JPH03122414A - 流動床式焼却炉の燃焼制御方法およびその装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は、都市ゴミ等の被焼却物を焼却する流動床式焼
却炉の燃焼制御方法およびその装置に関するものである
。

［従来の技術Ｊ 上記流動床式焼却炉は、一般に、炉内に貯留した砂等の
流動媒体の上に被焼却物を投入し、両者を、炉内の底部
に平行に配列した複数の散気管から燃焼用一次空気を噴
出させることにより流動化させ、この間に被焼却物を乾
燥・熱分解・燃焼しく一次燃焼）、発生した分解ガス等
の可燃ガスを二次空気により燃焼させて焼却処理（二次
燃焼）し、この二次燃焼後の排気ガスを、熱回収または
冷却し、集塵後、大気中に放出するような形式となって
いる。

ところで、炉内に投入される被焼却物が大きなものであ
ったり、−時的に大量であったりすると、この被焼却物
の一次燃焼によって発生する可燃ガスが大量に発生し二
次空気によっても燃焼しきらず不完全燃焼が生じる。こ
のように燃焼状態に変動が起きると、その際に発生する
有害ガスや黒煙がそのまま大気に放出されて環境を汚染
する公害源になる。

このような問題を防ぐために従来では、ガス通路を通る
排気ガスの０２濃度を分析し、その濃度の低下が検出さ
れたら不完全燃焼が発生したと判断し、二次空気の供給
量を適宜増加して可燃ガスを完全燃焼させるといったこ
とが行われている。

［発明が解決しようとする課題］ ところで、このようにガス通路を通過する排気ガス中の
Ｏｖ　ｉＶＪ度にもとづいて二次空気の供給量を調節す
る方法においては、ガス通路中のＯｔ　２８度の検出位
置と被焼却物が一次燃焼する位置とに隔たりがあり、そ
の分の時間的なずれによりどうしても検出遅れが生じる
。また、０２濃度分析計は分析に要する時間をそれなり
に要し、実際には、少し遅れて二次空気を供給すること
になる。したがってこれらのことから、二次空気の供給
量の調節が、上記のごとく被焼却物が大きなものであっ
たり一時的に大量であるといった急激な燃焼の変動には
対応しきれず、不完全燃焼によって発生する有害ガスや
黒煙の放出を完全に抑制するには至っていない。

［課題を解決するための手段］ 本発明は、上記課題を解決するためになされた方法およ
び装置であって、その方法としては、炉内に配した散気
管から燃焼用一次空気を噴出させることにより、炉内に
貯留されかつ加熱された流動媒体、およびこの流動媒体
上に供給される被焼却物を流動化させながらこの被焼却
物を一次燃焼させるとともに、その際に発生する可燃ガ
スを、燃焼用二次空気により二次燃焼させて焼却処理す
るに際し、前記一次燃焼の際に発生する熱放射エネルギ
ーを測定し、その測定値にもとづいて前記燃焼用二次空
気の供給量を適正に調節して前記二次燃焼を発生させる
ことを特徴としている。

またその装置としては、炉内の定位置に設けられ、燃焼
用一次空気を、炉内に貯留されかつ加熱された流動媒体
および炉内に供給される被焼却物に対して噴出すること
によりこれらを流動化させて被焼却物を一次燃焼させる
散気管と、前記一次燃焼の際に発生する可燃ガスを二次
燃焼させるために燃焼用二次空気を供給する燃焼用二次
空気供給機構とを備える流動床式焼却炉装置において、
前記一次燃焼の際に発生する熱放射エネルギーを測定す
る熱放射エネルギー測定器を設けるとともに、この熱放
射エネルギー測定器の測定値にもとづいて前記燃焼用二
次空気供給機構による二次空気の供給量を適正に調節す
る二次空気制御システムを設けたことを特徴としている
。

