JPH0326726Y2 - - Google Patents

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JPH0326726Y2
JPH0326726Y2 JP9456185U JP9456185U JPH0326726Y2 JP H0326726 Y2 JPH0326726 Y2 JP H0326726Y2 JP 9456185 U JP9456185 U JP 9456185U JP 9456185 U JP9456185 U JP 9456185U JP H0326726 Y2 JPH0326726 Y2 JP H0326726Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案はパンタグラフなどの集電装置のすり板
支持構造に関するものである。
〔従来の技術〕
電気車用の集電装置(以下パンタグラフと称
す)は、電車線から車両内に電力を円滑に集電す
るために用いられるものであり、舟体に取り付け
られたすり板を電車線に摺動させるため、舟体を
支持するパンタグラフのわく組をばね力等により
付与し、舟体を介してすり板を電車線に一定の力
で押し付ける構成となつている。
車両の走行速度が速かつたり、電車線の施工精
度が悪いなどの場合には、電車線からパンタグラ
フの摺動部が離間してアークを発生することがあ
る。このアークの発生は電車線およびパンタグラ
フの摺動部の寿命を縮めるばかりでなく、場合に
よつては電車線の沿線地域に電波障害を与え、生
活環境を損うことがあるので、アークの発生を極
力抑制しなくてはならない。
アークの発生を抑制するためには、パンタグラ
フの摺動部が電車線から離間しないよう、追随性
の向上を図ればよく、運動質量をできるだけ小さ
くする努力がなされてきた。
先に本出願人等が実願昭58−150682号により出
願した「車両用集電装置」および実願昭60−
38726号により出願した「集電装置のすり板支持
構造」を、電車線に対するすり板の追従性を向上
した一例として説明する。
第9図は舟体部の平面図であり、第10図は舟
体要部側面図であつて、通常2本の舟体4′を連
結アーム6などにより一体化した舟体組立品を、
わく組管部(図示せず)へばねなどを介して取着
している。
一本の舟体4′の上に複数のすり板1a″,1
b″が一列状にそれぞればね8を介して支持され、
両端部の上面には補助すり板3′が取り付けられ
ており、両端部のすり板1a″の補助すり板3′に
相対する部分では、ピン9により回動可能に舟体
4′支持され、その他端と中間に位置するすり板
1b″の端部との相互間は、弾性連結部材7により
隣接端部を互いに連接されて、全てのすり板の上
面が同一平面を形成するように構成されている。
なお、各すり板1a″及び1b″はそれぞれシヤント
10に取着され、シヤント10は舟体4′に接続
されている。
以上のように構成された舟体組立品が、図示し
てないわく組管部に取着され、図示してない主ば
ねなどによつてすり板表面が電車線5に押し付け
られる。
このような構造におけるすり板1a″,1b″と電
車線5との動的挙動について説明する。電車線5
は一般に走行方向に対して一直線に張架すると、
すり板の同一箇所を摺動し、集中的な溝磨耗を生
じるので、走行方向に対してジグザグに設置さ
れ、そのレール面からの距離は極力一定に保つよ
うに張架されているが、完全に一定距離に保つこ
とは不可能である。
従つて、パンタグラフが走行すると、電車線5
は舟体4′の長手方向で往復運動をしながら、電
車線5のレール面からの距離に応じてすり板面は
電車線に接触し、走行摺動して集電を行う。
この電車線5とすり板1a″,1b″の追随性を向
上させるためには、相互の押付力を一定とすれば
運動質量を小さくした分だけ追随加速度が増加す
る。
従つて、増加加速度分に相応してより大きい振
