JPH03251016A

JPH03251016A - 高電圧電気機器

Info

Publication number: JPH03251016A
Application number: JP4595390A
Authority: JP
Inventors: Kazuya Use; 鵜瀬　一也; Hirokuni Aoyanagi; 青柳　浩邦; Hiroshi Murase; 洋村瀬
Original assignee: Toshiba Corp
Current assignee: Toshiba Corp
Priority date: 1990-02-28
Filing date: 1990-02-28
Publication date: 1991-11-08

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】〔発明の目的〕（産業上の利用分野）本発明は送変電所あるいは開閉所に用いられるガス開閉
装置等の高電圧電気機器に関し、特に電気絶縁特性の向
上を図った高電圧電気機器に関する。

（従来の技術）送変電所や開閉所に用いられる高電圧電気機器は、高電
圧、大電流化による大容量化と共に電気の高品質化に伴
う高信頼性ならびに小型化が要求される。高電圧電気機
器の一つにガス絶縁開閉装置がある。このガス絶縁開閉
装置は、種々の機器から構成されており、代表的な機器
としてガス絶縁母線がある。このガス絶縁母線は、第２
図に示す如く例えばＳＦＧガスのような優れた絶縁性能
や消弧能力を持つ絶縁ガス１を圧縮充填した金属容器２
内に高電圧導体３を挿通し、この高電圧導体３をスペー
サと呼ばれる絶縁支持物４で支持固定されている。この
ガス絶縁母線は前記の技術的要請に充分応えられるもの
として、今日、広く実用化されている。

近年、製造技術の進歩ならびに各種解析技術の向上と相
まってこれらの機器は小型化が進みつつある。ＳＦＧガ
スは優れた絶縁性能を有する反面、局部的に電界が強い
ところ、いわゆる不平等電界に対しては著しく絶縁性能
が低下することが明らかにされてきた。特に、断路器の
開閉に伴って発生するサージ性の過電圧（断路器サージ
）が発生する場合には電圧の立ち上がり時間が数〜数１
０ナノ秒と極めて速いため、この傾向が著しいことが明
らかになってきた。すなわち、ガス絶縁母線において、
電界の強い部分に微小な突起があった場合や、何等かの
原因によって金属異物が混入した場合、不平等電界が形
成されＳＦＧガス自体の絶縁特性が低下することが知ら
れ、機器の小型化を拒む要因となっている。また、高電
圧導体を支持している絶縁物の絶縁特性が機器の小型化
を拒む要因となっている。

（発明が解決しようとする課題）現状のＳＦ、ガスを用いた絶縁設計においては、解析技
術の進歩に伴い、設計時の電界強度がほぼ物理的限界に
達しつつあり、小型化を実現しようとする場合、前記不
平等電界に対しても絶縁特性が低下しない絶縁特性の優
れた材料を選択することや支持絶縁物の改良が必要であ
った。

本発明は、以上の欠点を解消するために提案されたもの
であり、　　ＳＦＧガスの弱点である不平等電界に対す
る絶縁特性の改善と共に支持絶縁物の改良により１機器
の内部寸法を減少させて微小突起や金属異物による絶縁
破壊電圧低下の未然防止を図り、これによって高信頼性
を有する高電圧電気機器を提供するものである。

〔発明の構成〕

（課題を解決するための手段）本発明は前記の問題点を解決するため、高電圧導体及び
金属容器内部にエラストマーを充填するものである。

（作用）エラストマーは液体と固体の中間の物理特性を持つ材料
であり、使用時に液を混合することによりゲル状に変化
をする。このため、任意の型を用いることにより使用目
的に適した形状を作ることができる。また、弾性を有す
る機械的衝撃に強く、また内部応力の発生を吸収させる
ことができるという特徴を有している。さらに絶縁破壊
特性はＳＦ、ガス単体よりも優れるため、これを高電圧
導体及び金属容器内部にエラストマーを充填することに
より、絶縁特性の改善が図ることが可能である。すなわ
ち、高電圧導体の表面に存在する微小突起に対してエラ
ストマーを充填することにより、微小突起を電気的にマ
スクすることができるＳＦ、ガスの絶縁破壊電圧の低下
を防止できる。また、金属容器内部がエラストマーで充
填されているため金属異物の混入を防ぎ絶縁破壊を防止
できる。なお、高電圧導体、エラストマー共に熱収縮が
あるが、エラストマー自体が弾性体であるため熱収縮係
数の違いをエラストマー自体が吸収し、高電圧導体とエ
ラストマーの界面における剥離を防止できるので、絶縁
構成上有害な部分放電の発生を防止できる。更に、容器
内部をエラストマーで充填しているため従来の絶縁支持
物が不用となるとともに、容器内を加圧しないため容器
の厚さを薄くできる。

