JPH03143387A - プロテアーゼ生産性の低い枯草菌 - Google Patents

プロテアーゼ生産性の低い枯草菌

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JPH03143387A
JPH03143387A JP28144089A JP28144089A JPH03143387A JP H03143387 A JPH03143387 A JP H03143387A JP 28144089 A JP28144089 A JP 28144089A JP 28144089 A JP28144089 A JP 28144089A JP H03143387 A JPH03143387 A JP H03143387A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、遺伝子組換えによってペプチド等を生産する
ために、特に有用なプロテアーゼ生産性の低い枯草菌に
関する。
[従来の技術と発明が解決しようとする課題]枯草菌(
Bacillus  5ubtilis)は、エンドト
キシンなどを生産せず、しかも病原微生物として人や動
物に寄生したり共生することがないので、大腸菌に比べ
て安全性が高い。このような枯草菌を遺伝子組換え体の
宿主菌として利用することにより、外来遺伝子産物であ
るペプチド、タンパク質等のペプチド粘合を有する有用
な生産物を菌体外へ分泌生産させることができるので、
枯草菌は、その安全性と共に、その工業的有用性が注目
されている。しかしながら、枯草菌は、プロテアーゼを
菌体外に多量に分泌生産する。従って、外来遺伝子に由
来する有用な外来分泌産物が多量に生産されたとしても
、ペプチド結合を有する外来分泌生産物は、枯草菌が培
地中に分泌する種々の菌体外プロテアーゼにより分解さ
れてしまい、高い収率で有用生産物を回収することがて
きない。
この問題を解決するために、最近、宿主枯草菌のプロテ
アーゼ活性を低下させるための研究が行なわれている。
プロテアーゼ生産性の低い抽j′N菌として、枯草菌の
主たる菌体外プロテアーゼであるアルカリプロテアーゼ
および中性プロテアーゼの両者を欠失したバチルス・サ
ブチリス (Bacius  5ubtills) l
04HL株[バイオケミカル・アンド・バイオフィジカ
ル・リザーチ・コミュニケションズ(旧ochem、 
Biophys、 Res、 Commun、)。
128、601.−808.1..985]や、本出願
人が先に提案したように、バチルス・サブチリス104
 Ill、株に、pap遺伝子を導入したバチルス・サ
ブチリスDY−18株(特開昭84−31284号公報
)が公知である。
しかしながら、バチルス・サブチリス10411+、株
やDY−1,6株には、未だプロテアーゼ活性が残存し
ているので、残存するプロテアーゼ活性により、有用な
分泌産物が培地中で分解されてしまう。
従って、本発明の目的は、安全性が高く、しかもペプチ
ド結合を有する有用な分泌産物を高収率で回収できるプ
ロテアーゼ生産性の低い枯草菌を提供することにある。
[発明の構成] 本発明者等は、枯草菌におけるプロテアーゼの生産が、
胞子形成期にその大半が起こることに着目して、プロテ
アーゼ低生産性枯草菌を得るべく鋭意検討した結果、枯
草菌の主たる2つのプロテアーゼであるアルカリプロテ
アーゼと中性プロテアーゼの生産能を欠き、かつプロテ
アーゼ活性が野生株の3%以下の枯草菌に、特定の遺伝
子を導入することによって、親株枯草菌よりプロテアー
ゼ活性が著しく低下した枯草菌が得られることを見い出
し、本発明を完成した。すなわち、本発明は、枯草菌の
主たる2つのプロテアーゼであるアルカリプロテアーゼ
及び中性プロテアーゼの生産能を欠き、しかもプロテア
ーゼ活性が野生株の3%以下である枯草菌に、spo 
OA△f177遺伝子(Elis、 et al、 R
ecombinant DNA Technical 
Bulletin、 4. l−3(1981))が導
入された、プロテアーゼ生産性の低下した枯草菌を提供
する。
本発明において、spo OA△677遺伝子が導入さ
れる枯草菌は、枯草菌の主たる2つのプロテアーゼであ
るアルカリプロテアーゼと中性プロテアゼの生産能を失
い、かつプロテアーゼ活性か野生株の3%以下に低下し
た枯草菌であればよい。野生株や、プロテアーゼ活性か
野生株の3%を越える枯草菌に、spo OA△677
遺伝子を導入しても、プロテアーゼ活性が残存し、ペプ
チド結合を有する分泌産物の回収率が低下する。なお、
