JPH0324038Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は、犬等のペツト動物の糞取り機に関す
るものである。

従来の技術 一般に、犬等のペツト動物を散歩させるような
場合には、予め新聞紙或いはビニール袋及び小型
スコツプ等を用意し、散歩中にペツト動物が排便
した時に、その持参した小型スコツプで糞を掬い
上げ、新聞紙或いはビニール袋等に入れて回収す
るようにしているのが通常である。

考案が解決しようとする問題点 然し、これでは極めて煩雑であり、また新聞紙
或いはビニール袋及びスコツプ等を持ち歩くのは
あまり体裁の良いものではないばかりでなく嵩張
るという不都合がある。

問題点を解決するための手段 本考案に係る糞取り機は、所望長さのロツド
と、そのロツドの先端部で必要に応じて開口可能
なビニール袋とにより構成されている。

作 用 この糞取り機では、散歩中にペツト動物が便意
を催したことを指し示すような動作をした時に、
ロツドの先端部でビニール袋を開口させてペツト
動物の尻に当てがうことによつてビニール袋内に
便を排出させることができるようになるため、便
回収作業を簡単に行うことができるようになる。

実施例 以下、実施例を示す図面を用いて、本考案を詳
細に説明する。

第１図は本考案に係る糞取り機の全体の図で、
その糞取り機はプラスチツク等の軽量な材質で成
形した長尺な筒状体１０を備え、その筒状体１０
の長手方向での後方下面には第２図示の如く開口
１００が形成されていて、この開口１００には後
述する糞受け用ビニール袋が収納されたカートリ
ツジ１１を予め複数個積層収容したケース１２が
着脱自在に装着されるようになつている。このケ
ース１２は上側が開口されていて、その上側開口
縁部１２０を前記筒状体１０の開口１００に嵌め
合せることによつて筒状体１０に装着するように
なつている。ケース１２内に積層収容されたカー
トリツジ１１は、ケース１２に装着した押し上げ
プレート１３によつて筒状体１０の空洞１０２内
へと順次押し上げ移動されるようになつている。
この押し上げプレート１３は第３図示の如く大小
２枚の平板を重合して成る水平板部１３０と、そ
の水平板部１３０の両側に夫々突出成形したＵ字
状部１３１，１３１とを備えている。このＵ字状
部１３１は可撓性に富んだ材質で成形されてい
て、その開口側の一端部１３１ａを水平板部１３
０の側面に装着するようにして水平板部１３０に
一体成形されていて、他端部１３１ｂは膨出成形
された自由端となつている。このように構成した
押し上げプレート１３は第４図示の如くケース１
２の両側壁１２１（片側の側壁のみ図示）に夫々
縦に一条形成した押し上げプレート案内溝１２２
にＵ字状部１３１，１３１を夫々外方に突出させ
るように貫挿することによつてケース１２に取付
けられている。このようにしてケース１２に取付
けた押し上げプレート１３は外方に突出したＵ字
状部１３１，１３１を夫々指で摘んでその自由端
部１３１ｂを他端部１３１ａの方向へ押圧偏位さ
せつつ案内溝１２２に沿つて上方へ移動させるこ
とができるようになつていて、その上方移動に伴
なつて水平板部１３０がカートリツジ１１を上方
に押し上げ移動させるようになつている。更に、
案内溝１２２には所定間隔毎に凹溝１２３が形成
されていて、Ｕ字状部１３１を案内溝１２２に沿
つて上方へ移動させ凹溝１２３の形成位置に達し
たときに指を離すと、Ｕ字状部１３１の膨出自由
端部１３１ｂが復元して凹溝１２３内に陥入係合
するようになる。これによつて、押し上げプレー
ト１３をケース１２の所定個所に係合支持させる
ことができるようになつている。

