JPH0325030Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 この考案は、強制給気型ガス湯沸器などの各種
ガス燃焼機器において、燃焼室圧を基準として安
全装置を働せてその燃焼性及び安全性の確保を可
能とした強制給気型ガス燃焼機器に関する。

従来の技術 ガス量を自動調整する強制給気型ガス燃焼機器
においては、ガス量と燃焼用空気量の割合を常時
適切な比率に保つことは燃焼上必要なばかりでな
く、機器の安全性の面でも必要なことであるが、
従来はダイヤフラム式差圧スイツチ等によりガス
量に適した燃焼用空気量が得られているか否かを
確認し電気的に検出しているにすぎない。

考案が解決しようとする問題点 しかし、上記従来の技術的手段では、ガス燃焼
量あるいは風量の大小にかかわらずある一定の風
量が出ているか否かを検出しているのみでガス燃
焼量に必要な空気が過多であつても、また、過少
であつても正常とみなすため燃焼性及び安全性に
対しては何らの効果も奏しない。

そこで、この考案はガス量と燃焼用空気量の割
合が適切であるか否かを燃焼室圧を基準に検出す
ることによつてその燃焼性及び安全性が保持でき
る強制給気型ガス燃焼機器を提供するにある。

問題点を解決するための手段 この考案は、供給ガス量を自動制御する強制給
気型ガス燃焼機器において、燃焼室１内に燃焼室
圧を検出する圧力センサー２を設け、該圧力セン
サー２を制御器３を介してガス供給路に設けた電
磁弁などの安全装置４と接続せしめて圧力センサ
ー２で検出される燃焼室圧がプリパージａ、緩点
火ｂ、燃焼ｃの予め設定された一定幅をもつ範囲
Ａ，A′，A″を逸脱したとき制御器３からの指令
で安全装置４が働いてガスの供給を断ち燃焼を停
止するように設けた技術的手段を採り、上記問題
点を解決したものである。

作 用 この考案は、燃焼室圧がプリパージａ、緩点火
ｂ、燃焼ｃ予め設定された一定の幅をもつ範囲
Ａ，A′，A″内にあるときは、ガス量と燃焼用空
気量の割合が適切な空気過剰率のもとに安定した
空燃比を確保しその燃焼性及び安全性を保持して
いるが、たとえば、排気口に異常風圧がかかつた
り、熱交換器の目詰りなどにより燃焼性が損われ
た場合は、その燃焼室圧が上記設定範囲Ａ，A′，
A″を逸脱するためこれを圧力センサー２が検出
し制御器３を介して安全装置４を作動させ、たと
えば、その燃焼を停止し安全を確保するものであ
る。

実施例 以下この考案による強制給気型ガス燃焼機器の
一実施例を図面に基づき説明する。

図示（第１図）の実施例は強制給気型ガス湯沸
器に適用したものであつて、１は燃焼室で、その
底部にメインバーナ５とバーナノズル６が設置さ
れ、上部にはフインアンドチユーブ式の熱交換器
７が設置されている。そして、該燃焼室１の下方
に設置せる強制給気用フアンＦからの空気を燃焼
室１の外周に設けた迂回空気通路８を介して燃焼
室１内へ押込み式に供給し、燃焼排気は上方の排
気筒９から器外へ押出し状に放出される強制給気
型となしている。２は上記燃焼室１内に設けた圧
力センサーで、燃焼室１内の燃焼室圧を検出する
ためのものである。３は制御器で、上記圧力セン
サー２と安全装置４を該制御器３を介して接続せ
しめることにより圧力センサー２で検出される燃
焼室圧が第２図においてプリパージａ、緩点火
ｂ、燃焼ｃの予め設定された一定幅をもつ範囲
Ａ，A′，A″を逸脱したとき該制御器３からの指
令で安全装置４が作動して安全を確保するように
なしている。なお、上記安全装置４としては、た
とえば、実施例のようにバーナノズル６へのガス
供給路１０に電磁弁を設けて燃焼室圧が設定範囲
Ａ，A′，A″を逸脱したとき該電磁弁を閉止しガ
スの供給を断ち燃焼を停止せしめることによりそ
の燃焼性及び安全性が保持できるようにするもの
である。

