JPH03118190A - 熱転写記録シート - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は熱転写記録シートに関するものであり、サーマ
ルヘッドを用いてインキの転写量を制御して中間調の画
像を得るサーマルプリンタやファクシミリ等に適用し、
特に反射濃度の高い記録画像を得ることができる熱転写
記録シートに関する。

〈従来の技術〉 現在、コンピュータ等の端末機のプリンタ、ファクシミ
リ、複写機等に使用されている記録方式の中で、音が小
さいこと、装置が比較的廉価でコンパクトであること、
操作が容易で信鯨性が高いこと等の点から、サーマルヘ
ッド等の発熱素子を用いる熱転写記録方法が広く用いら
れている。

この熱転写記録方式の中で、熱溶融性物質と顔料等の着
色材から成る熱溶融性インキ層を紙やプラスチックフィ
ルム等の基材上に設けた熱転写記録シートを使用し、サ
ーマルヘッドによって熱溶融性インキ層を加熱溶融させ
て記録紙に転写させ、画像を得る熔融転写方式がよく知
られている。しかしながら、この方式においては、サー
マルヘッドの熱量を変化させて、これに応じてインキの
転写量を制御し、ＷｔｌＭのある画像を得ることは難し
く、基本的には二値記録しかしできない、それでも、こ
のような溶融転写方式において、インキ層と基材との間
に中間接着層を設けたり、インキ層の中に充填材等を混
入したり、受像紙の表面に剥離効果を持たせたりするな
どによりインキ層の転尊貴を制御して、中間調の画像を
得る方法がいくつか提案され、研究されている。

一般的な溶融転写方式に用いられる熱転写記録用の受像
紙としては上質紙や、紙の表面に白色コート層を形成し
たコート紙等がある。これらの熱転写記録用の受像紙を
用いて溶融転写方式によってサーマルヘッドからの熱量
に応じてインキの転写量を制御して中間調の画像を形成
しようとする場合に、上質紙を用いると、紙の表面の平
滑性が悪いために画像にムラを生じたり、転写した熱溶
融性インキが紙の内部深くまで浸透してしまって、転写
濃度が低くなるという問題があり、また、コート紙を用
いると、白色コート層は平滑性は良いが転写した熱溶融
性インキが内部に浸透しにくく、表面に付着するだけと
なり、インキの転写量が制限されて、中間調の画像が形
成しにくい、又、異色の複数のインキを重ね合せて、多
色の画像を形成する場合も、２色目以後のインキが転写
しにくいという問題があった。

そこで、基材上に熱溶融性インキを吸収、保持できる多
孔質のインキ吸収層を有する受像紙が提案された。この
受像紙を用いることにより、溶融した熱溶融性インキは
多孔質の吸収層内に転移する量だけ保持されるので、イ
ンキの転移量が制限されることもなく、インキ吸収層を
通り抜けた内部深くに浸透されることもないので、良好
な中間調の画像が再現できる。

しかしながら、この多孔質層のインキ吸収層にサーマル
ヘッドの熱量に応じて溶融した量の熱溶融性インキを吸
収保持させて、中間調の記録画像を得る場合、基本的に
熱溶融性インキはこの受像紙上にインキ被膜を形成せず
、インキ吸収層内部に保持されるため、吸収層自体の充
填材やバインダー樹脂等が無色あるいは白色であるので
その分反射濃度が低下し、転写濃度に限界があった。

〈発明が解決しようとする課題〉 本発明は、以上の様な従来の受像紙と組み合わせて使用
され、しかも高濃度の中間調の記録画像を形成すること
ができる熱転写記録シートを提供しようとするもである
。

く課題を解決するための手段〉 本発明の熱転写記録シートは第１図に示すように基材（
１１）と熱溶融性インキ層（１２）とから構成れており
、熱溶融性インキ層が、熱溶融性物質と顔料と昇華性染
料とを含有していることを特徴とするものである。

本発明の熱転写記録シートに用いられる基材としては、
通常の熱転写記録シートに用いられる紙やプラスチック
フィルム、例えばコンデンサー祇、ポリエステルフィル
ム、ポリアミドフィルム、ポリイミドフィルム、アラミ
ドフィルム、セロハンフィルム等がある。また熱溶融性
インキ層に用いる熱溶融性物質としては、カルナラバラ
ワックス、キャンデリラワックス、ライスワックス、パ
ラフィンワックス、ポリエチレンワックス、エステルワ
ックス、酸化ワックス、マイクロクリスタリンワックス
、炭化水素系合成ワックス等のワックス類や、エチレン
−酢酸ビニル共重合樹脂、ブチラール樹脂、ポリエステ
ル樹脂、ウレタン樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリスチレ
ン樹脂等の熱可塑性樹脂等を適宜配合したものを用いる
ことができる。

