date: 1990-03-23
Filing date: 1990-03-23
Publication date: 1991-12-05
Also published as: KR910017904A; EP0448110A2; EP0448110A3

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】〔産業上の利用分野〕本発明は、例えば、インナーイア−タイプのヘッドホン
装置等の電気音響変換器に関するものである。

〔従来の技術〕

従来、インナーイア−タイプのヘッドホン装置は、例え
ば、第４図に示すように、ケース３８の筒状部３８ａに
おける図において上部側の開口を覆うように振動板３０
が配設され、また、この振動板３０に近接する内方の位
置に駆動部４０が設けられた構造となっている。なお、
上記筒状部３８ａの下部側は密閉状になっており、また
、上記ケース３８は、筒状部３８ａの外周面における下
部側に、側方へと延びる突出部３８ｂをさらに有する形
状となっている。

上記駆動部４０は、環状のマグネット３１と、このマグ
ネット３１の上端面に固着されているトッププレート３
２と、断面略Ｕ字状のヨーク３３とから成る磁気回路部
により構成されている。上記ヨーク３３は、その底面部
が上記マグネット３１の下端面に固着されると共に、マ
グネット３１とトッププレート３２とを囲う円筒部の外
周面が、ケース３８の筒状部３８ａの内周面上端側に嵌
着されている。また、このヨーク３３の円筒部の内周面
上部側には、トッププレート３２の外周面と対面すべく
径方向内方に突出する張出部３４が、形成されており、
この張出部３４とトッププレート３２との間に、所定の
隙間形状のギャップ３４ａが形成されている。

前記振動板３０は、その周縁のエツジ部３５を介して上
記ヨーク３３の上端面に連結され、また、エツジ部３５
の内側に、下端側が上記ギャップ３４ａ内に位置する中
空円筒状のボイスコイル３７の上端側が接合されている
。このボイスコイル３７に音声信号電流を流すことによ
り、上記振動板３０が振動し、この振動によって振動板
３０の前方側（図においては上方側）の空気に粗密波が
生じて音が発生する。

そして、上記では、振動板３０よりも後方側の空気にも
生じる粗密波の影響を抑えて低音域を増強するために、
前記ヨーク３３よりも後方に、振動板３０と駆動部４０
との間の振動板背面側空間３６ａに連通ずるバンクキャ
ビティ３６ｂが設けられ、さらに、トッププレート３２
、マグネット３１、ヨーク３３の中心を貫通すると共に
バンクキャビティ３６ｂ内からケース３８の前記突出部
３８ｂを貫通して外部に通ずる低音域増強用のダクト３
９が設けられ、このダクト３９を通して、上記パックキ
ャビティ３６ｂを外部にも連通させた構成となっている
。

〔発明が解決しようとする課題］ところが、上記従来構造では、低音域を増強するために
設けられているダクト３９を通して、このダクト３９と
の共振周波数域の音（通常は高音域の音）が外部に放射
され、この高音域の音だけが聞こえる周囲の人にとって
、非常に耳障りな状況になるという問題を生じている。

〔課題を解決するための手段〕

本発明の電気音響変換器は、上記課題を解決するために
、ケースの一端側に振動板とこの振動板の内方に位置し
て上記振動板を駆動する駆動部とが設けられると共に、
上記振動板と駆動部との間の空間を外部に連通させるべ
く、上記ケースの一端側から他端側に上記ケース内を延
びる中空状の低音域増強用のダクトが設けられている電
気音響変換装置において、上記ダクト内に開口すると共
に、このダクトを通して外部に放射されるこのダクトの
形状に応じた音域に対して共鳴吸音作用をなす空間形状
を有する吸音部がさらに設けられていることを特徴とし
ている。

〔作　用〕

上記の構成によれば、ダクトを通して外部に放射される
このダクト形状に応じた音域の音は、吸音部との共鳴に
よってその強度が低減され、この結果、外部への漏れ量
は小さくなる。

［実施例］本発明の一実施例を第１図ないし第３図に基づいて説明
すれば、以下の通りである。

本発明に係わる電気音響変換器としてのインナーイア−
タイプのヘッドホン装置では、第１図に示すように、ケ
ース１は、図において上端側か開口した筒状部１ａと、
この筒状部１ａの外周面における下部側から側方へと延
びる突出部１ｂとを有する形状に形成されており、上記
筒状部１ａにおける上部側の開口を覆うように、振動板
２が配設されている。また、上記筒状部ｌａ内には、振
動板２に近接する位置に、この振動板２を駆動するため
の駆動部３が設けられている。

