JPH0327479A - 異常陰影検出装置 - Google Patents

異常陰影検出装置

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JPH0327479A
JPH0327479A JP1162901A JP16290189A JPH0327479A JP H0327479 A JPH0327479 A JP H0327479A JP 1162901 A JP1162901 A JP 1162901A JP 16290189 A JP16290189 A JP 16290189A JP H0327479 A JPH0327479 A JP H0327479A
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一男 志村
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、被写体の放射線画像を表わす画像データに基
づいて放射線画像の異常陰影を検出する異常陰影検出装
置に関するものである。
(従来の技術) 記録された放射線画像を読み取って画像データを得、こ
の画像データに適切な画像処理を施した後、画像を再生
記録することは種々の分野で行なわれている。たとえば
、後の画像処理に適合するように設計されたガンマ値の
低いX線フイルムを用いてX線画像を記録し、このX線
画像が記録されたフイルムからX線画像を読み取って電
気信号(画像データ)に変換し、この画像データに画像
処理を施した後コピー写真等に可視像として再生するこ
とにより、コントラスト,シャープネス,粒状性等の画
質性能の良好な再生画像を得ることが行なわれている(
特公昭fil−5193号公報参照)。
また本願出願人により、放射線(X線,α線,β線,γ
線,電子線,紫外線等)を照射するとこの放射線エネル
ギーの一部が蓄積され、その後可視光等の励起光を照射
すると蓄積されたエネルギーに応じて輝尽発光を示す蓄
積性蛍光体(輝尽性蛍光体)を利用して、人体等の被写
体の放射線画像情報をシート状の蓄積性蛍光体に一旦記
録し、この蓄積性蛍光体シートをレーザー光等の励起光
で走査して輝尽発光光を生ぜしめ、得られた輝尽発光光
を光電的に読み取って画像データを得、この画像データ
に基づき被写体の放射線画像を写真感光材料等の記録材
料、CRT等に可視像として出力させる放射線画像記録
再生システムがすでに提案されている(特開昭55−1
2429号,同56−11395号,同55−1634
72号,同5B−104845号,同55− 1163
40号等)。
このシステムは、従来の銀塩写真を用いる放射線写真シ
ステムと比較して極めて広い放射線露出域にわたって画
像を記録しうるという実用的な利点を有している。すな
わち、蓄積性蛍光体においては、放射線露光量に対して
蓄積後に励起によって輝尽発光する発光光の光量が極め
て広い範囲に3 わたって比例することが認められており、従って種々の
撮影条件により放射線露光量がかなり大幅に変動しても
、蓄積性蛍光体シートより放射される輝尽発光光の光量
を読取ゲインを適当な値に設定して光電変換手段により
読み取って電気信号に変換し、この電気信号を用いて写
真感光材料等の記録材料、CRT等の表示装置に放it
線画像を可視像として出力させることによって、放14
線露光量の変動に影響されない放射線画像を得ることが
できる。
上記X線フイルムや蓄積性蛍光体シート等を用いたシス
テム、特に人体の医療診断用として構或されたシステム
において、近年、単に観察(診断)に適した良好な画質
性能を備えた再生画像を得ることに加えて、画像の自動
認識が行なわれてきている(たとえば特開昭82−12
5481号公報参照)。
ここで画像の自動認識とは、画像データに種々の処理を
施すことにより、複雑な放射線画像から目的とするパタ
ーンを抽出する操作をいい、たとえば人体の胸部X線画
像のような種々の線状,1114 形状のパターンの入り混じった非常に複雑な画像から、
たとえば腫瘍に対応する陰影を抽出する操作等をいう。
このように複雑な放射線画像(たとえば人体の胸部X線
画像)において目的とするパターン(たとえば腫瘍影)
を抽出し、その抽出したパターンを明示した可視画像を
再生表示することにより、観察者の観察の補助(たとえ
ば医師の診断の補助)を行なわせることができる。
(発明が解決しようとする課題) 上記特開昭62−125481号公報には、たとえば人
体の胸部X線画像上を、この画像上の位置により変化し
ない特定のフィルタを用いて走査し、円形パターンと線
形パターンを抽出し、この円形パターンを腫瘍候補、線
形パターンを血管の陰影として表示する装置が記載され
ている。
しかし人体の放射線画像は非常に複雑であり、たとえば
胸部X線画像において腫瘍の陰影が肋骨のすぐ脇に現わ
れる場合と、肋骨と肋骨の中間部に現われる場合とでは
そのパターンが異なっている等、上記のように単純な構
或の装置では認識洩れや腫瘍でもないパターンを腫瘍と
して認識してしまうことが多いという問題点がある。た
とえば医療用システムにおいて画像の自動認識が行なわ
れると、医師か再生画像を観察して診断を行なう際、そ
の自動認識されたパターンに1」を奪われがちとなり、
自動認識に洩れがあるとそのまま医師が見逃がしてしま
う可能性が高く重大な問題となる。
これを避けるためには放射線画像上を走査するフィルタ
等を工夫して少しでも腫瘍等の候補と考えられるパター
ンを洩れなく抽出することが考えられる。しかし、この
ように少しでも腫瘍の候補と考えられ名パターンを洩れ
な《抽出すると、腫瘍ではないパターン(ノイズ)も多
く抽出されることになる。これでも洩れがあるよりはよ
いが、あまりにもノイズが多いと自動認識システムの信
頼性が低下し、また診断する医師がかえって疲労してし
まうことにもなる。
また、これまで自動認識のない、たとえばX線フイルム
に記録された胸部X線画像を観察(診断)する医師は、
それまでの知識,経験に基づいて、腫瘍が画像上のどの
位置にあってもそのパターンが多少変形していてもかな
り適確に腫瘍を抽出しているという事実がある。
したがって画像の自動認識においても、洩れのないよう
に抽出した肚瘍等の候補から、放射線画像上を走査する
ようなフィルタ処理では行なうことのできない高度な処
理を施して極力ノイズを低減させることが望ましい。
本発明は、上記事情に鑑み、たとえば腫瘍等の異常陰影
を精度良く抽出することのできる構成を備えた異常陰影
検出装置を提供することを目的とするものである。
(課題を解決するための手段) 第1図は、本発明の異常陰影検出装置の構或を明示した
ブロック図である。
被写体の放射線画像を表わす画像データS1が、候補抽
出手段1と情報演算手段2とに入力される。
候補抽出手段1では、入力された画像データ7 8 S1に、たとえば実空間フィルタリング処理等の比較的
簡単な処理が施され、上記放射線画像中の異常陰影の候
