JPH03142182A - 移動機構 - Google Patents

移動機構

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JPH03142182A
JPH03142182A JP27725889A JP27725889A JPH03142182A JP H03142182 A JPH03142182 A JP H03142182A JP 27725889 A JP27725889 A JP 27725889A JP 27725889 A JP27725889 A JP 27725889A JP H03142182 A JPH03142182 A JP H03142182A
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moving
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は移動機構に関し、詳しくは、工業用ロボット
やNC工作機械装置間を移動するシャトル等に使用され
、精密な直線運動が要求される移動系に最適する移動機
構に関する。
[従来の技術] 従来、この種の機械に使用される移動機構としては、例
えば複数の摩擦ローラの組合せで棹部材を挟持し、棹部
材を移動させるようにした特開昭61−117043号
公報に開示されている類のものや、ボールねじを使用し
、ねじに螺合させたナツト部材を移動体側に取付けて、
ねじを回転駆動させることにより移動体をボールねじに
沿って移動させるようにしたものが知られている。
工作機械の送り装置として移動体をガイドバーに沿って
摩擦ローラによる摩擦駆動する装置として特公昭58−
54948号公報及び特開昭61−230835号公報
が知られている。また、本出願人の先願に係る考案とし
て実願昭62−113867号がある。
[発明が解決しようとしている課題] しかしながら、かかる従来装置において、摩擦を利用し
て直線運動を行なわせようとする場合に、その大きな問
題は、高速移動または重量物の移動を行なわせようとす
ると、装置が大型化せざるを得ないことにある。すなわ
ち、高速で移動させるためには、高トルクが必要であり
、いきおいモータのトルクアップを要す。また、摺らな
いようにするためには、圧接力を増す必要があるが、圧
接する部分の面圧が高すぎると塑性変形を起こし移動不
可能となることから、面圧を下げるために駆動軸の径を
大きくしたり接触部を長くすること等が必要であり、結
局装置が大型化してしまうからである。
この発明は、上述した課題に鑑みなされたもので、その
主たる目的は、駆動力伝達系において、摩擦係合を用い
た場合において、スリップの発生を効果的に抑制するこ
との出来る移動機構を提供する事である。
また、この発明の他の目的は、高い位置決め精度を確保
した状態で、高速移動もしくは重量物の移動の場合でも
、装置を大型化することなく、従来と比べ逆に小型化が
可能な移動機構を提供することにある。
また、この発明の別の目的は、高い位置決め精度を確保
した状態で、装置寿命を長く出来る移動機構を提供する
ことである。
また、この発明の更なる目的は、高い位置決め1 精度を確保した状態で、組立調整が簡単で低コストな移
動機構を提供することである。
[課題を解決するための手段] 上述した課題を解決し、目的を達成するために、この発
明に係わる移動機構は、固定台と、この固定台に対して
移動可能に設けられた移動台と、この移動台に取り付け
られた駆動モータと、前記移動台に回転自在に支持され
、前記駆動モータにより回転駆動される駆動軸と、この
駆動軸と転接する一対の従動輪と、両従動輪を前記固定
台に同時に転接させる手段と、前記駆動軸を両従動輪に
圧接させ、両者を互いに摩擦係合させると共に、両従動
輪を固定台に圧接させ、両者を互いに摩擦係合させる圧
接手段とを具備し、前記駆動軸の回転に応じて、前記両
従動輪を固定台上で回転させて、移動台を固定台に対し
て移動させる移動 2 機構であって、前記駆動軸から固定台までの駆動力伝達
系において発生するスリップを検出するスリップ検出手
段と、前記圧接手段に接続され、この圧接手段の圧接力
を調整する圧接力調整手段と、前記スリップ検出手段で
の検出結果に基づき、前記圧接力調整手段を前記スリッ
プを解消する方向に調整するスリップ制御手段とを更に
具備する事を特徴としている。
また、この発明に係わる移動機構において、前記スリッ
プ検出手段は、前記駆動モータの回転量に基づき、理論
上前記移動台が移動する理論移動量を検出する第1の検
出手段と、前記移動台の実際の移動量を検出する第2の
検出手段と、前記第1及び第2の検出手段の検出結果の
差に基づき、スリップ量を算出する演算手段とを備える
事を特徴としている。
また、この発明に係わる移動機構において、前記第1の
検出手段は、単位時間当りの理論移動量の変化量を検出
し、前記第2の検出手段は、単位時間当りの実移動量の
変化量を検出し、前記演算手段は、単位時間当りの理論
移動量の変化量と実移動量の変化量との差の絶対値を単
位時間当りのスリップ量として算出する事を特徴として
いる。
また、この発明に係わる移動機構において、前記スリッ
プ制御手段は、スリップ検出手段での検出時における移
動台の移動状態を加速域、等速域、減速域の3移動状態
の何れであるかを認識する認識手段と、夫々の移動状態
に応じた基準値に基づき、前記演算手段で演算された単
位時間当りのスリップ量が異常であるか否かを判定する
第1の判定手段とを備える事を特徴としている。
また、この発明に係わる移動機構において、前記スリッ
プ制御手段は、前記第1の判定手段で異常状態と判定さ
れた場合に、異常状態を救済させる異常救済手段を更に
備える事を特徴としている。
また、この発明に係わる移動機構において、前記スリッ
プ制御手段は、前記演算手段で演算された単位時間当り
のスリップ量に応じて、前記圧接力調整手段を制御する
事を特徴としている。
また、この発明に係わる移動機構において、前記スリッ
プ制御手段は、前記単位時間当りのスリップ量を累積し
て、累積スリップ量を算出する累積手段を備える事を特
徴としている。
また、この発明に係わる移動機構において、前記スリッ
プ制御手段は、前記累積手段で累積された累積スリップ
量が異常であるか否かを判定する第2の判定手段を更に
備える事を特徴としてい 5 る。
また、この発明に係わる移動機構において、前記スリッ
プ制御手段は、前記第2の判定手段で異常状態と判定さ
れた場合に、異常状態を救済させる異常救済手段を更に
備える事を特徴としている。
また、この発明に係わる移動機構において、両従動輪を
前記固定台に同時に転接させる手段は、両従動輪を互い
に離間した状態で回転自在に支持する従動ハウジングを
備え、この従動ハウジングに上方から嵌合する状態で、
前記駆動軸を回転自在に支持する駆動ハウジングが更に
設けられている事を特徴としている。
また、この発明に係わる移動機構において、前記圧接手
段は、前記駆動ハウジングの上方に位置し、前記移動台
に固定された圧接ハウジングと、1に の圧接ハウジングに収納され、前記従動ハウジングを下
方に圧接して、両従動輪を固定台に対して摩擦係合させ
る第1のコイルスプリングと、前記圧接ハウジングに第
1のコイルスプリングと並列に収納され、前記駆動ハウ
ジングを下方に圧接して駆動軸を両従動輪に同時に摩擦
係合させる第2のコイルスプリングとを備える事を特徴
としている。
また、この発明に係わる移動機構において、前記固定台
上には移動台の移動方向に沿って延出する一対のガイド
レールが設けられ、各ガイドレールには、これから持ち
上げ状態が禁止された状態で、前記移動方向に沿って摺
動可能に摺動部材が嵌合し、各摺動部材は前記移動台に
固定されている事を特徴としている。
また、この発明に係わる移動機構において、前記圧接力
調整手段は、オイルポンプと、このオイルポンプからの
油圧を、前記第1及び第2のコイルスプリングの付勢方
向とは反対方向に作用させる油圧シリンダ手段とを備え
る事を特徴としている。
また、この発明に係わる移動機構において、前記スリッ
プ制御手段は、オイルポンプの駆動量を制御してこれか
らの油圧を調整することにより、前記圧接手段における
両コイルスプリングの駆動ハウジング及び従動ハウジン