枯草菌のプロテアーゼ活性が低下しているほど、結果と
して得られるプロテアーゼ活性も低いことは容易に類推
てきる。
このような枯草菌としては、前記バチルス・サブチリス
 104111、株、バチルス・サブチリスDY−16
株などが挙げられる。なお、バチルス・サブチリスDY
−16株は、バチルス・サブチリス10411L株にp
ap遺伝子を導入した菌株であり、微王研菌寄第948
8号として寄託されている。
これらの菌株は、実施例において詳述するように、野生
株バチルス・サブチリス207−25株と比較して、プ
ロテアーゼ活性が著しく小さい。すなわち、バチルス・
サブチリス104+1L株は、野生株207−25株の
約2.8%、バチルス・サブチリスDY−16株は、野
生株207−25株の約1%しかブロテアゼを生産しな
い。
ところで、枯草菌におけるプロテアーゼの生産は、胞子
形成期にその大半が起こることが知られている。そこで
、本発明者らは、プロテアーゼ活性の低い前記枯草菌宿
主に、spo OA△677遺伝子を導入することによ
り、宿主に残存するプロテアーゼ活性が更に低下するこ
とを見い出した。
spo OA△677変異は、胞子形成の最も初期の段
階において、胞子形成を遮断する欠失変異である。すな
わち、胞子は、枯草菌が、熱、紫外線、化学薬品及び乾
燥に晒されたときにおいても、通常、自然界で生存し得
る形態であるが、上記変異遺伝子は、枯草菌における胞
子形成能を破壊する。
従って、spo OAΔ677遺伝子が導入された枯草
菌は、胞子形成能を有しない。
本発明において用いられるspo OA△677遺伝了
としては特に限定されず、spo OA△677遺伝子
を有する菌株、例えば、バチルス・サブチリスATCC
35148株、ATCC39090株、ATCC39[
191株、ATCC39092株、ATCC39094
株、ATCC39o9e株なトノspo OA△677
遺伝子を用いることができ、これらの株は、アメリカン
◆タイプ・カルチャー・コレクション(Amcrtca
n Type Cu1ture Correction
)から入手できる。またバチルス・サブチリスATCC
39090株は、バチルス・サブチリスBGSCIS5
3として、バチルス・サブチリスATCC39096株
は、バチルス・サブチリスBC8CWIS58としてバ
チルス・ジェネティック・ストック・センターN)ac
llus Gcnetic 5tock Center
)からも入手できる。
spo OA△677遺伝子を宿主枯草菌に導入する方
法としては、慣用の方法、例えば、 (1,) spo OA△677遺伝子供与体菌の染色
体DNAをすべて宿主枯草菌に導入するコンピテントセ
ルトランスフォーメーション法、 (2) spo OA△677遺伝子供与体菌の染色体
DNA遺伝子を制限酵素により切断し、spo OA△
677遺伝子を含むDNA断片をプラスミドに組み込み
、宿主枯草菌を形質転換する方法、及び (3)上記プラスミドと同様にして、ファージ粒子に組
込んだspo OA△677遺伝子を用いて、宿主枯草
菌を形質転換する方法 などを挙げることができる。なお、上記(1,)(2)
(3)の形質転換法については、「微生物遺伝子実験法
、第3巻、p、96〜11B、共立出版」を参照できる
このようにしてspo OA△677遺伝子を枯草菌宿
主に導入した形質転換株の中から、胞子形成能を欠損し
た枯草菌を選別する。
胞子形成能が欠損した菌株は、 (1〉胞子形成培地に形質転換株を植菌し、そのコロニ
ーがメラニン色素生産能を失ったこと、(2)温度80
℃、10分間の熱処理に耐性を示すこと、及び (3)顕微鏡検査により胞子形成を認めないことによっ
て確認できる。
また胞子形成能を有しない枯草菌のうち、宿主である枯
草菌よりもプロテアーゼ生産性が低下した菌を選別する
ことにより、本発明のプロテアーゼ生産性の低下した枯
草菌を得ることができる。
プロテアーゼ生産性の低下した菌株は、spo OA△
677遺伝子が導入され、かつ胞子形成能欠損株となっ
た枯草菌を、カゼインを含むプレートを用いて培養し、
菌体が分泌するプロテアーゼにより形成されるクリアゾ
ーン(Ilalo)が宿主に比べて小さい菌株を選別す
ることにより得られる。またプロテアーゼの生産性をさ
らに詳しく調べる方法としては、カゼイン、合成基質で
あるアゾコール、FITC−カゼインを用いる方法があ
る。この方法では、これらの基質の分解を、分光光度計
もしくは螢光光度計で測定することにより、培養上清中
のプロテアーゼ活性を調べることができるので、プロテ
アーゼ生産性の低い株を確実に選別できる。
