JPH0320109A - ねじ用クリップ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、構造部材又は機械部品を相互に締付け又は固
定するために、ねじに装着するねじ用クリップに関し、
特に、従来のナットの代替となるねじ用クリップに関す
る。

従来の技術 構造部材又は機械部品を相互に締付け又は固定するため
に、従来、ねじ又はボルト（以下単にねじという）とナ
ットとの組み合わせが使用されている。ナットとしては
、六角ナット、つまみナット、ばね板ナット、押し込み
ナット、ばね線条から虞るワイヤナット等が使用されて
いる。

又、ねじにナットをねじ込んだ後のナットの緩みを防止
するために、もどり止めナット、ばね座金等が通常使用
されている。

明が解決しようとする問題点 六角ナットやつまみナットは、締付け力又は固定力は強
いが、長いねじを使用する場合、ナットをねじ込むため
にナットをねじのねじ山の数だけ回転させる必要があり
ζナットのねじ込みに相当の時間を要する。

押し込みナット及びワイヤナットは、ねじに装着するの
に要する時間は短いものの、締付け力又は固定力は大き
くない。

ねじにナットをねじ込んだ後のナットの緩みを防止する
ために使用されるもどり止めナットは構造が複雑であり
、コストが高い。

振動の激しい場所でばね座金を使用してねじにナットを
装着した場合、ナットが一旦緩み出しばね座金のばねの
力がナットに十分作用しなくなると、ばね座金のナット
緩み止めの効果が失われてしまう。また、ばね座金は、
構造部材又は機械部品を相互に締付け又は固定する場合
のナットの緩み防止には効果的であるが、ナットを単に
ねじのねじ部の中間部分に取り付けしかもナットの自由
な回転を防止することは困難である。例えば、建設作業
現場において鉄骨に取付けられた取付けボルトのねじ部
の中間部分に天井吊り金具を固定するために、２つのナ
ットを使用して２つのナット間で天井吊り金具を固定す
る場合、取付けボルトが長いためナットを所定のボルト
位置まで回転させるのに相当の時間を要する。

ばね板ナット、押し込みナットやワイヤナットは、ナッ
ト自身に弾性力があるのでナットの緩み防止に効果はあ
るが、締付け力又は固定力が低い。

本発明の目的は、締付け力又は固定力が強く、容易にね
じに装着できる、従来のナットに置き換わる把持部材を
提供することにある。

又、本発明の目的は、一旦ねじに装着されたならば、容
易に緩まない把持部材を提供することにある。

更に本発明の目的は、ねじのねじ部の中間部分に装着さ
れた場合でも、ねじに対して自由に回転や移動すること
のない把持部材を提供することにあるＯ 更に本発明の目的は、従来のナットよりも製造が容易で
製造コストの低い把持部材を提供することにある。

問題点を解決するための手段 上記の目的は、ねじのねじ山に係合する内側係合面と切
欠きとを有し、弾性を有する材料から作られた筒状のね
じ用クリップによって達或される。

内側保合面は平滑とすることができるが、ねじ用クリッ
プのねじに対する係合力を高める必要がある場合には、
内側係合面に概ね円周方向にねじのねじ山と係合する凸
部を設けることができる。

凸部の形状は、ねじ山、隆起、突起、リブ等とすること
ができる。

本発明のねじ用クリップには、拡径のために切欠きが設
けられている。切欠きの形状は、ねじ用クリップの上端
部から下端部にかけて直線状とすることができるし、斜
めとすることもできる。又、凹凸形状あるいは階段状と
することもできる。筒状のねじ用クリップは円周方向に
一部が重なりあった切欠きを有していてもよい。切欠き
の対向する部分の各々に刻み目を付け、ねじ用クリップ
をねじに装着したとき、各々の刻み目が噛み合うように
することができる。

