JPH0324334Y2 - - Google Patents

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JPH0324334Y2
JPH0324334Y2 JP9996586U JP9996586U JPH0324334Y2 JP H0324334 Y2 JPH0324334 Y2 JP H0324334Y2 JP 9996586 U JP9996586 U JP 9996586U JP 9996586 U JP9996586 U JP 9996586U JP H0324334 Y2 JPH0324334 Y2 JP H0324334Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 (技術分野〕 本考案は、筒状の型枠と成すべく相互に突き合
わされる一対の半割体を結合するために、該半割
体に互いに他の一方に対して対向するように設け
られた一対のフランジを相互に締結するための締
結金具に関する。
(従来技術) パイルのようなコンクリート成形品の遠心力成
形用型枠の一つとして、それぞれが半円形状の横
断面を有する一対に半割体から成るものが使用さ
れている。
両半割体には、それぞれの側部に、締結金具を
介して相互に締結される相対する一対のフランジ
が設けられている。
従来の締結金具は、一方の半割体に設けられた
一方のフランジにその非対向面の側で型枠の軸線
と平行な軸線の回りに回動可能に支承されたアイ
ボルトと、他方の半割体に設けられた他方のフラ
ンジの非対向面に接して配置されかつ前記アイボ
ルトに螺合可能のナツトとから成り、相対する両
フランジには、前記型枠の軸線と直交する方向へ
伸びかつこれらの先端に開放する切欠きが設けら
れている。
前記締結金具および前記切欠きは型枠の軸線方
向に間隔をおいて複数配置され、各締結金具のア
イボルトをその軸部が両フランジの前記切欠きを
経て伸びかつ突出する状態となるまで回動させ、
前記軸部に螺合されるナツトを締め付けることに
より、両フランジが締結され、これにより、両半
割体が相互に結合される。
ところで、一対の半割体を結合する型組みに際
しての前記ナツトの締め付け作業および一対の半
割体の相互結合を解く脱型に際しての前記ナツト
の緩め作業は、これらの作業を迅速に行なうため
にインパクトレンチのような工具を用いて行なわ
れる。
しかし、インパクトレンチを用いて行なう前記
ナツトの締め付けおよび緩め作業には、実際に多
大の労力を要し、また、前記インパクトレンチの
使用に伴なう振動、衝撃等のために、これを取り
扱う作業者が白蝋病に罹病する率が高いという問
題があつた。
また前記締め付け作業においては、両フランジ
相互の強固な締結状態を得べく前記ナツトに過度
の締め付けを付与することとなるため、前記アイ
ボルトのねじ山の摩耗が早く、前記締結金具を頻
繁に交換しなければならないという欠点があつ
た。
(考案の目的) したがつて、本考案の目的は、前記従来の締結
金具の使用に伴なう問題および欠点を除去すべ
く、インパクトレンチのような工具を使用するこ
となしに締め付け作業を迅速に行なうことがで
き、また、交換の頻度を少なくすることができる
締結金具を提供することにある。
(考案の構成) 本考案に係る締結金具は、一対のフランジに設
けられた孔または切欠きに挿通される軸部および
該軸部の一端に連なる頭部を有するキー部材と、
一方のフランジの非対向面に固着され、前記キー
部材がその軸線方向および軸線の周りにそれぞれ
運動可能であるように前記軸部を受け入れ可能の
軸受部材と、前記軸部の他端に該軸部と共に運動
可能に取り付けられ、前記軸受部材に当接可能の
端部材と、他方のフランジの非対向面に固着さ
れ、前記キー部材の軸部および頭部が挿通可能の
孔と前記頭部が当接可能のカム面とを有するカム
部材とを含み、前記カム面は、前記キー部材の頭
部を前記カム面に当接させて前記キー部材を前記
軸線の周りに回動させるとき、前記頭部を該頭部
と前記他方のフランジとの距離を漸増するように
案内する螺線面を有することを特徴とする。
(考案の作用および効果) 本考案に係る締結金具によれば、前記キー部材
の頭部を前記カム部材のカム面に当接させて前記
キー部材を回動させると、前記頭部に対する前記
