JPH03143394A - 広域pH作用を有する新規なロイシンアミノペプチダーゼ - Google Patents

広域pH作用を有する新規なロイシンアミノペプチダーゼ

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JPH03143394A
JPH03143394A JP27853389A JP27853389A JPH03143394A JP H03143394 A JPH03143394 A JP H03143394A JP 27853389 A JP27853389 A JP 27853389A JP 27853389 A JP27853389 A JP 27853389A JP H03143394 A JPH03143394 A JP H03143394A
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茂典 上野
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美穂 内田
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (1)  産業上の利用分野 カツオやマグロ等の缶詰製造時に副生する煮汁は日本に
おいて年間IO万トンも産生され大部分が未利用のまま
である。本煮汁は良質な蛋白質を含んでいるため各種プ
ロテアーゼで処理された後、濃縮され一部は魚肉エキス
に加工されている。
この魚肉エキスは調味料の素材や微生物の培地成分及び
肥料などにも利用されている。しかし、この魚肉エキス
の有効利用の一環として、例えば調味料へ加工する場合
は旨味性が弱い、魚臭が強いなどの問題があり、魚肉エ
キスとして十分価値のある利用がなされていないのが現
状である。
本発明は、これら魚類蛋白質を処理するのに通した新規
な広域p)1作用を有するロイシンアミノペプチダーゼ
に関するものである。
(2)従来の技術 アスペルギルス・オリゼー(Asper 1llus 
 or■肚〉やアスペルギルス・ソニー(A、  5o
jae)といった麹菌起源のロイシンアミノペプチダー
ゼは食品として添加 あるいは加工する場合、安全性が
高いことからendo−ブロティナーゼとともに調味食
品をはじめとして広く食品加工用酵素として利用されて
いる。特にロイシンアごノペブチダーゼは、旨味性の改
善に重要な役割を果たすものと考えられている。
(3)発明が解決しようとする問題点 麹菌起源で性質が明らかにされている公知のロイシンア
ミノペプチダーゼは、アスペルギルス・ソニー起源では
1種類〔ワイ・オザヮ等;アグリカルチエラル アンド
 バイオロジカル ケミストリー、主7.1285−1
293 (1973) )あり、アスペルギルス・オリ
ゼー起源では5種類CLAI) r 二ティ・ナカダイ
等;アグリカルチュラル アンドバイオロジカル ケミ
ストリー、  37.757−765(1973)。L
API[:テイ・ナヵダイ等:アグリヵルチュラル ア
ンド バイオロジカル ケミストリ −、   37.
  767−774.   (1973)  。 LA
P  III  :テイ・ナカダイ等:アグリ力ルチュ
ラルアンドバイオロジカル ケミストリー、37,77
5−782 (1973)。LAPIV:ティ・ナカダ
イ等;アグリカルチュラル アンド バイオロジカル 
ケミストリー、1土、  1657−1666 (19
77)。AOP=長谷川喜香用;日本農芸化学会誌、5
8.483−485  (1984) )ある。
公知のアスペルギルス属のロイシンアごノベブチダーゼ
の基質特異性を調べると、アスペルギルス・ソニー起源
のアミノペプチダーゼは、分子量が220,000であ
り、Leu−Gly−Glyに対する活性を100%と
したとき、Leu−Glyに対して9%の活性しか示さ
ない。一方、アスペルギルス・オリゼー起源では、LA
P  Iは分子量が26.500であり、Glu−Ty
r−Gluに対する分解活性は低く、主にLeuGly
−GuyやLeu−Glyに対して高い分解活性を有す
る。LAP nは分子量が61,000であり、GIu
−Tyr−Gluをpif4〜7の範囲で分解する活性
を有し、硫酸鋼で完全に失活され、活性至適温度が50
℃である。
LAP 111rは分子量が56,000であり、Gl
u−Tyr−GluをpH3,5〜7の範囲で分解する
活性を有し、硫酸銅で完全に失活され、活性至適温度が