ねじ用クリップは、所望の締付け力又は固定力が得られ
るような弾性を有する材料から作られる．材料としては
、鋼材、ばね材等の板状金属材料が適するが、ばね材が
特に好ましい。大きな締付け力又は固定力を要求されな
い場合には、プラスチック材料から作ることもできる。

ねじ用クリップの断面形状は概ね円形が最も望ましいが
、三角形、四角形、多角形、楕円形等、所望の断面形状
とすることができる。

ねじ用クリップを拡径するために、ねじ用クリップにつ
まみ部を設けることができる。又、ねじ用クリップの外
側表面の切欠き部両側に突起、凹部、あるいは穴を設け
てねじ用クリップを拡径することもできる。

ねじ用クリップの長さ、内径、材料の厚さは、要求され
る締付け力又は固定力に依存する。

以下本発明の好ましい実施態様について図面を参照して
詳しく説明する。

第１図は、本発明のねじ用クリップの斜視図である。ね
じ用クリップｌは、両端に切込凹部と凸部を備えた弾性
材料を筒状に形或しその両端の凹凸部を挿入重合させる
と共にその先端部を外側に折り曲げてつまみ部３０Ａ，
３０Ｂを形戊したものである。ねじのねじ山と係合する
ねじ用クリップｌの内側係合面ｌＯは平滑であ，る。切
込凹部と凸部の挿入重合により、ねじ用クリップｌには
凹凸形状の切欠き２０が形威される。ねじ用クリップｌ
の断面形状は概ね円形である。ねじにねじ用クリップｌ
を装着する場合には、手又は適当な工具を用いてつまみ
部３０Ａと３０Ｂとが互いに接近するようにつまみ部３
０Ａ及び３０Ｂに力を加えてねじ用クリップｌを拡径し
、ねじのねじ部の所定位置にねじ用クリップｌを移動さ
せた後、つまみｍ３０Ａ及び３０Ｂから力を除けば、ね
じ用クリップｌは縮径して内側保合面ｌＯがねじ山と係
合し、ねじ用クリップｌをねじに装着することができる
。

第２図は、弾性材料を切欠き２０を有する所定径の筒状
に形威し、切欠き２０の両側に拡径用の穴３２を２カ所
設けた、本発明のねじ用クリップｌの斜視図である。切
欠き２０はねじ用クリップの上端部から下端部にかけて
直線状である。ねじのねじ山と係合する内側係合面ｌＯ
は平滑である。

第３図は、重なり合った切欠き２０を有する筒状に弾性
材料を形威し、切欠き２０の両側に拡径用の穴３２を２
カ所設けた、本発明のねじ用クリップｌの斜視図である
。ねじのねじ山と係合する内側保合面ＩＯの大部分は平
滑である。重なり合った切欠き２０の互いに接触する面
の各々は、ねじ用クリップｌの軸線に概ね平行な波形形
状となって噛み合っている。これによって、ねじ用クリ
ップ１をねじに装着した後に、振動等によるねじ用クリ
ップｌの拡径による緩みの発生が防止できる。なお、重
なり合った切欠き２０の互いに接触する面の各々には、
波形形状とする代わりに突起とそれに対応する凹部を設
けることができる。

第４図は、第１図に示すねじ用クリップｌの変形である
。ねじ用クリップｌの周方向の切欠き部分２０Ａ．２０
Ｂの各々には山部と谷部が設けられており、ねじ用クリ
ップｌをねじに装着したときに、切欠き部分２ＯＡと２
０Ｂの山部と谷部分が噛み合い、ねじ用クリップｌの拡
径を防止することができる。

第５図は、第２図に示すねじ用クリップｌの変形であり
、切欠き２０は階段状である。ねじ用クリップｌの周方
向の切欠き部分２０Ａ，２０Ｂの各々には山部と谷部が
設けられており、ねじ用クリップｌをねじに装着したと
きに、切欠き部分２ＯＡと２０Ｂの山部と谷部分が噛み
合い、ねじ用クリップｌの拡径を防止することができる
。

