JPH03255945A - しわの検出方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、しわの検出方法に関する。さらに詳しくは、
繊維構造物あるいはフィルム状物に内在する欠陥の一種
であるところの「しわ」を検出する方法に関する。

（従来の技術） 「しわ」とは、織物、ニット、不織布などの繊維構造物
あるいはフィルム状物に内在する欠陥の一種である。本
発明では、繊維構造物あるいはフィルム状物に部分的に
張力バランスの崩れた場所があった場合に発生する「し
わ」、あるいは「折りじわ」等、「欠陥」として扱われ
る「しわ」を対象とする。

従来より、繊維構造物あるいはフィルム状物に内在する
欠陥の検査に関しては、もっばら熟練者の視覚ないしは
触覚に頼っていた。近年これら繊維構造物あるいはフィ
ルム状物の欠陥検出を機械でもって自動的に行なうべく
、いくつかの提案がなされてきている。しかしながら「
しわ」の検出に関しては、いまだ熟練者の視覚に負うと
ころが大きく、これを自動的に検出するような方法、装
置に関する満足な提案はなされていない。繊維構造物は
正常な部分においてもきわめて複雑な構造を有している
。また、元来繊維構造物あるいはフィルム状物は柔らか
く、適当に伸縮するところが利点でもある。従って、繊
維構造物あるいはフィルム状物を取り扱う上においてこ
のような繊維構造物あるいはフィルム状物の特性から自
然に発生する「しわ」は欠陥としては認識されていない
。

欠陥として認識されるべき「しわ」と、欠陥としては認
識されない「しわ」とを見分けることは難しく、熟練者
においても、特に「しわ」の検出に関しては経験が重要
であるとされている。

（発明が解決しようとする課題） これら、人間の視覚、触覚による検査では、検査を行な
うものは熟練を要し、また能率、正確さの点で必ずしも
十分とはいえるものではない。これらの問題点は多数の
生産機にて大量に生産される繊維構造物あるいはフィル
ム状物を検反する際には致命的である。特に繊維構造物
においては、正常な部分においてもきわめて複雑な構造
を有しており、また張力のばらつき、分布に関しても決
して小さなものはない。しわの検出とはこのばらつきの
なかから、特に大きくはずれたものを抽出する作業であ
る訳であり、本来それには一定高基準が設けられるべき
ものである。しかしながら、たとえ経験をつんだ熟練者
の目によるとしても、多くの繊維構造物を常に一定の基
準でもって検査することは事実上不可能である。

ＱＣｌすなわち品質管理の徹底により工業製品の品質を
高いレベルにおいて安定させることを実現ならしめてき
た近年、明確な検出基準を持つことなしに、このように
感覚的で定性的な検査にもとすいて品質の管理が行なわ
れてきたことに対しては驚きを隠しえない。

近年、撮像管にかわる固体映像素子として、ＣＯＤセン
サーが安価に入手できるようになったこと、ならびに信
号処理技術、画像処理技術の発達にともない、人間の視
覚に依存してきたこれらの感覚的な検査を、機械に置き
換えようという試みが盛んになされてきている。しかし
ながら、本発明が目的とする「しわ」の自動検出に関し
ては、前述した「しわ」の多様性、特にその判定レベル
の設定の難しさ、などの問題により、いまだ実用的に溝
足なレベルにおいて用いられるべきものは得られていな
い。

本発明者らはかかる状況に鑑み鋭意研究を重ねた結果、
しわの検出を再現性良く、かつ一定の基準でもって行え
る方法に関する、次なる発明に到達した。

（課題を解決するための手段） すなわち本発明は、繊維構造物あるいはフィルム状物に
内在するしわを検出する方法において、該繊維構造物あ
るいはフィルム状物を、連続的、あるいは断続的に搬送
しつつ、該繊維構造物あるいはフィルム状物の水平方向
から０〜３５度の角度でもって該繊維構造物あるいはフ
ィルムを照明し、かつ、しわに起因する陰影を光学的セ
ンサーでもって検出することを特徴とするしわの検出方
法である。