グに対する圧接力を制御する事を特徴としている。
また、この発明に係わる移動機構において、前記油圧シ
リンダ手段は、オイルポンプからの油圧を第1及び第2
のコイルスプリングに対して同時に作用させる事を特徴
としている。
また、この発明に係わる移動機構において、前記駆動ハ
ウジングは、前記従動ハウジングに対して、前記移動台
の移動方向とは直交する方向に沿う移動を係止する状態
で嵌合する事を特徴としている。
また、この発明に係わる移動機構において、前記圧接ハ
ウジングは、前記駆動ハウジングに対して、前記移動台
の移動方向及びこれに直交する方向に沿う移動を係止す
る状態で嵌合する事を特徴としている。
また、この発明に係わる移動機構において、前記駆動軸
は、両従動輪の直径よりも径小に設定され、この駆動軸
と両従動輪の両転後位置における法線が成す角度θが、
60°〈θ<180’の範囲に設定されている事を特徴
としている。
[作用] 異常のように構成されるこの発明に係わる移動1 日 機構よれば、スリップ検出手段での検出結果に基づき、
スリップ制御手段は圧接力調整手段を前記スリップを解
消する方向に調整するよう制御することになるので、駆
動力伝達系において、摩擦係合を用いた場合において、
スリップの発生を効果的に抑制することが出来ることに
なる。
[実施例] 以下に、この発明に係わる移動機構の一実施例の構成を
、添付図面を参照して詳細に説明する。
第1図乃至第3図に、この一実施例の移動機構が適用さ
れるロボットの移動機構が示されている。
第1図において、この移動機構は、図示しない基台上に
載置された固定ベース10を備えている。この固定ベー
ス10の上方には、矢印Yで示す方向に沿って往復直線
移動可能に移動台12が 0 設けられている。この移動台12の一端には、この移動
台12と共に移動するように、ロボットアーム14が固
定されている。
ここで、固定ベース10の上面の両側には、夫々移動方
向Yに沿って延出した状態で、移動台12の移動をガイ
ドするガイドレール16が固定されている。また、各ガ
イドレール16には、移動方向Yに沿って摺動可能に少
なくとも2個の摺動部材18が嵌合しており、全ての摺
動部材18は、上述した移動台12の下面に固定されて
いる。尚、各摺動部材18は、第2図に示すように、ガ
イドレール16からの持ち上がりが禁止される状態で、
対応するガイドレール16に嵌合するよう構成されてい
る。
一方、この固定ベース10の上面の、第1図で向う側に
位置するガイドレール16に近接した位置には、ガイド
レール16に平行に、即ち、移動方向Yに沿って延出し
た状態で、上面が平坦に形成されたガイドバー20が固
定されている。また、上述した移動台12には、これの
移動方向Yに沿う移動中に渡り、常時このガイドバー2
0を望むことが出来る位置に、開口22が移動方向Yに
沿って延出する状態で形成されている。
そして、この間口22を介して、下端部分が移動台12
の下方に突出し、上述したガイドバー20の上面に転接
する状態で、一対の従動輪24が設けられている。これ
ら従動輪24は、移動方向Yに沿い隣接した状態で、従
動輪ハウジング26に固定された支軸28にベアリング
30を夫々介して回動自在に軸支されている。この従動
輪ハウジング26は、下面が開放された断面コ字状に形
成され、上部の中央部分には、両従動輪3 24の外周の上部を露出させるための切り欠き部26a
が形成されている。
尚、第2図から明かなように、この従動輪ハウジング2
6は、その下端の開口22内に遊嵌されており、これ自
身では、上下左右方向に沿って移動自在になされている
。また、第3図に示すように、従動輪ハウジング26の
前後両端には、移動台12の走行移動に伴ない、ガイド
バー20上の異物を排除するワイパ部材26bが取り付
けられている。
また、上述した従動輪ハウジング26には、上方から駆
動ハウジング32が嵌合した状態で取り付けられている
。この駆動ハウジング32は、第1図に示すように、移
動方向Yとは直交する水平方向である矢印Xで示す方向
に沿って延出し、これの下面中央には、従動輪ハウジン
グ26が嵌入 4 される凹部32aが形成されている。ここで、凹部32
aの左右両端面に従動輪ハウジング26の左右両側面が
夫々当接することにより、この従動輪ハウジング26の
X方向に沿う位置が規制されることになる。
一方、駆動ハウジング32には、矢印Xに沿い延出する
状態で駆動軸34が貫通しており、この駆動軸34は、
駆動軸ハウジング32の矢印Xに沿う両端部に設けられ
たベアリング36を介して自身の中心軸線回りに回動自
在に軸支されている。ここで、この駆動軸34は、その
中間部を凹部32a内に露出しており、第3図に示すよ
うに、上述した一対の従動輪24に同時に上方から転接
している。また、駆動軸34の一端は駆動軸ハウジング
32から外方に突出しており、この突出端は、カップリ
ング部材38を介して駆動モータ40のモータ軸40a
に一体回転するように結合されている。この駆動モータ
40は、第2図に示すように、取付ブラケット42を介
して、移動台12上に固定されている。
尚、駆動軸ハウジング32の前後両面には、凹部32a
の両側に位置し、夫々上下に延出した状態で、一対の係
合溝32bが形成されている。また、駆動モータ40に
は、これの回転駆動量を検出するための第1のロータリ
エンコーダ44が取り付けられている。この第1のロー
タリエンコーダ44は、後述するスリップ制御を目的と
して、この移動機構の全体制御を司る制御ユニット46
に接続されている。
また、この駆動軸ハウジング32には、上方から圧接ハ
ウジング48が嵌合した状態で取り付けられている。こ
の圧接ハウジング48は、上述した移動方向Yに沿って
延出した状態で、下面が開放された断面略コ字状に形成
されており、これの左右両側面における略中央部の下面
には、上述した駆動軸ハウジング32の上部が下方から
嵌入される切り欠き部48aが形成されている。この駆
動軸ハウジング32の左右両側面には、対応する切り欠
き部48aに前後から突出した状態で係止片48bが一
体的に取り付けられている。
そして、各係止片48bは、上述した駆動軸ハウジング
32の対応する係合溝32bに各々係合するように設定
されている。また、圧接ハウジング48の切り欠き部4
8aの前後両端面は、ここに嵌入される駆動軸ハウジン
グ32の前後両面と夫々当接している。この結果、この
駆動軸ハウジング32のY方向に沿う位置が規制される
ことになる。
 7 一方、圧接ハウジング48は第2図に示すように、移動
台12上に固定されている。このようにして、係合溝3
2bと係止片48bとの係合を介して、駆動軸ハウジン
グ32のX方向に沿う位置が規制されることになる。即
ち、上述した従動輪ハウジング26は、上下動自在な状
態を維持しつつ、自身と駆動軸ハウジング32との係合
及び駆動軸34と両従動輪24との転接とを介して、X
方向及びY方向の位置を夫々規定されることになる。
ここで、第3図に示すように、圧接ハウジング48の上
部には、この一実施例において油圧力から成る圧接力を
発生させる圧接力発生機構50が設けられている。この
圧接力発生機構50は、圧接ハウジング48の下面に開
口した3本のシリンダ室52a、52b、52cを備え
ている。これ 8 らシリンダ室52 a、 52 b、 52 cは、上
述した移動方向Yに沿って所定間隔を置いて配列されて
おり、両端のシリンダ室52a、52cは、丁度、従動
輪ハウジング26の上面に望む位置に、また、中央のシ
リンダ室52bは、駆動軸ハウジング32の上面を望む
位置に夫々配設されている。
各シリンダ室52 a、 52 b、 52 cは、上
方に位置する径大部52 a + + 52 b + 
+ 52 cと、夫々の下方に連接された径小部52a
z。
52b2,52C2とから構成されており、径小部52
a2,52ba 、52cの夫々の下部が、圧接ハウジ
ング48の下面に開口している。また、各シリンダ室5
2 a、 52 b、 52 cには、下方に向けて突
出可能に押圧体としてのピストン54a、54b、54
cが夫々挿入されている。
各ピストン54 a、 54 b、 54 cは、対応
するシリンダ室52 a + 52 b + 52 c
の径小部52aa 、52bz 、52C2の内周面に
