JPH03210316A - 油中水型ポリウレタンエマルジョン及びそれを用いた多孔質シート材料の製造方法 - Google Patents

油中水型ポリウレタンエマルジョン及びそれを用いた多孔質シート材料の製造方法

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JPH03210316A
JPH03210316A JP2005659A JP565990A JPH03210316A JP H03210316 A JPH03210316 A JP H03210316A JP 2005659 A JP2005659 A JP 2005659A JP 565990 A JP565990 A JP 565990A JP H03210316 A JPH03210316 A JP H03210316A
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JP
Japan
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polyurethane
weight
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water
hydrophobic
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Application number
JP2005659A
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English (en)
Inventor
Tatsuhiko Kobayashi
小林 龍彦
Shinji Uchida
慎治 内田
Takayuki Ota
太田 隆之
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Mitsubishi Kasei Corp
Original Assignee
Mitsubishi Kasei Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は新規な油中水型ポリウレタンエマルジョン及び
それを用いた多孔質シート材料の製造方法に関するもの
である。さらに詳しくいえば、本発明は、乳化安定性及
び多孔化の良好な油中水型ポリウレタンエマルジョンを
用い、例えば合成皮革や多孔質膜などの素材、各種透湿
性素材、表面コーテイング材などとして好適な透湿性及
び耐久性などに優れ、品質の安定したポリウレタン系多
孔質シート材料を、効率よ(かつ経済的有利に製造する
方法に関するものである。
〔従来の技術〕
従来、ポリウレタン系多孔質材料は合成皮革や透湿性防
水布などの素材として広く用いられている。このポリウ
レタン系多孔質材料の製造方法としては、例えばポリウ
レタン系重合体をジメチルホルムアミドなどの水溶性溶
媒に溶解し、この溶液を基材に塗布又は含浸させて水中
で脱溶媒することによってポリウレタン層を多孔化する
湿式法、及び例えばポリウレタンの油中水型エマルジョ
ンを基材に塗布又は含浸させたのち、加熱乾燥すること
により有機溶媒及び水を除去して多孔化する乾式法が知
られている。
前者の湿式法においては、脱溶媒工程で多大な設備を必
要とし、かつ十分な脱溶媒を行うのに長時間を要する上
、多量の廃液の処理が必要であるなどの問題があって、
生産性及び経済性の点からは乾式法が有利である。
従来、この乾式法によるポリウレタン系多孔質材料の製
造方法としては、例えば特公昭56−455号公報、特
公昭57−27395号公報、特公昭58−48579
号公報などに記載の方法が知られている。しかしながら
、これらの方法においては、エマルジョンの乳化剤の役
割をしポリウレタン成分中に含まれる親水性ポリウレタ
ンを比較的多量に用いるため、ポリウレタン層の耐久性
が不足したり、乾燥工程が煩雑で、かつ処理時間が長い
などの欠点があった。
また、ポリウレタン成分中の親水性ポリウレタンの使用
量を少なくし、こうした欠点を改良した方法として、特
公昭63−31506号公報、特公昭63−65697
号公報、特公昭63−65698号公報などに記載の方
法がある。これらは、親水性ポリウレタンとして、ポリ
ウレタン主鎖中に不飽和二重結合を導入し、親水性ビニ
ルモノマーをグラフト重合させた変性ポリウレタンを用
いたものであるが、重合体がゲル化しやすくエマルジョ
ンの乳化剤に適したものは得にくかった。
また、本発明者らはこのような従来の乾式法によるポリ
ウレタン系多孔質材料の製造方法の欠点を克服すべく、
特願平1−45665号に記載の方法を提案した。この
方法は、親木性ポリウレタンとして末端に不飽和二重結
合を有するポリウレタンと親水性ビニルモノマーとの共
重合により得られる溶解性の良好な変性ポリウレタンを
用いたもので、この方法によれば、透湿性及び耐久性に
優れた多孔質シート材料を効率よ(、経済的に製造する
ことが可能となった。しかし、その一方では、多孔質シ
ート材料の製造に用いるポリウレタンエマルジョンの安
定性が必ずしも十分でな(、得られるシート材料の品質
がばらつきやすいなどの1頃向があった。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明は、前記の方法における課題を解消し、より品質
の安定した多孔質シート材料を得るための油中水型ポリ
ウレタンエマルジョン及びそれを用いた多孔質シート材
料の製造方法を提供することを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者らは前記目的を達成するために鋭意研究を重ね
た結果、特定の微粒子を含有する疎水性ポリウレタンを
主成分とし、かつ親水性に変性した特定のポリウレタン
を乳化剤成分として少量含む油中水型のポリウレタンエ
マルジョンを用いることにより、その目的を達成しうろ
ことを見出し、この知見に基づいて本発明を完成するに
至った。
すなわち本発明は、第1の発明として、(A)疎水性ポ
リウレタン、(B)親水性変性ポリウレタン、(C)有
機溶媒及び水を含有して成る油中木型ポリウレタンエマ
