JPH03134157A - 耐摩耗性の透明物品 - Google Patents

耐摩耗性の透明物品

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JPH03134157A
JPH03134157A JP1269837A JP26983789A JPH03134157A JP H03134157 A JPH03134157 A JP H03134157A JP 1269837 A JP1269837 A JP 1269837A JP 26983789 A JP26983789 A JP 26983789A JP H03134157 A JPH03134157 A JP H03134157A
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JP
Japan
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layer
refractive index
oxygen
transparent
zirconium
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Pending
Application number
JP1269837A
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English (en)
Inventor
Hidemi Nakai
日出海 中井
Atsushi Kawaguchi
淳 川口
Takashi Muromachi
隆 室町
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Nippon Sheet Glass Co Ltd
Original Assignee
Nippon Sheet Glass Co Ltd
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Publication date
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Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、透明な基体の上に、耐摩耗強度が大きい被膜
を最上層にもつ反射防止性能を有する透明物品に関する
〔従来の技術〕
従来、プラスチックスやガラスの基体の上に反射防止性
能を有する被膜を被覆した透明物品は、被膜が直接大気
に触れる状態で使用される場合、被膜の上にオルガノア
ルコキシシランやアルキルシリケートなどの加水分解脱
水槽金物を含む液を塗布し、乾燥固化したものを最上層
とする物品が知られている。また、特開昭63−206
333には、耐摩耗性を向上させるための方法として、
被膜の最上層にSiO2の如き酸化物の厚膜を実用上光
学的に悪影響を及ぼさないように11<被覆することが
知られている。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、前記した加水分解脱水槽金物を含む液を
塗布し、乾燥固化したものは、かならずしも耐摩耗強度
が十分ではなく、さらに反射防止膜を被覆した透明物品
を製造するにあたっては、真空による被膜加工と液の塗
布工程の2つを必要とし能率が悪いという問題があった
。一方、低屈折率の酸化物の厚膜を最上層に保護層とし
て被覆したものは、製造するにあたっては層を厚く形成
しなければならないため、多大の時間を要するという問
題がある。
本発明は、前記した従来の技術が有する問題点を解決す
るためになされたものであって、耐摩耗性が改善された
反射防止性能を有する透明物品を提供するにある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は、透明な基体の上に高屈折率の層と低屈折率の
層とが交互に被覆された反射防止機能を有する透明物品
であって、前記反射防止膜の最上層が、ジルコニウムと
硼素と酸素との化合物からなる透明な層である物品であ
る。本発明にかかるジルコニウムと硼素と酸素との化合
物からなる最上層の耐摩耗強度および透明性は層中のジ
ルコニウムと硼素と酸素の含有量により影響を受け、と
りわけ、層中の酸素の量は重要である。層中の酸素の量
が少いと、層は可視光線の波長に対して吸収が生じて透
明性が低下し、かつ屈折率が増大する。層中の酸素の量
と層の屈折率とは密接な関係にあり、府中の酸素の量が
増加すると層の吸収および屈折率は小さくなり、層中の
酸素の量が減少すると層の吸収および屈折率は大きくな
る。本発明においては、最上層のジルコニウムと硼素と
酸素との化合物からなる層の屈折率は、耐摩耗強度およ
び可視光線の波長域における透明性を十分に確保するう
えで、1.80〜1.90の範囲にすることが好ましい
。屈折率が1,90より大きくなると、可視光線の波長
域において吸収が生じるようになる。また層中の酸素量
を増加させて屈折率を1.80より小さくすると、耐摩
耗強度が低下する傾向が生じる。耐摩耗性を十分に確保
し、層の吸収を実質上無い状態にするには屈折率は1.
81−1.85に調整するのが最も好ましい、そして目
的とする光学特性を得るために、前記最上層の屈折率は
、1.80〜1.90の範囲内で透明な基体と最上層と
の間に被覆される層の構成により最適にさだめられる。
本発明の物品にかかる被膜の最上層は、ZrBxOyの
化学式で表わされる。そして、この層は、硼化ジルコニ
ウムからなるターゲットを減圧された酸素を含む雰囲気
中でスパッタリングすることにより被覆された硼化ジル
コニウムと酸素との反応生成物であることが好ましい。
用いる硼化ジルコニウムターゲットの組成は、通常Zr
B、なる組成のものが用いられる。本発明にかかるZr
BxOyの化学式で表わされる層の酸素の量は、硼化ジ
ルコニウムターゲットをスパッタするときの雰囲気中の
酸素の分圧を調整することによりおこなわれる。そして
スパッタするときの雰囲気としては、アルゴンの如き不
活性ガスと酸素との混合ガスであっても、酸素のみから
なってもよいが、耐摩耗性を十分に確保するには、雰囲
気ガスは不活性ガスと酸素の混合ガスからなり、かつ雰
囲気中の酸素の体積%が20%以上であることが好まし
い。さらに、40〜70%であることが強い摩耗強度を
得るうえで最も好ましい。また、スパッタをおこなうと
きの雰囲気の全圧力は、通常マグネトロンスバ、7タで
おこなわれる0、13〜1.13Paを用いることがで
き、とりわけ0.4〜1.13Paが好ましい。
さらに本発明にかかるZrBxOyで表わされる層中の
ZrとBの原子比率は、ZrB、のターゲットをスパッ
タするときの雰囲気中のガス組成により影響され、Zr
に対するBの原子比率すなわちXの値は、1.1〜1.