本発明は、被検査物である繊維構造物あるいはフィルム
状物を連続的に搬送するローラーシステムの一部に、該
繊維構造物あるいはフィルム状物を照明し、かつ被検査
物を光学的に観察する、たとえばＣＯＤリニアセンサー
等を設け、該繊維構造物あるいはフィルム状物からの反
射光あるいは透過光から欠陥に起因する信号を得ようと
するものである。

本発明は、被検査物である繊維構造物あるいはフィルム
の照明方法に特徴があり、繊維構造物あるいはフィルム
状物の水平方向加ら０〜３５度の角度でもって該繊維構
造物あるいはフィルムを照明し、しわに起因する陰影を
光学的センサーでもって検出することである。

被検査物はある程度の幅をもっており、また理想的な点
光源、線光源も実在しないため、被検査物全面を厳密な
意味において一定の角度から照明することは不可能であ
る。本発明において検査方法を実在の自動検反装置とし
て具現化する場合においては、被検査物である繊維構造
物あるいはフィルム状物の水平方向から０〜３５度の角
度に該繊維構造物あるいはフィルムを照明する器具の中
心が位置するように配すればよい。これら照明器具の中
心が位置する角度は、０〜１５度が好ましく、より好ま
しくは０〜１０度でさらに好ましい範囲は０〜５度であ
る。

本発明は、その対象とする被検査物の色調、絵柄、模様
等に束縛されるものではないが、好ましくは無地の繊維
構造物、ないしはフィルム状物に対して適用される。

本発明に用いられる照明器具は特に限定される物ではな
く、蛍光灯、白熱電球、アーク灯、ガス放電灯等、既存
の照明器具を適当に用いればよい。

また被検査物の色調によっては、適当なフィルターを用
いてもよい。

本発明においては、欠陥の検出力を高めるために、光学
的センサーの信号出力のシェーディング補正とγ（ガン
マ）補正を行った後にスレッシ。

ルドをかけることにより検出する方法をとることも可能
である。またこの場合、被検査物の色調、表面状態など
により、被検査物毎にγ（ガンマ）補正レベルおよびス
レッシロルド・レベルを設定する方法を用いてもよい。

また光学的センサーを反物搬送方向に向かって複数個設
け、複数個のセンサーにより検知された、被検査物上の
同一カ所に相当する信号部分の「和」を求めることによ
り、ノイズ分を相殺し、欠陥に起因する信号を強調する
等の信号処理を行うことも可能である。

（作　用） 熟練者による「しわ」の存在の検出は、単に被検査物を
ある一面的な方向から観察して得られた結果から判断さ
れているものではない。定量化するどころか、定性的に
説明することすら至難であるが、人間は非常に多次元的
な情報をもとに事象を認識しているこが知られている。

これは「しゎ」の検出においても同様であって、「シわ
」という欠陥の認識は非常に多角的に被検査物を観察し
た結果である。

それに引き換え機械、特に光学的センサー等から得られ
る情報は、文字どおりある一面から被検査物を観察した
結果にすぎず、得られる情報量は非常に少ない。

特に被検査物を連続的に搬送しながら検査を行なう場合
においては、人間の持つ視覚を中心とする感覚によれば
、熟練者ならずとも、照明光の角度範囲が、０〜７６度
にもおよぶ広い範囲において「しわ」の検出が可能であ
ることが明らかになった。これは、単にある瞬間におけ
る被検査物の画像をもって「しわ」を認識しているので
はなく、搬送による振動、あるいは照明のゆらぎ、等々
により刻−刻と連続的に変化する微妙な画像の動きから
「しわ」を読みとっているのである。

実用的な範囲で、実時間でもってこのような高度な判断
を、機械でもって自動的に行なうことは、現在の信号処
理技術、コンピュータによる画像処理技術をもってして
も、事実上不可能である。

しかしながら、本発明者らは被検査物の照明方法ならび
に観察方法に関しさらに研究を重ねた結果、被検査物に
対する照明光の角度が非常に大きな意味を持つことを見
いだし、至極常識的なアナログ信号処理においてしても
、０〜１５度の角度でもって被検査物を照明した場合に
のみ、「シゎ」に起因する陰影を光学的センサーでもっ
て検出することが可能であることを明らかにし、本発明
に到達した。

