JPH03143Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、家庭のみならずデパートやホテルあ
るいは病院等のトイレに設けるのに適したロール
形トイレツトペーパのホルダに関する。

（従来技術） 従来のこの種のホルダとしては、例えば相対向
する対向壁に嵌合溝を形成したホルダ本体と、軸
方向に伸縮する軸体とからなり、前記軸体をトイ
レツトペーパの筒芯に挿通して、該軸体を伸縮さ
せながらその両端を前記嵌合溝に嵌合させるよう
にしたものが一般的である。

（考案が解決しようとする問題点） ところで、デパートやホテル等のトイレは使用
頻度が極めて高いので、前記した従来のホルダで
は、すぐに新しいトイレツトペーパを補充する必
要があり、従つてトイレツトペーパの交換作業に
手間を要するものであり、また予めトイレの床や
棚上に予備のトイレツトペーパを置いているのも
見うけるが、これではトイレ内の美観を損なうの
は勿論のこと、不衛生でもあり、また床においた
トイレツトペーパに水がかかる等して汚損する不
具合もある。

本考案は以上の実情に鑑みて開発したものであ
つて、目的とするところは、予備のトイレツトペ
ーパを保管することが出来、しかもトイレツトペ
ーパの交換が極めて簡単で且つ予備のトイレツト
ペーパに手を触れることなく行うことの出来るロ
ール形トイレツトペーパ用ホルダを提供せんとす
るにある。

（問題点を解決するための手段） しかして本考案は、ロール形トイレツトペーパ
Ｔ２，Ｔ３を格納する格納室２の下方にトイレツ
トペーパＴ１の支持部３を設けて、該支持部３に
前記トイレツトペーパＴ１を支持する一対の軸体
４を、前記支持部３に対し進退自由に支持すると
共に、前記支持部３の下部に前記トイレツトペー
パＴ１の受け止め体５を設ける一方、前記支持部
３に前記格納室２内のトイレツトペーパＴ２，Ｔ
３を保持する保持体６を、前記格納室２の下部位
置と前記格納室２の下部から離脱する位置の２位
置に位置変更可能に設けて、該保持体６の前記格
納室２下部から離脱する位置への移動で、前記ト
イレツトペーパＴ１の保持を解除するごとく成す
と共に、前記保持体６と前記軸体４との間に、該
保持体６が前記格納室２の下部位置に位置する時
に前記軸体４を前記支持部３に進出した位置で係
止し、前記保持体６の前記格納室２下部から離脱
する位置への位置変更で、前記軸体４を前記支持
部２から退出させる制御手段７を設けたことを特
徴とするものである。

（作用） 本考案によれば、予備のトイレツトペーパＴ
２，Ｔ３を前記格納室２に保管することが出来、
又トイレツトペーパを交換するには、前記保持体
６の位置変更操作により、即座に前記格納室２内
のトイレツトペーパＴ２，Ｔ３を前記軸体４に支
持して直ちに使用可能とすることが出来るのであ
る。

（実施例） 以下本考案にかかるロール形トイレツトペーパ
用ホルダを図面に示す実施例に従つて説明する。

図において１はトイレの側壁にボルト止めする
縦長の固定板であつて、該固定板１に横断面コ字
状の覆板１１を組付けて、該覆板１１と前記固定
板１とで、上下が開口するトイレツトペーパの格
納室２を画成すると共に、該格納室２の上部開口
を前記トイレツトペーパＴ１，Ｔ２，Ｔ３の収容
口２１と成すと共に、下部開口をトイレツトペー
パＴ１〜Ｔ３の取出口２２と成し、前記収容口２
１を蓋体２３で覆つている。

又前記格納室２の下方にトイレツトペーパＴ１
〜Ｔ３の支持部３を設けているのであつて、図に
示す実施例では前記支持部を、一対の相対向する
側板３１，３１とこれら両側板３１，３１を連結
する連結板３０とから構成して、前記連結板３１
を前記固定板１に着脱自由に固定する一方、前記
側板３１，３１に、前記トイレツトペーパＴ１〜
Ｔ３を支持する一対の軸体４を、前記支持部３に
対し進退自由に支持している。