ルジョンにおいて、前記(A)疎水性ポリウレタンとし
て、温度25℃での水に対する溶解度が1〜50g/水
100g水箱00ある前記(C)有機溶媒中で疎水性ポ
リオール、有機ジイソシアネート及び鎖延長剤を反応さ
せ、平均分子量5,000〜200,000のポリウレ
タン溶液とした後、該ポリウレタン溶液中で有機ポリイ
ソシアネートとエチレングリコールを反応させて得られ
る微粒子を含有して成るポリウレタン分散液を用い、前
記(B)親水性変性ポリウレタンとして、分子中に1個
のイソシアネート基またはヒドロキシル基を有するビニ
ルモノマーで末端を封鎖した不飽和二重結合含有ポリウ
レタンに親水性ビニル系モノマーを共重合させて成る変
性ポリウレタンを用いることを特徴とする油中水型ポリ
ウレタンエマルジョンを提供するものであり、そして第
2の発明として、シート状基材に、(A)疎水性ポリウ
レタン、(B)親水性変性ポリウレタン、(C)有機溶
媒及び水を含有して成る油中水型ポリウレタンエマルジ
ョンを塗布又は含浸させたのち、乾燥して多孔質シート
材料を製造するに当り、前記(A)疎水性ポリウレタン
として、温度25℃での水に対する溶解度が1〜50g
/水100g水箱00ある前記(C)有機溶媒中で疎水
性ポリオール、有機ジイソシアネート及び鎖延長剤を反
応させ、平均分子量5.000〜200.000のポリ
ウレタン溶液とした後、該ポリウレタン溶液中で有機ポ
リイソシアネートとエチレングリコールを反応させて得
られる微粒子を含有して成るポリウレタン分散液を用い
、前記(B)親水性変性ポリウレタンとして、分子中に
1個のイソシアネート基またはヒドロキシル基を有する
ビニル系モノマーで末端を封鎖した不飽和二重結合含有
ポリウレタンに親水性ビニル系モノマーを共重合させて
成る変性ポリウレタンを用いることを特徴とする多孔質
シート材料の製造方法を提供するものである。
以下、本発明を更に詳細に説明する。
本発明の油中水型ポリウレタンエマルジョンは主成分と
して(A)成分の疎水性ポリウレタンを含有するもので
あり、この疎水性ポリウレタンは、疎水性ポリオール、
有機ジイソシアネート、及び鎖延長剤を有機溶媒中にお
いて反応させてポリウレタンの有機溶媒溶液とする第1
の段階と、次いでその溶液中において有機ポリイソシア
ネートとエチレングリコールを反応させて微粒子を生成
させる第2の段階を経て得られる。
前記第1の段階においてポリウレタンは疎水性ポリオー
ル1当量に対し有機ジイソシアネートを通常1.02〜
4当量の比率で反応させることにより得られ、平均分子
量は5,000〜200.000の範囲である。なおこ
こで言うポリウレタンの平均分子量とは、基本的にはゲ
ルパーミェーションクロマトグラフィー(GPC)によ
って測定される数平均分子量である。但し、平均分子量
が50.000以下の場合、疎水性ポリオールは08価
測定値より求められる平均分子量、有機ジイソシアネー
ト及び鎖延長剤はそれぞれの分子量を用いて反応の際の
仕込み比からポリウレタンの平均分子量を算出しても十
分対応がとれるものである。
本発明の疎水性ポリオールとは、通常水にほとんど溶解
しないものを言い、具体的には、一般に用いられるポリ
オールのうち、ポリエチレングリコールを除いたもので
ある。好ましくは、ポリオキシエチレン鎖を含まないポ
リオールが用いられる。
該疎水性ポリオールとしては、例えば平均分子量が好ま
しくは400〜4000のポリテトラメチレンエーテル
グリコール、ポリプロピレングリコールなどのポリエー
テルポリオール、ジオールとジカルボン酸との縮合反応
で得られる二官能性末端水酸基のポリエチレンアジペー
ト、ポリブチレンアジペート、ポリプロピレンアジベー
ト、ポリへキサメチレンアジペートなどや、ポリカプロ
ラクトン、ポリメチルバレロラクトンなどのポリエステ
ルポリオール、ポリカーボネートボリオ−ル、シリコー
ンポリオール、ポリブタジェンポリオール、ポリオレフ
ィン系ポリオールなどが挙げられる。これらの疎水性ポ
リオールは1種用いてもよいし、2種以上を組み合わせ
て用いてもよい。
該有機ジイソシアネートとしては、例えば4゜4′−ジ
フェニルメタンジイソシアネート、24−又は2.6−
トリレンジイソシアネート、l。
5−ナフタレンジイソシアネート、p−又はm−フェニ
レンジイソシアネートなどの芳香族ジイソシアネート、
イソホロンジイソシアネート、4゜41−ジシクロヘキ
シルメタンジイソシアネートなどの脂環式ジイソシアネ
ート、ヘキサメチレンジイソシアネートなどの脂肪族ジ
イソシアネート、キシリレンジイソシアネートなどが挙
げられる。
これらの有機ジイソシアネートは1f1用いてもよいし
、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
また、該鎖延長剤としては、例えば活性水素を持つ官能
基2個を有するエチレングリコール、プロピレングリコ
ール、ジエチレングリコール、1゜4−ブタンジオール
、1.6−ヘキサンジオールなどの短鎖ジオール、エチ
レンジアミン、1,2−プロパンジアミン、トリメチレ
ンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレン
ジアミン、イソホロンジアミン、4.4’−ジシクロヘ
キシルメタンジアミン、m−キシリレンジアミンなどの
ジアミン類、その他ヒドラジン、水などが挙げられる。
これらの鎖延長剤は、それぞれ単独で用いてもよいし、
2種以上を組み合わせて用いてもよい。
(A)成分の疎水性ポリウレタンの製造に用いられる有
機溶媒は、酸油中水型ポリウレタンエマルジョンにおけ
る(C)成分を構成し、温度25℃での水に対する溶解
度が1〜50g/水100g水箱00あることが必要で
あり、また、沸点は120℃以下であることが好ましい
。このような溶媒としては、例えばメチルエチルケトン
、メチルイソブチルケトン、メチル−n−プロピルケト
ンなどのケトン系溶媒、酢酸エチル、酢酸ブチル、ギ酸
プロピルなどのエステル系溶媒が挙げられる。
また、これらの溶媒以外にアセトン、テトラヒドロフラ
ン、ジオキサン、シクロヘキサン、トルエン、キシレン
、エチレンジクロリド、トリクロロエチレン、シクロヘ