［作用］ 本発明の流動床式焼却炉の制御方法によれば、被焼却物
が大きなものであったり、−時的に大量の被焼却物が流
動媒体上に供給されて、一次燃焼が急激に変動し不完全
燃焼が発生した場合でも、熱放射エネルギー測定器の測
定値にもとづく二次空気の供給量の制御が速やかに行わ
れ、はとんど不完全燃焼が発生することなく被焼却物を
焼却処理することが可能となる。

またその装置によれば、上記方法を容易かつ確実に実施
し得る。

［実施例］ 以下、図面を参照して本発明の一実施例を説明する。

第１図は、本実施例に係る流動床式焼却炉装置の全体概
略図を示し、この装置によって本発明の方法も実施可能
とされている。

まずこの装置を説明すると、図中１は炉体でこの炉体１
の内部すなわち炉内１ａには、砂等の流動媒体Ｓが適宜
量貯留されている。この流動媒体Ｓは、定常運転時にお
いては被焼却物Ｇの燃焼によ・〕で高温状態に保たれて
いる。

炉体１には、前記流動媒体Ｓ上に被焼却物Ｇを没入する
ための投入口２、彼焼却物Ｇ中に含まれる不燃物Ｇ。を
流動媒体Ｓとともに排出するための排出［−Ｊ３、燃焼
後の排気ガスを排出する排気１」４がそれぞれ設けられ
ている。

前ＭＥ　Ｉ’１人口２には、投入シュート５を介してス
クリュコンベヤ６およびこのスクリュコンベヤ６に被焼
却物Ｇを送り込むホッパ７が接続され、このホッパ７に
被焼却物Ｇを投入することにより、スクリュコンベヤ６
、投入シュート５を経て投入Ｄ　２から被焼却物Ｇが炉
内１ａの流動媒体Ｓ−Ｌに落下して供給されるようにな
っている。

炉内１ａの底部には、側方に開口する多数のノズル（図
示略）が形成された複数（この場合５本）の散気管８が
、流動媒体Ｓに埋まる状態で十目互に等間隔をおいて平
行に配列されている。これら散気管８のノズルからは、
炉体ｌの外部に設けられた燃焼用一次空気（以下一次空
気と略称）供給機構９から供給される一次空気か噴出し
、この一次空気により、流動媒体Ｓおよびこの流動媒体
５−Ｊ−に（ｊ、給された被焼却物が流動化して被焼却
物Ｇか乾燥・熱分解・燃焼、すなわち−火燃焼するよう
になっている。

なお、一次空気供給代構９は、一次空気送風桟ＩＯと、
この一次空気送風１１１０から送風される一次空気の流
量を調節するためのダンパ１１および一次空気流量発信
器１２とから構成されている。

そして、この一次空気供給機構９による散気管８からの
一次空気の噴出量は、 流動媒体Ｓの流動化のために必要な空塔速度を）、（本
に、流動媒体Ｓの温度、この流動媒体Ｓの質（砂の場合
であれば砂質）の変化等の操業状況を加味して決定され
る。

また、炉体ｌには燃焼用二次空気（以下二次空気と略称
）供給口１３が設けられている。この二次空気供給口１
３からは、炉体１の外部に設けられた二次空気供給機構
１４から供給される二次空気が、流動媒体Ｓの上方に噴
出し、この二次空気は、」二連のごとく燃焼した被焼却
物Ｇから発生する可燃ガスと混合してこれらを燃焼（二
次燃焼）させる。

なお、二次空気供給機構１４は、前記一次空気供給機構
９と同様に、二次空気送風機１５と、この二次空気送風
機１５から送風される二次空気の流量を調節するための
ダンパ１６および二次空気流量発信Ｘ　１７とから構成
されている。

また、二次空気供給機構１４は、図では１箇所であるが
、複数個設置し、最適な二次燃焼が得られるようそれぞ
れの流量を調節することができるよう構成１．でもよい
。

前記排気口４には、煙突１８に通じる排気通路１９が接
続され、炉内１ａの排気ガスは排気通路１９の途中に設
置された誘引排風機２０により、排気通路１９を経て煙
突１８から大気に放出されるようになっている。なお、
排気通路１９の途中には、上流側から、排気ガス中のタ
ストを沈降させて除去するダスト沈降室２１．排気ガス
の熱を回収するためのりＥ熱ホイラ２２、およびυＦ気
気ガス中タストを電気的に成行して除去する電気集塵機
２３かそれぞれ設けられている。

