JPH03157397A - 細胞間粘着分子およびその結合性リガンド - Google Patents

細胞間粘着分子およびその結合性リガンド

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JPH03157397A
JPH03157397A JP2065498A JP6549890A JPH03157397A JP H03157397 A JPH03157397 A JP H03157397A JP 2065498 A JP2065498 A JP 2065498A JP 6549890 A JP6549890 A JP 6549890A JP H03157397 A JPH03157397 A JP H03157397A
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スティーヴン ディーン マーリン
Michael L Dustin
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    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K39/00Medicinal preparations containing antigens or antibodies
    • A61K39/395Antibodies; Immunoglobulins; Immune serum, e.g. antilymphocytic serum
    • A61K39/44Antibodies bound to carriers

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産呈上皮社度分立 本発明はリンパ球の群が細胞基質を認識しそれに付着し
て炎症反応中に炎症部位に浸透し細胞と反応する過程で
含まれるI CAM−1のような細胞間粘着分子に関す
る。本発明はさらにそのような細胞間粘着分子に結合し
得るリガント分子、これらリガントのスクリーニングア
ッセイ、および該細胞間粘着分子、該リガント分子およ
び該スクリーニングアッセイの使用に関する。
l米茨玉 白血球はホストをバクテリアまたはウィルスのような外
敵に対して適切に防御するために細胞基質に付着し得な
ければならない。防御システムの優れた見解はI!1s
en、 H,W、により″Micro−btolog第
3版、ペンシルバニア州フィラデルフィア、Harpe
 & Rows社刊、(1980)、290−295お
よび381−418”において提示されている。
白血球は内皮細胞に結合できて循環系から進行中の炎症
部位に浸透できなければならない。さらにまた、白血球
は抗原提供細胞に付着して正常な特異的免疫応答が起り
得ねばならず、さらに、リンパ球は、適当なターゲット
細胞に付着してウィルス怒染または腫瘍細胞の分解が起
り得ねばならない。
最近、そのような付着の仲介において含まれる白血球表
面分子がハイプリドーマ°技術を用いて同定された。要
するに、ヒトT−細胞(Davignon、 D。
等、Proc、 Nat1、^cad、 Sci、 U
SA 78 : 4535−4539  (1981)
)とマウスひ臓細胞(Springer、 T、等、 
l!ur、 J、 Imwuno1、 9−: 301
−306 (1979))に対して向けられた各モノク
ローナル抗体は白血球表面に結合し、上述の付着関連機
能を抑制しているものと同定された(Springar
、?0等、 Fed、 Proc、 44 : 266
0−2663  (1985))。これらの抗体により
同定された分子はMac−1およびリンパ球機能会合抗
原1  (LFA−1)と称される。Mac−1はマク
ロファージ、顆粒球および顆粒状リンパ球上に見い出さ
れたヘテロダイマーである。LFA−1は大部分のリン
パ球に見い出されるヘテロダイマーである(Sprin
gertT、A、等、 Immuno1、 Rev。
6B=111−135  (1982))、これらの2
つの分子、および第3分子p150.95(これはMa
c−1と同様な組織分布を有する)は細胞粘着においで
ある役割を発揮する(Keizer、G、等、Bur、
  J、  lm5uno1. 15  :   1 
1 42−1 1 47(1985))。
上記の白血球分子は糖たん白質の関連群の1員であるこ
とが見い出された(Sanchez−Madrid、 
F。
等、J、 Ex er、 Med、 158 : 17
85−1803(1983)   : Keizer、
  G、D、等、Eur、  J、  Immunol
15:1142−1147  <1985))、この糖
たん白質群は1つのアルファー鎖と1つのベータ鎖を有
するヘテロダイマーからなっている。抗原の各々のアル
ファー鎖は互いに異なるけれども、ベータ鎖は高度に保
護されていることが判明している(Sanchez−M
adrid、 F、等、J、 Ex er、 Med。
M現:1785−1803 (1983))、tlたん
白質群のベータ鎖(ある場合には“CD18”と称す)
は95KDの分子量を有することが見い出され、一方ア
ルファー鎖は150KO−180に口で変化することが
見い出された(Springer、 ro等。
Fed、 Proc、 44 :2660−2663 
(1985)) 。
膜たん白質のアルファーサブユニットはベータサブユニ
ットの有する広い相同性を有していないけれども、糖た
ん白質のアルファーサブユニットの近似分析は両者の間
に実質的な類似性があることを示している。LFA−1
関連糖たん白質のアルファーおよびベータサブユニット
間の類似性の検討はSanchez−Madrid、 
F、等によりなされている(ム」狸肛、匣虹月坦:58
6−602(1983):J、 Ex er、 Red
、 185 : 1785−1803(1983))。
白血球表面上に上記粘着たん白質群のいずれかの1員の
正常量を発現することができない1群の人々が同定され
ている〔^nders6n、、 D、 C,等、Fed
、 Proc、 44 :2671−2677 (19
85);^nderson、 D、C,等、J、 In
fect、 Dis、、 152 : 668689 
(1985))。これらの患者からのリンパ球は分子の
LFA−1群が抗体により中和されている健常者に類似
するインビボ欠陥を示していた。さらにまた、上記の患
者は、彼らの細胞が細胞基質へ粘着できないために、正
常な免疫応答を測定することができない(Anders
on+ D、C,等、Fed、 Proc、 44 :
2671−2677 <1985) ;^nderso
nt n、c、等、J、 Infect、 Dis、、
 152: 668−689 (1985))。これら
のデータはリンパ球がLFA−1群の機能的粘着分子の
欠如により正常な形で粘着できない場合に免疫反応が緩
和されることを示している。
即ち、要約すれば、動物の健康および生命力を維持する
リンパ球の能力はリンパ球が他の細胞(内皮細胞のよう
な)に粘着できることを必要とする。この粘着はリンパ
球の細胞表面上に存在する特異的レセプター分子を含む
細胞−細胞接触を必要とすることが判明している。これ
らのレセプターはリンパ球が他のリンパ球または内皮お
よび他の非血管細胞に粘着することを可能する。細胞表
面レセプター分子は相互に高度に関連することが判明し
ている。リンパ球が上記の細胞表面レセプター分子を欠
損しているヒトは慢性で再発性の感染症、および欠陥抗
体応答を含む他の臨床的症状を示す。
リンパ球粘着は外来Mi織が認識され拒絶される過程で
起るので、この過程の理解が臓器移植、組織移植、アレ
ルギーおよび腫瘍学の分野において著しく価値がある。
又里少血産 本発明は細胞間粘着分子−1(ICAM−1)およびそ
の官能性誘導体に関する。本発明はさらにICAM−1
の機能を抑制し得る抗体および抗体フラグメント、およ
びI CAM−1機能に対する他のインヒビター、並び
にそのようなインヒビターを同定し得るアッセイに関す
る0本発明はさらに上記分子すべての診断および治療上
の用途に関する。
さらに詳細には、本発明は実質的に天然不純物を含まな
い細胞間粘着分子I CAM−1またはその官能性誘導
体を包含する0本発明はさらにリンパ球表面に存在する
分子に結合し得るそのような分子に関する。
本発明はさらに検出可能に標識した細胞間粘着分子I 
CAM−1およびその誘導体に関する。
本発明はさらにI CAM−1またはその官能性誘導体
を発現し得る組換えDNA分子を包含する。
本発明はまた次の各工程を含む実質的に純粋な形でI 
CAM−1を回収する方法を包含する:(a)  IC
AM−1を発現する細胞膜からICAM−1を可溶化し
て、可溶化I CAM−1調製物を調製すること、 (b)  上記可溶化I CAM−1調製物をI CA
M−1に結合し得る抗体を含有するアフィニティマトリ
ックスに導入すること、 (C)  ICAM−1を上記アフィニティマトリック
スの抗体に結合させること、 (d)  上記マトリックスから抗体に結合し得ないす
べての化合物を除去すること、および (e)  ICAM−1を上記マトリックスから溶出さ
せることによりI CAM−1を実質的に純粋な形で回
収すること。
本発明はさらにICAM−1およびICAM−1の官能
性誘導体からなる群から選ばれた分子に結合し得る抗体
を包含する0本発明はまたそのような抗体を産生じ得る
ハイブリドーマ細胞を包含する。
本発明はさらにモノクローナル抗体Rb  5−り、を
産生じ得るハイブリドーマ細胞を包含する。
本発明は、さらに、次の工程を含む、ICAM−1に結
合し得る抗体を産生ずる所望のハイブリドーマ細胞の産
生方法も包含する。
fa)  動物をI CAM−1を発現する細胞で免疫
すること、 (b)  上記動物のひ臓細胞をミエローマ細胞系と融
合させること、 tc>  融合させたひ臓およびミエローマ細胞から抗
体分泌性ハイブリドーマ細胞を調製すること、および (dl  ハイブリドーマ細胞を所望のICAM−1結
合性抗体を産生し得るハイブリドーマ細胞にスクリーニ
ングすること。
本発明はまた上記方法で取得したハイブリドーマ細胞お
よびそのハイブリドーマ細胞から産生させた抗体も包含
する。
本発明はまた細胞間粘着の非免疫グロプリンアンタゴニ
ストの同定方法にも関し、その方法は次の工程よりなる
: fa)  細胞間粘着のアンタゴニストであり得る非免
疫グロブリン剤を凝集可能な複数の細胞を含有するリン
パ球調製物とインキュベートすること;および (′b)上記リンパ球調製物を検査して上記非免疫グロ
ブリン剤の存在がリンパ球調製物の細胞凝集を抑制する
かどうかを測定すること;凝集抑制が上記非免疫グロブ
リン剤を細胞間粘着のアンタゴニストとして同定するこ
と。
本発明はまた哺乳動物の特異的防御システムの応答に由
来する炎症を治療する方法にも関し、その方法はそのよ
うな治療の必要な対象物に上記炎症を抑制するのに十分
な量の抗炎症側を与えることを含み、かつこの抗炎症剤
はI CAM−1に結合し得る抗体、I CAM−1に
結合し得る抗体のフラグメント、I CAM−1、I 
CAM−1の官能性誘導体、およびI CAM−1の非
免疫グロプリンアンタゴニストからなる群より選ばれる
本発明はさらにI CAM−1の非免疫グロプリンアン
タゴニストがLFA−1以外のI CAM−1の非免疫
グロプリンアンタゴニストである上述の炎症治療方法を
包含する。
本発明はまた浸透にLFA−1群の官能性−員を必要と
する造血腫瘍細胞の転移を抑制する方法にも関し、この
方法はそのような治療を必要とする患者に上記の転移を
抑制するのに十分な量の抗炎症剤を与えることを含み、
かつこの抗炎症剤はI CAM−1に結合し得る抗体、
I CAM−1に結合し得る抗体のフラグメント、I 
CAM−1、I CAM−1の官能性誘導体、およびI
 CAM−1の非免疫グロプリンアンタゴニストからな
る群より選ばれる。
本発明はさらにI CAM−1の非免疫グロプリンアン
タゴニストがLFA−1以外のI CAM−1の非免疫
グロプリンアンタゴニストである上記造血腫瘍細胞の転
移を抑制する方法も包含する。
本発明はまたICAM−1発現腫瘍細胞の成長を抑制す
る方法も包含し、その方法はそのような治療を必要とす
る患者に上記成長を抑制するのに十分な量の毒素を与え
ることを含み、この毒素はI CAM−1に結合し得る
毒素由来抗体、ICAM−1に結合し得る毒素由来抗体
フラグメント、LFA−1群分子の毒素由来1員、およ
びLFA−1群分子の1真の毒素由来官能性誘導体から
なる群から選ばれる。
本発明はまたLFA−1発現性腫瘍細胞の成長を抑制す
る方法にも関し、その方法はそのような治療を必要とす
る患者にかかる成長を抑制するのに十分な量の毒素を与
えることを含み、この毒素は毒素由来I CAM−1お
よびI CAM−1の毒素由来官能性誘導体からなる群
から選ばれる。
本発明はさらに炎症を有する懸念のある哺乳動物対象体
の特異的防御系の応答に由来する炎症の存在および位置
を診断する方法に関し、その方法は、 (a)  上記の対象体にI CAM−1を発現する細
胞を同定し得為検出可能に標識した結合性リガントを含
有する組成物を投与すること、および山) 上記結合性
リガントを検出すること、を含む。
本発明はさらに炎症を有する懸念のある哺乳動物対象体
の特異的防御系の応答に由来する炎症の存在および位置
を診断する方法に関し、その方法は、 (a)  上記対象体の組織のサンプルをI CAM−
1を発現する細胞を同定し得る検出可能に標識した結合
性リガントを含有する組成物とインキユベートすること
、および (b)  上記結合性リガントを検出すること、を含む
本発明はまたI CAM−1発現性腫瘍細胞を有する懸
念のある哺乳動物対象体のそのような細胞の存在および
位置を診断する方法にも関し、その方法は、 (a)  上記対象体にICAM−1に結合し得る検出
可能に標識した結合性リガントを含有する組成物を投与
すること、このリガントは抗体およびI CAM−1に
結合し得る抗体フラグメントからなる群より選ばれるこ
と、および 伽) 上記結合性リガントを検出すること、を含む。
本発明はまたI CAM−1発現性腫瘍細胞を有する懸
念のある哺乳動物対象体のそのような細胞の存在および
位置を診断する方法にも関し、その方法は (a)  上記対象体の組織のサンプルをI CAM−
1に結合し得る検出可能に標識した結合性リガントを含
有する組成物とインキユベートすること、このリガント
が抗体およびI CAM−1に結合し得る抗体フラグメ
ントからなる群より選ばれること、および (b)  上記結合性リガントを検出すること、を含む
本発明はまたLFA−1群分子の工員を発現する腫瘍細
胞を有する懸念のある対象体のそのような細胞の存在お
よび位置を診断する方法にも間し、その方法は、 (a)  上記対象体にLFA−1群分子の1具に結合
し得る検出可能に標識した結合性リガントを含有する組
成物を投与すること、このリガントはI CAM−1お
よびI CAM−1の官能性誘導体からなる群より選ば
れること、および山) 上記結合性リガントを検出する
こと、を含む。
本発明はまたLFA−1群分子の1員を発現する腫瘍細
胞を有する懸念のある対象体のそのような細胞の存在お
よび位置を診断する方法にも関し、その方法は、 (al  上記対象体の組織のサンプルを分子のLFA
−1群の1員に結合し得る検出可能に標識した結合性リ
ガントの存在下にインキユベートすること、このリガン
トはI CAM−1およびICAM−1の官能性誘導体
からなる群より選ばれること、および (b)  上記組織サンプル中に存在する分子のLFA
−1群の7真に結合している上記結合性リガントを検出
すること、 を含む。
本発明は、さらに、 (al  ICAM−1に結合し得る抗体、ICAM−
1に結合し得る抗体のフラグメント、ICAM−L  
ICAM−1の官能性フラグメント、およびI CAM
−1の非免疫グロプリンアンタゴニストからなる群より
選ばれた抗炎症剤、および (b)  デクサメセソン、アゼチオビリンおよびシク
ロスポリンAから選ばれた少なくとも1つの免疫抑制剤 を含む製薬組成物も包含する。
死棗旦と大豆…盪 本発明の1つの局面はLFA−1に対しての天然結合性
リガントの発見に関する。LFA−1群分子のような分
子は、lll1t21間粘着の過程に含まれており、“
粘着分子“と称されている。
本発明の天然結合性リガントは“細胞間粘着分子−1(
Intercellular Adhesion Mo
1ecule−1) ”または“I CAM−1”と表
示される。rcAM−1は76−97kdの糖たん白質
である。 ICAM−1はヘテロダイマーではない0本
発明はICAM−1およびその“官能性誘導体”に関す
る。(CA?!−1の1官能性誘導体”はI CAM−
1の生物学的活性に実質的に同様な生物学的活性(機能
的または構造的に)を有する化合物である。“官能性誘
導体”なる用語は分子の“フラグメント”“変異体”同
族体”または“化学誘導体”を包含するものとする。I
 CAM−1のような分子の“フラグメント”は分子の
任意のポリペプチドサブセットを意味する。ICAM−
1活性を有しかつ可溶性(即ち、膜結合していない)で
あるI CAM−1のフラグメントは特に好ましい。
I CAM−1のような分子の“変異体″とは全分子ま
たはそのフラグメントと構造上または機能上実質的に同
様である分子を称する。分子は他の分子と両分子が実質
的に同様な構造を有するかあるいは両分子が同様に生物
学的活性を有する場合に“実質的に同様”と称される。
即ち、2つの分子が同様な活性を有する場合、これらの
分子は変異体であるとみなされ、該用語は本明細書にお
いて分子の1つの構造が他の分子中に見い出されない場
合あるいはアミノ酸残基配列が同じでない場合でも使用
される。I CAM−1のような分子の“アナログ、つ
まり“同族体”とは分子全体またはそのフラグメントに
対し機能上実質的に同様である分子を称する。本明細書
で使用するとき、分子が通常分子の1部でない追加の化
学的成分を含む場合、その分子は他の分子の“化学的誘
導体”であると称する。そのような成分は分子の溶解性
、吸収性、生物学的半減期等を改善し得る。これらの成
分はまた分子の毒性を低減させ、分子の望ましくない副
作用等を消去または減衰させる。そのような作用を緩和
させ得る成分は“Rem1…旦〔シPharmaceu
tical 5ciences (1980)  ”に
記載されている。“毒素由来”分子は“化学誘導体”の
特別のクラスを構成している。“毒素由来゛分子は毒素
成分を有する分子(ICAM−1または抗体のような)
である。そのような分子の細胞への結合は細胞の極く近
くに毒素成分を運びそれによって細胞死を促進する。任
意の適当な毒素成分を使用できるが、例えば、リシン毒
素、ジフテリア毒素、ラジオアイソトープ毒素、膜−チ
ャンネル形成性毒素等の毒素を用いることが好ましい。
そのような成分を分子に結合させる方法は当該技術にお
いて周知である。
I CAM−1またはLFA−1群分子の1員のような
抗原性分、子はリンパ球表面に天然に発現している。即
ち、そのような細胞の適当な動物への腹腔内注射等によ
るような導入はI CAM−1またはL F A −’
 1群分子の1員に結合し得る抗体の産生をもたらすで
あろう。場合によっては、そのような動物の血清を取り
出しこれら分子に結合し得るポリクローナル抗体の原料
として使用することもできる。しかしながら、好ましい
のはそのような動物からひ臓球(spleno cyt
es)を取り出し、かかるひ臓細胞をミエローマ細胞系
と融合させ、得られた融合細胞からI CAM−1また
はLFA−1群分子の1具に結合し得るモノクローナル
抗体を産生ずるハイブリドーマ細胞を確立することであ
る。
上記の方法で得たハイブリドーマ細胞はICAM −1
またはLFA−1群分子の一員のいずれかに結合し得る
抗体を産生ずる所望のハイブリドーマ細胞を同定する種
々の方法によってスクリーニングできる。1つの好まし
いスクリーニングアッセイにおいては、そのような分子
はそのニブスティン−パールウィルス形質転換細胞の凝
集を抑制する能力によって同定される。そのような凝集
を抑制し得る抗体をさらにスクリーニングしてこれら抗
体がそのような凝集をICAM−1またはLFA−1群
分子の一員への結合によって抑制したかどうかを決定す
る。I CAM−1をLFA−1群分子から区別できる
任意の手段をそのようなスクリーニングに用いることが
できる。例えば、抗体と結合した抗原は免疫沈降および
ポリアクリルアミドゲル電気泳動によるようにして分析
できる。結合抗原がLFAi群の分子の一員である場合
には、免疫沈降した抗原がダイマーとして見い出される
であろうし、一方、結合抗原がI CAM−1である場
合には、単一分子量種が免疫沈降して来るであろう。ま
た、LFA−1群分子の1貝に結合する抗体はI CA
M−1に結合する抗体からLFA−1を発現するがI 
CAM−1は発現しない顆粒球のような細胞に結合する
抗体の能力をスクリーニングすることによっても区別で
きる。顆粒球に結合する抗体(III胞凝集を抑制する
ことが知られている)の能力はその抗体がLFA−1に
結合し得ることを示す。そのような結合のない場合はI
 CAM−1を認識し得る抗体を示唆し得る。
顆粒球のような細胞に結合する抗体の能力は通常の熟練
者により普通に用いられる方法によっても検出し得る。
そのような方法にはイムノアッセイ、細胞凝集、フィル
ター結合試験、抗体沈降等がある。
本発明の抗凝集抗体はまたそのI CAM−1を発現す
る細胞(活性化内皮細胞のような)に特異的に結合する
能力およびそのI CAM−1を発現しない細胞に結合
し得ない能力を測定することによっても同定し得る。当
業者によって容易に理解されるように、上記の各アッセ
イは修正して即ち、異なる順序で行って種々の可能性あ
るスクリーニングアッセイを提供でき、これらアッセイ
の各々はI CAM−1に結合し得る抗体とLFA−1
群分子の1員との間で同定および区別化を行い得るもの
である。
本発明の抗炎症剤は、天然方法(例えば、動物、植物、
真菌、バクテリア等をI CAM−1の非免疫グロプリ
ンアンタゴニストを産生ずるよう誘導することによっで
あるいは動物をI CAM−1に結合し得るポリクロー
ナル抗体を産生ずるよう誘導することによるような)に
より、合成方法〔例えば、ポリペプチド合成用のメリフ
ィールド法を用いてI CAM−1、I CAM−1の
官能性誘導体またはICAM−1のたん白質アンタゴニ
スト(免疫グロブリンまたは非免疫グロブリンのいずれ
か)を合成することによるような)により、ハイブリド
ーマ技術(例えば、I CAM−1に結合し得るモノク
ローナル抗体を産生させるような)により、または組換
え技術〔例えば、本発明の抗炎症剤を種々の宿主(例え
ば、酵母、バクテリア、真菌、培養動物細胞等)中で、
あるいは組換えべクターまたはウィルスベクターから産
生させるような〕により得ることができる。用いる方法
の選択は便宜さ、所望の収率等のファクターによる。
上記の方法、手法または技術の1つのみを用いて特定の
抗炎症剤を産生させる必要はなく、上記の方法、手法お
よび技術は組合せて特定の抗炎症剤を得てもよい。
1、  LFA−1依存凝集のアッセイ多くのエプスタ
イン−バール・シイルス形質転換細胞は凝集を示す。こ
の凝集はホルボールエステルの存在下で促進できる。そ
のような同型(homotypic)の凝集(即ち、1
種のみの細胞種を含む凝集)は抗LFA−1抗体によっ
てブロックされることが見い出された〔Rothlei
n、R。
等、J、Exer、Mes、163:1132−114
9(1986)  、該文献は参考として本明細書に引
用する〕。即ち、LFA−1依存性結合の度合は自発性
またはホルボールエステル依存性凝集形成の度合を評価
することによって決定できる。
LFA−1依存性凝集を干渉する試剤は該試剤がエプス
タイン−バールウィルス形質転換細胞の自発またはホル
ボールエステル依存のいずれの凝集を抑制するかどうか
を測定し得るアッセイを用いることによって同定できる
。殆んどのエプスタイン−バールウィルス形質転換細胞
はこれら細胞がLFA−ルセブター分子を発現し得る限
りそのようなアッセイに用い得る。
そのような細胞は” SpringertT、A、等、
ム」狂肛。
Med、160  :1901−1918 (1984
)”の方法によって調製できる。該文献は参考として本
明細書に引用する。任意のそのような細胞を本発明のL
FA−1依存性結合アッセイにおいて使用できるけれど
も、好ましいのはJY@胞系の細胞を使用することであ
る(Terhost、C。
To等、Proc、 Nat1、 Acad、 Sct
、 USA+  73 :910(197&))。これ
