JPH0321478Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 (1) 考案の分野 この考案は、容量値変化から湿度を測定する容
量型湿度素子に関するものである。

(2) 従来技術 従来、第１図で示すように、基板１に対向する
電極２を形成し、その上に湿度に対して容量値が
変化する感湿膜３を形成し、その上に透湿性の上
部電極を形成し、リード線４より容量値変化を取
り出すようにしていた。しかしながら、感湿膜３
の容量値のバラツキが多く、素子を交換すると測
定回路の調整をやり直さねばならず素子の互換性
がなかつた。

このため第２図で示すように、両面に電極を形
成する等した感湿膜３を有する湿度素子５と、抵
抗６を含む基部７とを固着して一体に構成し、感
湿膜３の容量値Ｃと抵抗６の抵抗値Ｒとの積CR
が一定となるものを選定し、これらを一体として
互換性をもたせたものもある（特願昭56−
155678）。しかしながら、感湿膜３のみが破損し
た場合等において、湿度素子５部のみの交換がで
きず、修復が困難であり、使用可能な基部７全体
が無駄となる問題点があつた。さらに、抵抗６を
ハンダ付する場合、熱により電極２が破損し、電
極２とリード線４とが接触不良を起すような問題
点もあつた。

(3) 考案の目的 この考案の目的は、以上の点に鑑み、湿度素子
と基部とを着脱可能に構成し、作業能率等を向上
させるとともに信頼性を向上させることができる
容量型湿度素子を提供することである。

(4) 考案の実施例 第３図は、この考案の一実施例を示す構成説明
図で、第１図、第２図と同一符号は同一構成要素
を示す。湿度素子５は、基板１に２個の電極２、
感湿膜３を形成し、電極２に接続したリード線４
ａ，４ｂが突出している。基部７は、３個のピン
８ａ，８ｂ，８ｃを有し、ピン８ａ，８ｃ間に調
整用の抵抗６を有し、ピン８ａ，８ｂの上部に穴
部９ａ，９ｂが形成されている。湿度素子５のリ
ード線４ａ，４ｂが基部７の穴部９ａ，９ｂに着
脱可能に挿入され、感湿膜３の容量値変化は電極
２、リード線４ａ，４ｂ、ピン８ａ，８ｂ，８ｃ
を介して外部に取り出せるようになつている。

つまり、湿度素子５と基部７とは別個に製造、
保管され、最適なものを組合せることができ、ま
た湿度素子５が破損した場合も容易に基部７と分
離して修復が容易で、使用済の基部７は再生また
は新しい湿度素子５と組合せて使用することがで
きる。

第４図は、他の一実施例を示し、第３図と同一
符号は同一構成要素を示す。この例では、湿度素
子５として、第２図で示したような、感湿膜３の
両面に電極２を形成し、この電極２にリード線４
ａ，４ｂを接続してなるものを用い、基部７には
３本のピンのピン８ａ，８ｂ，８ｃ、ピン８ａ，
８ｃ間に抵抗６、リード線用穴部９ａ，９ｂが形
成され、第３図と同様に、基部７に湿度素子５は
着脱自在に構成されている。

(5) 考案の要約 以上述べたように、この考案は、容量型の湿度
素子と、この湿度素子の容量値に対応した調整抵
抗を有する基部とを着脱可能に構成した容量型湿
度素子である。

(6) 考案の効果 湿度素子部と基部とを別個に製造、保管して組
合わせて製造できるので、作業能率が向上する。
また、湿度素子が破損した場合も、湿度素子部の
みの修復、交換をするのみでよいので保守が容易
で、しかも湿度素子に合わせた抵抗のハンダ付作
業は不要で、ハンダ付の熱による湿度素子部（熱
に弱い）の接触不良等の故障は軽減する。

【図面の簡単な説明】

第１図、第２図は、従来例を示す構成説明図、
第３図、第４図は、この考案の一実施例を示す構
成説明図である。 １……基板、２……電極、３……感湿膜、４…
…リード線、５……湿度素子、６……抵抗、７…
…基部、８ａ，８ｂ，８ｃ……ピン、９ａ，９ｂ
……穴部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. リード線を有する１対の電極を介して感湿膜が
   基板に形成されたか又は感湿膜の両面にリード線
   を有する電極が形成された容量型の湿度素子と、
   第１、第２、第３のピンを有し、第１、第２のピ
   ンの上部に穴部が形成され第１、第３のピン間に
   前記湿度素子の容量値に対応した調整用の抵抗が
   設けられた基部とを備え、前記湿度素子のリード
   線を基部の穴部に着脱可能に構成したことを特徴
   とする容量型湿度素子。