（実施例）以下、本発明を母線に適用した一実施例を第１図を参照
して具体的に説明する。

第１図において中空筒状のエラストマー高電圧導体１３
をエラストマー１１にて筒状のエラストマー金属容器１
２内に絶縁支持している。エラストマー高電圧導体１３
内にもエラストマーが充填されている。

第１図において、エラストマーの電気絶縁破壊強度は２
００ｋＶ　／■以上であり、加圧したＳＦ、ガスの絶縁
耐力に匹敵する。このため、これを高電圧導体内及び金
属容器内に充填することにより電気絶縁を行うことがで
きる。この場合、エラストマーとして液状ゴム、液状ポ
リマーまたはゲル剤を用いた場合、その比誘電率は３程
度であるため、いわゆる段絶縁構成とすることができ高
電圧導体の電界強度を低くするとともに、金属容器内を
加圧しないため容器の厚さを薄くでき、エラストマーに
よって高電圧導体を支持するため従来の支持絶縁物も不
用となることができ、この分母線寸法を縮小できる。ま
た、高電圧導体に微小な突起が存在していたとしてもエ
ラストマーによりマスクされてしまい絶縁特性の低下を
未然に防止できる。

さらに、エラストマーによって充填されているため金属
異物の混入を阻止することができ金属異物による絶縁破
壊強度の低下を防止できる。

以上の様に、本実施例によれば、高絶縁耐力、高誘電率
を有するエラストマーを高電圧導体内及び金属容器内に
充填することにより高電圧電気機器の縮小化が可能とな
る。また、電気絶縁上、有害となる微小突起に対するマ
スキング作用や金属異物等の混入による高電圧電気機器
の絶縁性能の低下を無くし、高電圧電気機器の信頼性を
高めることができる。また、高電圧導体とニジストマー
界面における剥離による部分放電の発生が心配されるが
、ニジストマーは弾性体であり、高電圧導体ならびにエ
ラストマーの熱収縮係数の違いをエラストマー自体が吸
収可能である。すなわち、剥離を生ずる恐れが無く、絶
縁上有害な部分放電の発生を未然に防ぐことが可能であ
る。

上記実施例においては、単相ガス絶縁開閉母線に適用し
た例について述べたが、他の電気絶縁機器例えば、三相
ガス絶縁母線、変圧器、避雷器、ガス絶縁開閉装置の本
体、大気絶縁母線等に適用しても同様な効果が得られる
ことは明らかである。

〔発明の効果〕

以上に述べた様に、本発明によれば高電圧導体内及び金
属容器内にエラストマーを充填することにより、高電圧
電気機器の絶縁特性を改善できると共に、機器縮小化が
可能となる。さらに高電圧導体に存在する微小突起や金
属異物の混入による電気絶縁特性の低下を未然に防止で
き、これによって、信頼性の高い高電圧電気機器を提供
できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例を示す高電圧電気機器の断面
図、第２図は従来の高電圧電気機器を示す断面図である
。１・・・絶縁ガス、　　　　　２・・・金属容器、３・
・・高電圧導体、　　　４・・・絶縁支持物、１１・・
・エラストマー１２・・・エラストマー金属容器、１３・・・エラストマー高電圧導体。

Claims

【特許請求の範囲】

金属容器から成る容器内に、中空の高電圧導体を収納し
た高電圧電気機器において、前記高電圧導体内部及び金
属容器内部にエラストマーを充填したことを特徴とする
高電圧電気機器。