JPH03114508A - 微細多孔質膜層を有する空気浄化機器用機能要素 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、吸湿、脱臭、芳香等の機能を有する空気浄化
機器用機能要素に関するものである。

近年室内空気の浄化に対するユーザー・ニーズは多様化
しており、特に、除湿、脱臭、芳香等に対する要望は増
加している。

本発明において、空気処理機器用機能要素とは例えばキ
ャピラリー管、細棒、連通孔が多数形成されたハニカム
構造体、もしくはその類似構造物等を意味し、これらは
、例えば室内空調、車内空調、排煙及び脱臭除去、芳香
発散用等の機器の機能エレメントとして用いられ得るも
のである。

また、本発明において微細多孔質膜層とは、多孔質のフ
ィルム状フィルター、所謂メンブレンフィルターと称さ
れている微細多孔質膜を壁面上に形成した層を言う。

（従来の技術） 従来、除湿剤、脱臭剤、芳香剤等の機能物質は、これら
の物質を直接、収納容器に組み込むか、他の物質と混練
して使用されていた。しかし、直接収納容器に組み込む
場合、外部的要因により、これら機能物質が、容器外に
流れ出る欠点があり、また、混練した場合、その効果が
徐々にしか表われない欠点がある。

（発明が解決しようとする課題） 本発明は、前記問題点に鑑みて、これらの機能物質を長
期に亘って十分にその機能を発揮することのできる手段
を提供しようとするものである。

（課題を解決するための手段） 本発明は、機能物質の担持体として微細多孔質膜、所謂
メンブレンフィルターを利用しようという新規なアイデ
アに基づくものである。

周知の如く、微細多孔質膜は円形に近い孔が相互につな
がり合った孔構造を持ち、均一で微細な孔が多数開いて
いるため、主として、気体、液体中の微粒子の除去や微
生物の除去、およびフィルター表面での異物や微生物の
検査など広範な用途に使用されている。この微細多孔質
膜は孔径の均一性に優れ、空孔率が高く、また繊維など
の離脱物質がない等の種々の利点がある。

本発明者らは、この微細多孔質膜に除湿剤、脱臭剤、芳
香剤、酸素富化機能物質等の機能物質を担持せしめるこ
とにより、之等の機能物質の作用を十分に発揮せしめう
ろことを確かめ、その実施の態様として、機能物質を担
持せしめた微細多孔質膜層を、空気浄化機器用の機能要
素、例えばキャピラリー管、連通孔が多数形成されたハ
ニカム構造体、細棒およびこれらの類似物の如き機能要
素の壁面に形成することによって、これらの機能物質の
作用を長期に亘って十分に発揮せしめ得ることを知見し
、本発明を創案するに至ったものである。

本発明の要旨とするところは下記のとおりである。

（１）機能物質を担持した微細多孔質膜層を壁面に形成
してなる空気浄化機器用機能要素。

（２）機能物質は、吸湿剤、脱臭剤、芳香剤等である前
項１記載の空気浄化機器用機能要素。

以下、本発明の詳細な説明する。

本発明における微細多孔質膜の素材には、ニトロセルロ
ース、セルロースアセテート、ナイロン。

ポリカーボネート、ＰＴＦＥ、　ポリサルホン等多種多
様あるが、その目的に応じて素材を選定できる。

之等の微細多孔質膜に機能物質を担持させるには、微細
多孔質膜の製造に際してドープ中に機能物質を微粉末状
又は液状として添加して、製膜するか、あるいは、微細
多孔質膜の製膜後に、機能物質を液状で含浸させること
によって行われる。

本発明の特徴とするところは、機能物質を担持せしめた
微細多孔質膜の層を機能要素の壁面に形成し、その効果
を長期的、安定的に効率良く発揮せしめ得るようにした
ことにある。

尚、機能物質とは、たとえば、脱臭を目的とすれば活性
炭、除湿を目的とすればシリカゲルやゼオライト、塩化
カルシウム、芳香を目的とすれば各種芳香剤の様な物が
あり、特に、微細多孔質膜の製造用ドープ中に添加する
場合は、微細多孔質膜の形成時、その機能を損なわない
ものなら何でも良い。

これら機能を有する物質を含むドープを第１図〜第５図
に示すキャピラリー管やハニカム構造体等の機能要素の
壁面に塗布し、溶剤を揮発させ、壁面に微細多孔質膜層
を形成する。

第１図はキャピラリー管の単体を示す斜視図で１は管体
、２は管体１の内壁に形成された微細多孔質膜層である
。第２図はキャピラリー管単体の集合体の一部斜視図で
、図中３は管体、４は管体３の内壁に形成された微細多
孔質膜である。第３図は多数の連通孔を有するハニカム
構造体の一部斜視図で、図中５はハニカム本体を示し、
６はハニカム本体５の内壁に形成された微細多孔質膜層
である。第４図は隔壁により多数の連通用小区画室に分
割された構造体の一部斜視図で、７は隔壁８の内側面に
形成された微細多孔質膜層である。