50℃である。
LAP IVは分子量が130,000であり、Leu
−Gly−Glyに対する活性を100%としたとき、
Leu−Glyに対して7.6%の活性しか示さない。
AOPは[、euGly−Glyに対する活性を100
%としたとき、Leu−Glyに対して0.3%の活性
しか示さない。以上の基質特異性からしeu−Gly−
Gly XGlu−Tyr−Glu及びLeu−Gly
等のペプチドに対して高い分解活性を示し、しかも広い
pH域で活性を維持できるロイシンアミノペプチダーゼ
が食品工学で切望されてきた。
(4)問題点を解決するための手段 上述した現況に鑑み、種々のペプチドに対して広いpH
領域で高い分解活性を示すロイシンアミノペプチダーゼ
を提供すべく鋭意検討を重ねた結果、アスペルギルス属
に属する菌株を培養した麹中に、広いpH領域で強いペ
プチド分解活性を有する新規なロイシンアミノペプチダ
ーゼが得られることを発見し、本発明を完成した。
即ち、本発明は下記の理化学的性質を有する広域plI
に作用する新規なロイシンアミノペプチダーゼである。
記 ■ 作用:ペプチド鎖のNz端から順次アミノ酸を1個
ずつ加水分解する作用をもった…虹ペプチダーゼである
■ 基質特異性、至i!¥ipH及び安定pH範囲:L
−ロイシル−グリシル−グリシン(Leu−Gly−G
ly)及びH−グルクミル−チロシル−グルタミン酸−
〇H(Glu−Tyr−Glu )に対するKm値(碇
カニリス定数)は37°c、、 pH8,0(アドキン
ス−パンチン緩衝液)に於いて前者が44mM、後者が
30m Mで、pH11,5(炭酸ナトリウム−水酸化
ナトリウム水溶液)に於いては前者が4.8mMで後者
は1.6mMである。また、基質しeu−Gly−Gl
y及びGlu−TyrGluについての至適p)Iは前
者が9.0で後者は6.0である。なお、安定pH範囲
は共に2.8〜10.1である。
■ 作用pHの範囲二基質分解について、至適、Hでの
酵素活性を100%としたとき、約80%以上の相対活
性を示すpII域は、Leu−Gly−Glyに対して
6.0〜11.0であり、Glu−Tyr−Gluに対
して4.6〜7.2である。
■ 至適作用温度及び安定温度範囲; LeuGly−
Glyに対してpI(8,0で60℃が活性至適温度で
、37°Cにおける活性に対して約3.5倍の活性増加
が見られる。安定温度範囲はpH8,0で60℃以下で
ある。
■ 失活、阻害条件:エチレンジアミン四酢酸塩により
pl(5以下で失活される。1mM硫酸銅(pH8,0
)により、活性の30%が阻害される。
■ 分子量: 57,000〜58,000 (ゲル濾
過法:セファデックスG200使用) 以下、本発明の広域に作用するロイシンアミノペプチダ
ーゼ(以下、rLAP WJと略す)理化学的性質につ
いて詳細に説明する。
(作用) LAP Wはペプチド鎖のN、を端から順次アミノ酸を
1個ずつ加水分解して遊離する作用を有したexo−ペ
プチダーゼである。
(基質特異性) 第1表に示す各基質10mMを30mtl(L−ロイシ
ル−p−ジエチルアミノアニリド分解力〉/nIlのL
AP活性量で、80mMアドキンス−パンチン緩衝液(
pH8,0)において、37℃、60分間反応させ、こ
れに冷水を添加して反応を停止させた。反応液中に遊離
したアミノ酸をニンヒドリン法〔ニス・タカハシ:ジャ
ーナル オブ バイオケミストリー、83. 57−6
0 (1978) )で定量した。
なお、LAP活性は国際単位mu/mffで表わしてお
り、L−ロイシル−p−ジエチルアごノアニリドを基質
にしてLAP C−Te5tWakoキツト (和光純
薬工業製)を用いて測定した。
相対活性(%)は、1.eu−Gly−Glyを基質と
して酵素反応させて得られたアミノ酸の量を100%と
し、他のペプチドを基質とした場合に得られたアミノ酸
の量との比較値(%)で示した。
第 表 LAP Wは、Leu−Gly−G1.yに対するKm
値が37℃、pH8゜0 (アドキンス−パンチン緩衝
液)において44mM及びpH11,5(炭酸ナトリウ
ム−水酸化ナトリウム水溶液)において4.8mMであ
り、Glu−Tyr−Gluに対するl<m値が37°
c、pH8,0において30mM及びpH11,5にお
いて1.6mMである。
(至適pH及び安定pH範囲) LAP Wの活性至適pHは第1図に示す如(,1,e
uGuy−Glyを基質にした場合(・−・)pH9.
