JPH03121208A

JPH03121208A - エンジンの遠心式デコンプ装置

Info

Publication number: JPH03121208A
Application number: JP25805389A
Authority: JP
Inventors: Katsuhiko Ono; 勝彦大野; Hitoshi Taguchi; 田口　斉
Original assignee: Fuji Heavy Industries Ltd
Current assignee: Subaru Corp
Priority date: 1989-10-02
Filing date: 1989-10-02
Publication date: 1991-05-23

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】［産業上の利用分野］本発明は、カムシャフトを出力軸とするエンジンに設け
ることが可能なエンジンの遠心式デコンプ装置に関する
ものである。

［従来の技術と発明が解決しようとする課題］従来から
、例えば圧縮行程時に吸気弁或いは排気弁を幾分間いて
燃焼室を半圧縮状態（デコンプ状態）にすることにより
、エンジンの始動負荷を減少させるデコンプ装置が知ら
れている。

例えば本出願人は実開昭６Ｃ）−９７３０８号公報、実
開昭６１−５７１１３号公報にて、カムシャフトに固定
された例えばカムギヤ等の回転体に軸受となる孔を穿設
し、この孔にシャフトを回動自在に設けると共に、該シ
ャフトの一端に、カムの基円外へ突出してバルブタペッ
トをリフトアップするリフターを設けた技術を開示して
いる。

そして、カムシャフトが低速にて回転される際にはリフ
ターがカムの基円外へ突出してバルブタペットをリフト
アップする一方、上記カムシャフトが所定回転数に達す
るとこの回転の遠心力が上記シャフトに設けられたフラ
イウェイトに作用されることにより弾性体の付勢力に抗
して該シャフトが回動され、デコンプ状態が解除される
ようなっている。

ところで、上記エンジンはクランクケースの側方に突出
されたクランクシャフトの一端が出力軸として設定され
ていることが一般的であるが、工ンジンの配設位置や出
力される回転数等の関係によりカムシャフトが出力軸と
して使用される場合がある。

これらの出力軸は比較的大きなトルクが伝達されるため
、比較的大径に形成されている必要がある。

そのため、カムシャフトが出力軸として設定されている
エンジンでは、このカムシャフトの少なくともカムギヤ
が固定されている部位が上記カムの基円よりも太径とな
り、このカムギヤに軸受となる孔を穿設して該孔にリフ
ターを有するシャフトを設けてもリフターがカムの基円
外に配設されてしまい、デコンプ作用を行わしむること
が不可能となる。

［発明の目的］本発明はこれらの事情に鑑みてなされたものであり、カ
ムシャフトのカムギヤが設けられている部位がカムの基
円よりも大径に形成されていても該カムシャフトのカム
に摺接するバルブタペットをリフトアップすることが可
能なエンジンの遠心式デコンプ装置を提供することを目
的としている。

［課題を解決するための手段及び作用］本発明によるエ
ンジンの遠心式デコンプ装置は、カムシｔ・フトのカム
基円よりも大径に形成された部位にカムギヤを設けたも
のであって、エンジンの始動時にカムの基円外へ突出し
て上記バルブタペットをリフトアップする一方、エンジ
ンが所定回転数に達すると基円内に没入するリフターを
、上記力ムギＶに保持部材を介して設けたものである。

かかる構成により、エンジンの始動時にはリフターがカ
ムの基円外へ突出してバルブタペットがリフトアップさ
れることによりエンジンの始動負荷が軽減され、エンジ
ンが定常回転に移行するとリフターがカムの基円内に没
入することによりデコンプ状態が解除される。

［発明の実施例］以下、図面を参照して本発明の詳細な説明する。

第１図乃至第３図は本発明の一実流例に係り、第１図は
デコンプ装置の正面図、第２図はデコンプ装置の側面図
、第３図はエンジンの部分断面図である。

これらの図において、符号１はクランクケース、２はメ
インベアリングカバー、３はクランク室である。

上記メインベアリングカバー２にはメインベアリング４
ａが設けられ、このメインベアリング４ａを介して上記
クランク苗３内に配設されたクランクシャフト４が回動
自在に支承されている。また、このクランクギヤ内には
上記クランクシャフト４と平行にバランサシャフト５及
びカムシャフト６が配設され、上記メインベアリングカ
バー２に設けられたベアリング５ａ、５ａを介してそれ
ぞれ回動自在に支承されている。