補Cが抽出される。
ここで「異常陰影」とは、標準的陰影には見られない、
たとえば胸部X線画像における腫瘍,石灰化,胸膜の肥
厚,気胸等の陰影をいうが、この候補抽出手段1はこれ
らの異常陰影の全てを抽出するものである必要はなく、
たとえば腫瘍影のみを異常陰影として抽出するものであ
ってもよい。
この候補抽出手段1で異常陰影の候補が抽出されずに洩
れてしまうと最後まで洩れたままとなってしまうため、
この候補抽出手段1で用いられる抽出方法としては、多
少のノイズ(対象とする異常陰影(たとえば腫瘍影)で
ないものを異常陰影候補として抽出してしまうこと、ま
たはそのようにして抽出された実際には異常陰影ではな
い異常陰影候補をいう)が混入しても実際の異常陰影を
洩れなく抽出することのできる方法を用いることが望ま
しい。
情報演算手段2では、入力された画像データS1に基づ
いて、被写体の解剖学的情報Dが求められる。
ここで「解剖学的情報」とは放射線画像上に表われた、
被写体の構造物に関する情報をいい、具体的には、たと
えば胸部X線画像における、肺野部.肺門部,肋骨.心
臓,横隔膜等の位置情報等をいう。尚、当然ながら、こ
の情報演算手段2においては、放射線画像上に表わされ
る被写体の構造物の全てを識別する必要はなく、たとえ
ば肺部を肺野部と肺門部との2つに区分する等、抽出の
対象としている異常陰影の種類等と飼応して必要な情報
のみが求められればよい。
候補抽出手段1で求められた異常陰影の候補Cは、画像
データS1とともに特徴量演算手段3に入力される。特
徴量演算手段3では、この候補Cの近傍の画像データS
1に基づいて各候補C毎に複数の特徴量F1 r  F
2 + ・・・・・・,Fnが求められる。
ここで「特徴量」とは、各候補Cの異常陰影としての確
からしさを反映する種々の量の総称をいい、たとえば各
候補Cの面積,形状の不整度、各候補C内の画像データ
の平均値、画像データの分散値、各候補C内の画像デー
タの平均値とその周辺の画像データの平均値との比率(
コントラスト)等をいう。この特徴量演算手段3でどの
ような特徴量を求めるか、いくつの特徴量を求めるかは
特に限定されるものではなく、抽出すべき異常陰影の種
類、抽出すべき精度、演算時間等を考慮して定められる
ものである。
特徴量演算手段3において求められた複数の特徴量Fl
,F2,・・・・・・,Fnは、異常陰影抽出手段4に
入力される。また異常陰影抽出手段4には情報演算手段
2で求められた解剖学的情報Dも入力される。異常陰影
抽出手段4では、入力された複数の特徴量F1.Fz,
・・・・・・,Fnおよび解剖学的情報Dとに基づいて
、候補抽出手段1で抽出された異常陰影の候補Cから弄
常陰影Tが抽出される。この異常陰影Tの抽出方法とし
ては、本発明においては特定の方法に限定されるもので
はないが、たとえば、 上記複数の特徴量Fl ,F2 + ・・・・・・,F
nを入力とし、上記候補Cが異常陰影である蓋然性の程
度を表わす量Eを出力とするニューラルネットワークを
備えて各候補Cの上記蓋然性の程度を表わす量Eを求め
ること、 たとえば胸部X線画像における腫瘍影を抽出すべき異常
陰影とした場合において、肚瘍影は姉門部より肺野部に
出やすいという性質があるため、解剖学的情報Dとして
求められた肺門部と肺野部とを区分する情報に基づいて
、上記蓋然性の程度を表わすffiEと所定のしきい値
とを比較して上記候補Cが腫瘍影であるか否かを判定す
る際に、該候補Cが肺門部にあるか肺野部にあるかに応
じて上記所定のしきい値を変えること、 上記解剖学的情報Dとして求められた肋骨の位置情報に
基づいて、腫瘍影候補が肋骨の交差部に存在する場合、
その候捕Cは腫瘍影からは外すこと、 等の処理が必要に応じて行なわれる。
尚、上記複数の特徴量F1,F2,・・・・・・,  
Fn11 ] 2 はニューラルネットワークの入力として用いることに限
定されるものではなく、NN法(nearestnei
ghbor)法、単純にしきい値と各特徴量F1,F2
,・・・・・・,Fnとを比較する方法、これら複数の
方法の組合せ等種々の方法を用いることができる。また
、解剖学的情報Dを上記複数の特徴量Fl,F2,・・
・・・・,Fnとともにニューラルネットワークの入力
として用いる等、上記複数の特徴量F1,F2,・・・
・・・,Fnと解剖学的情報Dを同時に用いるようにし
てもよい。
以上のようにして最終的に求められた異常陰影Tは、本
発明の異常陰影検出装置から出力され、その後たとえば
放射線画像上の異常陰影に特別の画像処理を施すこと、
異常陰影の情報を付した画像データを記憶すること、異
常陰影の位置を明示した可視画像を再生表示すること等
が行なわれる。
尚、本発明の叉常陰影検出装置の各機能は、第1図に示
した各ブロック1〜4の機能毎に峻別される必要はなく
、実質的に第1図に示した各ブロック1〜4の機能を有
していれば本発明に含まれるものであり、たとえば異常
陰影の候補を抽出するための実空間フィルタリング処理
を施しながら(候補抽出手段1の機能)、同時に異常陰
影候補の面積、形状等の特徴量を求める(特徴量演算手
段3の機能)こと等も本発明の異常陰影検出装置に内包
されるものである。・ (作  用) 本発明の異常陰影検出装置は、上記構成を備えているた
め、ノイズが混入することがあっても洩れのないように
異常陰影候補を抽出し、複数の特徴量および解剖学的情
報に基づいてこの抽出された候補から異常陰影を抽出す
ることにより、異常陰影抽出の洩れが少なくかつ異常陰
影ではないパターンが異常陰影として抽出されることも
少ない。
即ち異常陰影を精度良く検出することができる。
また、上記異常陰影抽出手段4として、上記複数の特徴
量を入力とし異常陰影である蓋然性の程度を表わす量を
出力とするニューラルネットワークを用いると、このニ
ューラルネットワークの学習機能により異常陰影の検出
精度をいっそう向上させることができる。
(実 施 例) 以下、本発明の実施例について、図面を参照して説明す
る。尚、ここでは前述した蓄積性蛍光体シートを用い、
人体の胸部のX線画像の腫瘍影を抽出する例について説
明する。
第2図は、X線撮影装置の一例の概略図である。
このX線撮影装置{0のX線源UからX線l2が人体l
3の胸部13aに向けて照躬され、人体l3を透過した
X線12aが蓄積性蛍光体シ一トl4に照射されること
により、人体の胸部13aの透過X線画像がシ一ト14
に蓄積記録される。
第3図は、蓄積性蛍光体シート上に蓄積記録された胸部
X線画像の一例を模式的に表わした図である。
中央に肺のX線画像15(以下肺部l5と呼ぶ。以下同
様)、その両側に皮膚部1B、さらにその両側にX線1
2(第1図参照)が被写体13を透過せずに直接シーh
l4に照射された直接X線部】7が形成されている。
第4図は、X線画像読取装置の一例と、本発明の異常陰
影検出装置の一実施例であるコンピュータシステムとを
表わした斜視図である。
