JPH0322979Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 この考案は、天井点検口に実施される天井ハツ
チに関する。

〈考案の概要〉 この考案は、天井下孔に嵌装する外枠、この外
枠に適合する内枠の枢止部コ−ナに、外枠には内
面、内枠には外面に互いに対向して補強板を取付
け、一方の補強板に枢軸、これに対向して他方の
補強板に軸受を設けて、枢止構造および組立作業
の簡易化を実現したものである。

〈考案の背景〉 従来この種天井ハツチは、天井下孔に嵌装固定
される外枠中へ、これに適合する形状の内枠を嵌
挿し、２つのコ−ナを枢止している。外枠および
内枠は、通常、アルミニウム等の型枠材を一定寸
法に切断し枠組みして構成されている。

ところが内外枠の枢止部構造は、外枠および内
枠に対し２次加工により枢止孔の穿設、枢止ピン
の取付けがなされているため、この作業に多大の
手数を要して生産性が悪く、これがコスト高の一
因をなしている。

〈考案の目的〉 この考案は、上記の問題に鑑み、構成および組
立作業を簡易化し、大幅なコストダウンを実現し
得る天井ハツチを提供することを目的とする。

〈考案の構成および効果〉 この考案は、天井下孔に嵌装固定される外枠
と、その外枠の枠内に適合する形状の内枠とから
成り、外枠と内枠とを一方の端部２箇所で枢支連
結して、外枠に対し内枠の他端部を開閉自在とし
た天井ハツチにおいて、前記外枠と内枠との枢支
部を含む各コ−ナ位置へ、内枠には外面、外枠に
は内面に、互いに対向して補強板をそれぞれ取り
付けている。そして内枠の補強板にはコロ部材を
備えた枢軸を外方に突設し、外枠の補強板には下
端縁を内向きに屈曲したフランジおよび板面の縦
横直角位置を内方へ切り起こした２個の切起片を
設けて、前記フランジと両切起片との間に前記コ
ロ部材が係合しかつ開閉部の側が開放した軸受空
間を形成している。

この考案の構成によると、予め枢軸およびコロ
部材を設けた補強板と、フランジおよび２個の切
起片を設けた補強板とを、量産加工により得、こ
れを内外枠のコ−ナ部分にスポツト溶接等により
取付け固定するという簡単な加工を施すことによ
り外枠と内枠との枢支部を形成できる。

しかもフランジと両切起片との間に設けられる
軸受空間は、開閉部の側を開放してあるから、内
枠の開閉操作に伴う外力が軸受部に強く作用して
も、コロ部材が軸受空間から容易に脱出するた
め、その外力による軸受の破壊が防止されるな
ど、実用上の効果は顕著である。

〈実施例の説明〉 第１図は天井ハツチを示すもので、天井下孔に
嵌装固定される外枠１と、この外枠１に挿脱自在
に適合する形状の内枠２とから成る。内外枠は、
ステンレス等の帯状金属板にフオ−ミング加工を
施すことにより上縁に補強リブ、下縁にＴ字状の
水平フランジを一体に備えた枠材を形成し、この
枠材を一定長さに切断し、両端を斜め切りして突
き合せ、溶接等により方形に枠組みして形成され
る。

上記外枠１と内枠２とは一方の端部２箇所で枢
支連結され、それぞれの枢支部を含む各コ−ナ位
置に対し、本考案にかかる第２図〜第４図に示す
ような枢支部が構成される。各枢支部は、外枠１
には内面に、内枠２には外面に、それぞれ互いに
対向して補強板３，３をスポツト溶接等にて取り
付けて成るもので、予め内枠２の補強板３には第
５図に示す如く、枢軸３ａを、外枠１の補強板３
には第６図に示す如く枢軸３ａに対向する位置に
軸受３ｂを、それぞれ設けている。

前記枢軸３ａは、補強板３に穿設した止め孔３
１に対し、枢止用コロ部材３２を軸止した止め軸
３３を嵌挿し、第７図に示すようにカシメ加工に
て固定するか、或いは第８図に示すように締付ナ
ツトにて固定してなる。

軸受３ｂは、補強板３の板面に縦横直角をなし
てプレス加工による切起片３４，３５を突設し、
下端縁に屈曲形成されたフランジ３６と、２個の
切起片３４，３５との間に、コロ部材３２が係合
しかつ開閉部の側が開放した軸受空間３７を形成
してなるものである。

第９図は枢軸３ａの他の実施例でを示す。この
実施例では、コロ部材３２の一側に止め軸３３を
一体に突設してなり、この止め軸３３を補強板３
の止め孔３１にカシメ加工して完全固定或いは回
転可能に軸止する。

しかして内枠２に設ける補強板３にコロ部材３
２を軸止してなる枢軸３ａを、外枠１に設ける補
強板３に縦横切起片３４とフランジ３６とによる
軸受３ｂを、それぞれ予め設けておき、外枠１お
よび内枠２の枢止部のコ−ナ位置にそれぞれ補強
板３を取付け固定した後、枢軸３ａと軸受３ｂを
係合することにより忽にして枢止部を構成でき
る。

このようにして構成された天井ハツチにおい
て、外枠１と内枠２との枢止部を回動中心として
内枠２を回動させることにより内枠２の開閉が可
能である。この場合に枢軸３ａは軸受３ｂに枢支
されて軸回動するが、仮に開閉操作に伴う外力が
軸受３ｂに作用しても、コロ部材３２が軸受空間
３７より容易に脱出するため軸受３ｂの破壊が防
止される。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案にかかる天井ハツチの斜面図、
第２図は−線断面図、第３図は内枠の要部の
斜面図、第４図は外枠の要部の斜面図、第５図は
内枠に設ける補強板の斜面図、第６図は外枠に設
ける補強板の斜面図、第７図は第５図−線断
面図、第８図および第９図は他の実施例を示す断
面図である。 １……外枠、２……内枠、３……補強板、３ａ
……枢軸、３ｂ……軸受、３２……コロ部材、３
４……切起片、３６……フランジ、３７……軸受
空間。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 天井下孔に嵌装固定される外枠と、その外枠の
   枠内に適合する形状の内枠とから成り、外枠と内
   枠とを一方の端部２箇所で枢支連結して、外枠に
   対し内枠の他端部を開閉自在とした天井ハツチに
   おいて 前記外枠と内枠との枢支部を含む各コ−ナ位置
   へ、内枠には外面、外枠には内面に、互いに対向
   して補強板をそれぞれ取り付けており、 内枠の補強板にはコロ部材を備えた枢軸が外方
   に突設され、外枠の補強板には下端縁を内向きに
   屈曲したフランジおよび板面の縦横直角位置を内
   方へ切り起こした２個の切起片を設けて、前記フ
   ランジと両切起片との間に前記コロ部材が係合し
   かつ開閉部の側が開放した軸受空間が形成されて
   成る天井ハツチ。