JPH03171714A - 磁器コンデンサ及びその製造方法 - Google Patents

磁器コンデンサ及びその製造方法

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JPH03171714A
JPH03171714A JP1311097A JP31109789A JPH03171714A JP H03171714 A JPH03171714 A JP H03171714A JP 1311097 A JP1311097 A JP 1311097A JP 31109789 A JP31109789 A JP 31109789A JP H03171714 A JPH03171714 A JP H03171714A
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博 齋藤
Mutsumi Honda
本多 むつみ
Hiroshi Kishi
弘志 岸
Hisamitsu Shizuno
寿光 静野
Koichi Chazono
広一 茶園
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、誘電体磁器と少なくとも2つの電極とから成
る単層又は積層構造の磁器コンデンサ及びその製造方法
に関する. [従来の技術] 従来、積層磁器コンデンサを製造する際には、誘電体磁
器原料粉末から成るグリーンシ一ト(未焼結磁器シ一ト
)に白金又はパラジウム等の貴金属の導電性ペーストを
所望パターンに印刷し、これを複数枚積み重ねて圧着し
、1300℃〜1600℃の酸化性雰囲気中で焼結させ
た.これにより、誘電体磁器と内部電極とが同時に得ら
れる.上述の如く、貴金属を使用すれば、酸化性雰囲気
中で高温で焼結させても目的とする内部電極を得ること
ができる.しかし、白金、パラジウム等の貴金属は高価
であるため、必然的に積層磁器コンデンサがコスト高に
なった. 上述の問題を解決することができるものとして、本件出
願人に係わる特公昭61−14607号公報には、 (Bal−x Mx)O,TiO2 (ruし、MはM
g及びZnの内の少なくとも11!>から成る基本成分
と、L 1 2 0とS 1 0 2とから成る添加戒
分とを含む誘電体磁器組成物が開示されている.また、
特公昭61−14608号公報には、上記の特公昭’6
 1 − 1 4 6 0 7号公報のL 1 2 0
とS 1 0 2の代りに、L i 2 0とS i 
OyRy)OとMO(但し、MOはBaO、CaO及び
SrOの内の少なくとも1種〉とから成る添加成分とを
含む誘′r4体磁器組成物が開示されている.また、特
公昭61−14609号公報には、(Bak−x−y 
MXLy)OkTiO2 (但し、MはMg及びZnの
少なくとも1種、LはSr及びCaの内の少なくとも1
種)から成る基本成分とL i 2 0と3 1 0 
2とから成る添加成分とを含む誘電体磁器組成物が開示
されている. また、特公昭61−14610号公報には、上記の特公
昭61−14609号公報におけるLi20とSiO 
 の代りに、L i 2 0とS 1 0 2と2 MO(但し、MOはBaO、CaO及びSrOの内の少
なくとも1種)とから成る添加戒分を含む誘t体磁器組
成物が開示されている. また、特公昭61  14611号公報には、(Ba1
yRy)O−x Mx)ok’rio2 (但し、Mは
Mg、Zn,St一及びCaの少なくとも1種)から成
る基本成分と、BO  と3 1 0 2とから成る添
加23 成分とを含む誘電体磁器組成物が開示されている。
また、特公昭62−1595号公報には、(8ak−、
Mx)OkTiO2 (f!iし、MはMg,Zn,S
r及びCaの内の少なくとも1種)から成る基本成分と
、B203とMO(但しMOはBaO,MgO,ZnO
、SrO及びCaOの少なくとら1種)とから或る添加
成分とを含む誘電体磁器組成物が開示されている。
また、特公昭61−i596号公報(,′:は、上記の
特公昭62  159.5号公報のB203とMOの代
りに、B203とS i O 2 とMO N旦しMO
はBaO、MgO,ZnO,SrO及びCaOの内の少