第3図に示すようなX線画像が記録された蓄積性蛍光体
シ一トl4がX線画像読取装置20の所定位置にセット
される。この所定位置にセットされた蓄積性蛍光体シ一
ト14は、モータ2lにより駆動されるエンドレスベル
ト等のシート搬送手段22により、矢印Y方向に搬送(
副走査)される。一方、レーザー光源23から発せられ
た光ビーム24はモータ25により駆動され矢印方向に
高速回転する回転多面鏡26によって反射偏向され、f
θレンズ等の集束レンズ27を通過した後、ミラー28
により光路を変えて前記シーH4に入射し副走査の方向
(矢印Y方向)と略垂直な矢印X方向に主走査する。
シ一トl4の励起光24が照射された箇所からは、蓄積
記録されているX線画像情報に応じた光量の輝尽発光光
29が発散され、この輝尽発光光29は光ガイド30に
よって導かれ、フォトマルチプライヤ(光電子増倍管)
 31によって光電的に検出される。
15 16 上記光ガイド30はアクリル板等の導光性材料を成形し
て作られたものであり、直線状をなす入射端面30aが
蓄積性蛍光体シー}14上の主走査線に沿って延びるよ
うに配され、円環状に形成された射出端面30bにフォ
トマルチプライヤ3lの受光面が結合されている。入射
端面30aから光ガイド30内に入射した輝尽発光光2
9は、該光ガイド30の内部を全反射を繰り返して進み
、射出端面30bから射出してフォトマルチプライヤ3
1に受光され、X線画像を表わす輝尽発光光29がフォ
トマルチプライヤ31によって電気信号に変換される。
フォトマルチプライヤ3lから出力されたアナログ出力
信号SOは対数増幅器32で対数的に増幅され、A/D
変換器33でディジタル化され、電気信号としての画像
データS1が得られる。
得られた画像信号S1は、コンピュータシステム40に
入力される。このコンピュータシステム40は、本発明
の異常陰影検出装置の一例を構成するものであり、CP
Uおよび内部メモリが内蔵された本体部41,補助メモ
リとしてのフロッピィディスクが挿入されドライブされ
るドライブ部42,オペレータがこのコンピュータシス
テム40に必要な指示等を入力するためのキーボード4
3および必要な情報を表示するためのCRTディスプレ
イ44から構威されている。
コンピュータシステム40に入力された画像データS1
に址づいて、X線固像上の異′2:リ陰影の検出が行な
われる。コンピュータシステム40では、その機能上、
第1図に示す各ブロック1〜5に対応する演算が行なわ
れる。以下、第1図に示すブロック1〜4をコンピュー
タシステム40の機能を表わすブロックと考える。
第3図に示すようなX線画像を表わすディジタルの電気
信号としての画像データS1が、第1図に示す候補抽出
手段1と情報演算手段2とに入力される。以下、まず候
補抽出手段1における演算の実施例について述べ、その
後情報演算手段2における演算の実施例について述べる
ここでは、人体の肺内に典型的には略球形として生じる
腫瘍の陰影を穴常陰影として検出する例について説明す
る。この腫瘍は画像データS1に基づく可視画像上では
周囲と比べ白っぽい(濃度が低い)略円形のパターンと
して現われる。
候補抽出手段 第5図は、候補抽出手段1で用いられる、上記腫瘍影を
抽出する実空間フィルタの例を説明するために、X線画
像上の所定の画素P。を中心に該画像上に仮想的に描い
た図である。該所定の画素Poが上記腫瘍影内の画素で
あるか否かが判定される。ここで示すようなフィルタを
用いてX線画像上を走査することにより、X線画像上の
腫瘍影が抽出される。
第6図は、上記所定の画素P。を中心とした、第5図の
線分LLとL5の延びる方向(X方向)のX線画像のプ
ロファイルの一例を示した図である。ここでは所定の画
素Poは、肋骨影6の極く近傍にある腫瘍影7のほぼ中
央にあるものとする。
腫瘍影7は典型的にはほぼ左右対称のプロファイルとし
て現われるが、この例のように腫瘍影7が肋骨影6の極
く近傍にある場合等には、左右対称とはならない場合も
ある。このような場合にもこの腫瘍影7を抽出できるこ
とが重要である。尚第6図の破線8は腫瘍がない場合の
プロファイルの一例である。
第5図に示すように、X線画像内の所定の画素Poから
該X線画像の周囲に延びる複数(ここでは8本)の線分
L+  (i =1.2,・・・・・・,8)を想定し
、さらに所定の画素Poを中心とした、それぞれ半径r
1,r2,r3の円R+  (j =1.2.3 )を
想定する。所定の画素Poの画像データをfoとし、各
線分L1と各円R,との各交点に位置する各劇素P口(
第5図にはP ll+ P 12+ P 13+ P 
51+P52+  P 53について記号を示してある
。)の画像データをf1とする。
ここで、所定の画素Poの画像データf。と各画素P.
の画像データf1との差分Δ.が下記(1)式に従って
求められる。
Δ1= f 1f o      −(1)(i −1
.2.・・・・・・,8 ; j−1.2.3)1つ 20 ?に各線分L,毎に、(1)式で求められた差分Δ口の
最大値が求められる。即ち、線分L1 +  L5につ
いて例を示すと、線分L.については、画索PII+ 
 p,。,P,3に対応する各差分Δll=fll  
fO Δ12=fl2  fQ Δ13=fl3  fO のうちの最大値が求められる。この例では、第6図に示
すようにΔ13<Δ12<Δ11くOであり、したがっ
てΔ,,が最大値となる。また線分L5については画素
Ps+,  Ps■,P,3に対応する各差分Δ51”
’f51  fo Δ52= f 52  f O Δ53=f53  fQ のうちの最大値Δ5,が求められる。
このように所定の画素P。と、各線分Ll毎に複数の画
素との差分の最大値を求めるようにすることにより、種
々のサイズの腫瘍影に対処することができる。
次に、所定の画索P。から互いに反対方向に延びる2本
の線分をひと組として、即ち線分L1と線分L5、線分
L2と線分L6、線分L3と線分L7、および線分L4
と線分L8のそれぞれをひと組として、各組毎に2つの
最大値の平均値(それぞれM+5, M26. M37
. M4g)が求められる。
線分L1と線分L5との組については、その平均値M1
5は、 2 として求められる。
このように所定の画素P。から互いに反対方向に延びる
2本の線分をひと組として取り扱うことにより、第6図
に示すように腫瘍影7がたとえば肋骨影6の近傍にあっ
てその画像データの分布が非対称となっていても腫瘍影
を確実に検出することができる。
上記のようにして平均値M,5, M26, M37,
M4Bが求められると、これらの平均値M,,, M2
6,M37,M48に基づいて、以下のようにして、所
定の画素Poが腫瘍影内の画素であるか否かの判定?用
いる特性値C工が求められる。
第7図は、この特性値C1の求め方を説明するための図
である。横軸は上記のようにして求めた平均値M 15
 , M 2 6 , M 3 7 , M 4 B、
