JPH031328Y2 - - Google Patents

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JPH031328Y2
JPH031328Y2 JP4949888U JP4949888U JPH031328Y2 JP H031328 Y2 JPH031328 Y2 JP H031328Y2 JP 4949888 U JP4949888 U JP 4949888U JP 4949888 U JP4949888 U JP 4949888U JP H031328 Y2 JPH031328 Y2 JP H031328Y2
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pressure
chamber
force
rod
power booster
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  • Hydraulic Control Valves For Brake Systems (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は自動車及びその他車両の制動装置に用
いられるブレーキ倍力装置に関するものである。
ブレーキペダルの踏力を倍力してマスターシリ
ンダに伝える、いわゆるパワーブースターの作動
原理は従来から知られている。然しながら、従来
のパワーブースターは、最高圧力を調整する機能
を有しない構成になつている。
従つて、ブレーキペダル踏力に対応するパワー
ブースターの出力は、車両重量の変化に拘らず或
る一定の関係を有するにすぎず、このため、も
し、車両重量の変化したとすると、変化前と同一
の減速度を得るにはブレーキペダル踏力を変えて
やらねばならない。
例えば、第1図に示す如き特性を有するブレー
キ倍力装置において、線図1が車両重量W1のと
きの減速度を、線図2が車両重量W2(但し、W2
>W1)のときの減速度をそれぞれ示すものとす
る。すると、今、車両重量がW2であつたとして、
αの踏力で制動に必要なβという適度の減速度を
得る場合に、車両重量がW1と変化した場合には、
上記車両重量が変化する以前の踏力αに至るずつ
と以前のきわめて軽い踏力であるα0の踏力で同等
の減速度が得られることになる。すなわち、車両
重量が大きいときでも、軽いペダル踏力で効く様
にパワーブースター出力を大きく設定しておく
と、車両重量が軽い傾向に変化した際に、ブレー
キペダルを僅かに踏んだけで車輪がロツクされて
しまい、制動安定性を大きく損なうという不都合
を生ずるのである。
本考案は従来技術における上記不都合に着目し
てなされたもので、車両の運転状態、例えば車両
の重量変化に拘らず、同一のペダル踏力で、同一
の制動減速度を得ることのできるブレーキ倍力装
置を提供することを目的とする。
以下、本考案を詳細に説明する。
本考案に係る、ブレーキ倍力装置は、ブレーキ
ペダルの踏力を倍力しマスターシリンダに伝える
パワーブースターと、車両重量の変化に拘らず上
記踏力と車両減速度との関係を一定に保つべく上
記パワーブースターを駆動するための流体圧力を
車両重量の変化に応じて制御する圧力制御部を有
し、圧力制御部が、流体が通過する通路に介装さ
れる絞り手段と、車両重量に応じて電気的に駆動
され絞り手段の絞り度合を制御する圧力設定部を
有すると共に、車両重量に応じて予め設定される
絞り手段の絞り度合と、圧力設定部からの実際の
絞り手段の絞り度合とを比較し修正するフイード
バツク制御手段を有することを特徴とする。
実施例について説明すると、本考案の実施に適
する油圧式のブレーキ倍力装置の全体構成は第2
図に示す通りである。
図において、符号3はブレーキペダルを示し、
踏力に応じ、支点4を中心にして回動されるよう
になつている。ブレーキペダル3の運動はロツド
