JPH03121279A - 回転型圧縮機の振動減衰装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、冷凍冷蔵装置等に用いられる回転型圧縮機の
振動減衰装置に関する。

従来の技術 近年、冷凍冷蔵装置等に用いられる圧縮機は、省エネル
ギー、省スペースの見地から往復型から回転型へと移行
してきている。これらの回転型圧縮機は、通常密閉ケー
スに圧縮要素部及び電動機部よりなる電動圧縮要素を直
接固定して収納しているため、電動圧縮要素の圧縮仕事
時の負荷変動等により電動圧縮要素の軸心な中心として
発生する回転振動等が密閉ケースを直接振動させ、その
振動により冷媒配管や冷凍冷蔵装置等の本体を振動させ
大きな騒音を発生することがあった。

そのため、回転型圧縮機の振動を減衰させる従来の技術
としては、例えば、特公昭５８−５４８６号公報に示さ
れているように、梁成動吸振器を用いた回転式密閉型電
動圧縮機の振動減衰構造がある。

以下、図面を参照しながら、上述した従来の回転型圧縮
機の振動減衰構造の一例について説明する。

第７〜８図は従来の回転型圧縮機の部分縦断面図及び横
断面図である。図において、１は回転型圧縮機、２は密
閉ケースである。３は電動機であリ、３ａは電動機のス
テータで、前記密閉ケース２内に焼パメ固定されている
。８ｂは電動機のロータで、圧縮要素４のクランクシャ
フト５と焼バメにて連結固定されている。６はピストン
で、前記クランクシャフト５の偏心部５ａに回転自在に
装着されている。７はシリンダで、両端に下軸受８、上
軸受９が配設されており、外周部を前記密閉ケース２内
に溶接固定している。又、シリンダ７内は仕切板１０に
より圧縮室１１及び吸入室１２が形成されている。１３
は吐出カバーで、前記上軸受９に工大固定されている。

１４は動吸振器で、慣性体１５及びこの慣性体１５を端
部１６ａに設けたシャフト試の連結部１６とにより構成
されており、連結部１６の他の端部１６ｂは前記密閉ケ
ース２の外壁面に垂直となるように抵抗溶接にて固定さ
れている。又、前記動吸振器１４は１次の固有振動数を
前記回転型圧縮機１の回転周波数あるいは電源周波数と
ほぼ一致するように、慣性体１５の重量、形状及び連結
部１６の長さ、断面の直径等を調整している。

以上のように構成された回転型圧縮機の振動減衰装置に
ついて、以下その動作を説明する。

シリンダ７内にて冷媒を圧縮する際、クランクシャフト
５の１回転中にシリンダ７内圧縮室１１の圧力が大きく
変動することにより、クランクシャフト５の回転に角速
度の変動を生じ、その反作用としてシリンダ７等に力を
受ける。そのために、クランクシャフト５の軸心を中心
とする回転方向の振動を生じ、密閉ケース２が大きく振
動する。

ところが、回転型圧縮機１の回転周波数あるいは電源周
波数に１＊の固有振動数がほぼ一致するように調整して
密閉ケース２に配置された動吸振器１４の慣性体１５が
、密閉ケース２の振動と逆位相で振動することにより、
動吸振器１４は密閉ケース２への設置箇所において、動
吸振器１４の連結部１６を介して反作用トルクを密閉ケ
ースに供給し、振動を減衰するものである。

発明が解決しようとする課題 しかしながら上記のような構成では、回転型圧縮機の振
動の主成分は上記に示したように負荷変動に起因する回
転方向振動であるため、動吸振器１４の慣性体１５の振
動は振動振幅の大きい回転方向振動に支配され、回転方
向振動を減衰するように振動することにより、回転方向
振動に対しては圧縮機の回転していない部分であればど
の位置に取り付けても振動が減衰するが、シリンダ７内
を圧縮室１１と吸入室１２に分割する仕切板１゜の往復
運動等によるラジアル方向の振動成分に対しては、動吸
振器１４の慣性体１５がラジアル方向振動成分に対して
振動を減衰するように作用するのではなく、主体振動で
ある回転方向振動成分を減衰させるように作用している
ため、慣性体１５の振動とラジアル方向振動が同位相と
なった場合にラジアル方向振動成分を増加させることと
なり、回転型圧縮機の振動を充分に減衰することができ
ない場合があった。