カム面の案内作用によつて前記頭部と前記他方の
フランジとの距離が漸増する。この距離の増大に
より、前記一方のフランジは前記端部材および軸
受部材を介して、また、前記他方のフランジは前
記カム部材を介して、互いに他の一方に向けて押
圧され、相互に締結される。
両フランジの締結に適当な締め付け力を得るた
めに必要な前記キー部材の回動角度は、前記螺線
面の勾配によつて定まり、前記勾配を適当に設定
することにより前記キー部材の回動角度を適当な
値例えば90゜に設定することができる。
したがつて、型組み時における両半割体の結合
のための両フランジの締結および脱型時の両フラ
ンジの締結の解除は、前記キー部材の比較的小さ
い回動角度範囲での回動操作によつて行なうこと
ができる。前記キー部材の回動操作は、前記キー
部材の軸部の端部に取り付けられた端部材に回転
力を与えることにより行なうことが可能である
が、前記端部材に対する回転力は、例えば手回し
のレンチを使用することにより短時間でしかも十
分に付与することができ、白蝋病を誘発するイン
パクトレンチの使用を不要にすることができる。
また、両フランジに対する締め付け力は前記キ
ー部材の頭部と前記カム部材のカム面との相互接
触によつており、締め過ぎすなち前記キー部材を
過度に回動させることがあつても、ねじの相互係
合に比べて、互いに接触する両部材の摩耗は極め
て小さく、したがつて摩耗を原因とする部品交換
または締結金具の交換のサイクルを長くすること
ができる。
(実施例) 本考案が特徴とするところは、図示の実施例に
ついて以下の説明により、さらに明らかとなろ
う。
本考案に係る締結金具10は、第1図に示すよ
うに、パイルのようなコンクリート成形品11を
遠心力成形するための円筒状の鋼製の型枠12を
構成する一対の半割体14,16を結合するため
に使用される。
それぞれが半円形の横断面形状を有する両半割
体14,16は、内壁面が相互に対向するように
付き合わされるときに共同して円筒を形成する。
両半割体14,16には、これらが相互に突き合
わされるときに互いに突き合わされて前記円筒の
回りに環状のタイヤを形成するタイヤ部材15,
17が、それぞれの両端部における外周面に沿つ
て配置されかつ固定されている。前記タイヤは、
前記遠心力成形のために型枠12をその軸線の回
りに回転させる際に利用される。
第3図および第4図に示すように、各半割体に
は、その両側部すなわち周方向における両端部の
それぞれに、前記円筒したがつて型枠10の軸線
と平行に伸びるフランジ18,20が設けられて
いる。図示の例では、各フランジは、一辺部が各
半割体の外周面に接して固定されたほぼ山形の横
断面形状を有する鋼材の他辺部により構成されて
いる。両半割体14,16の各側部におけるフラ
ンジ18,20は、両半割体14,16が相互に
突き合わされるとき、互いに間隔をおいて対向す
る。一方のフランジ18と他方フランジ20との
間には、これらの相互間隔よりもわずかに薄い厚
さ寸法を有する板状のスペーサ21が配置され、
該スペーサーは他方のフランジ20の前記一方の
フランジ18に対して対向面に固着されている。
また、スペーサ21と他方の半割体16との間に
はパツキン23が配置されている。なお、スペー
サ21は必ずしも必要ではなく、その配置が省略
されることもある。
両フランジ18,20およびスペーサ21に
は、その長手方向(前記軸線方向)に間隔をおい
て、本考案に係る締結金具10の一部を挿通可能
でまた相互に整合可能の複数の孔22,24,2
5がそれぞれ設けられている。これらの孔と同様
の機能を供する限り、これらの孔に代えて、各フ
ランジおよびスペーサ21の先端すなわち半割体
14,16と反対の側で開放する切欠き(図示せ
ず)とすることができる。
本考案に係る締結金具10の一例を示す第2図
ないし第7図を参照すると、締結金具10は、キ
ー部材26と、該キー部材を保持する軸受部材2
8と、キー部材の端部に取り付けられた端部材3
0と、カム部材32とを備える。
キー部材26は円形の横断面を有する軸部34
と、概略長円形の平面形状を有する板状の頭部3
6とを有し、該頭部はその一方の端部で軸部34
の一端部に連なり該軸部とともにほぼL形をな
す。両フランジ18,20およびスペーサ21の
孔は軸部34および頭部36のそれぞれの挿通を
