JPH0141356Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本考案は予備のロールペーパーの１巻を格納装
備することのできるトイレツトペーパー保持具に
関し、特に前記予備ペーパーの使用域への補充操
作が簡単な装置構成を特徴とするものである。

「従来の技術」 トイレツトペーパー保持具として、従来一般に
用いられている形式は、ロールペーパーの中空の
紙芯中に通す芯軸を一部二重筒に構成し、これ等
筒間に拡圧バネを配備せしめて、ペーパー交換に
際しては前記バネを押し縮めて芯軸長さを短かく
し、保持具への取付け状態で該バネの拡圧力によ
つて芯軸を伸長させて係架するようになしてあ
る。しかし、このような保持具では、ペーパー消
費の都度、前述の芯軸の短縮伸張操作を繰り返し
て新たなペーパーとの交換が必要であつて面倒で
ある。

そこで、予備のロールペーパーの１巻を備えて
置き、使用中のペーパーを消費した際に、引き続
き前記予備のロールペーパーを使用域に置いて用
いるようになした器具構成も提案され実用に供さ
れている。即ち、この種予備ロール付き器具の
内、実用化されている器具の一例としては、ロー
ルペーパーを上下二段に夫々縦向きに載置してお
き、使用中の下段ロールを消費した際に、これを
器具から取り外すと、上段の予備ロールが使用位
置に落下して使用可能となるようになしたもので
ある。

「考案が解決しようとする問題点」 ところで、上述の予備ロール付き保持具では、
予備保持並びに使用状態において、縦向きである
ことに難点がある。

ロールペーパーの使用は、周知の如く、ロール
状に捲回したペーパーを必要長さに繰り出して、
器具縁に設けた切断刃に、繰り出し基部を紙面に
沿つて押し当てるようにしてペーパーを上に引き
ちぎつていた。そのために、ロールペーパーが縦
向きに設置されていると、このペーパー切断動作
が切断刃に沿わせる紙面の向き即ち横向き（使用
者の前後向き）に行わなければならず、操作勝手
が悪いと共に、この操作のために奥行が必要であ
るので、器具の取付け位置に制限がある。そのた
めに、この種器具は比較的広いスペースのトイレ
ツトにのみ使用可能であつた。

そこで、本考案では、予備のロールペーパー付
き保持具であつて、狭いトイレツト内でも有効か
つ衛生的に使用できる器具装置を提案する。

「問題点を解決するための手段」 そのために、本考案では、使用状態のロールペ
ーパーと共に予備のロールペーパーを横向きに載
置しておく。これ等両ロールペーパーの夫々の係
架位置間をロール芯軸端を摺嵌するガイド溝によ
つて連結する。この係架体の内上段の係架体をそ
の係架作用域から退出自在に構成する。そして、
該係架体の退出操作を器具前面に配置した操作部
材で制御するために、これ等係架体と操作部材と
を連結する。

更に器具前面の蓋体の一部を開放可能に構成す
る。

「作用」 上下二段に配置した係架体の夫々に、ロールペ
ーパーをこれに面した芯軸端を夫々載置すること
によつて、使用位置（下段）及び予備位置（上
段）に夫々のロールペーパーを互いに横向きに載
置できる。

使用位置のロールペーパーを消費した際にその
紙芯及び芯軸を取り外し、器具前面の操作部材を
押すことにより、これに連結した上段の係架体が
移動して、前記芯軸端に対する係架作用を解く。
これによつて、上段に載置されていた予備のロー
ルペーパーが溝に導かれて下段の使用位置に自動
的に落下する。

その結果、前に使用していたロールペーパー及
び予備位置から使用位置に至つたロールペーパー
のいずれも、横向きの状態で使用できる。

次の予備位置には、器具前面蓋体の一部を開放
することによつて、新たなロールペーパーを補充
することができる。

次に、本考案具の好ましい実施例について説明
する。

「実施例」 第１図は本考案具の一実施例を示す側面図で、
器具１の袖板２を外し、要部機構の一部を縦断し
た状態を示す。器具１の両側の袖板２，２には、
それ等の内側に閉じた下端（下段の係架体）３を
有すガイド溝４を設けてあり、該溝４の上方に
は、上段の係架体としてのスライド板５を臨ませ
てある。更に、該スライド板５の差し込み間隙を
置いて、その上部にロールペーパー６の芯軸７の
端部を前記ガイド溝４上のスライド板面上に導く
斜辺駒８，８を設けてある。そして、１０は、別
の芯軸９を差し通して前記下端３に係架した使用
位置のロールペーパーを示す。

一方、前記スライド板５は、第３図示の如く、
ガイド溝４の上部に臨む部分を平板部分５ａとこ
れに続く切欠部分５ｂとを有しており、その折り
曲げた延長端を器具１の前面に臨ませた押し釦１
１を有する操作杆１２に一体に連結してある。即
ち、支え軸１４を前記支持部材１３の遊び穴に通
して、その先端を操作杆１２に捻じ付けする際
に、該軸１４を捲回するように構成した前記発条
１５を配置して、該発条１５の両端が夫々操作杆
１２及び支持部材１３に当接するようになしてあ
る。