キサノン、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシ
ド、セロソルブアセテートなども使用することができる
が、これらの中で水との溶解度が大きすぎるものや、溶
解しないものは、前記の水に対する溶解度の規定の範囲
内となるように、他の溶媒と混合して使用することが必
要である。なお、メタノール、エタノール、インプロパ
ツール、n−又は5ec−ブタノールなどのアルコール
類やエチルセロソルブ、ブチルセロソルブなどのセロソ
ルブ類はイソシアネート基と反応するのでウレタン化反
応の際には使用しない方がよいが、エマルジョンの溶媒
成分中に含有されることはかまわない。また、沸点が高
い溶媒はなるべく使用量を少なくすることが望ましい。
前記溶媒は1種用いてもよいし、2種以上を組み合わせ
て用いてもよい。
前記疎水性ポリウレタンの製造における第2の段階は、
ポリウレタン溶液中において微粒子を生成させ、乳濁状
のポリウレタン分散液とするものである。
ここで、疎水性ポリウレタンに含有される微粒子の性質
は極めて重要である。すなわち、微粒子は(C)成分で
ある有機溶媒に対し不溶であり、粒径が小さく、好まし
くは5μm以下であり、−旦生成した微粒子は有機溶媒
中で凝集構造を生じにくく安定な分散状態を保つことが
望ましい。
このような性質を有する微粒子を得るには、その反応成
分として、有機ポリイソシアネートとエチレングリコー
ルが必須である。
微粒子を生成する有機ポリイソシアネートとしては前記
の各種ジイソシアネートのほかに有機ジイソシアネート
とトリメチロールプロパン等の低分子量多価アルコール
との付加体やビユレット体、多量体、トリフェニルメタ
ントリイソシアネート、4.4′−ジフェニルメタンジ
イソシアネートCMDI)の液状変性体、クルードMD
iなどを挙げることができるが、これらの中で微粒子の
生成のしやすさ及び安定性から芳香族系ボリイソシアネ
ートが好ましい。更に芳香族系ポリイソシアネートの中
では4.4′−ジフェニルメタンジイソシアネートが特
に好ましいものである。
一方、有機ポリイソシアネートと反応させる鎖延長剤と
して、エチレングリコールより分子量の大きな、例えば
1.4−ブタンジオール、1.6−ヘキサンジオールな
どの短鎖ジオールを用いると得られる微粒子の粒径が大
きくなり、またジアミン類を用いると有機ポリイソシア
ネートとの反応が速すぎるため粒径の制御が困難であっ
たり、微粒子が凝集しやすいことなどから好ましくない
通常の鎖延長剤以外に3官能以上の多価アルコールを用
いると、反応液がゲル化する傾向があり好ましくない。
また、前記の疎水性ポリウレタンを製造する第2の段階
において、ポリウレタン溶液中で有機ポリイソシアネー
トとエチレングリコールを反応させると、微粒子が生成
するとともに反応成分の一部はポリウレタン鎖の端末基
と反応して鎖延長を起こすが本発明のポリウレタンエマ
ルジョンの性能上特に問題はない。
ここでまた重要なことは、微粒子を生成させる際のポリ
ウレタン溶液におけるポリウレタンの平均分子量がs、
ooo〜200,000の範囲にあることであり、この
範囲において有機ポリイソシアネートとエチレングリコ
ールを反応させることが必要である。ポリウレタンの平
均分子量が5000未満であるとポリウレタンが鎖延長
反応を起こす割合が高すぎて、粒径の小さい安定な微粒
子が得られないし、平均分子量が200.000を越え
ると反応液が高粘度化するためポリウレタンの製造及び
微粒子の生成の操作が困難となり好ましくない。
また、微粒子を生成する有機ポリイソシアネートとエチ
レングリコールの仕込み当量比は1:0゜92〜1:1
.2の範囲から適当に選ぶことができる。有機ポリイソ
シアネートとエチレングリコールの仕込み量もエマルジ
ョンの乳化安定性及び皮膜物性の点で重要であり、通常
、疎水性ポリウレタンの固形分に対し20〜70重量%
の範囲で仕込むのが適当である。
本発明方法において、(A)成分として用いられる疎水
性ポリウレタンは、前記の有機溶媒中において、前記の
2段階の反応により得られるが、この際、通常のウレタ
ン化反応に用いられる触媒、例えばジブチルチンジラウ
レート、ジブチルチンジオクトエート、ジブチルチンジ
アセテートなどの有機金属触媒、トリエチレンジアミン
などの第三級アミン触媒などを用いることができる。ま
た、反応温度は、使用する触媒の沸点以下が好ましく、
通常20〜120℃の範囲で選ばれる。一方、反応時間
は各段階の反応において、反応温度などにより左右され
、−概に定めることができないが、通常1〜20時間程
度である。このようにして得られた疎水性ポリウレタン
は固形分含量が5〜60重量%の範囲であることが好ま
しい。
本発明において得られる疎水性ポリウレタンは、従来の
製造法すなわち、有機溶媒中において疎水性ポリオール
、有機ジイソシアネート及び鎖延長を一括に反応させた
り、疎水性ポリオートと有機ジイソシアネートとを反応
させ、NGO基末端末端レポリマーとしてから鎖延長剤
と反応させる方法によって得られるものに比べ、それ自
身の流動安定性も良好であり、前述したようにエマルジ
ョンとした時の乳化安定性及び得られる多孔質シート材
料の品質が優れるものである。
本発明において、油中水型ポリウレタンエマルジョンの
(B)成分として用いられる親水性変性ポリウレタンは
、分子中に1個のイソシアネート基またはヒドロキシル
基を有するビニル系モノマーで末端を封鎖した疎水性の
不飽和二重結合含有ポリウレタンに対し、親水性のビニ
ル系モノマーを、ポリウレタンの固形分に対して通常1
〜60重量%の割合で共重合させることにより得られる
該ポリウレタンは分子鎖の末端に不飽和二重結合を有す
るものであり、前記の疎水性ポリオール、有機ジイソシ
アネート及び必要に応じ鎖延長剤を無溶媒または前記の
疎水性ポリウレタンの場合と同様に有機溶媒中において
反応させ、両末端に活性水素基またはイソシアネート基
をもつ疎水性のポリウレタンとした後、以下の方法で不
飽和二重結合を導入することができる。
(11両末端に活性水素基をもつポリウレタンの平均分
子量に基づく計算量1モルに対して分子中に1個のイソ
シアネート基を有するビニル系モノマーを0.1〜1.