縦軸はこれらの平均値に対応する各評価値C+s,’ 
C26,  C3■,C48である。
平均値M 15, M 26, M 3■,M48があ
る値Miより小さい場合評価値は零、ある値M2より大
きい場合評価値は1,0 , M1〜M2の中間では、
その値の大きさに応じて0.0〜1.0の間の値が評価
値となる。このようにして、各平均値M1 5, M 
26,M3■,M48にそれぞれ対応する評価値C l
 5+  C 26+C37+  C 48が求められ
、これらの評価値C15,C26+  C3■,C48
の和 CI  =C+s+C26+C3■十C48   ・・
・(3)が特性値C1とされる。即ち、この特性値C1
は最小値0.0と最大値4.0との間のいずれかの値を
有する。
この特性値C1が所定のしきい値T旧と比較され、C1
≧T111であるか、CI<Tlllであるかにより、
所定の画素Poがそれぞれ腫瘍影内の画素であるか否か
が判定される。
上記実空間フィルタを用いてX線画像上を走査すること
により、即ちX線画像上の各画素を上記所定の画素Po
として該各画素が腫瘍影内の画素であるか否かを判定す
ることにより、X線画像上のIlin瘍影が抽出される
。尚、上記フィルタの走査においては、腫瘍影と類似し
た腫瘍影以外のものも抽出される可能性があり、したが
ってここでは、上記走査により抽出されたパターンを腫
瘍影の候補と呼ぶ。
候補抽出手段1(第1図参照)において腫瘍影の候補を
抽出するフィルタは、上記フィルタに限定されるもので
はない。以下に、候補抽出手段1で用い得るフィルタの
他の例について説明する。
第5図の各画素P +1 (i−1.2,・・・・・・
,8;j−1.2,3)の画像データf1のグラジェン
トf.が求められる。
ここでグラジエントとは、X線画像上のある画素Pのx
y座標を(m,n) 、該画素PとX方向,y23 24 方向に隣接する画素P’ ,P’の座標をそれぞれ(m
+l,n) , (m.n+1)とし、それらの画素P
,  P’P′の画像データをそれぞれf (m,n)
 ,  f (m+1.n) ,  f (m,n+1
)としたとき、V f (in) = ( f (m+
l.n) 一f (n+,n) ,f  (m.n+1
)  −  f  (In,n)  )    −(4
)で表わされるベク1・ルをいう。
第8図は、上記グラジェン1・および以下に示す演算方
法を示す図である。
グラジエントVfl,が求められた後、これらのグラジ
ェントf.のベクトルの長さが1.0に揃えられる。即
ち、グラジェントf.の大きさをf++lとしたとき、
規格化グラジエントf,/1f++lが求められる。
次に、この規格化グラジェントf++/lf,1の、線
分Llの方向の戒分が求められる。即ち、各画素P目か
ら所定の画素Poに向かう単位ベクトルをe,としたと
き、f./1f+11*e,(ただし*は内積を表わす
)が求められる。
その後、該成分について内向き(所定の画素Poの方向
)を正、外向きを負としたとき、各線分L+  (1 
=1,2.・・・・・・,8)毎に各最大値{f++/
lVf+jl*e+l M (i ”1.2,・・・・・・.8〉 が求められ、さらにこれら各最大値 tVf++/lVf++l*e+ l Mを加算した加
算値 Σ {f1/lVf111 *e+lyが求められる。
この加算値 Σ {V f B/ l V f +1l *e+ }
yを特徴量C2として、この特徴量Czが所定のしきい
値Th2と比較され、C2≧Th2であるか、C2くT
h2であるかにより、所定の画素P。がそれぞれ腫瘍影
内の画素であるか否かが判定される。
このフィルタは、グラジェントf1の大きさf++lを
規格化し、その方向(線分L.との方向の相違の程度)
のみに注目することにより、周囲とのコントラストによ
らず形状が円形であることにより大きな値をもつ特徴量
C2が求められ、これにより腫瘍影が大きな確度をもっ
て抽出される。
次に、候補抽出手段1(第1図参照)で用い得るフィル
タのさらに光なる例について説明する。
第5図に示すQoおよびQ口(i =1.2,・・・・
・・,8;j =1.2.3 )  (ただし第5図に
は、明示的にはQoおよびQ ++・Q 12・Ql3
・Q 51・Q52・Q53のみ示してある)は、それ
ぞれ画素Poを含む中央領域および各画素P +1 (
i ”=1,2,・・・・・・.s;j=1.2.3 
)を含む各周辺領域を表わしている。
この各領域QoおよびQ1+ (1 ””1.2s−・
・,8;j −1.2.3 )毎に、該各領域Qo,Q
目内の多数の各画素に対応する多数の各画像データの平
均値Qo , Q ++ (1 =1.2,−−.8 
; j −1.2.3 )が求められる。尚、ここでは
簡単のため、各領域Qo+Q++ (i =1.2.・
・・・・・,8 ; j =1.2.3 )を指す記号
と該各領域内の画像データの平均値を指す記号と?同一
の記号を用いている。
次に中央領域の平均値Qoと各周辺領域の平均値Q++
のそれぞれとの各差分Δ11 (i =1,2.・・・
・・・,8;j =1.2.3 )が Δ+1=Q+I  Qo      ・・・(5)とし
て求められ、さらに各線分L一毎に、差分Δ11の最大
値Δ,が求められる。即ち、線分L1+L5について例
を示すと、線分LlについてはΔ1、,Δ1■,Δ13
のうちの最大値Δ1、線分L5についてはΔ,1,Δ5
■,Δ,,のうちの最大値Δ5が求められる。
次に、最大値Δ.(t=1〜8)を代表する第一の特性
値Uと最大値Δ+(i=1〜8)のばらつきを表わす第
二の特性値Vとが求められる。このために、まず以下の
演算式に従って各特性値U1〜U,,V1〜V4が求め
られる。
U1−(Δ工+Δ2+Δ5+Δ6)/4 ・・・(6)
U2=(Δ2+Δ3+Δ6+Δ7)/4 ・・・(7)
U3=(Δ3+Δ4+Δ7+Δ8)/4 ・・・(8)
U4=(Δ4+Δ5+Δ8+Δ1)/4 ・・・(9)
27 28 Vs  −Ut  /U3             
   ・・・(10)V2  =Uz /Ua    
            −(11)V3 =U3/U
l               ・・・(12〉Va
  =Ua /Uz               ・
・・(13〉ここで、たとえば(6)式に従って特性値
U1を求める場合について説明すると、隣接する2つの
領域(Δ1とΔ2またはΔ5とΔ6)について加算する
ことは平滑化を意味し、画素P。を挾んだ互いに反対側
の領域(Δ1+Δ2とΔ5+Δ6)について加算するこ
とは前述した最初のフィルタと同様に、第6図に示すよ
うに画像データが非対称であっても腫瘍影を検出するこ
とができるようにするためである。
また、たとえば(lO)式に従って特性値■1を求める
場合について説明すると、特性値U1と特性値U3とは
互いに直交する方向について求めた特性値であり、した
がって第6図に示す腫瘍影7が円形であればvl:1.
