JPH0324583Y2 - - Google Patents

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JPH0324583Y2
JPH0324583Y2 JP19324484U JP19324484U JPH0324583Y2 JP H0324583 Y2 JPH0324583 Y2 JP H0324583Y2 JP 19324484 U JP19324484 U JP 19324484U JP 19324484 U JP19324484 U JP 19324484U JP H0324583 Y2 JPH0324583 Y2 JP H0324583Y2
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【考案の詳細な説明】 〔考案の利用分野〕 本考案は触媒燃焼式改質装置に係り、特に低負
荷時の燃料ガスの偏流を防止するのに好適な触媒
燃焼式改質装置に関する。
〔考案の背景〕
従来の触媒燃焼式改質装置の構造を第5図に示
す。この触媒燃焼式改質装置は反応器本体1内に
下端が開口された反応管内管2を内蔵し、上端が
開口された反応管外管3が設置されている。反応
管内管2と反応管外管3との間隙には改質触媒4
が充填され、反応器本体1上部の原料ガスヘツダ
5内には複数本の反応管内管2が集合した改質ガ
スヘツダ6が設置されている。反応器本体1下部
には多孔板からなるサポート8が設けられ、この
サポート8上に燃焼触媒層7が形成され、この燃
焼触媒層7上の反応管外管3外周面には伝熱促進
粒子9が充填されている。
燃焼と酸化剤の混合ガスはプレミツクスガスノ
ズル10を経て触媒層下部空間11に炉周壁から
接線方向に供給された後、燃焼触媒層7で燃焼し
た後、反応管群を加熱し、反応器本体1の側面に
設けられた燃焼ガスノズル12から排出される。
一方、原料ガスは原料ガスノズル13から原料ガ
スヘツダ5内に入り、反応管内管2と反応管外管
3との間隙を流動する間に加熱され、かつ改質触
媒4の作用により改質されて反応管内管2を上昇
して改質ガスヘツダ6に集められる。
このような触媒燃焼式改質装置において、燃料
と酸化剤の混合ガスは第6図および第7図に示す
ように触媒層下部空間11に炉内壁から接線方向
に供給されているため、定負荷時(100%)(第6
図及び第7図中、実線で示す)には余り問題ない
が、低負荷時(30%)(第6図及び第7図中、破
線で示す)には燃料と酸化ガスの混合ガスが周辺
方向に偏流し、燃焼触媒層7における燃焼ガス速
度は炉内壁から炉中心に向かう半径方向距離が大
きくなるにつれて小さくなる。このため反応炉の
中央部に位置する反応管の加熱が不十分となり、
これらの反応管における改質反応が不十分なもの
となるので未改質ガスが排出される。
また従来の触媒燃焼式改質装置では燃焼ガス出
口ノズル12は反応器本体1の側面に設けられて
いるため、低負荷時には第8図に示すように伝熱
促進粒子層内の燃焼ガス速度は伝熱促進粒子層の
上部側で偏流し、反応管群の各反応管を均一に加
熱できないため、未改質ガスが排出されやすい。
〔考案の目的〕
本考案の目的は、上記した従来技術の欠点をな
くし、低負荷時における燃焼ガスの偏流を防止
し、反応管群の各反応管を均一に加熱することに
よつて改質効率を向上させることができる触媒燃
焼式改質装置を提供することにある。
〔考案の概要〕
要するに本考案は、触媒層下部空間部、燃焼触
媒充填層、反応管群とその周囲の伝熱促進粒子充
填層のそれぞれにおける反応炉の中心軸に沿つて
柱状のデツドスペースを設け、更に燃焼排ガスの
排出口を伝熱促進粒子層上部空間の中心部に設け
るようにしたものである。
〔考案の実施例〕
以下、第1図に基づいて本考案の一実施例を説
明する。
第1図において、反応器本体21内に下端が開
口された反応管内管22を内蔵した反応管外管2
3が設置され、反応管内管22と反応管外管23
との間隙には改質触媒24が充填されている。反
応管内管22は反応器本体21から延設された配
管に接続され、この配管は改質ガスヘツダ26に
接続されている。反応管外管23は反応器本体2
1から延設された配管に接続され、この配管は原
料ガスヘツダ25接続されている。
反応器本体21下部の触媒層下部空間27に
は、その空間中心部で反応炉の中心軸と円柱状体
の中心軸がほぼ一致するように円柱状の下部デツ
ドスペース用部材28Aが設置されている。下部
デツドスペース用部材28Aは上面中心部に突起
部が形成され、下部デツドスペース用部材28A
上には、この下部デツドスペース用部材28Aよ
りも直径が小さく、底面に下部デツドスペース用
部材28Aに形成された突起部に対応した切欠部
が形成され、上面には突起部が形成された下部デ
ツドスペース用部材28Bが設置されている。そ
して下部デツドスペース用部材28B上には、こ
の下部デツドスペース用部材28Bと同じ形状の
下部デツドスペース用部材28C,28Dが順次
載置されている。下部デツドスペース用部材28
D上には、上端部が円錐状に形成され、底面に下
部デツドスペース用部材28Dの突起部に対応す
る切欠部が形成された円柱状の上部デツドスペー
ス用部材29が載置されている。多孔板よりなる
サポート30は反応器本体21の側面に沿つて設
けられた段部と下部デツドスペース用部材28A
の上面外周線部とに架設され、このサポート30
上に燃焼触媒層31が設けられている。燃焼触媒
層31上の反応管外管23の周囲には伝熱促進粒
子32が充填され、この伝熱促進粒子32の充填