らの細胞は任意の適当な培養培地で培養できるが、最も
好ましいのは10%ウシ胎児血清および50μg/a+
4’のゲンタマイシン(ギブコラボラトリーズ社、ニュ
ーヨーク)を加えたRMP I 1640培地中で細胞
を培養することである。これらの細胞は動物細胞増殖に
適する条件(!pち、一般に37°Cの温度で、5%C
Ozの雰囲気中で、95%の相対湿度にてなど)下で培
養すべきである。
2、  ICAM−1へのLFA−1の結合リンパ球が
LFA−ルセブター分子の群を欠損するヒト個人は同定
されている(Anderson 。
D、C,等、Fed、 Proc、 44 : 267
1−2677(1985)  ;Anderson+ 
D、C,等、J、 Infect。
Dis、152 : 66B−689(1985))。
そのような人は白血球粘着欠損症(LAD)をこうむる
と云われている。そのような人のEBV形買転換細胞は
上述の凝集アッセイにおいて自発またはホルボールエス
テル存在下のいずれにおいても凝集しない。そのような
細胞をLFA=1発現性細胞と混合したときは、凝集が
観察される[Rothlein、 R,等、J、  E
xper、 !Jed、  1631132−1149
  (1986)〕 (第1図)。
重要なことは、これら凝集はこれらの細胞を抗LFA−
1抗体の存在下でインキュベートした場合には形成され
なかったことである。即ち、凝集はLFA−1を必要と
したが、LFA−1欠損細胞のLFA−1含有細胞によ
る凝集形成能力はLFA−1結合パートナーはLFA−
1ではなくむしろ従来未発見の細胞間粘着分子であった
ことを示唆していた。第1図は細胞間粘着のメカニズム
ヲ示ス。
B、細胞間粘着分子−1(ICA〜1−1)新規な細胞
間粘着分子ICAM−1は’Rothlein。
R9等の手順CJ、 1mmuno1、  137 :
 1270−1274(1986)、該文献は参考とし
て本明細書に引用する)によって最初同定された部分的
に特徴付された。I CAM−1分子を検出するために
、モノクローナル抗体をLFA−1発現が遺伝的に欠損
しているヒトの細胞で免疫したマウスのひ臓細胞から調
製した。得られた抗体をそのLFA−1発現細胞の凝集
を抑制する能力についてスクリーニングした(第2図)
。詳細には、I CAM−1分子マウスをLFA−1抗
原を発現しないLAD患者からのEBV形質転換B細胞
で免疫した。これら動物からのひ臓細胞を取り出し、ミ
エローマ細胞と融合させてモノクローナル抗体産生性ハ
イブリドーマ細胞になるようにした。次に、LFA−1
を発現する正常人からのEBV形質転換B細胞を上記ハ
イブリドーマ細胞のモノクローナル抗体の存在下でイン
キュベートしてEBV形質転換B細胞のホルボールエス
テル媒介、t、FA−H&存、自発性凝集を抑制し得る
任意のモノクローナル抗体を同定した。上記のハイブリ
ドーマ細胞はLFA−1抗原を全く含まない細胞から誘
導したので、LFA−1に対するモノクローナル抗体は
産生されなかった。従って、凝集を抑制することが判っ
た抗体はいずれも、LFA−LではないけれどもLFA
−1粘着過程にかかわっていた抗原に結合し得るもので
なければならない。そのようなモノクローナル抗体を取
得する方法は任意の方法を使用できるけれども、好まし
いのはBALB/CマウスをRothlein、 R,
等(J、 Immuno1、 137 :1270−1
274 (1986))により開示された経路およびス
ケジュールを用いてLFA−1欠損者からのエプスタイ
ン−パールウィルス形質転換末梢血単核細胞でもって免
疫することによってI CAM−1結合性モノクローナ
ル抗体を得ることである。そのような細胞はSprin
ger、 T、 A。
等により開示されているり、 Ex er、 Med、
 160 :1901−1918  (1984))。
I CAM−1に結合し得る抗体の産生および検出のた
めの好ましい方法においては、マウスはI CAM−1
およびLFA−1の両方を発現するEBV形質転換B細
胞によりあるいはより好ましくはI CAM−1を発現
するがLFA−1を発現しないTNF活性化内皮細胞に
より免疫する。抗I CAM−1抗体を産生ずるハイブ
リドーマ細胞を調製する最も好ましい方法においては、
Ba1b/CマウスをJY細胞および特異化U937細
胞(ATCCCRL−1593)により順次免疫する。
そのような動物からのひ臓細胞を取り出しミエローマ細
胞と融合させ抗体産生性ハイブリドーマ細胞に発展させ
る。得られた抗体をそのLFA−1およびICAM−1
の両方を発現するJY細胞のようなEBV形質転換細胞
系のLFA−1依存、ホルボールエステル誘起凝集を抑
制する能力についてスクリーニングする。Rothle
in、 R,等(J、 Immuno1、  137 
: 1270−1274(1987))により開示され
ているように、そのような凝集を抑制し得る抗体をSK
W。
(Dustin、 M、等、J、 Ex er、 Me
d、 165 : 672−692 (1987) 、
そのホルボールエステルの存在下で自発的に凝集する能
力はLFA−1に結合し得る抗体によっては抑制される
が抗ICAM −1抗体によっては抑制されない〕のよ
うな細胞系のホルボールエステル誘起凝集を抑制する能
力について試験する。JY細胞のような細胞のホルボー
ルエステル誘起凝集を抑制し得るがSKW、のような細
胞のホルボールエステル誘起凝集を抑制し得ない抗体は
恐らく抗I CAM−1抗体である。
また、I CAM−1に結合し得る抗体は、LFA発現
性細胞(JY細胞のような)のLFA−1依存性凝集を
抑制し得るがLFA−1を発現するがI CAM−1を
殆んどまたは全く発現しない細胞(正常顆粒球のような
)に結合し得ない抗体あるいはICAM−1を発現する
がLFA−1を発現しない細胞・(TNF活性化内皮細
胞のような)に結合し得る抗体のスクリーニングによっ
ても同定し得る。別の方法は、I CAM−1、L、F
A−1または両方を発現する細胞から、JY@胞のよう
な細胞のLFA−1依存性凝集を抑制する抗体を用いて
免疫沈降させ、5DS−PAGEあるいは等価の方法に
より抗体により沈降した分子のいくつかの分子特性を測
定することである。その特性がI CAM−1の特性と
同じであるならば、その抗体は抗I CAM−1−抗体
であるとみなし得る。
上述の方法で調製したモノクローナル抗体を用いて、I
 CAM−1細胞表面分子を精製し特性付した。I C
AM−1はヒト細胞またはMi織からモノクローナル抗
体アフィニティークロマトグラフィーを用いて精製した
。そのような方法においては、I CAM−1と反応性
のモノクローナル抗体を不活性カラムマトリックスに結
合させる。そのような結合を行う任意の方法を使用でき
るが、好ましいのは0etthen、 H,C,等、J
、 Bio1、 Chew。
259 : 12034 (1984)  ”の方法を
用いることである。細胞溶解物を上記マトリックスに通
したとき、存在するI CAM−1分子はマトリックス
に吸着され保持される。カラムのpHまたはイオン濃度
を変えることにより、結合したICAM −1分子はカ
ラムから溶出し得る。任意の適当なマトリックスを使用
できるけれども、好ましいのはマトリックス材料として
セファローズ(ファルマシア)を用いることである。カ
ラムマトリックスの作製およびそのたん白質精製での使
用は当該技術において周知である。
当業者によって理解された方法において、上述のアッセ
イ法を用いて細胞粘着の速度または程度を減衰しあるい
は抑制し得る化合物を同定することができる。
1、CAM−1は血管内皮細胞、胸腺上皮細胞、ある種
の他の上皮細胞、および繊維芽球のような非造血細胞上
並びに組織マクロファージ、マイトジェン刺激Tリンパ
芽球、へん桃腺内の胚中心B細胞および樹枝状細胞、リ
ンパ節、およびバイエル板のような造血細胞上に発現し
た細胞表面糖たん白質である。I CAM−1はリンパ
節および反応性増殖を示すへん桃腺内のT細胞領域の血
管内皮細胞状に高度に発現される。I CAM−1は末
梢血リンパ球上に少量発現される。ある骨ずい単球細胞
系のホルボールエステル刺激特異化はI CAM−1発
現を大きく増大させる。即ち、I CAM−1は炎症部
位に優先的に発現され静止状態の細胞には一般に発現さ
れない。皮ふ繊維芽球上のICAM−1発現は10μ/
mβのレベルのインターロイキン1またはガンアーイン
ターフェロンによりそれぞれ4時間または10時間以上
で3倍〜5倍増大する。その誘発はたん白質およびmR
NA合成に依存し可逆的である。
ICAM−1は繊維芽球上での97Kd、骨ずい単球細
胞系上での114にdlおよびB’Jンパ芽球細胞JY
上での90Kdの分子量を有する異なる細胞種での分子
量異種抗原性を示す。ICAM−1生合成は約73Kd
の細胞間プレカーサーを含むことが判っている。ツニカ
マイシン処理(グリコジル化を抑制する)から得られる
非−N−グリコジル化形は分子量55Kdを有する。
ホルボールエステル刺激U937細胞からあるいは繊維
芽球細胞から単離したICAM−1は化学説グリコジル
化後60にdの分子量を有する同一の主要生成物を与え
る。ICAM−1モノクロ一ナル抗体はプイトヘマグル
チニン芽球のLFA−1欠損細胞系への粘着を干渉する
。Illll法(リンパ球でない)のICAM−1に結
合したモノクローナル抗体による前処理はリンパ球−繊
維芽球粘着を抑制する。リンパ球のLFA−1に対する
抗体による前処理(繊維芽球は行なわない)もリンパ球
−繊維芽球粘着を抑制することが見い出されている。
従って、I CAM−1は白血球上のCD18?j!合
体の結合性リガントである。I CAM−1はI L−
Lガンマ−インターフェロンおよび腫瘍壊死因子のよう
な炎症メデイエータ−によりインヒドロで繊維芽球およ
び内皮細胞上にインビボでの炎症領域中へのリンパ球の
浸潤と時間枠的に一致して誘起可能である(Dusti
n、 M、 L、等、ム1896、(1986))。さ
らに、I CAM−1は血管内皮細胞、胸腺上皮細胞、
他の上皮細胞および繊維芽球のような非造血細胞上にま
た組織マクロファージ、マイトジェン刺激Tリンパ芽球
、へん桃腺内の胚中心B細胞および樹枝状細胞、リンパ
節およびバイエル板のような造血細胞上にも発現される
(Dusttn、 M、 L、等、J、 Immuno
l。
137:245−254、 (1986))  。
r CAM−1はアレルギー性湿疹、扁平苔唐、発疹、
じんま疹および水涸性疾患のような良性炎症のケラナノ
サイト上にも発現される。アレルギー性である患者の皮
ふへのハブテンの適用により誘発させたアレルギー性成
ふ反応もケラナノサイト上に多量のI CAM−1発現
を生じた。これに対して、皮ふ上の有毒パッチはケラナ
ノサイト上にI CAM−1発現を生じなかった。I 
CAM−1は種々の皮ふ掌上の不整からの皮ふ傷害の生
検がらのケラナノサイト上に存在し、I CAM−1発
現はアレルギーパンチ試験からの傷害において誘発され
たが、毒性パッチ試験傷害からのケラチノサイトはI 
CAM−1を発現しなかった。
I CAM−1は、従って、リンパ球が付着できる細胞
基質であり、その結果、リンパ球は炎症部位に浸透し得
および/またはこの炎症に貢献する各種のエフェクター
機能を伝達し得る。そのような機能には抗体の産生、ウ
ィルス感染ターゲット細胞の溶解等がある。本明細書で
使用する“炎症”なる用語は特異的または非特異的防御
系の反応を含むことを意味する。“特異的防御系”なる
用語は特異的抗原の存在と反応する免疫系の成分を称す
るものとする。炎症は、特異的防御系の反応によって引
き起され、媒介されあるいはそれに伴う場合には、特異
的防御系の応答に由来するものといわれている。特異的
防御系の応答に由来する炎症の例には風疹ウィルス、自
己免疫疾患、T細胞によって仲介された遅延型過敏症(
例えば、Mantaux試験で“陽性1となる患者にお
けるような)、乾唐等がある。
“非特異的防御系反応”は免疫記憶のできない白血球に
より媒介される応答である。そのような細胞には顆粒球
およびマクロファージがある。本明細書で使用するとき
、炎症は、その炎症が非特異的防御系の反応によって引
き起され、仲介されあるいはその反応に伴う場合には、
非特異的防御系の応答に由来するものといわれる。少な
くとも1部が非特異的防御系に由来する炎症の例には、
喘息、成人呼吸窮迫症候群(ARDS)または敗血症も
しくは外傷の副次的な重複器官損症群、心筋または他の
組織の再潅流(reperfusion ) tji傷
、急性糸球体腎炎、反応性関節炎、急性炎症成分による
皮ふ炎、急性化温性髄膜炎または他の中枢神経系炎症疾
患、熱傷、血液透析、ロイカフニレシス(leukap
heresis ) 、潰瘍性大腸炎、クローン病、壊
死性全腸炎、顆粒球輸血関連症候群、およびサイトカイ
ン誘起毒性のような状態に伴う炎症がある。
本発明によれば、I CAM−1官能性誘導体、特に、
ドメイン1.2および3を有するI CAM−1のフラ
グメントまたは突然変異体を含むような誘導体を上記の
ような非特異的防御系反身の処置または治療において使
用できる。そのような処置または治療においてより好ま
しいのはICAM−1のドメイン2を含有するI CA
M−17ラグメントまたは突然変異体である。そのよう
な処置または治療において最も好ましいのはICAM−
1のドメイン1を含有するI CAM−1フラグメント
または突然変異体である。
C,ICAM−1のクローニング 任意の多くの方法を用いてI CAM−1遺伝子をクロ
ーニングできる。そのような方法の1つはI CAM−
1遺伝子を含有する挿入物の存在についてcDNA挿入
物のシャトルベクターライブラリー(ICAM発現性細
胞由来の)を分析することである。そのような分析は細
胞を上記ベクターで移入し次いでI CAM−1発現に
ついてアッセイすることによって実施できる。この遺伝
子をクローニングする好ましい方法はI CAM−1分
子のアミノ酸配列を決定することが含まれる。これを行
うには、I CAM−またん白質を精製して自動化シー
クエネーターにより分析できる。また、分子は臭化シア
ンによりあるいはパパイン、キモトリプシンまたはトリ
プシンのようなプロテアーゼによるようにして分解でき
る(Otke、 Yl等、ムBio1.Chem、25
7:9751  975B(1982)  ;Liu、
 C,等、Int、 J、 Pept。
ProteinRes、21 : 209 215  
(1983) )。
I CAM−1の全アミノ酸配列を決定できるけれども
、好ましいのは分子のペプチドフラグメントの配列を決
定することである。ペプチドがlOケのアミノ酸より長
い場合、その配列情報は一般にI CAM−1の遺伝子
のような遺伝子をクローニングするのに十分である。
ペプチド中のアミノ酸残基の配列は、普通用いられてい
る3文字表示または1文字表示を用いて本明細書におい
ても表示する。これら3文字および1文字表示の目録は
“旦匹抑旦葺■、 Lehntnger+A、、 Wo
rth Publishers刊、ニューヨーク、(1
970)  ”のような教科書において見い出される。
そのような配列を縦に書くときには、アミン末端基は列
の頂部にあるようにし、カルボキシ末端基は列の底部に
あるようにする。同様に、横方向に書くときには、アミ
ノ末端は左にあるようにし、カルボキシ末端は右末端に
あるようにする。
ペプチド中のアミノ酸残基はハイホンによって分離でき
る。そのようなハイホンは単に配列の存在を容易にする
ことを意図しているだけである。単なる例示としては、 −Gly−Aj!a−3et−Phe−と表示したアミ
ノ酸配列はAla残基がc+yのカルボキシ基に結合し
ていることおよびSer残基がAla残基のカルボキシ
基およびPhe残基のアミノ基に結合していることを示
している。この表示はさらにアミノ酸配列がテトラペプ
チドGj2y−Aj!a−3et−Pheを含有してい
ることも示している。この表示はアミノ酸配列をこの1
つのテトラペプチドに限定するものではなく、<1)ア
ミノまたはカルボキシに結合した1種以上のアミノ酸残
基を有するテトラペプチド、(2)アミノおよびカルボ
キシ末端の両方に結合した1種以上のアミノ酸残基を有
するテトラペプチド、(3)追加のアミノ酸残基を有し
ていないテトラペプチドを包含するものとする。
1種以上の適当なペプチドフラグメントがシーケンシン
グされると、これらをコードし得るDNA配列を検査す
る。遺伝子コードは縮重するので、1種以上のコドンを
用いて特定のアミノ酸をコードできる〔Watson、
 J、  D、、Mo1ecular Biology
 ofthe Gene、第3版、W、 A、 Ben
jamin社、カルホルニア メンローパーク、(19
77)、pp356−357)。ペプチドフラグメント
を分析して最低度の縮重性を有するオリゴヌクレオチド
によってコードされ得るアミノ酸配列を同定する。これ
は好ましくは単一コドンのみによってコードされている
アミノ酸を含有する配列を同定することによって行う。
場合によっては、そのようなアミノ酸配列は単一オリゴ
ヌクレオチドのみによってコードされ得るけれども、多
くの場合、そのアミノ酸配列は任意の1セツト (組)
の同様なオリゴヌクレオチドによってコードされ得る。
重要なのは、上記セットのすべてのメンバーがそのペプ
チドフラグメントをコードし得るオリゴヌクレオチドを
含有し、かくしてそのペプチドフラグメントをコードす
る遺伝子として同じヌクレオチド配列を潜・性的に含む
のに対し、上Δ己のセットの1メンノイーのみはこの遺
伝子のヌクレオチド配列と同一のヌクレオチド配列を含
むことである。このメンノイーは上記のセット内に存在
し、上記セットの他のメンバーの存在においてさえもD
NAにハイブリ・ノドし得るので、単一オリゴヌクレオ
チドを用いて上記ペプチドをコードする遺伝子をクロー
ニングするのと同じ方法で分解していないオリゴヌクレ
オチドセットを用いることができる。
上述の方法と正確に同じ方法において、ペプチドフラグ
メントをコードし得るオリゴヌクレオチド配列または配
列セットに相補的であるヌクレオチド配列を有するオリ
ゴヌクレオチド(またはオリゴヌクレオチドのセット)
を用い得る。
I CAM−1遺伝子のフラグメントをコードし得る適
当なオリゴヌクレオチドまたはオリゴヌクレオチドのセ
ット(またはそのようなオリゴヌクレオチドまたはオリ
ゴヌクレオチドに相補性であるもの)を同定しく上述の
手順を用いて)、DN^について当該技術で周知の手段
を用いて、好ましくはI CAM−1遺伝子配列を発現
し得るヒト細胞由来のc D N A ill製物によ
り合成しハイブリッド化する。核酸ハイブリッド化技術
はManiatis。
T、等、により” Mo1ecular Clonin
g、 a LaboratoryManua1、  C
oldspring 1larbort  NY  (
1982)において、またHaymes、 B、 D、
等により“Nucleicacid Hybrizat
ion、a Practical  approach
+  1員LPress社、ワシントンD、C,(19
85)”において開示されており、これら文献は参考と
して本明細書に引用する。使用するDNAまたはcDN
A源は好ましくはI CAM−1配列に富む。そのよう
な濃厚化はI CAM−1合成を誘起する条件下で培養
された細胞(ホルボールエステルの存在下で増殖させた
0937等のような)からRNAを抽出することによっ
て得たcDNAから最も容易になし得る。
上述した方法のようなあるいは同様な方法はヒト アル
デヒド デヒドロゲナーゼの遺伝子(Hsu、 L、 
C,等、Proc、 Nat1、^cad、 Set、
  USA工2:3771−3775  (1985)
)、フィブロネクチン(Suzaki、 S、等、Eu
r、 Mo1、 Biol。
0ran、J、4:2519−2524 (1985)
)ヒト エストロゲン レセプスー遺伝子(Walte
r。
R8等、Proc、 Natl  Acad  Sci
  DNA8  ニア889−7893 (1985)
) 、組織型プラスミノーゲン アクチベータ(Pen
nica、 D、等、Nature 301:214−
221  (1983))およびヒト胎盤アルカリ ホ
スファターゼ相補D N A CKara、 W、等、
Proc、 Nat1、 Acad、 Sci、 US
八へ2:8715−8719 (1985))のクロー
ニングを成功裏に可能にしている。
I CAM−1遺伝子をクローニングする別の好ましい
方法においては、発現ベクターのライブラリーをI C
AM−1を発現ベクター中に発現できる細胞からDNA
または好ましくはcDNAをクローニングすることによ
って調製する。このライブラリーを次いで抗I CAM
−1抗体に結合しI CAM−1またはI CAM−1
フラグメントと同じアミノ酸配列を有するポリペプチド
をコードし得るヌクレオチド配列を有するたん白質を発
現し得るメンバーについてスクリーニングする。
上記方法により得られたクローニングICAM−1遺伝
子は操作によって発現ベクターに結合させバクテリアま
たは真核生物細胞に組み込んでI CAM−またん白質
を産生させる。そのような操作技術はManiatis
、 ’r、等(前出)により開示され、当該技術におい
て周知である。
D、  LFA−1のアッセイの LFA−1依存性凝集を測定し得る前述のアッセイを用
いてLFA−1依存性凝集の度合を抑制するアンタゴニ
ストとして作用する試剤を同定できる。そのようなアン
タゴニストは凝集に関係するLFA−1またはI CA
M−1の能力を付与することによって作用し得る。即ち
、そのような試剤はLFA−1またはI CAM−1に
結合し得る抗体のような免疫グロブリンを包含する。さ
らに、非免疫グロブリン(即ち、化学)剤も、上記アッ
セイを用いてこれらがLFA−fil集のアンタゴニス
トであるかどうかを決定し得る。
1゜抗炎症剤 CD + s複合体の各1員に対するモノクローナル抗
体は内皮への結合(Flaskard、 D、等、ムI
mmuno1.1 37  :  290 1−290
6(1986))、ホモタイプ粘着(Rothlein
R1等、J、 Ex 、 Med、 163 : 11
32−1149(1986))リンパ球の抗原およびマ
イトジェン誘起増殖(Davigon、 D、等、Pr
oc、 NatlAcad、Sci、DNA78:45
35−4539(1981))、抗体形成(Fishe
r、 A、等、J。
Immuno1、  136 : 3198−3203
(1986))、および細胞毒性T細胞(Krensk
y+^1M1等、J、 Immuno1、  132 
:2180−2182  (1984))、マクロファ
ージ(Strassman、 G、j等、J、 rmm
uno1、 136 :4328−4333 (198
6))、および抗体依存性細胞毒反応に含まれるすべて
の細胞(Kohi、 S、等、J、 Immuno1、
  133 : 2972−2978 (1984))
の溶解活性のようなすべての白血球のエフェクター機能
を包含する白血球の多くの粘着依存性機能を抑制する。
これら機能のすべてにおいて、上記抗体は白血球の適当
な細胞基質への粘着能力(この能力は最終結果を抑制す
る)を抑制する。
前述したように、I CAM−1分子のLFA−1群分
子の1員への結合は細胞粘着において極めて重要である
。粘着の過程において、リンパ球は外来抗原の存在につ
いて動物を連続的にモニターし得るものである。これら
の過程は通常は望ましいものであるけれども、これらの
過程はまた臓器移植拒絶、&Il織移植拒絶、および多
くの自己免疫患者の原因でもある。従って、細胞粘着を
減衰または抑制できる何らかの手段が臓器移植、組織移
植の受は入れ者または自己免疫患者に大いに望まれてい
る。
I CAM−1に結合し得るモノクローナル抗体は哺乳
動物の抗炎症剤として極めて適している。明らかに、そ
のような薬剤は粘着を選択的に抑制でき通常の薬剤で見
い出し得るネフロ毒性のような他の副作用を示さない点
で一般の抗炎症剤と異なっている。従って、I CAM
−1に結合し得るモノクローナル抗体を用いて哺乳動物
においてそのような副作用の恐れなしに臓器または組織
の拒絶反応を防止し2あるいは自己免疫応答を修正でき
る。
重要なことは、I CAM−1を認識し得るモノクロー
ナル抗体の使用はHLA不均衡を有する個々人において
さえも臓器移植を行うことができるということである。
2゜     敏 応のサプレッサー I CAM−1分子は殆んど遅延型過敏反応に含まれる
部位のような炎症部位に発現するので、I CAM−1
分子に結合し得る抗体(特にモノクローナル抗体)はそ
のような反応の減衰または排除において治療的潜在力を
有する。この潜在的治療用途は2つの方法のいずれかで
活用できる。第1は、I CAM−1に対するモノクロ