0となり、円形から外れる場合、即ち画素P。が肋骨影
のように直線状の陰影内にある場合はV1は1.0から
外れることにな?。
上記差分の最大値Δ+(i−1〜8)を代表する第一の
特性値Uとしては、U1〜U4の最大値U=MAX  
(Ut , Uz , U3 , U4)  ・・・(
l4)が採用され、上記差分の最大値Δ1 (i=1〜
8)のばらつきを表わす第二の特性値Vとしては、V■
〜■4の最大値 V−MAX  (Vl ,V2 , V3 , Va 
)  −(15)が採用される。このようにして第一お
よび第二の特性値U,■が求められると、所定の画素P
.が腫瘍影内の画素であるか否かを判定するための特性
値C3として、これら第一および第二の特性値の比率 U ?3 =■        ・・・(16)■ が採用され、この特性値C,が所定のしきい値Th3と
比較され、C3≧T113であるか、C3<Th3であ
るかにより、画素Poがそれぞれ腫瘍影内の画素である
か否かが判定される。
以上、例を示したように、第4図に示すコンビュータシ
ステム40の候補抽出手段1では実空間フィルタを用い
てX線画像上を走査することにより、腫瘍影と考えられ
る円形パターンの抽出が行なわれる。
尚、上記各フィルタ例においては、第5図に示すように
8本の線分L.−L8上の画素P.や平均値Q口等を用
いたが、この線分は8本である必要はなく、たとえば1
6本等であってもよいことはもちろんである。また、所
定の画索Poからの距離についてもr1+  r2+ 
 r3の3つの距離について演算を行なったが、これに
ついても3つの距離に限るものでもなく、抽出すべき腫
瘍影の大きさがほぼ一定している場合は距離は1つでも
よく、また、種々の大きさの腫瘍影をさらに精度よく抽
出するために、距離をr1からr3まで連続的に変えて
演算を行なってもよい。また、候補抽出手段1では上記
各フィルタに限らず、さらに異なるフィルタを用いても
よいものである。ただし、ここでは確実に腫瘍影である
と考えられるパターンだけを抽出するのではなく、多少
のノイズ(肚瘍影でないパターンを腫瘍影として抽出す
ることまたは抽出された腫瘍影でないパターン)が含ま
れていても腫瘍影を洩らさずに抽出することが好まし<
、シたがってこの候補抽出手段1で用いるフィルタは、
その目的に沿ったものであることが好ましい。
尚、上記の各フィルタを用いてX線画像上を走査した際
、血管が密集した領域等、線状陰影の交叉部を腫瘍影候
補として抽出してしまうことがある。そこで本実施例に
おける候補抽出手段1では、腫瘍影候補を抽出した後、
抽出された腫瘍影候補のうち腫瘍影ではない血管等の密
集した領域を以下のようにして腫瘍影候補から除外して
いる。
第9A図,第9B図は、一旦腫瘍影候補として抽出され
た、それぞれ真正の腫瘍影および血管等の密集した領域
のX線画像を示す図である。各図において破線9に囲ま
れた領域が一旦腫瘍影候補として抽出された領域Aであ
り、各グラフは各領域A内のX方向,y方向のプロファ
イル(画像データS1をプロットしたもの)である。
31 32 腫瘍影(禎9A図)は、X方向,y方向とも中央付近に
谷を有する比較的平坦なプロファイルを有し、血管等が
密集した領域(第9B図)では、ほとんどの場合、一方
向(第9A図ではX方向)に細かな変動を有するプロフ
ァイルとなり他の方向(y方向)は比較的平坦なプロフ
ァイルとなる。
そこで、ここでは、このプロファイルの相違を利用して
、一旦肚瘍影候袖として抽出された血管等が密集した領
域を腫瘍影候補から除外する。即ち、X方向に並ぶ画素
をrn  (m =1,2.・・・・・・)、y方向に
並ぶ画素をn  (n =1,2,・・・・・・)で表
わし、(IIl. n)で表わされる画素の画像データ
をf (m,n)とする。このとき、次式に示すように
、領域A内の画像データの一次差分値の二乗の平均値が
算出される。
Zx 一ΣΣ ( f (m+l,n)  − f (
m,n) l  2/N(m.n)ミ^       
         ・・・(l7)2,  一ΣΣ (
f (m,n+1)  − f (m,n) l  2
/N(m.n)三八                
・・・(18)(ただしΣ Σは領域A内で一次差分値
の(m.n)三^ 加算を行なうことを表わし、Nは領域A内の画素数を表
わす) 次に、肚瘍影候袖として存続させるか肚瘍影候補から除
外するかを判定するための特徴it C aとして、上
記2つとZyのうち値の小さい方をmin(Z.,Z,
)、値の大きな方をmax(Z.,Zy)としたとき、 が算出され、この特徴fit C 4を所定のしきい値
Th4と比較し、C4≧Th4のとき腫瘍影候補として
存続させ、C4<Th4のとき腫瘍影候補から除外する
尚、上記特徴量C4としては(l9)式で算出されるも
のに限られず、たとえば 33 34 Cz  − I Z−   Zy  l       
  −(21.)等であってもよい。また上記例ではx
,yの2方向の一次差分f (II1+1,n) − 
f (IIl,n) ,  f (m,n+1)− f
 (m,n)を求めたが、たとえば斜め方向(X方向,
y方向のいずれとも直交しない方向)の差分を求めても
よい。
第4図のコンピュータシステム40内の候補抽出手段1
では、以上のようにして丈空間フィルタを用いたX線画
像の走査により腫瘍影候補の抽出が行なわれ、(19)
式の特徴量C4により腫瘍影候補として存続させるか否
かの判定が行なわれ、これによりさらに存続している腫
瘍影候補の領域内の各画素に1、それ以外の領域の各画
素にOを対応させた二値画像データが求められる。以後
(t9)式の特徴34 C aを用いて判定が行なわれ
た後の腫瘍影候補を候補抽出手段1で抽出された腫瘍影
候補と称する。
情報演算手段 次に、情報演算手段2の実施例について説明する。
肺の腫瘍影は、第3図に示す中央付近の肺門部15aよ
りもその両側にある斜線を施した肺野部15bに出やす
いという性質がある。そこで、情報演算手段2では、以
下のようにして師部15がII,Ii門部15aと肺野
部15bとに区分され、その情報は後述する異常陰影抽
出手段4で腫瘍影候袖から腫瘍影を抽出する際に用いら
れる。
第lO図は、第3図に示すX線画像から得られた画像デ
ータS1のヒストグラムを表わした図である。横軸は画
像データS1の値を表わし、縦軸はその値を有する画像
データS1の出現頻度を表わしている。
このヒストグラムの右側の山l7は、第3図に示す直接
X線部l7に対応する。中央の山l5は第3図に示す肺
部l5に対応し、左側の山1Bは第3図に示す皮膚部1
6に対応する。尚ここでは簡単のため、互いに対応する
第3図の各部と第lO図の各山とで35 36 同一の番号を用いている。
ここで肺部15の面積に対する肺野部15bの面積は略
一定であるという経験則に基づき山l5の全面積の所定
の割合(たとえば50%)を高濃度側から求め(第lO
図の斜線を施した領域)、この領域内の画像データに対
応する画素の集合が肺野部15bとされる。
第11図は、第3図に示す胸部X線画像のうちの肋骨影
(第3図には図示せず)の一部を拡大して示した図であ
る。尚、該第11図には、第5図に示したフィルタの図
も同時に示されているが、これについては後述する。
胸部X線画像には第11図に示すように2本の肋骨影1
5cの交叉した領域15dが現われ、前述した候補抽出
手段1においてこの交叉領域15dが腫瘍影候補として
抽出されることがある。しかもこの交叉領域15d内の
画像データはほぼ平坦であり、血管影の集合した領域が
腫瘍影候補として抽出された場合と異なり、前述した(
l9)式による特徴量C4の算出およびその判定によっ
ては腫瘍影候補から除外されない。そこで、情報演算手
段2では、肋骨影が抽出され、この情報も後述する異常
陰影抽出手段4に送られる。異常陰影抽出手段4では腫
瘍影候補から腫瘍影を抽出する際に腫瘍影候補が肋骨影
の交叉領域15dと一致するときはその候補は腫瘍影と
しての抽出から除外される。
肋骨影15cの抽出方法としては、一例として、「間接
撮影胸部X線写真における肋骨像の識別」(社団法人電
子通信学会 1972年IO月2B日画像工学研究会資
料 資料番号I T72−24  (1972−10)
 ’1に記載された方法が採用される。この方法では、
