JPH0327487Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔考案の技術分野〕 この考案はスプリングユニツトの上下面の少な
くとも一方の面に袋体に羽毛を収容してなるパツ
トが添設されるマツトレス装置に関する。

〔考案の技術的背景とその問題点〕

一般にマツトレス装置は、多数のコイルスプリ
ングを平板状に連結してスプリングユニツトを形
成し、その上下面の少なくとも一方の面に袋体に
羽毛を収容してなるパツトを添設し、このパツト
によつて利用者にやわらかな良好な感触を与える
ようにしたものがある。このパツトは、周縁部が
スプリングユニツトの外周面を覆うまち地にエツ
ジテープによつて縫着され、また裏面側の周辺部
は一端をこの裏面に縫着し他端をコイルスプリン
グに連結したフランジ布によつてスプリングユニ
ツトに固定される。

ところで、このようなパツトにおいては、美観
の向上や羽毛が片寄るのを防止するため、キルテ
イングを施すようにしている。キルテイングはそ
の線が深く鮮明であることが重要な要件の１つで
ある。しかしながら、上述したマツトレス装置に
おいて、キルテイングされたパツトを設ける場
合、その周辺をまち地に縫合したり、フランジ布
でスプリングユニツトに固定するときに、このパ
ツトにかなり大きな張力を加えながら行なわなけ
れば、たるみのない良好な状態に設けることがで
きない。すると、その張力によつてパツトの袋体
が伸びるので、この伸びによつてキルテイングの
線が浅く不鮮明になるという欠点があつた。

〔考案の目的〕

この考案は、パツトをスプリングユニツトに設
けるときに、このパツトがこれに加わる張力で伸
びてキルテイングの線が浅く不鮮明になることが
ないようにしたマツトレス装置を提供することに
ある。

〔考案の概要〕

この考案は、キルテイングされたパツトの裏面
側に、このパツトがこれに加わる張力で伸びるの
を阻止する非伸縮性の補強布地を設けることによ
つて、上記パツトが形崩れしないようにしたマツ
トレス装置である。

〔考案の実施例〕

以下、この考案の一実施例を図面を参照して説
明する。第１図はベツド１を示し、このベツド１
は基体２を有する。この基体２の上面にはマツト
レス装置３が載置されている。このマツトレス装
置３は第２図に示すようにスプリングユニツト４
を備えている。このスプリングユニツト４は、多
数のコイルスプリング５をヘリカル線６ａで平板
状に連結して形成されている。このスプリングユ
ニツト４の上下面周縁には枠線６がそれぞれ設け
られている。また、スプリングユニツト４の上下
面にはそれぞれ下部クツシヨン体７と表面が鏡地
８で被覆されたパツト９とが順次重合載置されて
いる。下部クツシヨン体７はウレタンフオームな
どによつてスプリングユニツト１よりも大きな矩
形状に形成されている。また、上記パツド９はダ
ウンプルーフ布地からなる袋体１０に羽毛１１を
収容してなり、この袋体１０と上記鏡地８とはキ
ルテイング１２によつて一体に縫合されている。
このパツト９の裏面側、つまり袋体１０と下部ク
ツシヨン体７との間には平織り布地やキヤンバス
などのように張力を加えてもほとんど伸びること
のない非伸縮性の補強布地１３が介装されてい
る。この補強布地１３の周辺部にはフランジ布１
４の一端部が縫合され、このフランジ部１４の他
端部は下部クツシヨン体７の周縁部を巻き込んで
スプリングユニツト４の周辺部に位置するコイル
スプリング５にクリツプ１５で連結されている。
つまり、補強布地１３はフランジ布１４によつて
下部クツシヨン体７上に所定の張力で張設されて
いる。この補強布地１３と上記鏡地８との周縁部
は縫い目１６によつて一体的に縫合されている。
また、スプリングユニツト４の外周面にはまち地
１７が設けられている。そして、このまち地１７
の上下端に上記補強布地１３とパツト９との周縁
部がエツジテープ１８によつて縫合されている。