ーナル抗体を含有する組成物を遅延型過敏反応を呈する
患者に投与できる。例えば、そのような組成物は毒キツ
ダ、毒オーク等の抗原と接触した人に投与できるであろ
う。第2のB様においては、I CAM−1に結合し得
るモノクローナル抗体を抗原と共に患者に投与してその
後の炎症反応を防止する。即ち、抗原とI CAM−1
結合性モノクローナル抗体との共投与は上記抗原の投与
後に人に一時的に許容し得る。
3、慢性炎症疾患の治療 LFA−1を欠損するLAD患者は炎症応答を示さない
ので、LFA−1の天然リガント、I CAM−1の拮
抗作用もまた炎症応答を抑制するものと信じている。I
 CAM−1に対する抗体の炎症を抑制する能力は円板
状エリスマトーデス、自己免疫甲状腺炎、実験的アレル
ギー件部をずい炎(EAE) 、多発性硬化症、糖尿病
レイナート症候群のある態様、リウマチ様関節炎等の慢
性炎症および自己免疫疾患の治療における治療用途の基
本を与える。一般に、I CAM−1に結合し得るモノ
クローナル抗体はステロイド療法により現在治療可能な
疾患の治療に用い得る。
4、診断および判定的用途 I CAM−1は殆んど炎症部分に発現するので、I 
CAM−1に結合し得るモノクローナル抗体は患者の感
染および炎症部位を画像化または可視化する手段として
使用できる。そのような用途においては、モノクローナ
ル抗体はラジオアイソトープ、アフイニテイラベル(ビ
オチン、アビジン等のような)、螢光ラベル、常磁性原
子等の使用により検出可能に標識化する。
そのような標識化を行う手順は当該技術において周知で
ある。画像診断における抗体の臨床的応用はGross
man、 )1. B、、Uro1、 Cl1n、 N
orthAmer、13:465−474 (1986
)Unger、 E、 C,等、Invest、 Ra
dio1、  20 :693−700 (1985)
”および“KhawB、 A、等、5cience 2
09 : 295 297(1980)  ″により検
討されている。
炎症の存在はまたI CAM−1を発現する細胞のI 
CAM−1遺伝子配列にまたはI CAM1mRNA配
列に結合するm RN A 、  cDNAまたはDN
Aのような結合性リガントの使用によっても検出できる
。そのようなハイブリッド化アッセイを行う技術はMa
niataLs、 T、 (前出)によって開示されて
いる。
そのような検出可能に標識した抗体の病巣の検出は炎症
または腫瘍発現部位を示し得る。1つの実施態様におい
ては、この炎症検査は組織または血液のサンプルを取り
出しそのようなサンプルを上記検出可能に標識した抗体
の存在下にインキュベートすることによって行う、好ま
しい実施態様においては、この方法を磁性画像診断、フ
ルオログラフィ等を用いて非侵略的方法で行う。そのよ
うな診断試験は臓器移植受は入れ者を潜在的な組織拒絶
の早期発見のためにモニターするのに用い得る。そのよ
うなアッセイはまたリウマチ様関節炎または他の慢性炎
症疾患に対する個々人の対応を決定するにも実施し得る
5、治療または診断目的で投与する抗原物質の導入の補
佐 例えば、ウシインシュリン、インターフェロン、組織型
ブラズミノーゲンアクチベーターまたはマウスモノクロ
ーナル抗体のような治療または診断剤への免疫応答はそ
のような薬剤の治療または診断価値を実質的に減少させ
、実際に、血清病のような疾患を生じ得る。そのような
事情は本発明の抗体を用いて改善できる。この実施態様
においては、そのような抗体を治療剤または診断剤と組
合せて投与する。抗体の添加は受は入れ者を上記薬剤の
認識から防止し、従って、受は入れ者が薬剤に対する免
疫応答を開始するのを防止する。そのような免疫応答が
ないことは患者の治療剤または診断剤の追加の投与を受
は入れる能力をもたらす。
F、細  着 −1(IMAC−1)のICAM−1は
LFA−1の結合パートナ−である、かくして、I C
AM−1またはその官能性誘導体は疾患の治療において
LFA−1に結合し得る抗体と相互変化的に使用できる
。即ち、可溶化形において、そのような分子は炎症、臓
器拒絶、移植拒絶等を抑制するのに用い得る。ICAM
−1またはその官能性誘導体は抗ICAM抗体と同じ方
法で用いて治療剤または診断剤の免疫原性を減少させ得
る。
I CAM−1、その官能性誘導体、およびそのアンタ
ゴニストを用いて表面上にI CAM−1またはLFA
−1を発現する腫瘍細胞の転移または増殖をブロックし
得る0種々の方法がそのような目的を達成するのに用い
得る0例えば、造血細胞の浸透はLFA−1−ICAM
−1結合を必要とする。従って、そのような結合のアン
タゴニストは上記の浸透を抑制し白血球由来の腫瘍細胞
の転移をブロックする。また、I CAM−1またはL
FA−1群分子の1具に結合し得る毒素由来分子も患者
に投与し得る。そのような毒素由来分子がI CAM−
1またはLFA−1群分子の1員と結合する場合、毒素
の存在が腫瘍細胞を殺しそれによって腫瘍の増殖を抑制
する。
I CAM−1依存性粘着はI CAM−1またはLF
A−1に結合し得る非免疫グロプリンアンタゴニストに
より抑制し得る。ICAM−1の非免疫グロプリンアン
タゴニストの1つの例はLFA−1である。LFA−1
に結合する非免疫グロプリンアンタゴニストの例はI 
CAM−1である。
前述のアッセイを使用することによって、追加の非免疫
グロプリンアンタゴニストを同定し精製できる。I C
AM−1依存粘着の非免疫グロプリンアンタゴニストは
LFA−1に対する抗体またはI CAM−1に対する
抗体と同じ目的で使用できる。
HoIIの組  の1 1CAM−1の治療効果は患者に全I CAM−1−ま
たはその任意の治療上活性なペプチドフラグメントを投
与することによって得られる。
ICAM−1およびその官能性誘導体は組換えDNAを
用いて合成的にあるいはたん白質分解により取得できる
。ICAM−1の治療上の利点は追加のアミノ酸残基を
有してキャリヤーに対する結合性を改善しあるいはI 
CAM−1の活性を改善したICAM−1の官能性誘導
体の使用により増強され得る。本発明の範囲はさらにあ
る種のアミノ酸残基を欠損しあるいは別のアミノ酸残基
を含むi CAM−1の官能性誘導体もそのような誘導
体が細胞粘着に作用する能力を示す限り包含するものと
する。
本発明の抗体およびI CAM−1分子は、これらを含
有する調製物がこれらの生成物と共に通常天然に見出さ
れる物質を実質的に含まない場合、“天然不純物を実質
的に含まない”といえる。
本発明はI CAM−1に結合し得る抗体およびその生
物学的活性を有するフラグメント(ポリクローナルまた
はモノクローナル)にも及ぶ、そのような抗体は動物、
組織培養または組換えDNA手段により調製できる。
患者にI CAM−1に結合し得る抗体またはそのフラ
グメントを投与するには、あるいは、ICAM−1(ま
たはそのフラグメント、変異体または誘導体)を受は入
れ患者に投与するには、その投与量は患者の年令、体重
、身長、性別、−般的医療条件、病歴等のファクターに
よる。一般には、患者に約IPg/kg〜10■/ k
g (患者体重)の範囲の抗体投与量で投与することが
望ましいが、それにより低量または高量の投与量も投与
できる。
I CAM−1分子またはその官能性誘導体を患者に投
与するときは、同じく約IPg/kg〜10■/kg 
(患者の体重基準)の範囲の投与量でそのような分子を
投与することが好ましいが、それより低量または高量の
投与量も使用できる。後述するように、上記の有効投与
量は抗I CAM−1抗体を抗LAM−1投与と共投与
する場合は少なくすることができる。本発明においては
、1つの化合物は第2の化合物と、その2つの化合物の
投与がこれら再化合物を患者血清中で同時に検出できる
ような条件にある場合において患者に共投与できると云
える。
I CAM−1に結合し得る抗体及びI CAM−1自
体の両者は患者に静注、筋注、皮下、腸内または非経口
的に投与できる。抗体またはICAM−1を注射により
投与するときは、投与は連続注入によりあるいは1回ま
たは多数回ポーラスにより行い得る。
本発明の抗炎症剤は炎症を抑制するのに十分な量で受は
入れ対象体に投与するものである。その量は、薬剤の投
与量、投与経路等が炎症を減衰させあるいは防止するに
十分である場合において炎症を“抑制°するに十分であ
ると云える。
本発明の抗炎症剤は炎症の発症前(予想される炎症を抑
制するために)または炎症発症後のいずれにおいても投
与できる。
抗I CAM−1抗体またはそのフラグメントは単独ま
たは1種以上の追加の免疫抑制剤と組合せて投与できる
(特に、臓器または組織移植の受は入れ者に対して)。
そのような化合物の投与は“予防”または“治療”目的
のいずれかであり得る。予防的に投与する場合には、こ
れらの免疫抑制剤は炎症応答または症候の前に投与する
(例えば、臓器または組織の移植前、移植中または移植
直後で臓器拒絶症候の前)。これら化合物の予防的投与
は後の何らかの炎症応答(例えば、移植臓器またはU織
の拒絶等)を防止または低減するのに役立つ。治療的に
投与する場合には、これらの免疫抑制化合物は実際の炎
症の症候(例えば、臓器または組織拒絶のような)の発
症時(またはその直後)に投与する。これら化合物の治
療的投与は何らかの実際の炎症(例えば、移植臓器また
は組織の拒絶のような)を低減するのに役立つ。かくし
て、本発明の抗炎症剤は炎症の発症前(予想される炎症
を抑制するように)または炎症の開始後のいずれかで投
与できる。
組成物はその投与が受は入れ患者に許容される場合に“
薬学上受は入れ可能である“と云える。
そのような薬剤はその投与量が生理学上有意である場合
に“治療上有効な量”で投与されると云える。薬剤はそ
の存在が受は入れ患者の生理に検知可能な変化をもたら
す場合に生理学上有意である。
本発明の抗体およびI CAM−1分子は薬学上有用な
組成物を調製する公知の方法によって処方でき、それに
よってこれらの物質またはその官能性誘導体を薬学上許
容できるキャリヤーベヒクルと混合物として組合せ得る
。適当なベヒクルおよびその調製物(例えば、他のヒト
たん白質、例えば、ヒト血清アルブミンを含む)は、例
えば、’Remington’s Phar+++ac
eutical 5ciences  (第16版、0
301. A、!!、マーク・イーストン(PA)、(
1980)  ”に記載されている。有効な投与に適す
る薬学上許容し得る組成物を調製するためには、そのよ
うな組成物は適当量のキャリヤーベヒクルと共に有効量
の抗I CAM−1抗体またはI CAM−1分子、ま
たはその官能性誘導体を含有する。
追加の薬学的方法を用いて活性の持続を制御することが
できる。制御放出性製剤は抗ICAM−1抗体またはI
 CAM−1、またはこれらの官能性誘導体を複合体化
しあるいは吸収するポリマーを使用することによって得
ることができる。制御された伝達は適当なマクロ分子(
例えば、ポリエステル、ポリアミノ酸、ポリビニルピロ
リドン、エチレン−酢酸ビニル、メチルセルロース、カ
ルボキシメチルセルロース、またはプロタミン硫酸塩)
および該マクロ分子の濃度並びに放出を制御するための
混入方法を選択することによって達成できる。制御放出
製剤により活性持続を制御するもう1つの可能性ある方
法は抗I CAM−1抗体またはI CAM−1分子、
またはこれらの官能性誘導体をポリエステル、ポリアミ
ノ酸、ヒドロゲル、ポリラクトン酸またはエチレン−酢
酸ビニルコポリマーのような高分子物質の粒子に混入さ
せることである。また、これら薬剤を高分子粒子に混入
させる代りに、これらの薬剤を例えばコアセルベーショ
ン法によりあるいは界面重合法により調製したマイクロ
カプセル例えばヒドロキシメチルセルロースまたはゼラ
チンマイクロカプセルおよび(メチルメタクリレート)
マイクロカプセル中に、あるいはコロイド状薬物伝達系
例えばリポソーム、アルブミンマイクロスフェア、マイ
クロエマルジョン、ナノパーティクル、ナノカプセルま
たはマクロエマルジョン中に内包させることも可能であ
る。そのような方法も“Remington’sPha
rmaceutical 5ciences  (19
80)  ’中に記載されている。
大施尉 これまで本発明を一般的に説明して来たが、以下の実施
例は本発明をより容易に理解できるであろう。これらの
実施例は例示を目的とするものであり本発明を限定する
ものではない。
実施例1 動物細胞の培養 一般に、本発明のEBV形質転換およびハイプリドーマ
各細胞は20mMのL−グルタミン、50μg/III
Ilのジェンタマイシン、および10%のウシ胎児血清
を加えたRMP I 1640培地中に保存した。細胞
は37℃で、5%Co、、95%湿度雰囲気下で培養し
た。
エプスタイン−バールウィルス(EBV)形it転換体
を確立するために、20%ウシ胎児血清(Fe2)およ
び50μg/1sllのジェンタマイシンを加えたRP
M11640培地中+7)1培地中細7T細胞放血末梢
単核細胞/IlNを16時間B95−8細胞のEBV含
有上清でインキュベートした(Thorley−Law
son、、D、 A、等、L−ム旦虹工Med、146
:495 (1977))、0.2 r*1細胞アリコ
ートを10マイクロタイターウエルに入れた。培地をR
PM11640培地(20%ウシ胎児血清および50μ
m/lジンタマイシンを加えた)で細胞増殖が見られる
まで置換えた。細胞は殆んどのウェルで増殖し同じ培地
中に拡った。
フィトヘマグルチニン(P HA) 芽球ヲ1 : 8
00稀釈PHA−P (口1fco Laborato
ries社、デトロイト、Ml)を含有するRPMJ1
640培地(20%ウシ胎児血清加)中10”細胞/1
III!テ確立した。PHA系はインターロイキン2 
 (IL−2)調整培地で拡がりPHAにより弱く脈動
した(Cantrel1、 D、^1等、J、 Ex 
er、 Med、 158:1895 (1983))
。上記手順は“Springer、To等、J、 Ex
 er、 Med、 160 : 1901−1918
(1984)  ”により開示されており、その記載は
参考として本明細書に引用する。上記手順で得た細胞を
次いで抗LFA−1抗体でスクリーニングしてこれらが
LFA−1抗原を発現するがどうかを決定した。そのよ
うな抗体は“SancheyMadrid、 F、等、
J、 Ex 8r、 Med、158:1785(19
83)  ″に開示されている。
実施例2 細胞凝集および粘着のアッセイ 細胞粘着の度合を評価するために、凝集アッセイを用い
た。かかるアッセイに用いた細胞系は5mMのFlep
esバッフy −(Sigma Chemica1社、
セントルイス)を含有するRPMII640培地で2回
洗浄し2X10”細胞/mlの濃度に再懸濁させた。平
底96ウエルマイクロタイタープレート (N1359
6 ; Coastar社、ケンブリッジ、MA)に5
0μlの適当なモノクローナル抗体上清、50μlの精
製モノクローナル抗体を含むまたは含まない完全培地、
50μlの200ng/Illホルボールエステルホル
ボールミリステートアセテート(PMA)含有完全培地
および100μlの完全培地中2X10”細胞/@NM
度の細胞を加えた。これは50ng/ mlPMAと2
×10’細胞/ウエルの最終濃度を与えた。細胞を自然
に沈降させ、凝集度を各時点で計数した0度数はO〜5
°の範囲にあった。ここでOは密集中に本質的に細胞が
ないことを示し;1゛は10%以下の細胞が凝集物中に
あり;2゛は50%以下の細胞が凝集していることを示
し;3゛は100%までの細胞が小さいゆるやかな密集
中にあったことを示し;4゛は100%までの細胞が大
密集中に凝集したことを示し;5゛は100%の細胞が
大きい極めて密な凝集物中にあったことを示す。
細胞粘着のより定量的な評価を得るために、試剤および
細胞を上記と同じ順序で5 m!!ポリスチレンチュー
ブに加えた。チューブを37℃でグリシトリ−シェーカ
ー上の台中に置いた。約200rpn+で1時間後に、
10μlの細胞懸濁液をヘモサイトメーター中に入れ遊
離細胞の数を定量した。
%凝集を次の等式によって決定した。
上記等式中の入れた細胞の数はインキュベートしていな
い細胞と完全培地のみを含有するコントロールチューブ
中のral当りの細胞数である。上記等式中の遊離細胞
の数は試験チューブからのl1lI!当りの非凝集細胞
の数に等しい。上記の手順はRothlein、 R,
等、J、IEx er、 Med、 163 :113
2−1149 (1986)  ”によって開示されて
いる。
実施例3 LFA−1依存性細胞凝集 実施例2で記載した定量的凝集アッセイをエプスタイン
−バールウィルス形質転換細胞系JYを用いて行った。
マイクロタイタープレート中の培地にPMAを加えて、
細胞凝集を観察した。時間経過ビデオ記録計はマイクロ
タイターウェル底部のJY細胞が動いており活性な膜波
動および仮定運動を示していた。l!J接細胞の仮定間
の接触はしばしば細胞−細胞粘着をもたらした。粘着が
持続した場合、細胞接触領域は属調(uropod)に
移動した。接触は激しい細胞運動および反対方向への細
胞の引っ張り合いにも依らず維持できた。PM^処理お
よび未処理細胞間の主な違いは1度形成された上記接触
の安定性において現われていた。
PMAにおいては、細胞密集が出現し、その周りに粘着
した追加の細胞として粒度の成長があった。
粘着を測定する第2の手段としては、実施例2で記載し
た定量的アッセイを用いた。細胞懸濁液を2時間、20
0rpmで振り、ヘモサイトメーターに移し、凝集物中
に含まれない細胞を計数した。
PMA(7)不存在では、42%(SD=20%、N−
6)のJY細胞が2時間後、凝集物中にあったが、50
μg/ll1lのPHAと共に同じ条件下でインキュベ
ートしたJY細胞は凝集物中に87%(SD=8%、N
=6)の細胞を有していた。
凝集の動力学的検討はPMAがすべての試験時間で凝集
速度および強度を促進していることを示した(第3図)
実施例4 抗LFA−1モノクローナル抗体を用いての細胞の凝集
抑制 PMA誘起細胞凝集への抗LFA−1モノクローナル抗
体の効果を試験するために、そのような抗体を実施例2
の定量凝集アッセイに従ってインキュベートした細胞に
加えた。このモノクローナル抗体はPMAの存在または
不存在下のいずれにおいても細胞凝集の形成を抑制して
いることが判った。LFA−1のアルファー鎖に対する
モノクローナル抗体のF(ab’)gおよびFab ’
フラグメントは双方とも細胞凝集を抑制できた。一方、
本質的に100%の細胞が抗LFA−1抗体の不存在下
では凝集を形成し、抗体を加えたときは20%以下の細
胞が凝集物中に見い出された。この実験の結果はRot
hlein、 R,等により開示された〔ムExer、
Med、  1.63:1132−1149(1986
))。
実施例5 細胞凝集はLFA−ルセプターを必要とする二EBV形
質転換リンパ芽球細胞を実施例1で記載した方法により
患者から調製した。この細胞をLFA−1を認識し得る
モノクローナル抗体に対してスクリーニングし、細胞が
LFA−1欠損であることを見い出した。
実施例2で記載した定量凝集アッセイを上記LFA−1
欠損細胞を用いて行った。この細胞はPMAの存在にお
いても自発的に凝集しなかった。
実施例6 I CAM−1の発見 実施例5のLFA−1欠損細胞をカルボキシフルオレス
セインジアセテートで標識した(Patarroyo、
 M、等、Ce11. Immuno1、 63 : 
237−248 (1981))。標識細胞を回加また
はJY細胞と1:10の比で混合し凝集物中のフルオレ
スセイン標識細胞の割合をRothlein、 R,等
、J、 Ex er、 Med、 163 : 113
2−1149(1986)  ”の方法に従って測定し
た。LFA−1欠損細胞はLFA−1発現性細胞と共凝
集し得ることを見い出した(第4図)。
LFA−1が凝集形成またはその維持にのみに重要であ
るかどうかを決定するために、LFA−1に結合し得る
抗体を上記の前取って形成させた凝集に加えた。抗体の
添加は上記の前取って形成させた凝集を強く分裂させる
ことが判った。時間経過ビデオ記録計は前取って形成さ
せた凝集へのモノクローナル抗体の添加が2時間以内で
分裂を生じ始めることを示した(第1表)。LFA−1
に対するモノクローナル抗体の添加後、凝集中の個々の
細胞の従尾運動および形状変化は変らないまま続いた0
個々の細胞は凝集物の周囲から次第に解離し、8時間ま
でに細胞は殆んど分散した。
ビデオ時間経過によれば、LFA−1モノクロ一ナル抗
体による前取って形成させた凝集の分裂は時間を逆のぼ
って行ったLFA−1モノクロ一ナル抗体の不存在下で
の凝集過程と等価であった。
第1表 8h +mAb 1″″b 1*c l″4 定量マイクロタイタープレート中の凝集を観察的に計数
した。アッセイ時間全体を通じて存在した抗LFA−1
においては、凝集はF以下であった。
aモノクローナル抗体添加2時間直前の凝集量bTS 
1/18 +T’S l/22cTSI/18 ’TSI/22 実施例7 LFA−1依存性凝集における2価イオンの必要性 細胞毒性T$1胞とターゲット間のLFA−1依存性粘
着はマグネシウムの存在を必要とする(Martz、 
E、、 J、 Ce11. Boi1、  84 : 
584.59B (1980))。PMA誘起JY細胞
凝集を2価カチオン依存性について試験した。JY細胞
はカルシウムまたはマグネシウムイオンを含まない培地
中では凝集しなかった(実施例2のアッセイを用いて)
。2価マグネシウムの添加は0.3mM程の低い濃度で
凝集を行った。カルシウムイオン単独の添加は殆んど効
果がなかったゆしかしながら、カルシウムイオンはマグ
ネシウムイオンのPMA誘起凝集を補佐する能力を増強
することが判った。1.25mMのカルシウムイオンを
培地に加えたときは、0.02m、M程の低いマグネシ
ウムイオン濃度で凝集を補佐することが判った。これら
のデータは細胞のLFA−1依存性凝集がマグネシウム
イオンを必要とすること、およびカルシウムイオンがそ
れ自体は不十分であるけれどもマグネシウムイオンと共
に凝集を増大させることを示している。
実施例8 抗I CAM−1モノクロ一ナル抗体を発現し得るハイ
ブリドーマ細胞の単離 I CAM−1に結合し得るモノクローナル抗体を“R
othlein、 R,等、J、 Inuwuno1、
  137 : 1270−1274 (1986) 
 ″の方法に従って単離した。該文献は参考として本明
細書に引用する。即ち、3匹のB A L B/Cマウ
スをLFA−1欠損患者からのEBV形質転換末梢血単
核細胞で腹腔内免疫した(Springer、 T、^
1等、J、 Exper。
Med、160:1901  (1984))、  1
  mlRPML1640培地中約101個の細胞を各
免疫に用いた。免疫はひ臓細胞をマウスから取り出す前
の45日、29日および4日で行い所望のハイブリドー
マ細胞系を産生させた。ひ臓細胞の取り出し前3日に、
マウスに追加の0.15mf培地中10′F細胞を投与
した(静注)。
上記の動物からの単離ひ臓細胞をP3X73Ag8.6
53ミエローマ細胞と4:1の比率で“Ga1fre、
 G、等、Nature266 : 550 (197
7)″のプロトコールに従って融合させた。得られたハ
イブリドーマ細胞の各アリコートを96ウエルマイクロ
タイタープレートに入れた。各ハイブリドーマ上清を凝
集抑制についてスクリーニングし、1つの抑制ハイブリ
ドーマ(600以上のすべてのウェル試験のうちから)
をクローニングし限定稀釈によりサブクローニングした
。このサブクローンはRPI/1.1.1.と表示した
(以後“RP 1/1”と表示する)。
モノクローナル抗体RP 1/1はLFA−1発現性細
胞系JYのPMA刺激凝集を一貫して抑制することを見
い出した。RP 1/1モノクロ一ナル抗体はいくつか
のLFA−1αまたはβサブユニットに対するモノクロ
ーナル抗体よりも等価かわずかに小さく凝集を抑制した
。これに対し、コントロールのHLAに対するモノクロ
ーナル抗体(これはJY細胞上に多量に発現する)は凝
集を抑制しなかった。モノクローナル抗体RPI/1と
結合した抗原は細胞間粘着分子−1(ICAM−1)と
定義する。
実施例9 I CAM−1を特性決定するための抗I CAM=1
モノクローナル抗体の使用 I CAM−1の性質を限定するために、特にI CA
M−1がLFA−1と異なるかどうかを決定するために
、細胞たん白質をモノクローナル抗体RP 1/1を用
いて免疫沈降させた。免疫沈降は“Rothlein、
 R,等の方法に従って行った〔ムJY細胞を新たに1
mMフェニルメチルスルホニルフルオライド、0.2単
位/mfのトリプシンインヒビターアプロチニンを加え
た1%トリトンX−100,0,14mのNaCj! 