4モル、好ましくは0.7〜1.2モルの比率で反応さ
せる。この際必要に応じて、フェニルイソシアネート、
フェニルイソシアネートの塩素置換誘導体、メチルイソ
シアネート、n −プロピルイソシアネート、n−ブチ
ルイソシアネート等の有機モノイソシアネートを併用し
、ポリウレタン末端の残りの活性水素基を封鎖してもよ
い。
(2)両末端にイソシアネート基をもつポリウレタンの
平均分子量に基づく計算量1モルに対して分子中に1個
のヒドロキシル基を有するビニル系モノマーをO11〜
1.4モル、好ましくは0.7〜1゜2モル、及び残り
のイソシアネート基に対して等量または過剰量の一官能
性活性水素化合物を反応させる。この際使用される一官
能性活性水素化合物としてはメタノール、エタノール、
n−プロパツル、イソプロパツール、n−7’タノール
、5eC−ブタノール、n−アミルアルコール、イソま
たは5ec−アミルアルコール、n−ヘキシルアルコー
ル、n−へブチルアルコール、n−オクチルアルコール
、2−エチルヘキシルアルコール、シクロヘキサノール
、ジエチルエタノールアミン、メチルセロソルブ、エチ
ルセロソルブ、ブチルセロソルブ等のモノアルコール類
が好ましい。
本発明で用いる分子中に1個のイソシアネート基を有す
るビニル系モノマーの例としては、メタクリロイルオキ
シエチルイソシアネート、アクリロイルオキシエチルイ
ソシアネート、m−またはp−イソプロペニル−α、α
−ジメチルベンジルイソシアネート、m−またはp−エ
チレニルベンジルイソシアネート、メタクリロイルイソ
シアネート、ビニルイソシアネート、アリルイソシアネ
ート等が挙げられる。また分子中に1個のヒドロキシル
基を有するビニル系モノマーの例としては2−ヒドロキ
シエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタ
クリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−
ヒドロキシプロピルアクリレート、あるいはポリプロピ
レングリコール、ポリエチレングリコール、ポリオキシ
エチレンオキシプロピレンブロックボリオール、ポリオ
キシエチレンオキシテトラメチレンブロックポリオール
等のメタクリル酸またはアクリル酸のモノエステル化合
物、その他グリセロールメタクリレートアルキレート、
アクリルアルコール、N−メチロールアクリルアミド、
N−メチロールメタクリルアミド等が挙げられる。
該不飽和二重結合含有ポリウレタンは、不飽和二重結合
を片末端に有するもの、両末端に有するもの及び不飽和
二重結合を含まないものの混合物として得られるが、本
発明における親水性変性ポリウレタンを得る上でそのま
ま用いても問題のないものである。該不飽和二重結合含
有ポリウレタンの平均分子量は好ましくは2,000〜
100゜000、更に好ましくは4,000〜so、o
Oである。平均分子量が2,000未満の場合は、親水
性ビニル系モノマーとの共重合時に反応液がゲル状とな
る傾向があったり、エマルジョンの調製において乳化不
良となる傾向がある。また、平均分子量がioo、oo
oを越えるとポリウレタン末端への不飽和二重結合の導
入が難しくなる。
このようにして得られる不飽和二重結合含有ポリウレタ
ンは付加重合性を有しており、前記有機溶媒中において
これに親水性ビニル系モノマーを共重合させることによ
り、CB)成分の親水性変性ポリウレタンが得られる争 該親水性ビニル系モノマーは、ノニオン性又はイオン性
のいずれのものであってもよい。ノニオン性モノマーと
しては、例えばヒドロキシル基、ポリオキシエチレン基
、グリシジル基、テトラヒドロフルフリル基、アミド基
、ピロリドン基などを有するビニル系モノマーが挙げら
れ、具体例としては、アクリル酸やメタクリル酸などの
2−ヒドロキシエチルエステル、2−ヒドロキシプロピ
ルエステル、グリセリンエステル、ポリエチレングリコ
ールエステル、メトキシポリエチレングリコールエステ
ル、ポリオキシエチレンオキシプロピレンブロックボリ
オールエステル、ポリオキシテトラメチレンブロックポ
リオールエステル、グリシジルエステル、テトラヒドロ
フルフリルアルコールエステル、酸アミド、N−メチロ
ールアミド、あるいはN−ビニルホルムアミド、N−ビ
ニルピロリドンなどが挙げられる。
また、イオン性モノマーとしては、例えばカルボキシル
基、スルホン酸基、スルホン酸ナトリウム塩基、第三級
アミノ基、第四級アンモニウム塩基などを有するビニル
系モノマーが挙げられ、具体例としては、アクリル酸、
メタクリル酸、マレイン酸、イタコン酸、ビニルスルホ
ン酸、スルホン化スチレン、スチレンスルホン酸ナトリ
ウム、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホ
ン酸、ジメチルアミノエチルアクリレート、ジメチルア
ミノエチルメタクリレート、ジエチルアミノエチルアク
リレート、ジエチルアミノエチルメタクリレート、ビニ
ルピリジン、メタクリル酸ヒドロキシプロピルトリメチ
ルアンモニウムクロリド、メタクリル酸ヒドロキシエチ
ルトリメチルアンモニウムクロリドなどが挙げられる。
なお、カルボキシル基、スルホン酸基を有するビニル系
モノマーを用いた場合は、共重合体を苛性ソーダ等のア
ルカリで処理してアルカリ金属塩としてもよ(また第3
級アミノ基を有するビニル系モノマーを用いた場合は共
重合体を塩化ベンジルなどにより、第四級アンモニウム
塩としてもよい。