又、第１図及び第２図示の正面図に示すよう
に、器具１の前面蓋体１６が上部深端で旋回自在
に軸支１７してあり、前記押し釦１１の嵌装窓１
８を設けた先端には、カツター刃１９を取り付け
てある。

なお、本考案保持具に用いる芯軸７及び９とし
ては、前記周知の二重筒からなる伸縮可能なもの
が好ましい。

このような構成からなる本考案保持具によれ
ば、器具１をトイレツト内の前壁の所定位置に取
り付け、その前面蓋体１６を手前上方に開いて、
芯軸９を通したロールペーパー１０を上方の傾斜
駒８，８に沿つて入れると、該ペーパー１０はそ
の芯軸９の両端をスライド板５によつて支持され
て、一時的にガイド溝４上方の予備位置に保持さ
れるが、後述する機構動作によつて、押し釦１１
を押すことによつて、ガイド溝４に導かれて芯軸
端が溝下端３によつて係架される使用位置に保持
される。

次に、同じく芯軸７を通したロールペーパー６
を傾斜駒８，８に沿つて入れてスライド板５によ
る係架で前記予備位置に保持した第１図示の状態
で使用する。

ペーパー使用は下段の使用位置にあるロールペ
ーパー１０から必要長さ繰り出して、カツター刃
１９で切取つて行われる。再度の使用でロールペ
ーパー１０を消費し終了した際に、その芯軸９を
取り外し、器具前面の押し釦１１を押すことによ
つて、上方の予備位置にあるロールペーパー６を
使用位置に移動させることにより、引き続き使用
することが出来る。即ち、前記予備位置にあるロ
ールペーパー６は、スライド板５の通常状態にお
ける平板部分５ａがガイド溝４の上端に占位する
ことにより、該平板部分５ａにその芯軸７の両端
を経過されて保持されている状態から、前記押し
釦１１の押し操作で、これと一体に連結した該ス
ライド板５が、第３図上矢標方向に移動すること
により、その切欠部分５ｂが前記溝４の上端に至
る結果、前記芯軸７の両端が該切欠部分５ｂに落
込んでガイド溝４に導かれて前記使用位置に至
る。

そして、スライド板５は前記押し釦１１を手離
すことにより、拡圧発条１５の作用力によつて、
第３図上矢標方向と逆向きに移動復帰する。従つ
て、トイレツト掃除時等に予備位置に新たなペー
パーを先の操作により補充しておくことにより、
反復使用することが出来る。

「考案の効果」 このように本考案保持具によれば、ロールペー
パーを上下二段に夫々横向きに載置する係架体
を、これ等ロールの芯軸端を摺嵌するガイド溝に
よつて連結する一方、器具前面に配置した操作部
材の押し操作によつて、前記上段のロール芯軸を
支える係架体をその係架作用域から退かせるよう
に構成すると共に、器具前面蓋体の一部を解放可
能に構成したことによつて、使用状態のロールペ
ーパーの外に予備のロールペーパーを備えること
が出来、使用中のペーパーを消費した時に、予備
のペーパーを即座に使用位置に移動させて引き続
き使用することが出来て便利であり、特に、この
予備位置のペーパーの移動を操作部材の押し操作
によつて行うことが出来るので、その操作が極め
て簡単で老人あるいは子供にも容易に操作出来て
便利であり、しかも、ロールペーパーを横向きで
使用することが出来るので、ペーパー取り出しの
使用勝手が良いと共に使用の向きを考慮した器具
の取り付けが比較的狭い場所においても可能であ
る等、本考案保持具は一般家庭用の他営業所用な
ど広い範囲に用いることが出来る等、実用に供し
て極めて有用なものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案保持具に一実施例を一部縦断し
て示す側面図、第２図はその正面図、第３図は本
考案保持具における作動機構要部の斜視図であ
る。 １……器具、２……袖板、３……下端、４……
ガイド溝、５……スライド板、６，１０……ロー
ルペーパー、７，９……芯軸、１１……押し釦、
１６……前面蓋体、５ａ……平板部分、５ｂ……
切欠部分。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) ロールペーパーを上下二段に夫々横向きに載
   置する係架体を、これ等ロール芯軸端を摺嵌す
   るガイド溝によつて連結する一方、器具前面に
   配置した操作部材の押し圧操作によつて、前記
   上段のロール芯軸を支える係架体をその係架作
   用域から退かせるように構成すると共に、器具
   前面蓋体の一部を解放可能になして、上段係架
   位置へのロールペーパーの補充を行い得るよう
   に構成してなるトイレツトペーパー保持具。 (2) 前記上段のロール芯軸を支える係架体が、該
   芯軸端に当接する平板面とこれに続く切欠部と
   を有す平板材からなり、該板材の延長端を前記
   操作部材に連結してなる実用新案登録請求の範
   囲第(1)項記載のトイレツトペーパー保持具。