なくとも1種)とから成る添加成分とを含む誘電体磁器
組成物が開示されている.これらに開示されている誘電
体磁器組成物は、還元性雰囲気1200℃以下の条件の
焼成で得ることができ、比誘電率が2000以上、静電
容量の温度変化率が−25℃〜+85゛Cで±10%の
範囲にすることができるものである. [発明が解決しようとする課題] ところで、近年の電子回路の高密度化に伴い、積層コン
デンサの小型化の要求が非常に強く、これに対応する為
に、温度変化率を悪化させることなく誘電体の比誘電率
を、上記各公報に開示されている誘電体磁器組成物の比
誘電率よりも更に増大させることが望まれている. そこで、本発明の目的は、非酸化性雰囲気、1200℃
以下の温度での焼成で得るものであるにも拘らず、高い
誘電率を有し、且つ広い温度範囲にわたって誘電率の温
度変化率が小さい誘t体磁器を備えている磁器コンデン
サ及びその製造方法を提供することにある. [課題を解決するための手段] 上記目的を達戒するための本発明は、誘電体磁器と、前
記磁器に接触している少なくとも2つの電極とから成る
磁器コンデンサにおいて、前記磁器が100.o重量部
の基本成分と、0.2〜5.0重量部の添加成分とから
或り、前記基本成分が、(1−−α){ (Ba   
M  )Ok(Ti1,Rk−x   X )O    )+αCaZr03  (ただし、MはY
   2−17/2 Ca,Srの内の少なくとも1種の金属、RはSc,Y
,Gd,Dy,Ho、Er,Yb,Tb、′r’m,L
uの内の少なくとも1種の金属、αは0.005〜0.
04の範囲の数値、kは1.00〜1.05の範囲の数
値、Xは0.005〜0.05の範囲の数値、yは0.
04以下のOよりも大きい数値)であり、前記添加戒分
がB203とSiO2とMO (f旦し、MOはBaO
、SrO,Cao,MgO及びZnOの内の少なくとも
1種の金属酸化物)から成り、且つ前記B203と前記
S 1 0 2と前記MOとの組成範囲がこれ等の組或
をモル%で示ず三角図における前記B203が1モル%
、前記S 1 0 2が80モル%、前記MOが19モ
ル%の点(A)と、前記B203が1モル?≦、前記S
 i O 2が39モル%、前記MOが60モル%の点
(B)と、前記B 2 0 3が30モル%、前記S 
1 0 2がOモル%、前記MOが70モル%の点(C
)と、前記B203が90モル%、前記S i O 2
が0モル%、前記MOが10モル%の点(D)と、前記
B203が90モル%、前記Si02が10モル%、前
記MOが0モル%の点(E)と、前記B203が20モ
ル%、前記SiO2が80モル%、前記MOが0モル%
の点(F)とを順に結ぶ6本の直線で囲まれた領域内の
ものであるコンデンサに係わるものである.なお、基本
戒分を示す組成式において、k−x,x,k、1一y,
y、2−y/2は勿論それぞれの元素の原子数を示し、
《1−α〉とαは組成式の第1項の(Ba   M  
)O  (Ti   R  )O    と第k−x 
  X     k      1−Y   ’/  
   2−y/22項のCaZrO3との割合をモルで
示すものであり、Baはバリウム、Oは酸素、T1はチ
タン、Caはカルシウム、Srはストロンチウムである
.また、Scはスカンジウム、Yはイットリウム、Cd
はガドリニウム、Dyはジスプロシウム、HQはホロニ
ウム、Erはエルビウム、Ybはイッテルビウム、Tb
はテルビウム、Trnはツリウム、Luはルテチウムで
ある.添加成分におけるB203は酸化ボロン、SiO
2は酸化けい素、BaOは酸化バリウム、SrOは酸化
ストロンチウム、CaOは酸化カルシウム、MgOは酸
化マグネシウム、ZnOは酸化亜鉛である. 製造方法に係わる発明は、上記の基本成分と添加成分と
の混合物を用意する工程と、少なくとも2つの電極部分
を有する前記混合物の戒形物を作る工程と、前記電極部
分を有する前記成形物を非酸化性雰囲気で焼威する工程
と、前記焼成で得られた成形物を酸化性雰囲気で熱処理
する工程とを含む磁器コンデンサの製造方法に係わるも
のである. [作用効果] 上記発明の磁器コンデンサにおける誘電体磁器を非酸化
性雰囲気、1200℃以下の焼成で得ることができる.