9の範囲内に調整することができる。さらに1.2〜1
,8の間に調整することが摩耗強度を十分確保する上で
好ましい。Xの値が上記範囲からはずれると耐摩耗性が
低下し、とりわけXが1.9を越えると耐湿性などの化
学的な性質も低下するので好ましくない。また、硼化ジ
ルコニウムターゲットのスパッタリングに際しては、硼
化ジルコニウムの導電性を利用した直流スパッタリング
でおこなう方法が大面積の基体への被覆を、安定した放
電状態でおこなううえで好ましい。
本発明の物品の反射防止膜の層の構成は、最上層がジル
コニウムと硼素と酸素との化合物からなる層であれば、
とくに限定されるものでなく、目的とする光学特性が得
られるように層の構成を設計することができる。たとえ
ば高屈折率の層としては、屈折率が2.0以上のTie
□、 SnO2,ZrO,。
Ta2esなどの金属酸化物を、低屈折率の層としては
5i02を用いることができ、本発明のジルコニウムと
硼素と酸素との化合物からなる層は高屈折率の層として
、または低屈折率の層としても用いることができる。
本発明にかかる透明な基体としては、ソーダライムシリ
カ組成や硼珪酸組成のガラス板やプラスチックスの板や
フィルムを用いることができる。
〔作 用〕
本発明の物品の空気に接する最上層として被覆されるジ
ルコニウムと硼素と酸素との化合物からなる層は、非晶
質からなる緻密な構造をし、かつ、表面が清めらかであ
るため摩耗、スクラッチなどの機械的外力に対して強い
。したがって被覆さすれた膜にキズを生じにくくすると
同時に、屈折率が調整されることにより光の干渉作用に
より、物品表面での光の反射率を低くすることができる
〔実施例〕
第1図は、本発明の物品の一部断面図であって、1はジ
ルコニウムと硼素と酸素との化合物からなる層で、透明
な基体4の上に被覆された反射防止膜2は、前記ジルコ
ニウムと硼素と酸素との化合物からなる層1と少なくと
も一層以上からなる透明層3とが積層されてできている
実施例 1 3つのカソードが設置された直流マグネトロンスパッタ
装置の、第一のカソードにチタンを、第二のカソードに
硼化ジルコニウムを、第三のカソードに石英ガラスをタ
ーゲットとして設置した。
清浄にされた2mm厚のガラス板を真空槽内に入れ、ク
ライオポンプで1.3 X 1O−3Paまで真空に引
いた後、アルゴンを205CCII+%酸素80sec
mの流量で真空槽内に導入し、その圧力が0.4Paに
なるように調整した。直流電源からチタンターゲットに
電力を投入しスパッタリングを生起させた。5Aの電流
値にセットした後、チタンターゲットの上方にあるシャ
ッターを開いて、5分間で対面する位置にあるガラス板
上に第1層として酸化チタンの膜を被覆した。次いで、
真空槽内をほぼ100%のアルゴンに置換して、100
secmのアルゴンを導入しつつ高周波電源から300
Wの電力を石英ガラスに印加して、SiO2の膜を被覆
した。その後真空槽を再び1.3 X 10””Paま
で排気した後、アルゴン10105e、酸素を90se
cmの流量で真空槽内に導入し、その圧力が0.4Pa
になるように調整した。直流電源から硼化ジルコニウム
ターゲットに電力を投入しスパッタリングを生起させた
。2Aの電流値にセントした後、硼化ジルコニウムター
ゲットの上方にあるシャッターを開いて、3分間でSi
O□の膜の上に硼化ジルコニウムと酸素との反応生成物
からなる膜を被覆5した。このようにして得られたガラ
ス板上に1100nの酸化チタンと60nmの5i02
と25nmの硼化ジルコニウムと酸素との反応生成物か
らなる層とが被覆されたサンプル1について市販のテー
パー摩耗試験機を用いて耐摩耗試験を行なった。試験条
件はC3lOF番の摩耗輪に500gの荷重をかけ、6
0rpmの回転数で1000回転の摩耗を被膜に与えた
。試験後、市販のへイズメーターにより被膜の曇りの程
度(ヘイズ率)を測定したところ、3.5%であり、傷
はほとんど目立たなかった。同じスパッタ装置を用いて
、別のガラス板の上に約1’00nmの硼化ジルコニウ
ムと酸素との反応生成物からなる単層の膜を被覆し、そ
こから小サンプルを切り出して、X線回折分析と電子顕
微鏡による観察とを行なった。X線回折によればガラス
板のブロードなピーク以外に全く結晶性に基づく回折ピ
ークは観測されなかった。一方、電子顕微鏡観察によれ
