JPH03108810A - 複合縦振動メカニカルフィルタ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野コ 本発明は縦振動体く以下、必要に応じて縦振動音片とい
う）、圧電部材、結合部材、支持部材等を備え、複合縦
振動の伝達により、所望の特性が形成される際の縦振動
音片の共振周波数の調整が好適に行われる複合縦振動メ
カニカルフィルタに関する。

［従来の技術］ 近時、ＬＣフィルタ、水晶フィルタの特性上の中間的な
存在としてメカニカルフィルタが通信機器等に多用され
ている。斯かるメカニカルフィルタはＱ特性並びに選択
特性、温度特性が良好であり、且つ小型化が可能である
。

この種の複合縦振動メカニカルフィルタの一例を第３図
に示す。この例では同一面上に配置され、且つ金属材料
等からなる入力側縦振動音片２と出力側縦振動音片４と
を有している。当該入力側および出力側縦振動音片２お
よび４には恒弾性の結合部材６．８が連接されるととも
に外側中央部には支持部材１０．１２が突設されるべく
、一体向に形成されている。この場合、フォトリソグラ
フィ技術に係る金属平板のエツチング加工処理により作
成される。さらに、入力側縦振動音片２には一対の入力
側圧電セラミックス１４ａ、１４ｂが半田付は等により
重合固着され、同様に出力側縦振動音片４に出力側圧電
セラミックス１６ａ、１６ｂが固着されている。次いで
、支持部材１Ｏ１１２の端部は保持部材２４の直立片２
４ａ、２４ｂの上部中央にレーザ溶接等により固着され
ている。

さらに入力側圧電セラミックス１４ａ、１４ｂおよび直
立片２４ａ間には人力信号が供給される給電線１８と接
地線１８ｅとが接続され、同様にして出力信号を導出す
る導出線２０と接地線２０ｅとが出力側圧電セラミック
ス１６ａ、１６ｂおよび直立片２４ｂに接続されている
。

このように構成することにより、結合部材６．８によっ
て連設された入力側および出力側縦振動音片２および４
とが略空中に配置され、その縦振動等の動作に支承のな
いよう形成されている。そして、当該複合縦振動メカニ
カルフィルタは図示しない筐体等に収納された後、通信
機器等の中間周波増幅部等に装着されて用いられる。

上記のように構成される複合縦振動メカニカルフィルタ
において、給電線１８および接地線１８ｅ間に信号源Ｏ
ｓｃから抵抗Ｒを経た高周波信号Ｓｌが入力側圧電セラ
ミックス１４ａ、１４ｂに取着された図示しない電極に
加えられる。そして、電気的にアースされた入力側縦振
動音片２との間に高周波信号に相応した電界を生起する
。この電界により入力側圧電セラミックス１４ａ、１４
ｂは、図中、ＶｍおよびＶｎに示す方向に電歪を生じ、
入力側縦振動音片２の長さＬｌの縦波を半波長とする周
波数Ｆ、で共振する。入力側縦振動音片２における縦波
の平均伝搬速度をＶとすると、前記周波数Ｆ＋　は次式
にて与えられる。

Ｆｌ　　＝Ｖ／　（２ＬＬ）　　　　　　　　　　　　
・・・（１）二の周波数Ｆ１における縦振動は結合部材
６．８において出力側縦振動音片４に機械的に結合し、
出力側縦振動音片４は長さＦ２による周波数Ｆ２の縦振
動で共振する。この周波数Ｆ２は（１）式と同様に出力
側縦振動音片４の縦波の平均伝搬速度をＶとするならば
、 Ｆ２　＝Ｖ／　（２Ｆ２）　　　　　　　　　　　・・
・（２）となる。この出力側縦振動音片４の縦振動によ
る出力側圧電セラミックス１６ａ、１６ｂに生じた電圧
が導出線２０と接地線２Ｏｅ間に所定の急峻な周波数特
性に形成された高周波信号Ｓ２として導出される。

［発明が解決しようとする課題］ 然しながら、前記の従来の技術に係る複合縦振動メカニ
カルフィルタにおいては、中心周波数の精度および通過
帯域特性が重要視され、入力側および出力側縦振動音片
２および４の夫々の共振周波数Ｆ１およびＦ２の中心周
波数の＝致が希求される。この場合、入力側および出力
側縦振動音片２および４はエツチング加工処理等により
同時に大量に作製され、このため、十分な寸法精度を得
ることが困難となり、さらに、入力側および出力側縦振
動音片２および４に夫々圧電部材１４ａ、１４ｂおよび
１５ａ、１６ｂを重合固着せしめる際に、圧電部材の長
さおよび、圧電部材を固着する位置の変動、所謂、ばら
つき等により、中心周波数を一定に形成することが困難
である等々の欠点を有している。

