JPH031702Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ この考案は、全体の構造およびバーナ用開口部
周縁の構造が改良されたガスレンジ用汁受皿の金
属箔製カバーに関する。

［従来の技術］ 一般に家庭等で用いられているガスレンジにあ
つては、バーナの周囲に汁受皿が設けられてお
り、噴きこぼれ、あるいは煮こぼれ等がガスレン
ジ内に入り込むことが防止されている。この汁受
皿は、通常、ある程度の肉厚を有するアルミ箔な
どの金属材料からなるカバーが用いられている。
この種のカバーは、種々の大きさのものが出回つ
ており、それぞれ、その大きさに対応するガスレ
ンジの汁受皿の形状に沿うように成形されてい
る。

［考案が解決しようとする問題点］ ところで、上述したように種々の大きさのカバ
ーが供給されているのは、市販のガスレンジ自体
が様々な大きさの汁受皿を備えているからであ
る。したがつて、カバーを購入しようとする消費
者においては、このことを知らずに誤つた大きさ
のカバーを購入したり、あるいは知つていたとし
ても所望の大きさのカバーを見つけることができ
なかつたりするという問題があつた。

それゆえに、この考案の目的は、上述の問題点
を解消し、種々市販されているガスレンジの汁受
皿に広く適用可能なガスレンジ用汁受皿の金属箔
製カバーを提供することにある。

［問題点を解決するための手段］ この考案は、バーナ用開口部が形成されてお
り、使用に際して汁受皿の形状に沿わせるように
変形して用いるシート状の金属箔カバーであり、
バーナ用開口部の内周縁部には縁巻が形成されて
おり、かつバーナ用開口部の周辺部は汁受皿の中
央の立上がり部に沿うように予め成形されてお
り、バーナ用開口部の周辺部のまわりを、使用に
際して汁受皿の形状に沿わせるように変形して用
いることを特徴としている。

［作用］ この考案では、バーナ用開口部の内周縁部に縁
巻が形成されている。この縁巻は、バーナ用開口
部近傍のシート部分を補強し、使用に際してバー
ナ用開口部の周辺部のまわりを汁受皿の形状に沿
わせるよう変形させるときに、バーナ用開口部の
周辺部が不本意に変形して形状を崩すことのない
ようにしている。

またこの考案では、バーナ用開口部の周辺部
は、汁受皿の中央の立上がり部に沿うように予め
成形されている。このため、汁受皿の中央の立上
がり部に対し、より容易に適合させることができ
るものである。

またバーナ用開口部の周辺部のまわりは、使用
に際して汁受皿の形状に沿わせるように変形して
用いるのであるが、バーナ用開口部の周辺部が汁
受皿の中央の立上がり部に沿うように予め成形さ
れていることにより、汁受皿の立上がり部と金属
箔製カバーの立上がり部すなわちバーナ用開口部
の周辺部とを適応させて位置決めをより容易に行
なうことができ、汁受皿の形状に沿わせる変形の
作業がより容易に行ない得る。

［実施例］ 以下、この考案の一実施例につき説明する。

第１図は、この考案の一実施例を示す斜視図で
ある。第１図から明らかなように、この実施例の
金属箔製カバー４には、その主面４ａのほぼ中央
にバーナ用開口部５が形成されている。このバー
ナ用開口部５は、主面４ａから上方に立ち上がる
ように形成された傾斜壁４ｃの上部平面内に形成
されている。この環状の傾斜壁４ｃは、装着され
るべきガスレンジの汁受皿の中央の立ち上がり部
分に相当する傾きおよび大きさに形成されてい
る。

また、主面４ａの外周部には、折曲線４ｂが複
数本形成されており、この折曲部４ｂは、この実
施例の金属箔製カバー４を折り曲げる際の目印と
するために設けられている。好ましくは、折曲部
４ｂは、市販のガスレンジのトツプテーブルの大
きさに適合する位置に形成される。もつとも、こ
の折曲部４ｂは必須の構成ではなく、形成されな
くともよい。

第１図に示した実施例の金属箔製カバー４は、
たとえば10ないし50μmのかなり薄いアルミ箔か
ら構成される。したがつて、極めて容易に変形さ
れ得る。

なお、主面４ａの最外周部には縁巻き６が形成
されており、同様に、第１図からは特に明瞭では
ないがバーナ用開口部５の内周縁部にも縁巻きが
形成されている。比較的薄いアルミ箔等からなる
金属箔製カバー４では、端縁が何ら処理されてい
ないと手・指等を切るおそれがあり、これを防止
するために、ならびに周線を補強するために、縁
巻き６が形成されている。