5を介して、パワーブースター6に伝えられる。
そして、該パワーブースター6にて倍力された力
は、マスターシリンダー7に伝えられ、そこで発
生した油圧は管8を介してホイルシリンダー9に
至り、ブレーキシユー10を押し開いて制動する
のである。
図中、パワーブースター6の上部に付設されて
いる符号11で示す部材は、圧力制御部の一部を
構成する絞り手段であり、パワーブースター6を
駆動するための流体の流量を制御する機能を有す
る。
この絞り手段11へは、油タンク12から、ポ
ンプ19による高圧の油が、送油管13を経て圧
送される様になつている。こうして絞り手段11
へ圧送された油の一部は、当該絞り手段11よ
り、戻り管14を経て油タンク12へ戻る。且
つ、絞り手段11へ圧送された油の残部は、パワ
ーブースター6及び戻り管15を経て油タンク1
2へ戻る様になつている。
次に、上記絞り手段11には、車両重量に応じ
て電気的に駆動され、上記絞り手段11の絞り度
合を制御する圧力設定部16が連結されている。
これら絞り手段と圧力設定部を以て圧力制御部の
主要部が構成される。
以上が全体的な構成である。
次に、各構成部分の内容について更に詳細に説
明する。
先ず、パワーブースター6であるが、これは、
第3図において、符号6aで示す大径のシリンダ
ー内に組込まれている。シリンダー6a内にはピ
ストン6bが摺動自在であり、このピストン6b
と一体のロツド6cは、マスターシリンダー7の
ロツド7aと連結されている。ピストン6bの左
端とシリンダー6aの左端内壁との間に形成され
た室Eには伸縮性のスプリング6dが介在してお
り、ブレーキペダル3の踏力が作用しないとき
は、該スプリング6dの伸張力により、ピストン
6bは、ストツパー6eに当接するまで右行させ
られて停止している。このとき、ピストン6bと
シリンダー6aにより形成される室Bは、絞り手
段11からの送油開口6fと連通している。
ピストン6bの右側部には円筒状の室Dが形成
されており、該室D内には、コントロールバルブ
6gの左端部が摺動自在に装着されている。コン
トロールバルブ6gの左端面とピストン6bの室
Dの壁面との間には伸縮性のスプリング6hが介
在しており、ブレーキペダル3の踏力が作用しな
いときは、該スプリング6hの伸張力により、該
コントロールバルブ6gは、その一部に形成され
たストツパー6iがシリンダー6aに当接した位
置で停止している。この状態で、室Bと室Dと
は、ピストン6bに形成された開口6jを介して
連通している。又、室Dと室Eとは、ピストン6
bに形成された開口6kにより連通している。
コントロールバルブ6gには、その右端面に開
口する円筒状の凹みであるシリンダーが形成され
ており、該シリンダー内には、円筒状のスライド
ブロツク6lが摺動自在に装着されている。スラ
イドブロツク6lの右端部はロツド5と連結され
ていて、このロツド5を介して、ブレーキペダル
が踏まれることにより、左行させられる様になつ
ている。このスライドブロツク6lの左端面とコ
ントロールバルブ6gの上記シリンダー壁面との
間には伸張性のスプリング6mが介在しており、
ブレーキペダル3の踏力が作用しないときは、該
スプリング6mの伸張力により、該スライドブロ
ツク6lはコントロールバルブ6gに形成された
ストツパー6nに当接した位置で停止している。
次に、上記パワーブースター6による倍力作用
について説明する。
ブレーキペダル3に踏力が加わつていないとき
には、パワーブースター6は第3図に示す状態に
なつており、送油管13より流入した油は送油開
口6fを経て、室B→室D→室E→戻り管15と
流れて油タンク12へと戻つていく。
このとき、ピストン6bの右端とシリンダー6
aとの間にできている室Cには、コントロールバ
ルブ6gの開口6g,6g及びスライドブロツク
6lに形成されたT字型開口6lを通じて室D、
室Eと連通し、戻り管15の圧力と同様に低圧と
なつている。
