JPH0319202Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は設定器等に配置された巻き線抵抗体
の固定装着に関する。

〔従来の技術〕

従来、例えば、設定器等のケース本体に形成さ
れた円筒装着部の内部に設けられた巻き線抵抗体
の固定は、例えば第３図に示す手段で行われてい
た。即ち、図のように、巻き線抵抗体１０１の両
端１０１ａ，１０１ｂ間にくさび（またはＵバ
ネ）１０２を圧入して、巻き線抵抗体１０１を押
し拡げて円筒装着部の内壁に押し付けていた。そ
して、巻き線抵抗体１０１が振動等で脱落しない
ように、巻き線抵抗体１０１を円筒装着部の内壁
に接着剤１０４により固着していた。

しかしながら、巻き線抵抗体１０１の長さに
各々ばらつきがあるために、くさび１０２により
押し拡げただけでは、巻き線抵抗体１０１を装着
部の内壁に十分押圧できないという問題点があつ
た。また、巻き線抵抗体１０１の固定に接着剤１
０４を使用しているので、固着までに時間、工数
を用し、経済的でなく、しかも、一旦、固着ミス
があると、すべてが無駄となつてしまうという問
題があつた。尚、Ｕバネ方式でも接着剤を使用し
ていたので、同様の問題点がある。

〔考案の概要〕

この考案は、上記のような問題点を解消するた
めになされたものであつて、巻き線抵抗体を係止
バネと抜け止部とでケース本体の円筒装着部に固
定する巻き線抵抗体の固定装置を抵抗することを
目的とする。

〔実施例〕

以下、この考案の一実施例について、図面を参
照して説明する。

この考案が適用され、フロントパネル、目盛板
を外した設定器１の正面図を示す第１図におい
て、ケース本体２の前面に形成された円筒装着部
３には、回動自在なダイアル４が設けられてい
る。

上記円筒装着部３には、その内壁に後述する手
段によつて固定された巻き線抵抗体５と、この円
筒装着部３の内側に同軸状に突設された円筒取付
台６に固定された導体７とが設けられ、両者は板
バネ８によつて接続されている。この板バネ８
は、ダイアル４の取付片９に係止され、ダイアル
４の回動に伴つて、上記巻き線抵抗体５および導
体７に接触しながら移動する。

円筒装着部３より内側においてケース本体２に
支持され、その両脚自由端部で巻き線抵抗体５を
押し拡げて、円筒装着部３の内壁方向（矢印イ方
向）に付勢するＵ字形係止バネ１０と、この円筒
装着部３の端面に円筒中心に向つて突設された複
数の抜け止部１１とによつて、巻き線抵抗体５を
円筒装着部３の内壁に固定している。

ここで、この巻き線抵抗体５は、第２図に示す
ように、上下端を抜け止部１１に係止されている
と共に、内壁方向（矢印イ方向）に付勢されてい
るので、円筒装着部３の内壁に確実に固定でき、
しかもＵ字形係止バネ１０の両脚の間隔を狭めて
巻き線抵抗体５に対する押圧を解除することによ
り、この巻き線抵抗体５の交換作業も簡単に行え
る。また、抜け止部１１はこの実施例では３か所
設けられているが、それ以上設ければより確実に
巻き線抵抗体５を固定できる。

尚、第１図中１２は、巻き線抵抗体５に接続さ
れた導線である。また、この実施例では設定器に
ついて説明したが、巻き線抵抗を固定する必要が
あれば如何なる装置にも適用できる。

〔考案の効果〕

以上のように、この考案によれば、ケース本体
への巻き線抵抗体の固定を係止バネと複数の抜け
止部で行つているので、固定作業が効率的で、し
かも確実に行える。また、巻き線抵抗体が磨耗し
たときでも容易に交換でき、経済的である等の効
果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案が適用された設定器の正面
図、第２図は第１図のＡ−Ａ線断面図、第３図は
従来の固定手段の概略図を示す。 ２……ケース本体、３……装着部（円筒装着
部）、５……巻き線抵抗体、１０……係止バネ、
１１……抜け止部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ケース本体に形成された円筒装着部と、前記円
   筒装着部の内面に固定される巻き線抵抗体と、こ
   の巻き線抵抗体を上記円筒装着部の内面に両脚自
   由端部で押圧する前記ケース本体に指示されたＵ
   字形係止バネと、上記円筒装着部の端面に円筒中
   心に向つて突設され上記巻き線抵抗体を係止固定
   する複数の抜け止部とを備えた巻き線抵抗体の固
   定装置。