ば、被膜は緻密であって、柱状の構造は全く認められず
、その表面は極めて平滑であることがわかった。さらに
、膜の屈折率および膜中の組成(B / Z rの、原
子比率)を測定して、それぞれ1.800.11.2を
得た。
また、サンプル1とは、硼化ジルコニウムと酸素との反
応生成物からなる最上層を被覆するときのスパッタリン
グガス条件を変えたことのほかは同じにしてガラス板の
上に3層が被覆されたサンプル2〜7を得た。サンプル
1〜7の耐摩耗性および、硼化ジルコニウムと酸素との
反応生成物からなる層の屈折率および組成を、スパッタ
時の雰囲気のガス条件とともに第1表にまとめて示す。
比較例 実施例と同じようにして、清浄にされた2鰭厚のガラス
板に、第1層として1100nの酸化チタン、第2層と
して1100nの5i(hを被覆した比較サンプルを得
た。同様にしてこの比較サンプルの耐摩耗試験をおこな
ったところ、ヘイズ率の変化は6.3%と高い値を示し
、目立った傷が観察された。
以上の例にみるように、本発明にかかるサンプルは耐摩
耗性が比較サンプルより優れ、とりわけスパッタガス中
の酸素の体積%を20%以上にして得たサンプル1〜6
は、耐摩耗テスト前後のヘイズ率の変化が小さいことが
分る。
〔発明の効果〕 本発明の透明物品の空気に接する最上層は、被覆される
ジルコニウムと硼素と酸素との化合物からなる耐摩耗強
度が優れた層からなっているので、とりわけコンピュー
ターの表示窓や自動車あるいは建築物の窓ガラスのよう
な外部にむき出しの状態で使用される場合において、摩
耗、スクラッチなどの機械的な外力が加わってもキズが
生じにくい。さらに、本発明にかかる、物品の層の被覆
は、直流スパッタリングが可能な大型のターゲットを用
いて連続的におこなうことができ、大面積の基体の全体
にわたって層の厚みを均一にすることができるので、基
体のサイズが大きい場合でも光学特性にムラがない。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の物品の1実施例の一部断面図である
。 1・・・ガラス板、2・・・反射防止膜、3・・・ジル
コニウムと硼素と酸素との化合物からなる最上層、4・
・・透明な層。 1゜ 事件の表示 2゜ 3゜ 4゜ 特願平1−269837号 発明の名称 耐摩耗性の透明物品 補正をする者 事件との関係  特許出願人 住所  大阪市中央区道修町3丁目5番11号名称  
(400)  日本板硝子株式会社代表者 中島達二

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1)透明な基体の上に、高屈折率の層と低屈折率の層と
    が交互に被覆された反射防止膜が被覆された透明物品に
    おいて、前記反射防止膜の最上層がジルコニウムと硼素
    と酸素との化合物からなる透明な層である透明物品 2)前記ジルコニウムと硼素と酸素との化合物からなる
    最上層の屈折率が1.80〜1.90である特許請求範
    囲第1項記載の透明物品 3)前記ジルコニウムと硼素と酸素との化合物の最上層
    が、硼化ジルコニウムをターゲットとして、減圧された
    酸素を含む雰囲気中でスパッタリングすることにより生
    成された、硼化ジルコニウムと酸素との反応生成物であ
    る特許請求範囲第1項または第2項記載の透明物品 4)前記減圧された雰囲気が、アルゴンと酸素とからな
    り、酸素が20%以上である特許請求範囲第3項記載の
    物品
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH03187734A (ja) * 1989-03-07 1991-08-15 Asahi Glass Co Ltd 熱線遮断ガラス
JPH03218821A (ja) * 1989-03-07 1991-09-26 Asahi Glass Co Ltd 熱線反射ガラス
JP2008524030A (ja) * 2004-12-17 2008-07-10 エージーシー フラット グラス ノース アメリカ,インコーポレイテッド 光学膜のための耐傷性空気酸化性保護層

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