JPH03223Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はパチンコ機の前面に設置された玉皿の
パチンコ玉を打玉杆の発射動作に連動させて１個
づつ発射レールの発射位置に自動供給する装置に
関し、特に発射位置への打玉の供給動作を安定化
させて供給ムラが生じないようにすると共に、打
玉杆の発射動作に合わせて正確に次の打玉の供給
が行ない得るように工夫されたものである。

従来、この種の打玉自動供給装置は、周知のよ
うに玉皿のパチンコ玉を発射位置の供給口直前ま
で導き、打玉杆の発射動作に連動する玉送り体の
揺動によつて１個づつ直接に供給口から発射位置
へ送り出すものである。すなわち、これまでの装
置は玉送り体が先端を上げることで１個の打玉を
玉受部に受入れ、先端を下げることで該玉を発射
位置へ送り出すと同時に玉止めストツパーにより
次の打玉の受入れを制止するシーソー動作を連続
して行ない打玉を１個づつ自動供給するようにし
ている。しかるに、上記構成を有する従来装置に
おいては、玉送り体が先端を下げたときその反動
によつて踊り現象を呈し、そのため玉止ストツパ
ーによる次の打玉の制止が不正確となつて供給ム
ラが生じることになり、発射動作を著しく困難な
らしめる欠点があつた。

本考案は上述の点に鑑み、発射位置へ送り出す
次の打玉を玉送り体の上面に載せて制止保持させ
るように構成して、玉送り体の反動による無用な
動きを完全に無くし、打玉を１個づつ正確に発射
位置へ自動供給できるようにしたのである。さら
に、玉送り体の上面に制止保持される打玉をガイ
ド部材によつて積極的に供給口の方向へ導くよう
にして該打玉を正確に発射位置へ送り出すことが
できるようにしたものである。

以下本考案の一実施例を図面について説明す
る。

１はパチンコ機本体、２はその前枠、３は前枠
２の窓孔内面に取付けられる遊技盤であつて、そ
の表面に発射レール４及び誘導レール５が設けら
れる。発射レール４の発射位置４ａには打玉杆６
の先端が臨ませてある。７は発射レール４及び誘
導レール５の下方部を覆う前飾り板で、遊技盤３
の上方部を覆うガラス枠８と共に前枠２に開閉自
在に取付けられる。前飾り板７には連通口９が設
けられ、これと連通する玉皿１０が表面に固着し
てある。

本考案に係る打玉自動供給装置ａは前飾り板７
の内面に位置して前記連通口９と発射レール４の
発射位置４ａとの間に連通状に設けられる。この
打玉自動供給装置ａは第２図に示すように箱状の
装置枠１１に前記連通口９に一致する玉入口１２
とこの玉入口１２から下向きに傾斜する傾斜通路
１３を形成し、さらに傾斜通路１３の前方に発射
位置４ａに対応する供給口１４が設けられる。１
５は軸１６により装置枠１１に揺動自在に軸着し
た玉送り体で、傾斜通路１３の下流端に対向する
端部に玉切ストツパー１７を備えると共に、上面
に供給口１４へ玉を送り出す誘導部１８を備えさ
せて一体に形成され、常態においては傾斜通路１
３と連通位置に置かれるように重錘１９で下向き
に回動付勢されている。また、玉送り体１５には
傾斜通路１３側の端部よりパチンコ玉１個分の間
隔を置いた位置に透孔２０が設けられ、その透孔
２０に臨む玉止片２１が装置枠１１に突設されて
いる。玉止片２１は玉送り体１５が傾斜通路１３
と連通位置しているときに玉送り体１５の上面に
突出位置して該上面に１個の打玉を載せて制止保
持し、玉送り体１５が上方へ押上げられたときに
上面から没して該打玉の制止を解除するような高
さ位置に設定される。

２２は支点軸２３により枢支される逆Ｌ字状の
作動部材であつて、装置枠１１の下部か遊技盤３
の表面に軸着され、横方向に延びる腕部２２ａに
設けたローラ２４を前記玉送り体１５の下面に当
接させ、下方に垂下レバー部２２ｂを打玉杆６に
固定した引掛杆２５に連係する。２６は玉送り体
１５の上方に対応位置させて軸２７により装置枠
１１に軸着したガイド部材であつて、その下面は
供給口１４に向つて上向きに傾斜する先導面２６
ａとして形成される。また、ガイド部材２６は先
導面２６ａの傾斜下端と玉送り体１５の上面との
間に少なくともパチンコ玉の直径より大なる間隔
をもたせて揺動自在に設置される。そして、玉送
り体１５が上方へ押し上げられたとき、その端部
に載る玉を先導面２６ａに接触させてその傾斜に
沿い供給口１４の方向へ積極的に移行させる。２
８はガイド部材２６の揺動範囲を規制する止杆、、
２９は打止め時等必要に応じてベルクランク３０
を介して玉入口１２を塞ぐシヤツター板である。