次に、ブレーキペダル3に踏力を加えると、ロ
ツド5を介してスライドブロツク6lが、スプリ
ング6mを圧縮しながらコントロールバルブ6g
に対して変位する。
そして、第4図に示す如く、開口6gはスライ
ドブロツク6lにより塞がれる。つまり、室Cと
室Dとの連通は遮断される。且つ、上記の動作と
同時に、スプリング6mを押した力はコントロー
ルバルブ6gに伝わり、該コントロールバルブ6
gがスプリング6hを圧縮しながら、ピストン6
bに対して変位する。これにより、開口6jを介
して室Bと室Cとが連通する。
そして、さらに踏力が加わると、第5図に示す
如く、室Bと室Cの連通は保持したま、室Bと室
D及び室Cと室Dの各連通は遮断され、送油管1
3から流入した油は、室Eからの流出がなくなる
ため、室B、室Cの圧力が上昇する。さらに、室
Cの圧力の上昇により、ピストン6bが、スプリ
ング6dの伸張力に抗して左向きに移動し、ピス
トン6bと一体的のロツド6cがマスターシリン
ダーのロツド7aをブレーキが効く方向に押動さ
せることになる。
次に、ブレーキペダル3の踏力を解除すると、
スプリング6h,6mが各々復元し、コントロー
ルバルブ6g、スライドブロツク6l等が押し戻
されて再び第3図に示す状態となり、室B、室C
の油圧は室D、室Eと連通することにより油タン
ク12へと流れて低下する。そして、マスターシ
リンダーのロツド7aを押す力も解除される。
ところで、第4図に示すように、第3図と第5
図との中間的な状態となるまで、ロツド5に力を
加えると、送油開口6fからの油の流れは、室B
と室Dとの間で絞られるため、室B、室Cは、第
5図に示す状態よりも低い圧力となる。
このように、ロツド5への力のかけ具合、いい
かえれば、コントロールバルブ6gとピストン6
bとの相対変位により、室Cにおける圧力は変化
し、従つて、マスターシリンダー7のロツク7a
を押す力も変化する。
以上がパワーブースターの作動原理である。
次に、絞り手段11について説明する。
絞り手段11は第3図に示す如く、送油開口6
fを介して前記シリンダー6aと連通しているシ
リンダー11aと、該シリンダー11a内を摺動
自在であつて、各々が一体的に構成された2つの
ピストン11b,11c及びロツド11dと、上
記各ピストン11b,11cとシリンダー11a
との間に装着された伸縮性のスプリング11e,
11f等を有している。2つのピストン11bと
11cとの間の空間を室Aとすると、第3図の状
態では、送油管13及び戻り管14の各開口は、
室Aに対して最大限に開口して、連通している。
今、圧力設定部16からの指令により、ロツド
11dが、第6図に示す如くに左行させられる
と、送油管13から室Aに流入した油は、ピスト
ン11cにより絞られるため、室A、室Bに高い
油圧が発生する。そして、さらに、ロツド5から
力が加わると、前記した如く、スライドブロツク
6l及びコントロールバルブ6gが移動して、室
B、室Cと室Dとの連通が遮断され、室A、室
B、室Cの圧力は増大する。
例えば、第5図と第6図の各状態を比較する
と、油の流れは第6図の方が絞られているので、
室A、室B、室Cの圧力は第6図の方が高くな
る。
このように、パワーブースター6側のコントロ
ールバルブ6gが閉じきつた状態(室B、室Cと
室Dの連通が完全に遮断された状態)で発生し得
る最高圧力は、絞り手段11のピストン11cの
位置により変えることができる。
ピストン11cの位置を変えるのは、圧力設定
部16の働きによる。そこで、圧力設定部16に
ついて、その一例を第3図を参照しながら以下に
説明する。
圧力設定部16は、自動車の或る運転状態にお
いて、その状態に適した最大ブレーキ力を発生さ
せるために必要なパワーブースターの最大発生力
(最高油圧)を設定する機能を有している。
例えば、自動車の重量が変化したとき、その変
化に対応して、パワーブースター6の最高油圧を
圧力設定部16により調整すれば、重量が重くな