顔料は公知の顔料が使用でき、例えば、ジスアゾエロー
系顔料、モノアゾレッド系顔料、フタロシアニン系顔料
、カーボンブラックなどである。昇華性染料についても
公知のものが使用でき、具体的には、アゾ系染料、アン
トラキノン系染料、スチリル系染料、メチン系染料、フ
ェニルメタン系染料、キノリン系染料等が使用できる。

基本的には混合する顔料と同じ色相のものを使用する。

しかしながら任意に顔料と異なる染料を用いることで、
サーマルヘッドの熱量の変化に応じて転写濃度だけでな
く画像の色相も変えることもできる。

これら熱溶融性物質と顔料と昇華性染料を適宜配合して
熱溶融性インキ層とするが、更に必要とあれば他に添加
剤等を加えて熱溶融性インキ層とする。また、この熱溶
融性インキ層と基材との密着が悪い場合には、インキ層
と基材との間に中間接着層を設けてもよい。

本発明の熱転写記録シートと共に使用する受像紙として
は、プラスチックフィルムや合成紙等の熱溶融性インキ
が浸透しない基材上に、ポリウレタン系樹脂、ポリビニ
ルアルコール樹脂、ポリエステル系樹脂、塩酢ビ系樹脂
等の樹脂に二酸化ケイ素、炭酸カルシウム、タルク、ク
レー等の体質顔料を配合した組成物からなる多孔質のイ
ンキ吸収層を設けたものを使用する。

く作用〉 以上の欅な構成の熱転写記録シートを前記の従来の受像
紙と組み合わせ、サーマルへラドを用いて画像を形成す
ると、加えられるエネルギーが低い部分と、中程度の部
分においては、熱溶融性インキがサーマルヘッドの熱量
に応じて溶融し、受像紙のインキ吸収層に吸収、保持さ
れる。一方、加えられるエネルギーが高い部分において
は、熱溶融性インキが熱量に応じて溶融し、受像紙のイ
ンキ吸収層に吸収保持されるだけでなく、更に熱量に応
じて、インキ中の昇華性染料が昇華あるいは溶融して、
インキ吸収層自体の充填剤やバインダ樹脂等を染色し発
色して、高濃度の画像を得ることができる。

従って、第２図に示すようにサーマルへラド（３）から
加えられる熱量に応じて転移し、吸収されたインキ（２
３）と染料による発色とで、階調を有する高濃度の画像
が得られる。

〈実施例〉 厚さ６μｍのポリエステルフィルムの基材上に、下記組
成Ａに示す熱溶融性インキの層を約２．５μｍの厚さで
形成して、従来の熱転写記録シートを作製し、厚さ１８
０μｍの合成紙上に、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合系
樹脂４重量部と、二酸化ケイ素５重量部とを配合した組
成物からなる多孔質のインキ吸収層を設けた受像紙の上
に重ね、サーマルヘッドを用いたプリンタで熱転写して
階調を有する画像を作製した。

次いで、下記組成りのインキを用いて本発明の構成の熱
転写シートを作製し、前記と同様の方法で同じ構成の受
像紙を用いて階調を有する画像を作製し、それぞれの濃
度特性を比較したところ、第３図の様に本発明の高濃度
の階調画像が得られた。

２０重量部 （商品名：日本北東（株）社製） ５重量部 〈発明の効果〉 本発明によれば、基体上に熱溶融性インキを吸収保持し
得る多孔質のインキ吸収層を設けた受像紙の表面に、サ
ーマルヘッドの熱量の変化に応じて、中間調の画像を有
する階調のある画像が得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の熱転写記録シートの実施例の断面図、
第２図はその熱転写記録シートを用いて画像を形成する
方法を示す説明図、第３図は本発明の熱転写記録シート
と従来の熱転写シートの、印加エネルギーと転写画像の
反射濃度との関係を示すグラフを各々示す。 （１）　　・・・・熱転写記録シート （１１）　　・・・・基材 （１２）・・・・熱溶融性インキ層 （２）・・・・受像紙 （２１）・・・・受像紙基材 （２２）・・・・インキ吸収層 （２３）・・・・吸収されたインキ （３）　・・・・サーマルヘッド 特　　許　　出　　願　　人 凸版印刷株式会社 代表者　鈴木和夫 第１図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 基材上に熱溶融性インキを吸収、保持し得る多孔質のイ
   ンキ吸収層を設けた受像紙と組み合わせて用いる熱転写
   記録シートであって、基材と熱溶融性インキ層とから構
   成されており、該熱溶融性インキ層が、少なくとも熱溶
   融性物質、顔料、昇華性染料を含有していることを特徴
   とする熱転写記録シート。