動に対しても電車線5とすり板1a″,1b″は追随
を保ち、円滑な集電がなされてアーク発生などと
いう極めて有害な現象を避けることができる。
このように、第9図、第10図に示した集電装
置の構成では、すり板1a″,1b″と複数化して、
それぞれをばね8にて支持し、電車線5との対応
部の軽量化を図ることにより追随性を高めてい
る。
〔考案が解決しようとする課題〕
しかし、従来装置には2つの問題がある。
まず、すり板1a″と1b″の隣接端部において、
電車線5が一方から他方へ移行する際の段差の問
題である。
第11図はすり板の隣接端部の部分拡大側面図
であり、すり板1a″の最端部に電車線5が到来し
た場合、電車線5の押付力はすり板1a″には直接
付与されるが、すり板1b″には弾性連結部材7を
介して間接的に伝達される。弾性連結部材7が全
く剛である場合は、すり板1a″側に付与された力
は同等にすじ板1b″側に伝達されるので、隣接部
の段差は生ぜず問題はない。しかし、これではす
り板を分割し軽量化を図る目的が失われてしま
う。逆に隣接するすり板1a″側質量との力学的な
絶縁を図るためには、弾性連結部材7を極めて柔
軟なばね特性を有するものにしなければならず、
この場合には、すり板1b″への押圧力はすり板1
b″には伝達されず、すり板1a″側とすり板1b″側
とには上下方向に段差が生じてしまい、電車線5
のすり板1a″からすり板1b″への移行が円滑には
行えなくなつてしまう。
第9図に示されるように、すり板1a″と1b″の
隣接部分は相互に傾斜角を持たせて、一部を重複
させてはいるが、このことによつて上記の現象を
完全には避けることができない。
そこで、弾性連結部材7のばね特性は、前記の
両者のあんばいにより設定されるが、何れにして
も弾性連結部材7の柔軟性は必要なので、これに
相応して押付力が直接付与される側と間接的に伝
達される側との段差の発生は避けられず、この部
分での溝磨耗や、段差移行による振動の誘発など
の問題が生ずる。
更に、第2の問題点として、すり板を分割した
場合の大きさが他の溝構成部分の大きさに制約さ
れて、さほど小さくはできず、逆に付加される部
品の質量増加によりその効果は実質的に低い点で
ある。
すなわち、第10図に示されるように、すり板
1a″および1b″を支持するための必要部品は、弾
性連結部材7、ばね8、ピン9、シヤント10な
どで、これらの各部品の長手方向の寸法を合算し
た値以下にすり板1a″,1b″の長さを小さくする
ことはできず、幅方向についても各部品が強度お
よび構造上の制約を受け、あまり小さくはできな
い。特に弾性連結部材7の長手方向寸法は、強度
を持たせた上でばね特性が必要となるので、第1
1図に示す有効ばね長さlが大きくなり、極端に
は寸法を短縮できない。
従つて、すり板1a″,1b″の分割寸法はあまり
小さくはできず、逆に必要構成部品である弾性連
結部材7、ばね8、ピン9、シヤント10などの
増加をまねき、この分質量が増加すると共に、信
頼性および経済性が低下するという問題がある。
本考案は上記のような従来の欠点を解消し、分
割したすり板の単体の大きさを極めて小さくし、
併せて隣接部の段差の発生を防止しながら電車線
に当接するすり板の運動質量を減ずることにより
追随性を向上させ、更に隣接部などにおける溝磨
耗や振動誘発を生じない、優れた集電装置のすり
板支持構造を提供することを目的としている。
〔課題を解決するための手段〕
つまり、その目的を達成するための手段は、す
り板1と、ばね2と、舟体4とを有する集電装置
のすり板支持構造であり、すり板1は多数のすり
板小片1a,1b,1cに分割し、舟体4に対し
て長手方向に複数列にそれぞれ隣接して配設され
ている。
ばね2は舟体4の長手方向に沿う長手方向中央
部の取付部2cと、この取付部2cの両側で上方
にU字状に折曲された折曲部2Xと、この折曲部