層上に空間部33が形成され、この空間部33上
方の反応器本体中心軸に沿う中心部に燃焼ガス出
口ノズル34が設けられている。
この触媒燃焼式改質装置は、液化天然ガス
(LNG)を水蒸気改質(スチームリホーミング)
により改質して燃料電池用のH2リツチガスを生
成するものである。第1図において、燃料電池の
アノードより排出される低カロリ(800Kcal/
Nm3)のアノードガス(燃料ガス)と、燃料電
池のアノードから排出される低O2濃度の排空気
(酸化剤)はプレミツクスガスノズル35から触
媒層下部空間27に供給される。
約250℃程度の温度で供給された燃料ガスは、
酸化剤により燃焼触媒層31で燃焼し、伝熱促進
粒子32の充填層に入つて反応管外管23を加熱
した後、燃焼ガス出口ノズル34から排出され
る。
一方、約35℃で原料ガスヘツダ25から配管を
経て反応管外管23に流入した原料ガスは、反応
管内管22と反応管外管23との間隙に充填され
た改質触媒24の層内を流動する間に管外から撚
焼ガスによつて加熱されると同時に改質触媒の作
用により改質され、反応管内管22の下端開口部
から反応管内管22内を上昇し、改質ガスヘツダ
26に集められ、燃料電池に供給される。この触
媒燃焼式改質装置では、複数のプレミツクスノズ
ル35から分割されて炉内周壁の接線方向から触
媒層下部空間部27に供給された燃料ガスと酸化
剤との予混合ガスは、下部デツドスペース用部材
28Aと触媒層下部空間部27の内壁面とによつ
て形成される環状空間部を旋回する。このため第
2図および第4図(定負荷時100%を図中、実線
で示し、低負荷時30%を図中、破線で示す)に示
すように低負荷時においても中心部を流れるガス
量が炉内周辺部に比べて著しく減少することが防
止される。
また燃焼触媒層31を出た燃焼ガスは反応管群
の間の伝熱促進粒子32の充填層内を通過するが
上部デツドスペース用部材29によつてガス通過
断面積が制限されるため、燃焼ガスのガス流速が
高く伝熱が促進される。
また燃焼ガス出口ノズル34は反応炉の中心軸
線上に設けられてるため、第3図に示すように燃
焼ガス流れは伝熱促進粒子層内上部でも下部同様
伝熱粒子充填層内の反応炉の中心軸線における偏
流が防止される。
なお、本考案において、上部デツドスペース用
部材29の設置により、反応管の本数(伝熱面)
は減少するが、上記のように伝熱促進効果(伝熱
係数の増加)により、装置を大型化することなく
所要の改質反応を維持できる。また本実施例にお
ける下部デツドスペース用部材は耐火レンガ製で
あつて、この下部デツドスペース用部材によつて
燃焼触媒充填層31および伝熱促進粒子32の層
を支持するサポート31をその中央部で支持して
おり、1000〜1200℃の高温で使用されるサポート
31の変形および破損防止に対し有効である。
〔考案の効果〕
以上のように本考案によれば、低負荷時の燃焼
側ガスの偏流が防止できるので、反応管の局部加
熱が防止され、未反応ガスによる改質効率の低下
が防止できる。
【図面の簡単な説明】
第1図に本考案になる触媒燃焼式改質装置の一
実施例を示す断面図、第2図は本考案になる触媒
燃焼式改質装置における燃焼触媒充填層内のガス
流速分布を示す図、第3図は本考案になる触媒燃
焼式改質装置における伝熱促進粒子充填層内のガ
ス流速分布を示す図、第4図は本考案になる触媒
燃焼式改質装置における燃焼触媒充填層下部空間
部の断面図、第5図は従来の触媒燃焼式改質装置
の断面図、第6図は従来の触媒燃焼式改質装置に
おける燃焼触媒層下部空間部の断面図、第7図及
び第8図は従来の触媒燃焼式改質装置における燃
焼触媒充填層内及び伝熱促進粒子充填層内におけ
るガス流速分布を示す図である。 21……反応器本体、22……反応管内管、2
3……反応管外管、24……改質触媒、25……
原料ガスヘツダ、26……改質ガスヘツダ、27
……触媒層下部空間部、28A,28B,28
C,28D……下部デツドスペース用部材、29
……上部デツドスペース用部材、30……サポー
ト、31……燃焼触媒層、32……伝熱促進粒
子、33……空間部、34……燃焼ガス出口ノズ
ル。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 反応炉内に内管と外管からなる二重管式反応
    管群を有し、該内管と外管との間に改質触媒が
    充填され、前記二重管式反応管群の各々の反応
    管の間に伝熱促進粒子が充填された層を有し、
    該層の下部に燃焼触媒充填層が配置され、該燃
    焼触媒充填層の下部に炉周壁より燃料を供給す
    る触媒層下部空間部を配置し、炉周壁の少なく
    とも2ケ以上に前記空間部内に炉内壁面に対し
    接線方向に燃料を供給する燃料供給ノズルを設
    けた触媒燃焼式改質装置において、前記触媒層
    下部空間部、前記燃焼触媒充填層及び前記反応
    管群と伝熱促進粒子充填層のそれぞれにおける
    反応炉のほぼ中心軸に沿つた柱状のデツドスペ
    ース用部材を設け、前記伝熱促進粒子充填層の
    上方における反応炉のほぼ中心軸付近に燃焼ガ
    ス出口ノズルを設けたことを特徴とする触媒燃
    焼式改質装置。 (2) 前記触媒層下部空間部に配置されたデツドス
    ペース用部材と反応炉内壁との間に燃焼触媒層
    を支持するサポートが架設されていることを特
    徴とする実用新案登録請求の範囲第1項記載の
    触媒燃焼式改質装置。
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