0であり、Glu−Tyr−Gluを基質にした場合(
ムーム) pH0 6.0である。なお、30mM Leu−Gly−Gl
yあるいは5 mM Glu−Tyr−Gluを基質と
しく 〉内に示したLAP活性量、m[I/’+nj’
でそれぞれのpl(において37℃、30分間反応させ
、冷水を反応液中に加えて反応停止させた後遊離アミノ
酸の量をニンヒドリン法で測定した。pH4〜5は酢酸
緩衝液、p++6〜7はリン酸緩衝液、pH8〜10は
アドキンス−パンチン緩衝液、pH11は炭酸ナトリウ
ム−水酸化ナトリウム水溶液を用いたものである。
LAP Wの安定pi範囲は、286mU/ m6のL
APWを含有した25mMの各pl(の緩衝液を37 
”cで2時間放置した後、200mMt□リスー塩酸緩
衝液でpH8.0に調整し、直ちに残存する酵素活性を
0、5mM Leu−Gly−Gly (・−・)また
ば0.5mMGlu−Tyr−Glu  (ムーム)を
用いて調べた。第2図に示す如く、いずれの基質に対し
ても安定p++範囲は2.8〜10.1である。なお第
2図中、pH2〜3は酢酸ナトリウム−塩酸緩衝液、p
H3,5〜6.0は酢酸緩衝液、pH7,0〜9.0は
トリス−塩酸緩衝液、pH9,8以上は炭酸ナトリウム
−炭酸水素ナトリウ1 ム緩衝液を用いた。
(作用p11の範囲) 第1図に示す如< 、LAP Wの各基質分解に対する
至適p++における酵素活性を100%としたとき、約
80%以上の相対活性を示すpH域は、Leu−Gly
−Glyに対してpH6,0〜11.0であり、Glu
−TyrGluに対してpH4,6〜7.2である。
(作用温度の範囲〉 第3図に示す如<、pH8,0において、Leu−Gl
ycryに対して60″Cが活性至適温度であり、37
°Cにおける活性に対して約3.5倍の活性増加がみら
れる(各温度で2分間ブレインキュベーションし、10
分間酵素反応を行った) (温度による失活条件) 第4図に示す如<、pus。0においてLeu−Gly
GIyの分解活性は60℃を越えると漸次失われてゆく
ことを示している。
(阻害条件〉 エチレンジアミン四酢酸塩(EDTA)によるLAPW
活性の阻害はpHに依存しており、pH5以下で失2 活される。即ち、222mU/ mffのLAP W、
55mMの各poの緩衝液及び各p)Iに調整した22
mMEDTAを含む溶液を37℃で2時間インキュベー
ションした後、0.4mM Glu−Tyr−Gluを
加え37°Cで30分間酵素反応させた。冷水を20倍
量加えて反応を停止した後、遊離したアミノ酸の量をニ
ンヒドリン法で測定した。pH3,5〜6.0は酢酸緩
衝液、pH7,0〜9.0はトリス−塩酸緩衝液、pl
(1010以上は炭酸ナトリウム−炭酸水素ナトリウム
緩衝液を用いた。結果を第4図に示す。
第5図において・−・はLAP WがEDTA未処理の
もの、○−・−○はEDTA処理のものである。pH5
,0でEDTA未処理のときの遊離アミノ酸量を100
%とし、各pHにおける相対活性値%で表わした。
LAP Wは、30mM)リス−塩酸緩衝液(pH8,
0)において1mM硫酸銅と共に37°Cで20分間イ
ンキュベーションすることにより、Leu−Gly−G
IVの分解活性が30%阻害される。
(分子量) LAP Wの分子量は、セファデックスG 200 (
ス3 −バーファイン、直径1.5 cm x長さ98cm)
カラムを用い、0.1M食塩を含有する0、1M酢酸緩
衝液中で測定したく流速: 1.41 m7!/hr、
分画容量0.58mj?、4℃) 、 LAP Wの分
子量は57.000〜58,000である。なお、分子