2Xの外方から端縁までのすり板固定部2aから
なり、端縁が所定の間隔Yで対向されたものであ
り、両側の折曲部2Xには窓部2eが打ち抜かれ
て連結片2bが形成され、対応する連結片2b及
び窓部2eが進行方向に対し重複しないように千
鳥状に配列され、一方側の連結片2bの中心線B
と他方側の窓部2eの中心線Eが一致し、両側の
対応する窓部2e間は、取付部2cを横切つて形
成された切り込み溝2hで連係されており、両側
のすり板固定部2aには窓部2eの外側辺の中間
部に接してばね部2fが形成され、このばね部2
fは上方にスリツトZを有し、下方に断面〓状に
絞り形成され、長手方向が進行方向に対応する筒
状であつて、左右が互いにスリツトZ側に向けて
力を初期力の付与されたものであり、且つすり板
固定部2a上面には前記すり板小片1a,1b,
1cを連設固着されてすり板を構成し、このすり
板小片1a,1b,1cの隣接部はばね部2fの
スリツトZ上に対応する板ばね体2である。
舟体4はその上面に、この板ばね体2が取付部
2cで固着されている。
また、ばね部2fは断面が角形の筒状であるこ
ともあり、更にすり板小片1a,1b,1cは、
隣接部を構成する端面が下面に対してテーパー状
に隅切りWされ、隣接部が下方に三角形の空間部
Pを形成したものである場合もある。
〔作用〕
その作用は、次に述べる実施例と併せて説明す
る。
以下、本考案の一実施例を、図面に基づいて詳
述する。
〔実施例〕
第1図は本考案に集電装置のすり板支持構造の
一実施例の要部平面図、第2図は同じく側面図、
第3図は第1図のア〜ア断面矢視図であつて、第
9図、第10図と同一の符号は同一または同一機
能を有する部分を示す。
2本の舟体4(1本しか図示してない)は連結
アーム6により一体化され、パンタグラフの枠組
に取り付けられて、ばね力等により電車線5に舟
体4上面のすり板を押し付けるように構成されて
いる。
各一本の舟体4の上面にはそれぞれすり板を多
数の小片に分割したすり板小片1a,1b,1c
が長手方向に2列に隣接して配設されており、両
列の隣接端部は走行方向に重複しないように千鳥
状に配されている。
各列のすり板小片1a,1b,1cは一枚の連
続した弾性を有するステンレス鋼板上に溶接など
により固着されている。本実施例ではステンレス
鋼板用板はばね作用を有し、且つ防錆性、導電性
が良好であれば、燐青銅等の他の弾性を有する板
材を使用してもよい。
上記のステンレス鋼板は、各すり板小片毎に舟
体に弾性支持するように、且つ全体を一体として
舟体4に着脱可能なように、板ばね板2として一
体に形成されている。第4図aは板ばね体2の展
開図、第4図bはa図の〓形状のばね部の一部で
あつて、両側部の端縁が所定の間隔Yで対向され
た板ばね体2の列に多数のすり板小片1a,1
b,1cを隣接固着せしめるすり板固定部2aが
ありこの部分の各すり板小片1a〜cの隣接境位
置を境方向にそつて〓形状のスリツトZを有する
ばね部2fとなし、中央部には舟体4にボルト1
1で取り付けるためのねじ座2dを溶接固着した
取付部2cがあつて、この取付部2cとすり板固
定部2aとの間を各すり板小片部分毎に連結する
折曲部2X、すなわち連結片2bおよび後述する
窓部2eにより一体に形成されている。
このような形状のものを、連結片2bが半円形
になるように曲げて、第3図に示すような断面形
状に成形して板ばね体2とする。左右の両列に固
着されるすり板小片1a,1b,1cの各隣接部
は、車両走行方向に重複しないように、千鳥状に
配されている。
すなわち、すり板小片1aの中央部にばね支持
部2bを配置するが、この連結片2bを形成する
ために窓部2eが打ち抜かれており、第4図にお
ける左側の窓部2eと2eの中心線(Bで示す等
距離の位置)と右側の連結片2bと2bの中心線
(Eで示す等距離の位置)とが車両走行方向につ
