JPH03146264A - アルミニウム材のろう付方法 - Google Patents

アルミニウム材のろう付方法

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JPH03146264A
JPH03146264A JP28594689A JP28594689A JPH03146264A JP H03146264 A JPH03146264 A JP H03146264A JP 28594689 A JP28594689 A JP 28594689A JP 28594689 A JP28594689 A JP 28594689A JP H03146264 A JPH03146264 A JP H03146264A
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康弘 納
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 この発明はアルミニウム材のろう付方法、例えばろう併
任様によるアルミニウム製熱交換器の製造に好適に用い
られるアルミニウム材のろう付方法に関する。
なお、この明細書において、アルミニウムの語はその合
金を含む意味で用いる。
従来の技術 例えば、自動車用ラジェーター、カークーラー用エバポ
レーター、コンデンサーその他電機、機械用のアルミニ
ウム製熱交換器やアルミニウム製の自動車用給気マニホ
ルド等をろう付によって製作する場合、真空ろう付の場
合を除き、フッ化物系フラックスを用いて熱交換器構成
部材をろう付接合する方法が多く用いられている。
従来、かかるフラックスろう付を行う場合、まずフッ化
物系フラックスを水または溶剤中に懸濁させたのち、こ
の懸濁液を、接合すべきアルミニウム材の表面にスプレ
ー法、シャワー法、浸漬法等により塗布し、次いでこれ
を予熱乾燥して水分を蒸発除去し、しかるのち非酸化性
雰囲気中で所定温度に加熱し、接合用ろう材を溶融して
ろう付を行っていた。
発明が解決しようとする課題 しかし、この方法では懸濁液の塗布作業や塗布後の乾燥
作業が必要であり、生産性が良くなかった。しかも、ア
ルミニウム接合部材が複雑な形状の場合には、自動フラ
ックス塗布が困難で、作業員が直接ハケ等で塗布する必
要があり、作業性が良くなかった。また、乾燥のための
乾燥炉が必要であることから設備が大型化する欠点もあ
った。さらに懸濁液の温度管理や塗布量の管理が面倒で
もあった。さらにまた、アルミニウム材へのフラックス
付着量が概して多いため、ろう付炉内が汚染されるとか
炉中で溶融したフラックスが滴下して炉内に蓄積される
事態を生じ、このため炉のクリーニング、ホーバーホー
ルの頻度を多くせざるを得ないという問題もあった。さ
らにはまた、フラックスを塗布してろう付を行うと、ろ
う付後のアルミニウム材の表面にフラックスが残留して
灰色ないし白色のシミを生じ、色調ムラを呈して外観体
裁を損うばかりかその後の表面処理を妨げるという問題
もあった。しかもこの残留したフラックスはアルミニウ
ム材の表面に固着しており、その除去は甚だ困難であっ
た。
そこで、本出願人は先に、かかる問題を一挙に解決しう
るアルミニウム材のろう付方法として、ろう付炉内をフ
ッ化物ガスを含む雰囲気に調整し、該雰囲気中でアルミ
ニウム接合部材を所定温度に加熱し、接合用ろう材を溶
融してろう付を行う方法を提案した(特願平1−217
955号)。このろう付方法は、ろう付炉内のフッ化物
ガスが良好なフラックス作用を発揮するため、フラック
ス懸濁液の塗布を全く不要となしつる画期的なものであ
ったが、次のような欠点を有することが判明した。即ち
、ろう付のためには一定の時間が必要であり、このため
特に連続炉等の場合にはろう付炉の容量が大きく設定さ
れていることから、ろう付炉内をフッ化物ガス含有雰囲
気とする上記方法では、フッ化物ガスの使用量が多くな
らざるを得ないという欠点があった。また、従来の懸濁
液塗布方式に較べて、ろう付炉内に持ち込まれるフラッ
クス量ははるかに少なくなり、従ってろう付炉の汚染や
損傷の頻度は格段に少なくなるものの、経時的な蓄積に
よる汚染や損傷は依然これを完全には免れ得ないという
ような欠点もあった。
この発明は、かかる技術的背景に鑑みてなされたもので
、懸濁液の塗布から生ずる一連の問題を解消しうるのは