第１〜５図に示すねじ用クリップｌの内側係合面はすべ
て平滑である。ねじとねじ用クリップｌの係合力を強め
る必要がある場合には、内側係合面にねじ山、隆起、突
起、リブ等の凸部を設けることが望ましい。

第６図は、ねじ用クリップの内側保合面を示す、第１図
の線ＶＩ−ＶＩに沿ってねじ用クリップｌを切．断した
断面図である。内側係台面ｌＯには、ねじのねじ山の形
と概ね合致するピッチ及びねじれ角を有するねじ山ｌ２
が設けられている。内側係合面ｌＯにねじ山ｌ２を設け
ることによって、ねじとねじ用クリップとの係合力が高
められ、ねじ用クリップｌの締付け力又は固定力が強ま
るだけでなく、ねじ用クリップｌをねじに対して回転さ
せて所望の装着位置に移動させることができる。

第６図においては、ねじ山ｌ２は内側係合面ｌＯの全体
に互って設けられているが、ねじ山ｌ２は少なくともね
じの１ピッチ分設けられていればよい．又、ねじ山ｌ２
は連続していなくてもよく、第６Ａ図に示すように一部
分が途切れていてもよい。第６Ａ図においてはねじ山ｌ
２はねじの２ピッチ分設けられている。なお、ここで、
ねじ用クリップのねじ山、隆起、突起、リプ等凸部のピ
ッチとは、ねじ用クリップの軸線を含む断面において、
内側保合面に設けられた凸部の相対応する２点を軸線に
千行ｌこ測った距離をいい、ねじれ角とは、内側係合面
に設けられた凸部の頂を周方向に沿って結ぶ軌跡のある
点における接線とその点の上を通るねじ用クリップの軸
線に平行な直線とがなす角度をいう。

第７図は、ねじ用クリップの内側係合面を示す、第５図
の線■−■に沿ってねじ用クリップｌを切断した断面図
である。内側保合面ｌＯには、第６図と異なり、ねじ又
はボルトのねじのピッチと概ね一致するピッチを有する
隆起ｌ４が設けられている。しかしながら、隆起ｌ４は
ねじ形状ではなく、ねじ又はボルトのねじれ角とは一致
していない。第７図においては隆起ｌ４のねじれ角は９
０度である。このように、隆起ｌ４のねじれ角をねじの
ねじれ角と一致させないことによって、隆起ｌ４とねじ
のねじ山が係合するとき、ねじ用クリップｌはその軸線
方向に変形する。これによって、隆起１４の７ランクと
ねじの７ランクとの間に大きな力がかかり、ねじ゛用ク
リップｌの緩み、あるいはねじに対するねじ用クリップ
ｌの回転や移動を防止できる。又、ねじ用クリップｌの
軸線方向の変形によって、第５図に示す切欠き部分２Ｏ
Ａと２０Ｂとが噛み合いねじ用クリップｌの拡径を防止
できる。

第７図においては、隆起ｌ４は内側係合面ｌＯの全体に
互って設けられているが、隆起ｌ４は少なくとも１条設
けられていればよい。又、隆起ｌ４は円周方向に連続し
ていなくともよく、一部分が途切れていてもよい。隆起
ｌ４のねじれ角は９０度である必要はなく、ねじのねじ
れ角と一致していなければよい。隆起ｌ４の一部分が途
切れている場合、隆起ｌ４をピッチをねじのピッチの概
ね整数倍とすることもできる。

第８図は、ねじ用クリップの内側係合面を示す、第２図
の線■−■に沿ってねじ用クリップｌを切断した断面図
である。内側係合面１０には、ねじのねじ山の形と概ね
合致するピッチ及びねじれ角を有する球状の突起ｌ６が
設けられている。内側係合面１０に突起ｌ６を設けるこ
とによって、ねじとねじ用クリップとの係合力が高めら
れ、ねじ用クリップｌの締付け力又は固定力が強まるだ
けでなく、ねじ用クリップｌをねじに対して回転させて
所望の装着位置に移動させることができる。