これらの親水性ビニル系モノマーは1種用いてもよいし
、2種以上を組み合わせて用いてもよいが、得られる親
水性変性ポリウレタンの親水性の度合を調整するために
、他の疎水性ビニル系モノマー、例えばアクリル酸やメ
タクリル酸のメチル、エチル、プロピル、n−tert
−及びイソブチル、2−エチルヘキシル、シクロヘキシ
ルなどのアルキルエステル類、ベンジル等の疎水基から
なるエステル類、スチレン、メチルスチレン、エチルス
チレン、ジメチルスチレン、メトキシスチレン、クロロ
スチレン等のスチレン系モノマー類、メチルビニルエー
テル、エチルビニルエーテル等のビニルエーテル類、酢
酸ビニル、プロピオン酸ビニル等のビニルエステル類な
どを併用することができる。
この共重合に際しては、従来ラジカル重合に慣用されて
いる重合開始剤、例えばベンゾイルパーオキサイドなど
の有機過酸化物やアゾビスイソブチロニトリルなどのア
ゾ化合物などを用いることができるし、また、重合度の
調節のために、例えばメルカプタン類や四塩化炭素など
の連鎖移動剤、あるいは通常の重合停止剤を用いてもよ
い。
このようにして得られる(B)成分の親水性に変性され
たポリウレタンは有機溶媒溶液又は分散液であり水を含
むものでもよい。その固形分含有量は5〜60重量%の
範囲にあることが好ましい。
また、この(B)成分の親水性変性ポリウレタンは、本
発明で用いられる油中水型ポリウレタンエマルジョンの
乳化剤としての作用を有し、主成分である(A)成分の
疎水性ポリウレタンに対し、固形分換算で1〜30重量
%の割合で用いることが望ましい。この際、所望に応じ
、該油中水型ポリウレタンエマルジョンの特性を調節す
る目的で、例えばポリオキシエチレンオキシプロピレン
ブロックボリオール、多価アルコール脂肪酸エステルな
どの通常の乳化剤やその他の乳化安定剤を併用すること
もできる。
本発明において用いられる油中水型ポリウレタンエマル
ジョンは、前記の(A)成分の疎水性ポリウレタンと(
B)成分の親水性変性ポリウレタンとの混合物を必要に
応じ更に有機溶媒で希釈した後、例えばホモミキサーな
どの乳化分散機を使用して、高速撹拌下に飽和量以下の
水、好ましくは該ポリウレタン混合物の固形物100重
量部に対して、50〜500重量部の水を少量ずつ添加
することにより得られる。この際、必要に応じ酸化防止
剤、紫外線安定剤1着色剤、滑性付与剤。
架橋剤、ta水剤、充填剤、極細短繊維などの添加剤を
配合することもできる。
本発明の多孔質シート材料の製造方法において用いられ
るシート状基材としては、例えば織布。
不織布、AI布、フィルム、紙、離型紙、プラスチツク
板2ガラス板、金属板、などが挙げられる。
本発明方法においては、これらの基材に、前記の油中水
型ポリウレタンエマルジョンを、通常用いられている方
法に従って塗布又は含浸させたのち、乾燥することによ
り・、所望の多孔質シート材料が得られる。この際、得
られる多孔質シート材料の用途に応じて、該ポリウレタ
ンエマルジョンの固形分濃度、粘度、塗布量又は含浸量
を適宜選ぶことができる。
また、本発明による油中水型ポリウレタンエマルジョン
を用いることにより、極めて短時間の乾燥処理によって
、均質な多孔質シート材料が得られる。例えば、該ポリ
ウレタンエマルジョンを基材に塗布又は含浸させて、好
ましくは60〜100℃の範囲の温度で、1〜5分間分
間剤熱し、次いで好ましくは100〜150℃の範囲の
温度で1〜5分間程度加熱するといった乾燥処理により
、所望の多孔質シート材料を得ることができる。すなわ
ち、本発明方法によると、特公昭56−455号公報、
特公昭57−2739号公報、特公昭58−48579
号公報記載のような煩雑かつ長時間を要する乾燥や凝固
の工程をとらず、品質の安定したポリウレタン系多孔質
シート材料を経済性及び生産性よく得ることができる。
本発明方法で得られるポリウレタン系多孔質シート材料
は、良好な感触を示し、透湿性及び耐久性に優れている
ことから、合成皮革や透湿性素材として、例えば衣料、
靴2袋物、防水布、テント2医療用材料などに、あるい
は壁材、床材、各種成形部品、家具、木材等の表面コー
テイング材、さらにはエアーフィルター、ろ材などの用
途に使用することができる。また、該多孔質シート材料
は基材とともに用いてもよいし、基材から剥離して用い
てもよい。
〔作 用〕
本発明の油中水型ポリウレタンエマルジョンは、微粒子
を含有する疎水性ポリウレタンに対し、乳化剤として少
量の親水性変性ポリウレタンを使用して水を乳化1分散
させるものであるが、その際、水滴が微細かつ安定な微
粒子の間に均一に分散されることによって水滴の合一が
起こりにくいことからエマルジョンの乳化安定性が優れ
るものと考えられる。
また、こうして得られるポリウレタンエマルジョンを基
材に塗布又は含浸して加熱乾燥すると、有機溶媒の蒸発
とともにポリウレタン成分中の微粒子を骨格としポリウ
レタンが凝結して多孔質構造が形成され、更に残存する
有機溶媒及び水が蒸発する間、耐熱性の高い微粒子によ
って熱による崩壊が防止されて、緻密かつ均一な多孔質
ポリウレタン層が再現よく得られるものと考えられる。
〔実施例〕
次に実施例により本発明を更に詳細に説明するが、本発
明はその要旨を越えない限りこれらの例によってなんら
限定されるものではない。
製造例−1(疎水性ポリウレタンの製造)平均分子量6
50のポリテトラメチレンエーテルグリコール(以下、
PTMGと略す)216.7重量部、4,4′−ジフェ