許すように形成される。図示の例では、各孔はそ
の平面形状が頭部36の平面形状にほぼ相似して
いる。
軸部34の他端部は第1の端部分38とこれに
連なる第2の端部分40とから成り、第1の端部
分38は、軸部34の軸線上に中心を有する円に
内接する多角形の横断面形状を有し、また、第1
の端部分38と同軸的に伸びる第2の端部分40
にはその外周面にねじ山が設けられている。図示
の第1の端部分38はその断面が正六角形であ
る。軸部34の横断面が円形の部分すなわち前記
第1の端部分38および第2の端部分40を除く
他の部分の長さ寸法は、軸受部材28、両フラン
ジ18,20、スペーサ21、およびカム部材3
2の後記一端部32aのそれぞれの前記軸線方向
における長さ寸法よりもわずかに大きい長さ寸法
を有する。
軸部34との境界を画する頭部の頂面36aは
カム部材32の後記カム面との当接面を規定す
る。
軸受部材28は、全体に円筒状を呈し、その一
端面28aが一方のフランジ18の他方のフラン
ジ20に対する非対向面18aに接して、また、
その軸線がフランジ18,20およびスペーサ2
1の孔22,24,25の共軸線から両半割体1
4,16の側に間隔をおいて該共軸線と平行に伸
びるように、フランジ18に固定されている。
軸受部材28の孔42の直径はキー部材26の
軸部34のそれにほぼ等しい。これにより、孔4
2は、他方のフランジの孔24からスペーサの孔
25および一方のフランジ孔22を経て挿入され
るキー部材の軸部34をその軸線方向および該軸
線の回りにそれぞれ運動可能であるように受け入
れる。
軸受部材28の一端面28aを規定する部分
は、他の部分よりも大径に形成されている。この
大径部分28Aには、一方のフランジ18の孔2
2とほぼ同一の平面形状を有しかつ半割体14,
16とは反対の側に開放する凹所44が設けられ
ている。この凹所44は、締結金具10による両
フランジ18,20の非締結時、キー部材の頭部
36の頂面36aの側の一部を収容する。また、
このときの頭部の底面36bの側の残りの部分
は、一方のフランジ18の孔22内に収容される
(第3図参照)。この収容状態は、後記ばね部材3
7の作用により維持することができる。
端部材30は、軸受部材28の孔42に受け入
れられかつ軸受部材28の他端面28bから突出
するキー部材の軸部34の他端部に取り付けられ
ている。
端部材30は、軸受部材28の他端面28bに
接してこれと滑動可能の一端面30aおよび後記
雌ねじ部材46が当接可能の他端面30bと、軸
部34の第1の端部分38が嵌合可能の両端面3
0a,30bに開口する孔、図示の例では正六角
形の横断面形状を有する孔48を有する。
軸受部材28の孔42に受け入れられかつ軸受
部材28の他端面28bから突出するキー部材の
軸部34の第1の端部分38に通された端部材3
0は、該端部材の他端面30bから突出する軸部
34の第2の端部分40に螺合された袋ナツトの
ような雌ねじ部材46により、キー部材の軸部3
4とこれとともに運動可能に取り付けられてい
る。
端部材30の孔48および軸部の第1の端部分
38は、端部材30に回転力を付与するとき、共
同してキー部材26に回転力を伝達する作用をな
す。前記回転力は、前記孔48およびこれに係合
する第1の端部分38の横断面形状を他の形状、
例えば長円形、他の多角形等に設定することによ
つても伝達可能である。端部材30は、さらに、
六角柱のような多角柱の柱面かなら成る外周部5
0を有し、該外周部に適合するレンチ(図示せ
ず)等を用いて端部材30に回転力を与えること
ができる。
端部材30には、その外周面につば部30cが
設けられており、該つば部と軸受部材28の大径
部28Aとの間にはコイルスプリングから成るば
ね部材37が配置されている。ばね部材37は、
両フランジの非締結時、キー部材の頭部36の一
部が軸受部材の凹所44内に収容されるように、
端部材30を介してキー部材26にその軸線方向
にばね力を及ぼす。
カム部材32は、全体にほぼU字形を呈し、偏
平な一面52と該一面と反対の側のカム面54と
を有する。カム部材32は、これが他方の半割体
16とは反対の側に開放するように配置され、か
つ一面52を他方のフランジ20の非対向面20
aに接してこれに固定されている。
カム面54は、カム部材32の一端部32a側