上記バランサシ１！フト５にはギヤ５ｂが形成され、こ
のギヤ５ａがクランクシャフト４に設けられた他のギヤ
４ｂと噛合されている。また、上記クランクシャフト４
に設けられたギヤ４ｂのメインベアリングカバー２側に
クランクギヤ７が形成され、該ギヤ７が、上記カムシャ
フト６にメインベアリングカバー２と反対側から圧入さ
れて図示しないキー等により固定されているカムギヤ８
に噛合されていて、クランクシャフト４が回転されると
この回転がバランサシャフト５．カムシャフト６に伝達
されるようになっている。

また、このカムシャフト６の−ｑｔよ、上記メインベア
リングカバー３に形成された孔２ａを介してクランク室
３外へ突出されており、この突出された部位がエンジン
の出力軸として設定されている。尚、このカムシャフト
６の出力軸及び該カムシャフト６のベアリング６ａが介
装されている部位は上記カム９の基円よりも大径に形成
されることにより出力されるトルクを大きくすることが
できるようになっている。

第２図に示す如く、このカムシャフト６には吸気バルブ
用或いは排気バルブ用のカム９が形成されており、該カ
ム９の外周に形成された摺接面９ｂに、吸気または排気
バルブに連設するバルブタペット１０が贋接されている
。

また、上記カムギヤ８のカム９側には凹面１２が形成さ
れており、この凹面１２に、カム９側から打込まれた複
数のノックビン１３ａ及びリベット１３等により保持部
材１４が位買決め固定されている。この保持部材１４の
一端は、上記カムシャフト６の一側に設けられた凹部６
ｂ内に延設されて、この延設された部位に形成された上
記力ムシｔ！フト６と平行な支承用の孔１４ａに、リリ
ースシャフト１５が回動自在に目通して支承されている
。

このリリースシャフト１５の一端は上記カム９のカムギ
ヤ８側に形成された凹部９ａを介してカム９の摺動面９
ｂ下へ延出されている。この延出された部位には平滑面
１５ａが形成されていると共に、この平滑面１５ａと反
対側の一側はリフター１５ｂとして設定されており、上
記平滑面１５ａが上記力ムシレフト６の外周方向へ指向
されると上記リフター１５ｂがカムの基円内に没するよ
うになっている。一方、上記リリースシャフト１５が回
転されるとこのリフター１５ｂが上記カム９の基円外へ
突出することにより摺動面９ｂを摺接するバルブタペッ
ト１０を例えばエンジンの圧縮行程に対応するタイミン
グにてリフトアップするよう設定されている。

また、上記リリースシャフト１５の、保持部材１４より
カム９と反対側に延出された部位にはカムシャフト６の
遠心力を受けて該リリースシャフト１５を回動させるフ
ライウェイト１６が固定されていると共に、第１図に示
１如く、上記凹面１２のこのフライウェイト１６が回動
される側にはストッパビン１８が設けられていて、この
フライウェイト１６は該ストッパビン１８と上記力ムシ
１ｊフト６との間でのみ揺動可能となっている。また、
このフライウェイト１６は、該フライウェイト１６がス
トッパビン１８側に回動された際にリリースシャフト１
５の平滑面１５ａがカムシャフト６の外周方向へ指向さ
れる一方、カムシｔ・フト６側に回動された際にリフタ
ー１５ｂがカム９基円外へ突出されるように位置設定さ
れている。

更に、上記リリースレバー１５のカム９側にはコイルス
プリング１７が巻装されている。このコイルスプリング
１７の一端は上記リリースシャフト１５の一側に形成さ
れた穴１５０に係入されている一方、他端は上記カムシ
ャフト９の外周面に形成されたストッパ１９によりずれ
が防止された状態で係止されている。そして、上記リリ
ースシャフト１５はこのコイルスプリング１７の付勢力
によりリフター１５ｂがカム９の基円外へ突出する方向
へ常時回動付勢されて、上記フライウェイト１６がカム
シャフト６の外周面に当接することにより停止されてい
る。尚、このコイルスプリング１７は、上記カムシャフ
ト７の回転数が所定回転数まで上昇されると上記フライ
ウェイト１６にかかる遠心力にてリリースシャフト１５
が回動される程度の弾性係数に設定されている。

