JPH03103332A - 光ファイバ用ガラス母材の加熱炉および製法 - Google Patents

光ファイバ用ガラス母材の加熱炉および製法

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JPH03103332A
JPH03103332A JP23965189A JP23965189A JPH03103332A JP H03103332 A JPH03103332 A JP H03103332A JP 23965189 A JP23965189 A JP 23965189A JP 23965189 A JP23965189 A JP 23965189A JP H03103332 A JPH03103332 A JP H03103332A
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furnace
core tube
glass
furnace core
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JP23965189A
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Shinji Ishikawa
真二 石川
Hiroshi Yokota
弘 横田
Hiroo Kanamori
弘雄 金森
Yuichi Oga
裕一 大賀
Ichiro Tsuchiya
一郎 土屋
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Sumitomo Electric Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Electric Industries Ltd
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    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
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    • C03B37/00Manufacture or treatment of flakes, fibres, or filaments from softened glass, minerals, or slags
    • C03B37/01Manufacture of glass fibres or filaments
    • C03B37/012Manufacture of preforms for drawing fibres or filaments
    • C03B37/014Manufacture of preforms for drawing fibres or filaments made entirely or partially by chemical means, e.g. vapour phase deposition of bulk porous glass either by outside vapour deposition [OVD], or by outside vapour phase oxidation [OVPO] or by vapour axial deposition [VAD]
    • C03B37/01446Thermal after-treatment of preforms, e.g. dehydrating, consolidating, sintering
    • C03B37/0146Furnaces therefor, e.g. muffle tubes, furnace linings

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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、光ファイバ用母材の加熱炉および製法に関し
、更に詳しくは、石英系ガラス微粒子体から成る多孔質
ガラス母材を加熱処理するための加熱炉および方法に関
する。本発明の加熱炉は、ガラス母材に対する不純物元
素の混入を防止することができ、かつ耐久性の優れたも
のである。
本明細書において、「加熱処理」なる語は、加熱炉の発
熱体の内側に配置されて加熱雰囲気と発熱体とを隔離す
る炉芯管内でガラス母材を加熱処理して、脱水、フッ素
添加および/または透明化することを意味するものとし
て使用している。
[従来の技術] 光ファイバ用母材を大量生産する一般的な方法として、
V A D (Vapor Phase Axial 
Deposition)法が知られている。VAD法は
、回転する出発部材、例えばガラス板あるいはガラス棒
の上に、酸水素炎中で生成したガラス微粒子を堆積させ
て円柱状の多孔質母材(スート母材)をつくり、この多
孔質母材を焼結して透明な光ファイバ用ガラス母材を製
造する方法である。
VAD法において多孔質母材を焼結し、透明ガラスにす
るには、母材を、不活性気体(例えばヘリウムまたはア
ルゴンガス)雰囲気中で1600℃以上に加熱する必要
がある。母材の焼結に用いる加熱炉としては、通常カー
ボン発熱体を有する加熱炉が用いられている。かかる加
熱炉を用いた焼結に際して特に留意しなければならない
点は、銅や鉄などの遷移元素の混入並びに水分の混入の
防止である。遷移元素がガラス母材にl ppb以上混
入すると、得られる光ファイバの損失波長特性が全波長
にわたり著しく損われる。また、水分が母材に0 . 