従って、ニッケル等の卑金属の導電性ペーストをグリー
ンシ一トに塗布し、グリーンシ一トと導電性ペーストと
を同時に焼戒する方法によって磁器コンデンサを製造す
ることが可能になる.誘電体磁器の組成を本発明で特定
された範囲にすることによって、比誘電率が3000以
上、誘電体損失tanδが2.5%以下、抵抗率ρがI
XiO6MΩ・CI1以上であり、且つ比誘電率の温度
変化率が−55℃〜125℃で−15%〜+15%(2
5℃を基準)、−25℃〜85℃で一10%〜+10%
( 2 0 ’Cを基準)の範囲に収まる誘電体磁器を
備えたコンデンサを提供することができる. [実施例] 次に、本発明に従う実飾例及び比較例について説明する
. まず、本発明に従う基本成分の組成式 (1−α)( (Ba(−x M,)OH  (Ti1
−yR)O    l +aCaZrO3における第1
項V   2−’//2 R  )O の( Ba k−x MX ) O k( T 1 1
 −y  y  2−y/2 (以下第1基本成分と呼
ぶ)を第1表.及び第2表の試料恥1のk−x,x,y
,kの欄に示す割合で得るため、換言すれば、(Ba0
.99M0.03)O1.02(Ti   R   )
O    ,更に詳細に0.99  0.01    
1.995?、M   =Ca   Sr   及びR
   =YbO.03      0.02    0
.01      0.010.01であるので、 (Ba    Ca    Sr    )O    
 (TiO.99    0.02    0.01 
   1.Q2      0.99YbO.01)O
1.995を得るために、純度99.O%以上のB a
 C O 3(炭酸バリウム)、CaO(酸化カルシウ
ム)、SrO(酸化ストロンチウム)、及びTiO■(
酸化チタン)、Yb203《酸化イッテルビウム〉を用
意し、不純物を目方に入れないで BaCO  :1074.52g(0.99モル3 部相当) Cab: 6.17g (0.02モル部相当)SrO
: 5.70g (0.01モル部相当)T i O 
2  : 4 3 5 .0 6 g ( 0 . 9
 9モル部相当) Yb  O  :10.84g(0.005モル部23 相当)を秤量した. 次に、秤量されたこれ等の原料をボットミル(pot 
nill)に入れ、更にアルミナボールと水2.5Jと
を入れ、15時間湿式攪拌した後、攪拌物をステンレス
ポットに入れて熱風式乾燥器で150℃、4時間乾燥し
た.次にこの乾燥物を粗粉砕し、この粗粉砕物をトンネ
ル炉にて大気中で1200℃、2゛時間仮焼し、上記組
成式の第1基本成分を得た. また、基本成分の組成式の第2項のCaZrO3 (以
下、第2基本成分と呼ぶ)を得るために、CaCO  
(炭酸カルシウム}とZ r O 2  (酸化3 ジルコニウムンとが等モルとなる様に前者を448.9
6g.後者を551.04gをそれぞれ秤量し、これ等
を混合し、乾燥し、粉砕した後に、約1250℃で2時
間大気中で仮焼した.つぎに、第1表の試料No.1に
示すように1−αが0.98モル、αが0.02モルと
なるように、98モル部(984.34g)の第1基本
成分(BaO.99CaO.02SrO.01) 01
.02’ T’ 0.99Yb   )O    の粉
末と、2モル部(15.0.01   ’1.995 66g)の第2基本成分( C a Z r O 3)
の粉末とを混合して1 000gの基本成分を得た.一
方、第3表の試料NQIの添加成分を得るために、B 
2 0 3を1.03g <1モル部)と、StO2を
70.57g (80モル部〉と、BaCO3を1 1
.03g (3.8モル部)と、C ac03を13.