第５図（ａ）は基盤９上に、８棒１０の周壁に微細多孔
質膜Ｎｌｌを形成した多数の棒体を立設してなる機能要
素単位の一部斜視図、第５図■）は第５図（ａ）の機能
要素単位の集合体の一部斜視図である。

之等の機能要素へのドープの塗布法は任意の方法で実施
できる。例えば、塗布すべき機能要素の管内径等が大き
ければ浸漬することにより可能であり、又管内径等が細
ければ、圧搾空気を以てドープを押し出す様な方法を用
いれば可能である。

機能要素の形態は図示の実施例に限定されることなく、
適宜任意の形態を採り得ることは勿論である。

以下、実施例に基づいて本発明を説明する。

実施例１ 酢酸セルロース　　　　　　　５部 塩化メチレン　　　　　　　２０部 エタノール　　　　　　　　５０部 水　　　　　　　　　　　　　　　　　５部シリカゲル
　　　　　　　　２０部 前記成分からなるドープを作成し、これを本発明に従い
内径１卸のキャピラリー・ガラス管の内壁に塗布し、ゲ
ル化させ、微細多孔質膜層を形成した。

他方、前記ドープに添加したのと同量のシリカゲルを精
秤し、前記キャピラリー・ガラス管共に８０°Ｃで３時
間絶乾した。

乾燥器より両者を取り・出し、大気中に暴露し、その重
量変化を見た。

結果は第６図に示すとおり、本発明により内壁に微細多
孔質膜層を形成したキャピラリー・ガラス管の吸湿効果
は顕著であった。

実施例２ 実施例１と同組成のドープを用いて平膜状にした微細多
孔質膜と、同じドープを本発明に従いハニカム構造体内
壁に塗布し、ゲル化させて形成した微細多孔質膜層の重
量変化を見た。

結果は第７図に示すとおり、本発明により内壁に微細多
孔質膜層を形成したハニカム構造体の吸湿効果は顕著で
あった。

実施例３ ニトロセルロース　　　　　１０部 アセトン　　　　　　　　　３０部 エタノール　　　　　　　　　２０部 水　　　　　　　　　　　　　　　　　１０部活性炭　
　　　　　　　　　３０部 前記組成のドープを作成し、これを本発明に従い内径３
Ｍのハニカム構造体内壁に塗布し、ゲル化させて、微細
多孔質膜層を形成した。

他方、前記ドープ中に添加した量と同量の活性炭を精秤
し、前記ハニカム構造体内壁の微細多孔質膜層と共に８
０°Ｃ３時間絶乾した。

それぞれを１０ｐｐｍ濃度の入ったメチルメルカプタン
のビニール袋に入れ、その濃度低下を見た。

結果は第８図に示すとおり、本発明により微細多孔質膜
層を内壁に有するハニカム構造体の脱臭効果は顕著であ
った。

（発明の効果） 以上の実施例から明らかな如く、機能物質を担持した微
細多孔質膜層を壁面に形成した本発明の機能要素は機能
物質の作用を長期に亘って安定且つ十分に発揮すること
ができるので、空気浄化用機器の機能要素として組み込
むことにより、優れた効果を奏することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図はキャピラリー管の単体を示す斜視図、第２図は
キャピラリー管単体の集合体の一部斜視図、第３図は多
数の連通孔を有するハニカム構造体の一部斜視図、第４
図は隔壁により多数の連通用小区画室に分割された構造
体の一部斜視図、第５図（ａ）は基盤９上に、８棒１０
周壁に微細多孔質膜層１１を形成した多数の棒体を立設
してなる機能要素単位の一部斜視図、第５図（ｂ）は第
５図（ａ）の機能要素単位の集合体の一部斜視図、第６
図は実施例１によりキャピラリー・ガラス管の内壁に形
成された微細多孔質膜層の吸湿効果を示す図、第７図は
実施例２によりハニカム構造体の内壁に形成された微細
多孔質膜層の吸湿効果を示す図、第８図は実施例３によ
りハニカム構造体の内壁に形成された微細多孔質膜層の
脱臭効果を示す図である。 １．３：管体、２，４，６，７．ｔｔ：微細多孔質膜、
５：ハニカム本体、８：隔壁、９：基盤、１０：８棒。 第５図 第６図 第７図 第８図

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）機能物質を担持した微細多孔質膜層を壁面に形成
   してなる空気浄化機器用機能要素。
2. （２）機能物質は、吸湿剤、脱臭剤、芳香剤等である請
   求項１記載の空気浄化機器用機能要素。