角度がこの範囲より大きい場合においては「しわ」に起
因する陰影が、特に光学的センサーにて観察した場合に
おいては「しわ」に起因する陰影が、特に光学的センサ
ーにて観察した場合において不明確となり、自動検反が
困難となる。

以下に実施例を示し、本発明をさらに詳細に説明するが
、本発明はこれらになんら限定される物ではない。

（実施例） 実施例　１ 第１図は本発明において使用される自動検反装置の検出
部分を示した概略説明図である。被検査物である繊維構
造物あるいはフィルム状物を連続的に搬送するローラー
システムの一部に図に示シたごとく２本の送りローラー
を設け、２本のローラーの中央部において繊維構造物あ
るいはフィルム状物を照明し、光学的ライセンサ−でも
って「しわ」に起因する繊維構造物あるいはフィルム状
物の陰影を観察するものである。

照明にはレフランプを用い、レフランプの中心は、被検
査物の中央に対し、３度の角度でもって配されている。

ローラー幅は１θＯ０Ｍ％繊維構造物あるいはフィルム
状物の送り速度は搬送系の駆動モーターをインバータ制
御することにより０〜７５ｍ／分の間でもって可変とし
た。

光学式ライセンサ−から得られた信号は、シェーディン
グ補正回路とγ（ガンマ）補正回路を経た後に所定のス
レッシールドにより、欠陥の有無の判定が行なわれる。

第２図は、被検査物が無地の織物である場合に、しわが
無い、正常な部分から得られた信号の一例である。織物
の表面状態の複雑さを反映したノイズ成分をみることが
できる。

第３図はしわのある部分から得られた信号の一例である
。前述のノイズ成分にもかかわらず、「しわ」を明確に
とらえていることがわかる。

全長１０００ｍ反物について、平均搬送速度５０ｍ／分
でもって本自動検反装置と、熟練検査員とで別々に「し
わ」の検出を行なった。試験に用いられた反物は、試験
後再び３人の熟練検査員により平均搬送速度Ｉｏｎ／分
でもって丹念に再検査された。

自動検反装置が検出した「しわ」は１２１１！所、熟練
検査員により検出された「しわ」は１０個所であった。

再検査の結果、欠陥として見いだされた「しわ」は計１
２個所であり、その場所は自動検反機が検出した場所と
一致した。

比較例 実施例と同様の装置を用い、レフランプの設置角度のみ
を４５度にした。

第４図はしわのある部分から得られた信号の一例である
。第３図に比較した場合、「シわ」に起因する信号は小
さく、ノイズ成分との弁別が困難になっている。

さらに実施例と同じ全長１０００ｍの反物について、平
均搬送速度５０ｍ／分でもって本自動検反装置と、熟練
検査員とで別々に「しわ」の検出を行なった。

自動検反装置が検出した「しわ」は３個所に過ぎなかっ
たが、熟練検査員により検出された「しわ」は９個所で
あり、検出された場所だけに限れば、その位置は再検査
の結果と一致した。

（効　果） 本発明によると、人間の視覚による検査に比較し、熟練
を要すことなく、また能率、正確さの点で優れ、しかも
判定基準を定量的に定めることができる繊維構造物ある
いはフィルム状物に内在するしわを検出することを可能
とした。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明において使用される自動検反装置の概略
説明図である。 第２図は実施例において、「シわ」がない部分から得ら
れる信号例である。 第３図は実施例において、「シわ」がある部分から得ら
れる信号例である。 第４図は比較例において、「シわ」がある部分から得ら
れる信号例である。 ■送りローラー　■反　物 ■シェーディング補正回路 ■光学的ライセンサー　■レフランプ ■ガンマ補正回路 矢印：しわ部分 ■判定および表示部

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）繊維構造物あるいはフィルム状物に内在するしわ
   を検出する方法において、該繊維構造物あるいはフィル
   ム状物を、連続的、あるいは断続的に搬送しつつ、繊維
   構造物あるいはフィルム状物の水平方向から０〜３５度
   の角度でもって該繊維構造物あるいはフィルムを照明し
   、かつ、しわに起因する陰影を光学的センサーでもって
   検出することを特徴とするしわの検出方法。