筒状体１０の先端部１０３には、第２，４図示
の如く上下にピン１４，１４が取付けられてい
て、このピン１４，１４は先端部１０３の上壁・
下壁の幅方向略中央位置で先端部１０３に対して
ほぼ垂直に交わる垂線に沿つて夫々上壁・下壁に
貫通形成した貫通孔（図示せず）を介して筒状体
１０の空洞１０２内に若干突出するよう抜き差し
自在に装着されている。また、筒状体１０の後端
部１０４側から空洞１０２内には、外周にコイル
スプリング１５を巻き付けたロツド１６が挿置さ
れ、そのロツド１６の後端部は筒状体１０の後部
閉塞端より外方へ突出していて、その突出端には
グリツプ１６０が一体成形されている。また、ロ
ツド１６は筒状体１０内に挿入された先端部に一
体成形したカートリツジ押し出しブロツク１６１
を備えていて、その押し出しブロツク１６１の上
部には、筒状体１０の上側部分で長手方向に沿つ
て一条形成されたブロツク案内溝１０５を貫通し
て上方に突出したピン１６２が植立固定されてい
て、更にそのピン１６２の突出先端には溝１０５
の幅より若干広幅に形成した長尺板材１６３が水
平に一体成形されている。更に、第２，５図示の
如く、筒状体１０の後方下面には、下方に開口し
た凹部１０６が形成されていて、しかもその凹部
１０６と空洞１０２との間には両者間を連通する
貫通穴１０７が形成されている。凹部１０６内に
は一端部を凹部１０６の上壁に取付けた板バネ１
７が水平に配置されていて、その板バネ１７の自
由端側の上面には貫通穴１０７内に陥入しかつ空
洞１０２内に上側が若干突出したボール１８が支
持されている。これに対して、押し出しブロツク
１６１の下面には受け溝１６１ａが形成されてい
て、この受け溝１６１ａ内にボール１８の突出部
が係合されるようになつている。すなわち、グリ
ツプ１６０を握つてコイルスプリング１５を圧縮
しつつロツド１６を後方に引張つたときに、押し
出しブロツク１６１の後端部がボール１８に当接
し、更にロツド１６を引つ張ると、押し出しブロ
ツク１６１の下面が板バネ１７の作用に抗してボ
ール１８を押圧しつつ下方に退却動させるように
なり、やがてブロツク１６１の受け溝１６１ａが
ボール１８の配置位置に到達した時、それまでブ
ロツク１６１の下面で下方に退却動されていたボ
ール１８が板バネ１７の作用で上方に突出して受
け溝１６１ａ内に陥入係合するようになる。これ
によつて、ブロツク１６１を含むロツド１６全体
をコイルスプリング１５の作用に抗して筒状体１
０の空洞１０２の所定位置に定置させるようロツ
クすることができるようになつている。このロツ
クは、グリツプ１６０の端部を筒状体１０の方向
へ押圧することによつて容易に解除することがで
き、ロツクが解除されるや否やブロツク１６１を
含むロツド１６がコイルスプリング１５の作用で
最上位にあるカートリツジ１１を筒状体１０の先
端部１０３の方向へ押し出しつつ空洞１０２内を
前進動するようになる。また、筒状体１０の前側
下面には第２，４図示の如く後述するカートリツ
ジ１１の幅より若干広い間隔を持たせて開口面側
を互いに対向配置した一対の断面略コ字状の支持
プレート１０８，１０８が取付けられている。
尚、筒状体１０は、カートリツジ１１をブロツク
１６１で筒状体１０の先端部１０３より押し出す
ことができる程度にコイルスプリング１５の弾発
力を波及させることの可能な長さになつていて、
また筒状体１０の空洞１０２はカートリツジ１１
が移動し易いように大きめに形成されている。