線に敏感なフィルタを用いて胸部X線画像が走査されて
線図形が抽出され、その線図形のX線画像上の位置、線
図の延びる方向等から肋骨影に対応する線が抽出され、
さらに肋骨境界線を二次関数近似することにより肋骨影
が抽出される。
このように第4図に示すコンピュータシステム40の情
報演算手段2では、肺野部と肺門部とが区分され、また
肋骨影が抽出される。これらの情報Dは、後述する異常
陰影抽出手段4に入力される。
尚、肺野部と肺門部との区分や肋骨影の抽出は上記方法
に限られるものではなく、公知の種々の方法を用いても
よいものであることはもちろんである。
また、本発明の情報演算手段2では、どのような異常陰
影を抽出するか、抽出の精度をどの程度に設定するか等
に応じて肺野部と肺門部との区分、肋骨影の抽出ととも
にまたはそれに代えて種々の解剖学的情報を求めてもよ
いことももちろんである。
特徴量演算乎段 前述した候補抽出手段1で抽出された腫瘍影候補Cはコ
ンピュータシステム40の特徴量演算手段3に入力され
る。この特徴量演算手段3では、腫瘍影候補Cの近傍の
画像データS1に基づいて、各候補C毎に複数の特徴量
F1 + F2 + ・・・・・・Fn,即ち、本実施
例においては、以下のようにして求められる各腫瘍影候
補Cの面積F1%各腫瘍影候補Cの形状F2および各腫
瘍影候袖CのコントラストF3の3つの特徴mF 1〜
F3が求められる。
第12図は、候補抽出手段1で抽出された腫瘍影候補C
の一例を表わした図である。中央の領域7が腫瘍影候補
Cとして抽出された領域である。
候補抽出手段1で抽出された腫瘍影候補Cのうち、面積
が小さい(たとえば25mm2以下)の場合は、血管の
タンジェント(X線画像(第3図参照)に垂直な方向(
X線の照射方向)に延びる血管影)である可能性が高く
、特に後述するコントラストF3が高い場合はその疑い
が強い。また、通常見られる腫瘍影の大きさは、その直
径が10mm〜40mm程度であり、この範囲を越えた
余りに大きい腫瘍影候補も腫瘍影でない場合が多い。
そこで本実施例ではまず領域7の面積Flが求められ、
その腫瘍影候補Cの腫瘍影としての確からしさを反映す
る複数の特徴量のひとつとして該面積F1が採用される
また、本実施例ではX線画像上に典型的には円形として
現われる腫瘍影を抽出するものであり、したがってこの
円形の程度(形状)を表わす量が39 40 特徴量の他のひとつとして採用される。ここでは、領域
7に1、その周囲にOの値が割り当てられた二値画像デ
ータに基づいて、領域7の重心Oが求められ、該重心O
から周囲に延びる多数の線分(第12図では11〜18
の8本)が仮想されて各線分J! + (i−1.2,
・・・・・・,8)に沿って重心Oから領域7の周縁7
aまでの各距離di (i=1.2,・・・・・・,8
)が求められ、次式 に従って分散F2が求められ、この分散F2が腫瘍影候
補Cの円形の程度(形状)を表わす特徴量として採用さ
れる。
さらに、腫瘍影候補Cの領域7内の画像データS1の平
均値Aylと領域7の周囲の一定幅の帯状の領域7′の
画像データS1の平均Ay2とが求められ、次式 F3  =Av+  AV2     .  −(23
)に従ってコントラストF3が求められ、このコントラ
ストF3がさらに異なる特徴量として採用される。腫瘍
影は、肺内の略球形状の腫瘍の投影像としてX線画像上
に現われるものであるから、そのコントラストF3はあ
る所定値に近い場合が多く、その値から外れてコントラ
ストの低すぎる腫瘍影候補あるいはコントラストの高す
ぎる腫瘍影候補は腫瘍影ではない場合が多いため、この
コントラストF3を特徴量として採用し得るものである
尚、本実施例では上記3つの特徴量F1〜F3が求めら
れるが、抽出対象とする異常陰影の種類、抽出の精度等
に応じて上記特徴量F1〜F3とともに、または上記特
徴J2iFt〜F3に代えてさらに異なる種々の特徴量
を採用してもよいことはもちろんである。
異常陰影抽出手段 以上のようにして求められた3つの特徴31p1〜F3
は、第4図のコンピュータシステム40内の異常陰影抽
出手段4に入力される。本実施例における異常陰影抽出
手段4では、以下に述べるニューラルネットワークを採
用して、まず特徴量抽出41 手段3により求められた上記3つの特徴ffiFx,F
 2 +  F 3に基づいて、候補抽出手段1で抽出
された腫瘍影候補Cのうち腫瘍影である蓋然性の高い候
補が抽出される。
第13図は異常陰影抽出手段4で採用される、誤差逆伝
播学習(パックプロパゲーション)機能を備えたニュー
ラルネットワークの一例を表わした図である。誤差逆伝
播学習(パックプロバゲーション)とは、ニューラルネ
ットワークの出力を正解(教師信号)と比べることによ
り、出力側から入力側に向かって順次結合の重み(シナ
プス結合のウェイト)を修正するという“学習”アルゴ
リズムである(例えば、rD.E.RuIIlelha
rt.(i.E.Hinton and R.J.Wj
lliams:Learning represent
ationsby back−propagating
 errors,Nature,323−9,533”
356.1986aJ,  r麻生英樹二バックプ口パ
ゲーション Computrol N0.24 53−
80J ,  r合原一幸著ニューラルコンピュータ 
東京電機大学出版局」参照)。
図に示すように、このニューラルネットワークの第1層
(入力層),第2層(隠れ層).第3層(出力層)はそ
れぞれ3個,3個,1個のユニットから構或される。第
k層の(番目のユニットをul、該ユニットuiへの全
入力をX7、全出力をy’+、u”+から k+lへの
結合の重みをW?’;” とし、各ユニットu:は同一
の特性関数1 を有するものとする。このとき、各ユニットu1の入力
X:、出力y:は、 x1−Σw k,− 1 7   , y7 − 1 
   ,,・(25)y’; ””f (X+ )  
        ・・・(26)となる。ただし入力層
を構成する各ユニットu1(1−1.2.3)への各入
力Fl +  F2 ,F3は重みづけされずにそのま
ま各ユニットu : (i=1.2.3)に?力される
。入力された3つの特徴mF■+F243 F3は、各結合の重みw::”  によって重み付けら
れながら最終的な出力y?にまで伝達される。
ここで、上記各結合の重みw k k + l  の決
定方法について説明する。先ず乱数により各結合の重み
W’+’H”  の初期値が与えられる。このとき、人
カF1〜F3が最大に変動しても、出力y?が0〜1の
範囲内の値またはこれに近い値となるように、その乱数
の範囲を制限しておくことが好ましい。
次に、肚瘍影の有無および腫瘍影が存在する場合のその
位置が既知の多数のX線画像が用意され、前述のように
して腫瘍影候補Cの抽出が行なわれ、さらに各腫瘍影候
補Cについて上記の3つの特徴量F 1 r  F 2
 +  F3が求められる。この3つの特徴量F1+F
2+F3が第13図に示すニューラルネットワークに入
力され、各ユニットuiの出力?がモニタされる。
各出力 7が求められると、最終的な出力であ44 る ?と入力された特徴量F l +  F2 +  
F 3に対応する腫瘍影候補C(上記のように、この腫
瘍影候補Cが腫瘍影であるか否かは既知である。)が腫
瘍影である場合に1、腫瘍影でない場合にOの値を有す
る教師信号dとの二乗誤差 が求められる。この二乗誤差Eが最小となるように、以
下のようにして各結合の重みw:’;”  が修正され
る。
二乗誤差Eを最小にするには、このEはWt:”の関数
であるから のように各結合の重みw 7 7 ” lが修正される
。ここでηは学習係数と呼ばれる係数である。
ここで、 45 46 であるから、 であり、 (25)式より x:+1−ΣW’+”,”y ・・・(25).’ f’ (X? )=Y? ・(I  Y:)   ・・
・(34)となる。
(30)式にいてk−2と置き、(32) , (34
)式を(30)式に代入すると、 であるから、 (29)式は、 −(y+   d)  ・Y? (1 y?)  ・y? ・・・(35) となる。
この(85)式を(28)式に代入して、ここで、 (27)式より、 (26)式を用いてこの(3l)式を変形すると、W+
 1””W.−η・(y?  d)・バ・(1  y?