ニルメタンジイソシアネート(以下、MDIと略す)9
5.1重量部、エチレングリコール6.2重量部、及び
メチルエチルケトン(以下、MEKと略す)742重量
部を反応器に仕込み均一に溶解した後、ジブチルチンジ
オクトエート(以下、DBTDOと略す)を0.02重
量部加えて60℃で約4時間反応させ、平均分子量60
00、固形分30%のポリウレタン溶液を得た。
次いで、この溶液にエチレングリコール26.0重量部
及びMDlllo、2重量部を加え、60℃で約7時間
反応させ、MEK319重量部を加え、撹拌を続けなが
ら30℃まで冷却して4μm以下の粒径の微粒子を含む
固形分30%の乳白色のポリウレタン分散液を得た。こ
の分散液は20℃で2ケ月以上安定な流動性を示した。
製造例−2(疎水性ポリウレタンの製造)平均分子量1
000のポリブチレンアジペート250重量部、MDI
72.7重量部、1,4−ブタンジオール5.62重量
部、及びMEK 766重量部を反応器に仕込み均一に
溶解した後、DBTDOを0.05重量部加えて60℃
で約7時間反応して、平均分子量15000.固形分3
0%のポリウレタン溶液を得た。
次いでこの溶液にエチレングリコール43.5重量部、
MD1175.4重量部及びMEK511重量部を加え
、60℃で約2時間反応させ、撹拌を続けながら30℃
まで冷却して3μm以下の粒径の微粒子を含む固形分3
0%の乳白色のポリウレタン分散液を得た。この分散液
は20℃で2ケ月以上安定な流動性を示した。
製造例−3(疎水性ポリウレタンの製造)平均分子量1
000のPTMG250重量部、MDI79.2重量部
、エチレングリコール4.65重量部、及びMEK77
9重量部を反応器に仕込み均一に溶解した後、DBTD
Oを0.033重量部加えて60℃で約5時間反応して
、平均分子量40 000、固形分30%のポリウレタ
ン溶液(A)を得た。
次いでこの溶液にエチレングリコール28.5重量部、
MD1114.5重量部及びMEK335重量部を加え
、60℃で約2時間反応させ、撹拌を続けながら30℃
まで冷却して3μm以下の粒径の微粒子を含む固形分3
0%の乳白色のポリウレタン分散液を得た。この分散液
は20℃で2ケ月以上安定な流動性を示した。
製造例−4(疎水性ポリウレタンの製造)平均分子量2
000のPTMG125重量部、平均分子量2000の
ポリカプロラクトン125重量部、MDI43.4重量
部、1.4−ブタンジオール4.5重量部、及びMEK
696重量部を反応器に仕込み均一溶解した後、DBT
DOを0.03重量部加えて60℃で約6時間反応させ
て、平均分子量73000、固形分30%のポリウレタ
ン溶液を得た。
次いでこの溶液にエチレングリコール30.0重量部、
MD1116.7重量部及びMEK343重量部を加え
、60℃で約2時間反応させ、撹拌を続けながら30℃
まで冷却して3μm以下の粒径の微粒子を含む固形分3
0%の乳白色のポリウレタン分散液を得た。この分散液
は20℃で2ケ月以上安定な流動性を示した。
製造例−5(疎水性ポリウレタンの製造)微粒子を生成
する前のポリウレタン溶液として実施例−3で得たもの
と同じ溶液を用い、該溶液1000重量部に対し、エチ
レングリコール16゜1重量部、トリレンジイソシアネ
ートとトリメチロールプロパンの付加体の75%酢酸エ
チル溶液(末端NCO基13.2%含有)を150重量
部、及びMEK263重量部を加え、50℃で約8時間
反応した後、撹拌を続けながら30℃まで冷却して3μ
m以下の微粒子を含む固形分30%の乳白色のポリウレ
タン分散液を得た。この分散液は20℃で2ケ月以上安
定な流動性を示した。
比較製造例−1(疎水性ポリウレタンの製造)平均分子
量650のPTMG216.7重量部、MDI86.2
重量部、エチレングリコール6.2重量部、及びMEK
 464重量部を反応器に仕込み均一に溶解した後、D
BTDOo、015重量部を加えて60℃で約4時間反
応させ、平均分子量3500、固形分40%のポリウレ
タン溶液を得た。
次にこの溶液にエチレングリコール25.3重量部、M
D1107.2重量部及びMEK357重量部を加え、
60℃で約8時間反応の後、撹拌を続けながら30℃ま
で冷却して固形分35%の乳白色のポリウレタン分散液
を得た。この分散液は20℃で2ケ月以上流動性を示し
たが含まれる微粒子の粒径は8μm程度であり、かつ粒
子間の凝集が認められた。
比較製造例−2(疎水性ポリウレタンの製造)平均分子
量1000のPTMG250TM0250重量部、5重
量部、エチレングリコール4.65重量部、及びMEK
787重量部を反応器に仕込み均一に溶解した後、DB
TDOo、034重量部を加えて60℃で約6時間反応
させ、更にMEK225重量部、DBTDOo、034
重量部を追加し約5時間反応して、平均分子量300,
000、固形分25%のポリウレタン溶液を得た。
次いでこの溶液にエチレングリコール29.6重量部、
MD1114.8重量部及びMEK433重量部を加え
て60℃で約2時間反応した後反応液が高粘度なゲル状
となり、撹拌不能となった。この反応液はエマルジョン
の調製には使用不可能であった。
比較製造例−3(疎水性ポリウレタンの製造)ポリウレ
タン溶液として、製造例−3で得たものと同じ溶液を用
い、該溶液1000重量部に対し、1.4−ブタンジオ
ール35.1重量部、MDI93.6重量部、及びME
K300重量部を加え60℃で約6時間反応させ、固形