99g<9.5モル部)と、MgOを3.38g (5
.7モル部)とをそれぞれ秤員し、この混合物にアルコ
ールを300CC加え、ボリ沃チレンボットにてアルミ
ナボールを用いて10時間攬拌した後、大気中1000
″Cで2時間仮焼成し、これを300ccの水と共にア
ルミナポットに入れ、アルミナボールで15時間粉砕し
、しかる後、150℃で4時間乾煉させてB203が1
モル%、SiO2が80モル%、MOが19モル%(B
aO  3.8モノレ%+Ca09.5モル%+MgO
  5.7モル%)の組成の添加成分の粉末を得た.な
お、MOの内容であるBaOとCaOとMgOとの割合
は第3表に示すように20モル%、50モル%、30モ
ル5!6となる.次に、100重量部(1000g)の
基本成分に2重量部(20g>の添加成分を添加し、更
に、アクリル酸エステルボリマー、グリセリン、縮合リ
ン酸塩の水溶液から或る有機バインダを基本或分と添加
或分との合計重量に対して15重量%添加し、更に、5
0重量%の水を加え、これ等をボールミルに入れて粉砕
及び混合して磁器原料のスラリーを作製しt:. 次に、上記スラリーを真空脱泡機に入れて脱泡し、この
スラリーをリバースロールコー夕に入れ、ここから得ら
れる薄膜戒形物を長尺なボリヱステルフィルム上に連続
して受け取ると共に、同フィルム上でこれを100℃に
加熱して乾燥させ、厚さ約25μmの未焼結磁器シー■
・を得た.このシートは長尺なものであるが、これをi
ocl1角の正方形に裁断して使用する。
一方、内部電極用の導電ペーストは、粒径平均1、5μ
mのニッケル粉末10gと、エチルセル17−ス0.9
gをプチルカルビトール9.1gに溶解させたものとを
攪拌機に入れ、10時間撹拌することにより得た。この
導電ペーストを長さ】4關、幅7囲のパターンを50個
有するスクリーンを介して上記未焼結磁器シートの片開
に印刷した後、これを乾燥させた. 次に、上記印刷面を上にして未焼結磁器シートを2枚積
層した.この際、隣接する上下のシートにおいて、その
印刷面がパターンの長平方向に約半分程ずれるように配
置した.更に、この積層物の上下両面にそれぞれ4枚ず
つ厚さ60μmの未焼結磁器シートを積層した.次いで
、この積層物を約50℃の温度で厚さ方向に約40トン
の荷重を加えて圧着させた.しかる後、この積層物を格
子状に裁断し、50個の積層チップを得た。
次に、この積層体を雰囲気焼戒が可能な炉に入れ、大気
雰囲気中で100℃/hの速度で600℃まで昇湿して
、有機バインダを燃焼させた.しかる後、炉の雰囲気を
大気からH2 (2体稍%)+82 (98体積%〉の
雰囲気に変えた.そして、炉を上述の如き還元性雰囲気
とした状態を保って、積層体加熱温度を600℃から焼
結温度の1130℃まで、100℃/hの速度で昇温し
て1130℃(最高温度)を3時間保持した後、100
℃/hの速度で600℃まで降温し、雰囲気を大気雰囲
気(酸化性雰囲気)におきかえて、600℃を30分間
保持して酸化処理を行い、その後、室温まで冷却して積
層焼結体チップを作製した.次に、第1図G′:示す積
層磁器コンデンサ10を得るために、3つの誘電体磁器
層12と2つの内部電極14とから成る積層焼結体チッ
プ15に一対の外部電極16を形戒した.なお、外部電
極16は、電極が露出する焼結体チッグl5の測面に亜
鉛とガラスフリット<glass  frit)とビヒ
クル(vehicle)とから或る導電性ペーストを塗
布して乾燥し、これを大気中で550℃の温度で15分
間焼付け、亜鉛電極層J8を形成し、更にこの上に無電
解メッキで法で銅層20を形或し、更にこの上に電気メ
ッキ法でpb−Sn半田層22を設けたものから成る.