具体的には、第５図に示すごとく、前記側板３
１，３１に貫通孔３２を形成して、該貫通孔３２
に筒状体３３を組付ける一方、一端に操作釦４１
を一体形成した枢軸４２を前記筒状体３３に挿通
し、その挿通端部に、該枢軸４２の直径よりも大
径である筒状の軸体４を固定すると共に、前記操
作釦４１と前記筒状体３３との間にコイルスプリ
ング４３を介装して、該スプリング４３のばね力
により、前記軸体４を前記支持部３から退出する
方向、即ち前記両側板３１，３１の外側方に付勢
させている。

又前記側板３１，３１の下部の前後にシヤフト
５１，５１を架設して、該シヤフト５１，５１に
ローラからなる前記トイレツトペーパＴ１，Ｔ２
の受け止め体５を回転自由に支持している。

６は前記格納室２内のトイレツトペーパを保持
して前記取出口２２から下方に落下するのを防ぐ
保持体であつて、該保持体６は、前記支持部３の
両側板３１，３１の内面に枢軸６０を介して揺動
自由に支持した対向板６１，６１と、これら両対
向板６１，６１の遊端部に架設したトイレツトペ
ーパの保持板６２と、前記両対向板６１，６１の
遊端部に架設したシヤフト６３に枢着した把手６
４と、前記両対向板６１，６１の遊端部外側面に
突設した突起６５とから成る。

しかしてこの保持体６は、前記枢軸６０によ
り、該保持体６を構成する前記保持板６２が前記
格納室２の下部位置（第３図で示す位置）と前記
格納室２の下部から離脱する位置（第４図で示す
位置）の２位置に揺動可能に前記両側板３１，３
１に枢支されており、前記保持板６２が前記格納
室２の下部位置に位置する時、該保持板６２によ
り前記格納室２の取出口２２から下方に落下しよ
うとするトイレツトペーパＴ１〜Ｔ３を受け止め
て保持する一方、前記保持板６２の前記格納室２
下部から離脱する位置への移動で、前記トイレツ
トペーパＴ１〜Ｔ３の保持を解除するごとく成し
ている。

そして以上のごとく構成した前記保持体６と前
記軸体４との間に、該保持体６の保持板６２が前
記格納室２の下部位置に位置する時に前記軸体４
を前記支持部３内に進出した位置で係止し、前記
保持板６２の前記格納室２下部から離脱する位置
への位置変更で、前記軸体４を前記支持部３から
退出させる制御手段７を設けるのである。

即ち図に示す前記制御手段７は、前記操作釦４
１と前記筒状体３３との間に介装するコイルスプ
リング４３と、前記対向板６１，６１に穿設した
長孔７１とから構成され、又前記長孔７１は、前
記軸体４の直径よりも小径でしかも前記枢軸４２
の径よりも大径である小孔部７１ａと、前記軸体
の直径よりも大径である大径孔部７１ｂとからな
る前記枢軸６０を半径中心とした円弧状に形成し
て、前記保持体６の保持板６２が前記格納室２の
下部位置に位置する時、前記長孔７１の小径孔部
７１ａを前記軸体４に、また前記保持板６２が前
記格納室２の下部から離脱する位置に位置する時
には、前記長孔７１の大径孔部７１ｂを前記軸体
４にそれぞれ対向させるごとく成している。

斯くして、前記保持板６２が前記格納室２の下
部から離脱する位置に位置する時に、前記操作釦
４１を介して前記軸体４を前記支持部３内に進入
する方向に移動させることで、前記軸体４を前記
大径孔部７１ｂを通過させた後、前記保持体６
を、前記保持板６２が前記格納室２の下部位置に
位置するまで揺動させると、前記軸体４は前記小
径孔部７１ａの周縁に当接し、従つて前記軸体４
は前記支持部３内から退出することが出来なくな
つて、前記支持部３内に残留するのである。

尚、図中６６は、前記保持体６を第３図反時計
方向への揺動を補助するリターンスプリングであ
つて、前記対向板６１と前記側板３１との間に掛
け渡している。

また８はトイレツトペーパのカツターであつ
て、前記保持体の両対向板６１，６１に架設した
軸８１に枢着している。

次に以上の構成からなるトイレツトペーパのホ
ルダの作用を説明する。

まず前記把手６４を第３図右方向に引つ張るこ
とで、前記保持体６を第３図時計方向に揺動させ
て、前記保持板６２を前記格納室２の下部から離
脱する位置に位置させた後、前記格納室２の収容
口２１からトイレツトペーパを複数個投入するの
であつて、最初に没入されたトイレツトペーパＴ
１は前記格納室２の取出口２２から、前記受け止
め体５上に落下する。