このような構造のマツトレス装置３によれば、
下部クツシヨン体７に鏡地８が一体に縫合された
パツト９を重合載置し、この鏡地８とパツト９と
の周縁部をまち地１７の上下端にエツジテープ１
８によつて縫合するとき、上記パツト９に大きな
張力が加えられる。しかしながら、パツト９の周
縁部はこの裏面側に設けられた補強布地１３の周
縁部とともにまち地１７に縫合される。そのた
め、パツト９を張設するときの張力は、このパツ
ト９と補強布地１３とに加わるから、この非伸縮
性の補強布地１３によつて上記パツト９が伸びる
のが阻止される。したがつて、パツト９に形成さ
れたキルテイング１２の形状が崩れることがな
い。つまり、キルテイング１２の線が浅く不鮮明
になることがない。

なお、この考案は上記一実施例に限定されず、
たとえばパツトの裏面側に裏地を設け、この裏
地、パツトおよび鏡地の三者を一体にキルテイン
グするようにしてもよい。そして、この場合上記
裏地と非伸縮性の補強布地との周辺部とを一体に
縫合し、上記パツトが張力で伸びることがないよ
うにしてもよい。

〔考案の効果〕

以上述べたようにこの考案は、スプリンクセユ
ニツトの上下面の少なくとも一方の面に下部クツ
シヨン体と、ダウンプルーフ加工された袋体に羽
毛を収容し、この袋体にキルタイングを施したパ
ツトを添設し、このパツト上に設けられたパツト
と一体的に結合された鏡地の周縁部と、スプリン
グユニツトの外周面に設けられたまち地の上下端
と、上記パツトの裏面側に、このパツトに加わる
張力でパツトが伸びるのを阻止するように張設さ
れた非伸縮性の補強布地とを縫合し、この補強布
地の周辺部に設けられたフランジ布で上記下部ク
ツシヨン体を巻き込んでスプリングユニツトに連
結するようにした。したがつて、補強布地によつ
てパツトが伸びるのが阻止されるから、パツトが
伸びてキルテイングが形崩れし、外観が損われる
ことがない。さらに、補強布地に設けられたフラ
ンジ布で下部クツシヨン体を巻き込んでスプリン
グユニツトに連結し鏡地と補強布地及びまち地を
縫合してなるので、例え鏡地がたるみを持つて設
けられても補強布地はたるみなく設けられている
ので、まち地がたるむということがなくマツトレ
ス装置全体の外観が損われるということがないな
どの利点を有する。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案の一実施例を示し、第１図はベ
ツドの斜視図、第２図はマツトレス装置の断面図
である。 ４……スプリングユニツト、６……コイルスプ
リング、９……パツト、１０……袋体、１１……
羽毛、１２……キルテイング、１３……補強布
地。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 多数のスプリングを平板状に連結してスプリン
   グユニツトを形成し、このスプリングユニツトの
   上下面の少なくとも一方の面に下部クツシヨン体
   及びダウンプルーフ加工された袋体に羽毛を収容
   し、この袋体にキルテイングを施したパツトが添
   設され、このパツト上に設けられこのパツトと一
   体的に結合された鏡地の周縁部と、スプリングユ
   ニツトの外周面に設けられたまち地の上下端とを
   縫合してなるマツトレス装置において、上記パツ
   トの裏面側に、このパツトがこれに加わる張力で
   伸びるのを阻止する非伸縮性の補強布地を張設
   し、この補強布地の周縁部を上記鏡地及びまち地
   とともに縫合し、この補強布地の周辺部にフラン
   ジ布の一端を縫合し、フランジ布の他端を上記下
   部クツシヨン体の周縁部を巻き込んでスプリング
   ユニツトに連結してなる事を特徴とするマツトレ
   ス装置。