つても、重量変化前の軽いブレーキ踏力で、所要
の制動減速度を得ることができるのである。
ロツド11dは、圧力設定部16を構成するア
ーム20に連結されている。このアーム20の右
端はプレート21に固着されており、プレート2
1にはねじ軸22が螺合している。ねじ軸22は
モーター23の回転軸と一体である。
又、第7図に示す如く、アーム20は軸中間部
が帯板状に形成され、該帯板状の部分が、不動部
材に固着された溝ブロツク24の溝部24aに摺
動自在に嵌入している。このような回り止め手段
により、ねじ軸22の回転に応じてアーム20は
軸方向に前後動される。ここで、ピストン11c
の変位量yは、モーター23の回転数をN(回
転)、ねじ軸22のピツチをp(mm/回転)とすれ
ば、y=pNとなる。
モーター23の駆動は運転者の任意の指示によ
り可能である。一般的には運転状態により定めら
れた条件のもとで作動させる。
そして、モーター23の駆動に伴なう変位量y
は、モーター23に装着された回転量25又は、
変位計26により計測される。変位計26による
計測の場合、プレート21に基端部を固着された
アーム27の自由端が変位計26中に前後動した
量が直接検出される。
例えば、自動車の重量が変化したとき、その変
化に応じてパワーブースター6の最高油圧を設定
するには次の手順に従う。
第8図を参照するに、公知の重量検出手段によ
り、自動車の重量Wが検出され、その重量Wに適
した最大ブレーキ力を発生させるために必要なパ
ワーブースター6の最高油圧Pが、実験等により
予め用意された特性データ270より求められ
る。
次に、特性データ28により、上記の最高油圧
Pを得るために、変位量をどの値にすべきかが求
まる。
こうして求められた所定変位量Yの移動を、モ
ーター23の駆動により実行する。モーター23
が駆動されると、変位計26、或いは回転計25
により実際変位量Y′が検出され、この値と所定
変位量Yとが比較器280を含むフイードバツグ
制御手段で比較されて修正され、このようなフイ
ードバツグ制御により、車両の重量に対応した、
パワーブースターの所定の最高圧力が設定され
る。
このように、例えば、車両重量の変動に拘ら
ず、同一のブレーキペダル踏力で同一の制動減速
度を得ることが可能となる。
以下、その理由をさらに説明する。
第3図において、送油管13から流入した油の
流量Qは、 Q=KS√2g(PA−PO) 但し、 K:流量係数 S:流路の断面積(第3におけるy1部 分とx1部分の断面積の和:Sx+Sy) g:重力の加速度 PA:室Aの圧力 PO:戻り管14の圧力 とする。
定流量の場合、室Aの圧力PAは流路の断面積
Sが小さくなるに従い増大する。一方、流路の断
面積は、S=Sx+Syである。なお、Sx=f(x1
−x)、つまりSxは(x1−x)の関数であり、Sy
=g(y1−y)、つまりSyは(y1−y)の関数で
ある。
ここで、yはアーム20の変位量であり、ピス
トン11cが流路を完全に閉じたときはy1とな
る。又、xはコントロールバルブ6gのピストン
6bに対する相対変位量であり、コントロールバ
ルブ6gが流路を完全に閉じたときはx1となる。
従つて、ブレーキペダル3から、ロツド5を介
して、コントロールバルブ6gを押すことによ
り、変位量xを得ると、室Aの圧力が上昇する。
このとき、前記した如く、室B、さらには、変位
量xにより開いた室Cにも室Aと同じ圧力が発生
する。この圧力が、パワーブースター6の発生す
る力となる。
また、第6図に示すように、あらかじめ、変位
量yを与えておくと、流路の断面積Sは、y=0
のときに比べて、同じ変位量xのときでも小さく
なる。従つて、ブレーキペダル3を踏んで同じ変
位量xを与えても、当該パワーブースター6より
発生する圧力は大きくなる。
ところが、一方、ブレーキペダル3を踏んだと
きの反力は、スプリング6hの反発力により定ま
るが、このスプリング力は、コントロールバルブ