いて一致し、右側の窓部2eと2eの中心位置と
左側の連結片2bと2bの中心位置とが車両走行
方向について一致するようになし、前記〓形状の
絞り成形による長手方向の寸法縮みを逃げるため
に切り抜き窓部2eを左右各一対として互の切り
抜きを連係するよう切り込み溝2hを板ばね体2
の短手方向に対して複数列設けられている。
このように、板ばね体2により一体に形成され
たすり板小片1a,1b,1cは、板ばね体2を
ボルト11により舟体4に取り付けることによ
り、舟体4に弾性支持されるものとなる。両端に
位置するすり板小片1Aおよび1Bは、いずれも
その最端部が板ばね体と共に車両走行方向に対し
て斜に切り取られており、この切り取られた部分
に一部が入り込み、車両走行方向についてすり板
1A,1Bと重複するようにして補助すり板3が
舟体4に固定取り付けされている。
すり板小片1Aおよび1Bと補助すり板3の両
者の重複部分の一部は、高さ方向にそれぞれ斜に
面取りがされており、電車線5の相互間の摺動移
行が円滑に行われるようになつている。ただし、
電車線5がすり板小片1A,1Bから更に外れ
て、補助すり板3と摺接するようなことはほとん
でない。
なお前記において、板ばね体2のすり板小片1
a〜cのすり板固定部2aの隣接境の〓形状のば
ね部2fに代りに、第5図に示す四角形状のばね
部2Gなどの多角形状となつてもその機能要旨は
全く同様である。
このような板ばね体2のすり板小片1a〜cの
固着部の隣接境の形状を、〓形状とすることによ
りそれぞれのすり板小片1a〜cの配設間隔をあ
けることなく板ばね体2の長手方向の有効ばね長
さl(第4図bおよび第7図に示す)を任意に大
きくとれるので、第7図に示す如く、すり板小片
1a−1と隣接するすり板小片1a−2とが大きく
勾配が付くような挙動状態になつても、ばね特性
を有する剛さと板ばね体2の強度を損なうことな
くその機能を達成できることになる。
次に、第6図は〓形状のばね部におけるすり板
小片の形状側面図であり、それぞれのすり板小片
1a′−12の互いの隣接する面を境の方向に沿つ
て相対して、上面から下面に向けて斜形状、つま
りテーパ状に隅切りWとなし、〓形状のばね部2
f′を底辺側とする三角形状の空間Pが形成されて
いる。また、板ばね体2の隣接境部の形状のばね
部2f′の部位において、左右互いに内側に向けて
力Fが作用するように板ばね体2に初期力を付与
し、板ばね体2とそれぞれのすり板小片1a′−
2が固着されている。これによりすり板小片1
a′−1と1a′−2の隣接部では互いの面に圧接力F
を保ちながら上面部にて線接触がなされる。
このような実施例の集電装置のすり板支持構造
において、すり板小片1a〜1cの上面を電車線
5が摺動移行する際の定常的な挙動を、第7図を
用いて説明する。第7図は本実施例における電車
線と摺接するすり板小片付近の拡大側面図であ
る。
今、電車線5が第1のすり板小片1a-1の第2
のすり板小片1a-2との隣接端部に到来したとす
れば、その押付力はすり板小片1a-1,1a-2を固
着したすり板固定部2aと逆側のすり板固定部2
aに固着された第3のすり板小片1a-3にも付加
される。第3のすり板小片1a-3側のすり板小片
隣接端部は、第1、第2のすり板小片1a-1,1
a-2側のすり板小片隣接端部と千鳥状に配置され
ているので、第3のすり板小片1a-3に電車線5
からの押付力が付加される位置は、第3のすり板
小片1a-3のほぼ中央部となつており、ここには
段差はない。第1のすり板小片1a-1の側では、
電車線5の全押付力から第3のすり板小片1a-3
に対する付加分担力を差し引いた押付力が隣接す
る第2のすり板小片1a-2との段差の発生原因と
なるが、その値は剛性分担比から推して僅少とな
り、併せてすり板小片1a-1と1a-2とが板ばね体
2の1枚の連続した適当なばね特性を有する部材