量標準蛋白質は、ベーリンガー・マンハイム社製のウサ
ギ筋肉のアルドラーゼ(分子it : 160,000
 ) 、牛血清アルブミン(67,000)、卵アルブ
ミン(45,000)、キモトリプシノーゲンA (2
5,000>及びチトクロームC(12,000)を用
いた。
(力価の測定法) LAP活性の力価は、ロイシンアミノペプチダーゼ測定
用LAP C−Test (L−ロイシル−p−ジエチ
ルアミノアニリド基質法、和光純薬工業株式会社製)を
用いて測定した。酵素の単位は、L−口イシル−β−ナ
フチルア5ドを基質として用い、酵素液0.02 mI
lが37°Cで2時間基質に作用してβ−ナフチルアミ
ン1712μgを遊離させるとき(G−R単位とし、こ
のG−R単位を4.124倍した国際単位(mu/mj
りで表わした。
4 (精製方法) LAP Wは後述する精製方法にまり単離することがで
きる。
以上のとおり、LAP Wはその酵素学的、物理化学的
な諸性質は公知のロイシンアミノペプチダーゼの何れと
も異なっており、特に広いpH域において各種のペプチ
ドに高い分解力を有するため、食品工業上有利な酵素で
ある。
次に本発明に係わるLAPWの製造法についてその一例
を説明する。
本発明において使用される微生物は、LAP W産生能
を有する菌株であれば何れを用いてもよく、例えばアス
ペルギルス属に属する菌株を用いるのが有利で、その具
体例としてはアスペルギルス・ソニー(Aspergi
llus  5ojae ) S−297株が挙げられ
る。アスペルギルス・ソニーS−297株は工業技術院
微生物工業技術研究所に徽工研菌寄第9073号として
寄託されており、菌学的性質が特開昭63−14898
5号に詳述されている。
次に、LAP W産生能を有するアスペルギルス・5 ソニーS−297株を培養し、培養物よりLAP Wを
製造する方法を述べる。
まず、培養法としては液体培養でもよいが、−船釣には
好気的固体培養の方が好ましい。通常、S−297株は
小麦皺等の固体培地に接種し、40〜55時間好気的に
培養するとプロテアーゼを培地(麹)中へ分泌する。培
養後、麹を水に懸濁することにより、プロテアーゼは容
易に水層中に移行し、不溶物を遠心分離操作や濾過等の
適当な手段で除去し、LAP Wを含む粗酵素液を得る
ことができる。得られた粗酵素液よりLAP Wを採取
する手段としては、透析、イオン交換樹脂に吸着し溶出
させる方法及びゲル濾過等が挙げられ、LAP Wを単
離することができる。
以下、実施例により本発明の実施態様を詳細に説明する
〔実施例〕
皺4゜8kgXKHzPO4320g、 L−グルタミ
ン酸ナトリウム160g及び水81からなる固体培地を
121℃、1気圧下20分間滅菌した後、アG スペルギルス・ソニーS−297株の分生子を接種し、
30℃で2日間通気培養し、D 6.9 kgを得た。
この麹を水60I!中に懸濁させ充分に撹拌した後、遠
心分離(9000rpm) シて上滑液551を得た。
次いで、この液をホローファイバーシステム(小松用化
工機WJ)において分離膜PM 1000を通過させた
後、分離膜PM 5で濃縮した。得られた濃縮液は41
で、280 nmでの吸光度が26であった。この液に
安定化剤として420gのデキストリン(日本資糧工業
社製 NS0131B)を加えた後、凍結乾燥を行い、
422gの粗酵素粉末(以後サカナーゼと呼ぶ)を得た
サカナーゼはLAP Wを含む総ロイシンアごノベブチ
ダーゼ力価が6.6 units/gであった。
以下の操作は4℃で行った。サカナーゼの一部(100
g)  に50mMリン酸緩衝液(pH6,1)を1.