の始端55から一端部32よりもわずかに長い他
端部32b側の終端56へ螺線状に伸びる螺線面
から成り、カム部材32の一面52およびカム面
54間の厚さ寸法が前記始端55から終端56に
向けて漸増している。したがつて、両フランジ1
8,20に対して移動可能の部材であるキー部材
26および該キー部材と一体に運動可能の端部材
30と対比して、一方のフランジ18に対する固
定部材である軸受部材28および他方のフランジ
20に対する固定部材であるカム部材32につい
てみると、軸受部材28の他端面28bとカム部
材32のカム面54の始端55からその終端56
までの各箇所との間の距離は、始端55から終端
56に向けて漸増している。
キー部材26をばね部材37のばね力に抗して
その軸線方向に移動させ、カム部材32が部分的
に規定する空間部57を通された頭部36を一方
向(第4図でみて反時計方向)に回動させると、
頭部36の頂面36aがカム面54に接触する。
この接触状態への移行が円滑に行なわれるよう
に、カム面の始端55を、カム面54の他の部分
よりも勾配が急角度の立上がり面55aと該立上
がり面からカム部材32の内方すなわち前記空間
部57側へ向けて下方に傾斜する立上がり面55
bとで構成することが望ましい。これにより、キ
ー部材26を雌ねじ部材46からその軸線方向に
押圧力を加えながら頭部36を前記反時計方向へ
回動させると、頭部の頂面36aはカム面の一部
である立上がり面55bに容易に移行して接触
し、さらにキー部材26の回動操作が進めると、
立上がり面55aおよびこれに連なるカム面54
の他の部分に順次に接触する(第5図および第6
図参照)、前記立上がり面55a,55bの傾斜
または勾配はできるだけ大きいことが望ましい。
カム面54の頭部36に対する案内作用によ
り、キー部材26の回動角度の増大に従つて頂面
36aと他方のフランジ20の非対向面20aと
の距離が増大する。しかし、キー部材の軸部34
の長さ寸法は実質的に不変に維持されることか
ら、前記距離の増大に伴なつて、一対のフランジ
18,20は、軸受部材28およびカム部材32
を介して互いに他の一方に向けて押圧力を受け、
強固に締結される。これにより、型組み時に両半
割体14,16の突き合わせ面間に隙間があると
きはこの隙間がなくなるように、また、隙間がな
いときは前記突き合わせ面相互がより密接に当接
するように、両半割体14,16が結合される。
図示の例では、頭部36は、カム面の始端55
から該始端および終端55間のほぼ中間位置まで
回動されている。キー部材26のカム面54に対
する回動位置は、軸部34の長さ寸法、前記螺線
面の勾配等を変えることにより、任意に設定する
ことができる。このことから、小さい回動角度を
もつてしたがつて回動操作に多くの時間を要しな
いでしかも確実に両フランジ18,20を強固に
締結することができる。また、前記回動位置は、
頭部36の頂面36aおよびカム面54相互に働
く摩擦力により維持される。頭部36とカム部材
32との間には比較的大きい軸線方向力が作用す
ることとなるために、型枠12の使用中、型枠1
2の移動中等に、頭部36が他方向(第4図でみ
て時計方向)に回動することはほとんどない。し
かし、安全のために、頂面36aの全体を、カム
面54を規定する前記螺線面に接する螺線面とす
ることが望ましく、これにより、頂面36aおよ
びカム面54間に最も大きい接触面積したがつて
最も大きい摩擦力を得ることができる。
また脱型の際の両半割体14,16の結合の解
除のための両フランジ18,20の締結解除は、
頂面36aがカム面54と非当接状態となるま
で、キー部材26を他方向に回動させて行なう。
この場合の回動操作もまた短時間でかつ容易に行
なうことができる。キー部材の頭部36がカム部
材32の前記空間部57に至り、これとほぼ整合
すると、キー部材26はばね部材37による偏倚
作用を受けて軸受部材28に向けてその軸線方向
に移動され、その頭部36が軸受部材28の凹所
44および一方のフランジの孔22内に収容され
る(第3図および第4図参照)。
この後には、第7図に示すように、一方の半割
体14を他方の半割体16から引き離すことによ
り脱型される。
次に、第8図ないし第11図に、他の例の締結
金具60を示す。
