JPH03129057A - 陶磁器複合板 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は建築物の内壁・外壁材あるいはトンネル・地下
鉄等の内壁材として利用する陶磁器複合板に関する。

［従来の技術］ 近年、大型かつ薄型の陶磁器板が商業的に生産され、そ
の表面の「ヤキモノ」としての感触を特徴として壁装材
への応用が広く検討されてきている。

陶磁器板が壁装材として広く利用されるようになるには
以下に述べる四つの点の改善が加えられねばならない。

（１〉耐衝撃性の向上、 （２〉吸水、吸湿時に変形ないし亀裂を生じないこと、 （３）破断時に破片が飛散、落下しないこと、（４）施
工の容易性、迅速性、確実性である。

陶磁器板の耐衝撃性が低いことは周知のことであり、こ
の点を改善するために複合板化する方法があり、これは
公知である。

しかし通常使用されている裏打板（例えばケイ酸カルシ
ウム板）と陶磁器板とでは熱膨脹係数や吸水寸法変化率
が同一でないため、高温又は水分を含んだ状態では複合
板にソリが発生する。その結果、複合板の平面性は損わ
れ、はなはだしい時は亀裂、破損に至る。

又水分を含んだケイ酸カルシウム板は強度が低下し、破
損時に破片が飛散、落下等の事故の原因となることを予
測せねばならない。このような複合板はその使用範囲が
極めて限られてしまう。

一方、施工方法の一つに金属製の「つめ」、「枠」など
で複合板を受け、この「つめ」、「枠」を躯体に物理的
に固定する方法がある。

しかし、この方法では金属部が複合板表面に露出し、デ
ザイン上好まれないだけでなく、水分により金属の銹が
溶出し、複合板表面を汚染することとなり、美観上も好
ましくない。

金属部を表面に露出させない施工方法として複合板を接
着剤等で壁面に直接接着する方法がある。この方法では
接着方法の指導は行われているものの、適切に接着施工
されたかどうかは施工業者まかせであり、又、固化に時
間を要するなどの点から施工速度に制約を受け、好まし
くない。物理的な施工が可能な壁装材の開発が望まれて
いる。

［発明が解決しようとする課題］ 本発明は耐衝撃性がよく、吸水変形を生じず、破損をし
ても破片の落下の危険のない、施工が容易、迅速、確実
な壁装用陶磁器複合板を提供しようとするものである。

［課題を解決するための手段〕 上記課題を解決するための本発明の構成は、（１〉表面
陶磁器板と裏打陶磁器板とが、それ等の間に網状物を挾
んで接着接合されている陶磁器複合板、更に（２）裏打
板に取付治具挿入用穴が設けられている上記（１〉項記
載の陶磁器複合板である。

上記構成を有することによって、本発明の陶磁器複合板
は耐衝撃性が向上し、温度変化あるいは吸水によって変
形、破損が起り難く、かつ、破損した場合も破片が落下
し難くなる。

更に、裏打ち板に止め金具さし込み用の穴を設けること
によって、施工が容易になり、迅速、確実な施工ができ
るようになる。

［実施例］ 以下に実施例をあげ、本発明を更に詳細に説明する。

実施例１ 押出、圧延、焼成することにより製造された大型薄型陶
板（長さ　１００ｃ＋ｓｓ幅９０Ｃ１１１厚さ４Ｉ１ｍ
）２枚のうち１枚の表面に釉薬をかけ焼き付は美麗な表
面板（施釉板と称する）とする。他の１枚はそのまま裏
打板（無釉板と称する）として使用する。無釉板にエポ
キシ系接着剤を２００ｇ／ｍ　２の割合で櫛目ハケを用
いて全面に塗布する。この上に針金太さ　０．５ｍｍ亀
甲模様の金網を陶板の大きさに合わせてのせ、更にその
上に施釉板を裏面が接着されるようにのせた。適切な接
着がなされるようにするために、１個２ｋｇの重量の鉄
塊１０個を施釉板表面に均等にのせ、−昼夜室温にて固
化させ複合板を得た。

得られた複合板に対しＪＩＳ　　Ａ１４２１の落球衝撃
試験を行い、表面を観察して下記の表の結果を得た。

実施例２ 表面板、裏打板は実施例１と同材質とした。

実施例１で用いた金網をエポキシ系接着剤の浴槽に浸し
、引き上げたところ、１００ｇ／ｍ　２の割合で接着剤
が金網に付着したので、これを表面板、裏打板の間には
さみ、実施例１と同様に複合化し、落球試験を行った。

実施例３ 表面板、裏打板は実施例１と同じ材質とした実施例２に
おける金網の替りに、平織りで引張強度が径方向３１．
５ｋｇ７２５問、緯方向３１．５ｋｇ／２５Ｉのガラス
クロスを使用したところ、１５０ｇ／ｍ　２の割合で接
着剤が付着したので、これを表面板、裏打板の間にはさ
み、実施例１と同様に複合化し、落球試験を行った。

実施例４ 表面板、裏打板は実施例１と同じ材質としたが、裏打板
の四隅から１Ｏｃ１１内側に入ったところ径４ケ所に直
径２ｃ＋＋の穴をうがった。実施例２と同様に複合化し
、落球試験を行った。

比較例１ 表面板、裏打板は実施例１と同じ材質とした。

この二枚の板を接着せずに重ねて落球試験を行った。

比較例２ 表面、裏打板は実施例１と同じ材質とした。

裏打板に２００ｇ／ｍ　２の割合で接着剤を塗布し、金
網やガラスクロスをはさむことなく複合化し、落球試験
を行った。

表　落球試験結果 ［発明の効果］ 以上説明したように本発明の陶磁器複合板は、耐衝撃性
が良く、吸水変形を生ぜず、破片落下の危険のない、 施工が容易にできる陶磁器複合 板である。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）表面陶磁器板と裏打陶磁器板とが、それ等の間に
   網状物を挾んで接着接合されていることを特徴とする陶
   磁器複合板。
2. （２）裏打板に取付治具挿入用穴が設けられていること
   を特徴とする上記請求項（１）記載の陶磁器複合板。