分30%の乳白色の分散液を得た。この分散液は粒径が
約30IJ11もの大きな粒子を含み、かつ粒子間の凝
集が認められ、エマルジョンの調製には不適当であった
比較製造例−4(疎水性ポリウレタンの製造)ポリウレ
タン溶液として、製造例−3で得たものと同じ溶液を用
い、該溶液1000重量部に対し、トリメチロールプロ
パン34.9重量部、MDI 93.7重量部、及びM
EK300重量部を加え60℃で反応させた。しかし約
1時間後に反応液がゲル状となり微粒子を含む安定な分
散液は得られなかった。
比較製造例−5(従来の疎水性ポリウレタンの製造) 平均分子量1000のPTMG200重量部、MD11
37.5重量部、MEK338℃量部及びDBTDOo
、04重量部を反応器に仕込み、60℃で約2時間反応
した後、MEK500重量部、エチレングリコール21
.7重量部を加え、70℃で更に約6時間反応し、次い
で撹拌を続けながら30℃まで冷却し、固形分30%の
白濁状のポリウレタン分散液を得た。
このものは粒径7μm以下の微粒子を含んでいたが、一
部に粒子の凝集体が認められた。また、20℃で1ケ月
後に流動性を失っていた。
比較製造例−6(従来の疎水性ポリウレタンの製造) 平均分子量650のPTMG162.5重量部、MD1
123.7重量部、及びエチレングリコール15.5重
量部をMEK 453重量部に加え均一に溶解した後、
DBTDOo、03重量部を加えて60℃で約4時間反
応し、更にMEK 252重量部を加え60℃で約5時
間反応した。撹拌を続けながら30℃まで冷却して固形
分30%の白濁状のポリウレタン分散液を得た拳 このものは粒径5μm以下の微粒子を含んでいたが、一
部に粒子の凝集が認められた。また、20℃で1ケ月後
に流動性を失なっていた。
製造例−6(親水性変性ポリウレタンの製造)平均分子
量2000のポリプロピレングリコール1000重量部
、イソホロンジイソシアネート88.8重量部を反応器
に仕込み、均一に混合後、DBTDOo、22重量部を
加え、窒素気流下において80℃で約5時間反応した。
次いでメタクリロイルオキシエチルイソシアネート17
.0重量部を加え80℃で約8時間反応して、平均分子
量11000、粘度86000 c p / 25℃の
不飽和二重結合を末端に含有するポリウレタンを得た。
別の反応器に上記の不飽和二重結合含有ポリウレタンを
94重量部、平均分子量440のポリエチレングリコー
ルモノメタクリレート56重量部、及びMEK350重
量部を仕込み、均一に溶解後、アゾビスイソブチロニト
リル(以下AIBNと略す)3重量部を加え、窒素気流
下において70℃で約8時間反応し、固形分30%、粘
度60cp/25℃の親水性に変性したポリウレタン溶
液を得た。
製造例−7(a水性変性ポリウレタンの製造)平均分子
量2000のポリプロピレングリコール1000重量部
、MDI83.3重量部を反応器に仕込み、50℃で均
一に混合後DBTDOを0゜108重量部加え、窒素気
流下において70℃で約3時間反応した。次いでメタク
リロイルオキシエチルイソシアネート25.8重量部を
加え、70℃で約10時間反応して、平均分子量670
0、粘度46000cp/25℃の不飽和二重結合を末
端に含有するポリウレタンを得た。
別の反応器に上記の不飽和二重結合含有ポリウレタンを
82重量部、平均分子量170のポリエチレングリコー
ルモノメタクリレート68重量部、及びMEK350重
量部を仕込み、均一に溶解後、AIBN3重量部を加え
、窒素気流下において70℃で約7時間反応し、固形分
30%、粘度45Cp/25℃の親水性に変性したポリ
ウレタン分散液を得た。
製造例−8(!It水性変性ポリウレタンの製造)平均
分子量2000のPTMG200重量部、2.4−t−
リレンジイソシアネート26.1重量部、及びMEK3
39.2重量部を反応器に仕込み均一に溶解させ、ジブ
チルチンジラウレー)0.023重量部を加え、50℃
で4時間反応させた後、n−ブタノール4.1重量部、
2−ヒドロキシエチルメタクリレート(以下、2−HE
MAと略す)6゜5重量部、MEK15.9重量部を加
えて更に50℃で約3時間反応させて、平均分子量47
00で固形分40%の不飽和二重結合を含有するポリウ
レタンの溶液を得た。
別の反応器に、上記の不飽和二重結合含有ポリウレタン
溶液200重量部、2−)IEMA26.4重量部、n
−ブチルメタクリレート13.6重量部、n−ドデシル
メルカプタン0.36重量部及びMEK160重量部を
仕込み、均一に溶解させ、AIB N 2.4重量部を
加え、窒素気流下において70℃で約10時間反応して
、固形分30%、粘度24001)/25℃の親水性変
性ポリウレタン溶液を得た。
製造例−9(親水性変性ポリウレタンの製造)反応器に
製造例−6で得た不飽和二重結合含有ポリウレタン13
0重量部、N、N’−ジメチルアミノエチルアクリレー
ト20重量部、及びMEK350重量部を仕込み均一に
溶解後、AIBN3重量部を加え、窒素気流下において
70℃で約8時間反応し、固形分30%、粘度30 c
 p / 25℃の親水性変性ポリウレタン溶液を得た
製造例−10(親水性変性ポリウレタンの製造)反応器
に製造例−6で得た不飽和二重結合含有ポリウレタン1
42重量部、メタクリル酸ヒドロキシエチルトリメチル
アンモニウムクロリド8重量部、n−ドデシルメルカプ
タン0.75重量部、MEK175重量部及びイソプロ
パツール175重量部を仕込み均一に溶解後、AIBN