図中、１１はバーナノズル６内に設けた圧力セ
ンサーで、該圧力センサー１１を制御器３を介し
て強制給気用フアンＦの駆動モータＭと接続せし
めて圧力センサー１１で検出されるガスノズル圧
と上記燃焼室１内の圧力センサー２により検出さ
れる燃焼室圧からガス圧を割り出し、これを電圧
に代えて上記駆動モータＭに供給することにより
供給ガス量に応じて供給空気量を比例制御して常
時適切な空気過剰率のもとに安定した空燃比の確
保を可能となしているが、このガス量と空気量の
比例制御手段をもたない強制給気型のガス燃焼機
器にもこの考案が適用できることは勿論である。
１２は電源である。

上記構成において、燃焼室圧が第２図において
プリパージａ、緩点火ｂ、燃焼ｃの予め設定され
た一定の幅をもつ範囲Ａ，A′，A″内にあるとき
は、ガス量と燃焼用空気量の割合が適切な空気過
剰率のもとに安定した空燃比を確保しその燃焼性
及び安全性を保持しているが、たとえば、排気筒
９に異常風圧がかかつたり、熱交換器７の目詰り
などによつて燃焼性が損われた場合は、その燃焼
室圧が上記設定範囲Ａ，A′，A″を逸脱するため
これを圧力センサー２が検出し、異常状態である
と認めて制御器３を介して安全装置４を作動せし
めてガスの供給を断ち安全を確保するものであ
る。

なお、第２図において、P₁は縦軸にとつた燃
焼室における検知ガス圧、ａ，ｂは電源ONから
燃焼開始迄を制御器３により駆動電圧を与える範
囲で第３図のｈに対応する。ｃは燃焼開始後にお
ける２つの圧力センサー２，１１で検出したガス
圧に比例して駆動電圧を与える範囲、ｅはノズル
圧（＝ガス圧＋燃焼室圧）、ｆはガス圧、ｇは理
想（平均）の燃焼室圧であり、また、第３図は実
施例における駆動モータＭへの駆動電圧ｊを示し
たもので、P₂は縦軸にとつた駆動電圧、ｈは電
源ONから燃焼開始迄を制御器３により駆動電圧
を与える範囲、ｉは燃焼開始後における２つの圧
力センサー２，１１で検出したガス圧に比例して
駆動電圧を与える範囲である。

上記実施例では強制給気型のものに適用した
が、強制排気型のものにも同様に適用でき、安全
装置４は実施例の電磁弁に限定されないこと勿論
である。

考案の効果 この考案は以上説明したように、強制給気型ガ
ス燃焼機器において、ガス量と燃焼用空気量の割
合が適切であるか否かを燃焼室圧を基準に検出
し、これが一定の設定範囲を逸脱したとき安全装
置を働かせてその燃焼性及び安全性の保持ができ
る構造としたから、実際の使用にあたり特性上不
安定であるダイヤフラム式差圧スイツチ等を使用
することなく安全性の高いものが提供できるもの
である。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の一実施例を示した一部切断
正面図、第２図は設定範囲を示したグラフ、第３
図はモータ駆動電圧を示したグラフである。 １……燃焼室、２……圧力センサー、３……制
御器、４……安全装置。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ガス量を自動調整する強制給気型ガス燃焼機器
   において、その燃焼室１内に燃焼室圧を検出する
   圧力センサー２を設け、該圧力センサー２を制御
   器３を介して安全装置４と接続せしめて圧力セン
   サー２で検出される燃焼室圧がプリパージａ、緩
   点火ｂ、燃焼室ｃの予め設定された一定の幅をも
   つ範囲Ａ，A′，A″を逸脱したとき制御器３から
   の指令で安全装置４が働くように設けてなる強制
   給気型ガス燃焼機器。