、 10 mMのトリス、pH8,0(溶解バッファー
)中で5X10’細胞/falで20分間、4℃で溶解
させた。溶解物を10.000xgで10分間遠心しC
NBr活性化グリシン抑制セファローズCl−4Bの5
0%懸濁液50m1で1時間、4°Cで前処理した。l
ll1の溶解物をセファローズC1−4Bに結合させた
モノクローナル抗体(1■/!111)の50%懸濁液
の20μ2で4℃で一夜免疫沈降させた(Spring
er、 T、 A、等、J、 Exper、 Med、
 160 :1901  (1984))。セファロー
ズ結合モノクローナル抗体は“March、 So等、
の方法に従って炭酸塩バフファー中のセファローズC1
−48のCNBr活性化法を用いて調製した(Anal
Btochem、60 : 149  (1974) 
) 、洗浄した免疫沈降物を5DS−PAGEおよび銀
染色に” FIorr+5sey、 J、 H,Ana
1、 Biochem、117:307  (1981
)  ”の手順に従って供した。
SDSサンプルバッファー(HD、 M、 K、等、J
、 Bio1、 Chem、258 : 636 (1
983) )による100℃でのたん白質溶出後、各サ
ンプルを半分に分けて還元(第5A図)または非還元(
第5B図)の各条件下で電気泳動(SDS−8%PAG
E)に供した。分子量50Kdおよび25Kdを有する
バンドはモノクローナル抗体セファローズからの免疫グ
ロブリンの長鎖および短鎖に相当した(第5A図、レー
ン3)。25〜50Kd分子量範囲の可変量の他のバン
ドも観察したが、ヘアリー白血病細胞・からの沈降物中
では見られず、この白血病細胞は90Kd分子量バンド
のみを与えた。
LFA−1の177Kdαサブユニツトおよび95Kd
βサブユニツトは還元(第5A図、レーン2)および非
還元(第5B図、レーン2)の両条件下でI CAM−
1とは異なって浸透した。
PHA−リンパ芽球凝集に対してのモノクローナル抗体
RP 1/lの効果を測定するために、実施例2で記載
した定量凝集アッセイを用いた。即ち、T細胞芽球細胞
をPHAで4日間刺激し、十分に洗浄し、次いでIL−
2状M調節培地の存在下に6日間培養した。PHAはこ
の6日間培養で取り込まれ凝集アッセイに寄与しなかっ
た。異なるT細胞芽球調製物による3種のアッセイにお
いて、I CAM−1モノクロ一ナル抗体は一貫して凝
集を抑制したく第2表)。
第2表 c 11 + + + 対照 )IL^−A、B LFA−1アルフア CAM−1 対照 LpA−x<−タ CAM−1 1 対照 HLA−^、B LFA−3 LFA−1アルフア LFA−1ベータ CAM−1 50ng/sJのPHAで刺激したPHA誘起リンパ芽
球の凝集は実施例2に記載したようにして非凝集細胞の
数を顕微鏡により計数することによって間接的に定量し
た。
’  PMAおよびX63モノクロ一ナル抗体で処理し
た細胞に対する%抑制 凝集はモノクローナル抗体およびPMAの刺激的添加後
1時間で測定した。
4 負の数は凝集の%促進を示す。
凝集はモノクローナル抗体およびPMAの刺激的添加後
1時間で測定した。細胞は200XGで1分間でベレッ
ト化し、37℃で15分間インキュベートし、ゆるやか
に再懸濁し、1100rpで45分間振とうした。
f 細胞はPHAで37℃、4時間前処理した。
モノクローナル抗体添加後、各チューブを37℃で20
分間静置インキュベートし、75rpmで100分間振
とうさせた。
LFA−1モノクロ一ナル抗体はI CAM−1モノク
ロ一ナル抗体よりも一貫して抑制的であり、一方HLA
−A、BおよびLFA−3モノクロ一ナル抗体は効果な
しであった。これらの結果は試験したモノクローナル抗
体のうち、LFA−1またはI CAM−1に結合し得
るモノクローナル抗体のみが細胞粘着を抑制し得ること
を示している。
実施例10 I CAM−1に対するモノクローナル抗体の調製 免疫 Ba1b/cマウスをRPMI培地中の2X10’JY
細胞0.5ifで融合前の103日および24日で腹腔
内(i、p、)免疫した。融合前4日および3日に、マ
ウスを0.5+++j’のRPMI培地中のPMA分化
U937細胞でi、p、免疫した。
旦工主工廠開■分化 U937細胞(ATCCCRL−1593)を10%の
ウシ胎児血清、1%グルタミンおよび50mAの2ng
/a+lホルボールー12−ミリステートアセテート(
PMA)含有ジエタマイシン(完全培地)を含むRPM
I中5X10’/a+fで滅菌ポリプロピレン容器中で
インキュベートすることによって分化した。このインキ
ュベーションの第3日で、l/2容量の培地を除去し新
しいPMH含有完全培地で置き換えた。4日目で、細胞
を取り出し、洗浄して免疫用に調製した。
照査 免疫マウスからのひ臓細胞をGa1fre等に従ってP
3X63Ag8.653ミエローマ細胞と4:1の比で
融合させた( Nature 266 : 550(1
977))。融合後、細胞を96ウエル平底マイクロタ
イタープレートに10Sひ臓細胞/ウェルで入れた。
抗ICAM−1”    !7)”■ 1週間後、50μlの上清を凝集用細胞系としてJYお
よび5KW−3の両方を用いて実施例2の定量凝集アッ
セイでスクリーニングした。JY細胞凝集を抑制するが
5KW−3凝集は抑制しない上清からの細胞を選択し限
定稀釈を用いて2回クローニングした。
この実験により、抗I CAM−1モノクロ一ナル抗体
を産生ずる3種のハイブリドーマ系の同定およびクロー
ニングができた。これらのハイブリドーマ系により産生
じた抗体は、それぞれ、IgGtイIgGtbおよびI
g?lであった* IgGza抗ICAM−1抗体を産
生ずるハイブリドーマ細胞系は表示R6’ 5 ’ D
6 ’ B9 ’ B2とした。この好ましいハイブリ
ドーマ細胞系により産生した抗体はR6’ 5’D6’
E9’B2と表示したく以下、“R6−5−D6”と称
する)。
実施例11 1 CAM−1の発現と規格化 I CAM−1発現を測定するために、ラジオイムノア
ッセイを行った。このアッセイにおいては、精製RP 
1/1をイオドゲンを用いて10μCi/μgの特定の
活性にヨー素化した。内皮細胞を96ウエルプレート中
で増殖させ各実験で述べたようにして処理した。各プレ
ートを直接氷上ではなく冷室に005〜1時間置くこと
によって4℃に冷却した。各単一層を冷完全培地で3回
洗浄し次いで4℃で30分間”’I  RPI/1でイ
ンキュベートした。次いで、単一層を完全培地で3回洗
浄した。結合125Iを0. I N NaOHを用い
て放出し計数した。′z’I  RPI/1の特異活性
を未標識RP 1/1を用いて調整して本試験において
用いる抗原密度範囲に亘って直線状シグナルを得た。非
特異結合を1. o o o倍過剰の未標識RPI/l
の存在下で測定し総結合から差引き特異性結合を得た。
上述のラジオイムノアッセイを用いて測定したI CA
M発現はヒトヘソ帯静豚内皮細胞(HIJV[IC)お
よびヒト状状静脈内皮細胞(H3VEC)上でIL−1
、TNF−1LPSおよびINFガンマ−により増大す
る(第3表)。状状静脈内皮細胞は本試験においては成
人Mi織由来の培養大静脈内皮細胞中のヘソ帯静脈内皮
細胞からの結果を確認するために用いた。I CAM−
1の基礎的発現はヘソ帯静脈内皮細胞よりも状状静脈内
皮細胞上で2倍高い。ヘソ帯静脈内皮細胞の組換えIL
−1アルフア、IL−1ベータ、およびTNFへの露出
はICAMCAM発現〜20倍増大させる。
IL−1アルフア、TNFおよびLPSは最大効力イン
デューサーであり、IL−1は重量基準および応答の飽
和濃度では効力はそれより小さい(第3表) 、 L 
00ng/ mff1でのIL−1ベータはI CAM
−1発現をHUVEC上で9倍、H3VEC上で7.3
倍増大させ、半一最高増加は15ng/ mlで起った
。50ng/nIlのrTNFはICAM−1発現をH
UVEC上で16倍、H3VEC上で11倍増大させ、
半一最高効果は0.5ng/mβであった。インターフ
ェロンガンマ−はI CAM−1発現において10,0
OOU/IIIIlでH!JvEC上テ5.2倍または
H3VEC上で3.5倍の有意の増大を示した。10μ
g/mlでのLPSの効果はrTNFの効果と強さにお
いて同じようであった。これら媒介物の対の組合せ+:
!ICAM−1発現において追加の効果または追加の効
果よりもわずかに小さい効果をもたらした(第3表)、
rTMFとrlL−1ベータまたはrlFNガンマ−と
の交差滴定は次善または最善の濃度での効果において共
働作用を示さなかった。
LPSは培地中でときどき見い出される基準で内皮細胞
上でのI CAM−1発現を増大させたので、基礎的I
 CAM−1発現がLPSに基づき得る可能性を試験し
た。いくつかの血清バッチを試験したとき、低エンドト
キシン血清が25%までの低I CAM−1基礎発現を
与えることを見い出した。ここで示した結果はすべて低
エンドトキシン血清中で増殖させた内皮細胞のものであ
った。
しかしながら、LPS中和性抗生物質ポリミキシンBの
10ug/mj!での添加はICAM1発現をわずかに
追加の25%に減少させた(第3表)。
IL−1またはTNFによる処理時のI CAM−1発
現の増大はこれらの調製物中の低エンドトキシン値と一
致させた10μg/rslポリミキシンBの存在によっ
ては効果はなかったく第3表)。
第3表 抗I CAM−1モノクロ一ナル抗体 対照 lQQng/m l  rfL−1<−タ50ng/m
 l  rIL−1フルファ50ng/mj!   r
TNF  7L7y10μg/閤I  LPS 10ng/mf  rlFN  fンマーrlL−1<
−夕 + rTNF rlL−1<−タ +  LPS rIL−1ベータ + rlNFfン?−rTNF +
 LPS rTNF  +  riFN  ガンマ−LPS  +
  IFN  1ンマー ポリミキシンB(10μg/■l) ポリミキシンB  +  rIL4 ポリミキシンB  +  rTNF 1μgem l  LPS ポリミキシンB  +  LPS 603±11 5680±633 9910±538 9650±1500 9530±512 3120±308 1469±1410 13986±761 7849±601 15364±1241 13480±1189 10206±320 480±23 5390±97 9785±389 7598±432 510±44 1132±31 8320±766 7.3x 12690±657 10459±388 4002±664 1626自±660 10870±805 8401±390 16141±1272 13238±761 10987土668 11.2x 9.2x 3.5x 4x 0x 7.4x 4x 2x 10× HVECおよびH3VEC−HUVECまたはH3VE
C上(7)I CAM−1発現の上方規格化(upre
gulation)は96ウエルプレートに1:3で融
合性単一層から種付し融合状に増殖させた。
次いで細胞を各物質または培地で16時間処理しRIA
を方法的に行った。すべての数値は4回繰返しで行った
実施例12 I CAM−1のインターロイキン1およびガンマ−イ
ンターフェロン誘起の動力半 成ふ繊維芽細胞上でのI CAM−1発現へのインター
ロイキン−1およびガンマ−インターフェロン効果の動
力学をDustin、 M、 L、等の151ヤギ抗マ
ウスIgG結合アッセイを用いて測定した(J、 Im
muno1、  137 : 245−254(198
6);該文献は参考として本明細書に引用する。〕この
結合アッセイを行うために、ヒト皮ふ繊維芽球を96ウ
エルマイクロタイタープレート中で2〜8×104細胞
/ウエル(0,32cd)に増殖させた。
細胞を実施例1で記載したようにして補充したRPM1
1640培地で2回洗浄した。細胞をさらにハンクス平
衡塩溶液(HBSS) 、10mMのHEPES、0.
05%NaN 3および10%の熱不活化ウシ胎児血清
で1回洗浄した。この結合用バッファーでの洗浄は4℃
で行った。各ウェルに上記の結合用バッファー50μl
およびX63およびW6/32による適当なハイブリド
ーマ上清50mj2を、それぞれ陰性および陽性コント
ロールとして加えた。30分間、4℃でのインキュベー
ション後、ウェルを2団結合用バフファーで洗浄し、第
2の抗体目5■−ヤギ抗マウスIgGを100μi中5
0nC4で加えた。目SI−ヤギ抗マウス抗体はイオド
ゲン(Pterce社)を用いてFraker+ P、
 J、等の方法に従って調製した(Biochem、 
Bio h s、 Res、 Co+mmun、 80
 : 849(197B))、4℃で30分後、ウェル
を2凹200111の結合用バッファーで洗浄し、細胞
層を100ttlの0. I N Na0)lを加える
ことによって可溶化した。この処理および100μl洗
浄はバンクマン5500ガンマーカウンター中で計数し
た。分当り結合の特異的カウントを〔モノクローナル抗
体によるcpm)   (X63によるcpII!〕と
して計算した。特異的試剤による誘起を含むすべての工
程は4回繰返しで行った。
I CAM−1誘起における半減期2時間を有するイン
ターロイキン1の効果は半減期3.75時間を有するガ
ンマ−インターフェロンの効果よりも急速であった(第
6図)、ICAMの静止レベルに戻る時間は細胞サイク
ルまたは細胞増殖によっているようであった。静止状態
細胞においては、インターロイキン1およびガンマ−イ
ンターフェロン効果は2〜3日安定であり、一方対数期
培養においては、I CAM−1発現はこれら誘起剤の
除去後2日で基本線に近い。
組換えマウスおよびヒトインターロイキン1によるI 
CAM−1誘起および組換えガンマ−インターフェロン
によるI CAM−1誘起のドーズレスポンス曲線を第
7図に示す。ガンマ−インターフェロンおよびインター
ロイキン1はlog/mzで殆んど同一の効果を有する
同じような濃度依存性を有することが判った。ヒトおよ
びマウス組換えインターロイキン1も同様な曲線を有す
るが、I CAM−1発現の誘起においてヒトインター
ロイキン1製剤よりもかなり低い効果を示している。
シクロヘキシミド(たん白質合成のインヒビター)およ
びアクチノマイシンD (mRNA合成のインヒビター
)は繊維芽球上でのI CAM−1発現におけるインタ
ーロイキン1およびガンマ−インターフェロンの効果を
壊滅させる(第4表)。
さらにまた、ツニカマイシン(N結合グリコジル化のイ
ンヒビター)のみはインターロイキン1効果を43%ま
で抑制した。これらの結果はたん白質およびm RN 
A合成がI CAM−1発現におけるインターロイキン
1およびガンマ−インターフェロン誘起増大において必
要であるがN−結合グリコシル化の方はそれを必要とし
ないことを示している。
第 対照(4hr) +シクロヘキシミド +アクチノマイシン ロ +ツニカマイシン 1L−1(LH/m l )(4hr)+シクロヘキシ
イミド +アクチノマイシン D +ツニカマイシン IFN−r <100/m I! ) (18hr)本
シクロへキシミン +アクチノマイシン D 4表 1524±140 1513±210 1590± 46 1461土176 4264±249 1619±381 1613± 88 3084±113 4659±109 1461±59 1326±186 11928±600 10678±471 12276±608 12340±940 12155±510 12676±446 12294±123 13434±661 23675±500 10675土800 12089±550 1:)$!l維芽球ヲ8X 10’ iBmlo、 3
2cafウエルの密度に増殖させた。処理は各試剤を含
有する50μE最終濃度で行った。シクロヘヰシミド、
アクチノマイシンDおよびツニカマイシンは、それぞれ
、サイトカインと同じ時間で20μg/rmβ、10μ
Mおよび2μg/rai!で加えた。すべての数値は4
回重複ウェルの平均士SDである。
実施例13 I CAM−1の組織分布 組織化学試験をヒト器官の凍結組織上で行い胸腺、リン
パ節、届、皮ふ、じん臓および肝臓中のI CAM−1
の分布を測定した。そのような分析を行うために、正常
ヒト組織の凍結組織切片(4μm厚さ)をアセトン中で
1o分間固定しモノクローナル抗体5RRI/1でCe
rf −Ben5ussan+N3等により開示された
アビジン−ビオチンコンプレックス法(Vector 
Laboratories社、バーリンゲーム、CA)
を用いたイムノパーオキシダーゼ法により染色した(J
、 Immuno1、  130 : 2615(19
83))、抗体とのインキュベーション後、切片をビオ
チン化ウマ抗マウスIgGおよヒアヒチンービオチン化
パーオキシダーゼ複合体で順次インキュベートした。各
切片は最終的には3−アミノ−9−エチル−カルバゾー
ル(アルトリフチケミカル社、ミルウォーキー、Wl)
を含有する溶液に浸して呈色反応を行った。次いで、各
切片を4%ホルムアルデヒド中で5分間固定させてヘマ
トキシリンで対向染色(counterstain)さ
せた。
コントロール(対照)はRRI/1抗体の代りに無関係
のモノクローナル抗体でインキュベートした切片を含ん
でいた。
I CAM−1は主要組織親和性コンプレックス(MH
C)クラス■抗原の分布と殆んど同じ分布を有している
ことが判った。すべての組織中の血管(大および小共に
)の殆んどはI CAM−1抗体による内皮細胞染色を
示した。管内皮染色はじん臓、肝臓および正常度ふ中の
血管に較べてリンパ節、へん桃腺およびバイヤー班中の
小胞間(パラコーチカル)領域でより強い、肝臓におい
ては、染色は殆んど洞様毛細血管ライニング細胞に限定
され、門静脈および動脈の殆んどをライニングしている
ヘパトサイトおよび内皮細胞は染色されなかった。
胸腺ずい質においては、大細胞の拡散染色および樹木染
色模様がみられた。皮質においては、染色像は巣状であ
り主として樹木状であった。胸腺細胞は染色されてなか
った。末梢リンパ球組織においては、2次リンパ濾胞の
胚中心細胞は強く染色していた。あるリンパ濾胞におい
ては、染色像は殆んど樹木状であり、リンパ球の認識し
得る染色はなかった。マントル領域の細胞のかすかな染
色も観察された。さらに、細胞質拡大(指間小網細胞)
を有する樹木状細胞および小胞内またはバラコーチカル
領域のリンパ球の小数はICAM−1結合性モノクロー
ナル抗体で染色していた。
細胞様マクロファージはリンパ節および小腸の薄膜プロ
ブリア内で染色されていた。試験した器官の殆んどのス
トローマ内に拡散している繊維芽球様細胞(スピンドル
形細胞)はI CAM−1結合性抗体により染色してい
た。外皮中のランゲルハンス/不定細胞中では染色は認
められなかった。
平滑筋組織中でも染色は観察されなかった。
外皮細胞の染色はへん桃線の粘膜中で一貫して見られた
。肝細胞、肝管外皮、腸外皮細胞、およびじん臓中の管
状外皮細胞は殆んどの情況において染色されなかったが
、じん細胞がん腫を有するしん摘出片からの正常じん臓
組織の切片はICAM−1の多くの隣接管状細胞の染色
を示した。これらの管状外皮細胞はまた抗HLA−DR
結合性抗体によっても染色していた。
要するに、I CAM−1は管状外皮細胞のような非造
血細胞上、および組織マクロファージおよびマイトジェ
ン刺激Tリンパ芽球のような造血細胞上に発現する。I
 CAM−1は末梢血リンパ球に少量発現することが判
った。
実施例14 モノクローナル抗体アフィニティクロマトグラフィーに
よるI CAM−1の精製 二股何且製王皿 I CAM−1をヒト細胞または組織からモノクローナ
ル抗体アフィニティークロマトグラフィーを用いて精製
した。I CAM−1と反応性のモノクローナル抗体R
R1/1を最初に精製して不活性カラムマトリックスに
結合させた。この抗体は” Rothlein、 R,
等、J、 tmmuno1、  137 : 1270
−1274 (1986)”および“Dustin、門
、L。
等、J、 Immuno1、  137 : 245 
(1986)に記載されている。I CAM−1を細胞
膜から細胞を非イオン性清浄剤トリトンX−100中で
近中性pHで溶解1することによって可溶化した。可溶
化I CAM−1を含有する細胞溶解物をカラムマトリ
ックス材料に非特異的に結合する物質を除去するように
設計されたプレカラムに通し、次いでモノクローナル抗
体カラムマトリックスに通してI CAM−1を抗体に
結合させた。抗体カラムをpHをpH11,0まで上昇
させた一連の洗浄剤洗浄バッファーで洗浄した。これら
の洗浄中、ICAM−1は抗体マトリックスに結合した
ままであり、結合してないまた弱く結合している不純物
は除去された。次いで、結合I CAM−1をpi(1
2,5の洗浄剤バッファーを適用することによってカラ
ムから特異的に溶出させた。
モノクローナル  RR1/1の  およびセ抗X C
AM−1モノクロ一ナル抗体RRI/1をハイプリドー
マ含をマウスの腹水または)\イブリドーマ培養上清か
ら標準の硫酸アンモニウム沈降法およびプロティンAア
フィニティークロマトグラフィーにより精製した(Ey
等、Immunoehem。
15:429 (1978))。精製1gGまたはラフ
目gG  (シグマケミカル社、セントルイス、MO)
をセファローズCL−4B  (ファルマシア社、スウ
ェーデン)にMarch等の方法〔^nal。
Biochem、60 : 149  (1974) 
)の修正法を用いて共有結合させた。要するに、セファ
ローズCL−4Bを蒸留水中で洗浄し、5Mのに、)I
PO。
(pH約12)中の4 On+g/ rslCNBrで
5分間活性化し、次いで0.1mMHCjl!で4℃に
て長く洗浄した。濾過し活性化したセファローズを等容
量の精製抗体(0,I M NaHCOs 、0. I
 M NaCl中2−10■/+*jりで再懸濁させた
。懸濁液を4℃で18時間ゆるやかな端から端までの回
転によリインキュベートした。次いで、上清を未結合抗
体について280nmの吸収によりモニターし、活性化
セファローズの残りの反応部位をグリシンを0.05M
に加えることによって飽和させた。結合効率は通常90
%以上であった。
ヒトひ から  した の゛  可 すべての手順を4℃で行った。ヘアリー細胞白血病の患
者からの凍結ヒトひ[(200gフラグメント)を氷上
で1mMのフェニルメチルスルホニルフルオライド(P
MSF) 、0.2U/ meのアプロチニンおよび5
mMのイオドアセタミドを含有する200IIl!トリ
ス−塩水(50mMのTris、0.14MのNaC1
、4℃でpH7,4)中に?容量させた。U織を小片に
切断し4℃でチクマー強力ホモジナイザーで均質化した
。容量をトリス−塩水で300mj2とし、トリス−塩
水中10%トウィーン40 (ポリオキシエチレンソル
ビタンモノパルミテート)100n+j2を加え最終濃
度2.5%トウィーン40を得た。
膜を調製するため、均質化物を3ストロークのドンス(
Dounce)またはより好ましくはテフロンボッター
エルブジャムホモジナイザーを用いて抽出し、次いで1
1000Xで15分間遠心した。
上清を残し、ペレットをトリス−塩水中の2.5%トウ
ィーン40の25On+6で再抽出した。1100Ox
で15分間の遠心後、両袖出物からの上清を一緒にし1
50.OOOxgで1時間遠心して膜をペレット化した
。膜を200mj?のトリス−塩水中に再懸濁させるこ
とによって洗浄し、150,000xgで1時間遠心し
た。膜ベレットを200+nlのトリス−塩水中に再懸
濁させ、モーター駆動ホモジナイザーおよびテフロンベ
ストルで懸濁液が濃密になるまで均質化した。容量を次
いでトリス−塩水で900 Illまでにし、N−ラウ
ロイルサルコシンを最終濃度1%になるよう加えた。4
℃で30分の攪拌後、洗浄剤溶解物中の不溶性物質を1
50.OOOxg、1時間での遠心により除去した。ト
リトンX−100を上清に最終濃度2%に加え、溶解物
を4℃で1時間攪拌した。
JYB−リンパ    の   可 EBV形質転換B−リンパ芽球細胞系JYをlO%ウシ
胎児血清(Fe2)および10mMHEPESを含有す
るRPM11640中で0.8〜1.0X10h細胞/
mlの密度に増殖させた。
I CAM−1の細胞表面発現を増大させるため、ホル
ボール12−ミリステート13−アセテート(PMA)
を細胞を収穫する前に25ng/mfで8〜12時間で
加えた。バナジン酸ナトリウム(50μM)もこの時間
中に培養物に加えた。細胞を500xgで10分間遠心
することによってベレット化しハンス平衡塩溶液(HB
SS)中で再懸濁および遠心することによって2回洗浄
した。
細胞(51の培養物当り約5g)を50mj!の溶解バ
ッフy −(0,14M NaC1,50mM Tri
s。
pH8,0,1%トリトンX−100,0,2μ/慇l
アプロチニン、1mMのPMSF、50.uMバナジン
酸ナトリウム)中に4℃で30分間攪拌することによっ
て溶解させた。未溶解核および不溶性片を10.OOO
xgで15分間の遠心、次いで150、OOOxgでの
1時間の上清の遠心および上清のワンドマン3鶴フイル
タ一紙による濾過により除去した。
構造検討に使用するICAM−1の大規模精製として、
10IIIlのRRI/1−セファローズCL−4Bの
カラム(2,5■の抗体/ゲルのmff1で結合)、お
よびCNBr−活性化、グリシン安定化セファローズC
L−4BおよびラットIgG結合セファローズCL−4
B (2w/ ll1)の2種のプレカラムを用いた。
各カラムを直列につなぎ、10カラム容量の溶解バッフ
ァー 10カラム容量のpH12,5バツフアー(50
mM l−リエチルアミン、0.1%トリトンX−10
0,4℃でpH12、5)で予備洗浄し次いで10カラ
ム容量の溶解バフファーで平衡させた。11のヒトひ臓
の洗浄剤溶解物を0.5〜1.0*j!/分の流速で負
荷させた。2つのプレカラムはRRI/1−セファロー
ズカラムに通す前の溶解物から非特異結合物質を除去す
るのに用いた。
負荷後、RR1/1−セファローズのカラムおよび結合
I CAM−1を(1)溶解バッファー、(2)20m
M Tris pH8,010,14M Na(110
,1%トリトンX−100、(3120mMグリシンp
l(10,010、1%トリトンX−100、および(
4) 50 m M トリエチルアミンp)111.0
10.1%トリトンX−100の各々最低5カラム容量
で1ml/分の流速で順次洗浄した。すべての洗浄バッ
ファーは1mMのPMSFと0.2μ/糟βのアプロチ
ニンを含んでいた。洗浄後、残留結合I CAM−1を
5カラム容量の溶出バフファー(50mM)リエチルア
ミン10.1%トリトンX−100/4℃でp[112
,5)によりlnl/3分の流速で溶出させた。
溶出I CAM−1を1 mllシラシランに集め直ち
に0.1mj!のIMFリス、PH6,7を加えて中和
させた。I CAM−1を含有するフラクションをlO
μlのアリコートの5DS−ポリアクリルアミド電気泳
動(Springer等、J、 Ex 、 l’led
、160:1901  (1984))により次いで銀
染色(Morrissey、  J、  F!、、  
^na1.  Biochem、 l 17 :307
  (1981))によって同定した。これらの条件下
で、I CAM−1のバルクが約1カラム容量に溶出し
、銀染色電気泳動から判断して90%以上の純度であっ
た(アフィニティーマトリックスから漏出した少量のI
gGが主要不純物であった)。I CAM−1を含有す
るフラクションをプールしセントリコン−30マイクロ
コンセントレータ−(アミコン社、デンバース、MA)
を用いて約20倍に濃縮した。精I!IcAM−1をプ
ールのエタノール沈降アリコートのローリ−(Lowr
y )たん白質アッセイにより定量した。約500μg
の純ICAM−1を200gのヒトひ臓から調製できた
約200μgの精製I CAM−1を分離用5OS−ポ
リアクリルアミドゲル電気泳動により第2段階の精製に
供した。I CAM−1を示すバンドはゲルをIMKC
1中にソーキングすることによって可視化させた。IC
AM−1を含むゲル領域を検査して” Hunkapi
ller等、Meth、 Enzymo1、 91 :
227−236 (1983)  ”の方法によって電
気溶出させた。精製たん白質は5DS−PAGEおよび
銀染色で判断したとき98%以上の純度であった。
官能性試験用のI CAM−1を前述したようなJY細
胞からの洗浄剤溶解物から精製したが、小スケール(l
 mllのRRL/1−セファローズカラム)で次の修
正を加えて行った。すべての溶液は50μMバナジン酸
ナトリウムを含んでいた。
カラムを0.1%トリトンx−ioo含有pH11,0
バツフアーで洗浄後、カラムを0.1%トリトンX−1
00に代えて1%のn−オクチル−ベーター−D−グル
コピラノサイド(オクチルグルコシド)含有の同じバッ
ファー5カラム容量で再洗浄した。
オクチルグルコシド洗浄剤はI CAM−1に結合した
トリトンX−100を除去し、トリトンX−100と異
なりその後透析により除去できる。次いで、I CAM
−1を0.1%トリトンX−100の代りに1%のオク
チルグルコシドを含むpH12,5バツフアーで溶出さ
せ、分析し、上述のようにして濃縮した。
実施例15 ’ICAM−1の1 ヒトひ臓から精製したr CAM−1ば5DS−ポリア
クリルアミドゲル中でMr72.000〜91.000
の広いバンドとして浸透する。JY細胞から精製したI
 CAM−1もMr76.500〜97.000の広い
バンドとして浸透する。これらMrは種々の細胞源から
免疫沈降させたICAM=1の報告された範囲にある:
JY細胞からのMr=90.000、骨ずい単球細胞系
U937上の114,000、および繊維芽球上の97
.000(Dustin等、J、 Immuno1、 
 137 : 245(1986))。Mrのこの広い
範囲は広汎であるが変化し得る度合のグリコジル化に貢
献する。
非グリコジル化プレカーサーはMr55,000を有す
る(Dustin等)、JY細胞またはヒトひ臓から精
製したたん白質は、その元のアフィニティカラムへの再
結合能力によりまたRRI/1セファローズによる免疫
沈降および5DS−ポリアクリルアミド電気泳動により
明らかなように、その抗原活性を保持している。
ICAM−1のペプチドフラグメントを調製するために
は、約200μgを2mMジチオスレイトール/2%S
DSで還元し、次いで5mMの沃化酢酸でアルキル化し
た。たん白質をエタノールで沈降させ、O,IM NL
coz 10.1+nM CaC6z 70、1%双性
イオン剤(Zwittergent) 3−14(カル
ビオケミ社)中に再溶解させ、1%W/W )リブシン
で37℃、4時間消化し、次いで1%トリプシンで37
℃、12時間の追加の消化を行った。トリプシンペプチ
ドを逆相HPLCにより0.4X15cmCJカラム(
Vydac社)を用いて精製した。ペプチドは0.1%
トリフルオロ酢酸中で0%〜60%アセトニトリルの直
線勾配によって溶出した。選択したペプチドをガス相マ
イクロシーケネーター(アプライドバイオシステムズ社
)での配列分析に供した。この試験から得られた配列情
報を第5表に示す。
実施例16 I CAM−1遺伝子のクローニング I CAM−1の遺伝子は任意の種々の手順を用いてク
ローニングできる。例えば、ICAM−1のトリプシン
フラグメントのシーケンシング(第5表)から得られた
アミノ酸配列情報を用いてI CAM−1遺伝子に相当
するオリゴヌクレオチド配列を同定し得る。また、f 
CAM−1遺伝子は抗I CAM−1抗体を用いてI 
CAM−1を産生ずるクローンを検出することによって
もクローニングできる。
遺伝子コード(Watson、 J、口、、 Mo1e
cularBiolo  of the Gene、第
3版、讐、^9ベンジャミン社、メロノパーク、CA(
1977))を用いて、1種以上の異なるオリゴヌクレ
オチドを同定でき、その各々はICAM−1)リプシン
ペプチドをコードし得るものである。特定のオリゴヌク
レオチドが実際に現実のI CAM−1コ一ド配列を構
成する可能性は異常な塩基対関係および特定のコドンを
現実に真核細胞に用いて(特定のアミノ酸をコードする
)頻度を考慮することによって評価できる。そのような
6コドン利用法則”は“La thel R,等、J、
 Melec、 Bio1、  183 : l 〜1
2(1985)  ”により開示されている。
La theの“コドン利用法則”を用いて、理論的に
1最も可能性のある”ICAM−1)リプシンペプチド
配列をコードし得るヌクレオチド配列(即ち、最低の不
要物を有するヌクレオチド配列)を含有する単一オリゴ
ヌクレオチドまたはオリゴヌクレオチドのセントを同定
する。
I CAM−1フラグメントをコードし得る理論的に“
最も可能性のある”配列を含むオリゴヌクレオチドまた
はオリゴヌクレオチドのセットを用いて“最も可能性あ
る”配列または配列のセットにハイブリッド化し得る相
補オリゴヌクレオチドまたはオリゴヌクレオチドのセッ
トの配列を同定する。そのような相補配列を含むオリゴ
ヌクレオチドはI CAM−1遺伝子を同定し単離する
ブロ−ブとして使用できる(Maniatis、 T、
等、Mo1ecular Ctonin  A Lab
orator  Manual+コールド スプリング
 ハーバ−プレス社、コールドスプリング、NY(19
B2))。
上記文献のセクションCに記載されているように、I 
CAM−1遺伝子を含有する可能性ある真核DNA調製
物からI CAM−1遺伝子をクローニングすることは
可能である。ICAM−またん白質をコードする遺伝子
を同定しクローニングするためには、DNAライブラリ
ーをその上記のオリゴヌクレオチドプローブとハイブリ
ッド化する能力についてスクリーニングする。正常な二
倍体細胞中にはI CAM−1の遺伝子のほんの2つの
コピーしか存在しないようであるので、またICAM−
1遺伝子はクローニングが望まれない大きな非転写介在
配列(イントロン)を有し得る可能性があるので、好ま
しいのはゲノムDNAよりはむしろI CAM−1産生
性細胞のmRNAから調製したcDNAライブラリーか
らf CAM−1コ一ド配列を単離することである。適
当なりNAまたはc D N A li製物は酵素的に
開裂させ、ランダムにせん断し、連結反応させて組換え
べクターとする。
次いで、これら組換えべクターの上述のオリゴヌクレオ
チドプローブとハイブリッド化する能力を測定する。ハ
イブリッド化の手順は、例えば、”ManiatisT
olMolecular Clontng A Lab
o−ratory ManuaLコールド スプリング
 パーバープレス社、コールド スプリング ハーバ−
NY (1982)”または’ Haymes、 B、
 T、等、Nucleic Ac1d Hybridt
zation a PracticalApproac
h、  I RLブレス社、オックスフォード、英国(
1985)  ”において開示されている。そのような
ハイブリッド化ができることが判っているベクターを分
析してベクターが含有するICAM −1配列の程度お
よび性質を分析する。純粋に仮説的な考察によれば、I
 CAM−1分子をコードするような遺伝子はほんの1
8ケのヌクレオチドを有するオリゴヌクレオチドを用い
て明確に同定できるであろう (ハイブリッド化スクリ
ーニングにより)。
即ち、要約すれば、I CAM−1ペプチド配列の現実
の同定により、そのようなペプチドをコードし得る理論
的に“最も可能性あるD N A配列またはそのような
配列のセットの同定ができる。
この理論的配列に相補性のオリゴヌクレオチドを構築す
ることにより(あるいは“最も可能性ある”オリゴヌク
レオチドのセットに相補的なオリゴヌクレオチドのセッ
トを構築することによjQ)、I CAM−1遺伝子を
同定し単離するプローブとして機能し得るDNA分子(
またはDNA分子のセット)が得られる。
第5表のI CAM−1ペプチド配列を用いて、AAお
よびJペプチドをコードし得るオリゴヌクレオチドの“
最も可能性ある”配列の配列を決定したくそれぞれ、第
6表および第7表)。これら配列に相補性のオリゴヌク
レオチドを合成し精製してI CAM−1遺伝子配列を
単離するプローブとした。適当なサイズ選定cDNAラ
イブラリーをPMA誘起HL−60細胞からおよびps
刺激へそ帯静脈内皮細胞からのポリ(A)’ RNAか
ら調製した。サイズ選定cDNAライブラリーは” G
ubler、 U、等(Gene  25 : 263
 269(1983))およびCorbi、 A、等(
EMBOムエ14023−4028 (1987))の
方法に従ってPMA誘起HL−60細胞からのポリ(A
)” RNAを用いて調製した。これらの文献は参考と
して本明細書に引用する。
サイズ選定c DNAライブラリーはPS5μg/ll
で4時間刺激したへそ帯静脈内皮細胞からのポリ (A
)“を用いて調製した。RNAは上記細胞を4Mグアニ
ジニウムイソシアネート中で均質化し上清をCsCl勾
配により超遠心に供することによって抽出した(Chi
rgwin、 J、 M、等、Biochem、18:
5294 5299(1979))。
ポリ (A)” RNAは全RNAスベイシスの混合物
からオリゴ(dT)−セルロースクロマトグラフィー(
タイプ3、コラボラティブ リサーチ社)を用いて単離
した(Aviv、 H,等、Proc、 Natl。
^cad、sci、(USA)69:1408 141
2(1972))。
oosuuuoo<oO←uo<u<<<o←0叩←←
0soo<。
00   ■  ロ   −  〜  曽   啼co
   co   !”−ト  ト  ト  トのロト ト  ト  ト つO←oo<oo<○<oE−oo←o00a+←叩v
a<oa←00←oso<uo<oOou<<の第1の
ストランドcDNAを8μgのポリ(A)” RNA、
!−リ骨ずい芽球症ウィルス逆転写酵素(ライフサイエ
ンス社)およびオリゴ(dT)プライマーと用いて合成
した。DNA−RNAハイブリッドはラナーゼH(BR
L社)で消化、第2ストランドはDNAポリメラーゼI
にューイングランド バイオラブ入社)を用いて合成し
た。生成物をEcoRIリンカ−にューイングランド 
バイオラブ入社)でメチル化し、EC0RIリンカ−に
ューイングランド バイオラブ入社)にプラントエンド
連結反応させ、EC0RIで消化し低融点アガロースゲ
ル上でサイズ選定した。5oobpより大きいcDNA
を前取てEcoRI消化させ脱リン酸化させているλg
tLoに連結反応させた(ストラタジーン)。
連結反応生成物を次いでパッケージツクした(ストラタ
ジーンゴールド)。
次に、へそ帯静脈内皮細胞およびHL −60c DN
Aライブラリーを20.000PFμ/150鶴プレー
トに塗布した。組換えDNAを複製中でニトロセルロー
スフィルターに移L、0.5MNaOH/ 1.5 M
 NaCl中で変性しIM)リス、pH7、5/ 1.