本発明のプロテアーゼ生産性の低下した枯草菌のうち、
特に好ましい菌株は、バチルス・サブチリス10411
L株に、spa OA△677遺伝子を導入して得られ
るバチルス・サブチリス5POII株(微工研菌寄第1
0987号)と、バチルス・サブチリスDY−16株に
、spo OAΔ677遺伝子を導入して得られるバチ
ルス・サブチリスS P L 14株(微工研菌寄第1
0988号)である。
本発明のプロテアーゼ生産性の低い枯草菌変異株は、胞
子形成能を有していない点を除き、一般的な枯草菌とし
ての性質を保持する。好ましい菌株についてより具体的
に説明すると、バチルス・サブチリス5PO1,1株の
親株であるバチルス・サブチリス104HL株は、遺伝
子マーカーとして、hisleu  npr R2np
r E4  △apr A3を有している。
これに対して、その変異株であるバチルス・サブチリス
5PO1,]株は、遺伝子マーカーhis  npr 
R2ている。
またバチルス・サブチリス5PL14株の親株であるバ
チルス・サブチリスDY−16株は、遺伝子70 カーとしてhis npr 2 npr 4 △apr その変異株であるバチルス・サブチリスSP1.1.4
株れている。
上記遺伝子マーカーからも明らかなように、本発明の枯
草菌は、通常、少なくともヒスチジン要求性を有してい
るので、遺伝子組換え実験などの宿主として有用である
なお、spo O^△677遺伝子を含む菌株、例えば
、spo OA△677遺伝子の供与体であるバチルス
・サブチリスATCC39096株は、遺伝形質として
thy Atthy Bl pyr DI aro l
01in 2 aIIly 3 sp。
OA△677を有している。
本明細書に記載の遺伝子マーカーの記号の意義は、次の
通りである。
Ieu :ロイシン要求性変異 his :ヒスチジン要求性変異 1 nprR2:中性プロテアーゼ制御遺伝子変異nprE
4:中性プロテアーゼ遺伝子欠損変異Δaprへ8:ア
ルカリプロテアーセ遺伝子欠失変異 eye−r:サイクロセリン耐性変異 pap−8:α−アミラーゼとプロテアーゼの生産性に
影響を与える遺伝変異 spo OA△677  胞子形成の最も初期の段階に
おける遮断を起こさせる欠失変異 1in2:リンコマイシン耐性変光 thy Al 、thy旧:チミン及びチミジンに対す
る要求性を付!jする突然変異で、トリメトプリム耐性
を付Ij−する pyr DI :ピリミジンに対する要求性を付ちする
突然変異 arolO:芳香族アミノ酸であるフェニルアラニン、
チロシン、トリプトファンに対す る要求性を付与する突然変光 [発明の効果] 以上のように、本発明の一プロテアーゼ生産性の2 低い枯草菌は、プロテアーゼ活性が小さな枯草菌にsp
o OA△677遺伝子が導入されているので、安全性
が高く、ペプチド結合を有する有用な分泌産物を高収率
で回収できる。
従って、本発明の枯草菌は、遺伝子組換扶術を利用して
、ペプチド等を生産するときの宿主として有用である。
[実施例] 以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明する
。なお、本発明はこれらの実施例に駆足されるものでは
ない。
実施例1 spa OAΔ677遺伝子及びリンコマイシン耐性遺
伝子(以下、Lin’と表す)を有する枯草菌であるバ
チルス・サブチリスATCC39096株を、表1に示
すLB培地を用いて、温度37°Cで対数増殖期まで振
盪培養した。
(以下、余白) ] 3 表1 1.0重量%     トリプトン 0.5重量%    酵母エキス 0.5重量%    NaCノ pH7,5 培養液50m1中に含まれる菌体を集め、斎藤・三浦の
方法(11,5aito、 K、旧ura、 l3io
chf、 Biophis、 Acta、 72.61
9 (1963))により染色体DNAを抽出精製した
得られた染色体DNAを用いて、コンピテントセルトラ
ンスフォーメーション法により、バチルス・サブチリス
l O411L株を形質転換した。
ヒスチジンを50 mg / J含む最小寒天培地に形
質転換した枯草菌をまき、温度37℃で48時間培養し
た。以下の指標1〜3に合致する菌株を、胞子形成能欠
損株として選別した。
]、胞子形形成地に形質転換株を植菌しそのコロニーが
メラニン色素生産能を失ったこと、2、温度80 ’C
で10分間の熱処理に耐性を示すこと、及び  4 3、顕微鏡検査により胞子形成を認めないこと。
得られた胞子形成能欠損株173株のうちプロテアーゼ
活性が最も低い株を選出すると共に、プロテアーゼ活性