にて極めて近接した位置で固定され、力学的に連
係されているので殆ど段差が生じることはない。
しかしながら、第7図における電車線5とすり
板小片1a-13の挙動は極めて定常的なもので、
車両が高速になると種々の外乱要素が加わり、高
速時における実車の挙動はまれにではあるが第7
図に類して示す第8図aのごとく、すり板小片1
a′-1と1a′-2とが「ハ」の字形になり、この状態
時に電車線5がその境に到来したとすればすり板
小片1a-1,1a-2の端部を破線で示すごとく、す
り板小片1a-1と1a′-2の上面部は大きく口を開
いているので、この部分に破線で示す電車線5が
落ち込むことがあり、この場合x方向への円滑移
行がなされず角部の異常磨耗と振動を誘発する結
果になる。しかるに第8図aにおいては、板ばね
体2のすり板小片1a′-1と1a′-2との境部では初
期力Fが互に常時作用し、すり板小片1a′-1と1
a′-2との相対する面が斜形状になつているので互
の境面は上面において線接触状に圧接されてい
る。故に上面部は開口することなく「ハ」の字状
に挙動する。しかしてその境部に電車線5が到来
しても前記のように境部に落ち込むことなく円滑
なx方向の移行がなされる。
次に第8図bに示すごとく、すり板小片1a′-1
から1a′-2と電車線5との挙動が逆「ハ」の字の
ような場合でも隣接するすり板小片1a′-1と1
a′-2の境においては互いに圧接する力Fが作用
し、電車線5がこの境部を移行する際左右強固に
連係し、間隙など生ずることがないのでより円滑
に移行がなされ溝磨耗、振動誘発防止の点から更
に改善された結果が得られる。もちろん動力学的
には電車線5に対応する運動質量は隣接のすり板
小片と縁が切れたような状態となり、質量軽減す
る必要がある。この場合のきよどうを概説すれ
ば、すり板小片1a′-1と1a′-2との隣接部は線接
触で当接しているので、この部分を回転中心とし
てそれぞれのすり板小片が作用する。
すなわち、すり板小片1a′-1に電車線5の重量
がかかると、すり板小片1a′-1は下部に沈む。そ
して、ばね部2f′の伝達力によりすり板小片1
a′-2のばね部2f′の取着側部分も沈む。またすり
板小片1a′-2は隣のすり板小片1a′-3とばね部2
f″で連係されているので、すり板小片1a′-2は右
上りに傾き、そのすり板小片1a′-2の質量の1/2
のみが電車線5の付加に相応して運動する。
なお、図示していないが、すり板小片の中心部
分はばねにより押し上げられているので、テコの
作用により右上りとなる。これ以降の右側のすり
板小片1a′-3の運動は、ばね部2f″の撓みにより
殆ど動じないので、電車線5の運動に相応するす
り板小片1a′-1の質量は、縁切りされた状態とな
る。ここで、右側のすり板小片1a′-2以降に限定
して記述したが、左側および複列などの挙動につ
いてもその要旨とするところは全く同様である。
また、すり板小片1a〜1cを一体的に支持構
築する部品として、前記第9図、第10図で説明
した従来例のような、特別の弾性連結部材7や、
ばね8、ピン9およびシヤンク10などを必要と
しないので、すり板を分割する場合に長手方向に
も幅方向にも極めて自在に小さくすることができ
る。
しかも、他部品により質量の増加をまねくこと
がないので、その運動質量は僅少となり、追随性
が極めて向上する。
例えば、新幹線のパンタグラフの基準を適用し
て、前記従来例と本実施例のものとを実質的な運
動質量について比較した場合、少なくとも1/20〜
1/30にすることが可能で、飛躍的な効果をえるこ
とができる。
〔考案の効果〕
以上詳細に説明したように、本考案にかかる集
電装置のすり板支持構造によれば、電車線5に対
応して運動するパンタグラフ側のすり板の運動質
量は僅少となるので、その追随性は飛躍的に向上
し、連係部の溝磨耗および段差に誘発される振動