ところで、本実施例の流動床式焼却炉装置においては、
前記電気集塵Ｐ１２３の入口には、排気カス中のＯ７濃
度を分析する０、濃度分析、ｉｔ　２４が、また、炉体
１には、−火燃焼による熱、放射エネルギー測定器とし
て熱放射温度計２５が設置されており、これらＯ７濃度
分析計２４と熱放射温度計２５の１則定値にもとづいて
、第２図に示す二１次空気制御システム２６により、−
火燃焼に要する二次空気の（３２給量、すなわち二次空
気（Ｊ（給機構１４による二次空気の供給［ｎか、−火
燃焼の状態に応じて適切に制御されるようになっている
。

この制御方法を、二次空気制御システム２６（第２図）
に拮づいて以下に説明する。

まず、総空気遣演算機２７によ−・て、一次空気供給機
構９と二次空気供給機構１４から供給される総空気量が
あらかじめ暫定的に設定され、この設定値と前記−欠字
気量発信器１２の信号が二次空気量設定演算器２８に人
力され、ここで、総空気量から一次空気量発信器１２の
信号にもとづく一次空気量を差し引いた値が二次空気の
供給量として設定され、二次空気流量調節計２９に入力
される。そしてこの二次空気流量調節計２９は、前記二
次空気流量発信器１７から送られる二次空気の流量信号
が常に設定値となるよう二次空気供給機構１４からの二
次空気の供給量を制御する。

上記が基本作用であるが、ここで、発生した排気ガス中
の○、濃度が、排気通路１９に設けられた電気集塵機２
３の入口を通過する際にＯ７ａ度分析計２４により分析
され、その測定値がＯｔ濃度調節計３０に入力され、あ
らかじめ設定されている適切なＯｔ　ｉ１４度となるよ
うにＯ２濃度調節計３０から出力された信号は信号加算
器３２に送られ、二次空気量設定演算器２８から送られ
る二次空気供給設定信号を補正して、二次空気流量調節
計２９に送られる。この二次空気量調節計２９によって
二次空気供給機構１４からの二次空気の供給量が制御さ
れる。

すなわち、ｏｔａ度が低下するということは、二次燃焼
の際に不完全燃焼が発生しており、また、○、ｌ農度が
上昇するということは、二次燃焼の際に過剰な二次空気
が供給されているということと判断され、このような、
不完全燃焼あるいは二次空気の過剰といったことが適切
に補正されるわけである。

また、熱放射温度計２５は、一次燃焼に際して被焼却物
Ｇから放出される特定波長の熱放射エネルギーを測定し
て燃焼温度を測定するが、その測定値が、二次空気補正
演算器３１に入力され、その測定値に基づいた信号と、
二次空気量設定演算機２８からの二次空気量の設定値お
よびＯｔ　７ｍ度調節計３０からの補正信号とが加算さ
れ、その信号が先行的に二次空気流量調節計２９に送ら
れ、この二次空気流量調節計２９が二次空気供給機構９
からの二次空気の供給量を制御する。

なお図には示していないが、二次空気の供給が複数の供
給口から行われる場合は、二次空気供給機構１４により
、各供給口への流量配分等を行うようにする。また、二
次空気補正演算１３１の出力信号を二次空気供給機構１
４に直接送り、二次空気供給の一部を直接調節するよう
構成することもできる。

上記構成からなる本実施例の流動床式焼却炉装置、およ
び燃焼制御方法によれば、被焼却物Ｇが大きなものであ
ったり、−時的に大量の被焼却物Ｇが流動媒体Ｓ上に供
給されて、一次燃焼が急激に変動し不完全燃焼が発生し
た場合、熱放射温度計２５の測定値はそれにともなって
急激に上昇し、かつ上記二次空気制御システム２６によ
り二次空気供給機構１４からの二次空気の供給量は増大
し、不完全燃焼は速やかに防がれる。