6gとピストン6bの相対変位、すなわち変位量
xにより定まる。
このことは、同じ変位量xなら、ブレーキペダ
ル3の踏力は同じということになる。従つて、変
位量yを与えることにより、同じブレーキ踏力で
も異なつた(この場合高い)圧力を発生させるこ
とができる。
このように、変位量x,yの与え方で室Cの圧
力が変わる様子を第9図に示す。図において、変
位量x,y共に完全に閉じきることにより、x=
x1,y=yとした場合には、室Cの圧力は送油管
13が供給し得る最高圧力Pmaxとなる。図よ
り、変位量yの与え方で、ブレーキペダル踏力に
応ずる室Cの圧力上昇勾配が変わることがわか
る。
ここで、自動車の重量変化に対応して変位量y
を設定する例を述べる。
いま、自動車の重量をWとすると、或る減速度
αで制動をかけようとしたときの必要ブレーキ力
FBは、FB=Wαとなり、この必要ブレーキ力を発
生させるために必要なマスターシリンダーの押し
付け力FMCは、FB=KFMCである。ここでKは
ブレーキ系の諸元により定まる定数とする。
押付け力FMCはパワーブースター6によりロ
ツド6cが発生する力となる。さらにこの力は、
ブレーキペダル踏力によるロツド5の押し付け力
とパワーブースター6内の室Cに発生する圧力に
よつて得られる。ロツド5はブレーキペダル3に
機械的に結合されているので、結果的に、必要ブ
レーキ力FBはブレーキペダル踏力FPとパワーブ
ースター6内の圧力によつて発生する力FOとに
よつて得られることになる。
ここで、重量Wが△W変動したとすると、変動
前と同じ減速度αを得るために△Wαだけブレー
キ力を変化(△FB)させる必要がある。
そこで、常に同じ変位量xで、この△FBに相
当するパワーブースター3内の圧力を発生させ得
る様に、ピストン11cの位置、つまり変位量y
をあらかじめ設定しておけば、ブレーキペダルを
踏んだときに、同じ踏力FPで同じ減速度α(△FB
増加したブレーキ力)を得ることができるのであ
る(第10図参照)。
このように第11図に示す如く、自動車の重量
が変化しても、ブレーキペダルの同じ踏力で同じ
減速度を得ることができる。
以上の説明は、油圧式のパワーブースターにつ
いての例であるが、空気圧式のパワーブースター
においても上記例と同様に実施することができ
る。その場合には、戻り管14,15に相当する
管には消音器を取付けて大気開放とする。但し、
ブレーキペダル非作動時でも空気供給源からの空
気が戻り管14,15に相当する管を通じて大気
放出される無駄を生ずるので、送油管13に相当
する空気供給圧管にバルブを設け、ブレーキペダ
ルを踏んだ瞬間に該バルブを開いて空気を供給す
る方式とし、エネルギーの消費を少なくする。
以下、空気圧式のパワーブースターに対する適
用例を説明する。
第1の例を第12図に示す。
図において、符号60で示す部材が空気圧式の
パワーブースターで、従来のいわゆるマスターバ
ツクと原理は全く同じであるが、ただ、負圧の代
りに正圧を用いている点が異なる。
符号61はマスターシリンダーのロツドに連結
されるロツドを示し、前記例におけるロツド6c
に相当する。又、符号62はピストン、符号63
はコントロールバルブ、符号64はブレーキペダ
ルと連結されているロツドをそれぞれ示す。さら
に、符号65は圧縮空気を流入するプレツシヤパ
イプ、符号66は大気開放用の開口をそれぞれ示
す。
ブレーキペダルの踏込みがない場合、コントロ
ールバルブ63の突起部63aとバルブシート6
7とがスプリング68により密着させられている
ので、プレツシヤパイプ65からの圧縮空気は室
69にとどまつている。次に、ブレーキペダルを
踏込むと、バルブシート67が突起70に当接
し、さらに踏込むと突起部63aバルブシート6
7とが離間して圧縮空気が室71に流入し、さら
に室72に流入してピストン62を倍力して右行
し、これに伴ないロツド61を右行させる。
このような作用をなす空圧式パワーブースター