などを防止できるので、アークなどの極めて有害
な現象を発生せず、第3図に示すような板ばね体
2のみでその目的を達するので信頼性も高く、経
済的にも有利な上、保守も簡単容易であるなど、
多大の効果がえられる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の集電装置のすり板支持構造の
一実施例の要部平面図、第2図は同じく側面図、
第3図は第1図のア〜ア断面矢視図、第4図aは
板ばね体の展開図、第4図bは第4図aの板ばね
部の補助投影図、第5図はばね部の他の実施例を
示す側面図、第6図はすり板小片と板ばね体との
拡大図、第7図は隣接するすり板小片が凹形にな
つた場合の電車線と摺接する小片すり板挙動状態
図、第8図aは同じく隣接するすり板小片凸形に
なつた場合の電車線と摺接する小片すり板挙動状
態図、第8図bは第7図と同じく凹形となつた場
合の状態図、第9図は車両用集電装置の従来例の
舟体部の平面図、第10図は舟体要部側面図、第
11図はすり板の隣接部における電車線とすり板
小片挙動状態図である。 1a,1a′,1b,1c,1A,1B……すり
板小片、1a″,1b″……すり板、2……板ばね体
(ばね)、2b……連結片、2e……窓部、2h…
…切り込み溝、2f,2f′,2f″……形状のばね
部、2G……四角形(多角形)のばね部、4,
4′……舟体、5……電車線、P……三角形状の
空間部、2X……折曲部、Y……間隔、Z……ス
リツト、W……隅切り、B,E……中間部。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) すり板1と、ばね2と、舟体4とを有する集
    電舟装置であつて、 すり板1は、多数のすり板小片1a,1b,
    1cに分割し舟体に対して長手方向に複数列に
    それぞれ隣接して配設されており、 ばね2は、板ばね体2からなり、舟体の長手
    方向に沿う長手方向中央部の取付部2cと、こ
    の取付部2cの両側で上方にU字状に折曲され
    た折曲部2Xと、この折曲部2Xの外方から端
    縁までのすり板固定部2aからなり、端縁が所
    定の間隔Yで対向されたものであり、両側の折
    曲部2Xには窓部2eが打ち抜かれて連結片2
    bが形成され、対応する連結片2b及び窓部2
    eが進行方向に対し重複しないように千鳥状に
    配列され、一方側の連結片2bの中心線Bと他
    方側の窓部2eの中心線Eが一致し、両側の対
    応する窓部2e間は、取付部2cを横切つて形
    成された切り込み溝2hで連係されており、両
    側のすり板固定部2aには窓部2eの外側辺の
    中間部に接してばね部2fが形成され、このば
    ね部2fは上方にスリツトZを有し、下方に断
    面〓状に絞り形成され、長手方向が進行方向に
    対応する筒状であつて、左右が互いにスリツト
    Z側に向けて初期力の付与されたものであり、
    且つすり板固定部2a上面には前記すり板小片
    1a,1b,1cが連設固着されてすり板を構
    成し、このすり板小片1a,1b,1cの隣接
    部はばね2fのスリツトZ上に対応するもので
    あり、 舟体4は、その上面に、板ばね体2が取付部
    2cで固着されたものである 集電舟装置。 (2) ばね2fは、断面が角形の筒状である 実用新案登録請求の範囲第(1)項記載の集電舟
    装置。 (3) すり板小片1a,1b,1cは、隣接部を構
    成する端面が下面に対してテーパー状に隅切り
    Wされ、隣接部が下方に三角形の空間部Pを形
    成したものである 実用新案登録請求の範囲第(1)項および第(2)項
    記載の集電舟装置。
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