) ・y?     ・・・(36〉となる。この(3
6)式に従って、w? ? (1−1,2+3)の各結
合の重みが修正される。
次に、 ここで、(24)式より、 f’ (x) =f  (x)  (1(x) ・・・(33) 47 48 であるから、 この(37)式に(25), (26〉式を代入し =(y:  (1)  ・yi ・ (1  y?)・
パ・ (1−y丁)・W?? ・y゛ここで(33〉式
より、 f’(xτ)=パ ・ (1  y?)   ・・・(
39)であるから、この(39)式と、(32), (
34)式を(38)式に代入して、 ・y,・ (1  y?) ・W? ?  ・・・(4
o)(30)式においてk=1と置き、(40)式を(
30)式に代入すると、 ・・・(41) この(41)式を(28)式に代入すると、k=1と置
いて、 Wl ,=w+ ,−η・ 0’+   d)  ・y
?(1−yマ)・Y?(1−y?)・y1・Wl,  
                   ・・・(42
〉となり、(86)式で修正されたW? ? (i−1
,2,3)がこの(42)式に代入され、W: ? (
i,j”L,2.3)が修正される。
尚、理論的にはく36〉式, (42)式を用い、学習
係数ηを十分小さくとって学習回数を十分に多くするこ
とにより、各結合の重みW77“1を所定の値に集束さ
せ得るが、学習係数ηをあまり小さくすることは学習の
進みを遅くするため現実的ではない。一方学習係数ηを
大きくとると学習が振動し49 50 てしまう(上記結合の重みが所定の値に収束しない)こ
とがある。そこで実際には、結合の重みの修正量に次式
のような慣性項を加えて振動を抑え、学習係数ηはある
程度大きな値に設定される。
(例えば、D.E.Rumelhart,G.E.Hi
nton and R.J.Wi111ams:Lea
rning internal representa
tions byerror propagation
 In Parallel Distributed 
Processing.VoluIIlc 1,J.L
.McCIelland,D.E.I?umclhar
t and The PDP Research Gr
oup,HIT Press,1986bJ参照) ΔWフ:” (t+1)xα・ΔW? :” (t) 
十ただしΔW? :”  (t)は、t回目の学習にお
ける、修正後の結合重みW’+’4”から修正前の該結
合の重みw k k” lを引いた修正量を表わす。ま
た、αは、慣性項と呼ばれる係数である。
慣性項α、学習係数ηとしてたとえばα−0.9η=0
.25を用いて各結合の重みW71“1の修正(学習)
をたとえば20万回行ない、その後は、各結合の重みW
77”は最終の値に固定される。この学習の終了時には
、腫瘍影候補Cのうち腫瘍影については1に近い値、腫
瘍影候補Cのうち腫瘍影でないものについては0に近い
値が出力y?とじて出力されるようになる。
そこで学習が終了した後は、今度は肚瘍影であるか否か
が未知の腫瘍影候補が抽出され特性値F.,F2,F3
が求められて、第{3図に示すニューラルネットワーク
に入力され、それにより得られた出力V?がその腫瘍影
候補が腫瘍影である蓋然性の程度を表わす信号となる。
尚、上記ニューラルネットワークは3層構造のものに限
られるものではなく、さらに多層にしてもよいことばも
もちろんである。また各層のユニットの数も、上記実施
例における数に限定されるものではなく、入力される特
性値の数、腫瘍影である蓋然性を表わす信号の必要とす
る精度等に応51 じた任意の数のユニットで各層を構成し得ることももち
ろんである。
尚、上記実施例では好ましい態様としてニューラルネッ
トワークが用いられているが、本発明の異常陰影抽出手
段4はニューラルネットワークを備えたものに限られる
ものではなく、ニューラルネットワークに代えてまたは
これとともにたとえば以下に述べるNN (neare
st neighbor法)を用いて複数の特徴量F1
 r F2 + F3に基づく判断を行なってもよい。
上記ニューラルネットワークを用いる場合と同様に、肚
瘍影の有無および肚瘍影が存在する場合のその位置が既
知の多数のX線画像が用意され、腫瘍影候補Cの抽出が
行なわれ、さらに各腫瘍影候補Cについて前述した3つ
の特徴量F1 +  F2 +F3が求められる。これ
らの特徴量F1.F2.F3の組と、これら特徴量F1
 +  F2 +  F3に対応する腫瘍影候補Cが腫
瘍影であるか否かという情報とがデータベースとして異
常陰影抽出手段4に蓄積される。
次に腫瘍影であるか否かが未知の腫瘍影候補C52 から抽出された特性値F1 +  F2 +  F3と
、既にデータベースとして入力されている多数の特性値
F; ,  F2 ,  F3 (+−1.2, −・
−−−−, n)とを用いて、距離a,が、 a+=(F:−F?)2+(F2−F;)2+?F9 
  F;)2         ・・・(44)の演算
式に従って求められる。これらの距離a(1−1.2,
・・・・・・, n)のうちの最小の距離a■に対応す
る特性値F ’; +  F 2 +  F 3を有す
る腫瘍影候補Cが腫瘍影であるか否か、およびその距離
a.,,の大きさ等により入力された特性値F1 + 
 F2 +F二を有する腫瘍影候補Cが腫瘍影である蓋
然性の程度が求められる。
また、上記実施例と同様に腫瘍影の有無および腫瘍影が
存在する場合のその位置が既知の多数のX線画像が用意
され、腫瘍影候補Cの抽出が行なわれ、各腫瘍影候補C
について荊述した3つの特徴量Fl ,F2 +  F
3が求められた後、これら特徴量Fl +  F2 ,
F3の組と、これらの特徴量F1 +  F2 ,F3
に対応する腫瘍影候補Cが腫瘍影であるか否かという情
報とに基づいて、各特徴量F,,F2,F3について腫
瘍影であるか否かを区分するしきい値を求めて異常陰影
抽出千段4に記憶しておき、腫瘍影であるか否かが未知
の肚瘍影候補Cが抽出され特徴iF,,F2,F3が求
められて、異常陰影抽出手段4に入力された際に、これ
らの特徴量をしきい値処理して対応する腫瘍影候袖Cが
肚瘍影であるか否かを判定しもよい。
このように、異常陰影抽出手段4では上記各方法および
さらに異なる公知の種々の方法のいずれか、さらにそれ
らの方法の種々の組合せにより、複数の特徴量F1 +
  F2 + ・・・・・・,Fnに基づく、腫瘍影候
補Cが腫瘍影であるか否か、または腫瘍影である蓋然性
かどの程度であるかという判断が行なわれる。
第4図に示すコンピュータシステム40の異常陰影抽出
手段4には、特徴量演算手段3で求められた複数の特徴
量F1 +  F2 +  F3とともに情報演算手段
2で求められた解剖学的情報Dすなわち本実施例におい
ては肺門部15aと肺野部L5b  (第3図参照)と
を区分する情報と、肋骨影15c(第11図参照)を抽
出した情報が入力される。
この実施例における異常陰影抽出手段4は前述したニュ
ーラルネットワーク(第13図参照)を備えており、該
ニューラルネットワークから候補抽出千段1で抽出され
た腫瘍影候補Cが腫瘍影である蓋然性の程度がO〜1の
範囲の数値(1に近いほど腫瘍影である蓋然性が高い)
を表わす出力y1が得られ、この出力Y?が所定のしき
い値Th5と比較され、yマ≧Th5であるか、y1く
Th5であるかにより、対応する腫瘍影候補Cが腫瘍影
であるか否かの判定が行なわれる。即ちこの判定により
腫瘍影候補Cから腫瘍影の抽出が行なわれる。