1 ppm以上混入すると、得られる光ファイバの長波
長域における特性が損なわれる。
そこで、通常、透明化前にまたは同時に多孔質母材を脱
水することが行なわれる。脱水処理として、多孔質母材
を塩素系ガス、フッ素系ガスを添加した不活性ガス雰囲
気中で高屋加熱する方法が知られている。フッ素系ガス
を使用する場合は、多孔質母材の脱水を行うのみならず
、同時にガラス母材にフッ素を添加する効果をも有して
いる。
多孔質母材中にフッ素を添加すると、光ファイバには必
須である屈折率分布の調整ができるという利点がある。
尚この点に関しては特公昭55−15682号および特
開昭55−67533号に説明されているが、これらに
付いては後述する。
上記フッ素系ガスを用いた処理は、通常透明化と同時に
または前工程として加熱炉内で行われる。
加熱炉には、母材の加熱処理中に発生する水分や酸素に
よりカーボン発熱体が消耗するのを防ぐため、カーボン
発熱体と焼結雰囲気とを隔離する炉芯管が設置されてい
る。炉芯管として、従来アルミナ製のものが使用されて
いた(例えば、特公昭57−40096号公報および米
国特許第4,338,111号参照)。しかし、アルミ
ナ製の炉芯管を用いると、アルミナの中に含まれるアル
カリ成分が高温で加熱雰囲気に飛散し、これが多孔質母
材表面に付着し、クリストバライト層を形成するという
問題があった。
そこで、炉芯管として石英ガラス製のものが実用化され
つつある。石英ガラス製炉芯管の使用は、アルミナ管の
使用に比し、下記の利点を有する。
■機械的加工精度が良く、このため雰囲気の気密性が保
たれ、スート母材の脱水が有効に行なわれる。
■鉄やアルカリ等の不純物が殆んど含まれておらず、ア
ルミナ管に比し高純度である。
■これを用いて得られたガラス母材は、アルカリにより
表面失透を起こさない。
■熱的な破損(サーマルショックによる破壊)がない。
■フッ素系ガスを用いた場合に、AQFs等の不純物ガ
スの発生がない。但し、S r F 4ガスの発生はあ
るが、ガラス母材への不純物としての悪影響は及ぼさな
い。
なお、石英ガラス製炉芯管を利用した方法については、
特公昭5B−58299、同58−42136および特
開昭60−86049各号公報に詳細に示されている。
しかし、石英ガラスに銅や鉄が含有されていると、脱水
処理雰囲気中の塩素系ガスと銅または鉄とが下式に示す
様に、容易に化学反応して揮散性の塩化物を生成し、多
孔質母材に侵入して、最終的に得られる光ファイバの損
失特性を著しく損なうという新たな問題も生じていろ。
C(b Cu0 CulCl2t CQ* Fegos              FeCQs更
に、高温下において、銅は容易に石英ガラス中に拡散す
る性質があるため、加熱炉本体や発熱体から揮散する銅
が炉芯管を透過し、ガラス母材中に混入するという問題
もある。
更に、フッ素系ガスは高温で分解もしくは反応し、F,
ガスやHFガスを生成する。これらのガスは、次式のよ
うに石英ガラスと反応してSiF+ガスを生成し、この
反応により石英ガラスがエッチングされる。
SiOt+2Ft  −一→ sip4+offiS 
i O t + 4 H F  一一→ SiF4+2
HtOこのため石英ガラス内部に存在していた銅や鉄が
石英ガラスの表面に現われ、多孔質母材へ混入する原因
となる。また、エッチングにより石英ガラス製炉芯管に
ピンホールが生じ、外気の混入や雰囲気ガスの炉外への
漏出の原因ともなり、製造工程上悪影響を招く結果にな
る。
加えて、石英ガラス管には高熱で変形し易,いという重
大な問題点が存在する。ちなみに、温度1300’c程
度でも長時間保持すると、粘性流動により変形が起きて
しまう。また、1150℃以上で長時間使用すると失透
を起こし、一度炉の温度を下げると、ガラス層と失透層
の間に熱膨張係数差に由来するヒズミが生じ、破壊され
てしまうという欠点を有していた。
ところで、光ファイバ用ガラス母材はコア部とクラッド
部とからなっており、コア部は中心部にあって、光を伝
送し易くするためにクラッド部より屈折率を高くしてあ
る。例えば、第1図(a)および(b){こそれぞれ示
されたシングルモードファイバおよびマルチモードファ
イバの構造では、A部はコア部、B部はクラッド部に相
当する。
クラッドとコアとの間で屈折率差を形成するには、コア
の屈折率を上げるか、クラッドの屈折率を下げるか、あ
るいは両者を組み合わせればよい。
なお、本明細書において「屈折率差」は、あるガラスの