60の最大発生圧力を制御するのが、絞り手段1
10である。
符号111はロツドを示し、前記第3図におけ
るロツド11dに相当する。このロツド111
は、車両の重量が軽い場合には右行してバルブ1
12を開き、圧縮空気の入口113から流入する
空気をプレツシヤパイプ65側と大気開放口27
0へ分流して、プレツシヤパイプ65へ流入する
空気圧を減縮し、ピストン62による力を減縮す
る様制御する。逆に車両の重量が重い場合には左
行してバルブ112を閉じ、入口113からの圧
縮空気をそのまま室72に導いて大きな力でピス
トン62を作動し、大きいブレーキ力を作用させ
る。なお、符号73はダイヤフラムを示す。
第2の例を第13図に示す。
本例において空気式パワーブースターは、上記
第12図における例と全く同様のものを用いてい
る。又、プレツシヤパイプ65に取付けられた絞
り手段110の構成、作用も同様である。
異なるのは、上記絞り手段110に類似する構
成の絞り手段110′を背圧用に用いた点である。
絞り手段110′の入口113′は室72と連
通、接続されている。そして、絞り手段110′
の他の入口113″は、開口66と連通、接続さ
れている。さて、車両の重量が重いときにはロツ
ド111′は右行した位置に設定されている。
この例では室72の圧力はロツド111′の位
置により開き度合が異なるバルブシート114′
の位置により調整される。又、ピストン62が右
行する際に、開口66を介して大気へ放出される
べきであつた空気は第13図に仮想線で示す如き
流路を経て大気へ放出されるのであり、この流路
の絞り具合がロツド111′の位置より調整され
るのである。
つまり、ロツド111′を仮想線で示す位置に
右行したときには、流路は絞られないので背圧が
作用せず、ピストン62はスムーズに動き得るの
でブレーキ力を強く作用させることができる。こ
こで、ブレーキスイツチが切れている時には、ロ
ツド111′は常に図で右方に移動して仮想線の
位置にあり、背面を生じさせないようにする。そ
うしないとピストンの移動にスムースさを欠き、
ブレーキ操作上のフイーリング上の違和感を生じ
させるからである。
第3の例を第14図に示す。
図に示したのは絞り手段1100の例で、前記
例における空気圧式パワーブースター60のプレ
ツシヤパイプ65に、前述例の絞り手段110に
代えて接続されるものである。符号1130は入
口を示し、圧縮空気が流入される。又、符号11
40は出口を示し、大気に開放される。
ロツド1110は前記例におけるロツド111
に対応する。このロツド1110は開口1111
を有するピストン1112と一体をなしていて、
ロツド1110の左右方向への動きに応じて開口
1111の絞り度合が変わる仕組みである。
本考案の実施例を第15図に示す。
図に示したのは空気圧式パワーシリンダーの例
で、前記第12図乃至第14図で説明した各例に
おける空気圧式パワーシリンダー60にそのまま
おき代えて使用されるものである。
図において、符号60′で示す部材が空気圧式
のパワーブースターで、従来のいわゆるマスター
バツクと原理は全く同じであるが、ただ、負圧の
代りに正圧を用いている点が異なる。
符号61′はマスターシリンダーのロツドに連
結されるロツドを示し、前記例におけるロツド6
cに相当する。又、符号62′はピストン(パワ
ーピストン)、符号63′はコントロールバルブ
(レギユレータ)、符号64′は、ブレーキペダル
と連結されているロツドをそれぞれ示す。さら
に、符号65′は圧縮空気を流入する第1通路を
形成するプレツシヤパイプ、符号66′は大気開
放用の開口をそれぞれ示す。
ブレーキペダルの踏込みがない場合、コントロ
ールバルブ63′の突起部63a′はバルブシート
(弁体)67′とがスプリング68′により密着さ
せられているので、プレツシヤパイプ65′から
の圧縮空気は室69′にとどまつている。次に、
ブレーキペダルを踏込むと、バルブシート67′