ケース１２内に予め収容されたカートリツジ１
１は、第６図示の如く内側面の長手方向に沿つて
ソケツト部１１０を夫々一体成形した一対の断面
略Ｅ字状の長尺部材１１１，１１１を備えてい
て、この長尺部材１１１，１１１は互いに開口面
側を対向させて配置し、その長手方向の一端部を
上下二枚の当て板１１２，１１２を介してピン１
１３，１１３で軸支することによつて、そのピン
１１３，１１３を軸として互いに接近乃至離反す
るよう回動自在に構成されている。また、長尺部
材１１１，１１１の対向空間内には、上側が開口
されたビニール袋１９が収納されている。このビ
ニール袋１９は、第１図示の如くその上側開口縁
部に沿つてリング状に装着した弾性線材１９０を
備えていて、その弾性線材１９０を長尺部材１１
１，１１１のソケツト部１１０，１１０内に確り
と嵌め込むようにしてソケツト部１１０，１１０
内に沿つて這わせ、しかも弾性線材１９０のソケ
ツト部１１０，１１０に嵌め込んでいない部分１
９０ａを長尺部材１１１，１１１の対向空間内に
折り返し挿置すると共にビニール袋１９を小さく
折り畳んだ後、長尺部材１１１，１１１を互いに
閉じることによつて長尺部材１１１，１１１の対
向間隔内に収納されている。このようにしてビニ
ール袋１９を対向間隔内に収納した長尺部材１１
１，１１１の自由端側は、第７図示の如くその間
に若干の隙間Ａを持たせ、その上面及び下面（上
面のみ図示）には夫々紙製粘着テープ２０が懸け
渡し貼着されている。このように粘着テープ２０
を懸け渡し貼着したのは、ロツド１６によるカー
トリツジ１１の押し出し搬送中に長尺部材１１
１，１１１が弾性線材の弾発力で拡開して、その
搬送が妨げられるのを防ぐためである。また、こ
のカートリツジ１１は粘着テープ２０を貼着した
側が、ロツド１６による押し出し方向に対し前側
になるようにしてケース１２内に収容されてい
る。

このように構成した本考案に係る糞取り機で
は、先ず押し上げプレート１３でケース１２内の
カートリツジ１１を押し上げることによつて最上
位にあるカートリツジ１１を筒状体１０の空洞１
０２内に押し上げ移動させた後、第２図示の状態
でグリツプ１６０を筒状体１０方向へ押圧する
と、ボール１８との係合状態を解除された押し出
しブロツク１６１が空洞１０２内に押し上げられ
た最上位のカートリツジ１１をコイルスプリング
１５の弾発力で筒状体１０の先端部１０３の方向
へ押し出し移動させるようになる。このようにし
て押し出し移動させられるカートリツジ１１が筒
状体１０の先端部１０３位置に到達した時に、先
端部１０３の上側及び下側に夫々装着したピン１
４，１４がカートリツジ１１の長尺部材１１１，
１１１の対向隙間Ａ内に侵入し、カートリツジ１
１の更なる前進動に伴つて第８図示の如く粘着テ
ープ２０を破りつつ長尺部材１１１，１１１の対
向隙間Ａ内に割り込むようになる。こうして粘着
テープ２０が完全に破られたカートリツジ１１の
長尺部材１１１，１１１はビニール袋１９の弾性
線材１９０の弾発力で拡開しつつ筒状体１０の先
端部１０３よりブロツク１６１の押圧力で押し出
され、互いに軸支された後端部が筒状体１０のピ
ン１４に当接した時に全開してピン１４によつて
筒状体１０の先端部１０３に係止されるようにな
る。長尺部材１１１，１１１の全開に伴つて、そ
の間に収納したビニール袋１９の上側が開口さ
れ、この状態で犬等のペツト動物の尻にビニール
袋１９を当てがうことによつて、ビニール袋１９
内に排便させることができるようになる。ビニー
ル袋１９内に糞を回収した後、筒状体１０の先端
部１０３に取付けたピン１４，１４を引き抜くこ
とによつて糞を回収したビニール袋１９を保持し
たカートリツジ１１全体を筒状体１０の先端部１
０３より取り外すことができ、取り外されたカー
トリツジ１１は長尺部材１１１，１１１を互いに
閉じて、筒状体１０の下面に取付けた支持プレー
ト１０８，１０８の対向間隔内に押圧嵌入するこ
とによつて、筒状体１０に支持した状態でごみ箱
等の設置場所まで持ち運ぶことができるようにな
る。