3重量部を加え、窒素気流下において70℃で約7時間
反応し、固形分30%、粘度50cp/25℃の親木性
変性ポリウレタン溶液を得た。
実施例−1〜7 第1表に示す配合割合で、製造例1〜10で得た疎水性
ポリウレタン及び親水性変性ポリウレタンと有機溶媒と
を混合し、ホモミキサーで強力に撹拌しながら水を加え
て、本発明方法の油中水型ポリウレタンエマルシリンを
得た。これらポリウレタンエマルシリンの固形分、粘度
及び乳化安定性を第1表に示す。乳化安定性はいずれも
1ケ月以上良好であった。
比較例−1〜4 第2表に示す配合割合で、比較製造例−1,5゜6で得
た疎水性ポリウレタン及び製造例−3で得た微粒子を生
成する前のポリウレタン溶液を用い、実施例−1〜7と
同様にしてエマルシヨンを調製した。これらポリウレタ
ンエマルシリンの固形分、粘度及び乳化安定性を第2表
に示すが、これらは乳化安定性に乏しく長期間の保存が
できなかった。
第2表 実施例−8〜14 実施例−1〜7で得られた配合液を用い、第3表に示す
ように各基材に塗布し、乾燥してポリウレタン系多孔質
シート材料を得た。これらの性能を第3表に示す、なお
、透湿度はJISZO208に準拠して測定した。これ
らの多孔質シート材料はいずれも白色の均一な外観を呈
し、ポリウレタン層は緻密で均一な多孔質構造であり性
能及び感触に優れていた。
比較例−5〜8 比較例−1〜4で得られた配合液を用い、第4表に示す
ように各基材に塗布し、乾燥してポリウレタン系多孔質
シート材料を得た。これらの性能を第4表に示す。比較
例−5〜7は表面外観において白さにややむらがありポ
リウレタン層は粗大な気孔や閉塞した部分を含み、実施
例−8〜14で得られたほどの均一性は認められなかっ
た。また微粒子を含まないポリウレタン溶液を用いた比
較例−8ではポリウレタン層の多孔化が認められなかっ
た。
第4表 〔発明の効果〕 本発明によれば、乳化安定性が良好で長期保存の可能な
油中水型ポリウレタンエマルジョンが得られ、これを用
い各種基材に塗布または含浸し、短時間で乾燥すること
により透湿性、耐久性及び感触などに優れ、かつ品質の
安定したポリウレタン系多孔質シート材料を効率よく、
経済的有利に製造することができる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)(A)疎水性ポリウレタン、(B)親水性変性ポ
    リウレタン、(C)有機溶媒及び水を含有して成る油中
    水型ポリウレタンエマルジョンにおいて、前記(A)疎
    水性ポリウレタンとして、温度25℃での水に対する溶
    解度が1〜50g/水100gの範囲にある前記(C)
    有機溶媒中で疎水性ポリオール、有機ジイソシアネート
    及び鎖延長剤を反応させ、平均分子量5,000〜20
    0,000のポリウレタン溶液とした後、該ポリウレタ
    ン溶液中で有機ポリイソシアネートとエチレングリコー
    ルを反応させて得られる微粒子を含有して成るポリウレ
    タン分散液を用い、前記(B)親水性変性ポリウレタン
    として、分子中に1個のイソシアネート基またはヒドロ
    キシル基を有するビニルモノマーで末端を封鎖した不飽
    和二重結合含有ポリウレタンに親水性ビニル系モノマー
    を共重合させて成る変性ポリウレタンを用いることを特
    徴とする油中水型ポリウレタンエマルジョン。
  2. (2)シート状基材に、(A)疎水性ポリウレタン、(
    B)親水性変性ポリウレタン、(C)有機溶媒及び水を
    含有して成る油中水型ポリウレタンエマルジョンを塗布
    又は含浸させたのち、乾燥して多孔質シート材料を製造
    するに当り、前記(A)疎水性ポリウレタンとして、温
    度25℃での水に対する溶解度が1〜50g/水100
    gの範囲にある前記(C)有機溶媒中で疎水性ポリオー
    ル、有機ジイソシアネート及び鎖延長剤を反応させ、平
    均分子量5,000〜200,000のポリウレタン溶
    液とした後、該ポリウレタン溶液中で有機ポリイソシア
    ネートとエチレングリコールを反応させて得られる微粒
    子を含有して成るポリウレタン分散液を用い、前記(B
    )親水性変性ポリウレタンとして、分子中に1個のイソ
    シアネート基またはヒドロキシル基を有するビニル系モ
    ノマーで末端を封鎖した不飽和二重結合含有ポリウレタ
    ンに親水性ビニル系モノマーを共重合させて成る変性ポ
    リウレタンを用いることを特徴とする多孔質シート材料
    の製造方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100419293B1 (ko) * 2001-06-12 2004-02-19 호성케멕스 주식회사 수분산 폴리우레탄 에멀젼의 제조방법 및 그로부터수득되는 수분산 폴리우레탄 에멀젼
JP2017186418A (ja) * 2016-04-04 2017-10-12 Dic株式会社 (メタ)アクリレート樹脂及び印刷インキ
JP2018528318A (ja) * 2015-09-24 2018-09-27 ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピアBasf Se 熱可塑性ポリウレタン

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