を、以下の方法で測定した。
すなわち、1重量%のカゼインを含むLB寒天平板培地
に、胞子形成能を欠損した形質転換株と、親株であるバ
チルス・サブチリス10411 L株とを別々に植菌し
、温度37℃で24時間培養した。菌体が分泌するプロ
テアーゼによりカゼインが分解されるので、カゼインの
分解により形成される菌体の回りのハローの大きさを指
標として、親株であるバチルス・サブチリス1041i
L株よりもプロテアーゼ生産能が低下した菌株を24株
分離した。
さらに、これらの菌株を、LB培地で液体培養し、その
培養上清に存在するプロテアーゼの活性を、アゾコール
(シグマ社製)を基質として測定した。すなわち、バチ
ルス・サブチリス+ 04 II L株と、プロテアー
ゼ活性が低下した形質転換株24株とを、それぞれ、L
B培地1.0 mlを用いて一晩培養した後、培養液1
 mlを遠心分離し、その上清5 をプロテアーゼ酵素液とした。
また基質溶液として、0.48gのアゾコールを、50
 m M トリス−塩酸(pH7,5)と1mM塩化カ
ルシウムとからなる混合液20m1に懸濁し、その75
0μノを酵素液50μノと混合し、温度37℃で30分
間インキュベートした。反応溶液に、反応停止l夜とし
て0.5M+−リクロロ酢酸800μJを加えた後、遠
心分離し、その上清の吸光度を波長520 nmで測定
した。
なお、プロテアーゼ活性(PU)は、科研製薬■製、ア
クチナーゼEの活性に換算して算出した。
その際、アクチナーゼEがカゼインを基質として温度3
7℃、pH7,5において、1分間に1μIIIolの
チロシンに相当するトリクロロ酢酸可溶性ペプチドを遊
離する活性を1ユニツトとした。すなわち、上清のプロ
テアーゼ酵素液に代えて、上記アクチナーゼEを用い、
上記と同様の反応を行ない、上清の吸光度を測定して検
量線を作成し、この検量線に基づいて、プロテアーゼ活
性を算出した。
] 6 そして、親株バチルス・サブチリスl0411L株より
も、プロテアーゼ活性か極端に低下した4株を得、これ
らの菌株を、それぞれ、バチルス・サブチリスspo 
6株、spo 7株、spo 9株、5po1.1株と
した。
これら4株のプロテアーゼ活性を、さらに詳しく測定し
た。すなわち、バチルス・サブチリス104 HL株及
びプロテアーゼ活性が低下した形質転換株4株を、10
m1のLB培地で18時間培養した後、50m1のMe
dium A培地(Journal Or13acte
riology、 165.796−804.1986
 )に菌体を移し、24時間及び48時間培養した後、
培養」二清中のプロテアーゼ活性を上記と同様にして測
定した。
その結果を表2に示す。
(以下、余白) 表 (表中、OD 600は、波長600■における培養液
」二清の吸光度を示す。また割合は、親株バチルス・サ
ブチリス104 HL株のプロテアーゼ活性を1−00
としたときの相対値を示す。以下、同じ。)表2より、
得られた胞子形成能欠損株のうち、5PO7及びSPO
口株は、親株に比べてプロテアーゼ活性が極めて低いこ
とが確認された。特に5POII株は、プロテアーゼ活
性が、親株である104111、株の約1%に低下して
いることから、ペプチド等の分泌生産のための宿主とし
てきわめて有用である。
また5POII株は、前記の遺伝子マーカーを有してい
る。またいずれの株もヒスチジンに対する要求 8 性を有している。従って、バチルス・サブチリスspo
 6株、spo 9株、特にspo 7株、中でもバチ
ルス・サブチリス5POII株は、ペプチドを効率よく
生産できる宿主として、安全かつ有用である。
実施例2 バチルス・サブチリスATCC3909ff株の染色体
DNAを用いて、コンピテントセル形質転換法により、
バチルス・サブチリスDY−16株を形質転換した。次
に、得られた形質転換株を、5μg / mlのリンコ
マイシンを含むLB寒天平板培地を用いて培養し、Li
nrの導入された株を選択した。
その結果、約800株のリンコマイシン耐性形質転換株
を得た。また実施例1と同様にして、これらのリンコマ
イシン耐性形質転換株から胞子形成能欠損株を51株分
離した。
得られた胞子形成能欠損株のうちプロテアーゼ活性が最
も小さい株を、実施例1と同様にして、選出し、プロテ
アーゼ活性を測定した。
すなわち、1重量%のカゼインを含むLB寒天平板培地
に、胞子形成能欠損形質転換株と、親株−9 であるバチルス・サブチリスDY−111株とを別々に
植菌し、温度37°Cで24時間培養し、実施例1と同
様に、菌体の回りのハローの大きさを指標として、バチ