次に、前述の構成を有する実施例の作用を説明する。

カムシャフト６の回転が停止されている状態ではフライ
ウェイト１６には遠心力は作用されず、リリースシャフ
ト１５はコイルスプリング１７の付勢力によりフライウ
ェイト１６がカムシャフト６に当接した状態で停止され
ている。そのため上記リリースシャフト１５の一端のリ
フター１５ｂがカム９の基円より突出されている（第１
図に実線にて示す状態）。

この状態でエンジンが始動されると、クランクシャフト
４の回転がバランサシャフト５及びカムシャフト６に伝
達され、このカムシャツ８６０回転に伴ってバルブタペ
ット１０がカム９の摺動面９ｂを相対的に摺動される。

すると、図示しない吸排気バルブが所定のバルブタイミ
ングにて開閉されると共に、このバルブタペット１０が
上記カム９の基円より突出されているリフター１５ｂに
乗上げることにより該バルブタペット１ｏがリフトアッ
プされて、例えばエンジンの圧縮行程に相当するタイミ
ングで燃焼室がデコンプ状態となる。

上記エンジンが定常回転に移行されると、カムシャフト
６の回転も徐々に上昇され、この回転に伴う遠心力が上
記フライウェイト１６に作用される。すると、コイルス
プリング１７の付勢力に抗してこのフライウェイト１６
及びリリースシャフト１５が回動され、やがて、このフ
ライウェイト１６が凹面１２に設けられているストッパ
ビン１８に当接することにより停止される（第１図に鎖
線にて示す状態）。

その結果、上記リリースシャフト１５の一端に設けられ
ている平滑面１５ａがカムシャフト６の外周方向へ指向
されて、上記リフター１５ｂがカム９の基円内へ没入さ
れ、上記バルブタペット１０はカム９の摺動面９ｂに泊
って上下動されるのみとなり、デコンプ状態が解除され
る。

尚、本実施例ではリリースシャフト１５を支承。

づる保持部材１４がカムギヤ８のカム９側に形成された
凹面１２内に固定されているため、この力ムシせフト６
の長さを短くすることが可能であるという効果を有する
。

また、上記保持部材１４を固定するノックビン１３ａ及
びリベット１３が凹面１２側、即ちカムギＡ７８のカム
シャフト６に対する圧入方向と同一方向より打込まれる
よう設定されているため、これらの加工が一方向より行
うことが可能であり、加工に際して上記カムシャフト６
を把持し直す等の煩雑さが回避されている。

更に、本実流例では上記保持部材１４がノックビン１３
ａを介して位置決め固定されているため、この保持部材
１４及びリリースレバー１５の位置にばらつきが発生ず
ることが防止されるという効果を有するが、この保持部
材１４を固定する部材はこの例に限定されるべきものぐ
はなく、例えば１個のノックビン１３ａとリベット１３
でも良い。

そのほかリーマボルト等に代えることも可能であると共
に、位置の公差によるばらつきが性能の影響がない場合
にはボルトのみにて固定覆ることも可能である。

また、本実施例ではカムシャフト６の一側に凹部６ｂを
形成し、この凹部６ｂ内に保持部材１４の一端を延設し
た例を説明したが、この凹部６ｂは必ずしも必要なもの
ではなく、上記保持部材１４の一端をカムシャフト６の
外周近傍に延設して、この延設した部位でリリースレバ
ー１５を支承するよう構成してもよい。

さらに、第１図にはストッパビン１８を設けたが、これ
を廃し、保持部材１４の一側面をフライウェイト１６の
回動位置規制としても良い。

「発明の効果］以上説明したように、本発明によるエンジンの遠心式デ
コンプ装置によると、カムシャフトのカムギヤが設けら
れている部位がカムの基円よりも大径に形成されていて
も該カムシャフトのカムに固接するバルブタペットをリ
フトアップすることが可能であるという効果を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図乃至第３図は本発明の一実施例に係り、第１図は
デコンプ装置の正面図、第２図はデコンプ装置の側面図
、第３図はエンジンの部分断面図である。６・・・・カムシャフト８・・・・カムＶヤ９・・・・カム１０・・・バルブタペット１４・・・保持部材１５ｂ・・リフター４第１図第２図第３図

Claims

【特許請求の範囲】

カムシャフトのカム基円よりも太径に形成された部位に
カムギヤを設けたものであつて、エンジンの始動時にカ
ムの基円外へ突出して上記バルブタペットをリフトアッ
プする一方、エンジンが所定回転数に達すると基円内に
没入するリフターを、上記カムギヤに保持部材を介して
設けたことを特徴とするエンジンの遠心式デコンプ装置
。