夫々摺接する外周面を有し、上面が開放され、下面が閉
塞された円筒状のピストン本体54a154tz + 
54c+ と、対応するピストン本体54a+ 、54
b+  54c+の上端に一体的に形成され、径大部5
2a+ 、52b2,52c2の内周面に夫々摺接する
外周面を有する外方フランジ54ai 、54bz 、
54czとから一体的に形成されている。
ここで、上端がシリンダ室52 a、 52 b。
52cの天井面に係止され、下端がピストン54a、5
4b、54cの底部上面に係止された状態で、各シリン
ダ室52 a、 52 b、 52 cには、対応する
ピストン54a、54b、54cを下方に付勢するコイ
ルスプリング56a。
56b、56cが収納されている。
即ち、基本的には、従動輪ハウジング26は、両端に位
置するピストン54a、54cを介して、コイルスプリ
ング56a、56cの付勢力により、下方に偏倚されて
おり、駆動軸ハウジング32は、中央に位置するピスト
ン54bを介してコイルスプリング56bの付勢力によ
り、下方に偏f奇されている。
尚、圧接ハウジング48の上部には、各ピストン54a
、54b、54cの上下動に応じて、シリンダ室52 
a、 52 b、 52 c内の圧力が変動しないよう
にするために、シリンダ室52a。
52b、52cを外気と導通させるための連通孔48c
+ 、48G2.48csが形成されている。
一方、この圧接力発生機構50には、後述するようにを
駆動力伝達系にスリップが発生した場合には、駆動軸3
4の摩耗を防止して、装置全体の長寿命化を図るために
、このスリップを解消する方向に圧接力発生機構50で
発生する圧接力を調整するための圧接力調整機構58が
接続されている。この圧接力調整機構58は、第3図に
示すように、上述したコイルスプリング56a。
56b、56cのばね力に対向するように油圧を作用し
、この油圧を発生する油圧ポンプ60の出力を調整する
ことにより、従動輪ハウジング26と駆動軸ハウジング
32とに夫々作用する圧接力を任意の値に調整するよう
に構成されている。
即ち、この圧接力調整機構58は、上述した外方フラン
ジ54az 、54b2,54C2と、対応するシリン
ダ室52 a、 52 b、 52 cの段部との間で
夫々規定されるリング状の油圧シリンダ室62 a、 
62 b、 62 cを備えている。ここで、これら油
圧シリンダ室62 a、 62 b。
62cは、互いに隣接する同士が第1及び第2の連通路
64a、64bにより互いに連続するように接続され、
図中左端の油圧シリンダ室62aは、第3の連通路64
cを介して、圧接ハウジング48の側面に取り付けられ
た接続ボート66に連通されている。
ここで、この接続ボート66は、接続チューブ68を介
して、上述した油圧ポンプ60に接続されている。この
油圧ポンプ60においては、図示しない油圧モータの回
転数に応じて、出力される油圧の値を所望の値になるよ
う構成されている。
このようにして、3つの油圧シリンダ室62a。
62b、62cは互いに連通した状態で、油圧ポンプ6
0からの油圧が同時に作用することとなる。
このように、圧接力発生機構50の一対のコイルスプリ
ング56a、56cで発生した圧接力は、夫々、圧接力
調整機構58がら作用する油圧分だけ減じらてた状態で
、2つの従動輪24に夫々伝達され、一方、コイルスプ
リング56bで発生した圧接力は同様に、圧接力調整機
構58がら作用する油圧分だけ減じらてた状態で、駆動
軸34に伝達されることとなり、この結果、詳細は後述
するが、各従動輪24には、上述した一対のコイルスプ
リング56a、56cによる付勢力に加えて、駆動軸3
4に作用したコイルスプリング56bの付勢力が分散さ
れた状態で作用することとなり、圧接力発生機構50で
発生した圧接力は、2つの従動輪24を介して効率よく
ガイドバー20に伝達されることとなる。
ここで、従動輪ハウジング26は、一対の従動輪24の
軸間距離W(第3図に示す。)さえ精度よく設定すれば
、他の値は高い精度を要求しなくても、移動台12の走
行位置決め精度に悪影響を及ぼすことはなく、このよう
にして、加工費が安くて済む効果が達成されることにな
る。また、組立時においては、駆動軸34と従動輪24
の3者の位置関係が、圧接力発生機構50によって駆動
軸ハウジング32に力を加えるだけで決定されるので、
組立が非常に容易になる効果も奏せられることになる。
また、この一実施例においては、圧接力調整機構58の
圧力源として油圧を利用し、圧接力発生機構50におい
ては、主たる圧接力をコイルスプリング56 a、 5
6 b、 56 cの付勢力とし、これら付勢力を減じ
る状態で、圧接力調整機構58の油圧を作用している。
この結果、例え、圧接力調整機構58において故障が発
生し、油圧が作用しない事態が生じた場合においても、
圧接力発生機構50においては、単に、コイルスプリン
グ56a、56b、56cの夫々の付勢力を減じる方向
の油圧が消滅することになる。このようにして、圧接力
発生機構50において発生される圧接力は、基本的に損
なわれることなく、却って、この圧接力調整機構58の
故障は、圧接力発生機構50から発生される圧接力を増
大する方向に作用することになるので、スリップは、よ
り発生し難い方向に変化することになり、フェイルセイ
フの態様としては最適なものと言える。
一方、第1図に示すように、移動台12の実際の移動量
を検出するために、実移動量検出機構 G 70が設けられている。この実移動量検出機構70は、
図中手前側のガイドレール16に近接して、移動方向Y
に沿って延出した状態で、固定ベース10の上面に取り
付けられたラック部材72と、このラック部材72の側
面に形成されたラックギヤ72aに噛合し、垂直軸線回
りに回転自在に支持されたピニオンギヤ74と、第2図
に示すように、移動台12の下面に固定され、ピニオン
ギヤ74の軸部74aが連結されて、ピニオンギヤ74
の回転駆動量を検出するための第2のロータリエンコー
ダ76とから構成されている。
この第2のロータリエンコーダ76は、移動台12の正
確な位置決め精度を得るように、駆動モータ40の駆動
制御を行なう目的で上述した制御ユニット46に接続さ
れるでいる。尚、この第2のロークリエンコーダ76の
出力結果は、この制御ユニット46において、上述した
スリップ制御を行なう際の基礎データとして用いられて
いる。
以上のように構成される一実施例の移動機構における制
御ユニット46でのメインの移動制御の手順を、第4図
に示すフローチャートを参照して説明する。
先ず、ステップSIOに示すように、不図示のロボット
の制御プログラムに従って移動機構の起動が指令される
と、ステップS12において移動台12の停止位置P1
と目的位置P2とが読み込まれる。そして、ステップS
14において、停止位置P1と目的位置P2との間の移
動距離りが演算され、ステップS16において、この移
動距離りに応じた第2のロータリエンコーダ76におけ
る移動パルス数P。を演算する。また、ステップS18
において、現時点における第2のロータリエンコーダ7
6の出力値、即ち、第2のロークリエンコーダ76にお
ける検出値P、をリセットする。この後、ステップS2
0において、駆動モータ40に起動信号を出力し、この
起動信号が出力されている間、駆動モータ40は第3図
に示すようにモータ軸40aを正転(符合αで示すよう
に、時計方向に沿って回転)することになる。
そして、ステップS22において、第2のロータリエン
コーダ76の検出値P。と移動パルス数Pcとを比較し
、検出値P。が移動パルス数Pcより小さいか否かを判
別する。このステップS22においてYESと判断させ
る場合、即ち、検出値Poが移動パルス数P。より小さ
く、移動台12が目的位置P2まで到達していないと判
断される場合には、上述したステップS20を実行さ 
9 せ、駆動モータ40の駆動し続ける。
方、このステップS22においてNoと判断される場合
には、検出値P。が移動パルス数P。
と一致または検出値PDが移動パルス数P。より大きい
場合であるので、引き続くステップS24において、検
出値P。が移動パルス数PCと一致か否かが判別される
。このステップS24においてYESと判断される場合
、即ち、検出値P。が移動パルス数P0と一致する場合
には、移動台12が目的位置P2に到達した事と判断さ