もとより、フッ化物ガスの使用量を少なくできかつフラ
ックスによるろう付炉の汚染等の問題をも改善したアル
ミニウム材のろう付方法の提供を目的とするものである
課題を解決するための手段 上記目的を達成するために、この発明は、ろう付前に、
フッ化物ガスを含む雰囲気中にアルミニウム接合部材を
保持することにより前処理を行い、その後に実質的にフ
ッ化物ガスを含まない通常の雰囲気中でろう付を行うこ
とで良好なろう付を行い得ることを見出し、かかる知見
に基いてこの発明を完成しえたものである。
即ち、この発明は、前処理炉内をフッ化物ガスを含む雰
囲気に調整し、該雰囲気中にアルミニウム接合部材を保
持することにより前処理を行ったのち、この前処理済み
のアルミニウム接合部材を、実質的にフッ化物ガスを含
まない雰囲気に調整したろう付炉内に搬入し、該ろう付
炉内で所定温度に加熱し、接合用ろう材を溶融してろう
付を行うことを特徴とするものである。
まず、前処理炉内の雰囲気について説明すると、フッ化
物ガスはフラックス作用即ち接合部の酸化皮膜を除去し
て次工程でのろう何時にろう材の濡れ性、流動性を向上
させる作用を発揮し、良好なろう付を実現する役割を果
すものである。ここに、フッ化物ガスはフッ素と他の元
素との化合物のガス化したものをいうが、その具体的組
成は特に限定されることはない。しかし、前処理段階で
アルミニウムのろう材が溶融すると次段のろう付炉での
ろう付を行えないため、ろう材の融点以下でガス化する
ものを用いる必要がある。例えばKAlF3とかHFな
どを好適に用いうる。かかるフッ化物ガスは1種類のガ
スを用いても良く、あるいは複数種類のフッ化物ガスの
混合物でも良い。フッ化物ガスを含む前処理炉内の雰囲
気は非酸化性雰囲気とするのが良い。一般的にはN2、
Ar、Heガス等の不活性ガス雰囲気にフッ化物ガスが
含まれた雰囲気とする。かかる炉内雰囲気の温度は、ろ
う材の融点以下でかつフッ化物ガスがガス状態を保持し
うる温度以上例えば500〜600℃に保持しておく必
要がある。雰囲気中のフッ化物ガスの含有量は良好なフ
ラックス作用を発揮させるためには0.1〜10000
 ppm程度に設定するのが良い。O,ippm未満で
は少なすぎて良好なフラックス作用を発揮できない虞れ
があり、10000pp■を超えてもフラックス効果が
飽和し、却って経済的な無駄となる。
特に好ましくは1〜500 ppmが良い。また前処理
炉内の雰囲気中に水分や酸素は存在しないのが望ましい
が、H20: 10000pp膳程度以下、02 : 
1100001)程度以下の混入量であればろう付性に
ほとんど影響を与えることはない。H2Oが10000
pplを超えるとKAflF4ガス等が発生しない虞れ
があり、02が1o o o o ppmを超えるとア
ルミニウム材の表面酸化膜が厚くなりろう付に不具合を
生じる虞れがある。
前処理炉内の雰囲気をフッ化物ガスを含む雰囲気に調整
するための手段は特に限定されないが、例えば、炉外で
不活性ガスとフッ化物ガスを混合したのち、この混合ガ
スを前処理炉内に導入する方法を挙げうる。この場合、
常温で液体あるいは固体のフッ化物は予め加熱ガス化し
ておくことが必要である。また、不活性ガスの流量は、
フッ化物ガスを均一に撹拌するため、炉内流速として0
.1〜10にH/s ecに設定するのが良い。
上記のようにしてフッ化物ガス含有雰囲気に調整した前
処理炉に、アルミニウム接合部材を搬入して該雰囲気中
に保持すことにより前処理を行う。前処理の時間は1分
程度で良い。
上記前処理を終えたアルミニウム接合部材は、次いでこ
れをろう付炉に搬入する。ろう付炉の雰囲気はフッ化物
ガスを実質的に含まない例えばN2ガス雰囲気等の不活
性ガス雰囲気に調整する。ここに、「実質的に」とは不
可避的に微量のフッ化物ガスが含まれる場合を許容する
趣旨である。この雰囲気中でアルミニウム接合部材より
も融点の低いアルミニウムろう材を用いて580〜62
0℃程度の温度に加熱することによりろう材を溶融し、
良好なろう付接合が達成される。このように、前処理段
階でフッ化物ガス含有雰囲気中にアルミニウム接合部材
を保持するだけで良好なろう付が達成できるのは、おそ
らくは前処理の段階でフッ化物ガスがフラックス作用を
発揮してアルミニウム接合部材の表面酸化膜が既に除去
されているからと考えられる。なお、ろう材にはSi含
有量約4.5〜13.5wt%程度のAρ−St系合金