熱放射温度計２５は、被焼却物Ｇの一次燃焼の熱放射エ
ネルギーを温度として測定するものであり、その応答速
度はきわめて早い。第３図は熱放射ｌ温度計２５とＯ−
’ｉｕ度分析計２４のそれぞれの測定値と時間との関係
を表したものであるが、熱放射温度計２５の測定値が上
昇したときが不完全燃焼発生時であり、０．濃度分析計
２４によってその状態が判断されるのはやや時間（１５
秒程度）が経過してからであることがわかる。したがっ
て、その測定値の変動すなわち燃焼状態の変動にもとづ
く二次空気の供給量の制御が速やかに行われ、はとんど
不完全燃焼が発生することなく被焼却物Ｇを焼却処理す
ることが可能となる。

なお、本実施例では一次燃焼時の熱放射エネルギーを測
定する手段として熱放射温度計を用いているが、これは
１つの例であって他の手段を用いてもよい。また、熱放
射エネルギーを測定して二次空気の供給量を制御するシ
ステムについても本実施例に限られるものではもちろん
ない。

［発明の効果］ 以上説明したように、本発明の流動床式焼却炉の燃焼制
御方法によれば、被焼却物が大きなものであったり、−
時的に大量の被焼却物が流動媒体上に供給されて、一次
燃焼が急激に変動し不完全燃焼が発生した場合でも、熱
放射エネルギー測定器の測定値にもとつく二次空気の供
給量の制御が速やかに行われ、はとんど不完全燃焼が発
生ずることなく被焼却物を焼却処理することが可能とな
り、またその装置によれば、上記方法を容易かつ確実に
実施し得る。

【図面の簡単な説明】

第１図ないし第３図は本発明の一実施例を示す図であっ
て、第１図は流動床式焼却炉装置の概略全体図、第２図
は制御システムの構成図、第３図は熱放射温度計とＯ７
濃度分析計の測定値と時間との関係を示すグラフである
。 １ａ・・・・炉内、 ８・・・　散気管、 １４・・・・・二次空気供給機構、 ２５・・・・・熱放射温度計（熱放射エネルギー測定器
）、２６・・・・・・二次空気制御システム、Ｇ・・・
・・・被焼却物、 Ｓ・・・・・流動媒体。 時間

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）炉内に配した散気管から燃焼用一次空気を噴出さ
   せることにより、炉内に貯留されかつ加熱された流動媒
   体、およびこの流動媒体上に供給される被焼却物を流動
   化させながらこの被焼却物を一次燃焼させるとともに、
   その際に発生する可燃ガスを、燃焼用二次空気により二
   次燃焼させて焼却処理する流動床式焼却炉の燃焼制御方
   法において、 前記一次燃焼の際に発生する熱放射エネルギーを測定し
   、その測定値にもとづいて前記燃焼用二次空気の供給量
   を適正に調節して前記二次燃焼させることを特徴とする
   流動床式焼却炉の燃焼制御方法。
2. （２）炉内の定位置に設けられ、燃焼用一次空気を、炉
   内に貯留されかつ加熱された流動媒体および炉内に供給
   される被焼却物に対して噴出することによりこれらを流
   動化させて被焼却物を一次燃焼させる散気管と、前記一
   次燃焼の際に発生する可燃ガスを二次燃焼させるために
   燃焼用二次空気を供給する燃焼用二次空気供給機構とを
   備える流動床式焼却炉装置において、 前記一次燃焼の際に発生する熱放射エネルギーを測定す
   る熱放射エネルギー測定器を設けるとともに、この熱放
   射エネルギー測定器の測定値にもとづいて前記燃焼用二
   次空気供給機構による二次空気の供給量を適正に調節す
   る二次空気制御システムを設けたことを特徴とする流動
   床式焼却炉装置。