JPH0312353Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ＜産業上の利用分野＞ この考案は、通常のシヤワー以外に回転状のシ
ヤワーに切換え可能であるばかりでなく、シヤワ
ーの湯や水についても、通常の湯や水以外に、浴
用剤を溶解したものに切換え可能としたシヤワー
ヘツドに関するものである。

＜従来の技術＞ シヤワーヘツドは以前は単に湯や水を連続噴射
させるものでしかなかつたが、最近では種々の機
能が付加されるように変つてきている。市販のも
のでも、シヤワーヘツド内に止水板付き羽根車を
装着して、これを湯水の流速で回転させることに
より、順にノズル孔を塞いで回転状のシヤワーを
得るようにしたものがある。かかる回転状のシヤ
ワーは、通常のシヤワーとは違つて、皮膚にマツ
サージ効果を与えることができるといわれてお
り、実開昭57−26236号公報にはこの種回転状の
シヤワー（以下、マツサージシヤワーという）を
得るシヤワーヘツドの構成について開示がなされ
ている。

一方、実公昭52−772号公報には、シヤワーヘ
ツドに十字の壁で内部を４個の区画室に仕切つた
容器を回転自在に設け、各区画室に種類の違う浴
用剤を充填しておき、湯水の通路と連通した一つ
の区画室を通してからノズル孔より噴射するよう
にした構成が示されている。しかし、この構造で
は、浴用剤がどの程度溶解によつて減損したか外
部から確認できないため、浴用剤補充の時期を失
するおそれのほか、補充に際しては全体を分解
し、再び組立てなければならないという不便さが
あつた。

＜考案が解決しようとする問題点＞ この考案は、シヤワーヘツドケーシングに通常
のシヤワーとマツサージシヤワーの二様に切換え
可能な噴射ノズル組立体を装着したシヤワーヘツ
ドにおいて浴用剤の溶解による減損度合いを外部
から容易に確認でき、また新しい浴用剤に取替る
作業も至極簡単に行なえ、しかも普通の湯水と浴
用剤を溶解した湯水の切換えを確実に行なうとが
できるシヤワーヘツドを提供することを、その目
的としてなされたものである。

＜問題点を解決するための手段＞ この考案では、透明な半球状のキヤツプをケー
シングの側方に螺着して球状に成形した浴用剤の
収納室となすこと、そして、この浴用剤の収納室
に送液を通過させたり、通過させないで直接送つ
たりするための切換弁機構としては、一つの使用
態様を、筒状バルブの貫通路を真直ぐ通過するだ
け、もう一つの使用態様を貫通路に直角の方向か
ら入つてきたものが側方にある浴用剤収納室を通
過後、貫通路に直角の方向から出て行くようにす
ることにより、所期の目的を達成した。

＜実施例＞ この考案を実施したシヤワーヘツドの正面図で
ある第１図−Ａ図と、その側面図である第１−Ｂ
図において、１は下方に導液管３を螺着し、上方
に通常のシヤワーとマツサージシヤワーを任意に
切換え可能とした噴射ノズル組立体４を装着した
シヤワーヘツドケーシングである。このケーシン
グ１の左方には、透明な半球状のキヤツプ５を螺
着することで球状に成形した浴用剤６の収納室７
としており、また右方には正面から見たとき、キ
ヤツプ５とはほぼ対称となるように半球状のつま
み８を配設している。

第２−Ａ図と第２−Ｂ図および第３−Ａ図と第
３−Ｂ図は、導液管３からの送液を浴用剤６の収
納室７を通過させてから噴射ノズル組立体４に送
つたり、或いは収納室７を通過させずに直接送る
ことができる切換弁機構を明らかにしている。即
ち、キヤツプ５の螺着でできた浴用剤６の収納室
７と対向するケーシング壁９を介して、ケーシン
グ１の流路２を横切る有底筒状の弁座部を形成
し、そのケーシング壁９には上下二つの孔１０，
１１を穿設する。有底筒状の弁座部に嵌挿される
筒状バルブ１２は長手方向と直交する貫通路１３
を形成しているほか、内部は貫通路１３と直交す
る隔壁１４によつて長手方向の二室に区画され、
更に前記二室の円筒部とケーシング壁９に対峙す
る端面部に、それぞれ孔１５，１６，１７，１８
を開ける。１９は筒状バルブ１２の軸である。