このコンデンサ10の誘電体磁器層12の厚さは0.0
2mt+、一対の内部電極14の対向面積は5關×5市
=25+am”である.なお、焼結後の磁器層12の組
成は、焼結前の基本成分と添加成分との混合組戒と実質
的に同じである. 次に、コンデンサ10の電気的特性を測定し、その平均
値を求めたところ、第3表に示す如く、比誘電率ε8が
3710,tanδが1.1%、抵抗率ρが4.8X1
06MΩ・c325℃の静電容量を基準にした−55℃
及び+125℃の静電容量の変化率ΔC  、ΔC12
5が−11。1%、−55 +4.6%、20℃の静電容量を基準にした−25℃、
+85℃の静電容量の変化率ΔC−25、ΔC85は−
6,5%、−3.6%であった.なお、電気的特性は次
の要領で測定した.(A)  比誘電率ε,は、温度2
0℃、周波数1 kHz,電圧(実効値)1.OVの条
件で静電容量を測定し、この測定値一対の内部電極14
の対向面積25開2と一対の内部電@14間の磁器層1
2の厚さ0.02mから計算で求めた.(B)  誘電
体損失tanδ(%)は比誘電率と同一条件で測定した
. (C)  抵抗率ρ(MΩ・cn)は、温度20℃にお
いてDCIOOVを1分間印加した後に一対の外部電[
!16間の抵抗値を測定し、この測定値と寸法とに基づ
いて計算で求めた. (D)  静電容量の温度特性は、恒温槽の中に試料を
入れ、−55℃、−25℃、O℃、+20℃、25℃、
+40℃、+60℃、+85℃、+105℃、+l25
℃の各温度において、周波数1kHz,電圧(実効値>
1.OVの条件で静電容量を測定し、20℃及び25℃
の時の静電容量に対する各温度における変化率を求める
ことによって得た. 以上、試料ね1の作製方法及びその特性について述べた
が、試料ね2〜126についても、基本成分及び添加成
分の組成、これ等の割合、及び還元性雰囲気での焼成温
度を第1表〜第4表に示すように変えた他は、試料Nα
1と全く同一の方法で積層磁器コンデンサを作製し、同
一方法で電気的特性を測定した. 第1表には、基本成分を示す組成式における(1−α)
とαとk−xとXが示され、Xの欄のCa,Srは一般
式のMの内容を示し、Ca,Srの欄にはこれ等の原子
数が示され、合計の欄にはこれ等の合計値(X値〉が示
されている.第2表には基本成分を示す組成式における
Rの内容と量及びkの値が示されている.即ち、yの欄
のSe,Y,Gd,Dy,Ho、Er,Ybは一般式の
Rの内容を示し、これ等の欄にはこれ等の原子数が示さ
れ、合計の欄にはこれ等の合計値(y値)が示されてい
る. 第3表にはそれぞれの試料の添加成分の添加量及び組成
が示されている.添加成分の添加量は基本成分100重
量部に対する重量部で示されている.第3表の添加成分
のMOの内容の欄には、BaO、MgO,ZnO,Sr
O,CaOの割合がモル%で示されている. 第4表は各試料の焼成温度及び電気的特性を示す.この
第4表において、静電容量の温度特性は、25℃の静電
容量を基準にした−55℃及び+125℃の静電容量変
化率ΔC  (%)及びΔC−55 125(%)と、20℃の静電容量を基準にしたー25
℃及び+85℃の静電容量変化率ΔC−25(%)及び
ΔC85(%)とで示されている,第1表〜第4表から
明らかな如く、本発明に従う試料では、非酸化性雰囲気
、1200″C以下の焼或で、比誘電率ε,が3000
以上、誘電#損失tanδが2.5%以下、抵抗率ρが
1×106MΩ・CI以上、静電容量の温度変化率ΔC
−55及びΔC  が−15%〜+15%、ΔC−25
及び125 ΔC85は−10%〜+10%の範囲となり、所望特性
のコンデンサを得ることが出来る.一方、試料NQ11
〜13、38、43、44、49、5BaO、54、5
5、59、6BaO、68〜7BaO、76、77、8
1、82、86、91、94、97、10BaO、10
3、106、109、114、126では本発明の目的
を達或することができない.従って、これ等は本発明の
範囲外のものである。
第4表にはΔC  、ΔC  、ΔC−25、Δ−55