屈折率と純シリカの屈折率との差である。
コア部の屈折率を上げるには、通常屈折率上昇用ドーパ
ントとしてG e O t、A(h03、T iO t
などを石英ガラスの合成時に添加して、Ge. Aff
、Tiなどの原子をガラスに添加する。しかし、上記の
ような酸化物を添加すると、次のような欠点が生じる。
ドーパント添加量に比例してドーパントに由来する光散
乱(レイリー散乱)も増加し、光伝送上好ましくない。
またドーバントを多量に添加すると、ガラス母材中に気
泡や結晶相が生じる。例えば、G e O tを用いる
場合には、GeOガスに起因する気泡が生じ易く、AQ
tOsを用いる場合には、AIbO3結晶のクラスター
が発生し易い。このような気泡や結晶相は、得られる光
ファイバの光伝送特性にとって、また強度にとって好ま
しくない。
それ故、コア部のガラス組成は、純石英ガラスとするか
、できる限りドーバント量を少なくした石英系ガラスと
することが好ましいことが理解できよう。
コア部にドーパントを添加することに伴う上記の種々の
問題を克服し、かつコア部とクラブド部との間に屈折率
差を形成する方法の1つとして、屈折率を下げる作用を
有するフッ素をクラッド部の石英ガラスに添加した光フ
ァイバ用ガラス母材が提案されている。
フッ素をドーパントとして用いることの利点の一つとし
ては、クラッド部の屈折率を純石英の屈折率より低くで
きるので、純石英もしくは少量のドーパントを添加した
石英系ガラスからコア部を形或できる点が挙げられる。
第2図は、クラッド部にフッ素を添加した石英系ガラス
ファイバの構造を示すものである。このような構造とす
ると、光の通る部分であるコアでのドーパントに由来す
る光の散乱(レイリー散乱)は小さくなり、光伝送路と
して好ましい結果が得られる。
またフッ素は、GeOtなどのドーバントに比べ資源的
に豊富で、かつ原料の精製が容易である点でも経済的に
有利である。加えて、フッ素系ガスは屈折率調整のため
のドーパントとしてのみならず、スート母材中に含まれ
る水分を除去する脱水剤として優れている点もその特徴
の一っである。
石英ガラス中にフッ素を添加(ドーブ)する方法として
は、すでにいくつかの方法が提案されている。
まず、特公昭55−15682号公報には、ガラスを気
相合成する工程において、フッ素系ガスを供給してガラ
ス中にフッ素を添加する方法が記載されている。この方
法によれば、確かにガラス中にフッ素が添加されるもの
の、ガラスの堆積効率およびフッ素の添加効率(ドーピ
ング収率)が共に低いという欠点がある。
その理由は、酸水素炎を用いる火炎加水分解法では、火
炎中に存在する水分とフッ素系ガス、たとえばS F 
eが、反応式(l): SF,+3HtO  −  SO3+6HF   (1
)に従って反応して、フッ化水!(HF)ガスを生じる
ためと考えられる。生成したHFガスは安定である為、
高温下では水分のある限り、殆んどのフッ素系ガスはH
Fガスに変換されてしまい、わずかに残されたフッ素系
ガスのみがドーパントとして利用できるにすぎない。
さらに、HFは、ガラス、特に石英を侵食する作用があ
り、火炎中に生成したガラス微粒子と容易に下記反応式
(2)および(3)に従って反応し、生成ガラス微粒子
が消耗されてスートの堆積効率が低下する: SiOt(s)+ 211F(g) − SiOFt(
g)+HtO(g)  (2)SiOt(s)+ 4H
F(g) →SiF4(g)+2tltO(g)  (
3)[式中、(s)は固体を、(g)は気体を示す。]
従って、フッ素系ガスの添加量を増やすとスートの堆積
速度はかえって低下してしまうことになる。
次に、特開昭55−67533号公報には、火炎加水分
解法でガラス微粒子を合成し、堆積させてスート母材を
作製し、得られたスート母材をフッ素ガスを含む雰囲気
で熱処理することによりフッ素をスート中にドープし、
これによりフッ素が添加されたガラス母材を得る方法が
示されている。
しかし、この方法もいくつかの不都合な問題を有してい
る。該公開公報に記載の方法の一つの態様では、スート
母材をフッ素系ガスを含む雰囲気で1000℃以下の温
度で処理しているが、フッ素添加の速度が遅く、さらに
時として、得られたファイバ中にCuやFeが存在する
ことがあった。
CuやFeは伝送損失増加の原因となる吸収損失を起こ
すことが知られている。
さらに、スート母材を、■400℃以上の温度でフッ素
系ガスを含むガス雰囲気中で処理することら記載されて