本発明は前記の課題に鑑みてなされたものであって、中
心周波数が高精度に決定されるとともに、通過帯域特性
が向上すべく、特性測定後の調整が容易となる複合振動
メカニカルフィルタを提供することを目的とする。

［課題を解決するための手段］ 前記課題を解決するために、本発明に係る複合縦振動メ
カニカルフィルタにおいては、圧電部材が重合された入
力側および出力側を含む複数の振動体と、前記振動体間
を結合する結合部材と、入力側および出力側振動体に突
設される支持部材と、前記支持部材の端部が固着される
保持部材とを備え、供給された高周波信号を所定の周波
数帯域に形成して導出する複合縦振動メカニカルフィル
タにおいて、 前記入力側および出力側を含む複数の振動体の少なくと
も１以上に、共振周波数調整のための突出部を備えるこ
とを特徴とする。

［作用］ 上記のように構成される本発明に係る複合縦振動メカニ
カルフィルタにおいて、共振周波数調整用突出部の幅ω
は入力側および出力側縦振動音片の幅Ｗと比較して小さ
く、伝搬路に設けられた付加質量として作動し、共振周
波数概略ω／Ｗとして低下せしめる。これにより、共振
周波数調整用突出部の部位を変化せしめることにより容
易に共振周波数が調整される。

［実施例］ 次に、本発明に係る複合縦振動メカニカルフィルタの実
施例を添付図面を参照して以下詳細に説明する。

第１図は実施例の構成を示す斜視図、第２図は他の実施
例の構成を示す斜視図である。

第１図に示される例は、入力側縦振動音片３２と当該入
力側縦振動音片３２と同一形状の出力側縦振動音片３４
を有している。前記入力側および出力側縦振動音片３２
および３４は同一面に配置され、互いに細い恒弾性材か
らなる結合部材３６．３８が形成されている。そして、
入力側および出力側縦振動音片３２および３４には、図
から容易に理解されるように、夫々の端部に共振周波数
調整用突出部３２ａ、３２ｂ、３２ｃ、３２ｄおよび３
４ａ、３４ｂ、３４ｃ、３４ｄが形成されている。さら
に、入力側および出力側縦振動音片３２および３４には
、その中央部から突出して支持部材４０．４２が設けら
れている。前記入力側縦振動音片３２には一対の入力側
圧電セラミックス４４ａ、４４ｂが半田付は等により重
合固着されている。同様に出力側縦振動音片３４にも出
力側圧電セラミックス４６ａ１４６ｂが重合固着されて
いる。そして、入力側圧電セラミックス４４ａ、４４ｂ
および出力側圧電セラミックス４６ａ、４６ｂの表面に
は予めメタライズ等の図示しない電極が夫々形成されて
いる。

前記支持部材４０．４２の夫々の端部が長方形の外枠部
材５０の内端面に取着されている。この場合、前記外枠
部材５０と入力側および出力側縦振動音片３２および３
４とは同一面上にある。なお、前記入力側および出力側
縦振動音片３２および３４、結合部材３６および３８、
支持部材４０および４２、外枠部材５０は単一の金属板
から、例えば、フォトリングラフィの技術をもって一体
的に作製されている。

さらに、入力側および出力側圧電セラミックス４４ａ、
４４ｂおよび４６ａ、４６ｂに高周波信号の給電および
導出のための給電線５２および導出線５４が配線され、
さらに、外枠部材５０に接地線５２ｅ、５４ｅが結線さ
れている。

次いで、上記の構成における動作について説明する。

先ず、一対の入力側圧電セラミックス４４ａおよび４４
ｂと入力側縦振動音片３２との間には信号源Ｏｓｃから
の高周波信号Ｓ４、例えば、スパーヘテロゲイン式受信
機等の周波数変換部より生成される４５５　Ｋ　Ｈｚの
中間周波数信号が給電線５２および接地線５２ｅを介し
て供給される。それにより、電気的にアースされた入力
側縦振動音片３２との間に入力側圧電セラミックス４４
ａおよび４４ｂを通して高周波信号Ｓ４に相応した電界
を生起する。この電界により入力側圧電セラミックス４
４ａ、４４ｂは図中の矢印ＭｉおよびＭ。

に示す方向に電歪を生じ、入力側縦振動音片３２が長さ
し４を縦波の半波長とする周波数Ｆ４において共振する
。入力側縦振動音片３２における縦波の平均伝撮速度を
Ｖとすると、周波数Ｆ４は次式にて与えられる。

