JPH03153795A - 連続鋳造用鋳型内潤滑剤 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （イ）　産業上の利用分野 本発明は連続鋳造用鋳型的潤滑剤に関し、詳しく言えば
、ヨウ素価３０以下の基油に混合塩粉末を懸濁させ、さ
らに混合塩の沈降防止のため、チクソトロパントを添加
した鋳望内潤滑剤に間するものである。

（ロ）従来技術 鋼の連続鋳造方法においては、通常、溶鋼表面に添加し
たモールド・パウダ、または鋳型壁にそわせて、鋳型上
部よりレプシードオイルによって、鋳型と凝固シェルと
の間の潤滑を行っている。しかしながら、溶鋼湯面上か
ら潤滑剤を供給する方法においては、鋳造速度の増加に
伴って潤滑剤の供給不足や、不均一流入などが生じ、そ
れが原因となって、鋳造中に凝固シェルが破れ、中の溶
鋼が流出するいわゆるブレークアウト事故が起る。

このような問題点を解決するために、特開昭５７−５８
９６０号公報では、溶鋼の湯面より下方の鋳型壁よりレ
ブシードオイル等の液体や、５ｉｎｓ−ＣａＯ系パウダ
等の粉末を単独でまたは不活性ガスを搬送体として供給
している。

溶鋼の表面よりも下方から潤滑剤（例えば、レプシード
オイル）を供給した場合には、鋳片の温度に起因する熱
分解、気化が起り、溶鋼表面へのガスの吹上げによって
、操業に支障を生じる。また、ガスの鋳型・鋳片間にお
ける圧力や流動によって、鋳片の表面の性状を悪化させ
る。また、５ｉＯｉ　　ＣａＯ系パウダ等の粉末を供給
する場合には、単独で供給することは供給孔の詰りの問
題でほとんど不可能であり、不活性ガスを搬送体とした
場合でも、搬送体のガスが鋳型内で気化したレプシード
オイルと同様の作用を示すなどの問題点がある。

本出願人の一名は、溶鋼の表面から下方へ供給するため
の潤滑剤として、動植物油、鉱油、合成油またはこれら
の混き油（基油）に対して混合塩粉末を懸濁させて得ら
れる潤滑剤を提案した（特願平１−１８１７１３号）、
この潤滑剤は、タンクから配管をかいして供給される。

その際に、一部の基油は熱変成により高粘度化したり、
また、混合塩粉末が沈降・凝集して供給経路を閉塞させ
たり、沈降によって潤滑剤の成分が変化するなどの問題
がある。

（ハ）発明が解決しようとする課題 本発明が解決しようとする課題は、鋳型壁から容易に供
給することが可能であり、高温の鋳片と接触したさいに
、操業上、品質上の問題を生ぜず、かつ、供給経路内の
閉塞、組成変化を生じさせない潤滑剤を得ることにある
。

（ニ）課題を解決するための手段 本発明の連続鋳造用鋳型内温滑剤は、鋼の連続鋳造の際
に鋳型と鋳片との間に注入される潤滑剤において、ヨウ
素価３０以下の基油１０〜８９．５ｗｔ％、混き塩粉末
１０〜７０ｗｔ％を懸濁させ、さらにチクソトロバント
０．５〜’２０ｗｔ％を添加して作る事により上記課題
を解決している。

チクソトロバント（ｔｈｉｘｏＬｒｏｐａｎｔ）とは、
一般に濃稠化剤といわれ、流体にチキソトロビの性質を
与える添加剤をいう、チキソトロビ（ｔｈｉｘｏｔｒｏ
ｐｙ）とは、異常粘性の一種で、単にかき混ぜたり、振
り混ぜたりすることによって、ゲルが流動性のゾルに変
わり、これを放置しておくと、再びゲルに戻る性質をい
う。