いるが、得られたガラス母材の表面はエソチングされ、
雰囲気を保つための炉芯管、たとえば石英製炉芯管もエ
ッチングで著しく損傷される場合があった。このような
エッチングは、炉芯管中の不純物がスート母材中へ混入
するのを促進する一因ともなっていたと考えられる。
さらに、上記方法で得られる光ファイバでは、水酸基に
よる吸収損失が経時変化し、温度が高くなるとこの吸収
損失増大が著しくなる、という問題点ら有している。
上記問題点を解決する為、特開昭60−239337号
公報には、フッ素系ガスとしてSiF4を用いる方法が
開示されている。
S i F +は、スート母材および石英ガラス製炉芯
管をエッチングしない唯一のフッ素系ガスであり、石英
ガラス製炉芯管のエッチングによる破損を発生させない
しかしながら、かかる石英ガラス製炉芯管は、上述のよ
うな欠点に加えて、次のような欠点ら有している。すな
わち、アルカリ、銅などの不純物を透過する、わずかな
水分でも存在すると水分がS i F 4と反応してH
Fを生成し、これが石英ガラス製炉芯管をエッチングす
るので、炉芯管材料内に存在する不純物がスート母材を
汚染する可能性がある。不純物の透過は、炉全体を高純
度の材料で内装することで防止できるものの、炉の製作
費が高くなり、経済的でない。炉芯管のエソチングにつ
いては、スート母材や炉内に水分がない様に充分乾燥さ
せた後、SiF*を炉内に送り込む必要があり、気密な
設備や慎重な操作を要する。
ところで、フッ素系ガスや塩素系ガスと反応し難い材料
としてはカーボンが考えられる。カーボンは、石英と反
応し易いガスであるS F a、C!F.、CF.など
とも反応しない。もちろんS i F 4とも反応しな
い。
事実、特公昭56−28852号公報に於て、具体的な
実施例は開示していないものの、カーボン炉芯管がF,
ガスなどのフッ素系ガス雰囲気で使用できることを示し
ている。
しかしながら、カーボンには次のような欠点がある (1)カーボンは微細な気孔を持っているため、気体を
容易に透過する。ちなみに、カーボンについての窒素の
透過率は、石英ガラスに比べて10@倍も大きい。
(2)カーボンは酸化され易く、400℃以上で酸素と
容易に反応してC O xまたはCOガスとなってしま
う。
上記のように、カーボンはガス透過性の極めて大きな素
材のため、壁を通してガスの出入りがあり、外気の水分
が壁を通して侵入する。その為、得られるガラス母材は
、多くの水分、すなわち水酸基を含む。またCQt、S
iF,などのガスが逆に壁を通して炉外へ放出され、作
業環境を悪くする恐れがある。また、系外からの不純物
(たとえば、Cu,Feなど)の侵入の恐れもある。カ
ーボンの厚みを厚くすることで、これら欠点はかなり改
善されるものの、完全とは言いがたい。
以上のように、従来法によるクラッド部の石英ガラスへ
のフッ素添加には、種々の困難な問題があった。
[発明が解決しようとする課題] 本発明は、このような現状に鑑み、光ファイバ用母材の
脱水、透明化、フッ素添加処理に使用される従来の炉芯
管の問題点を解決し、寿命の長い耐久性のある光ファイ
バ用母材の加熱炉を提供し、更に炉芯管への大気の混入
を防止した加熱炉を提供しようとするものである。
[課題を解決するための手段] 本発明者らは、上記問題点を解決すべく鋭意研究の結果
、窒化ケイ素により形成した炉芯管を使用すれば高温下
で、フッ素系ガス、塩素系ガスなどの腐食性ガスを用い
ても炉芯管の劣化はないことを見い出した。窒化ケイ素
製の炉芯管の場合、フッ素系ガス、塩素系ガスとの反応
が起きないので、従来の炉芯管に比べ、寿命が著しく長
くなる。
すなわち、本発明の要旨は、石英系ガラス微粒子体から
戊る光ファイバ用多孔質ガラス母材を加熱処理して光フ
ァイバ用ガラス母材とする加熱炉であって、発熱体およ
び発熱体の内側に配置されて加熱雰囲気と発熱体とを隔
離する炉芯管を有して威り、炉芯管が窒化ケイ素から形
威されていることを特徴とする光ファイバ用母材の加熱
炉に関する。
本明細書において、「窒化ケイ素」なる語は四窒化三ケ
イ素(Si3N.)を意味するものとして使用している
。本発明の加熱炉に使用する窒化ケイ素としては、通常
の純度のもの(99 9%程度)でも充分であるが、高
純度であるものがより好ましく、例えばCDV法により
合戊された純度99.99%以上の窒化ケイ素を使用す
るのが特に好ましい。
本発明では、窒化ケイ素のみで炉芯管を形成するのが最