れるので、ステップS26において、駆動モータ40の
駆動を停止し、ステップS28において、目的位置P2
に到達した事を示す信号を出力し、制御動作を終了する
また、ステップS24においてNoと判断される場合、
即ち、検出値PDが移動パルス数PCよ 0 り大きい場合には、目的位置P2を移動台12が行き過
ぎた場合であるので、ステップS30において、駆動モ
ータ40を逆転(反時計方向に回転)させ、上述したス
テップS22に戻り、これを実行させる。
このように制御ユニット46は第2のロータリエンコー
ダ76の検出結果に基づき、駆動モータ40を駆動制御
するので、駆動力伝達系においてスリップが発生したと
しても、移動台12は、停止位置P、から目的位置P2
に正確に移動されることになる。尚、制御ユニット46
は、駆動モータ40の回転速度の速度パターン、即ち、
加速域、等速域、減速域の夫々の長さを、移動距離りに
応じて特有に規定している。
そして、ステップS20において説明したように制御ユ
ニット46の制御に基づき駆動モータ40が符合αで示
すように、モータ軸40aを時計方向に正転すると、カ
ップリング部材38を介して連結されている駆動軸34
もα方向に回転することになる。
ここで、駆動軸34と両従動輪24との間にスリップを
生じさせないような圧接力が、圧接力発生機構50によ
って作用している。即ち、第1乃至第3のコイルスプリ
ング56 a、 56 b。
56cにおける付勢力を夫々P、、Pl1.P、とし、
油圧ポンプ60から作用する第1乃至第3の油圧シリン
ダ室62 a、 62 b、 62 cにおける付勢力
を共にPCとすると、第5図の(A)に示すように、駆
動軸34に作用する圧接力PNは、(P、−P、)とな
り、左右の両従動輪24に作用する圧接力P3は、(P
ゎ−P0)となる。そして、これら圧接力P、、P、は
、駆動軸34と両従動輪24との間、及び、両従動輪3
4とガイドバー20との間で夫々スリップが発生せず、
且つ、圧接する部分に塑性変形が起きないように設定さ
れている。
即ち、駆動軸34の回動力は両従動輪24にも夫々反時
計方向(β方向)の力として伝達される。ここで、両従
動輪24には、圧接力発生機構50の付勢力PIlの他
に、駆動軸34に作用する付勢力PHにおける垂直方向
の分力Pvが重畳した状態で作用している。この結果、
各従動輪24は、ガイドバー20に対して圧接力P、+
 (= p s + p v )により圧接した状態で
転接することとなる。そして、転接点Aにおける駆動軸
34から各従動輪24へ伝達されるトルクが、各従動輪
24とガイドバー20との転接点Bにおいて、そのまま
伝達されることを条件として、各従動輪3 24がスリップすることなくガイドバー20上を転動す
ることとなり、移動台12はY方向に沿って移動するこ
ととなる。ここで、このトルク伝達条件を満足するため
には、駆動軸34の両従動輪24への転接点Aにおける
法線のなす角度θを1206とした場合に、 PR≧PN が満足されなければならない。即ち、上述したようにp
R=Ps +Pvであるので、 Ps+Pv≧P。
従って、両従動輪24がガイドバー20に対してスリッ
プしないようにするためには、 P8≧PN−Pv なる圧接力P3を圧接力発生機構50で発生する必要が
生じることになる。
ここで、第5図(A)に示す一実施例と、第5図(B)
に示すように、直径d (=25 mm)の駆動軸34
に圧接力P。を加えて、直接ガイドバー20に転接させ
て移動するようにした従来例とを比較してみる。
従来例における力のバランスは駆動軸34のガイドバー
20に対する転接点A′に圧接力P。が直接作用するこ
とで力のバランスが保たれている。
一方、この一実施例における移動機構の力のバランスは
第5図(A)に示すように、直径d(= 25 mm)
の駆動軸34が直径D(2360mm)の両従動輪24
への転接点Aにおける法線のなす角度θを120°とす
ると、駆動軸34から伝達されるトルクは従動輪24に
2分されることになる。従って、従来と同等のトルクを
伝達するために要する駆動軸34の各従動輪24に対す
る圧接力P、は従来における圧接力P。の半分ので済む
ことになる。
しかし、各従動輪24のガイドバー20への転接点Bに
作用する圧接力PRがPNの垂直方向分力Pvしか作用
しないのでは、転接点Bでの伝達トルクに対し圧接力が
不足してしまう。しかしながら、この一実施例において
は、両従動輪24に夫々圧接力発生機構50における圧
接力Psを補助的に作用させるているので、両従動輪2
4はガイドバー20に対してスリップすることなく転動
した状態で、移動台12が移動可能となる。
そして、転接点の幅を忍(・35mm)とした時の夫々
の転接点A、A′8よびBに作用する面圧をハーフ(H
ERTS)の論理式より算出すると、従来例の転接点A
′における面圧と比較して、この一実施例においては、
転接点Aにおいては21%減少し、転接点Bにおいては
67%減少して、夫々面圧を下げることが可能となる。
このことは、同じ伝達トルクを作用させるのであれば、
面圧が低い分だけ装着寿命を長くできることを、また、
逆に、同じ寿命であれば、大トルクを伝達可能であるこ
とを意味する。尚、いづれの部材も圧接されているので
ガタはない。
かくして、上述した不図示のロボットの制御プログラム
に従ってロボットアーム14を矢印X方向に沿って移動
させる場合、第4図に示す制御手順に従って駆動モータ
40が駆動され、駆動軸34と両従動輪24とを転接さ
せ、更に、両従動輪24をガイドバー20に転接させた
状態で、駆動力伝達系にスリップが発生しない状態で、
移動台】2を移動方向Yに沿って移動させることができ
ることになる。
ここで、このようにスリップが発生しない状態を達成す
るものの、長時間に渡る作動の結果、転接部位における
部材表面の劣化や平滑化が起ったり、この移動機構が配
設された雰囲気における湿度・温度が変化することによ
り、上述した摩擦係数が微妙に変化して、スリップが発
生する事態が起こることになる。
このため、この一実施例においては、制御ユニット46
は、先ず第1に、単位時間当りのスリップ量の変化に基
づき、このスリップが発生しない方向に圧接力発生機構
50の圧接力を調整するよう圧接力調整機構58を制御
し、第2に、スリップ量の累積値がある基準を越えたな
らば、高精度の位置決め制御が困難になるとして、駆動
軸34や従動輪24の取り換え等の異常救済動作を促す
べく警報を発するように構成されている。
以下に、この制御ユニット46におけるスリップ抑制制
御を説明するが、先ず、第6図を用いて移動台12の移
動状態を詳細に説明しつつ、第7図に示す機能ブロック
部を参照して、制御ユニット46のスリップ抑制制御内
容を概略的に説明する。
移動台12が第4図に示す制御手順で停止位置P、より
目的位置P2まで移動する場合、第6図の(A)に示す
ように、移動台12の移動速度■は°゛O°゛から徐々
にスピードを増し、最高速度V mmxに達する(この
区間を加速域と称す)。その後、この最高速度■□8を
ある時間保ち(この区間を等速域と称す)、その接体々
にスピードを減速し停止する(この区間を減速域と称す
)。そして移動台12の実際の移動距離E、は、第2の
ロータリエンコーダ76からの検出出力に基づき、第7
図の実移動距離算出ブロック46aにおいて算出され、
この結果は、第6図の(B)のように現れる。この場合
、よく知られている慣性の法則に従って、駆動モータ4
0の駆動トルクは加速および減速域でピークとなる。こ
の時、駆動軸34と両従動輪24との間、及び、両従動
輪24とガイドバー20との間に十分な圧接力が作用し
ていれば、摩擦力によって両者はスリップすることがな
いが、上述したように摩擦係数が変化することにより、
結果として圧接力が不足した場合には、夫々の間にはス
リップが生じることになる。
ここで、駆動軸34の回転により論理的に移動台12が
移動する距離elは、第7図の論理移動距離算出ブロッ
ク46bにおいて、以下のように規定される。
e+=DXπ×N ここで、 D;駆動軸34の直径 π:円周率 N:第1のロータリエン コーグ44からの検出 出力に基づく、駆動軸 34の回転数 尚、加速域では論理的移動距離eIが移動台12の実際
の移動距離E、よりも大きくなり、その差がスリップ量