この締結金具60は、キー部材26の頭部62
が細長い六角形状の平面形状を有する板状部分と
したこと、頭部62の挿通を可能とすべく、一対
のフランジ18,20およびスペーサ21に設け
られる孔22,24,25の形状を頭部の前記平
面形状と相似の六角形状としたこと、およびカム
部材32に二つのカム面64を設けたことが前記
例の締結部材10との主な相違点である。この例
の締結金具60の他の箇所については、特に言及
しない限り最初に説明した締結金具10のおける
と同様であり、説明の重複を避けるために、締結
金具10についての説明において用いた参照符号
と同一の参照符号を付してその詳細な説明を省略
する。以下、前記相違点を中心に締結金具60に
ついて説明する。
キー部材26の軸部34の一端部は、頭部62
の頂面の長手方向中央部で該頭部に連なり、キー
部材26は全体にT字形をなす。頭部62の前記
頂面の長手方向の各端部と軸部34の一端部との
間の頂面部分62aがカム部材32の各カム面6
4との当接面をなす。
カム部材32は、一面で他方のフランジ20の
非対向面に固着される矩形の板状部66と、該板
状部の他面から突出しかつ相互に間隔をおいて対
向する一対のカム部68と、板状部66を貫きか
つ両カム部68間を伸びる空間部である孔70と
を有する。該孔70は他方のフランジ20の孔2
4とほぼ相似し、これと整合している。カム部6
8は円弧状の側部と、該側部に連なり前記孔70
の一部を規定する側部とを有する。
カム部材32の他面は一対のカム部68のカム
面64を規定し、該カム面は、孔70の中心軸線
の周りに一方向(第11図でみて反時計方向)へ
伸びる螺線面で構成することができる。カム部6
8の側部は、したがつて、カム面64の始端64
aから終端64bに向けてその高さ寸法(カム部
の厚さ寸法)が漸増している。他方、キー部材の
頭部62の各頂面部分62aは、そのほぼ全面が
カム面64に当接可能の螺線面に形成することが
望ましい。
ばね部材37のばね力に抗して、端部材30が
軸受部材28に当接するまでキー部材26をその
軸線方向に移動させると、キー部材の頭部の頂面
部分62aはこれを一方向に回動させればカム面
の始端64aに移行して当接可能の箇所に位置さ
れる。この位置から頭部62を一方向に回動させ
るとき、カム面64との当接が容易になるよう
に、始端64aにカム面64の他の箇所よりも勾
配の急な立上がり面72を形成することが望まし
い。
キー部材26を前記一方向に回動させると、そ
の回動角度が増大するに従つて、両フランジ1
8,20に対する締め付け力が増大する。この例
では、頭部62が約90度の角度まで回動されてい
る。(第10図および第11図参照)。頭部62の
回動角度は、前記螺線面の勾配、軸部34の長さ
寸法等を変更することにより、任意に設定するこ
とができる。しかし、この例および第2図ないし
第7図に示す例のいずれにおいても、キー部材の
頭部とカム部材との滑りをより少なくする上で、
前記螺線面の勾配は比較的小さいことが望まし
い。
この例では、一面28aが一方のフランジ18
の非対向面に固着された軸受部材28の他面28
bと、キー部材26の軸部34の一端部に取り付
けられた端部材30の一端面30aとが、共に平
坦面ではなく、相互に滑動可能な円錐面に形成さ
れている。もちろん、これらの面を相互に滑動可
能の平坦面で構成することもできる。また、キー
部材の頭部の一部を収納するための凹所44が、
両半割体14,16と反対の側ではなく、該両半
割体の軸線方向における軸受部材28の大径部2
8Aの両側面で開口している。さらに、この例で
は、キー部材の軸部の第1の端部分38および端
部材の孔48の横断面形状が六角形であるが、正
方形のような他の多角形、長円形を有する断面形
状とすることは可能である。
相互に締結された両フランジ18,20は、頭
部62がカム部材の孔70にほぼ整合するまでキ
ー部材26を他方向(第11図でみて時計方向)
に回動させて頭部62とカム部材32との相互係
合を解くことにより解除することができる。頭部
62が孔70と整合すると、ばね部材37の偏倚
作用により、キー部材26はその軸線方向へ一方
のフランジ18の側に移動され、頭部62はフラ
ンジ18の孔22および凹所44内に収納され
る。
この例の締結金具60においては、キー部材2