5 M NaC1中で中和し、80℃で2時間ベーキン
グした(Benton、 W、 D、等、5cienc
e196:180−182 (1977))。フィルタ
ーをプレハイブリ7ド化し、5 X Denhardt
溶液、50 m M NaPO*および1μg/111
のサケ精子DNAを含むS X5SC中でハイブリッド
化した。プレハイブリッド化は45℃で1時間行なった
ハイブリッド化は32 bp (’ 5−TTGGGC
TGGTCACAGGAGGTGGAGCAGGTGA
C)または47 bp (5’ −GAGGTGTTC
TCAAACAGCTCCAGGCCCTGGGGCC
GCAGGTCCAGCTC)抗感覚オリゴヌクレオチ
ドを上述の方法で、それぞれ、ICAM−1トリプシン
ペプチドJおよびAA (第6表および第7表)上で用
いて行なった(Lathe、 R,J、 Me!ec、
 Bio1、  183 : 1−12(1985))
、オリゴヌクレオチドはr−(”P)ATPでT4ポリ
ヌクレオチドキナーゼおよび製造者にューイングランド
 バイオラブ入社)に推奨される条件4用いて末端標識
した。
オーバーナイトハイブリッド化に続いて、フィルター2
XSSC10,1%SDSで30分間、45℃で2回洗
浄した。ファージをハイブリッド化を示すプラーグから
単離し、連続再塗布および再スクリーニングにより精製
した。
I CAM−1の遺伝子を別法として抗I CAM−1
抗体の使用によりクローニングできる。DNAまたはよ
り好ましくはcDNAをI CAM−1を発現し得る細
胞から抽出し精製する。精製cDN^をフラグメント化
しくせん断化、エンドヌクレアーゼ消化等により)DN
AまたはcDNAフラグメントのプールを調製する。こ
のプールからのDNAまたはcDNAフラグメントを発
現ベクターにクローニングして各々のメンバーが特異的
クローン化DNAまたはcDNAフラグメントを含有す
る発現ベクターの遺伝子ライブラリーを調製する。
実施例17 cDNAクローンの分析 陽性クローンからのファージDNAをEcoRIで消化
し、1つのクローンからのcDNAをプローブとして用
いてサウサーン分析により試験した。
交差ハイブリッド化した最大サイズcDNA挿入物をプ
ラスミドベクターpGEM4Z (プロメガ社)のEc
oRIサイトにサブクローニングした。
再配向でcDNAを含むHL−60サブクローンをエン
ドヌクレアーゼ■消化(Flenikoff、 s、+
Gene  28:351 359 (1984))に
より製造者の推奨(エラスーアーベース、プロメガ社)
に従って欠落させた。漸次的に欠落させたcDNAを次
いでクローニングしてジデオキシヌクレオチド鎖終端シ
ーケンシングに製造者の推奨(シーケナーゼ、U、 S
、バイオケミカル社)に従って供した(Sanger、
 F、等、Proc、 Nat1、 Acad。
(1977))、HL−60cDNA5’およびコード
領域を両ストランド上で完全にシーケンシングし、3′
領域を両ストランド上で約70%シーケンシングした。
代表的な内皮cDNAをその長さの殆どに亘って4bp
認識制限酵素フラグメントのショトガンクローニングに
よりシーケンシングした。
1種のHL−60および1種の内皮細胞cDN^のcD
NA配列を確立した(第8図)、3023bp配列は短
い5′未はん訳領域と位置2966に共通ポリアゾヒル
化シグナルを有する1、 3 k b3′未はん訳領域
を含む。最長開放読み枠は位置58の第1ATGで始ま
り位置1653のTGA終端トリブレットで終る。はん
訳アミノ酸配列と合計91個のアミノ酸の8種の異なる
トリプシンペプチドから決定した配列(第8図中でアン
ダーラインを施している)との間の同一性は信軌できる
I CAM−1cDNAクローンが単離されたことを確
認した。ICAM−1)リブシンペプチドのアミノ酸配
列を第8表に示す。
疎水性分析(Kyte、 J、等、J、 Melec、
 Biol。
157:105−132 (1982))は27残基シ
グナル配列の存在を示唆している。+1グルタミンの役
目は3種のI CAM−またん白質調製物上にN−末端
配列を本発明で得ることができないことと一致しており
;グルタミンはフィログルタミン酸に環状化しブロック
したN−末端をもたらす。1〜453のほん訳配列は主
として親水性であり24残基の疎水性の推定トランスメ
ンブランドメインが続く。トランスメンブランドメイン
はその後すぐに27残基の推定細胞質ドメイン内に含ま
れた数個の荷電残基が続く。
成熟ポリペプチド鎖の予示すイズは55,219ダルト
ンであり、脱グリコジル化I CAM−1の観察された
サイズ55.000と良好に一致している(Dusti
n、 N、 L、等、J、 Immuno1、 137
 :245−254 (1986))。8個のN−結合
グリコシル化部位が予示される。これらの部位の2つの
トリプシンペプチド配列中のアスパラギンの不存在はそ
れらのグリコジル化とそれらの細胞外配向を確認してい
る。高マンノースN−結合カルボハイドレート当り2.
500ダルトンを想定すると、75.000ダルトンの
サイズがI CAM−1プレカーサーについて予示され
、観察されたサイズ73.000ダルトン(Dusti
n、 M、 L、等、J。
Immuno1、137:245 254 (1986
))に匹敵する。高マンノースのコンプレックスカルボ
ハイドレートへの転換後、成熟I CAM−11!たん
白質は細胞の種類により76〜114Kdである(Du
stin、 M、 L、等、J、 Immuno1、 
 l 37 :245−254 (1986))。即ち
、I CAM−1は高度にグリコジル化されているが典
型的な完全膜たん白質である。
実施例18 I CAM−1は免疫グロブリン超遺伝子群のインケグ
リン結合性1員である: I CAM−1内部繰返し配列をミクロジ一二(Mic
rogenie)たん白質配列プログラム(Queen
C1等、Nuc1、 Ac1d Res、  12 :
 581−599(1984))を用い次いで検査する
ことにょうて行なった。ICAM−1のI gMSN−
CAMおよびMAGへの配列をミクロジ一二およびAL
IGNプログラム(Daypoff、 M、 O,等、
Meth。
Enzmo1、 91 :524−545 (1983
) )を用いて行なった。ナショナル バイオメゾカル
リサーチ ファンデーション(Nattonal Bi
ome−dical Re5earch Founda
tion )に保管されている4種のたん白質配列デー
タベースをWilliamsとPearsonのFAS
TPプログラムを用いてたん白質配列の類似性について
調査した(Lipn+an、 D、 J。
等、5cience 227 : 1435−1439
(1985) )。
I CAM−1はインテグリンのりガントであるので、
免疫グロブリン超遺伝子群の1員であることは予期され
なかった。しかしながら、ICAM−1配列の調査はそ
の配列が免疫グロブリン超遺伝子群中の身内関係に提唱
されたすべての規準を満たすことを示している。これら
の基準を以下に説明する。
I CAM−1の全細胞外ドメインを第9A図に配列し
て示した5つの相同性免疫グロブリン様ドメインから構
築する。ドメイン1−4はそれぞれ88.97.99お
よび99の残基長であり、かくして典型的な1gドメイ
ンサイズを有しており;ドメイン5は68個の残基中で
切り取られている。
FASTPプログラムを用いてのNBRFデータベース
の調査はIgMとIgG  Cドメインを包含する免疫
グロブリン超遺伝子群の1員、T細胞レセプターαサブ
ユニット可変ドメイン、およびアルファlベータ糖たん
白質と有意の相同性を示していた(第98−D図)。
上記の情報を用いて、ICAM−1のアミノ酸配列を免
疫グロブリン超遺伝子群の他の1員のアミノ酸配列と比
較した。
1g超遺伝子群ドメインの3つのタイプであるV、C1
およびC2は分化されている。VとCの両ドメインは内
部ドメインジスルフィド結合により一緒に結合している
2β−シートから構築されており:■ドメインは9つの
抗平行β−ストランドを育しCドメインは7つ有してい
る。定常ドメインを第9A図に示した特徴的残基に基づ
いてC1およびC2−セットに分割した。C1−セット
は抗原認識中に含まれるたん白質を含んでいる。
C2−セントは数個のFeレセプターとCD2、LFA
−3、MAGおよびNCAMを包含する細胞粘着中に含
まれるたん白質とを含んでいる。
I CAM−1ドメインはこのセント中でICAM=1
と置き変っているC2−セントのドメインと最も強い相
同性を有することが判った;このことは第9図のβ−ス
トランドB−Fについて示されているようにCIドメイ
ンよりもC2中の保持残基により強く類似している点に
も反映されている。
また、I CAM−1ドメインは■およびC1ドメイン
中の上記ストランドとよりもC2ドメインのβストラン
ドAおよびGとより一層良好に列んでおり、全02ドメ
イン強度を横切って良好な配列を可能としている。NC
AMSMAGおよびアルファ1−β糖たん白質からの0
2ドメインとの配列は第9B図および第9C図に示され
ており;同一性は28〜33%の範囲であった。7M1
1胞レセプタ−Vα27%同−性およびIgM  Cド
メイン334%同一性との配列も示されている(第9B
、9B図)。
免疫グロブリンドメインの最も重要な特徴の1つはβシ
ートサンドインチを安定化するBおよびFβストランド
を架橋するジスルフィド結合システィンであり;ICA
M−1においてはシスティンはすべての場合に保持され
ているが、ドメイン4のストランドfにおいては、上記
サンドインチに面しかついくつかの他のV−およびC2
−セットドメインにおいて提案されたような接触を安定
化しているロイシンが見い出される。システィン(43
,50,52および37残基)間の距離は02セツトに
ついて述べたとおりである。
I CAM−1中の値開ジスルフィド結合の存在につい
て試験するために、内皮細胞I CAM−1を還元およ
び非還元条件下で5DS−PAGEに供した。内皮細胞
I CAM−1はこれがJYまたは毛状ひ臓細胞I C
AM−1よりも小さいグリコジル化異種原性を示しMr
中のシフトにより太きな感応性を示すことから使用した
。従って、ICAM−1を16時間LPS (5μg/
rnf)刺激ヘソ帯静脈内皮細胞培養物から前述したよ
うなイノムアフィニティークロマトグラフィーにより精
製した。アセトン沈降ICAM−1を0.25%2−メ
ルカプトエタノールまたは25mMイオドアセタミド含
有のサンプルバッファ −(Laernmli、 U、
 K、。
Nature  227 :680−685  (19
70)E中に再懸濁させ100℃に5分間もたらした。
サンプルを5DS−PAGE4670および銀染色46
13に供した。内皮細胞ICAM−1は還元条件下で1
oOkdの見掛けのMrをまた非還元条件下で95kd
を示し天然ICAM−1中の鋼量ジスルフィドの存在を
強く示唆していた。
二次構造を予想するだめの一次配列の使用(Chon、
 P、 Y、 等、Biochem、 13: 211
−245(1974))は、第9A図上方にa−gと表
示され、免疫グロブリンドメインについての予想を正確
に満たしまた免疫グロブリン中のストランドA−Hの各
位置(第9A図下方)に相応する各I CAM−1ドメ
イン中の7つの予期されたβ−ストランドを示していた
。ドメイン5はAおよびCストランドを欠損しているが
、これらはシートの端部を形成しているので、各シート
は依然として恐らくはストランドDによって形成してお
りいくつかの他の02ドメインで提案されたようにスト
ランドCの代理をしており;またBおよびFストランド
間の特徴的ジスルフィド結合は影響を受。
けないであろう、即ち、ドメインサイズ、配列相同性、
推定ドメイン間ジスルフィド結合を形成する保持システ
ィン、ジスルフィド結合の存在、および予想βシート構
造の基準はすべて免疫グロブリン超遺伝子群中でのI 
CAM−1の内在を満たしている。
ICAM−1は02セントのNCAMおよびMAGli
たん白質と最も強く相同性であることが判明した。この
ことはNCAMとMAGが共に細胞−細胞粘着を媒介す
るので特に興味深い、 NCAMはニューロンーニエー
ロンおよび神経−筋相互作用において重要であり(Cu
nningham、 a、 A、等、5cience 
 236:799 806  (1987))、またM
AGはミニリン化(myelination)中のニュ
ーロン−オリゴデンドロサイトおよびオリゴデントロサ
イトーオリゴデントロサイト相互作用において重要であ
る(Poltorak、 M、  等、J、 Ce1l
Ria1、105;1893−1899 (1987)
)。
NCAMとMAGの細胞表面発現は神経系形成およびミ
リエン化中に、それぞれ、炎症におけるtcAM−1の
調整された誘起と類似して発展的に調整されるl’sp
ringer、 T、^、 等、^nn、 Rev。
Immuno1、 5:223−252 (1987)
]。
ICAM−1、NCAM [:Cunningham、
 8.A、 等、5cience 236 : 799
−806 (1987)”J、右よびMAG (Sal
zer、 J、L、  等、J、 Ce1l。
Bio1、 104:957−965 (1987))
は全体構造において類似しまた相同性である、何故なら
ば、各々はN末端細胞外領域を形成する5つのC2ドメ
インから構成された完全膜糖たん白質であるからである
。ただし、NGAMにおいては、ある追加の非1g様配
列が最後のC2ドメインとトランスメンブランドメイン
間に存在する。ICAM−1はトランスメンブランと細
胞質ドメインを含むその全体長に亘ってMAGと21%
の同一性を有して列んでおり;同一%の同一性がICA
M−1とNGAM−1の5つのドメインを比較したとき
見出される。ICAM−1とMAGの二次構造の図式的
比較は第10図に示している。ドメイン対ドメインの比
較はICAM−1とNCAM分子内のドメイン間の相同
性のレベル(それぞれ、X±s、d、21±2.8%お
よび18.6±3.8%)はICAM−1ドメインをN
CAMおよびMAGドメインと比較したときの相同性の
レベル(それぞれ、20.4±3.7および21.9±
2.7)と同じであることを示している。N CAM 
(Cunningham。
B、A、等、5cience 236 : 799−8
06(1987) ] ;8arthels、 0.等
、EMBOJ。
6:907−914 (1987))およびMAG(L
ai、 C,等、Proc、 Nat1、Acad、 
Sci、 (USA)84:4377−4341 (1
987))(7)C−末端領域における別の接合の証拠
は存在するけれども、これが内皮またはHL−60IC
AM−1クローンのシーケンシングにおいであるいは種
々のタイプのI CAM−またん白質バックボーンおよ
びプレカーサーの研究(Dustin、 M、 L、等
、ムImmuno1.137:245−254 (19
86))において見出されたという証拠はない。
I CAM−1は多くの種々の細胞種とのリンパ球相互
作用におけるLFA−1用のリガントとして機能する。
リンパ球は人工膜2重層に含まれたI CAM−1と結
合し、これはリンパ球上にLFA−1を必要としI C
AM−1とLFA−1の相互作用を直接示唆している(
Marlin、 S、 D、等、Ce1l 51:81
3 819 (1987))−LFA−1は白血球イン
テグリンであり免疫グロブリン様特徴を有しない、白血
球インテグリンは1種のインテグリン亜族を含む、他の
2つの亜族は細胞マトリックス相互作用を媒介し、フィ
ブロネクチン、ビトロネクチン、コラーゲンおよびフィ
フリノーゲンを包含するそのリガント内の配列RGDを
認識する(Hynes、 R,O,s Ce1l 48
  :549−554  (1987))  ;  R
uoslahti、E。
等、5cience 238 : 491−497(1
987) ) −白血球インテグリンは白血球上のみに
発現し、細胞−細胞相互作用に含まれ、わずかに公知の
リガントはI CAM−1と1c3b(即ち免疫グロブ
リン様特徴を示さない補体成分C3のフラグメント)で
あり、Mac−Lによって認識される〔にtshimo
to、 T、 K8等、Leukoc te T  i
ng m。
M c M i  Chae1、 M、)Ji、スプリ
ンガー ベルラーグ、ニューヨーク(1987)  ;
 Springer+ T、A。
等、 Ann、 Rev、 Immuno1、 5 :
 223−252(19B ? )  : Ander
son、 D、 C,等、Ann、 Rev。
Wed、38:175−194 (1987))、配列
分析により、LFA−1によりU2識されるICAM−
1配列内の潜在的ペプチドは第9表に示す。
第9表 LFA−1に認識され得る I CAM−1内のポリペプチド −L−R−G−E−に−E−L− −R−G−8−に−IE−L−に一貸−E−P−−L−
R−G−[!−に−[!−L−に−R−E−P−A−V
−G−E−P−A−E−−P−R−G−G−S− −P−G−N−N−1?−に− −Q−E−D−5−Q−P−台 −T−P−E−R−V−E−L−A−P−L−P−5−
−R−R−D−)1−1(−G−^−N−F−3−−D
−L−R−P−Q−G−L−[!−I CAM−1はイ
ンテグリンに結合する免疫グロブリン超遺伝子群の1員
の最初の例である。これらの群の両方は細胞粘着におい
て重要な役割を発揮するけれども、両者間の相互作用は
以前には予期されてなかった。これに対し、免疫グロブ
リン超遺伝子群内の相互作用は全(一般的である。
インテグリンと免疫グロブリン群との間の相互作用のさ
らなる例が発見されるであろうことは全く可能である。
LFA−1はI CAM−1とは異なるリガントを認識
しく Springer+ T、A、等、展ReN/、
 Immuno1、  5 : 223−252 (1
987) )、白血球インテグリンMac−1は好中球
−好中球粘着のC3b1と異なるリガントを認識する(
Anderson 。
O,C,等、^nn、 Rev、 Med、  38 
: 175−194(19B?>)、さらにまた、精製
したMAG含有ベシクル(小胞)はMAGであるニュー
リフト(neurites )に結合し、かくしてMA
Gは異種レセプターと異好性相互作用可能でなければな
らない(Po1torak、 M、等、J、 Ce11
. Bio1、  105:1893−1899 (1
987):l。
神経−神経および神経−筋肉細胞相互作用におけるNC
AMの役割は同種親和性NCAM−NCAM相互作用に
基づくことは示唆されている(Cunningham、
  B+^0等、 5cience  2 3 6  
:  7 9 9−806 (1987)]。ミニリン
鞘形成中に軸索を取り込むシュヴアン細胞の隣近回転ル
ープ間の相互作用におけるMAGの重要な役割は異種レ
セプターとの相互作用または同種親和性MAG−MAG
相互作用に基づき得る。NCAMとの相同性および免疫
グロブリン超遺伝子群内でのドメイン−ドメイン相互作
用の頻繁な出現はICAM−1が同種親和性相互作用並
びにI CAM−1−LFA−1異姓性相互作用に係わ
り得る可能性を引き起こす、しかしながら、同様な密度
のLFA−1とI CAM−1を共発現するBリンパ芽
球細胞の人工または細胞単一層中のI CAM−1への
結合はB−リンパ芽球のLFA−I  MAbによる前
処理によって完全に抑制され得るが、粘着はICAM−
I  MAbによるB−リンパ芽球前処理によって影響
されない、ICAM−I  Mabによる単一層の前処
理は結合を完全に壊滅させている( Dustin、 
M、L、等、J、 Immuno1、  137 :2
45 254 (1986)  ;  Marlin、
 S、D、等、皿、1し813−819 (1987)
)、これらの知見は、I CAM−1同種親和性相互作
用が全く起った場合、その作用がLFA−1との異姓性
相互作用よりもかなり弱くなければならないことを示し
ている。
白血球インテグリンが基本的に異なる方法でリガントを
認識する可能性はリガント結合において重要でありRG
D認識認識性インリグリン中存在しないそれらのαサブ
ユニット中の180残基配列の存在と一致する(Cor
bi、 A、 等、EMBOJ、6:4023−402
8 (1987))。
Mac−1は1c3b5086中に存在するRGD配列
を認識することが提示されているけれども、ICAM−
1中にはRGD配列はない(第8図)。
これはフィブロネクチンペプチドGRGDSPとコント
ロールペプチドGRGESPがICAM−1−LFA−
1粘着を抑制できないことと一致している(Marli
n、 S、D、等、Ce11、  51 :813−8
19  (1987))。しかしながら、PRGGSお
よびRGEKEのような関連配列はICAM−1中に、
それぞれ、ドメイン2のβ−ストランドaとbおよびド
メイン2のCとd間のループに予示される領域において
存在しており(第9図)、従って、!2に識について受
は入れられ得る。興味あることは相同性MAG分子がド
メイン1と2の間にRGD配列を含むことである( P
o1torak、 M、等、J、 Ce11. Bio
1、  ユニ5罎1893−1899(1987) ;
 5alzer、 J、L、等、J、 Ce11. B
iol。
104:957−965 (19B?))。
実施例19 サウサーンおよびノウサーンプロット サウサーンプロットを3種の細胞系から抽出した5μg
の遺伝子DNAを用いて行なったjBL2、バーキット
リンパ腫細胞系(Qr、G11bertLenoirか
ら供与):JYおよびEr−LCLのEBV形賞転換B
−リンパ腫様細胞系。
各DNAを5×製造者が推奨する量のBamHlとEc
oRIエンドヌクレアーゼにューイングランド バイオ
ラプス社)で消化した。0.8%アガロースゲルによる
電気泳動に続いて、DNAをナイロン膜(ゼータプロー
ブ、バイオラド社)に移した。フィルターをプレハイブ
リッド化およびα(”P)d X T P ” sで標
識したHL−60からのICAM  cDNAを用いて
の標準手法に従ってランダムプライミングによりハイブ
リッド化した。ノウサーンプロット20μgの全DNA
または6μgのポリ (A)” RNAを用いて行なっ
た。
RNAは変性し1%アガローズーホルムアルデヒドゲル
により電気泳動し、ゼータプローブに電気移動させた。
各フィルターをプレハイブリッド化し3!P標識オリゴ
ヌクレオチドプローブ(前述の)HL−60cDNAプ
ローブを用いて前述したようにしてハイブリッド化した
(Stauton、 D、!、等、EmboJ、6 :
3695−3701 (1987))。
3kb  cDNAプローブおよびBas+H1とEc
oRlで消化した遺伝子DNAを用いたサウサーンプロ
ットはそれぞれが単一遺伝子を示しまたコード化情報の
殆どが8kb内に存在することを示す20および8kb
の単一主要ハイブリッド化性フラグメントを示した。3
種の細胞系のプロットにおいては、制限フラグメント多
形性の証拠はなかった。
実施例20 ICAM−1遺伝子の発現 “発現ベクター゛は、(適当な転写性および/またはほ
ん訳性コントロール配列の存在に基づき)ベクターにク
ローニングされるDNA (またはcDNA)を発現し
得、それによってポリペプチドまたはたん白質を産生し
得るベクターである。
クローニングした配列の発現は発現ベクターを適当なホ
スト細胞に組み込んだときに起る。原核細胞発現ベクタ
ーを用いる場合は、適切なホスト細胞はクローニングし
た配列を発現し得る任意の原核細胞であろう。同様に、
真核発現ベクターを用いる場合、適切なホスト細胞はク
ローニングした配列を発現し得る任意の真核細胞である
。重要なことは、真核DNAは介在配列を含み得るので
、またそのような配゛列は原核細胞中では正確に加工で
きないので、原核ゲノム発現ベクターライブラリーを産
生ずるためには、I CAM−1を発現し得る細胞から
のcDNAを用いることが好ましい。
cDNAを調製する方法およびゲノムライブラリーを産
生ずる方法はManiatis、 J、等により開示さ
れている( Mo1ecular Cloning :
A LaboratorManual+ コールド ス
プリング ハーバ−ブレ入社、コールド スプリング 
ハーバ−1NY(1982))。
上述の発現ベクター遺伝子ライブラリーを用いてホスト
細胞のバンクを作る(その各々はライブラリーの1員を
含む)0発現ベクターはホスト細胞に任意の種々の手段
(即ち、形質転換、トランスフエフシラン、原形質体融
合、エレクトロボーレーション等)によって組み込み得
る。発現ベクター含有細胞のバンクはクローン的に増殖
させ、その各員は個々にアッセイして(イムノアッセイ
を用いて)これらが抗I CAM−1抗体に結合し得る
たん白質を産生ずるかどうかを測定する。
抗I CAM−1抗体に結合し得るたん白質を産生ずる
細胞の発現ベクターはさらに分析してこれらのベクター
が全f CAM−I遺伝子を発現(または含有)するか
どうか、I CAM−1遺伝子のフラグメントのみを発
現(または含有)するかどうかあるいは生成物が免疫学
的にI CAM−1に関係したとしてもICAM−1で
はない遺伝子を発現(または含有)するかどうかを決定
する。そのような分析は任意の都合の良い方法で行なっ
てよいけれども、好ましいのは発現ベクターにクローニ
ングされるDNAまたはcDNAのヌクレオチド配列を
決定することである。そのようなヌクレオチド配列を検
査してI CAM−1のトリプシン消化フラグメント(
第5表)と同じアミノ酸配列を有するポリペプチドをコ
ードし得るかどうかを決定する。
I CAM−1遺伝子をコードするDNAまたはcDN
A分子を含む発現ベクターは、か(して、(i)抗I 
CAM−1抗体に結合し得るたん白質の発現を行なう能
力;および(ii)  ICAM−1のトリプシンフラ
グメントの各々をコードし得るヌクレオチド配列の存在
によって認識し得る。そのような発現ベクターのクロー
ニングDNA分子は発現ベクターから取り出して純粋な
形で単離できる。
実施例21 精製I CAM−1の機能活性 細胞中では、ICAM−4は細胞膜と会合した表面たん
白質として通常は機能する。従って、精製ICAM−1
の機能は分子を人工脂質膜(リポソームまたはベシクル