上記駆動部３は、筒状部１ａと同軸上に配設された環状
のマグネット１０と、このマグネット１０の上端面に固
着されているトッププレート１１と、断面略Ｕ字状の有
底円筒状のヨーク１２とから成る磁気回路部により構成
されている。上記ヨーク１２は、その底面部１２ａに軸
心貫通穴が穿設されると共に、この底面部１２ａ上に上
記マグネット１０の下端面が固着されており、この状態
で、ヨーク１２の円筒部１２ｂ内に上記マグネット１０
とトッププレート１１とがほぼ同軸状に位置するように
なっている。そして、ヨーク１２の円筒部１２ｂの外周
面を、ケース１の筒状部１ａにおける内周面上端側に嵌
着することによって、駆動部３のケース１内への取付け
が行われている。また、上記トッププレート１１はマグ
ネット１０よりも幾分大きな外径寸法を有する形状で形
成されると共に、上記ヨーク１２の円筒部１２ｂの内周
面には、トッププレート１１と径方向に対面する位置に
、軸心側へと突出する張出部１３が設けられており、こ
の張出部１３とトッププレート１１との間に、所定の隙
間形状のギャップ１４が形成されている。

一方、前記振動板２は、その周縁にエツジ部１７が形成
されており、この振動板２は上記エツジ部１７を介して
ヨーク１２の円筒部１２ｂにおける上端面に連結されて
いる。また、上記振動板２には、エツジ部１７の内側に
、下方へと延びる中空円筒状のボイスコイル１６の上端
部がさらに接合されており、このボイスコイル１６の下
部側が、上記ギャップ１４内に挿通された組立状態とな
っている。

また、上記ケース１の筒状部１ａ内には、駆動部３より
も下側に空間部、すなわち、バックキャビティ１５ｂが
設けられており、振動板２と駆動部３との間の振動板背
面側空間１５ａは、ギャップ１４と、ヨーク１２の底面
部１２ａにおけるマグネット１０よりも外側の位置に穿
設されている連通穴１８とを順次介して、上記ハックキ
ャビティ１５ｂに連通している。さらに、トッププレー
ト１１、マグネット１０、ヨーク１２の底面部１２ａの
各中心貫通穴を貫通して上記振動板背面側空間１５ａ側
からバックキャビティ１５ｂ内へと延びる中空筒状のダ
クト１９が設けられており、このダクト１９は、上記バ
ックキャビティ１５ｂ内で略９０度の折曲形状となされ
た後、ケース１の前記突出部ｌｂ内を貫通して外部に通
ずる形状に形成されている。したがって、上記振動板背
面側空間１５ａは、このダクト１９を通して外部にも連
通ずる構成となっている。

そして、上記では、ケースｌの突出部ｌｂ内に、上記ダ
クト１９の中途位置に開口する吸音部２０がさらに設け
られている。この吸音部２ｏは、第２図に示すように、
ダクト１９の周面がら略直交する方向に延びる円筒状の
小径部（以下、首部という）２１と、この首部２１に連
なると共にこの首部２１よりも径の大きな円筒状の大径
部（以下、胴部という）２２との密閉状空間により構成
されている。

上記構成のヘッドホン装置においては、前記ギャップ１
４に一定の磁束が発生しており、音声信号電流がボイス
コイル１６に流れるときに、フレミングの左手の法則に
基づく駆動力がボイスコイル１６に作用する。この結果
、ボイスコイル１６は音声信号電流に応じて振動し、こ
の振動が振動板２に伝達され、この振動によって振動板
２の前方側（第１図において上方側）の空気に粗密波が
生じて音が発生する。

ところで、上記のような振動板２の振動により、この振
動板２よりも後方側、すなわち、振動板背面側空間１５
ａ内の空気にも粗密波が生じる。

この粗密波との干渉によって前方側に放射される音声、
特に低音域の音声の減衰を生じないように、上記振動板
背面側空間１５ａ内を、前記したハックキャビティ１５
ｂに連通させると共に、ダクト１９を通して外部にも連
通させている。これにより、低音域が増強された音声出
力が行われる。