が用いられるのが普通であり、該ろう材は作業性の点か
ら、通常、接合されるべき部材の少なくとも一方のアル
ミニウム材にクラッドして使用されるのが望ましい。
また、前処理炉とろう付炉との関係はこの発明の効果に
影響を及ぼす事項ではなく、第1図に示すような連続式
に構成しても良く、第2図に示すようなバッチ式に構成
しても良い。第1図の連続式のものにおいて、(1)は
前処理炉、(2)はろう付炉、(3)は不活性ガス供給
器、(4)はフッ化物ガス発生器であり、フッ化物ガス
は不活性ガスに混入されて前処理炉(1)へ導入される
ものとなされている。(5)はアルミニウム接合部材で
あり、アルミニウム接合部材(5)はコンベア等で前処
理炉(1)からろう付炉(2)へと連続的に搬入される
ものとなされている。またろう付炉(2)に供給される
不活性ガスの圧力により、前処理炉(1)からのろう付
炉(2)へのフッ化物ガスの混入が防止されるものとな
されている。一方、第2図に示すバッチ式のものにおい
て、(1′)は前処理炉、(2′)はろう付炉、(3’
)(3”)は不活性ガス供給器、(4′)はフッ化物ガ
ス発生器、(5’)はアルミニウム接合部材であり、前
処理炉(1′)で前処理されたアルミニウム接合部材は
一旦取出されたのち、別途ろう付炉(2′)に搬入され
るものとなされている。
この場合、前処理を終えたアルミニウム接合部材(5′
)はろう付炉(2′)に搬入されるまでの間、表面酸化
皮膜の形成を可及的抑制すべく非酸化性雰囲気中で取扱
われるのが望ましい。
発明の効果 この発明は上述の次第で、前処理炉内をフッ化物ガスを
含む雰囲気に調整し、該雰囲気中にアルミニウム接合部
材を保持することにより前処理を行ったのち、前処理済
みのアルミニウム接合部材を、実質的にフッ化物ガスを
含まない雰囲気に調整したろう付炉内に搬入し、該ろう
付炉内で所定温度に加熱し、接合用ろう材を溶融してろ
う付を行うことを特徴とするものである。従って、まず
、従来法のようなアルミニウム接合部材への懸濁液の塗
布の必要から生ずる不都合をすべて解決しうる。即ち、
懸濁液の塗布工程、塗布後の乾燥工程が一切不要となる
から、ろう付工程の簡略化を図ることができ生産性を向
上しうる。しかも、乾燥炉が不要となるから設備の小型
化を図りうる。しかもまた、繁雑な懸濁液の温度管理や
塗布量の管理等を不要となしえ、ろう付作業全体の効率
化を図りうる。
さらに、フラックスとして作用するフッ化物ガスの量は
、従来の塗布方式の場合のフラックス量に較べてはるか
に少量で良いから、前処理炉内の汚染が少なく、シかも
溶融したフラックスが炉内に滴下して炉内に蓄積される
事態も生じないから、クリーニング、ホーバーホールの
頻度が少なくて済む。さらには、塗布法による場合に較
べてろう何役におけるアルミニウム材表面へのフラック
スの残留がはるかに少なくなるから、シミや色むらのな
い清浄で外観体裁に優れかつその後の表面処理を妨げな
い高品質のろう付品の提供が可能となる。
加えてこの発明では、フッ化物ガスを含む雰囲気の前処
理炉で前処理を行ったのち、フッ化物ガスを含まない雰
囲気のろう付炉でろう付を行うものであるから、ろう何
時間とは無関係に前処理時間を設定することができると
ともに、連続炉等にあっては前処理炉の大きさをろう付
炉よりも小さく設定でき、従ってろう付炉をフッ化物ガ
ス含有雰囲気とする場合に較べてフッ化物ガスの使用量
をさらに少なくでき低コストのろう付が可能となる。し
かも、ろう付炉に対してはフッ化物ガスを使用しないか
ら、ろう付炉の汚損、損傷を招く虞れは全くなく、ろう
付炉のクリーニング等はこれを不要となしえ、僅かにろ
う付炉よりも簡易な前処理炉のクリーニング等で済むこ
ととなり、作業性、経済性等の面で有利となしうる。
実施例 次にこの発明の実施例を示す。
(実施例1) 前処理炉としての電気炉に、N2ガス及びArガスとと
もに590℃で加熱ガス化したKAlF430pI)園
を導入した。
次に、肉厚0.8j011のAl100押出チユーブ材
と、A3003合金を心材としAΩ−10%Si合金を
皮材としたクラツド率15%、厚さ0.145mの両面
プレージングシートよりなるフィン材とをコルゲート型
熱交換器に組立て、この組立物を上記前処理炉へ搬入し
1分間保持した。
次に、上記組立物を前処理炉から取出したのち、直ちに
、N2ガス及びArガスの混合雰囲気に調整したろう付