)中にたん白質を洗浄剤可溶化脂質中に溶解し次いで洗
浄剤を透析により除去することによって再構成させたの
ち試験した。
JY細胞から精製し洗浄剤オクチルグリコシド中に上述
のようにして溶出したr CA M −1をベシクル中
に再構成し、ICAM−1含有ベシクルをガラスカバー
スリップまたはプラスチック培養ウェルに融合させてた
ん白質に結合する細胞の検出をできるようにした。
平坦膜およびプラスチック結合ベシクルの調製ベシクル
はGay等の方法により調製した〔J。
Immuna1、  136:2026 (1986)
〕、即ち、たまごホスファチジルクロリンとコレステロ
ールをクロロホルム中に溶解し7:2のモル比で混合し
た。脂質混合物をチッ素ガス流下に回転させながら薄膜
に乾燥させ、次いで1時間で凍結乾燥させてすべての痕
跡量のクロロホルムを除去した。脂質膜を1%オクチル
グリコシド10.14MNaCR/ 20 mM )リ
ス、(pH7,2)中にホスファチジルクロリン最#濃
度0.1mMに溶解した。
約lOμgの精製ICAM−1またはコントロール膜糖
たん白質としてのヒトグリコホリン(シグマケミカル社
、セントルイス、MO)を溶解脂質の各rn1に加えた
。たん白質−脂質−洗浄剤溶液を200容量の20mM
)リス10.14M NaC1゜pH7,2の3回交換
およびHBSSの1回交換に対して4℃で透析した。
平坦膜はBr1an等の方法により調製した(Proc
Nat1、 Acad、 Sci、  81 :615
9 (1984) )。
ガラスカバースリップ(直径11fi)を17×洗浄剤
(Linbro )の1:6希釈液中で15分間煮沸し
、−夜蒸留水中で洗浄し、70%エタノール中に浸し、
風乾させた。ICAM−1またはグリコホリンのいずれ
かを含有するベシクル懸濁液の80μ!小滴を24ウエ
ルクルスタープレートのウェル底部に入れ、上記で調製
したガラスカバースリップを静かに頂部に浮かした。室
温での20〜30分のインキュベーション後、各ウェル
をHBSSで満し、カバースリップをひっくり返して平
坦面を上向きにした。次いでウェルをHBSSで十分洗
浄して未結合ベシクルを除去した。平坦膜表面は全く空
気にさらさなかった。
ガラス表面に融合させた平坦膜による実験途中で、I 
CAM−1を含むベシクルはマルチウェル組織培養プレ
ートのプラスチック表面に直接結合し、特異的細胞結合
により明らかなような機能活性を保持していることが判
明した。そのようなベシクルは以後1プラスチック結合
ベシクル(PBV)と称する。というのは、プラスチッ
クに結合した脂質ベシクルの性質を測定するのではない
からである。プラスチック結合ベシクルは30μ!のベ
シクル懸濁液を直接96ウ工ル組織培養トレイ(ファル
コン社)中のウェル底部に加え次いで平坦膜について述
べたようにしてインキュベーションおよび洗浄を行うこ
とによって調製した。
春11目しL乙竺工 平坦膜またはプラスチック結合ベシクルを用いた細胞粘
着アッセイの両方を本質的に同じ方法で行ったが、PB
Vアッセイの細胞数および容量は平坦膜アッセイで用い
たものの115に減じた。
正常コントロールおよびLFA−1を発現できない白血
球粘着欠損(LAD)患者(Anderson。
D、 C,等、J、 Infect、Dis、152 
: 668 (1985):]からのTリンパ球を、1
Mg/mlのコンカナバリ:/ −A (Con−A 
)を含む末梢血単核細胞11PM[−1640+20%
FC3中で5X10’細胞/mAで3日間培養すること
によって調製した。次いで、細胞をRPM(で2回;5
rnMメチルーアルファーb−マノフィラノシドで1回
洗浄して残留レクチンを細胞表面から除去した。細胞を
lng/m(lの組換えIL−2を含むRPMI/20
%FC3中で増殖させ、培養開始後10および22日の
間で使用した。
平坦膜またはPBVに結合する細胞を検出するため、C
an A芽球、T−リンパ@5KW−3、EBV形質転
換B−リンパ腫様細胞系JY(LFA−1陽性)および
LFA−1欠損リンパ腫様細胞系(BBN)(患者1由
来、Springer、 T、A、等、J、Bxper
、Med、   160:1901−1918(198
6))を1 mlのRPMI−1640/10%FC3
中のlXl0’細胞を100μCiのNa” CrO2
で37℃、1時間インキュベートし、次いでRPMI−
1640で4回洗浄し未結合標識を除去することによっ
て放射性標識させた。モノクローナル抗体ブロッキング
試験においては、細胞またはプラスチック結合ベシクル
はRPMI−1640/10%FC3中の20μg/m
βの精製抗体で4℃にて30分間前処理し、次いで4回
洗浄して未結合抗体を除去した。細胞結合に関しての2
価イオンの効果の実験においては、細胞をCa” 、M
g”を含まないHBSS+10%透析FC3で1回洗浄
し、CaCrとMgC’ j2を決められた濃度に加え
た。すべての実験において、細胞および平坦膜またはP
BVは適当な温度(4℃、22℃または37℃)で適当
なアッセイバッファー中で予備平衡させた。
精製ICAM  1に結合する細胞を測定するために、
5IOr標識細抱(平坦膜アッセイでの5×10’EB
V形質転換体; P B V 77 セイ’7:(7)
 lX10’EBV形質転換体または5KW−3細胞、
2 X 10’ Con−A芽球)を平坦膜またはPB
V上で25Xgで2分間遠心し、次いで4℃、22℃ま
たは37℃で1時間インキュベーションした。
インキュベーション後、未結合細胞を適当な温度での予
備平衡させたバッファーによる充填、吸弓の8回のサイ
クルによって除去した。結合細胞はウェル内容物の0.
 I N NaOH/ 1%トリトンX−100による
可)容化およびガンマ−カウンターでの計数によって定
量した。%細胞結合は結合細胞からのcpmを入力細胞
のcpmで割ることによって決定した。平坦膜アッセイ
においては、人力cpmはカバースリップの表面積を培
養ウェルの表面積と比較した比に対して集めた。
これらのアッセイにおいて、EBV形貿転換B−リンパ
腫細胞、5KW−3T−IJンパ腫細胞、およびCon
−ATリンパ芽球は人工膜中のICAM−1に特異的に
結合した(第11図および第12図)。結合は、細胞が
等価の量の他のヒト細胞表面糖たん白質グリコホリンを
含んだコントロールの平坦膜またはベシクルに極めて貧
弱にしか結合しなかったことから特異的であった。さら
にまた、LFA−1陽性EBV形質転換体およびCan
 A芽球も結合したが、それらのLFA−1陰性等価物
は何ら有意の程度に結合せず、結合が細胞上のLFA−
1の存在に依存していることを示した。
細胞結合の特異性および細胞LFA−1への依存性の両
方はモノクローナル抗体のブロッキング試験において確
認した(第13図)。JY細胞の結合はI CAM−1
含有PBVを抗I CAM−1モノクロ一ナル抗体RR
I/1前処理したとき97%まで抑制できた。同じ抗体
による細胞の前処理は殆んど効果がなかった。逆に、抗
LFA−モノクローナル抗体R31/1 Bは96%ま
で結合を抑制したがPBVでな(細胞を前処理したとき
はわずかであった。LFA−3と反応性のコントロール
抗体TS2/9 (異なるリンパ球表面抗原)は細胞ま
たはPBVのいずれを前処理したときも有意の抑制効果
はなかった。この実験は人工膜の若干量の不純物のない
I CAM−1自体が観察された細胞粘着を媒介してい
ることおよび粘着は結合性細胞上のLFA−1に依存し
ていることを示している。
人工膜中のI CAM−1への細胞の結合はまたLFA
−1依存性粘着系の2つの他の特性:温度依存性と2価
カチオンの必要性を示した。第14図に示すように、C
on−A芽球はPBV中のICAM−1に37℃で最も
効果的に、22℃で部分的に、4℃で極めて貧弱に結合
した。第15図に示すように、結合は完全に2価カチオ
ンの存在に依存している。住理掌上の濃度においては、
M g 2”は単独で最高の細胞結合を示したが、Ca
”の単独は極めて低レベルの結合を示した。しかしなが
ら、c”と組合せた通常濃度の1/10のM g ” 
”は相乗効果を有し最高の結合を示した。
要約すれば、人工膜中に含有させた精製ICAM−1に
対する細胞結合の特異性、モノクローナル抗体による特
異的抑制、および温度および2価カチオンの必要性はI
 CAM−1がLFA−1依存性の粘着系の特異的リガ
ントであることを示している。
実施例22 アレルギーおよび毒性バッチ試験反応におけるI CA
M−1とHLA−DRの発現 5人の正常人の皮ふ生検をそのI CAM−1およびH
LA−DR発現について行った。ある血管中の内皮細胞
は通常I CAM−1を発現するけれども、正常度ふか
らのケラチン細胞にはICAM−1は発現しないことが
判った。正常度ふ生検からの任意ケラチン細胞上のHL
A−DRの染色は観察されなかった。ICAM−1とク
ラス■抗原の発現動力学をアレルギー性および毒性成ふ
傷害の生検の細胞において検討した。検討した6人の対
象者の半分がハブテンの適用後4時間でicA?1−1
を発現したケラチン細胞を有していることが判った(第
10表)。ハブテンへの露出時間によりケラチン細胞上
にI CAM−1を発現する人の割合が増大し、また4
8時間までにケラチン細胞当りより多くのI CAM−
1発現を示す染色強度も増大した。事実、この時点で、
すべての生検のケラチン細胞の部分がI CAM−1に
対して陽性に染色した。72時間(ハプテン除去後24
時間)で、8人の対象者の7人がケラチン細胞にICA
M−1を発現しており、1人の対象者のrCA’M−1
発現は48〜72時間の間に弱くなった。
第10表 アレルギーパッチ試験生検からのケラチン細胞上のI 
CAM−1およびHLA−DRの誘起の動力学 正常皮ふ    5000 4 48″ 2 1サンプルは少なくとも小群のケラチン細胞が染色した
場合に陽性とみなした。
ゝすべでのパンチはこの時点で除去した。
組織学上、ハプテンの適用後4時間で採取した生検から
のケラチン細胞上のI CAM−1の染色像は通常小群
生状であった。48時間後、ICAM −1はケラチン
m胞の大部分の表面上に発現し、傷害の中心および周辺
間に差異はなかった。染色強度はケラチン細胞が爪角質
層に近づいたとき減少した。これは傷害の中心および周
辺から採られた生検において見い出された。また、この
時間でも、パッチ試験は陽性であった(湿潤、紅斑、小
胞)。
異なるハプテンを感受性個々人に適用してもICAM−
1発現における差異は見られなかった。ケラチン細胞以
外にも、I CAM−1は傷害部位でいくつかの単核細
胞および内皮細胞上にも発現した。
アレルギー皮ふ傷害のケラチン細胞上でのHLA−DR
の発現はI CAM−1の発現よりも頻度は小さかった
。検討した対象者のうち、ハプテン適用後24時間まで
にHLA−DRに陽性に染色したケラチン細胞による傷
害を有するものはなかった。事実、わずかに4人の生検
サンプルがHLA−DRを発現したケラチン細胞を有す
るに過ぎず、HLA−DRに陽性でI CAM−1に陽
性でないケラチン細胞を有する生検はなかった(第10
表)。
アレルギーパッチ試験傷害と対照的に、はず油またはラ
ウリル硫酸ナトリウムで誘発させた毒性パッチ試験傷害
は試験のすべての時点でその表面にI CAM−1を殆
んど示さないケラチン細胞を有していた(第11表)。
実際に、パンチ適用後48時間で、これはアレルギー性
バッチ試験対象者における最適の時点であるが、14人
の毒性バッチ試験対象者のうちの1人が傷害中にICA
M−1を発現するケラチン細胞を有していた。また、ア
レルギー性バンチ試験生槍と対照的に、毒性パッチ試験
傷害のケラチン細胞上に)ILA−DRは発現しなかっ
た。
これらのデータはI CAM−1が免疫系炎症中で発現
し毒性系炎症では発現しないことを示しており、かくし
て、ICAM−1の発現は、疾患が免疫抑制治療剤の拒
絶または尿毒性によるのがどうかの判断が難しい腎移植
患者における急性腎疾患のような免疫系および毒性系炎
症を区別するのに使用できる。腎生検およびI CAM
−1発現の向上の評価が免疫系拒絶と非免疫系毒性反応
の区別を可能にするであろう。
第11表 毒性バッチ試験生検からのケラチン細胞上のI CAM
−1およびHLA−DRの誘起動力学4     40
00 8     31”0O 243100 48’14100 1サンプルは少なくともケラチン細胞の小群が染色され
た場合陽性とみなした。
ゝすべでのバッチはこの時点で除去した。
実施例23 良性成ふ病中のI CAM−1とHLA−DRの発現 種々のタイプの炎症性成ふ病を有する患者からの傷害の
皮ふ生検からの細胞をそのI CAM−1とHLA−D
Rの発現について検討した。アレルバー性接触湿疹、天
庖疹、および扁平苔宿の生検中のケラチン細胞の1部は
I CAM−1を発現した。扁平苔層は48時間アレル
ギー性バッチ試験生検で見られた結果と同等か幾分強い
像により最も強く染色を示した(第12表)。アレルギ
ー性パッチ試験の結果と同様に、最も強いICAM1染
色は高単核細胞浸潤部位で見られた。さらにまた、試験
した11の扁平苔唐生検のうちの8つはケラチン細胞上
でHLA−DR全発現ついて陽性であった。
発疹とじんま疹を有する患者の皮ふ生検からのケラチン
細胞上のI CAM−1の発現は少なかった。これらの
疾患を有する試験した7人の患者のうち4人のみが傷害
部位でI CAM−1を発現したケラチン細胞を有して
いた。HLA−DR全発現1人の患者においてのみであ
り、これはICAM=1と関連していた。
試験した良性炎症皮ふ病のすべてからの内皮細胞および
単核細胞浸潤の部分は変化度合で1.CAM−1を発現
していた。
第12表 良性成ふ病からのケラチン細胞上の ICAM、−1とHLA−DRの発現 診 断  生横数 IC靜−1)ILA−ORICAM
−1とのみ  のみ  HLA−DR 扁平苔廖 11308 天庖癒 220 0 発    疹    3  2   0    01サ
ンプルは少なくともケラチン細胞の小群が染色された場
合陽性とみなした。
実施例24 乾廚皮ふ病のケラチン細胞上でのI CAM−1発現 乾徊を有する5例の患者からの皮ふ生検中のI CAM
−1発現をPUVA治療の開始前および治療途中で周期
的に検討した。生検は組織学によって確認した古典的軟
石を有する5例の患者から得た。生検はPUVA治療の
前および指示された時間中に連続的に採取した。PUV
Aは週に3〜4回投与した。生検は5例の患者の乾層斑
の周辺から採取し、生検以外に、これら患者の4人の臨
床的に正常な皮ふからも採取した。
各新鮮皮ふ生検試料を凍結し、液体チッ素中に保存した
。6ミクロンの保存切片を一夜室温で風乾し、アセトン
中で10分間固定し、直ちに染色しまたはアルミニウム
ホイルで包み染色するまで一80℃で保存した。
染色は次の方法で作った。切片をモノクローナル抗体で
インキュベートし、ジアミノベンジジン11.0□、基
質を用いて3段階イムノパーオキシダーゼ法により染色
した[5tein、 H,等、八dv、 (:ance
rRes、  42 : 67−147、(1984)
3.へん桃腺およびリンパ節を抗ICAM−1およびH
LA−DR染色用の陽性コントロールとして用いた。−
次抗体の不存在下で染色した組織は陰性コントロールで
あった。
HLA−DRに対するモノクローナル抗体をBecto
n Dickinson社(カリホルニア州マウンテン
ヒニー)から購入した。抗ICAM−1モノクローナル
抗体はR6−5−D6であった。パーオキシダーゼ接合
ウサギ抗マウスIgおよびパーオキシダーゼ接合ブタ抗
ウサギIgはスウェーデン、コペンハーゲンのDAKA
PATTSより購入した。ジアミノベンジジン−テトラ
ヒドロクロリドはシグマ社(セントルイス)より得た。
試験の結果は数種の血管の内皮細胞が戻患および正常皮
ふの両方でICAM−1を発現していることを示したが
、染色強度およびICAM−1を発現する血管の数は乾
癖皮ふ病変内で増大した。
さらに、5例の患者からの未治療乾癖皮ふ病変のケラチ
ン細胞中のICAM−1の発現像はわずかに小群の細胞
染色から多数のケラチン細胞が染色されているまでに変
化した。PUVA治療の途中では、2例の患者(患者2
と3)のICAM−1発現は臨床的軽快に先行しである
いは同時に著しい低減を示した。患者1.4および5は
、それぞれ、臨床的軽快あるいは悪化に相関してP U
VA治療中にI CAM−1発現を減少あるいは増大さ
せた。PUVAUV前後の正常皮ふからのケラチン細胞
上ではI CAM−1発現はなかった。このことはPU
VAは正常皮ふからのケラチン細胞上にICAM−1を
誘起しないことを示している。
注目すべきことは単核細胞浸潤密度はケラチン細胞上の
ICAM−1発現量と相関していることであった。この
ことはI CAM−1発現も弱まったときPUVAUV
中の傷害中の単核細胞の数も減少することおよびケラセ
ン細胞上のI CAM−1発現がより顕著になったとき
PUVAUV中の単核細胞の数が増大することの両方に
関係している。内皮細胞および皮ふ単核細胞もまたI 
CAM−1陽性である。臨床的に正常な皮ふにおいては
、I CAM−1発現はケラチン細胞の標識化なしで内
皮細胞に確認された。
ケラチン細胞上のHLA−DRの発現は可変的であった
、。I CAM−1陽性でないHLA−DR陽性生検は
存在しなかった。
要約すれば、これらの結果は、治療前では、I CAM
−1発現はケラチン細胞上で高く、単核細胞浸潤密度と
相関していることを示している。
PUVAUV中は、I CAM−1染色の著しい減少が
臨床的改善と平行して見られる。組織学的には、皮ふ浸
潤は消失していた。臨床的悪化が治療中に見られる場合
には、ケラチン細胞上のICAM−1の発現並びに皮ふ
浸潤密度も増大した。臨床的軽快が治療中に見られたと
きは、ケラチン細胞上のI CAM−1染色の同時の減
少並びに皮ふ浸潤の減少があった。即ち、ケラチン細胞
上のICAM−1の発現は皮ふの単核細胞浸潤密度に相
応していた。これらのデータはPUVA治療に対する臨
床的応答は単核細胞のよりおだやかな下降と平行してケ
ラチン細胞上のI CAM−1発現の促進された減少を
もたらすことを示している。このことはケラチン細胞上
のI CAM−1発現が皮ふ浸潤の開始および持続に応
答性であること、およびPUVA治療がI CAM−1
を下方調整し皮ふ浸潤および炎症応答を緩和しているこ
とを示している。データはまたPUVAUV中のケラチ
ン細胞上のHLA−DRが発現が変化性であったことも
示している。
乾震傷害のケラセン細胞上のI CAM−1発現は傷害
臨床上の厳正さおよび皮ふ浸潤の大きさと相関している
。即ち、I CAM−1は乾磨において中心的役割を発
揮し、その発現の抑制および/またはその単核細胞上で
のCD18コンブvツクスとの相互作用の抑制は本病変
の有効な治療となるであろう。さらにまた、ケラチン細
胞上の[CAM−1発現をモニターすることは乾揖の診
断、予防、および治療経過を評価するための有効な手段
となるであろう。
第13表 PUVAUV中および治療前の乾肘皮傷害および臨床的
に正常な皮ふのセラチン細胞によるI CAM−1発現 1日 1週 2!! + ÷ + + ++ + ++ 十+ + +++ + + 7週 10週 (+) (++)(÷)+++ 強陽性ケラチン細胞 明らかな陽性ケラチン細胞 弱陽性ケラチン細胞 極めてわずかな拡散陽性ケラチン細胞 陽性染色なし 臨床的軽快 0  〃 悪化 実施例25 悪性成ふ病中のI CAM−1とHLA−DRの発現 良性成ふ状態の病変とは異なり、悪性成ふ傷害からのケ
ラチン細胞上のI CAM−1の発現は変化に富んでい
た(第14表)。試験した皮ふT〜細胞リンパ腫23例
のうち、I CAM−114性ケラチン細胞は14例の
みにおいて同定された。菌状息肉腫病変の生検からのケ
ラチン細胞では、病気の進行がより前の段階に進むにつ
れてそのICAM1発現を消化する傾向にあった。しか
しながら、I CAM−1発現は皮ふT細胞リンパ腫病
変の殆んどからの変化割合の単核細胞浸潤上に見られた
試験した残りのリンパ腫のうちでは、8つのうち4つが
l CAM−1を発現したケラチン細胞を有していた。
試験した悪性成ふ病を有する29人の患者のうち、5例
はI CAM−1を発現することなしにHLA−DRを
発現したケラチン細胞を有していた(第14表)。
第14表 悪性成ふ病からのケラチン細胞上の I CAM−1およびHL A −D Rの発現CTC
LJFI CTCL、?IFII−111 CTCL、5S CTCL、ラーヅ細胞 BCL 皮ふ白血病 凰各サンプルは少なくともケラチン細胞の小群が染色さ
れた場合陽性とみなした。
実施例26 ヒト末梢血単核細胞の増殖上の抗I CAM−1抗体の
効果 ヒト末梢血単核細胞を抗原またはマイトジェンの存在お
よび認識より誘起させ増殖させる。マイトジェン、コン
カナバリンAまたはT細胞結合性抗体OK T sのよ
うなある種の分子は末梢血単核細胞の非特異的増殖を引
き起こす。
ヒト末梢血単核細胞はこれらが特異的抗原を認識し得る
細胞の細部体群(5ubpopulation )から
なる点で不均質である。特定の特異抗原を認識し得る末
梢血単核細胞がその抗原に出会った場合、単核細胞の上
記細部体群の増殖は誘起される。破傷風トキソイドおよ
びキーホールリンベットヘモシアニンは末梢単核細胞の
細部体群により認識される抗原の例であるが感応化した
個体中のすべての末梢単核細胞によって認識されるもの
ではない。
細胞−細胞粘着を必要とすることが知られている系中で
のヒト末梢血単核細胞の増殖的応答を抑111jlする
抗I CAM−1モノクロ一ナル抗体R6−5−D6の
能力を試験した。
末梢血単核細胞をフイコールーベーグ(Ficoll−
Paqua−、ファルマシア社)勾配で製造者が推奨す
るようにして精製した。界面を集めたのち、細胞をRP
M11640培地で3回洗浄し平底96ウエルマイクロ
タイタープレート中で10%ウシ胎児血清、2mMグル
タミンおよびジェンタマイシン(50μg/m1)を加
えたRPM11640培地中で工Oh細胞/ m it
の濃度で培養した。
抗原、T−細胞マイトジェン、コンカナバリンへのいず
れか(0,25ug/ +y1);T−細胞結合性抗体
OKT、(0,001μg/n+jり;キーホールリン
ペットヘモシアニン(10g/mA)または破傷風トキ
ソイド(供給源からの1:100希釈物)を上記のよう
にして培養した細胞中に抗I CAM−1抗体(R6−
5−D6;最終濃度5g/ mlの存在または不存在下
に加えた。細胞はアッセイが終了する前の3.5日(コ
ンカナバリンA試験)、2.5日(OKT3試験)、ま
たは5.5日(キーホーフレリンペットヘモシアニンお
よび破傷風トキソイド試験)で培養した。アッセイ終了
前18時間で、2.5μCiの3H−チミジンを培養物
に加えた。細胞増殖を末梢血単核細胞によるDNAへの
チミジンの取り込みを測定することによってアッセイし
た。取り込まれたチミジンを集め液体シンチレーション
カウンター中で計数した(Merluzzi等、J、 
Immuno1、  139 : 166−168 (
1987))。これらの実験の結果は第16図(コンカ
ナバリンA試験)、第17図(OKTs試験)、第18
図(キーホールリンベットヘモシアニン試験)、および
第19図(破傷風トキソイド試験)に示す。
抗I CAM−1抗体は単核細胞中の非特異T−細胞マ
イトジエン、ConAH非特異的T−細胞会合抗原、0
KT−3;および特異抗原、キーホールリンペットヘモ
シアニンおよび破傷風トキソイドに対する増殖的応答を
抑制することが判明した。
抗I CAM−1抗体による抑制は抗LFA−1抗体の
抑制効果と匹敵し、I CAM−1はLFA−1の官能
性リガントであることおよびICAM−1のアンタゴニ
ストは特異的防御系応答を抑制するであろうことを示唆
している。
実施例27 混合リンパ球反応についての抗I CAM−1の効果 前述したように、ICAM−1はり、FA−1依存性細
胞粘着より媒介された免疫応答中の有効な細胞相互作用
のために必要である。免疫応答または炎症疾患中のI 
CAM−1の誘起は白血球の相互または内皮細胞との相
互作用を可能にする。
2例の無関係の個人からのリンパ球を各互いの存在下で
培養したときは、芽球形質転換およびリンパ球の細胞増
殖が観察される。1つの集団の白血球を第2集団の白血
球の存在へのこの応答は混合リンパ球反応(MLR)と
して公知であり、リンパ球のマイトジェンの添加に対す
る応答と同類である(Immunolo  The 5
cience of Self−NonselfDis
crimination、 Klein、 J、 Jo
hn G11ley & 5ons社、NY (198
2) 、pp 453−458)。
抗I CAMモノクローナル抗体のヒトMLRに対する
効果について試験した。これらの実験は次のようにして
行った。末梢血を正常な健康ドナーから静脈穿刺により
採取した。血液をヘパリン化チューブに集め、室温でP
unk’s G (G1800社)平衡塩溶液(B S
 S)で1:1に希釈した。血液混合物(20m6)を
1511INのPicoll/1lypaque密度勾
配(ファルマシア社、密度1.078、室温〉上に層化
し、t o o o Xgで20分間遠心した。
次いで界面を集め、Punk’s G中で3回洗浄した
細胞をヘラシトメーター上で計数し、0.5%のジエン
タマイシ、l  mM L−グルタミン(GrBCO社
)および5%加熱不活化(56℃、30分)ヒトAB血
清(フローラボラトリーズ社)とを含むRPMI−16
40培地(G1800社)(以下、RPMI培地と呼ぶ
)中に再懸濁させた。
マウス抗−ICAM−1(R6−5−06)をこの実験
で用いた。すべてのモノクローナル抗体(ジャックソン
イムノリサーチラボラトリーズ社、ボストン、MAによ
り腹水から調製された)を精製IgG調製物として用い
た。末梢血単核細胞(PBMC)はリンプロ(Linb
ro )丸底マイクロタイタープレート(R76−01
3−06)中で6.25X10’細胞/111で培地中
で培養した。
別々のドナーからのスチミュレーター細胞をioo。
Rで照射し、レスボンダー細胞と同じ濃度で培養した。
培養当りの総容量は0.2mj!であった。コントロー
ルはレスボンダー細胞単独およびスチミュレーター細胞
単独を含んでいた。培養プレートを37℃で5%CO!