本考案は上記のような構成からなり、次にその
作用を説明する。玉皿１０のパチンコ玉は連通口
９から玉入口１２に入り傾斜通路１３を一列に並
んで流下して第３図のように先頭の１個の打玉Ｂ
が玉送り体１５の載り玉止片２１によつて制止保
持される。この状態で打玉杆６を第４図のように
発射準備位置に移動させると、この動作に伴ない
引掛杆２５に連係する作動部材２２はそのレバー
部２２ｂが引き寄せられて軸２３を支点として揺
動し、玉送り体１５の下面に当接するローラ２４
によつて該玉送り体１５を上方へ押し上げる。こ
れによつて、玉切ストツパー１７が傾斜通路１３
の下流端を閉じて傾斜通路１３の打玉B₁が玉送
り体１５へ流下するのを阻止すると同時に玉止片
２１が玉送り体１５の上面から没することにな
り、該玉止片２１で流下を阻止されていた打玉Ｂ
は誘導部１８に移行し供給口１４の上側端によつ
て一担発射位置への送り出しが制止される。

前記玉送り体１５が上方へ押し上げられる時、
その上面に載る打玉Ｂはガイド部材２６の先導面
２６ａに接触し、これを第４図鎖線のように上方
へ揺動させながらその傾斜に沿つて誘導部１８に
移行する。この作用は玉止片２１によつて制止保
持されていた打玉Ｂを早くかつ積極的に誘導部１
８に移行させることになり、これによつて該打玉
Ｂを供給口１４から発射位置４ａへ正確に送り出
すのに役立つと共に、ガイド部材２６の重量によ
り供給ムラの要因となる好ましくない打玉Ｂの踊
りを確実に解消する。

そして、打玉杆６が発射動作を行い第５図のよ
うに復動して引掛杆２５によるレバー部２２ｂの
連係が外れると玉送り体１５はローラ２４による
押し上げから解除されて重錘１９の作用により傾
斜通路１３に連通位置する元の位置に復帰し、こ
れによつて供給口１４の上側端によつて制止され
ていた打玉Ｂは誘導部１８の傾斜底面によつて供
給口１４から発射位置４ａに送り出されると同時
に傾斜通路１３の先頭打玉B₁が玉送り体１５の
上面に載り玉止片２１により制止保持させるもの
で、以上の動作の繰り返えしにより順次発射位置
４ａに打玉を自動供給する。

以上の説明で明らかなように本考案によれば、
玉皿の玉を傾斜通路によつて発射レールの発射位
置に対応する供給口の手前まで導き、その傾斜通
路に並ぶ先頭の１個の玉を常に打玉杆の発射動作
に連動する玉送り体の上面に載せて制止保持する
よう構成したものであるから、発射位置への玉の
送り出しに伴なう反動によつて生じる玉送り体の
無用な動きをその上面に載る玉重量によつて確実
に解消することができるもので、これによつて正
確な打玉の自動供給が達成できる。

また、玉送り体の上方位置に揺動自在なガイド
部材を設け、玉送り体の上面に載つて制止保持さ
れる打玉を該ガイド部材の先導面に接触させつつ
供給口の方向へ積極的に移行させるようにしたも
のであるから、発射位置への打玉の供給が非常に
安定化されると共に、打玉の踊りが防止されて供
給ムラを完全に解消することができ、打玉の自動
供給性能を著しく向上する等の効果がある。

【図面の簡単な説明】

図は本考案の一実施例を示すもので、第１図は
ガラス枠及び前飾り板を開放して示すパチンコ機
の正面図、第２図は本考案装置の斜視図、第３図
ないし第５図は本考案装置の作用を説明する正面
図である。 １……パチンコ機本体、４ａ……発射位置、１
０……玉皿、１３……傾斜通路、１４………供給
口、１５……玉送り体、２１……玉止片、２２…
…作動部材、２６……ガイド部材。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. パチンコ機の前面に設けられた玉皿のパチンコ
   玉を一列に並べて発射位置に対応する供給口の手
   前まで導く傾斜通路と、その傾斜通路の下流端と
   供給口との間に揺動自在に設けられる玉送り体
   と、打玉杆の発射動作に連動して前記玉送り体を
   揺動さす作動部材と、前記玉送り体の傾斜通路側
   の端部よりパチンコ玉１個分の間隔を置き、かつ
   玉送り体が傾斜通路に連通したときに該傾斜通路
   から転流するパチンコ玉を上面で制止させ、前記
   作動部材によつて玉送り体が上方へ押し上げられ
   たときに制止を解除するように固定的に設けられ
   る玉止片と、前記玉送り体の上方位置に揺動自在
   に設けられるガイド部材とを備え、玉送り体が端
   部を上げたときその上面に載るパチンコ玉をガイ
   ド部材の下面に接触させて供給口の方向へ積極的
   に導くようにしたことを特徴とするパチンコ機の
   打玉自動供給装置。