炉へ搬入し、615℃で5分間加熱してろう付を行った
。なお、前処理炉、ろう付炉ともに炉内の水分量は11
0pp+g、02濃度は26pp腸であった。
(実施例2) 前処理炉内にN2ガスにHFガス200 ppmを混合
して導入した。この前処理炉に実施例1と同じ組立物を
搬入し1分間保持したのち、直ちに、N2ガス雰囲気に
調整したろう付炉へ搬入し、実施例1と同一条件でろう
付を行った。
なお、前処理炉、ろう付炉ともに炉内の水分量は50p
pm、02濃度は10ppmであった。
(実施例3) 前処理炉内にN2ガスを導入するとともに、加熱ガス化
したKA、Q F4100ppmとHFガス90ppm
を混合導入した。この前処理炉に実施例1と同じ組立物
を搬入し1分間保持したのち、直ちに、N2ガス雰囲気
に調整したろう付炉へ搬入し、実施例1と同一条件でろ
う付を行った。なお、前処理炉、ろう付炉ともに炉内の
水分量は200ppIm、02濃度は15ppmであっ
た。
(比較例1) AgF2とKFとの共晶錯体化合物からなるフラックス
を水に懸濁させて5wt%懸濁液を作成した。そして、
この懸濁液中に実施例1と同じ組立物を浸漬してフラッ
クスを塗布したのち乾燥した。
次いで、上記フラックス塗布組立物を直ちに水分量10
0ppm 、 02濃度5 ppmのN2ガス雰囲気の
ろう付炉に搬入し、615℃で5分間加熱してろう付を
行った。
(比較例2) フラックス懸濁液を3%とした以外は比較例1と同様に
してろう付を行った。
上記により得た各ろう付品につき、ろう付性、外観状態
を目視観察するとともに、表面処理性の評価を行った。
表面処理性は、各ろう付品の平板部にスプレー塗装を施
したのち、塗膜面に1#Il!1角のマス目をけがいて
テープ剥離試験を実施し塗膜の残ったマス目の数で評価
した(基盤目試験)。それらの結果を第1表に示す。
[以下余白] 第1表 (注1)O・・・フィン接合率100%×・・・フィン
接合率90%未満 (注2)O・・−フラックスの残留は目視で確認できず
、外観は極めて清浄 X・・・フラックスの残留が目視で認められる(注3)
塗膜の残ったマス目数/全マス目数以上の結果から、本
発明によれば少量のフッ化物ガスにもかかわらず良好な
ろう付が達成されたばかりか、得られたろう付品はその
表面状態も良好であることを確認しえた。
【図面の簡単な説明】
第1図、第2図はいずれもこの発明を実施する一例とし
てのろう付設備の概略構成を示すブロック図である。 (1)(1’)・・・前処理炉、(2)(2’)・・・
ろう付炉、(5)(5’)・・・アルミニウム接合部材
。 以上

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)前処理炉内をフッ化物ガスを含む雰囲気に調整し
    、該雰囲気中にアルミニウム接合部材を保持することに
    より前処理を行ったのち、この前処理済みのアルミニウ
    ム接合部材を、実質的にフッ化物ガスを含まない雰囲気
    に調整したろう付炉内に搬入し、該ろう付炉内で所定温
    度に加熱し、接合用ろう材を溶融してろう付を行うこと
    を特徴とするアルミニウム材のろう付方法。
  2. (2)フッ化物ガスがKAlF_4ガス、HFガスの1
    種または2種である請求項1に記載のアルミニウム材の
    ろう付方法。
  3. (3)前処理炉内のフッ化物ガスの含有量が0.1〜1
    0000ppmである請求項1または2に記載のアルミ
    ニウム材のろう付方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5244144A (en) * 1989-08-23 1993-09-14 Showa Aluminum Kabushiki Kaisha Method for brazing aluminum materials

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US5244144A (en) * 1989-08-23 1993-09-14 Showa Aluminum Kabushiki Kaisha Method for brazing aluminum materials

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