6の頭部62の回動可能の角度範囲が約180度以
内に制約されるが、先に説明した締結金具10で
は、頭部の回動角度範囲を180度以上に設定する
ことができる。このような相違から、この例の締
結金具60は、型組み時の両半割体14,16の
付き合わせ面の隙間を比較的小さくすることがで
きるコンクリート成形の場合の締結すなわち両フ
ランジの締め代が小さい場合に適し、反対に先の
例の締結金具10は前記付き合わせ面の隙間が比
較的大きく設定しなければならないコンクリート
成形の場合の締結すなわち締め代が大きい場合に
適する。
なお、前記カム面は、例えばその始端から終端
に向けて連なる螺線面と水平面とで構成すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案に係る締結金具が適用された型
枠の横断面図、第2図は締結金具の一例の分解斜
視図、第3図は非締結状態における締結金具の拡
大縦断面図、第4図は第3図に示す締結金具の底
面図、第5図は締結状態における締結金具の拡大
縦断面図、第6図は第5図に示す締結金具の底面
図、第7図は脱型の際における締結金具の拡大縦
断面図、第8図は非締結状態における他の例の締
結金具の拡大縦断面図、第9図は第8図に示す締
結金具の底面図、第10図は締結状態における他
の例の締結金具の拡大縦断面図、第11図は第1
0に示す締結金具の底面図である。 10,60:締結金具、12:型枠、14,1
6:半割体、18,20:フランジ、22,2
4:フランジの孔、26:キー部材、28:軸受
部材、30:端部材、32:カム部材、34およ
び36,62:キー部材の軸部および頭部、3
7:コイルスプリング、38,40:キー部材の
軸部の第1の端部分および第2の端部分(軸部の
他端部)、44:凹所、50:端部材の外周部、
54,64:カム面、57,70:カム部材の空
間部。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 筒状の型枠と成すべく相互に突き合わされる
    一対の半割体の結合のために、該半割体に互い
    に他の一方に対して対向するように設けられた
    一対のフランジを相互に締結するための締結金
    具であつて、前記一対のフランジに設けられた
    孔または切欠きに挿通される軸部および該軸部
    の一端に連なる頭部を有するキー部材と、一方
    のフランジの非対向面に固着され、前記キー部
    材がその軸線方向および軸線の周りにそれぞれ
    運動可能であるように前記軸部を受け入れ可能
    の軸受部材と、前記キー部材の軸部の他端に該
    軸部と共に運動可能に取り付けられ、前記軸受
    部材に当接可能の端部材と、他方のフランジの
    非対向面に固着され、前記キー部材の軸部およ
    び頭部が挿通可能の空間部と前記頭部が当接可
    能のカム面とを有するカム部材とを含み、前記
    カム面は、前記キー部材の頭部を前記カム面に
    当接させかつ前記キー部材を前記軸線の周りに
    回動させるとき、前記頭部を該頭部と前記他方
    のフランジとの距離が漸増するように案内する
    螺線面を有する、締結金具。 (2) 前記軸受部材は、前記キー部材の頭部の一部
    を収容可能の凹所を有し、該凹所は、前記頭部
    の一部が収容されるとき、該頭部の残りの一部
    が一方のフランジの前記孔または切欠き内に収
    容される深さ寸法を有する、実用新案登録請求
    の範囲第(1)項に記載の締結金具。 (3) 前記キー部材の軸部と頭部とはL字をなすよ
    うに相互に連なる、実用新案登録請求の範囲第
    (1)項に記載の締結金具。 (4) 前記キー部材の軸部と頭部とはT字をなすよ
    うに相互に連なる、実用新案登録請求の範囲第
    (1)項に記載の締結金具。 (5) 前記端部材は多角柱の柱面から成る外周部を
    有する、実用新案登録請求の範囲第(1)項に記載
    の締結金具。 (6) 前記軸受部材と前記端部材との間にコイルス
    プリングが配置されている、実用新案登録請求
    の範囲第(1)項に記載の締結金具。
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