ここで、前述したようにここで問題としている55 56 腫瘍影は肺門部15aよりも肺野部15bに現われやす
いという性質を有する。そこで、本実施例では、肺野部
15bにある腫瘍影候補Cについて腫瘍影であるか否か
を判定する際には上記しきい値Th5が低め(たとえば
0.4)に設定され、肺門部L5aにある腫瘍影候補C
の判定の際には高め(たとえば0,6)に設定される。
その後、このようにして抽出された肚瘍影について、該
抽出された腫瘍影の位置が肋骨影15cの交叉部15d
  (第11図参照)の位置と比較され、両位置が一致
しているか否かが判定され、一致している場合は腫瘍影
から除外され、最終的に残ったものが腫瘍影とされる。
尚、上記しきい値Th5は固定しておいて、肺野部15
bであるか肺門部15aであるかの情報を特徴ffiF
t ,  F2 ,・・・,Fnのひとつとして前述し
たニューラルネットワークに入力するようにしてもよい
また、前述したように、情報演算手段2で求められる解
剖学的情報は特定の情報に限定されるものではなく、注
目している異常陰影の種類や必要とする抽出精度等に対
応して種々の解剖学的情報が求められることに対応し、
異常陰影抽出手段4における解剖学的情報の利用方法は
、上記肺野部15bと肺門部15aとを区別する情報の
利用方法、肋骨影の位置情報の利用方法に限られるもの
ではなく、求められた解剖学的情報に応じてその情報を
種々に利用し得るものである。
また、この異常陰影抽出手段4は、上記の実施例のよう
に先ず複数の特徴量F1,p2,・・・・・・Fnに基
づく判断を行なった後解剖学的情報Dに基づく判断を行
なうものであってもよく、これとは逆に、解剖学的情報
Dに基づく判断を行なった後複数の特徴量F1 +  
F2 r ・・・・・・+  Fnに基づく判断を行な
うものであってもよく、さらにこれら両者の判断を同時
に行なうものであってもよいものである。
以上の実施例は、蓄積性蛍光体を用いて得られた人体の
胸部X線画像に典型的には円形として現われる腫瘍影を
抽出する例であるが、本発明は円形の腫瘍影の抽出に限
られるものではなく、また胸部X線画像に限られるもの
でもなく、さらに蓄積性蛍光体を用いるシステムに限ら
れるものでもなく、被写体の放射線画像を表わす画像デ
ータに基づいて該放射線画像上の異常陰影を検出する際
に広く用い得る構成を備えているものである。
尚、本発明は、一旦抽出された異常陰影候補Cから、複
数の特徴量F1 +  F2 + ・・・・・・,Fn
と解剖学的情報Dとを用いて異常陰影Tを抽出するもの
であるが、これ加えて、第1図に破線で示すように、解
剖学的情報Dを候補抽出手段1に入力して、異常陰影候
補Cを抽出する際に解剖学的情報Dを用いることもでき
る。
たとえば第5図を用いて前述した、所定の画素Poが腫
瘍影内の画素であるか否かの判定を行なう際、肋骨の位
置情報を用いて、たとえば第1l図に示す画素Poが腫
瘍影内の画素であるか否かの判定にあたっては、L1 
+  L3 +  ”5 ,LTについてはr1とr2
の情報を用い、L2とL6についてはr1〜r3の情報
を用い、L,とL8にっいてはr1の情報のみを用いる
ことによりこの肋骨影がこの判定に影響を及ほすことが
回避される。
(発明の効果) 以上詳細に説明したように、本発明の異常陰影検出装置
は、候補抽出手段で異常陰影候補が抽出され、情報演算
手段で解剖学的情報が求められるとともに特徴量演算手
段で複数の特徴量が求められ、これら解剖学的情報と複
数の特徴量が異常陰影抽出手段に入力され、異常陰影抽
出手段において入力された解剖学的情報と複数の特徴量
とに基づいて上記異常陰影候補から異常陰影を抽出する
ように構成されているため、異常陰影が精度良く検出さ
れる。
また、複数の特徴量を入力とし、異常陰影である蓋然性
の高低を表わす量を出力とするニューラルネットワーク
を用いることにより、観察者のこれまでの知識、経験を
このニューラルネットワークに学習させることかでき、
検出精度がさらに向上する。
5つ 60
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の異常陰影検出装置の構戊を明示した
ブロック図、 第2図は、X線画像撮影装置の一例の概略図、第3図は
、蓄積性蛍光体シート上に蓄積記録された胸部X線画像
の一例を模式的に表わした図、第4図は、X線画像,読
取装置の一例と、本発明の異常陰影検出装置の一実施例
であるコンピューターシステムとを表わした斜視図、 第5図は、第一の候補抽出手段1で用いられる、腫瘍影
を抽出する空間フィルタの例を説明するために、X線画
像上の所定の画素Poを中心に該画像上に仮想的に描い
た図、 第6図は、上記所定の画素Poを中心とした、第5図の
線分L1とL5の延びる方向(X方向)のX線画像のプ
ロファイルの一例を示した図、第7図は、所定の画素P
。が腫瘍影内の画素であるか否かの判定に用いる特性値
の求め方を説明するための図、 第8図は、画像データf,jのグラジェントf目等のベ
クトルを示す図、 第9A図、第9B図は、一旦腫瘍影の候補として抽出さ
れた、それぞれ真正の腫瘍影および血管等の密集した領
域のX線画像とそのX方向,y方向のプロファイルを表
わした図、 第lO図は、第3図に示すX線画像から得られた画像デ
ータのヒストグラムを表わした図、Mu図は、第3図に
示す胸部X線画像のうちの帥楢影(第3図には図示せず
)の一部を拡大して示した図、 第12図は、候補抽出手段で抽出された腫瘍影候補の一
例を表わした図、 第13図は、異常陰影抽出手段で採用される、誤差逆伝
播学習機能を備えたニューラルネットワークの一例を表
わした図である。 1・・・候補抽出手段  2・・・情報演算手段3・・
・特徴量演算手段 4・・・異常陰影抽出手段6・・・
肋骨影     7・・・腫瘍影10・・・X線撮影装
置  14・・・蓄積性蛍光体シートl5・・・肺部 
     15a・・・姉門部15b・・・柿野部  
  16・・・皮膚部17・・・直接X線部   2o
・・・X線画像読取装置23・・・レーザ光源   2
6・・・回転多面鏡29・・・輝尽発光光   3o・
・・光ガイド31・・・フォトマルチプライヤ 40・・・コンピュータシステム 第 7 図 第9A図 鰹 翠璽

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)被写体の放射線画像を表わす画像データに基づい
    て前記放射線画像上の異常陰影を検出する異常陰影検出
    装置において、 前記画像データに基づいて、前記異常陰影の候補を抽出
    する候補抽出手段、 前記画像データに基づいて、前記被写体の解剖学的情報
    を求める情報演算手段、 前記候補抽出手段により抽出された前記候補の近傍の前
    記画像データに基づいて、該各候補毎に複数の特徴量を
    求める特徴量演算手段、および前記特徴量演算手段によ
    り求められた前記複数の特徴量と前記情報演算手段で求
    められた前記解剖学的情報とに基づいて、前記候補抽出
    手段で抽出された前記候補から前記異常陰影を抽出する
    異常陰影抽出手段を備えたことを特徴とする異常陰影検
    出装置。
  2. (2)前記異常陰影抽出手段が、前記複数の特徴量を入
    力とし、前記候補が異常陰影である蓋然性の程度を表わ
    す量を出力とするニューラルネットワークを備えたこと
    を特徴とする請求項1記載の異常陰影検出装置。
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