    125 C85のみが示されているが、本発明の範囲に属する試
料の−25℃〜+85℃の範囲の種々の静電へ量の変化
率ΔCは、−10%〜+10%の範囲に収まり、また、
−55℃〜+125℃の範囲の種々の静電容量の変化率
ΔCは、−15%〜+15%の範囲に収まっている. 次に、組成の限定理由について述べる,Xの値が、試料
恥6BaO、70に示す如く、零の場合には、ΔC−2
5が−10%〜+10%の範囲外、ΔC−55が−15
%〜+15%の範囲外となるが、試料懇61、62、7
1、72に示す如くXの値が0.005の場合には、所
望の電気的特性を得ることができる.従って、Xの値の
下限は0.005である.一方、試料社68、69、7
6に示す如く、Xの値が0.06の場合には、ΔC85
が−10%〜+10%の範囲外となるが、試料馳66、
67、75に示す如く、Xの値が0.05の場合には、
所望の電気的特性を得ることができる.従って、Xの値
の上限は0.05である.なお、M成分のCaとSrと
はほぼ同様に働き、これ等から選択された1つを使用し
ても、又は複数を使用しても同様な結果が得られる.そ
して、M成分のlN又は複数種の何れの場合においても
Xの値を0.005〜0.05の範囲にすることが望ま
しい. yの値が、試料NQ91、94、97、10BaO、1
03、106、109、114、126に示す如く、0
.06の場合には緻密な焼結体が得られないが、試料N
09BaO、93、96、99、102、105、10
8等に示す如く、yの値が0,04の場合には所望の電
気的特性を得ることができる.従って、yの値の上限は
0.04である.なお、R成分のSc,Y,Dy,Ho
、Er,Ybはほぼ同様に働き、これ等から選択された
1つを使用しても、又は複数を使用しても同様な結果が
得られる.そして、R成分が1種又は複数種のいずれの
場合に於いてもyの値を0.04以下の範囲にすること
が望ましい.また、yは0.04以下であれば、0に近
い微量であってもそれなりの効果がある.なお、組成式
でRで示す戒分は、静電容量の温度特性の改善に寄与す
る.即ち、R戒分の添加によって−55℃〜125℃の
範囲での静電容量の温度変化率ΔC−55〜ΔC125
を−15%〜+15%の範囲に容易に収めることが可能
になると共に、−25℃〜85℃の範囲での静電容量の
温度変化率ΔC−25〜ΔC85を−10%〜+10%
の範囲に容易に収めることが可能になり、且つ各温度範
囲における静電容量の温度変化率の変動幅を小さくする
ことができる.また、R成分は抵抗率ρを大きくする作
用及び焼結性を高める作用を有する. αの値が試料NQ5BaO、55に示す如く、零の場合
には、ΔC−25が−10%〜+10%の範囲外、△C
−55が−15%〜+15%の範囲外となるが、試料N
α51、56に示す如く、αの値が0.005の場合に
は、所望の電気的特性を得ることができる.従って、α
の値の下限は0.005である.一方、試料Nα54、
59に示す如く、αの値が0.05の場合には、△C8
5が−10%〜+10%の範囲外となるが、試料NQ5
3、58に示す如く、αの値が0.04の場合には所望
の電気的特性を得ることができる.従って、αの値の上
限は0,04である. kの値が、試料馳77、82に示す如く、1.0よりも
小さい場合には、ρがIX106MΩ・CI1未満とな
り、大幅に低くなるが、試料Nα78、83に示す如く
、kの値が1.00の場合には、所望の電気的特性が得
られる.従って、kの値め下限は1.00である.一方
、kの値が、試料NG81、86に示す如く、1.05
より大きい場合には緻密な焼結体が得られないが、試料
N08BaO、85に示す如く、kの値が1.05の場
合には所望の電気的特性が得られる.従って、kの値の
上限は1.05である. 添加成分の添加量が零の場合には、試料ね38、44か
ら明らかな如く、焼成温度が1250’Cであっても緻
密な焼結体が得られないが、試料No.39、45に示
す如く、添加量が100重量部の基本戒分に対して0.