ON加えて溶解させ、不溶物を遠心分離(9000rp
m、1時間〉して除去し、得られた上澄液に40%飽和
になるよう硫安を加え一夜放置した。生じた沈澱物を遠
心分離(9000rpm、 1時間)7 により除いた後、上澄液(1,1ff)に80%飽和に
なるように硫安を加え、2時間放置した。生じた沈澱物
を再び遠心分離(17000rpm、 30分間)して
回収し、2mM酢酸カルシウムを含む50mM酢酸緩衝
液(pH4,8)  10 m6を加えて溶解し、同じ
緩衝液(21,液を2回交換)を用いて一夜透析した。
透析して得た酵素液は、2mM酢酸カルシウムを含む5
0mM酢酸緩衝液(pH4,8)であらがじめ平衡化し
たアンバーライトC’G−50(米国ローム・アンド・
ハース社製イオン交換樹脂〉のカラム(直径6cm×高
さ68cm)に通塔してLAP Wを吸着させ、その洗
浄液は280nmにおける吸光度が0になるまで上記の
緩衝液でカラムを洗浄した後、0.5M酢酸ナトリウム
水溶液で?容出した。
活性画分はpH6,5に調整した後、冷アセトンを終濃
度70%になるまで添加し、生した沈澱を9000rp
I11.30分間の遠心分離で回収した。得られた酵素
を10mMリン酸緩衝液(pH域7.0)  25 m
IVで?客筋し、同じ緩衝液(1e、液を2回交換)を
8 用いて一夜透析した。
透析して得た酵素液(25,5m12)は、10mMリ
ン酸緩衝液(pH7,0)であらかじめ平衡化したDE
AE−セファデックスA−50(ファルマシア・ファイ
ン・ケミカルズ社製イオン交換樹脂)のカラム(直径4
 cm X高さ28cm)に通塔して、LAPWを吸着
させた。樹脂に吸着しない酵素として、アルカリ性プロ
ティナーゼ(MPと略す)画分を回収した後、カラムを
充分に10mMリン酸緩衝液(pH7,0)で洗浄した
。その後、吸着したLAPWは、同じMi或の緩衝液5
00nlx2に含有させた0〜0.5 M塩化ナトリウ
ムの直8g濃度匂配法で溶出させた。流速は0.64 
m l /min 、−画分量は10.4mj2とした
。本クロマトグラフィーでのしAPWの溶出パターン(
斜線で表示)を第6図に示す。図からsemi−A !
l P 、中性プロティナーゼ■(NP I) 、LA
P  I”およびLAP Wが主要活性ピークを構成し
ている。なお、公知のアスペルギルス・オリゼー起源の
LAP  Iはアンバーライ)CG50樹脂クロマトグ
ラフイーの非吸着画分に回9 収される性質があり、一方当該操作ではアンバーライ1
−CG−50樹脂に吸着した画分から回収される性質を
もったLAP r類似酵素であるため、区別する意味で
*印を冠した。LAPWの活性画分はpH6,5に調製
した後、1%マンニトールを加え、次いで、冷アセトン
を終濃度70%になるまで添加し、生じた沈澱を900
Orpm、30分間の遠心分離で回収した。酵素は少量
の1.50mM酢酸緩衝液(pH6,5)で溶解した後
、同じ緩衝液(iff、液を2回交換)を用いて一夜透
析した。
透析して得た酵素液(12,6mjりは、150mM 
 #酸緩衝液で平衡化したセファデックスG−100(
ファルマシア・ファイン・ケミカルズ社製ゲル濾過担体
)のカラム(直径2cm×高さ127cm)を用い、流
速19.6ml!、/hで一画分2.33mj2ずつを
集めゲル濾過した。活性画分は、10%グリセロールを
含む10mMリン酸緩衝液(pH7,0)で透析した後
、透析チューブに入った酵素液をポリエチレングリコー
ル2000で濃縮し、80”Cで保存した。こうして得
られた酵素溶液0 (5,2mA)をLAP Wの標品とした。
上述の実施例の各精製工程で得たLAI’ Wの液量、
総蛋白質、総括性、比活性及び回収率を比較すれば、第
2表に示す通りである。
2 〔発明の効果〕 本発明に係るL71P Wは、広いpH域において高い
ペプチド分解活性が維持できるため、食品加工にLAP
 Wを含むプロテアーゼ(例えば前述のザカナーゼ)を
利用すれば、プロテアーゼによる食品加工用原料処理時
にpFIをあらかじめ酵素の活性至適pHに調整しなく
ても、高いペプチド分解を行わせることを期待できる。
従って、本発明は食品製造上極めて有意義である。
本発明のLAP Wの作用効果を説明するため、以下に
試験例を示す。
試験例1 実施例で分画した個々のendo−プロテア−ゼとLA
Pを組合せた総括検量を均一にし、それらのML威を色