−湿潤空気雰囲気中で5日間インキュベーとした。各ウ
ェルを0.5μCiのトリチウム化チミジンMHT) 
 にューイングランドニエクレア社)で培養の最後の1
8時間脈動させた。ある場合には、2経路(two−w
ay) MLRを行った。そのプロトコールは第2ドナ
ー細胞を照射により不活化しなかった以外は同じであっ
た。
細胞をガラス繊維フィルター上に自動化マルチプルサン
プルハーベスタ(5katron社、ノルウェー)を用
いて採取し、水およびメタノールですすいだ。フィルタ
ーをオーブン乾燥させ、アクアゾル中でベツグマン(L
S−3801)液体シンチレーションカウンターで計数
した。結果は6例の個々の培養物について平均CPM士
標準誤差として示している。
第15表は精製抗ICAM−1モノクローナlし抗体が
20 ng、/ m (lで明らかな有意の抑制でもっ
て投与量依存の形でMLRを抑制していた。精製マウス
+gGは殆んどあるいは全く抑制効果を示さなかった。
抗I CAM−1モノクロ一ナル抗体によるMLRの抑
制は抗体を培養の最初の24時間以内で加えたとき生じ
る(第16表)第15表 1経路(one−ivay)リンパ球反応についての抗
I CAM−1抗体の効果 4454±143 + 148 ± 17 + + +   mlgG(10,0μg)   36,882
±1.823(14χ)4   mlgG(0,4μg
)   35.500±1.383(17χ)→ +   R6−5−06(0,4μg)  16.14
2±858 (62χ)aレスボンダー細胞(6,25
X 10’ / mj2)トスチミエレーター細胞(6
,25X10’/ml1、100ORでの照射) 0最終濃度(μg/111g)でのI CAM−1に対
する精製モノクローナル抗体(R6−5D6)または精
製マウスI gG (mI gG)5〜6個の培養物の
平均士標準誤差、()内の数はMLRの%抑制を示す 第16表 培地 2054±14 476±132 247±75
+  培地  189±16   nd@nd+ −培
地 1,860±615   nd    n、dルス
ボンダー細胞(6,25X I O5/ me)bスチ
ミュレーター細胞(6,25X10’/mjり C培養培地またはI CAM−1に対する精製モノクロ
ーナル抗体(R6−5−06) 、10μg、/mj+
で日Oで24時間間隔で加えた。
4〜6個の培養物の平均値上標準誤差 ’ nd−測定せず 2%抑制 要約すれば、I CAM−1に対する抗体のMLRを抑
制する能力はI CAM−1モノクロ一ナル抗体が急性
移植拒絶に治療的利用性を有していることを示している
。I CAM−1モノクロ一ナル抗体はまたLFA−1
/ICAM−1調整細胞−細胞相互作用に依存する関連
免疫媒介不整における治療的利用性を有している。
上記の実験はI CAM−1に対するモノクローナル抗
体の添加が反応の最初24時間中に加えたときに混合リ
ンパ球反応(MLR)を抑制することを示している。さ
らにまた、ICAM−1はインビトロ培養中のヒト末梢
血単核細胞について状態向上なる。
さらにまた、I CAM−1は静止ヒト末梢血リンパ球
または単核細胞上には発現しないことが見い出された。
I CAM−1は単独培養細胞または混合リンパ球反応
での無関係ドナー細胞との共培養細胞の単核細胞上で、
通常のフローサイトメトリック分析を用いることにより
状態向上される。
単核細胞上でのこのI CAM−1の状態向上は炎症の
指示剤として、特に、I CAM−1が急性または慢性
炎症を有するヒトの新鮮単核細胞上で発現する場合に使
用できる。
活性化単核細胞に対するt CAM−1の特異性および
I CAM−1に対する抗体のMLRを抑制する能力は
I CAM−1モノクロ一ナル抗体が急性移植拒絶およ
び細胞−細胞相互作用を必要とする関連免疫媒介不整に
おける診断上および治療上の潜在力を有し得ることを示
している。
実施例28 抗ICAM−1および抗LFA−1抗体の混合投与の相
乗効果 実施例27で示したように、MLRは抗ICAM−1抗
体によって抑制される。MLRはまた抗LFA−1抗体
によっても抑制できる。抗ICAM−1および抗LFA
−1抗体の組合せ投与が促進されたあるいは相乗的効果
ををするかどうかを決定するために、MLRアッセイ 
(実施例27に記載したようにして行った)を2つの抗
体の種々の濃度の存在下で行った。
このMLRアッセイは抗ICAM−1+抗LFA−1の
組合せが、抗体単独では劇的にMLRを抑制しない濃度
において、MLR応答を抑制するのに著しい効力がある
ことを示した(第17表)。
この結果は抗ICAM−1抗体(またはそのフラグメン
ト)と抗LFA−1抗体くまたはそのフラグメント)を
共投与することを含む治療が改善された抗炎症治療を与
える能力を有することを示している。そのような改善さ
れた治療は治療上有効である他の方法よりもより低い抗
体投与量の投与を可能にし、また高濃度の個々の抗体が
抗イデオタイブ応答を誘起するような場合に重要性を示
す。
第17表 混合リンパ球反応において抗ICAM−1と(R3,1
)抗LFA−1との各種投与量での効果 抗−ICAM−1(R6−5−06) 抗−LFA−10,004,02,1,52,50,0
0?   31 54 69  700.0008  
 1    7  28 4B  62  710.0
04   0   13  30 50 64  72
0.02   29   38  64 75 84 
  B2O,192,59091929292 実施例29 MLRにおける抗I CAM−1と他の免疫抑制剤との
次善投与量での混合投与の付加的効果実施例28で示す
ように、MLRは抗ICAM−1抗体と抗LFA−1抗
体の組合せによって抑制される。抗I CAM−1と他
の免疫抑制剤〔デキサメタソン、アゼチオビリン、シク
ロスポリンAまたはステロイド(例えば、プレドニソン
等の)のような〕との混合投与も改善された効果を有す
るかどうかを見るために、MLRアッセイを、実施例2
7のプロトコールによるようにして、他の免疫抑制剤と
組合せたR6−5−D6の次善濃度(即ち、薬剤を単独
で対象物に対して投与する最適濃度よりも低いであろう
濃度)を用いて行った。
データはR6−5−06の抑制効果が次善投与量のデキ
サメタソン(第18表)、アゼチオビリン(第19表)
およびシクロスポリンA(第20表)の抑制効果を少な
くとも付加されていることを示している。このことは抗
I CAM−1が公知の免疫抑制剤の必要投与量の低減
、即ち、その有毒副作用の低減において有効であり得る
ことを意味する。抗I CAM−1抗体(またはそのフ
ラグメント)を用いてそのような免疫抑制を得るのに、
この抗体(またはそのフラグメント)と単一の追加の免
疫抑制剤または2種以上の追加の免疫抑制剤の組合せと
の投与を行うことが可能である。
第18表 ヒトMLRでの抗I CAM−1と デキサメタソンの効果 第19表 ヒトMLRでの抗I CAM−1と アゼチオビリンの効果 培地              156スチミエレー
ダー(S)                    
    10ルスfンダー  (R)        
              4.461RxS   
                        3
4.224RXS         R6−5−06(
8)        26,224RxS      
   Dex  (50)           14
 158RxS      R6−5−06(8)+D
ex(50)    7,7593 9 7 Dex:デキサメタソン 培地 ス子ミニレータ−(S) レスポンダ−(R) X5 RxS         R6−5−06(8)RXS
         アゼチオピリンRxS     R
6−5−D6(8)+yアゼチオピリン1)8 74 3.419 49.570 44 374 42.710 34.246 第20表 ヒトMLRでの抗I CAM−1と シクロスポリンAの効果 培地               87スチミユレー
ター(S)                    
     206レスポングー  (R)      
                   987RXS
                         
   31.640RxS          R6−
5−06(8)         26.282   
 17RxS          CyA  (10)
           23,617    25Rx
S      R6−5−06(8)+CyA(10)
   19.204    39実施例30 移植した同種異系臓器の拒絶を抑制するのにおける抗I
 CAM−1抗体の効果 同種異系移植臓器の拒絶を抑制するのにおける抗I C
AM−1抗体の効果を示すために、カニクイザルにCo
51m1等の方法(TransplanL、Proc。
L3:499−503 (1981))に従って同種異
系の腎臓を移植した、ただし、麻酔薬としてバリウム(
valium ) とケタミンを用いる修正を加えた。
即ち、腎臓移植を本質的に次のようにして行った。異型
腎アログラフトを3〜5111gのカニクイザルに、バ
リウムとケタミンによる麻酔の誘起後、本質的にMar
quetにより開示されたようにして行った(Marq
uet等、Medical Primatology、
 Part■、Ba5e1. Karger、 p、 
 125 (1972) )。
大動脈または大静脈のバッチ上のドナー腎臓の末端−側
面アナストモーシス(anastpmoses )を7
−0ブロレン(Profane )縫合線を用いて構築
した。ドナー尿管をスパチュラ処理し外のう的方法によ
ってブラッグ−中に埋め込んだ(Taguchi、 Y
等、Dausset等編、Advances in T
ransplantation、。
バルチモア、ウィリアムス アンド ゥィルキンス、p
393 (1968))、腎機能をla間毎にまたは2
週間毎の血清クリアチニン測定によって評価した。さら
に、頻ばんなアログラフト生検をm織病理学検査用に採
取し、完全解剖をすべての死んだ受容体で行った。殆ん
どの受容体において、両側性腎摘出を移植時に行い、そ
の後の尿毒症列をアログラフト生存の終点とみなした。
いくつかの受容体においては、片側の生腎摘出と対何尿
管ライゲーションを移植時点で行った。アログラフト拒
絶が生じたとき、回加尿管上のライゲーチュアを除去し
、正常腎機能の再生と受容動物の免疫学的モニターを続
ける機会を得た。
モノクローナル抗体R6−5−D6を12日間毎日投与
したが、移出前2日から1〜2■/贈/日の投与量で開
始した。クレアチニンの血清量を周期的に試験して拒絶
をモニターした。同種異系腎の免疫系拒絶に対する抗I
 CAM−1抗体の効果は第21表に示す。
第21表 カニクイザルの予防的プロトコールにおける腎アログラ
フト生存を延長するのにおけるR6−5−06の活性 対照1 〃 2 〃 3 〃 4 # 5 〃 6 15 19 17 25 23 27 7 l1 1.0 1.0 1.0 1.5 1.0 2.0 0.5 0.5 M 1 0         0.5 2 1サルは移植前2日から12日間毎日R6−5D6が投
与された。
ゝ死因はわからなかった。潜在的マラリャの証拠があっ
た。
C腎梗塞死 1988年8月15でまだ生存中 上記の結果はR6−5−D6が同種異系移植を受は入れ
たサルの寿命延長に有効であることを示している。
実施例31 移植臓器の急性拒絶を抑制するのにおける抗ICAM−
1抗体の効果 抗I CAM−1抗体が移植拒絶の急性モデルにおいて
有効であることを示すために、R6−5−D6を治療中
のまたは急性腎拒絶モデルにおいても試験した。このモ
デルにおいて、サル腎臓を移植しく実施例30のプロト
コールを用いて)、15■/ kgのシクロスポリンA
(CyA)を筋注で組織周辺的に安定な腎機能が得られ
るまで投与した。
次に、CyA投与量を血液クレアチニン値の上昇で示さ
れるような拒絶が生じるまで2.5■/kg増分量で2
週間毎に低減した。この時点で、R6−5−D6は10
日投与し、生存時間をモニターした0重要なことは、こ
のプロトコールにおいては、CyAの投与量が急性拒絶
状態が生ずると同時に変化しないので次善のま−である
ということに留意することである。このモデルにおいて
は、抗体援助を有しない組織学的対照(N=5)は拒絶
状態の開始から5〜14日間生存する。これまで、6匹
の動物をこのプロトコールにおいてR6−5−D6を用
いて試験したく第22表)、これら動物の2匹はまだ生
存している(R6−5−D6の投与後にl12:31日
間、およびl5:47日間)、2匹の動物はR6−5−
D6治療開始後38日および55日間生き、2匹の動物
は急性拒絶以外の原因で死亡した(−匹はcy、a、毒
性で死亡し、−匹は麻酔下でR6−5−06を投与して
いる間に死亡した)、このモデルはR6−5−D6を最
初から用いた臨床状態とより密接に近似している。
第22表 カニクイデルでの治療プロトコールでの腎アログラフト
生存を延長するのにおけるR6−5−D6の活性 対照0 24 21 3 9 12 14−98 1 4 1 2 7− 8 d 5  11 〉311 サルは拒絶開始後10日間毎日1〜2■/kgのR6−
5−D6を投与された。
クレアチニン値がCyA投与量の低減の結果として増大
しR6−5−D6治療を開始した5匹の動物は援助治療
を用いなかった以外は前述の治療プロトコールを用いて
試験した。
生存/後治療の日数はクレアチニン値が上昇し始めたす
ぐからの日数を示す。
4麻酔中に死亡、クレアチニン値は低かった。
″CyA毒性による死亡。クレアチニン値は低かった。
’  1988年8月15日でまだ生存している。
実施例32 ICAM−1の末端切取り誘導体の遺伝子構築および発
現 天然状態において、I CAM− 1は5つの免疫グロ
ブリン様ドメインの細胞外領域トランスメンブランドメ
インおよび細胞質ドメインを含有する細胞膜結合たん白
質である。望ましいのはICAM−1から分泌した可溶
物を発現できる点でトランスメンブランドメインおよび
/または細胞質ドメインを欠落するI CAM−1の官
能性誘導体を構築することであったー。これらの官能性
誘導体はICAM−1遺伝子のオリゴヌクレオチド関連
変異誘発およびその後の変異遺伝子による投入後のサル
細胞中での発現により構築した。
アミノ酸置換右よび/または末端切取り(Trunca
ted )誘導体を与えるICAM−1遺伝子の突然変
異はにunkel, T.  の方法により発生させた
(Proc.Natl, Acad, Sci.(U.