そして前記操作釦４１を前記側板３１，３１に
向けて押し込んで、前記軸体４を、前記受け止め
体５で受けとめられているトイレツトペーパＴ１
の筒芯Ｓ内に突入させた後、前記保持体６の突起
６５を指で押して、該保持体６を、第３図反時計
方向に揺動させるのであつて、該保持体６の揺動
に伴い、前記トイレツトペーパＴ１の上に載つて
いるトイレツトペーパＴ２が前記保持板６２で前
記格納室２側に押し上げられて、前記保持板６２
が前記格納室２の下部位置に位置した時、前記ト
イレツトペーパＴ２及び該トイレツトペーパＴ２
上に載つたトイレツトペーパＴ３は該保持板６２
により保持される一方、前記軸体４は、第４図に
示したごとく前記小径孔部７１ａの周縁に当接す
るので、前記操作釦４１を押すのをやめても、前
記軸体４は前記保持体２内から退出することな
く、前記トイレツトペーパＴ１を支持するのであ
る。

斯くして、前記軸体４に支持したトイレツトペ
ーパＴ１を使用し終えたならば、前記保持体６を
再度第３図時計方向に揺動させて、前記保持板６
２を、前記格納室２の下部から離脱する位置に位
置させるのであつて、斯くすることで、前記軸体
４は前記コイルスプリング４３のばね力により、
前記大径孔部７１ｂを通過して前記支持部２より
退出し、該軸体４に支持されていた前記トイレツ
トペーパＴ１の筒芯Ｓが前後の前記受け止め体
５，５間から下方に落下すると同時に、前記格納
室２内に格納されていたトイレツトペーパＴ２が
前記受け止め体５上に落下して来るのである。

従つて、再度前述したごとく前記操作釦４１を
押しながら、前記保持体６を第４図反時計方向に
揺動させることで、前記トイレツトペーパＴ２の
上に載つているトイレツトペーパＴ３が前記保持
板６２で前記格納室２側に押し上げられて、前記
トイレツトペーパＴ３は該保持板６２により保持
されると共に、前記トイレツトペーパＴ２は前記
軸体４を介して前記支持部３に支持されて直ちに
使用可能な状態にセツトすることが出来るのであ
る。

（考案の効果） 以上のごとく本考案にかかるホルダによれば、
予備のトイレツトペーパを前記格納室２内に保管
しておくことが出来るので、トイレ内の美観を損
なうことがないし、又トイレツトペーパを交換す
るには、前記保持体６の位置変更操作により、極
めて簡単でしかもトイレツトペーパに全く手を触
れることなく即座に前記格納室２内のトイレツト
ペーパを前記軸体４に支持して、直ちに使用可能
な状態にセツトすることが出来、従つて特にホテ
ルやデパート等のトイレに設けるトイレツトペー
パのホルダとして最適である。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案にかかるホルダの一実施例を示
し、第１図はその概略斜視図、第２図は一部省略
正面図、第３図及び第４図は一部省略側面図、第
５図及び第６図は要部の拡大断面図である。 ２……格納室、３……支持部、４……軸体、５
……受け止め体、６……保持体、７……制御手
段。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ロール形トイレツトペーパＴ２，Ｔ３を格納す
   る格納室２の下方にトイレツトペーパＴ１の支持
   部３を設けて、該支持部３に前記トイレツトペー
   パＴ１を支持する一対の軸体４を、支持支持部３
   に対し進退自由に支持すると共に、前記支持部３
   の下部に前記トイレツトペーパＴ１の受け止め体
   ５を設ける一方、前記支持部３に前記格納室２内
   のトイレツトペーパＴ２，Ｔ３を保持する保持体
   ６を、前記格納室２の下部位置と前記格納室２の
   下部から離脱する位置の２位置に位置変更可能に
   設けて、該保持体６の前記格納室２下部から離脱
   する位置への移動で、前記トイレツトペーパＴ１
   の保持を解除するごとく成すと共に、前記保持体
   ６と前記軸体４との間に、該保持体６が前記格納
   室２の下部位置に位置する時に前記軸体４を前記
   支持部３に進出した位置で係止し、前記保持体６
   の前記格納室２下部から離脱する位置への位置変
   更で、前記軸体４を前記支持部２から退出させる
   制御手段７を設けたことを特徴とするロール形ト
   イレツトペーパ用ホルダ。