となる(この場合を正のスリップとする)。等速域でも
程度は小さいが同様の傾向にある。しかし、減速域では
、その逆が生じ論理的移動距離e、よりも実際の移動距
離E、が大きくなる(この場合を負のスリップとする)
。このようにスリップには正の場合と負の場合とがある
ので移動線りの点P、での論理移動距離e、と実際の移
動距離E1とを比較したのでは、正確なスリップの評価
にはならない。
そこで、移動の開始点(停止位置)Plから終点(目的
位置)P2までの1サイクルの移動時間T、を等間隔に
時間分割し、その分割された単位時間(Δt)当りの駆
動軸34とガイドバー20との間のスリップ量の絶対値
、及び、この絶対値の累積量を検出することにする。
即ち、第7図に示すように、単位時間当りの実移動距離
△E、は、実変化量算出ブロック46cにおいて、今回
の算出タイミングにおいて算出された実移動距離E1か
ら前回の算出タイミングにおいてで算出された実移動距
離E +−+を引いた値として規定されている。また、
単位時間当りの理論移動距離Δelは、理論変化量算出
ブロック46dにおいて、今回の算出タイミングにおい
て 2 算出された理論移動距離e、から前回の算出タイミング
においてで算出された理論移動距離eを引いた値として
規定されている。
そして、スリップ量算出ブロック46eにおいて、実変
化量算出ブロック46cでの算出結果Δe、と理論変化
量算出ブロック46dでの算出結果ΔE、との差の絶対
値を求める演算を実行することにより、単位時間当りの
スリップ量△Slを算出する。ここで、この単位時間当
りのスリップ量ΔSlは、第6図の(D)に示すように
現れる。そして、制御ユニット46は、この単位時間当
りのスリップ量ΔSlに応じて、上述した圧接力調整機
構58の出力値、即ち、油圧ポンプ60から作用し各油
圧シリンダ室62a、62b62cで発揮される付勢力
Peの値を第8図に示すように、単位時間当りのスリッ
プ量ΔS1が大きくなる程、付勢力Peが小さくなるよ
うに規定している。
この付勢力PCの変化に基づき、圧接力発生機構50か
ら出力される圧接力、詳細には、両従動輪24への圧接
力P8及び駆動軸34への圧接力PNは、第9図に示す
ように、対応するコイルスプリング56a  56c;
56bの付勢力P8 ;P5から、圧接力調整機構58
からの付勢力PCの分だけ夫々減じられた状態で規定さ
れる値に調整され、これら圧接力P、、、PNは、共に
、圧接力調整機構58からの付勢力PCが変化する事に
応じて変更、即ち、減少することに応じて増大され、こ
のようにして、スリップが減少する方向に制御さること
になる。
一方、このスリップ量算出ブロック46eで算出された
単位時間当りのスリップ量ΔSlは、各算出タイミング
毎に、第1の判定ブロック46fにおいて、所定の基準
値と比較され、対応する基準値よりも高い場合には、ス
リップ発生状態が異常であり救済の必要が有るとして、
異常救済ブロック46gで異常救済手順、例えば、移動
機構の動作を緊急停止して警報を発する等の動作を実行
する。詳細には、基準値は、加速域、等速域、減速域に
夫々応じて3種類に+ 、に2.ka段設定れており、
基準値に2が最も低く設定され、基準値に、、に3は、
速度パターンにおいて加速を強く設定するか減速を強く
設定するかに応じて、強く設定した領域の基準値の方が
高い値に設定されている。
即ち、等速域においては、加速度が発生していないので
、本来、スリップが起こり難い状態となっているが、こ
のような状態においても、なお、 5 ある程度のスリップが発生していると言うことは、異常
な状態と判断し得るので、プラスまたはマイナスの加速
度が発生しておリスリップが起こり易い加速域または減
速域の場合と比較して、より基準値に2をより小さく設
定し、第1の判定ブロック46fは、単位時間当りのス
リップ量がこの低い基準値に2を越えたと判定された時
点で、早目に異常判断を実行するように設定されている
方、加速域または減速域の何れを強く(即ち、加速度を
大きく)設定するかは、その速度パターンを設定する上
で任意に規定されるものであり、何れの場合でも、加速
度を大きく設定する方が、スリップが発生し易い状態と
なる。従って、スリップが発生し易い運転領域の方の基
準値をより高く設定することにより、異常状態では無い
にも拘らず、異常判定が頻繁に出ることを防止するよう
に設定されている。また、このようにスリップが発生し
易い状態であるにも拘らず、過度なスリップが単位時間
当りに発生することは、やはり異常と判断せざるを得ず
、このため、等速域の基準値に2と比較して高い値で、
基準値に+、に3が夫々規定されている。
一方、累積スリップ量算出ブロック46hは、上述した
スリップ量算出ブロック46eで算出された単位時間当
りのスリップ量ΔS1の絶対値を累積して、累積スリッ
プ量S1を算出しており、この累積スリップ量S1は、
第6図において(C)に示すように現れる。そして、第
2の判定ブロック46gは、このスリップ量算出ブロッ
ク46hで算出された累積スリップ量S1と基準値ko
とを比較し、累積スリップ量Slが基準値kaを越える
程、スリップが継続して発生した場合には、異常と判定
して、上述した異常救済ブロック46gにおいて異常救
済動作を実行する。
即ち、この異常判断は、基本的には、上述したように、
単位時間当りのスリップ量△S1に基づき圧接力調整機
構58を介して、圧接力発生機構50の圧接力を増大さ
せてスリップが減少している方向に制御しているにも拘
らず、相変わらずスリップが発生し続けている事に基づ
き実行されるもので、具体的には、例えば、圧接力調整
機構58の油圧変動範囲が限界に達し、油圧調整が不可
能になった場合や、ガイドバー20上に油が付着して摩
擦係数が大幅に小さくなり、圧接力の調整のみで最早、
スリップの発生を防止することが出来ない状態に至って
いる場合等が考えられる。
このような場合に対処すべく、累積スリップ量S、に基
づき、異常判断が実行されるよう設定されている。
ここで、この異常判断の基準値k。は、累積スリップ量
S、の単位走行距離(例えば、100mm)当り発生し
た割合としてのスリップ率との関係において規定されて
おり、このスリップ率が例えば、0.5%を越える場合
に異常判定が実行されるように、基準値k。は規定され
ている。即ち、所定のスリップ率よりも高い値でスリッ
プが発生すると、移動台12の位置決めのためのフィー
ドバック制御が実行し難くなる問題が発生する。具体的
には、スリップ率が高い場合には、最終的には、上述し
たように、第2のロータリエンコーダ76に基づき位置
制御を実行しているので、目標位置P2への停止位置精
度は高精度に維持されるものの、その制御時間が長くか
かり、タクトタイ 9 ムの増大が起ったり、スリップに基づき、駆動軸34の
摩耗が発生し、駆動軸34の直径が減じられて移動台1
2の最高速度V MAXが低下し、やはり、タクトタイ
ムの増大を引き起こすこととなる問題が発生する。従っ
て、この一実施例においては、このような観点から、上
述した基準値k。を規定し、この基準値k。を越える累
積スリップ量S1が検出された場合には、異常と判断し
て、異常救済を実行するように設定されている。
以下に、上述した制御ユニット46におけるスリップ制
御手順を、第10A図及び第10B図に示すフローチャ
ートを参照して説明する。
まず、ステップS40において、図示しないロボットの
制御機構から、移動機構の移動開始命令が発せられるこ
とが検出されると、ステップS42において、このスリ
ップ制御手順が実行されn ている回数を規定するカウンタ46A(第7図に示す)
カウンタ数i、累積スリップ量SI、実移動量E1、お
よび論理移動量e’+の現在保持している値を夫々Oに
リセットする。そして、ステップS44において、第4
図に示すメインの移動制御ルーチンのステップS20に
おける駆動モータ40の駆動信号出力に同期して、スリ
ップ制御における単位検出時間Δtを測定するためのタ
イマTをスタートさせ、ステップS46でカウンタ数i
を1つ進める。
そして、ステップS48.S50において、夫々第1の
ロータリエンコーダ44および第2のロータリエンコー
ダ76により、その時点の移動台12の理論移動量eI
及び、実理移動量E、を夫々算出し、ステップS52.