々とかえた再構成系で魚蛋白質を分解させたところ、本
発明のLAP Wの含有割合が高い再構成系は魚蛋白分
解度が高かった。次に試験方法を説明する。
(試験方法) カルチベーター350 (カツオとマグロ缶詰製3 B (H’形)カラムに通液し、その中に含まれている
遊離のアミノ酸を吸着除去し、吸光度260nm/吸光
度280nm比が1.5以下の画分を集め、pH6,1
に調整し凍結乾燥を行い基質として用いる魚蛋白質をi
il製した。
第3表に示したALP 、 NPI 、LAP  I、
 LAP  T”およびLAP Wからなる酵素系でミ
カエリスのベロナール緩衝液(p)16゜l)に溶解し
た3、6%の魚蛋白質を、50℃で3時間加水分解反応
を行い、生成したα−アミノ基の量をTNBS法〔奥山
興生、笠井久隆著;蛋白質・核酸・酵素、土8,115
31159 (1973) ) 4こ従って測定し、魚
蛋白質分解率を次式から算出した。
魚蛋白質分解率 4 なお、An’、NP+の活性は、ミルクカゼインを基質
とし、50mM)リス−塩酸緩衝液(pH7,0)中で
酵素反応を30℃、10分間行なう。
アンソン−萩原改変法〔ティ・ナカダイ等;アグリカル
チュラル・アンド・バイオロジカル・ケごストリー、 
 37.2685−2694 (1973) )で求め
た。実験に供した各プロテアーゼの由来と比活性は以下
の表の通りである。
5 第 表 試験例2 本発明のLAPWを含むサカナーゼ(実施例参照)と糸
状菌起源の市販プロテアーゼによる単位LAP活性当り
の魚ペプチドおよびLeu−Gly−Gly分解度6 プロテアーゼはpH10では弱い分解力であり、更にP
I+11.5では微弱な活性しか示さなかった。次に試
験方法を説明する。
(試験方法) 基質として用いた魚ペプチドは、25mMアドキンス−
パンチン緩衝液(ptl 8.0 )に溶解した5%(
’/v)魚蛋白質(試験例1で調製したもの)をサカナ
ーゼから単離した2500 units/ meのAL
Pで37℃、30分間分解したのち、100℃で3分間
処理して調製した。
供試酵素 供試酵素のLAP活性を100mLI/ mIlになる
ように加え、0.91%魚ペプチドあるいは30mML
eu−Gly−Glyを基質として、pH10とpH1
1,5の7 100mMアドキンス−パンチン緩衝液中で37°C1
30分間酵素反応させた。反応液に冷水を加えて反応停
止した後、MF+ilしたアミノ酸の量をニンヒドリン
法で測定した。試験例の結果を第4表に示した。
第4表
【図面の簡単な説明】
第1図はLAP Wの1、eu−Gay−Gayおよび
Glu−TyrGluに対する至適pHを示す図であり
、第2図はLAP Wの安定p)I範囲を示す図であり
、第3図はLAP Wの活性至適温度を示す図であり、
第4図はLAP WO熱安定性を示す図であり、第5図
はEDTAによるLAP W活性阻害のpH依存性を示
す図であり、8 第6図はサカナーゼのアンバーライトCG−50樹脂吸
着画分のDEAE−セファデックスA−50クロマトグ
ラフィーを示す。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 下記の理化学的性質を有する広域pHに作用する新規な
    ロイシンアミノペプチダーゼ。 記 (1)作用 ペプチド鎖のN末端から順次アミノ酸を1個ずつ加水分
    解。 (2)基質特異性 ▲数式、化学式、表等があります▼(表) *37℃、pH8.0(アトキンス−パンチン緩衝液)
    pH11.5(炭酸ナトリウム−水酸化ナトリウム水溶
    液) (3)至適pHおよび安定pH範囲 ▲数式、化学式、表等があります▼(表) (4)作用pHの範囲 基質分解について、至適pHでの酵素活性を100%と
    したとき、約80%以上の相対活性を示すpH域は、L
    eu−Gly−Glyに対して6.0〜11.0、Gl
    u−Tyr−Gluに対して4.6〜7.2。 (5)活性至適温度 Leu−Gly−Glyに対してpH8.0で60℃。 (6)安定温度範囲 Leu−Gly−Glyに対してpH8.0で60℃以
    下。 (7)失活、阻害 エチレンジアミン四酢酸塩によりpH5以下で失活、1
    mM硫酸銅(pH8.0)で活性が30%阻害。 (8)分子量 57,000〜58,000。
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