考案の効果 以上の如く、本考案に係る糞取り機に依れば、
ロツドを押圧するだけの操作によりワンタツチで
糞受け用ビニール袋を開口させることができるた
め、簡単に糞回収作業を行うことができるように
なる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る糞取り機の全体斜視図、
第２図は同糞取り機の縦断面図、第３図はカート
リツジ収容ケースに取付けられた押し上げプレー
トの斜視図、第４図は第１図示の糞取り機の側面
図、第５図は押し出しブロツクと筒状体とのロツ
ク状態を示す部分拡大図、第６図は糞受け用ビニ
ール袋を収納したカートリツジの構造を説明する
ための斜視図、第７図は同カートリツジの平面
図、第８図はカートリツジの先端部に貼着したテ
ープが破かれた状態を示した斜視図である。 １０：筒状体、１１：カートリツジ、１２：カ
ートリツジ収容ケース、１３：押し上げプレー
ト、１４，１４：ピン、１５：コイルスプリン
グ、１６：ロツド、１９：ビニール袋、２０：粘
着テープ、１９０：弾性線材。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 先端部の幅方向略中央位置で前記先端部に対
   してほぼ垂直に交わる垂線に沿つて前記先端部
   に形成した貫通穴を介して前記先端部に抜き差
   し自在に装着されたピンを備えた長尺な筒状体
   と、 前記筒状体の後端部よりその筒状体の筒穴内
   にスライド自在に挿置されたロツドと、 前記筒状体に着脱自在に装着された収納ケー
   スと、 前記収納ケース内に収容される複数個のカー
   トリツジと、 前記収納ケースにスライド自在に装着されて
   収納ケース内のカートリツジを一個一個筒状体
   の筒穴内へ移動させるための押し上げプレート
   とを備え、 前記複数個のカートリツジの各々が、開口面
   側を互いに対向させて互いに回動自在に各一端
   部が軸支された一対の断面略Ｕ字状の長尺部材
   と、開口を備えしかもその開口縁に沿つてリン
   グ状に装着された弾性線材を具備し且つ折り畳
   むようにして前記弾性線材を介して前記一対の
   Ｕ字状部材間に収容支持された糞受け用袋体
   と、前記袋体をその間に収容支持した前記一対
   の長尺部材の自由端部間に前記ピンを受け入れ
   るに十分な間隔を持たせて前記袋体の弾性線材
   の弾発力に抗して前記一対の長尺部材を閉じた
   状態を維持するべく前記一対の長尺部材間に掛
   け渡し貼着されたテープ片とを備え、 前記押上げプレートで筒状体の筒穴内に移動
   させたカートリツジをロツドで筒状体の先端部
   方向へ突き出した時に、前記ピンがそのカート
   リツジの長尺部材間の前記間隔内に割り込みつ
   つ前記テープ片を破り、それにより前記カート
   リツジの一対の長尺部材が前記袋体の弾性線材
   の弾発力により筒状体の先端部で拡開しつつ袋
   体の前記開口部を開口させるよう構成したこと
   を特徴とする糞取り機。 (2) 前記ロツドが、その軸線上に巻装されたコイ
   ルスプリングを有し、そのコイルスプリングの
   弾発力で、前記ロツドが筒状体の先端部方向へ
   付勢されていることを特徴とする実用新案登録
   請求の範囲第１項記載の糞取り機。 (3) 前記ロツドを前記コイルスプリングの弾発力
   に抗して筒状体の所定位置にロツクするための
   ロツク機構を更に備えていることを特徴とする
   実用新案登録請求の範囲第２項記載の糞取り
   機。