JPH03151517A - 内燃機関の燃焼室構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は内燃機関の燃焼特性の安定化を図るための燃焼
室構造の改良に関する。

（従来の技術） 内燃機関の燃焼室への吸気の流入効率を高めるために、
吸気弁シートのシート面（当たり面）に接する球面の一
部により、燃焼室壁面を形成し、吸気弁と吸気弁シート
との隙間から燃焼室に流入する吸気の流れを円滑化する
提案がある（実公昭５１−２１２０３号公報）。

ところがこの場合、吸気流入角度に対して球面で形成し
た燃焼室壁面の角度が、流入空気の進行にしたがって変
化していき、このため吸気流の一部が壁面から剥離して
渦流を発生することがあり、吸気充填効率を吸気弁の全
リフト行程で最良に維持することはできなかった。

そこで本出願人により、特願昭６３−１６０２１０号と
して、燃焼室壁面を吸気弁のバルブシートに連なる円錐
面の一部をもって形成することにより、吸気弁の全リフ
ト中、円錐壁面と吸気流入角度とを一致させ、吸入空気
の流入抵抗を減少させるようにした燃焼室構造が提案さ
れた。

この具体的な構成を第３図、第４図にしたがって説明す
ると、１はシリンダヘッド、２はシリンダブロック、３
はピストンで、これらの間に燃焼室４が区画形成される
。５は吸気ボート、６は排気ボート６で、燃焼室４への
各接続部にはバルブシート７と８がそれぞれ配設される
。

この例では１つの燃焼室４に吸気弁９と排気弁１０がそ
れぞれ２個づつ配設される、いわゆる４バルブエンジン
を示しであるが、シリンダヘッド側の燃焼室壁面は、吸
気弁９と排気弁１０が着座する各バルブシート面の延長
上に形成された円錐面１２と１３によって構成される。

このようにしてバルブシート７．８のシート面の延長上
に円錐面１２．１３が形成されているため、吸気弁９と
バルブシート７との間隙から燃焼室４に流入する吸気流
入角度に対して円錐面１２は常に平行になり、したがっ
て燃焼室壁面との間で空気の剥離現象等が起きにくく、
良好な吸気充填効率を維持できるのである。

なお、このことは排気行程における排気作用についても
同様で、円錐面１３に案内された燃焼ガスは排気弁１０
とバルブシート８との間隙から排気ボート６へとスムー
ズに流れ出て、排気効率を高められるのである。

（発明が解決しようとする課題） ところで、このような形状の燃焼室において、燃焼室を
より一部コンパクトにして機関の高圧縮比化を図るには
、吸気弁側の円錐面１２の円錐頂角θを小さくして、ピ
ストン上死点位置での燃焼室ボリュームをできるだけ少
なくすればよい。

ところが、円錐面１２の頂角θを小さくしていくと、吸
気弁９とバルブシート７との間で吸入空気がチョークさ
れ、最大吸入空気量が大幅に減少するという現象が見ら
れた。

したがって、燃焼室４に２つの吸気弁９を設置してせっ
かく吸気効率を高めるようにしても、機関高回転領域等
における吸気充填効率の低下により、最大出力も抑制さ
れてしまう。

本発明は、吸気弁側の円錐面の円錐頂角を適切に設定す
ることにより、吸気充填効率を低下させることなく高圧
縮比化を可能とすることを目的とする。

（課題を解決するための手段） そこで本発明は、燃焼室壁面の一部を吸気弁のバルブシ
ート面に連なる円錐面で構成すると共に、この円錐面の
頂角を１０５°〜１２０°の範囲に設定した。

（作用） このように吸気弁のバルブシート面に連なる円錐面の頂
角を１０５°〜１２０°の範囲に設定したので、吸気弁
の開弁に伴いバルブシートとの間から燃焼室に流入する
吸入空気流を、円錐面に沿って円滑に案内できると共に
、チョーク現象の発生も防止することができ、したがっ
て機関高回転域でも吸気充填効率の低下を防いで高出力
を発揮させられる。

（実施例） 以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。

第１図は本発明の要部を示すものであるが、吸気弁９の
バルブシート７は、吸気弁９が着座するシート面におい
て、頂角θ１をもつ第一斜面７ａ、頂角θ２をもち吸気
弁９との接触面となる第二斜面７ｂ、頂角θ、をもちか
つこの延長上に円錐面１２が形成される第三斜面７Ｃと
が形成される。

そして各頂角の関係は、θ１くθ２くθ、となり、かつ
、円錐面１２と連なる第三斜面７Ｃの頂角θ。

は、１０５°くθに１２０°の範囲に設定される。

この頂角θ、の範囲は、第２図にも示すように、機関最
大出力の低下式（ＰＳ）が最小となる領域として設定し
たもので、頂角θ、が１０５°よりも小さくなると、吸
気弁つとバルブシート７との間で吸入空気が急激にチョ
ークされ、吸入空気量が低下してしまう。

また、頂角θ、の最大値を１２０°としたのは、（それ
以上に大きくなると）バルブシート７の加工時にカッタ
が排気弁側のバルブシート８の一部と干渉するのを避け
るためである。

このようにして、燃焼室壁面の一部と構成する円錐面１
２の頂角θコを、１０５°〜１２０°の範囲に設定した
ので、吸入空気が吸気弁９とバルブシート７との間でチ
ョークされることがなくなり、吸入空気量の低下がなく
、機関最大出力の落ち込みを防止することができる。

したがって燃焼室ボリュームを小さくして高圧縮比化す
るためには、所定の圧縮比が得られるように上記した範
囲内で円錐面１２の頂角θ、を小さく設定すればよい。

なお、吸気弁９とバルブシート７との間から燃焼室４に
流入する吸入空気は、バルブシート７シート面に連なる
円錐面１２に沿って渦などを生じることなく滑らかに案
内されるため、高速回転域でも十分に高い吸気充填効率
を維持する。

（発明の効果） 以上のように本発明によれば、吸気弁のバルブシートの
シート面に連なる円錐面により燃焼室壁面の一部を構成
し、かつ円錐面の頂角を１０５゜〜１２０°の範囲に設
定したので、吸気弁の開弁に伴いバルブシートとの間か
ら燃焼室に流入する吸入空気流を、円錐面に沿って円滑
に案内できると共に、チョーク現象の発生も防止するこ
とができ、機関高回転域でも吸気充填効率の低下を防い
で高出力を発揮させられる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の要部の実施例を示す縦断面図、第２図
は円錐面頂角と機関出力との関係を示す特性図、第３図
は従来の燃焼室の平面図、第４図は同じくそのＡ−Ａ線
断面図である。 １・・・シリンダヘッド、４・・・燃焼室、５・・・吸
気ボート、 錐面。 ７・・・バルブシート、 ９・・・吸気弁、 １２・・・円

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 燃焼室壁面の一部を吸気弁のバルブシート面に連なる円
   錐面で構成すると共に、この円錐面の頂角を１０５゜〜
   １２０゜の範囲に設定したことを特徴とする内燃機関の
   燃焼室構造。