が突起70′に当接し、さらに踏込むと突起部6
3a′とバルブシート67′とが離間して圧縮空気
が室71′に侵入し、さらに室72′に流入してピ
ストン62′を倍力して右行し、これに伴ないロ
ツド61′を右行させる。
なお、前記のパワーブースター60と異なる点
は、コントロールバルブ63′とピストン62′と
の相対的な動きに応じて、コントロールバルブ6
3′に形成された空気抜き孔(第4通路)63
b′の部位に絞り効果(所謂オリフイス効果)が得
られることである。すなわち、 図中左斜下端側の開口面積が変わる。
同空気抜き孔63′bの右斜上端側の開口が
コントロールバルブ63′とピストン62′とに
より形成されたパイロツト圧力室壁面との距離
が変わる。
以上により流路の絞り効果が得られる特徴があ
る。なお、上記パイロツト圧力室の壁面の一部に
も図示する如く空気抜き穴が形成されている。
そして、このようにコントロールバルブ63′
とピストン62′との相対距離の大きさに応じて
流路抵抗が変わる。例えば、ブレーキペダルを踏
み込めばそれに応じて空気抜き穴63b′が実質的
に絞られ、室71′に作用する高圧流体の圧力が
高まり、それに伴なつてブレーキ力を増大させ得
る。この場合、コントロールバルブ63′に作用
する反力は、該バルブとピストン62′とにより
形成されたパイロツト圧力室内のスプリング(第
2リターンスプリング)によるもののみであるた
め、該ばねの選択により上記反力の調整も容易に
なる利点がある。
第15図の例では流路の絞り効果を得る手段と
して上記、の両手段を併用したが、何れか一
方を用いることも可能であり効果がある。絞り効
果を得る手段としては、図の例に限らず、他の周
知のオリフイス手段も適用できる。
【図面の簡単な説明】
第1図はブレーキ倍力装置の特性図、第2図は
ブレーキ倍力装置の全体構成図、第3図はパワー
ブースター及び圧力制御部の断面図、第4図乃至
第6図は作動順に説明したパワーブースターの断
面図、第7図は回り止め部の斜視図、第8図は車
両重量を基にして絞り手段の流路断面積を所定値
に設定するプロセスを説明したブロツク線図、第
9図は絞り手段での流路断面積の変位によりパワ
ーブースターの最大出力が変化する様子を説明し
た図、第10図、第11図は各々車両重量の変動
に拘らず同一のブレーキペダル踏力で同一の減速
度が得られることを説明した図、第12図は空圧
式パワーブースターの入口側に絞り手段を組合せ
た断面図、第13図は空圧式パワーブースターの
入口側、出口側に各々絞り手段を組合せた断面
図、第14図は絞り手段の他の例を説明した断面
図、第15図は本考案に係る空圧式パワーブース
ターの例を説明した断面図である。 3……ブレーキペダル、6……パワーブースタ
ー、7……マスターシリンダ、11……絞り手
段、16……圧力設定部、280……比較器。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 ブレーキペダルの踏力を倍力しマスターシリン
    ダに伝えるパワーブースターと、車両重量の変化
    に拘らず上記踏力と車両減速度との関係を一定に
    保つべく上記パワーブースターを駆動するための
    流体圧力を車両重量の変化に応じて制御する圧力
    制御部を有するブレーキ倍力装置であつて、 上記圧力制御部が、上記流体が通過する通路に
    介装される絞り手段と、上記車両重量に応じて電
    気的に駆動され上記絞り手段の絞り度合を制御す
    る圧力設定部を有すると共に、上記車両重量に応
    じて予め設定される上記絞り手段の絞り度合と、
    上記圧力設定部からの実際の上記絞り手段の絞り
    度合とを比較し修正するフイードバツク制御手段
    を有することを特徴とするブレーキ倍力装置。
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