Ｆ４　＝ｖ／　（２Ｌ、）　　　　　　　　　　　　・
・・（３）この縦振動は結合部材３６．３８を介して出
力側縦振動音片３４に機械的に結合して伝搬し、出力側
縦振動音片３４が長さＬ５により周波数Ｆ５の振動にお
いて応動する。すなわち、縦振動で共振する。この周波
数Ｆ、は（３）式と同様に出力側縦振動音片３４の縦波
の平均伝搬速度をＶとするならば、 Ｆｓ　　”Ｖ／　（２Ｌｓ）　　　　　　　　　　　　
・・・（４）となる。この出力側縦振動音片３４の縦振
動の電歪により出力側圧電セラミックス４’６ａ、４６
ｂの図示しない電極に電圧を生起し、縦振動の伝達等に
起因して形成される所定の急峻な周波数特性、すなわち
、狭帯域の周波数特性に形成された、例えば、４５５Ｋ
Ｈｚの中間周波数信号が導出線５４および接地線５４ｅ
から出力信号Ｓ５として導出される。

このような複合縦振動メカニカルフィルタにおいては、
前記（３）式、（４）式から容易に理解されるように、
入力側縦振動音片３２の共振周波数Ｆ４および出力側縦
振動音片３４の共振周波数Ｆ５は、長さＬ４およびり、
により決定される。

そして、その精度は縦振動音片を製作する際フォトリン
グラフィの技術等により決定される。

この場合、入力側および出力側縦振動音片３２および３
４に板厚があるため十分な寸法精度を得られ難い。

一般に板厚をｔとするときの長さの寸法精度δＬは、 δＬ＝±１．５／１０・ｔ　　　　　　　　　・・・（
５）となる。従って、入力側および出力側縦振動音片３
２および３４の共振周波数Ｆ、およびＦ、は次式の精度
以上に向上せしめることが出来ない。

δＬ４＝±　１．５／１０・ｔ／Ｌ４　　　　　・・・
（６）δＬｓ”±１．５／１０・ｔ／Ｌ５　　　　　・
・・（７）ここで、板厚ｔは一般に０．０１Ｌ〜０．Ｉ
Ｌに選定されるため、（６）式、（７）式より与えられ
る周波数精度は±０．００１５・Ｆ〜±０．０１５・Ｆ
　（Ｆはメカニカルフィルタの中心周波数）となり通信
機等の中間周波数フィルタとして十分の特性ではない。

ここで、入力側および出力側縦振動音片３２および３４
の端部に形成される共振周波数調整用突出部３２ａ乃至
３２ｄ、３４ａ乃至３４ｄについて、その作用を説明す
る。

共振周波数調整用突出部３２ａ乃至３２ｄ、３４ａ乃至
３４ｄの幅ωは入力側および出力側縦振動音片３２およ
び３４の幅Ｗと比較して小さい。従って、幅ωの狭い共
振周波数調整用突出部３２ａ乃至３２ｄ、３４ａ乃至３
４ｄは、入力側および出力側縦振動音片３２および３４
を伝搬する縦振動音片の振動に対して伝搬路とならず、
伝搬路に設けられた付加質量として作動する。この付加
質量は入力側および出力側縦振動音片３２および３４の
共振周波数を低下せしめるべく作用し、その大きさは伝
搬路の追加による周波数低下と比較して小く、概略とし
てω／Ｗとなる。このため、入力側および出力側縦振動
音片３２および３４の共振周波数を所望の周波数に調整
する場合、その調整量は極めて小さいが、共振周波数調
整用突出部３２ａ乃至３２ｄ、３４ａ乃至３４ｄの大き
さを変化せしめることにより、容易に調整が可能となる
。

斯かる調整方法としては、本実施例の複合縦振動メカニ
カルフィルタを実働せしめ、通過特性、反射特性等を測
定し、これら測定値より推定される入力側および出力側
縦振動音片３２および３４の共振周波数Ｆ、　、Ｆ、の
ずれ分に対応するだけ共振周波数調整用突出部３２ａ乃
至３２ｄ、３４ａ乃至３４ｄ内の１つ以上を削除し、例
えば、その長さ、厚み、横幅等を除去することにより容
易に実現出来る。なお、この場合、共振周波数調整用突
出部３２ａ乃至３２ｄ、３４ａ乃至３４ｄを予め除去せ
しめる分だけ考慮して余分に大きくしておく。