S54において、夫々前回の検出タイミング(i −1
)で算出された値を引く演算を実行することにより、単
位時間△を当りに夫々どれだけ変化があったかを示す理
論変化量Δe1及び実変化量ΔE、を夫々算出する。
この後、ステップ356において、ステップS52及び
S54で算出した結果に基づき、単位時間当たりの変化
量△E1と△e、の差の絶対値を取ることにより、単位
時間当りのスリップ量△Siを算出する。そして、ステ
ップS58において現在の移動台の速度パターンを判別
し、加速域であると判断される場合には、ステップS6
0において、この単位時間当りのスリップ量ΔS、が加
速域用の基準値に1よりも大きいかが判断される。この
ステップS60においてYESと判断される場合、即ち
、単位時間当りのスリップ量ΔS、が加速域用の基準値
に1よりも大きいと判断される場合には、異常状態であ
るので、ステツプS62において、異常救済動作を実行
し、制御動作を終了する。
一方、ステップ858において等速域であると判断され
る場合には、ステップS64において、この単位時間当
りのスリップ量ΔS1が等速域用の基準値に2よりも大
きいかが判断される。このステップS64においてYE
Sと判断される場合、即ち、単位時間当りのスリップ量
ΔS1が等速域用の基準値に2よりも大きいと判断され
る場合には、異常状態であるので、上述したステップS
62において、異常救済動作を実行する。また、ステッ
プS58において減速域であると判断される場合には、
ステップ366において、この単位時間当りのスリップ
量ΔS、が減速域用の基準値に3よりも大きいかが判断
される。このステップ366においてYESと判断され
る場合、即3 ち、単位時間当りのスリップ量△S1が減速域用の基準
値に3よりも大きいと判断される場合には、異常状態で
あるので、上述したステップS62において、異常救済
動作を実行する。
そして、上述したステップS60.S64.S66にお
いてNoと判断された場合、即ち、単位時間当りのスリ
ップ量ΔS1が加速域用の基準値kl、等速域用の基準
値kz、減速域用の基準値に3よりも夫々以下であると
判断される場合には、ステップS68において、この単
位時間当りのスリップ量ΔS1に基づき、圧接力調整機
構58を制御して、圧接力発生機構50における圧接力
P、、P、を増大させてスリップを解消する方向に、油
圧ポンプ60からの油圧PCを減少させる。
この後、ステップS70において、前回までの 4 累積スリップ量S、−1に今回のスリップ量△Sを加算
して、現在の累積スリップ量SIを算出する。そして、
ステップS72において、この累積スリップ量S、が基
準値k。より大きいか否かが判別される。このステップ
S72でYESと判断された場合、即ち、累積スリップ
量Slが基準値koより大きいと判断される場合には、
上述したステップS62に飛んで、異常救済動作を実行
する。
一方、ステップS72においてNoと判断された場合、
即ち、累積スリップ量S1が基準値k。
以下であると判断される場合には、上述したように異常
状態ではないので、ステップS74に進み、ここで、上
述したメインの制御ルーチンのステップS28において
到達信号が出力されたか否かを判別し、YESと判断さ
れる場合、即ち、到達信号の出力が判断されると、この
スリップ制御ルーチンを終了する。
また、このステップS74でNoと判断される場合、即
ち、到達信号が未だ出力されていないと判断される場合
には、ステップ376に進み、タイマTが単位検出時間
Δtになるまで待ち、単位検出時間Δtに至ると、ステ
ップS78において、このタイマTをリセットして、ス
テップS80において、このタイマTを起動して、上述
したステップS46に戻る。
ここで、このスリップ制御ルーチンは、ロボットの制御
プログラムに従って、5m5ec程度の単位時間毎に行
うことからできるので、即ち、上述した単位検出時間Δ
tを5m5ecに設定しているので、移動台12の移動
最高速度VMA、lが1500mm/sec程度でも正
確な判断を行うことが可能となる。
この発明は、上述した一実施例の構成に限定されること
なく、この発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形可能
であることは言うまでもない。
例えば、上述した一実施例においては、両従動輪24と
駆動軸34の両転接点Aにおける法線のなす角θを12
00としたが、以下に述べる範囲で変更可能である。即
ち、従来技術の欄で説明したように、転接部における接
触長さを長くする観点から、従動輪24の直径を駆動軸
34の直径よりも少なくとも大きく設定し、且つ、駆動
軸34が両従動輪24に同時に転接するために、駆動軸
24の直径を両従動輪24間の隙間距離よりも大きく設
定することを条件とすると、この角θは、60 °<1
9<180 の範囲内に規定されることになる。換言すれば、 7 角θは、上述した範囲内で自由に設定することが可能と
なる。
さらに。この一実施例は、直交型ロボットの1軸の移動
に適用するように説明したが、NC工作機械、シャトル
等にも応用できることはいうまでもない。
また、この一実施例では移動台12の実際の移動量を検
出するのに、ラック部材72とこのラック部材72のラ
ックギヤ72aに噛合するピニオンギヤ74とを用い、
ピニオンギヤ74の回転量を第2のロータリエンコーダ
76により検出することにより行うようにしたが、この
発明は、このような較正に限定されることなく、他の手
段、例えば、磁気あるいは光センサ等を備えたりニヤエ
ンコーダ用いて移動量を検出するようにしてもよい。
 8 更に、スリップの程度を示す値として、スリップ量の絶
対値の累積値を微分した値を使用することも可能である
[発明の効果] 以上詳述したように、この発明に係わる移動機構は、固
定台と、この固定台に対して移動可能に設けられた移動
台と、この移動台に取り付けられた駆動モータと、前記
移動台に回転自在に支持され、前記駆動モータにより回
転駆動される駆動軸と、この駆動軸と転接する一対の従
動輪と、両従動輪を前記固定台に同時に転接させる手段
と、前記駆動軸を両従動輪に圧接させ、両者を互いに摩
擦係合させると共に、両従動輪を固定台に圧接させ、両
者を互いに摩擦係合させる圧接手段とを具備し、前記駆
動軸の回転に応じて、前記両従動輪を固定台上で回転さ
せて、移動台を固定台に対して移動させる移動機構であ
って、前記駆動軸から固定台までの駆動力伝達系におい
て発生するスリップを検出するスリップ検出手段と、前
記圧接手段に接続され、この圧接手段の圧接力を調整す
る圧接力調整手段と、前記スリップ検出手段での検出結
果に基づき、前記圧接力調整手段を前記スリップを解消
する方向に調整するスリップ制御手段とを更に具備する
事を特徴としている。
また、この発明に係わる移動機構において、前記スリッ
プ検出手段は、前記駆動モータの回転量に基づき、理論
上前記移動台が移動する理論移動量を検出する第1の検
出手段と、前記移動台の実際の移動量を検出する第2の
検出手段と、前記第1及び第2の検出手段の検出結果の
差に基づき、スリップ量を算出するl寅算手段とを備え
る事を特徴としている。