S,A.)  8 2 :48g−492 (1985
))。上記のようにして調製したICAM−I CDN
Aを制限エンドヌクリアーゼSaltおよびKpJで消
化し、得られた1.8 kb DNAフラグメントをプ
ラスミドベクターCDM8にサブクローン化した(Se
ed, B,等、Proc, Natl,^cad, 
Sci.  (U,S,A.)  8 4 : 336
5−3369  (1987)]。次1ご、巳, Co
li(BW3 1 3/P 3)のdut− 、u匹−
株をpCDl。8Cと表示する上記構築物で形質転換し
た。単一ストランドウラシル含有鋳型を形質転換体から
ヘルパーファージR408  (ストレータジーンR)
で感染させることによって救援(rescue)  し
た。
次いで、変異体ICAM−4 cDNAを不整合ベース
を存するオリゴヌクレオチドとの第2ストランド合成お
よび引き続<」゛宿主(MC1061/P3)の得られ
たヘテロ二本鎖体による形質転換を開始するごとによっ
て産性させた。変異体を上記変異オリゴヌクレオチドを
導入した新たに創生したエンドヌクレアーゼ制限サイト
についてスクリーニングすることによって単離した。変
異体I CAM−またん白質は標準DEAEーデキスト
ラン法( Selden. R,F.等s Curre
nt Protocolsin Molecular 
Biology (^usebel, F.M.等編集
)、9、2.1−9.2.6  (198?>)を用い
て真核発現ペクタ−C0MB中で上記変異体DNAによ
るCos−7細胞の移入によって発現させた。
トランスメンブランドメインおよび細胞質ドメインを欠
落するが5つの免疫グロブリン様ドメインのすべてを含
有するI CAM− 1の末端切取り官能性誘導体を調
製した。30bp変異体オリゴヌクレオチド( CTC
 TCC CCC CGG TTC TAG ATTG
TC ATC ATC )を用いて位置452および4
53のアミノ酸チロシン(Y)およびグルタミン酸(E
) のコドンを、それぞれ、フニニルアラニン(F)お
よびほん訳停止コドン(TAG)に形質転換した。変異
体はその特異的Xbal制限サイトにより単離し、Y4
S2E/FSTAGと表示した。
変異体たん白質を発現させるために、CO8細胞に3種
の変異体サブクローン(#2、#7および#8)を移入
した。これら3種の変異体サブクローンによる移入の3
日後、培養上清および細胞溶解物を抗ICAM−1モノ
クローナル抗体RR1/1による免疫沈降および5DS
−PAGEによって分析した。ICAM−1は変異体サ
ブクローン#2および#8を移入した細胞の培養上清か
らは沈降したがこれら細胞の清浄剤溶解物からは沈降し
なかった。培養上清中に見い出されるICAM−1の分
子量はICAM−1の膜体に比し約5kd低下していた
が、これは変異体DNAから予想した大きさに一致する
。即ち、このICAM  1の官能性誘導体は可溶性た
ん白質として分泌している。これに対し、ICAM−1
は対照の天然ICAM−1を移入した細胞の培養上清か
らは免疫沈降せず、I CAM−1の膜体はCO8細胞
からは発現しなかったことを示していた。さらにまた、
ICAM−1は陰性対照の偽移入細胞からの培養上清ま
たは細胞溶解物からは免疫沈降してこなかった。
移入細胞から分泌した末端切取りICAM−1をI C
AM−1特異性抗体(R6−5−D6)によるイムノア
フィニティクロマトグラフによって精製し、細胞結合ア
ッセイでの官能活性について試験した。清浄剤オクチル
グルコサイドの存在下での精製後、天然I CAM−1
または末端切取り型分泌体を含有する調製物を0.25
%オクチルグルコサイドの最終濃度に希釈した(清浄剤
の臨界ミセル濃度以下の濃度)。I CAM−1のこれ
ら調製物をプラスチック96−ウェルプレート(Nun
c社)の表面に結合させて固相に結合したI CAM−
1を調製した。未結合物を洗い出したのち、表面上にL
FA−1を含有する5KW−3細胞の約75〜80%お
よび約83〜85%が、それぞれ、ICAM−1の天然
体および末端切取り体に特異的に結合した。これらのデ
ータは分泌型の末端切取り可溶性I CAM−1官能性
誘導体が免疫学的反応性および天然I CAM−1の特
徴であるICA?1−1依存性粘着を仲介する能力の両
方を保持していることを示している。
細胞質ドメインのみを欠落するI CAM−1の官能性
誘導体を同様な方法で調製した。25bpオリゴヌクレ
オチド(TCAGCACG TACCTCTAGAAC
CGCCA )を用いてアミノ酸476(Y)のコドン
をTAGはん訳停止コドンに変えた。この変異体はY”
b/TAGと表示した。この変異体を移入したCos細
胞の免疫沈降分析および5DS−PAGEは陰性I C
AM−1よりも約3 kd小さい分子量を有するI C
AM−1の膜結合体を検出した。上記変異体移入Cos
細胞の間接免疫螢光分析はLPS刺激ヒト内皮細胞上に
発現した天然I CAM−1と同様な点状染色像を示し
た。また、上記変異体DNAを移入した細胞は天然IC
AM−I DNAを移入したCos細胞と同じような形
でプラスチック表面上の精製LFA−1に特異的に結果
した(第23表)。
第23表 I CAM−1発現性細胞またはI CAM−1官能性
誘導体のLFA−1結合活性 偽           0       0天然IC
A?I−1200 Y4′h/TAG         20      
、 0実施例33 I CA M −1官能性ドメインのマフピングI C
AM−1の研究はその分子が7つのドメインを有するこ
とを見い出した。これらドメインのうちの5つは細胞外
であり(ドメイン5は細胞表面に最も近く、ドメイン1
は細胞表面がら最も遠い)、1つのドメインはトランス
メンブランドメインであり、1つのドメインは細胞質で
ある(即ち、細胞内に存在する)。どのドメインがIC
AM−iのり、FA−1に結合する能力に貢献するかを
みるために、エピトープマツピング(地図作製)試験を
用いた。そのような試験を行うためには異なる欠落変異
体を作製し、そのLFA−1を結合する能力について特
徴決定した。別に、I CAM−1のLFA−1に結合
する能力を干渉することが知られている抗ICAM抗体
を用いた試験を行った。かかる抗体の適当な例にはRR
1/1(Rothlein、 R,等、J、 Immu
noL  137 : 12701274 (1986
) )、R6,5(Springer。
T、A、等、米国特許出願第07/250,446号)
、L B −2(C1ark、 E、A、等、Leuk
ocyte Typing 1(A、 Bernard
等編集) SSpringer−Verlag 。
339−346 <1984)) 、またはCL203
(5taunton、 D、E、等、Ce11. 56
 : 849−853 (1989))がある。
I CAM−1の欠落変異体は種々の任意の方法によっ
て調製できる。しかしながら、そのような変異体は部位
特異的変異誘発によりまたは他の組換え手段(特定のた
ん白質領域をコードする配列を欠落させたI CAM−
1発現性遺伝子配列を構築することによるような)によ
り産生させるのが好ましい。そのような変異体を産生ず
るのに適する手順は当該技術において周知である。その
ような手順を用いて、3つのI CAM−1欠落変異体
を調製した。第1の変異体はアミノ酸残基F185〜P
284を欠落する(即ち、ドメイン3の欠落)。
第2の変異体はアミノ酸残基P284〜R451を欠落
する(即ち、ドメイン4および5の欠落)。
第3の変異体はY476より後のアミノ酸残基を欠落す
る(即ち、細胞質ドメインの欠落)。そのような試験の
結果はドメイン1.2および3が抗I CAM−1抗体
およびLFA−1とのICAM−1相互作用中に主とし
て含まれていることを示す。
実施例34 LFA−1結合に対してのI CAM−1変異の効果 I CAM−1がLFA−1に反応し結合する能力はI
 CAM−1分子のドメイン1中に存在するICAM・
−1アミノ酸残基によって仲介される〈第8.9および
10図)、シかしながら、そのような反応はI CAM
−1のドメイン2および3中に存在するアミノ酸の貢献
によって促進される。
即ち、本発明の好ましい官能性誘導体の内には、i C
AM−1のドメイン1.2および3を含有するI CA
M−1分子の可溶性はフラグメントが存在する。より好
ましいのはI CAM−1のドメイン1および2を含を
するI CAM−1分子の可溶性フラグメントである。
最も好ましいのはICAM−1のドメイン1を含有する
I CAM−1の可溶性フラグメントである。第11C
AM−1ドメイン内の幾つかのアミノ酸残基はI CA
M−1とLFA−1の反応中に含まれている。これらア
ミノ酸の他のアミノ酸による置換はI CAM−1のL
FA−1に結合する能力を変化させる。これらのアミノ
酸残基およびその置換体を第25図に示す。第25図は
得られた変異体I CAM−1分子のLFA−1に結合
する能力についてのそのような変異の効果を示す、第2
3〜25図においては、各残基はアミノ酸の1文字コー
ドについて記載し、次いでICAM−1分子中のその残
基の位置を示している。即ち、例えばE90”はI C
AM−1の位置90でのグルタミン酸残基を称す。同様
に、”E90V’は位置90のグルタミン酸残基と位置
91のバリン残基とからなるジペプチドを示す。置換配
列はスラッシュ(“/“)マークの右に示されている。
I CAM−1の■4、R13、C27、C58および
D60S61残基はLFA1結合中に含まれる。
これらアミノ酸の置換はI CAM−1のLFA−1へ
の結合能力を変化させる。例えば、■4のGによる置換
はLFA−1により少なくしか結合しない変異体I C
AM−1分子の形成をもたらす(第25図)。IOA、
M−1のR13残基のEによる置換は実質的に小さいL
FA−1への結合能力を有する変異体分子の形成を与え
る(第25図)。
I CAM−1のC58残基のHによる置換は実質的に
通常のLFA−1への結合能力を有する変異体分子を与
える(第25図)。I CAM−1のD60S残基のK
Lによる置換は実質的に小さいLFA−1への結合能力
を有する変異体分子を与える(第25図)。
第2ドメイン中のグリコジル化部位もまたLFA−1結
合中に含まれる(第23図)。N103のKによるまた
はA155NのSVによる置換はLFA−1を実質的に
結合し得ない変異体ICAM−1分子の形成をもたらす
。対照的に、グリコジル化部位N175のAによる置換
はその変異体ICAM−1のLFA−1結合能に実質的
に影響しないようであった。
第3ICAM−1ドメインの変異はICAM−1−LF
A−1,結合性を認知し得る種変化させないようであっ
た(第24図)。
実施例35 増大した生物学的半減アフィニティとクリアランス能力
を有するICAM−1の多量体形ICAM−1のドメイ
ン1と2をその免疫グロブリン長鎖のヒンジ領域に結合
させたキメラ分子を構築する。好ましい構築物はICA
M−1ドメイン2のC末端をヒンジ領域対しての丁度N
−末端の免疫グロブリン長鎖のセグメントに結合させて
、ヒンジ領域により付与されたセグメントフレキシビリ
ティを可能にする。ICAM−1ドメイン1と2はかく
して抗体のFabフラグメントを置換するであろう。I
gG類の長鎖への結合および動物細胞の生成はキメラ分
子の産生をもたらすであろう。IgAまたはIgMに由
来する長鎖を含有する分子の生成は2〜12個のICA
M−1分子を含有するより高多量体の分子の産生をもた
らすであろう。ICAM−1長鎖キメラ分子を産生ずる
動物細胞中での丁鎖遺伝子の共発現は4〜6ケのICA
M−1分子を含有するIgA分子と約10ケのICAM
−1分子を含有するIgMのケースとを主として与える
IgAとIgM多量体の適当な集合体を与えるであろう
。これらのキメラ分子は幾つかの利点を有する。第1は
、Ig分子を循環系中で長く滞在するよう設計し、これ
により生物学的半減期を改善できる。
さらにまた、これら加工分子の多量体性は、治療情状の
いかんによって、これら分子がより高い結合活性によっ
てライノウィルス並びに細胞表面LFA−1と反応でき
るようにし、かくして有効投与量を与えるべき投与に必
要な組換えたん白質の量を大いに低減させる。IgAお
よびIgMは鼻におけるような粘膜部位の分泌物中に通
常存在する高グリコジル化分子である。その高親水性は
粘膜中で結合する微生物およびウィルスを保持するのを
助長して細胞への結合を防止しまた上皮細胞膜バリヤー
の交差を防止する。即ち、これらの分子は増大した治療
効力ををする。IgMと特にIgAとは粘膜環境で安定
でありICAM−1構築物の安定性を増大させる。その
ようなICAM−1官能性誘導体を血液流中に投与する
場合、この誘導体も生物学的半減期を増大する。IgA
は補体を固定せず、従って、それが有害である用途にお
いて理想的であろう。IgGのHIMキメラを望む場合
には、補体への結合並びにFcレセプターとの反応中に
含まれる領域を変異させることが可能であろう。
実施例36 ICAM−1変異体の発現 オリゴヌクレオチド特異性変異誘発 1、8 kb Sal 1−Kpm 17ラグメント中
のICAM−1cDNAのコード領域を発現ペクタ−C
0MB中にサブクローニングした( 5eed、 Bo
等、Proc。
Nat1、 Acad、  Sci、   (口、S、
^、>   84:3365 〜3369 (1987
)]。Kunke1、 T、 の方法(Proc、 N
at1、Acad、 Sci、  (U、S、A、)’
82 : 488−492 (1985))および5t
aunton Do等の変法(5taunton D、
日0等、Ce1152:925−933 (1988)
)に従って、この構築物(pcD1、8)を用いてオリ
ゴヌクレオチド特異性変異誘発で使用する単一ストラン
ドウラシル含有鋳型を調製した。
要すルニ、B、 Co11株X5127をpcDl8で
形質転換した。単一コロニーを13μg/mf!のアン
ピシリンと8μg/mlのテトラサイクリンを含有する
1 mlのルリア ブロス(LB)培地(Oifco社
)中で近飽和まで増殖させた。100μlの培養物をR
408へルバーファージ(S tra tegene社
)で10の感染多重度(Mol)で感染させ、アンピシ
リンとテトラサイクリンを含む10m6のLB培地を3
7℃で16時間培養で加えた。10.000rpmで1
分間の遠心および上清の0.22μm濾過の後、ファー
ジ懸濁液をE。
Co1t BW313/ P 3を感染し、次いで、こ
れをアンピシリンおよびテトラサイクリンを加えたLB
寒天(Difco社)プレート上に塗布した。コロニー
を採取し、アンピシリンとテトラサイクリンを含む1 
mlのLB培地中で近飽和に増殖させ、ヘルパーファー
ジでMOI 10で感染させた。次いで、培養容量を2
501111に増大させ、細胞を一夜培養した。単一ス
トランドDNAを標準のファージ抽出により単離した。
変異体オリゴヌクレオチドをリン酸化し、第2ストラン
ド合成反応にpcD1、8鋳型と共に用いたC 5ta
unton D、E、等、Ce1152:925−93
3 (1988))。
移ニーと COS細胞を16〜24時間で50%の集密性となるよ
うに10amの組織培養プレート中にシード付けした。
次いで、CO8細胞をTBSで1度洗浄し、10%のN
u血清(Collaborative社)、511g/
allのクロロキーネ(ch1oroqu4ne )、
3μgの変異プラスミドおよび200μg/lelのD
EAE−デキストラン サルフェートを含有する4 a
llのRPMIで4時間培養した。細胞をその後10%
のDMSO/PBS次いでPBSで洗浄し、培養培地中
で16時間培養した。培養培地を新鮮培地で入れ替え、
48時間で、後移入COS細胞をトリプシン/ E D
 T A (Gtbco社)処理により懸濁し、HRV
結合用の2.10cmプレート並びに24ウ工ル組織培
養プレート中に細分した。72時間で、細胞を10ロブ
レートから5 mM EDTA/HBSSで採集し、L
FA−1コーテイングプラスチツクへの粘着および免疫
螢光分析用に加工した。
LFA−1およびHRV  ’− LFA−1を5KW−3からTS 2/4 LFA−1
mAbセファローズ上でイムノアフィニティクロマトグ
ラフにより精製し、2IIIMのMgC11゜および1
%のオクチルグルコシドの存在下にpH11,5で溶出
させた。LFA−1(10μg/200μA / 5 
cmプレート)を微生物学的ベトリ皿に211IMの門
gC1tを含むPBS (リン酸塩緩衝塩水)中でオク
チルグルコシドを0.1%に希釈し4℃で一夜インキユ
ベートすることによって結合させた。各プレートを1%
BSA (ウシ血清アルブミン)でブロックし、21I
IMのMgCβ2.0.2%BSA、0.025%のア
ザイド、および50μg/ll11のジェンタマイシン
を含有するPBS中で保存した。
5%FC3(ウシ胎児血清)、2+nMのMgCJ 、
、0、025%のアザイドを含有するPBS (バッフ
ァー)中の5ICr標識COS細胞をLFA−1コーテ
イングマイクロタイタープレート中で5μg/mlのR
RI/1およびR6,5の存在または不存在下に25℃
、1時間インキュベートした。粘着してない細胞をバッ
ファーで3回洗浄することにより除去した。粘着細胞は
EDTAの添加により10mMに溶出し、T−計算した
血−玉 RRI/1、R6,5、LB−2、またはCL203の
ような抗I CAM−1抗体は同定されている。これら
抗体がI CAM−1機能を抑制し得るならば、これら
の抗体はI CAM−1分子の特定の部位(これがまた
I CAM−1機能に重要である)に結合し得なければ
ならない。即ち、前述のICA?1−1の欠落変異体を
調製し、上記の抗ICAM−1抗体が上記欠落体に結合
し得る程度を測定することによって、欠落ドメインが機
能上重要であるかどうかを見ることができる。
I CAM−1は複合膜たん白質であり、その細胞外ド
メインは5つのIgaC−ドメインからなるものと予測
される。LFA−1を結合するのに含まれるドメインを
同定するには、ドメイン3、およびドメイン4と5 (
カルボキシル末端)をオリゴヌクレオチド特異性変異誘
発により欠落させ、COS細胞中で発現後官能的に試験
した。さらに、全細胞質ドメインを欠落させてI CA
M−1反応へのその潜在的影響を確認した。期待したよ
うに、細胞質ドメイン欠落体、Y476/’″はRRI
/1、R6,5、LB−2およびCL203の反応性の
喪失を示さないのに対し、ドメイン3の欠落体F184
−R451はCL203反応性の減少および喪失をもた
らした(第20図)。即ち、CL203エピトープはド
メイン4中に存在するようであるが、RRI/1.、R
6,5およびLB−2は2ケのアミノ末端ドメイン中に
存在するようである。
3つの欠落変異体はすべてLFA−1に対し野生型レベ
ルの粘着性を示した(第21図)。ドメイン12および
3中の予測β−ターンでのアミノ酸置換体も調製しCO
S細胞中での発現後機能性試験した。R6,5エピトー
プはドメイン2の配列EIIIGGAに局在化しまたド
メインl中にR39を含み得るが、RRI/1とLB−
2は共にドメインlのR13に依存している(第22図
)。
さらに、RR1/1結合性は配列D71GO3中での変
異により減少した。N103およびN163のN−結合
グリコシル化部位を削減する変異はRRI/1、R6,
5とLB−2、LFA−IHRV結合性を減少させた。
これらの変異はI CAM−1ダイマーを発生させるよ
うな加工を行うようである。
ドメイン2または3の他の変異は変化型LFA−1粘着
をもたらさなかった(第23および24図)。ドメイン
1のアミノ酸、R13とD60の両方はLFA−1と結
合することによって含まれる(第25図)。
即ち、LFA−1およびHRV結合性はICAM−1の
アミノ末端1末端ドメインの機能であるようである。第
26図はI CAM−1末端ドメインの配列を示す。
本発明をその特定の実施Li様について説明して来たが
、更なる修正が可能であることは理解し得ることであり
、本出願は、一般に、本発明の原理に従いかつ本発明が
関係する技術内での公知または慣用的実施に含まれるよ
うなまた特許請求するような本質的な特徴に適用し得る
ような本明細書の記載からの回避を包含するすべての変
形、用途または適用を含むものとする。
【図面の簡単な説明】
第1図は正常細胞とLFA−1欠損細胞間の粘着を図式
的に示す。 第2図は正常細胞/正常細胞粘着過程を図式的に示す。 第3図は50ng/mA’のPMAの不存在(×)また
は存在(○)下の細胞凝集の動力学を示す。 第4図はLFA−1−細胞とLFA−1“細胞間の凝集
を示す。図中に示すようにカルポキシフルオレスセイン
ジアセテート標識EBV−形質転換細胞(10’ )を
105未標識同元細胞(黒枠)またはJY細胞(白枠)
とPMAの存在下に混合した。1゜5時間後、凝集物中
または遊離の標識細胞を実施例2の定量アッセイを用い
て計数した。 凝集物中の標識細胞の%を示す。2つの内の1つの代表
的な試験を示している。 第5図はJY細胞からのI CAM−1とLFA−1の
免疫沈降を示す、JY細胞のトリトンX−100溶解物
(レーン1および2)または対照溶解バッファー(レー
ン3および4)をI CAM−1に結合し得る抗体(レ
ーン1および3)またはLFA−1に結合し得る抗体(
レーン2および4)で免疫沈降させた。パネルAは還元
条件下での結果を示し、パネルBは非還元条件下で得ら
れた結果を示す。分子量標準物はレーンSに示した。 第6図はヒト皮ふ繊維芽細胞上のI CAM−1発現に
対してのIL−1とガンマ−インターフェロンの効果の
動力学を示す。ヒト皮ふ繊維芽細胞は8X10’細胞1
0.32cnlウエルの密度に増殖させた。I L−1
(10p/ mj!、黒丸)または組換エガンマーイン
ターフェロン(10μ/mj2、白画角)を加え、図中
に示した時間で、4℃に冷却し間接結合アッセイを実施
した。標準偏差は10%を越えなかった。 第7図はI CAM−1へのIL−1とガンマ−インタ
ーフェロン効果の濃度依存性を示す。ヒト皮ふ繊維芽細
胞は8X10’細胞10.32cnl/ウエルの密度に
増殖させた。IL’−2(白丸)、組換えヒトIL−1
(白画角)、組換マウスIL−1(黒画角)および組換
えべータインターフェロン(白三角)を図中に示した稀
釈率で4時間(I L−1>または16時間(ベータお
よびガンマ−インターフェロン)インキュベートした。 示した結果は4回測定の平均を示し、標準偏差は10%
を越えなかった。 第8図はI CAM−1cDMAのヌクレオチドおよび
アミノ酸配列を示す。第1ATGは位置58にある。I
CAM−1トリプシンペプチドに相当する翻訳配列はア
ンダーラインを施しである。 疎水性推定シグナルペプチドおよびトランスメンブラン
配列は肉太アンダーラインを施している。 N−結合グリコシル化部位は囲っている。位置2976
のポリアデニリル化シグナルAATAAAはオーバーラ
インを施している。図示した配列はHL−60cDNA
クローン用である。内皮細胞cDNAはその長さの大部
分に亘ってシーケンシングし小さな差異のみを示した。 第9図はI CAM−1相同ドメインおよび免疫グロブ
リン超遺伝子群への相関を示す。(A)5つの相同ドメ
インの配列(D+−s )  :列んだ2以上の同じ残
基は囲っている。NCAMドメインに2回以上含まれる
残基、およびセラ)CzおよびCIのドメイン中に含ま
れる残基はI CAM−1内部繰返しによって配列して
いる。I CAM−1のドメイン中の予想βストランド
の位置は棒線および配列上の小文字でマークしており、
また免疫グロブリンCドメイン中のβ−ストランドの公
知の位置は棒線および配列下の大文字でマークしている
。ICAM−1ドメイン内の推定ジスルフィド架橋の位
置はS−8によって記している。ICAM−1に相同性
のたん白質ドメインの(B−D)配列:各たん白質はF
ASTPプログラムを用いてNBRFデータベースを調
査することによって先ず配列する。各たん白質配列はM
AG、NCAN、T細胞レセプターαサブユニット■ド
メイン、IgMμ鎖およびα−1−B−塘たん白質であ
る。 第10図はI CAM−1とMAGの二次構造の比較図
である。 第11図は平坦膜中でICAM−1に結合しているLF
A−1陽性EBV−形質転換B−リンパ芽球腫(lym
phoblastoicl )細胞を示す。 第12図はプラスチック結合ベシクル中のIcAM−1
に結合しているLFA−1陽性T−IJンバ芽球および
T−IJンバ球を示す。 第13図はプラスチック結合ベシクル中のICAM−1
に結合しているJYB−IJンバ芽球腫の細胞またはベ
シクルのモノクローナル抗体による前処理による結合抑
制を示す。 第14図はプラスチック結合ベシクル中のICAM−1
へのT−リンパ芽球の結合に対しての温度の効果を示す
。 第15図はプラスチック結合ベシクル中の[CAM−1
へのT−IJンパ芽球の結合における二価のカチオンの
必要性を示す。 第16図は末梢血液単核細胞がT−細胞会合抗原0KT
3の認識に応答して増殖する能力に没ぼす抗粘着性抗体
の効果を示す。“0KT3″は抗原の添加を示す。 第17図は、末梢血液単核細胞が、非特異的T−細胞分
裂促進物質である、コンカナバリンAの認識に応答して
増殖する能力に及ぼす抗粘着性抗体の効果を示す。C0
NA″はコンカナバリンAの添加を示す。 第18図は、末梢血液単核細胞が、鍵穴カサガイヘモシ
アニン(keyhole limpet hemocy
anin )抗原の認識に応答して増殖する能力に及ぼ
す抗粘着性抗体の効果を示す。“KLH”は、鍵穴カサ
ガイヘモシアニンの、細胞への添加を示している。 第19図は末梢血液単核細胞が、破傷風菌トキソイド抗
原の認識に応答して増殖する能力に及ぼす抗粘着性抗体
の効果を示す。“、八〇N”は破傷風菌トキソイド抗原
の、細胞への添加を示す。 第20図はICAM−1欠落変異体へのモノクローナル
抗体RRI/1、R6,5、LB2、およびCL203
の結合を示す。 第21図はICAM−1欠落変異体のLFA−1への結
合を示す。 第22図は抗I CAM−1モノクロ一ナル抗体RR1
/1、R6,5、LB2、およびCL203により認識
したエピトープを示す。 第23図はLFA−1へのI CAM−1ドメイン2変
異体の結合能力を示す。 第24図はLFA−1へのI CAM−1ドメイン3変
異体の結合能力を示す。 第25図はLFA−1へのICAM−1ドメイン1の結
合能力を示す。 第26図はICAMアミ、ノ末端ドメインの配列を示す
。 時間(分) 2  3   4 EBV形質転換B−細胞 蔵置の浄書(内容に変更なし) FIG、2゜ FIG、 6゜ FIG サイト力イン濃度 (ng/mll FIG、11゜ FIG、 13゜ FIG、12゜ 陽性EBV−形賃′h候E −1)ンバ芽琢狸X田胞F
IG、14 1度0C プラスチック結合ベシクル中のICAM−1へのT−リ
ンパ芽球の結合における2価カチオン必要性FIG、 
20 ICAM−1欠落変異体へのMab結合性FIG、 2
1 1CAM−1欠落変異体のLFA−1への結合性ICA
M lドメイン2変異体のLFA−1への結合性”/、野性
型結合 ICAM−1ドメイン3変異体のLFA−1への結合性
3、補正をする者 事件との関係 出 願 人 4、代 理 人

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、ICAM−1の可溶性官能性誘導体。 2、ICAM−1のフラグメント、または該フラグメン
    トの変異体、アナログまたは化学誘導体である請求項1
    記載のICAM−1の官能性誘導体。 3、ICAM−1の細胞質ドメインを欠落する請求項2
    記載のICAM−1の官能性誘導体。 4、ICAM−1のトランスメンブランドメインを欠落
    する請求項2または3記載のICAM−1の官能性誘導
    体。 5、ドメイン1、ドメイン1と2、またはドメイン1、
    2および3を含有する請求項2記載のICAM−1の官
    能性誘導体。 6、特異的または非特異的防御系の応答に由来する炎症
    の治療用の薬剤組成物の調製に用いる請求項1〜5のい
    ずれか1項記載のICAM−1の可溶性官能性誘導体。 7、移行にLFA−1群の官能性1員を必要とする造血
    腫瘍細胞の転移抑制用の薬剤組成物の調製に用いる請求
    項1〜5のいずれか1項記載のICAM−1の可溶性官
    能性誘導体。 8、LFA−1発現性腫瘍細胞の増殖抑制用の薬剤組成
    物を調製するのに用いる請求項1〜5のいずれか1項記
    載のICAM−1の毒素由来可溶性官能性誘導体。 9、特異的防御系の応答に由来する炎症の治療用の好ま
    しくはデキサメタソン、アゼチオピリンおよびシクロス
    ポリンAから選ばれる免疫抑制剤と一緒に用いて薬剤組
    成物を調製するのに用い、さらに、ICAM−1に結合
    し得る抗体、ICAM−1に結合し得る抗体フラグメン
    ト、ICAM−1、ICAM−1の官能性誘導体、およ
    びICAM−1の非免疫グロプリンアンタゴニストから
    選ばれることを特徴とする抗炎症剤。 10、請求項1〜5のいずれか1項記載のICAM−1
    の可溶性官能性誘導体である請求項9記載の抗炎症剤。 11、LFA−1に結合し得る抗体、LFA−1に結合
    し得る抗体の官能性誘導体およびLFA−1の非免疫グ
    ロプリンアンタゴニストから選ばれる第2薬剤と一緒に
    用いて特異的防御系の応答に由来する炎症の治療用の薬
    剤組成物の調製に用い、さらに、ICAM−1に結合し
    得る抗体、ICAM−1に結合し得る抗体フラグメント
    、ICAM−1、ICAM−1の官能性誘導体およびI
    CAM−1の非免疫グロプリンアンタゴニストから選ば
    れることを特徴とする抗炎症剤。 12、請求項1〜5のいずれか1項記載のICAM−1
    の可溶性官能性誘導体を含む抗炎症剤。 13、a)ICAM−1に結合し得る抗体、ICAM−
    1に結合し得る抗体フラグメント、ICAM−−1又は
    ICAM−1の官能性誘導体、およびICAM−1の非
    免疫グロプリンアンタゴニストからなる群から選ばれた
    抗炎症剤;および b)デキサメタゾン、アゼチオピリンおよびシクロスポ
    リンAからなる群から選ばれた少なくとも1つの免疫抑
    制剤; とを含む薬剤組成物。 14、a)請求項1〜5のいずれか1項記載のICAM
    −1の可溶性官能性誘導体、および b)通常の担体または賦形剤、 を含む薬剤組成物。 15、請求項1〜5のいずれか1項記載のICAM−1
    の可溶性官能性誘導体を発現し得る組換えDNA分子。 16、請求項1〜5のいずれか1項記載のICAM−1
    の可溶性官能性誘導体をコードする組換えべクターによ
    り形質転換された宿主微生物を上記誘導体を発現し培養
    培地中に分泌させる条件下で培養し、しかる後、上記誘
    導体を単離することを特徴とするICAM−1の可溶性
    官能性誘導体の調製方法。 17、LFA−1群分子の1員を発現する腫瘍細胞を有
    する懸念のある対象体のかかる細胞の存在および位置を
    診断する方法において、 a)上記対象体の組織サンプルを請求項1〜5のいずれ
    か1項記載のICAM−1の検出可能に標識した可溶性
    官能性誘導体を含有する組成物の存在下にインキュベー
    トすること、および b)上記組織サンプル中に存在するLFA−1群分子の
    1員に結合している上記結合性リガントを検出すること
    、 を特徴とする上記方法。
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