筒状バルブ１２は上記の如くケーシング１の有
底筒状の弁座部に嵌挿したのち、軸１９を通過で
きる端板２０をケーシング１に螺着することでケ
ーシング１に回転自在に装着され、軸１９端に取
付けたつまみ８をどちらか方向に廻すことで第２
−Ａ図と第２−Ｂ図の状態か、または第３−Ａ図
と第３−Ｂ図の状態にセツトすることができる。
前者の場合、貫通路１３は塞がつているが、筒状
バルブ１２の孔１５，１８は流路２と、また、孔
１６，１７はケーシング壁９の孔１０，１１とそ
れぞれ合致するから、シヤワーは浴用剤６の溶解
液である。後者の場合、貫通路１３は流路２と合
致するが、孔１０，１１は塞がるから、シヤワー
は通常の湯水である。

第２−Ｂ図と第３−Ｂ図は、また、噴射ノズル
組立体３の構造を明らかにしているが、これは既
述のように公知のものであるから、簡単に述べる
にとどめることとする。図示の例で、一番外側に
ある手廻しリング２１を廻すとき、その内側にあ
る容体２２も摩擦力で一緒に廻り、その溶体２２
は中心固定軸２３と螺合しているので前または後
に動く。このようにして容体２２が前進した第２
−Ｂ図の状態では容体２２外周部に形成したノズ
ル孔２４から通常のシヤワーが噴射するが、容体
２２が後退した第３−Ｂ図の状態では、ノズル孔
２４への流路が閉じ、その代りに中心固定軸２３
先端に設けた止水板付き羽根車２５へ送液され、
マツサージシヤワー用ノズル孔２６から回転状の
シヤワーとして噴射する。

＜考案の効果＞ 上記のように、この考案では、シヤワーヘツド
ケーシング１の側方に透明な半球状のキヤツプ５
を螺着して球状に成形した浴用剤６の収納室７と
したから、このキヤツプ５をすかして浴用剤６の
溶解による減損の度合を目視により確認でき、ま
た新しい浴用剤６に取替るのもキヤツプ５の脱着
でた易くできる。浴用剤６は球状の成形品とした
から、流れで押された浴用剤６が孔１０，１１を
塞いで液の出を悪くするといつたことがない。

また、浴用剤６の収納室７をケーシング１の側
方に形成したことは、シヤワー液を通常の湯水と
するか、それとも浴用剤６の溶解液とするかの切
換弁機構を簡易化するうえで甚だ有効である。即
ち、収納室７と対向するケーシング壁９には上下
二つの孔１０，１１を穿設すること、また、筒状
バルブ１２は、貫通路１３と直交する隔壁１４に
よつて内部を二室に区画し、その二室の円筒部と
ケーシング壁９に対峙する端面部にそれぞれ孔１
５，１６，１７，１８を開けるという構成で足り
ることになる。

【図面の簡単な説明】

第１−Ａ図と第１−Ｂ図は、この考案の実施例
であるシヤワーヘツドの正面図と側面図、第２−
Ａ図と第２−Ｂ図は浴用剤の溶解液を通常のシヤ
ワーで噴射するときの縦断面図と−線に沿う
断面図、第３−Ａ図と第３−Ｂ図は通常の湯や水
をマツサージシヤワーで噴射するときの縦断面図
と−線に沿う断面図である。 １…シヤワーヘツドケーシング、２…流路、４
…噴射ノズル組立体、５…キヤツプ、６…浴用
剤、７…収納室、９…ケーシング壁、１０，１１
…孔、１２…筒状バルブ、１３…貫通路、１４…
隔壁、１５，１６，１７，１８…孔。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. シヤワーヘツドケーシング１に通常のシヤワー
   とマツサージシヤワーの二様に切換え可能な噴射
   ノズル組立体４を装着したシヤワーヘツドにおい
   て、透明な半球状のキヤツプ５をケーシング１の
   側方に螺着して球状に成形した浴用剤６の収納室
   ７となし、その収納室７と対向し上下二つの孔１
   ０，１１を穿設したケーシング壁９を介してケー
   シング１の流路２を横切る筒状バルブ１２の弁座
   部を形成し、その筒状バルブ１２は貫通路１３と
   直交する隔壁１４によつて内部を二室に区画し、
   その二室の円筒部とケーシング壁９に対峙する端
   面部にそれぞれ孔１５，１６，１７，１８を穿設
   しことを特徴とするシヤワーヘツド。