また、この発明に係わる移動機構において、前記第1の
検出手段は、単位時間当りの理論移動量の変化量を検出
し、前記第2の検出手段は、単位時間当りの実移動量の
変化量を検出し、前記l寅算手段は、単位時間当りの理
論移動量の変化量と実移動量の変化量との差の絶対値を
単位時間当りのスリップ量として算出する事を特徴とし
ている。
また、この発明に係わる移動機構において、前記スリッ
プ制御手段は、スリップ検出手段での検出時における移
動台の移動状態を加速域、等速域、減速域の3移動状態
の何れであるかを認識する認識手段と、夫々の移動状態
に応じた基準値に基づき、前記演算手段で演算された単
位時間当りのスリップ量が異常であるか否かを判定する
第1の判定手段とを備える事を特徴としている。
また、この発明に係わる移動機構において、前記スリッ
プ制御手段は、前記第1の判定手段で異常状態と判定さ
れた場合に、異常状態を救済させる異常救済手段を更に
備える事を特徴としている。
また、この発明に係わる移動機構において、前記スリッ
プ制御手段は、前記演算手段で演算された単位時間当り
のスリップ量に応じて、前記圧接力調整手段を制御する
事を特徴としている。
また、この発明に係わる移動機構において、前記スリッ
プ制御手段は、前記単位時間当りのスリップ量を累積し
て、累積スリップ量を算出する累積手段を備える事を特
徴としている。
また、この発明に係わる移動機構において、前記スリッ
プ制御手段は、前記累積手段で累積された累積スリップ
量が異常であるが否かを判定する第2の判定手段を更に
備える事を特徴としてぃ2 る。
また、この発明に係わる移動機構において、前記スリッ
プ制御手段は、前記第2の判定手段で異常状態と判定さ
れた場合に、異常状態を救済させる異常救済手段を更に
備える事を特徴としている。
また、この発明に係わる移動機構において、両従動輪を
前記固定台に同時に転接させる手段は、両従動輪を互い
に離間した状態で回転自在に支持する従動ハウジングを
備え、この従動ハウジングに上方から嵌合する状態で、
前記駆動軸を回転自在に支持する駆動ハウジングが更に
設けられている事を特徴としている。
また、この発明に係わる移動機構において、前記圧接手
段は、前記駆動ハウジングの上方に位置し、前記移動台
に固定された圧接ハウジングと、この圧接ハウジングに
収納され、前記従動ハウジングを下方に圧接して、両従
動輪を固定台に対して摩擦係合させる第1のコイルスプ
リングと、前記圧接ハウジングに第1のコイルスプリン
グと並列に収納され、前記駆動ハウジングを下方に圧接
して駆動軸を両従動輪に同時に摩擦係合させる第2のコ
イルスプリングとを備える事を特徴としている。
また、この発明に係わる移動機構において、前記固定台
上には移動台の移動方向に沿って延出する一対のガイド
レールが設けられ、各ガイドレールには、これから持ち
上げ状態が禁止された状態で、前記移動方向に沿って摺
動可能に摺動部材が嵌合し、各摺動部材は前記移動台に
固定されている事を特徴としている。
また、この発明に係わる移動機構において、前記圧接力
調整手段は、オイルポンプと、このオイルポンプからの
油圧を、前記第1及び第2のコイルスプリングの付勢方
向とは反対方向に作用させる油圧シリンダ手段とを備え
る事を特徴としている。
また、この発明に係わる移動機構において、前記スリッ
プ制御手段は、オイルポンプの駆動量を制御してこれか
らの油圧を調整することにより、前記圧接手段における
両コイルスプリングの駆動ハウジング及び従動ハウジン
グに対する圧接力を制御する事を特徴としている。
また、この発明に係わる移動機構において、前記油圧シ
リンダ手段は、オイルポンプからの油圧を第1及び第2
のコイルスプリングに対して同時に作用させる事を特徴
としている。
また、この発明に係わる移動機構において、前記駆動ハ
ウジングは、前記従動ハウジングに対して、前記移動台
の移動方向とは直交する方向に沿う移動を係止する状態
で嵌合する事を特徴としている。
また、この発明に係わる移動機構において、前記圧接ハ
ウジングは、前記駆動ハウジングに対して、前記移動台
の移動方向及びこれに直交する方向に沿う移動を係止す
る状態で嵌合する事を特徴としている。
また、この発明に係わる移動機構において、前記駆動軸
は、両従動輪の直径よりも径小に設定され、この駆動軸
と両従動輪の両転接位置における法線が成す角度θが、
60°〈θ〈180°の範囲に設定されている事を特徴
としている。
従って、この発明によれば、駆動力伝達系において、摩
擦係合を用いた場合において、スリップ 5 の発生を効果的に抑制することの出来る移動機構が提供
される事になる。
また、この発明によれば、高い位置決め精度を確保した
状態で、高速移動もしくは重量物の移動の場合でも、装
置を大型化することなく、従来と比べ逆に小型化が可能
な移動機構が提供される事になる。
また、この発明によれば、高い位置決め精度を確保した
状態で、装置寿命を長く出来る移動機構が提供される事
になる。
また、この発明によれば、高い位置決め精度を確保した
状態で、組立調整が簡単で低コストな移動機構が提供さ
れる事になる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明に係わる移動機構の一実施例の構成を
示す分解斜視図 6 第2図は第1図のTI −TI線に沿って切断した状態
で移動機構を示す縦断面図 第3図は第1図のIII −III線に沿って切断した
状態で移動機構を示す縦断面図 第4図は制御ユニットにおける移動台移動させるために
駆動モータを制御するための基本的な制御手順を示すフ
ローチャート; 第5図は従来例とこの発明とにおける力のバランスを示
す説明図; 第6図は移動台の移動状態を説明するためのタイミング
チャート; 第7図は制御ユニットにおける機能ブロック図 第8箇は単位時間当りのスリップ量と油圧による付勢力
との関係を示す線図; 第9図は圧接力調整機構により圧接力発生機構から出力
される圧接力が調整される状態を示す線図: 第10A図及び第1OB図は制御ユニットにおけるスリ
ップ制御動作を示すフローチャートである。 図中、】O・・・固定ベース、12・・・移動台、14
・・・ロボットアーム、16・・・ガイドレール、18
・・・摺動部材、20・・・ガイドバー、22・・・開
口、24・・・従動輪、26・・・従動輪ハウジング、
26a・・・切り欠き部、26b・・・ワイパ部材、2
8・・・支軸、30・・・ベアリング、32・・・駆動
軸ハウジング、32a・・・凹部、32b・・・係合溝
、34・・・駆動軸、36・・・ベアリング、38・・
・カップリング、40・・・駆動モータ、40a・・・
モータ軸、42・・・・・・成句ブラケット、44・・
・第1のロークリエンコーダ、46・・・制御ユニット
、48・・・圧接ハウジング、48a・・・切り欠き部
、48b・・・係止片、48c; 48G2  ; 4
8cs・・・連通孔、50・・・圧接力発生機構、52
a ; 52b ; 52cmシリンダ室、52 a 
+  : 52 b +  ; 52 c−径大部、5
2a2; 52b2 ; 52C2−径小部、54a 
; 54b; 54 c−・・ピストン、54a、  
・54b54c1−ピストン本体、54a2 ;54b