ルス・サブチリスDY−IEi株よりもプロテアーゼ生
産能が低下した菌株を400株分離た。
これらの株をLB培地で液体培養し、その培養」1清に
6花するプロテアーゼの活性を、FITC−カゼイン(
シグマ社製)を基質として測定した。
すなわち、バチルス・サブチリスDY−16株及びプロ
テアーゼ活性が低下した形質転換株40株を、それぞれ
、LB培地10m1を用いて一晩培養し7、その培養液
1. mlを遠心分離し、その上清をプロテアーゼ酵素
液とした。
酵素液50μノと0.2μgのFITC−カゼインとを
、10 m M )リス−塩酸(pH7,5)及び2m
M塩化カルシウムからなる200μノの緩衝液中で、温
度37℃で2時間反応した。反応液に、200μノの7
.5重量%トリクロロ酢酸を加え遠心分離した後、その
上清100μノに、500mMのトリス−塩酸(pH8
,5)9000 μノを加え、螢光光度計でプロテアーゼ活性を測定した
なお、プロテアーゼ活性(PUD)は、カゼインを用い
、温度37℃、pH7,5において、1分間に1μmo
lのチロシンに相当するトリクロロ酢酸可溶性ペプチド
を遊離する酵素量をI P U Dとして、算出した。
その結果、プロテアーゼ活性が親株バチルス・サブチリ
スDY−16株に比べて、極端に低下した4株を得、こ
れらの菌株を、それぞれ、バチルス・ザブf 1,1 
ス5PL9株、5PI−,11株、S P L 14株
、SPI、39株とした。
そして、実施例1と同様にして、バチルス・サブチリス
DY−Lit株及びこれらのプロテアーゼ活性が低下し
た形質転換株を10m1のLB培地で18時間培養した
後、50m1のMedium A培地に菌体を移し、培
養24時間及び48時間培養した後、培養上清中のプロ
テアーゼの活性を上記と同様にして測定した。その結果
を表3に示す。
1 表 表3より、形質転換株4株は、親株よりもプロテアーゼ
活性が1/20以下と低いことが確認された。特にS 
P L 14株は、プロテアーゼ活性が、親株であるD
Y−16株の3%程度に抑制されていることが確認され
た。このS P L 4株は、前記の遺伝子マーカーを
有している。またこれらの菌株は、いずれも、ヒスチジ
ンとロイシンに対する要求性を有しており、遺伝子組換
え実験において宿主に要求される複数の栄養要求性を確
認した。従って、バチルス・サブチリスS P L 9
株、5PL1.1株、5PL39株、特に5PL14株
はペプチドを効率よく生産できる宿主として、安全かつ
有用である。
2 なお、実施例1及び実施例2において形質転換に供した
バチルス・サブチリス1041+、株及びバチルス・サ
ブチリスDY−16株のプロテアーゼ活性を、プロテア
ーゼの野生株であるバチルス・サブチリス20フー25
株と比較したところ、表4に示す結果が得られた。なお
、プロテアーゼ活性は、実施例]と同様にして、菌株を
24時間培養し、測定した。
表4 表4より、バチルス・サブチリスI 04 II 1.
株は、野生株207−25株の2.8%、バチルス・サ
ブチリスDY−16株は野生株207−25株の約1%
しかプロテアーゼを生産しない。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、アルカリプロテアーゼ及び中性プロテアーゼの生産
    能を欠き、かつプロテアーゼ活性が野生株の3%以下で
    ある枯草菌に、¥spo¥OAΔ677変異遺伝子が導
    入されているプロテアーゼ生産性の低い枯草菌。 2、プロテアーゼ生産性の低い枯草菌が、バチルス・サ
    ブチリス104HL株に、¥spo¥OAΔ677変異
    遺伝子が導入されているバチルス・サブチリスSPO1
    1株(微工研菌寄第10987号)である請求項1記載
    の枯草菌。 3、プロテアーゼ生産性の低い枯草菌が、バチルス・サ
    ブチリスDY−16株(微工研菌寄第9488号)に、
    ¥spo¥OAΔ677変異遺伝子が導入されているバ
    チルス、サブチリスSPL14株(微工研菌寄第109
    88号)である請求項1記載の枯草菌。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003072783A1 (fr) * 2002-02-28 2003-09-04 Kyowa Hakko Kogyo Co., Ltd. Procede de fabrication d'acide n-acetylneuraminique
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