本発明は上記課題に鑑み、回転型圧縮機の主体振動であ
る回転方向振動だけでなく副振動であるラジアル方向振
動をも減衰させるものである。

課題を解決するための手段 上記課題を解決するために本発明の回転型圧縮機の振動
減衰装置は、電動機部とこの電動機部により駆動される
圧縮要素部を密閉ケース内に固定収納する回転型圧縮機
において、慣性体及び圧縮機本体と前記慣性体とを連接
する連結部とにより形成される動吸振器の取り付け位置
を圧縮機の回転方向及びラジアル方向の振動成分の振動
中心ではなく、かつ取り付け位置での圧縮機の振動のラ
ジアル方向の振動成分と回転方向の振動成分の位相差が
±９０″′以内となる位置の回転体でない部分としたも
のである。

作用 本発明は上記した構成によって、回転型圧縮機本体に取
り付けた動吸振器が、回転型圧縮機の主体振動である回
転方向振動に対して振動と逆位相にて振動することで回
転型圧縮機に対して反作用トルクを供給することにより
減衰させ、がっ動吸振器の取り付け位置を回転型圧縮機
の！−振動であるラジアル方向振動と主体振動である回
転方向振動との位相差が±９０°以内となる位置として
ぃることで、主体振動の回転方向振動成分に対して振動
が減衰するように作用する動吸振器をラジアル方向振動
成分にも作用させて、ラジアル方向振動をも減衰させる
ことで回転型圧縮機の振動を充分に減衰することができ
るものである。

実施例 以下、本発明の回転型圧縮機の振動減衰装置の一実施例
について図面を参照しながら説明する。

尚、説明の重複を避けるため、従来例と同一部分につい
ては同一符号を付して説明を省略する。

第１図〜第５図は本発明の回転型圧縮機の振動減衰装置
の一実施例を示すものである。

図において、１７はロータ側の軸受で密閉ケース２に溶
接固定されている。１８はシャフト端部の軸受である。

又、軸受１７，１８はシリンダ７の両端面に配設されて
いる。１９は吐出カバーで、前記軸受１８に圧入固定さ
れている。２０は動吸振器で、慣性体２１．初張力によ
り密着したコイル状の連結部２２．固定具２３及び締め
付け固定部２４．２５にて構成されている。慣性体２１
及び固定具２３にはそれぞれ略円柱状で端部形状が連結
部２２の内周形状に沿うような略螺旋状の心棒２１ａ、
２３ａが設けられており、連結部２２０両端部を前記心
棒２１ａ、２３ａに圧入固定し、かつ連結部２２の外周
部を締め付け固定部２４゜２５の略Ｃ字状の締め付け部
材２４ａ、２４ｂ及び２５ａ、２５ｂをそれぞれねじ２
４ｃ、２５ｃにより締め付けてはさみ込むことで連結部
２２をそれぞれ心棒２１ａ、２３ａに押さえつけて強固
に固定している。又、締め付け部材２４ａ、２４ｂ及び
２５ａ、２５ｂの連結部２２との接触部の高さは心棒２
１ａ、２３ａの高さよりも低くなるように設定している
。さらに、第６図に示すように、仕切板１０の往復振動
等によるラジアル方向振動の振動中心（略重心位置）か
らシャフト５の軸方向に出来るだけ離れた位置で、かつ
負荷変動に起因する回転方向振動と前記ラジアル方向振
動との位相差が０（すなわち同位相）となる位置に動吸
振器２０の固定具２３を密閉ケース２の内周面に溶接固
定することで回転型圧縮機１に固定されでいる。

又、動吸振器２０は、１次の固有振動数が回転型圧縮機
１の回転周波数とほぼ一致するように、連結部２２の形
状、慣性体２１や締め付け固定部２４の重量・形状等を
調整している。

以上のように構成された回転型圧縮機の振動減衰装置に
ついて、以下その動作を説明する。

シリンダ７内にて冷媒を圧縮する際、クランクシャフト
５の１回転中にシリンダ７内圧縮室１１の圧力が大きく
変動することにより、クランクシャフト５の回転に角速
度の変動を生じ、その反作用としてシリンダ７等に力を
受ける。そのためにクランクシャフト５の軸心を中心と
する回転方向の振動を生じ、密閉ケース２が大きく振動
する。ところが、回転型圧縮機１の回転周波数とほぼ一
致するように１次の固有振動数を調整して密閉ケース２
に配置された動吸振器２０の慣性体２１及び締め付け固
定部２４が、密閉ケース２の振動と逆位相で振動するこ
とにより、動吸振器２０は密閉ケース２への設置箇所に
おいて、動吸振器２０の連結部２２、固定具２３を介し
て反作用トルクを密閉ケースに供給し、振動を減衰する
。しかし、動吸振器２０の慣性体２１及び締め付け固定
部２４の振動は、回転型圧縮機１の主体振動であり振動
振幅の大きい回転方向振動に対して振動を減衰する方向
に作用するが、回転型圧縮機の振動は仕切板１０の往復
振動等によるラジアル方向振動も有しており、動吸振器
２０の固定位置によっては前記ラジアル方向振動に対し
て動吸振器２０の慣性体２１及び締め付け固定部２４の
振動が同位相にて振動し、ラジアル方向振動が増加して
しまう場合がある。その際、動吸振器２０の固定具２３
の密閉ケース２への固定位置を第６図に示すように、主
体振動である前記回転方向振動と副振動であるラジアル
方向振動とが同位相となる位置としているため、ラジア
ル方向振動に対しても動吸振器２０の慣性体２１及び締
め付け固定部２４の振動が固定位置に対して逆位相とな
るため、ラジアル方向振動も回転方向振動と同様に減衰
することができる。