そしてこの場合、前記した従来構成においては、低音域
を増強するために設けられているダクトを通して、この
ダクトとの共振周波数域の音が外部に放射されるものと
なっている。例えば、ダクトの長さが２ｃｍの場合、こ
の長さの２倍の長さの波長を有する８　５００＆を中心
とする高音域の音が上記ダクトを通して外部に放射され
る。そこで、上記実施例においては、ダクト１９を例え
ば２印で構成する場合には、前記した吸音部２０を、８
５００Ｈｚに共振周波数を有する空間形状に設定してい
る。すなわち、この吸音部２ｏを、前記した首部２１と
胴部２２とを有する形状として形成する場合には、この
ときの共振周波数ｆは、但し、■は空気中の音速、πは
円周率、Ｓは首部２１におけるダクト１９への開口面積
、ｌは首部２１の長さ、Ｗは胴部２２の容積。

で求められ、この式に基づき、例えば、■を３４０ｍと
して、首部２１の直径を２閣、長さｌを２閣、胴部２２
の容積Ｗを６．３６６　Ｘ　１０−”ｃｃとすることで
、この吸音部２０での共振周波数ｆは８５００Ｈｚとな
る。この結果、ダクト１９を通して外部へと伝播する周
波数８５００Ｈｚを中心とする音に対し上記吸音部２０
が共鳴吸音作用をなし、これにより、外部へと漏れる音
が低減される。第３図には、ダクト１９内を伝播して外
部に漏れる音の周波数分析結果の一例を示している。図
のように、従来は図中破線Ｂのように、８５００Ｈｚ近
辺の音域が強調されて外部に漏れるものとなっていたが
、上記実施例の構成においては、図中実線Ａのように、
上記周波数領域においても他の周波数領域と同程度の音
量レベルまで充分に減衰されたものになっている。この
ため、従来、耳障りな特定の高音域のみの音が聞こえる
ことで、周囲の人には不愉快さを感じさせるものとなっ
ていたが、上記実施例においては、使用者には低音域が
強調されると同時に、従来生じていた外部への漏れが殆
ど生じないので、周囲の人に不愉快な思いをさせること
への気づかいをする必要がなくなり、この結果、使用快
適性が向上する。

また、ダクトを通して外部に漏れる音を低減するために
は、このダクトの外部への連通関口位置に蓋をする構成
等とすることも考えられるが、この場合には、使用者側
に向かう音の低音域を増強するというダクトの本来の効
果も低減する。しかしながら、上記実施例の構成におい
ては、ダクト１９による低音域増強効果を損なうことな
く、このダクト１９を通して外部に漏れる音の低減を図
ることができる。

なお、上記実施例は本発明を限定するものではな（、本
発明の範囲内で種々の変更が可能である。例えば、吸音
部２０はダクト１９に連通する位置であればケース１に
おける突出部１ｂ以外の任意の位置に設けることが可能
であり、また、吸音部２０の空間形状も上記実施例以外
の形状で構成することができる。また、上記では、イン
ナーイア−タイプのヘッドホン装置を例に挙げて説明し
たが、本発明は、その他の電気音響変換器に適用するこ
とが可能である。

〔発明の効果］本発明の電気音響変換器は、以上のように、低音域増強
用のダクト内に開口すると共に、このダクトを通して外
部に放射されるこのダクトの形状に応じた音域に対して
共鳴吸音作用をなす空間形状を有する吸音部がさらに設
けられている構成である。

それゆえ、ダクトの形状に応じた音域の音の外部への漏
れ量が低減され、この結果、周囲の人が従来感じていた
不愉快さの解消を図ることができるという効果を奏する
。

ある。

第２図は上記ヘッドホン装置に設けられている吸音部の
拡大断面図である。

第３図は従来構成における測定結果を付記したヘッドホ
ン装置におけるダクトを通して外部に漏れる音の周波数
分析結果の一例を示すグラフである。

第４図は従来例を示すものであって、ヘッドホン装置の
構成を示す断面図である。

１はケース、２は振動板、３は駆動部、１’５ａは振動
板背面側空間、１９はダクト、２０は吸音部である。

Claims

【特許請求の範囲】

１．ケースの一端側に振動板とこの振動板の内方に位置
して上記振動板を駆動する駆動部とが設けられると共に
、上記振動板と駆動部との間の空間を外部に連通させる
べく、上記ケースの一端側から他端側に上記ケース内を
延びる中空状の低音域増強用のダクトが設けられている
電気音響変換装置において、上記ダクト内に開口すると共に、このダクトを通して外
部に放射されるこのダクトの形状に応じた音域に対して
共鳴吸音作用をなす空間形状を有する吸音部がさらに設
けられていることを特徴とする電気音響変換器。