254c2・・・外方フランジ、56a ; 56b5
6c・・・コイルスプリング、58・・・圧接力調整機
構、60・・・油圧ポンプ、62a ; 62b ・6
2c・・・油圧シリンダ室、64a ; 64b ; 
64c・・・連通路、66・・・接続ボート、68・・
・接続チューブ、70・・・実移動量検出機構、72・
・・ラック部材、72a・・・ラックギヤ、74・・・
ピニオンギヤ、74a・・・軸部、76・・・第2のロ
ータ」ノエンコーダである。 特 許 出 願 人 キ ャ ノ ン 株 式

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 (1)固定台と、 この固定台に対して移動可能に設けられた移動台と、 この移動台に取り付けられた駆動モータと、前記移動台
    に回転自在に支持され、前記駆動モータにより回転駆動
    される駆動軸と、 この駆動軸と転接する一対の従動輪と、 両従動輪を前記固定台に同時に転接させる手段と; 前記駆動軸を両従動輪に圧接させ、両者を互いに摩擦係
    合させると共に、両従動輪を固定台に圧接させ、両者を
    互いに摩擦係合させる圧接手段とを具備し、 前記駆動軸の回転に応じて、前記両従動輪を固定台上で
    回転させて、移動台を固定台に対して移動させる移動機
    構であつて、 前記駆動軸から固定台までの駆動力伝達系において発生
    するスリップを検出するスリップ検出手段と、 前記圧接手段に接続され、この圧接手段の圧接力を調整
    する圧接力調整手段と、 前記スリップ検出手段での検出結果に基づき、前記圧接
    力調整手段を前記スリップを解消する方向に調整するス
    リップ制御手段とを更に具備する事を特徴とする移動機
    構。 (2)前記スリップ検出手段は、 前記駆動モータの回転量に基づき、理論上前記移動台が
    移動する理論移動量を検出する第1の検出手段と、 前記移動台の実際の移動量を検出する第2の検出手段と
    、 前記第1及び第2の検出手段の検出結果の差に基づき、
    スリップ量を算出する演算手段とを備える事を特徴とす
    る請求項第1項に記載の移動機構。 (3)前記第1の検出手段は、単位時間当りの理論移動
    量の変化量を検出し、 前記第2の検出手段は、単位時間当りの実移動量の変化
    量を検出し、 前記演算手段は、単位時間当りの理論移動量の変化量と
    実移動量の変化量との差の絶対値を単位時間当りのスリ
    ップ量として算出する事を特徴とする請求項第2項に記
    載の移動機構。 (4)前記スリップ制御手段は、 スリップ検出手段での検出時における移動台の移動状態
    を加速域、等速域、減速域の3移動状態の何れであるか
    を認識する認識手段と、 夫々の移動状態に応じた基準値に基づき、前記演算手段
    で演算された単位時間当りのスリップ量が異常であるか
    否かを判定する第1の判定手段とを備える事を特徴とす
    る請求項第3項に記載の移動機構。 (5)前記スリップ制御手段は、前記第1の判定手段で
    異常状態と判定された場合に、異常状態を救済させる異
    常救済手段を更に備える事を特徴とする請求項第4項に
    記載の移動機構。 (6)前記スリップ制御手段は、前記演算手段で演算さ
    れた単位時間当りのスリップ量に応じて、前記圧接力調
    整手段を制御する事を特徴とする請求項第3項に記載の
    移動機構。(7)前記スリップ制御手段は、前記単位時
    間当りのスリップ量を累積して、累積スリップ量を算出
    する累積手段を備える事を特徴とする請求項第3項に記
    載の移動機構。 (8)前記スリップ制御手段は、前記累積手段で累積さ
    れた累積スリップ量が異常であるか否かを判定する第2
    の判定手段を更に備える事を特徴とする請求項第7項に
    記載の移動機構。 (9)前記スリップ制御手段は、前記第2の判定手段で
    異常状態と判定された場合に、異常状態を救済させる異
    常救済手段を更に備える事を特徴とする請求項第8項に
    記載の移動機構。 (10)両従動輪を前記固定台に同時に転接させる手段
    は、両従動輪を互いに離間した状態で回転自在に支持す
    る従動ハウジングを備え、 この従動ハウジングに上方から嵌合する状態で、前記駆
    動軸を回転自在に支持する駆動ハウジングが更に設けら
    れている事を特徴とする請求項第1項に記載の移動機構
    。 (11)前記圧接手段は、 前記駆動ハウジングの上方に位置し、前記移動台に固定
    された圧接ハウジングと、 この圧接ハウジングに収納され、前記従動ハウジングを
    下方に圧接して、両従動輪を固定台に対して摩擦係合さ
    せる第1のコイルスプリングと、前記圧接ハウジングに
    第1のコイルスプリングと並列に収納され、前記駆動ハ
    ウジングを下方に圧接して駆動軸を両従動輪に同時に摩
    擦係合させる第2のコイルスプリングとを備える事を特
    徴とする請求項第10項に記載の移動機構。 (12)前記固定台上には移動台の移動方向に沿つて延
    出する一対のガイドレールが設けられ、各ガイドレール
    には、これから持ち上げ状態が禁止された状態で、前記
    移動方向に沿つて摺動可能に摺動部材が嵌合し、 各摺動部材は前記移動台に固定されている事を特徴とす
    る請求項第11項に記載の移動機構。 (13)前記圧接力調整手段は、オイルポンプと、この
    オイルポンプからの油圧を、前記第1及び第2のコイル
    スプリングの付勢方向とは反対方向に作用させる油圧シ
    リンダ手段とを備える事を特徴とする請求項第11項に
    記載の移動機構。 (14)前記スリップ制御手段は、オイルポンプの駆動
    量を制御してこれからの油圧を調整することにより、前
    記圧接手段における両コイルスプリングの駆動ハウジン
    グ及び従動ハウジングに対する圧接力を制御する事を特
    徴とする請求項第13項に記載の移動機構。(15)前
    記油圧シリンダ手段は、オイルポンプからの油圧を第1
    及び第2のコイルスプリングに対して同時に作用させる
    事を特徴とする請求項第14項に記載の移動機構。 (16)前記駆動ハウジングは、前記従動ハウジングに
    対して、前記移動台の移動方向とは直交する方向に沿う
    移動を係止する状態で嵌合する事を特徴とする請求項第
    11項に記載の移動機構。 (17)前記圧接ハウジングは、前記駆動ハウジングに
    対して、前記移動台の移動方向及びこれに直交する方向
    に沿う移動を係止する状態で嵌合する事を特徴とする請
    求項第16項に記載の移動機構。 (18)前記駆動軸は、両従動輪の直径よりも径少に設
    定され、 この駆動軸と両従動輪の両転接位置における法線が成す
    角度θが、 60゜<θ<180゜ の範囲に設定されている事を特徴とする請求項第1項に
    記載の移動機構。
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