突起ｌ６は少なくとも１ケ所設けられていればよい。又
、第７図に基き説明したと同様に、突起ｌ６のねじれ角
をねじのねじれ角と一致させないようにすることができ
る。又、突起ｌ６のピッチをねじのピッチの概ね整数倍
とすることもできる。

第８図に示す突起ｌ６の形状は球形であるが、突起ｌ６
の形状はいかなる形状であってもよい。

第９図は、第６〜８図とは別のねじ用クリップの内側係
合面を示す、ねじ用クリップｌの断面図である。内側保
合面１０には、ねじのねじ山の形と概ね合致するピッチ
及びねじれ角を有するリブｌ８が設けられている。リプ
ｌ８はねじ用クリップの筒状部分に切込みを入れ内側に
折り曲げることによって形戊できる。リブｌ８は少なく
ともｌケ所設けられていればよい。ねじの１ピッチ当た
りのリブｌ８の数は、要求されるねじ用クリップｌの締
付け力又は固定力により変化させることができる。第７
図に基き説明したと同様に、リプｌ８のねじれ角をねじ
のねじれ角と一致させないようにすることができる。更
に、リブｌ８のピッチをねじのピッチの概ね整数倍とす
ることもできる。内側に折り曲げられたリブ１８の形状
は丸形、三角形、四角形、多角形等任意である。

第ｌＯ図は、第９図の変形であるねじ用クリップの内側
係台面１０を示す、ねじ用クリップｌの断面図である。

ねじ用クリップｌの上端部と下端部を内側に折り曲げて
リブ４０が設けられている。

第１０図においては、リブ４０のねじれ角は９０度であ
るが、リブ４０のねじれ角をねじのねじれ角と一致させ
あるいはねじのねじれ角と異ならせることもできる。リ
ブ４０は、ねじ用クリップｌの周囲の一部分に設けても
よい。

第１１図は、第ｌＯ図の変形であるねじ用クリップの内
側保合面ｌＯを示す、ねじ用クリップｌの断面図である
。ねじ用クリップｌの上端部を外側に折り曲げフランジ
４２を形成し、下端部を内側に折り曲げてリプ４０を設
ける。リプ４０は、ねじ用クリップｌの周囲の一部分に
設けてもよい。

第ｌＯ図においては、リブ４０のねじれ角はねじのねじ
れ角と一致させてある。フランジ４２を設けることによ
って、ねじ用クリップｌの締付け力又は固定力を更に強
めることができ、座金の役目も併せて行うことができる
。

ねじ用クリップｌが金属材料から成る場合にはプレス戊
形によって製造することができる。又、予め凸部を設け
た材料を加工してねじ用クリップｌを製造することもで
きる。ねじ用クリップｌをプラスチック材料の射出成形
により製造することもできる。

効　　果 本発明のねじ用クリップは、拡径状態でねじのねじ部の
所定位置に移動させた後縮径させればねじに装着できる
ので、従来のナットと比較して、格段に容易にねじに装
着でき、装着に要する時間を大幅に短縮でき、しかも十
分な締付け力又は固定力を有する。又、一旦ねじに装着
されたならば、容易に緩まない。更に、ねじのねじ部の
中間部分に装着された場合でも、ねじに対して自由に移
動や回転することがない。しかも、従来のナットよりも
製造が容易で製造コストが低い。

【図面の簡単な説明】

第１図乃至第５図は、本発明のねじ用クリップの斜視図
である。 第６図乃至第１１図は、本発明のねじ用クリップの内側
保合面に設けられた凸部を示すねじ用クリップの断面図
である。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、ねじのねじ山に係合する内側係合面と切欠きとを有
   し、弾性を有する材料から作られた筒状のねじ用クリッ
   プ。 ２、前記内側係合面の概ね円周方向にねじのねじ山と係
   合する凸部が設けられている特許請求の範囲第１項記載
   のねじ用クリップ。