又、連結部２２をコイル試とすることにより、同一素材
、同−線径の梁に比べて慣性体２１の同一変位に対する
連結部２２への付加応力が小さく、振動による疲労や衝
撃による慣性体２１の大変形があっても連結部２２が破
断してしまうことがなく、極めて信頼性の高いものとす
ることができる。

さらに、連結部２２は慣性体２１及び固定具２３の端部
形状が略螺旋状の心棒２１ａ、２３ａに圧入し、かつ外
周部を締め付け固定具２４．２５にて強固に固定されて
いることにより、心棒２１ａ、２３ａへの圧入時に略螺
旋状端部にて連結部と心棒の離合位置が明確となるため
、連結部の固定及び有効巻数のばらつきを小さくできる
ことがら、製造時における動吸振器２ｏの固有振動のば
らつきを小さく抑え、さらに心棒２１ａ、２３ａの高さ
よりも低くした締め付け固定具２４．２５により連結部
２２の有効巻数には影響を与えず確実に固定できること
で、動吸振器２ｏの固有振動を安定したものとしつつ慣
性体２１や固定具２３が連結部２２から脱落し振動減衰
効果がなくなるのを防止できるものである。

尚、圧縮要素部の回転体でない部品に同様にして動吸振
器２０を固定しても同様の効果が得られる。

発明の効果 以上のように本発明は、電動機部とこの電動機部により
駆動される圧縮要素部を密閉ケース内に固定収納する回
転型圧縮機において、慣性体及び圧縮機本体と前記慣性
体とを連接する連結部とにより形成される動吸振器の取
り付け位置を圧縮機の回転方向及びラジアル方向の振動
成分の振動中心ではなく、かつ取り付け位置での圧縮機
の振動のラジアル方向の振動成分と回転方向の振動成分
の位相差が±９０°以内となる位置の回転体でない部分
に取り付けた回転型圧縮機の振動減衰装置とすることで
、回転型圧縮機本体に取り付けた動吸振器が、回転型圧
縮機の主体振動である回転方向振動に対して振動と逆位
相にて振動することで回転型圧縮機に対して反作用トル
クを供給することにより減衰させ、かつ動吸振器の取り
付け位置を回転型圧縮機の副振動であるラジアル方向振
動と主体振動である回転方向振動との位相差が±９０°
以内となる位置としていることで、主体振動の回転方向
振動成分に対して振動が減衰するように作用する動吸振
器をラジアル方向振動成分にも作用させて、ラジアル方
向振動をも減衰させることで回転型圧縮機の振動を充分
に減衰することができるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例を示す回転型圧縮機の部分断
面図、第２図は同圧縮機の減衰装置の断面図、第３図は
同圧縮機の減衰装置の慣性体の斜視図、第４図は同圧縮
機の減衰装置の固定具の斜視図、第５図は同圧縮機の減
衰装置の締め付け固定部の斜視図、第６図は同圧縮機の
減衰装置の取り付け位置と振動の闇係図、第７図は従来
の回転型圧縮機の部分縦断面図、第８図は従来の回転型
圧縮機の横断面図である。 ２・・・密閉ケース、２０・・・動吸振器、２１・・・
慣性体、２１．　ａ・・・心棒、２２・連結部、２３・
・・固定具、２３ａ・・・心棒。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 電動機部とこの電動機部により駆動される圧縮要素部を
   密閉ケース内に固定収納する回転型圧縮機において、慣
   性体及び圧縮機本体と前記慣性体とを連接する連結部と
   により形成される動吸振器の取り付け位置を、圧縮機の
   回転方向及びラジアル方向の振動成分の振動中心ではな
   く、かつ取り付け位置での圧縮機の振動のラジアル方向
   の振動成分と回転方向の振動成分の位相差が±９０゜以
   内となる位置の回転体でない部分としたことを特徴とす
   る回転型圧縮機の振動減衰装置。