2重量部の場合には、1170〜1180℃の焼成で所
望の電気的特性を有する焼結体が得られる.従って、添
加戒分の下限は0.2重量部である.一方、試料Nα4
3、49に示す如く、添加成分の添加量が7.0重量部
の場台には、ε が3000未満となり、更にΔC85
S が−10%〜+10%の範囲外となるか、又はΔC..
55が−15%〜+l5%の範囲外となるが、試料N0
42、48に示す如く、添加量が5.0重量部の場合に
は所望特性を得ることができる.従って、添加量の上限
は5.0重量部である.添加成分の好ましい組成は、第
2図のB2O3S L 0 2  M Oの組或比を示
す三角図に基づいて決定することができる.三角図の第
1の点< A. )は、試料NQ1のBO  が1モル
%、Si02が23 80モル%、MOが19モル%の組成を示し、第2の点
(B)は、試料11Q2のB203が1モル%、S 1
 0 2が39モル%、MOが60モル%の組成を示し
、第3の点(C)は、試料NQ3のB203が30モル
%、SiO2が0モル%、MOが70モル%の組成を示
し、第4の点(D>は、試料闇4のB O が90モル
%、S i O 2が0モル%、23 MOが10モル%の組成を示し、第5の点(E)は、試
料NO. 5のBO  が90モル%、S i O 2
23 が10モル%、MOが0モル%の組成を示し、第6の点
(F)は、試料NQ6のB 2 0 sが20モル%、
SiO2が80モル%、MOがOモル%の組成を示す. 本発明の範囲に属する試料の添加或分の組成は三角図の
第1〜6の点(A)〜(F)を順に結ぶ6本の直線で囲
まれた領域内の組成になっている.この領域内の組成と
すれば、所望の電気的特性を得ることができる.一方、
試料NQII〜13のように、添加戒分の組成が本発明
で特定した範囲外となれば、緻密な焼結体を得ることが
できない.なお、MO成分は例えば試料ね14〜18に
示す如<BaO、MgO、ZnO,SrO,CaOのい
ずれか1つであってもよいし、又は他の試料で示すよう
に適当な比率としてもよい. [変形例] 以上、本発明の実施例について述べたが、本発明はこれ
に限定されるものではなく、例えば次の変形例が可能な
ものである. (a)  基本戒分の中に、本発明の目的を阻害しない
範囲で微量のMnO。く好ましくは0.05〜0.1重
量%)等の鉱化剤を添加し、焼結性を向上させてもよい
.また、その他の物質を必要に応じて添加してもよい. ( b )  出発原料を、実施例で示したもの以外の
酸化物又は水酸化物又はその曲の化合物としてもよい. (c)  焼戒時の非酸化性雰囲気での処理の後の酸化
性雰囲気での処理の温度を600℃以外の焼結温度より
も低い温度(好ましくは500℃〜1000’Cの範囲
)としてもよい.即ち、ニツゲル等の電極材料と磁器の
酸化とを考慮して種々変更することが可能である. (d)  非酸化性雰囲気中の焼成温度を、電極材料を
考慮して種々変えることができる.ニッケルを内部電極
とする場合には、l050℃〜12oo’cの範囲でニ
ッケル粒子の凝集がほとんど生じない. (e)  焼結を中性雰囲気で行ってもよい.(f) 
 積層磁器コンデンサ以外の一般的な単層の磁器コンデ
ンサにも勿論適用可能である.<g)  組成式におけ
るR或分の中のT b , .Tm−Luについては特
に第1表〜第4表に掲載されていないが、R成分の他の
ものと同様に使用することができることが確認されてい
る.
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施例に係わる積層型磁器コンデンサ
を示す断面図、 第2図は添加成分の組成範囲を示す三角図である. 12・・・磁器層、14・・・内部t極、16・・・外
部電極.