（ホ）作用 本発明の潤滑剤は、基油に酸化物等の温き塩粉末を懸濁
させ、さらに、チクソトロパントを添加してつくられる
。

本発明で使用可能な基油としては、スピンドル油、ダイ
ナモ油、モータ油、シリンダ油、ブライトストック等の
中質および重質鉱油、ヨウ素価３０以下の動植物油脂お
よびそれらの変成油脂８〜２２（ＩＩの炭素原子を有す
る脂肪酸と１価および多価アルコールとのエステル、α
−オレフィン、ポリブテン、シリコーン油、フッ素油等
の合成油およびこれらの混合油が挙げられる。

なお、基油のヨウ素価を３０以下に限定するのは、ヨウ
素価が３０以上では熱変成により高粘度化し供給経路を
閉塞させるからである。

本発明で使用可能な混合塩粉末は、融点が１５００℃以
下になるように混合または予備融解されたものが望まし
い。

本発明で使用可能なチクソトロバントは、ステアレート
化クレー、エステル重合体、動植物油重き体、ワックス
、界面活性剤、有機ベントナイト、またはこれらの有機
物で表面処理した無機物粒子等、特に種類を定める必要
がない、なお、チクソトロバント剤が基油に不溶の固体
の場合、その粒径は最大５０μ−以下であることが望ま
しい。

本潤滑剤の組成は、基油１０〜８９．５ｗｔ％、混合塩
粉末７０〜１０＋ｔ％、チクソトロパント０．５〜２０
ｗｔ％である。これは、混合塩粉末７０ｗｔ％以上およ
び／または、チッソトロパント２０ｗｔ％以上では潤滑
剤の粘性が大きくなり給脂性が低下する。

方、混き塩粉末がＬｏｓｔ％以下では鋳型と鋳片の間で
の潤滑膜形成が不十分であり、チッソトロバント０．５
ｗｔ％以下では沈降防止効果が不十分である。

（へ）実施例 本発明の連続鋳造用鋳型内温滑剤の実施例について説明
する。

本発明の連続鋳造用鋳型内温滑剤は、鋼の連続鋳造のさ
いに鋳型内の溶鋼の湯面より下方で鋳型の壁面から鋳型
と鋳片との間へ注入する潤滑剤において、ヨウ素（ｉｌ
ｉ３０以下の基油に、混合塩粉末１０〜７０ｗｔ％、チ
ッソトロパント０．５〜２０ｗｔ％添加する事によって
つくられる。

湾曲半径１０論の１点矯正連続鋳造機において、鋳片サ
イズが厚み１５０鍋輸×幅１８００ｅ−を鋳造速度２−
７分で鋳造した。使用した鋳型には、溶鋼の湯面下５０
ｍ−の位置に、３０ＩＩＩ１１ピツチで直径１．５輪−
の潤滑剤供給孔を１２８個−例に配置した。

給湯は２孔浸漬ノズルを用い、湯面の保温は、パウダに
よらずに、本出願人に係る発明の石灰レンガボード（特
願平０１−８７５８６号）を使用した。

テストに使用した溶鋼成分を第１表に、また、潤滑剤の
仕様を第２表に示す。

第１表 （ｗｔπ） いずれの潤滑剤においても、鋳造は可能であった。しか
しながら、鋳造を中止して１日後、鋳造を再開しようと
したところ、比較例９〜１１は供給圧力が２倍以上にな
り、吐出孔の一部も閉塞していた。配管を分解して内部
を観察したところ、比較例９では混合塩粉末が凝集して
いることが観察された。一方、比較例１０．１１では、
基油が熱変成し粘性が上昇していた。

しかしながら、実施例１〜８の潤滑剤では、いずれも最
初と同じ供給圧力で供給することが可能であって吐出孔
の閉塞は認められなかった。

（ト）効果 本発明によれば、供給配管内で沈降したり吐出孔を閉塞
することがなく安定して供給可能な潤滑剤が得られる。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 　鋼の連続鋳造のさいに鋳型と鋳片との間に注入される
   潤滑剤において、ヨウ素価３０以下の基油１０〜８９．
   ５ｗｔ％に混合塩粉末１０〜７０ｗｔ％を懸濁させ、さ
   らにチクソトロパント０．５〜２０ｗｔ％を添加してつ
   くられる連続鋳造用鋳型内潤滑剤。