次に、５個の縦振動音片で構成され、通過帯域外の減衰
量が向上する他の実施例を第２図に示す。

この例は、入力側、出力側縦振動音片７０．７８の間に
複数の縦振動音片７２．７４．７６が設けられ、さらに
結合部材８２ａ、８２ｂと８４ａ、８４ｂと８６ａ１８
６ｂと８８ａ、８８ｂにおいて、前記各縦振動音片７０
乃至７８が連接されている。

なお、符号７０ａ、７０ｂ、７０ｃ、７０ｄ、７２ａ１
７２ｂ、７２ｃ、７２ｄ、７４ａ、７４ｂ、７４ｃ、７
４ｄ。

７６ａ、７６ｂ、７６ｃ、７６ｄおよび７８ａ、７８ｂ
。

７８ｃ、７８ｄで示される部分は夫々、前記の各縦振動
音片７０．７２．７４．７６．７８に形成される共振周
波数調整用突出部である。

そして、入力、出力側縦振動音片７０．７８の中央部か
ら突出して支持部材９０．９２が設けられ、その端部は
外枠部材１１０に固着されている。

さらに前記入力側、出力側縦振動音片７０．７８には一
対の入力側圧電セラミックス９９ａ、９９ｂおよび出力
側圧電セラミックス１０１ａ、１０１ｂが重合固着され
ている。なお、符号１２２．１２２ｅおよび１２４．１
２４ｅは夫々、給電線、接地線環よび導出線、接地線で
ある。

斯かる構成における動作は前記の実施例と基本的に同様
であり、その重複した説明は省略する。

このように、多段の上記各縦振動音片７２乃至７８が配
設される際は、上記縦振動音片７２乃至７８の調整が夫
々に可能となり、これにより、各共振周波数が所望の値
に定められるものとなり、通過帯域特性が向上する効果
が大きい。

また、前記の削除による調整は複合縦振動メカニカルフ
ィルタの通過特性若しくは反射特性等測定しながら同時
にレーザ等により非接触において、共振周波数調整用突
出部３２ａ乃至３４ｄの１つ以上を削除することにより
高速に調整することも出来る。

なお、上記の夫々の実施例では共振周波数調整用突出部
３２ａ乃至３４ｄ、７２ａ乃至８０ｂが各縦振動音片３
０．３４および７０乃至７８の端部に形成されているが
、これに限定されない。例えば、各縦振動音片３０．３
４および７０乃至７８の側面、すなわち、短手方向から
突設され、さらに図における上下方向等に突設し、前記
同様に削除して、調整を行うことも本発明に含まれる。

また、上記の実・絶倒において、周波数調整は、削除の
みについて説明したが、これに限定されるものではなく
、他の適当な部材の、例えば、半田等・の追加的取着に
おいて、周波数の低下の調整が行われることも本発明に
含まれる。

［発明の効果］ 以上の説明のように、本発明の複合振動メカニカルフィ
ルタにおいては、入力側および出力側を含む複数の振動
体の、少なくとも１以上の共振周波数調整のための突出
部が配設されることを特徴としている。

これにより、中心周波数が高精度に決定されるとともに
、通過帯域特性が向上を図るべく、特性測定後に調整用
突出部の長さ等の調整が容易となり、各縦振動音片間の
特性のばらつきが低減されて、量産される際の個々複合
振動メカニカルフィルタの中心周波数、通過帯域特性が
一定化され、その品質の向上が図られる効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に係る複合縦振動メカニカルフィルタの
実施例の構成を示す斜視図、第２図は本発明に係る複合
縦振動メカニカルフィルタの他の実施例の構成を示す斜
視図、第３図は従来の技術に係る複合縦振動メカニカル
フィルタの構成例を示す斜視図である。 ３２・・・入力側縦振動音片 ３２２〜３２ｄ・・・共振周波数調整用突出部３４・・
・出力側縦振動音片 ３４ａ〜３４ｄ・・・共振周波数調整用突出部３６．３
８・・・結合部材　　　４０．４２・・・支持部材４４
ａ、４４ｂ・・・入力側圧電セラミックス４６ａ、４６
ｂ・・・出力側圧電セラミックス５０・・・外枠部材

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）圧電部材が重合された入力側および出力側を含む
   複数の振動体と、前記振動体間を結合する結合部材と、
   入力側および出力側振動体に突設される支持部材と、前
   記支持部材の端部が固着される保持部材とを備え、供給
   された高周波信号を所定の周波数帯域に形成して導出す
   る複合縦振動メカニカルフィルタにおいて、 前記入力側および出力側を含む複数の振動体の少なくと
   も１以上に、共振周波数調整のための突出部を備えるこ
   とを特徴とする複合縦振動メカニカルフィルタ。