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 [1]誘電体磁器と、前記磁器に接触している少なくと
    も2つの電極とから成る磁器コンデンサにおいて、 前記磁器が100.0重量部の基本成分と、0.2〜5
    .0重量部の添加成分とから成り、前記基本成分が、 (1−α){(Ba_k_−_xM_x)O_k(Ti
    _1_−_yR_y)O_2_−_y_/_2}+αC
    aZrO_3(但し、MはCa、Srの内の少なくとも
    1種の金属、RはSc、Y、Gd、Dy、Ho、Er、
    Yb、Tb、Tm、Luの内の少なくとも1種の金属、 αは0.005〜0.04の範囲の数値、 kは1.00〜1.05の範囲の数値、 xは0.005〜0.05の範囲の数値、 yは0.04以下の0よりも大きい数値)であり、 前記添加成分がB_2O_3とSiO_2とMO(但し
    、MOはBaO、SrO、CaO、MgO及びZnOの
    内の少なくとも1種の金属酸化物)から成り、且つ前記
    B_2O_3と前記SiO_2と前記MOとの組成範囲
    がこれ等の組成をモル%で示す三角図における 前記B_2O_3が1モル%、前記SiO_2が80モ
    ル%、前記MOが19モル%の点(A)と、前記B_2
    O_3が1モル%、前記SiO_2が39モル%、前記
    MOが60モル%の点(B)と、前記B_2O_3が3
    0モル%、前記SiO_2が0モル%、前記MOが70
    モル%の点(C)と、前記B_2O_3が90モル%、
    前記SiO_2が0モル%、前記MOが10モル%の点
    (D)と、前記B_2O_3が90モル%、前記SiO
    _2が10モル%、前記MOが0モル%の点(E)と、
    前記B_2O_3が20モル%、前記SiO_2が80
    モル%、前記MOが0モル%の点(F)とを順に結ぶ6
    本の直線で囲まれた領域内のものであることを特徴とす
    るコンデンサ。 [2]100.0重量部の基本成分と、0.2〜5.0
    重量部の添加成分とから成り、前記基本成分が、 (1−a){(Ba_k_−_xM_x)O_k(Ti
    _1_−_yR_y)O_2_−_y_/_2}+αC
    aZrO_3(但し、MはCa、Srの内の少なくとも
    1種の金属、RはSc、Y、Gd、Dy、Ho、Er、
    Yb、Tb、Tm、Luの内の少なくとも1種の金属、
    αは0.005〜0.04の範囲の数値、kは1.00
    〜1.05の範囲の数値、xは0.005〜0.05の
    範囲の数値、yは0.04以下の0よりも大きい数値)
    であり、前記添加成分がB_2O_3とSiO_2とM
    O(但し、MOはBaO、SrO、CaO、MgO及び
    ZnOの内の少なくとも1種の金属酸化物)から成り、
    且つ前記B_2O_3と前記SiO_2と前記MOとの
    組成範囲がこれ等の組成をモル%で示す三角図における
    前記B_2O_3が1モル%、前記SiO_2が80モ
    ル%、前記MOが19モル%の点(A)と、前記B_2
    O_3が1モル%、前記SiO_2が39モル%、前記
    MOが60モル%の点(B)と、前記B_2O_3が3
    0モル%、前記SiO_2が0モル%、前記MOが70
    モル%の点(C)と、前記B_2O_3が90モル%、
    前記SiO_2が0モル%、前記MOが10モル%の点
    (D)と、前記B_2O_3が90モル%、前記SiO
    _2が10モル%、前記MOが0モル%の点(E)と、
    前記B_2O_3が20モル%、前記SiO_2が80
    モル%、前記MOが0モル%の点(F)とを順に結ぶ6
    本の直線で囲まれた領域内のものであることを特徴とす
    る混合物を用意する工程と、 少なくとも2つの電極部分を有する前記混合物の成形物
    を作る工程と、 前記電極部分を有する前記成形物を非酸化性雰囲気で焼
    成する工程と、 前記焼成で得られた成形物を酸化性雰囲気で熱処理する
    工程と を含む磁器コンデンサの製造方法。
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