第２図は、第１図に示した実施例をガスレンジ
の汁受皿上に被せた状態を示す略図的側面断面図
であり、第３図は、第２図に示した状態から汁受
皿の形状に沿わせて変形した状態を示す略図的側
面断面図である。

上述の金属箔製カバー４は、以下の手順により
ガスレンジに装着される。すなわち、バーナ１が
バーナ用開口部５に挿通するように、金属箔製カ
バー４を汁受皿２の上部に載置する。この状態
が、第２図に示されている。

次に、金属箔製カバー４の上方から、たとえば
指等で金属箔製カバー４を汁受皿２に対して押付
けることにより、第３図に示すように汁受皿２の
形状に沿わせて金属箔製カバー４を容易に変形さ
せることができる。

好ましくは、通常のガスレンジは２個のコンロ
部を有するため、一方側の汁受皿の上に金属箔製
カバー４を載置し、しかる後他方側の汁受皿をガ
スレンジから取外し、金属箔製カバー４の上に被
せた状態で押付けることにより、金属箔製カバー
４は、汁受皿の形状に正確に適合され得る。

また、汁受皿２が小さく、カバー４の外周部分
が余る場合には、第３図に図示されているよう
に、汁受皿２の裏側へ余つた部分を折返すことに
より、まとまりよく収納することが可能となる。
あるいは、余つた部分を、そのまま拡げておけ
ば、ガスレンジのトツププレート３の汚れを防止
することもできる。

なお、この考案の金属箔製カバー４は、上記し
たように容易に変形されるものであることが必要
であり、したがつて金属箔の厚みを10〜50μmの
範囲で選択することが勧められる。

また、上記実施例の金属箔製カバー４では、バ
ーナ用開口部５の周囲に環状傾斜壁４ｃが形成さ
れている。よつて、装着対象物たる汁受皿の大き
さが、環状傾斜壁４ｃの存在により限定されると
も考えられる。しかしながら、上記したように、
この考案の金属箔製カバー４は、極めて変形され
やすい材料からなるものであり、よつて、たとえ
傾斜壁４ｃが或る大きさに形成されていたとして
も、任意の大きさの汁受皿への装着を阻害するも
のではない。むしろ、予め汁受皿に接触される部
分が主面４ａより上方に折曲げて形成されている
ため、多少の大きさのずれはあつたとしても、該
傾斜壁４ｃが存在しない場合よりも、種々の汁受
皿の中央の立ち上がり部に対し、より容易に適合
させることができるものである。

［考案の効果］ 以上のように、この考案では、バーナ用開口部
の内周縁部に縁巻が形成されているため、バーナ
用開口部の周辺部が補強され、不本意に変形する
のを防止することができる。またバーナ用開口部
の周辺部は汁受皿の中央の立上がり部に沿うよう
に予め成形されているため、汁受皿の中央の立上
がり部と金属箔製カバーのバーナ用開口部の周辺
部とを重ね合わせて容易に位置決めをすることが
でき、バーナ用開口部の周辺部のまわりを変形す
る作業を容易に行なうことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、この考案の一実施例の金属箔製カバ
ーを示す斜視図である。第２図および第３図は、
第１図に示した金属箔製カバーの装着過程を示す
略図的側面断面図であり、第２図は汁受皿上方に
載置した状態を、第３図は汁受皿の形状に沿わせ
て変形させた状態を示す図である。 図において、１はバーナ、２は汁受皿、４は金
属箔製カバー、４ｃは汁受皿の立ち上がり部に沿
う傾斜壁、５はバーナ用開口部、７はバーナ用開
口部の内周縁部を示す。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 バーナ用開口部が形成されており、使用に際し
   て汁受皿の形状に沿わせるように変形して用いる
   シート状の金属箔カバーにおいて、 前記バーナ用開口部の内周縁部には縁巻が形成
   されており、かつ前記バーナ用開口部の周辺部は
   汁受皿の中央の立上がり部に沿うように予め成形
   されており、前記バーナ用開口部の周辺部のまわ
   りを、使用に際して汁受皿の形状に沿わせるよう
   に変形して用いることを特徴とする、ガスレンジ
   用汁受皿の金属箔製カバー。