も好ましいが、窒化ケイ素のみで高純度かつ長尺の炉芯
管を製作することは不可能ではないが、技術的には容易
ではない。従って、本発明の好ましい態様では、炉芯管
はその外側表面および内側表面に窒化ケイ素の被覆を有
する。この場合であっても−、窒化ケイ素のみから形威
した炉芯管と同等の性能を有することが見出だされた。
従って、本発明は、石英系ガラス微粒子体から成る光フ
ァイバ用多孔質ガラス母材を加熱処理して光ファイバ用
ガラス母材とする加熱炉であって、発熱体および発熱体
の内側に配置されて加熱雰囲気と発熱体とを隔離する炉
芯管を有して成り、炉芯管の内側表面および外側表面が
、窒化ケイ素被覆を有することを特徴とする光ファイバ
用母材の加熱炉を提供する。
窒化ケイ素により被覆する炉芯管基材としては、例えば
カーボン、石英等があるが、窒化ケイ素との熱膨張率の
差が大きいと被覆にクラックが生じ易いので、膨張率差
が小さいカーボンを基材として使用するのが好ましい。
また、カーボンは2000℃以上の高温でハロゲンガス
により高純度化できるので、このような高純度カーボン
を使用するのが特に好ましい。
窒化ケイ素を被覆する箇所は、炉芯管の全表面であって
もよいが、少なくとも高温にさらされる場所、即ち、炉
芯管基材の内側表面および外側表面の発熱体の側方部分
を窒化ケイ素により被覆するのが好ましい。
炉芯管基材に窒化ケイ素層を例えばCVD(Chemi
cal  Vapor  Deposition)法ま
たはプラズマCVD法(PVD法)により形成するのが
好ましく、その厚さは、少なくとも5μ肩以上、好まし
くは50μ次以上である。
具体的には、CVD法の場合、NHsガスとシランガス
など(SiH.、SiHCI2s、SiCf24等)と
の混合ガスを加熱し、SiaN+を基村上に蒸着するこ
とにより、また、プラズマCVD法の場合、NH3およ
びシランガスの混合ガスを、減圧下でプラズマ炎中にて
分解し、生成S isNtを基村上に蒸着することによ
り窒化ケイ素の被覆を炉芯管基材に形成する。
本発明において、石英系ガラス微粒子体から成る多孔質
ガラス母材(本明細書においては、「スート母材」とも
言う。)には、典型的には、次のような構造のスート母
材が包含される。
1.@材全体がガラス微粒子体からなるスート母材また
は中空のスート母材。前者の場合、スート母材を透明化
した後、中心部に孔をあけ、そこへコアとなるガラスロ
ンドを挿入し、最終的にガラス母材を製造する。
2,ガラスコアの周囲にガラス微粒体を堆積させたスー
ト母材。
3.ガラスコアの周囲に予めクラッドの一部となるガラ
ス層を形成した上にガラス微粒子体を堆積させたスート
母材。
本発明の第10)態様では、炉芯管は、内側表面および
外側表面が窒化ケイ素から形成され、炉芯管基材は高純
度カーボン製である。
炉芯管の基材としてのカーボンの純度は、一般に全天分
が50ppm以下、好ましくは20ppm以下の高純度
であるのが好ましい。例えば全天分が10 0 0 p
pmであるカーボンは、鉄または銅などの不純物の面か
ら、本発明の炉芯管には使えない。
しかしながら、カーボンの純度は窒化ケイ素の被覆の厚
さに依存し、窒化ケイ素を厚くすれば、カーボンは必ず
しもこのように高純度である必要はない。全天分が20
ppm以下のカーボンに含まれる不純物およびその量は
、次表の通りである。
本発明の炉芯管を用いた場合に、フッ素添加の為に使用
されるフッ素系ガスとしては、ケイ素フッ化物(たとえ
ばSiFいS+tFeなど)、炭素フソ化物(たとえば
CF4%CtFe− C3F6、CCQ2pt)などが
好ましく、就中、SiF4が特に好ましい。酸素を含む
フッ素化合物は好ましくない。
ここで、本発明の基礎となった実験および概念について
説明する。言うまでもないが、以下に述べる概念は、本
発明に有効な実験による知見を得て、初めて説明できた
ものであって、予め容易に類推できるものではなかった
耐熱性の検討 実験l: 内径1 0 0 RR,長さ300xff、厚さ2關の
石英ガラス製炉芯管をN,下、l500℃で加熱し、一
昼夜この温度に保持したところ、炉芯管は引伸び、長さ
400RRになってしまった。
実験2: 内径1 0 0 mm,長さ300朋、厚さ5開のカー
ボン管をN,下、1700℃で加熱し、一昼夜この温度
の保持したところ、炉芯管は変形しなかった。炉芯管を
室温まで降温しても熱破壊は生じなかった。
実験3 内径100北、長さ3 0 0 mm,厚さ5鼎のCV
D法窒化ケイ素(Si3N.)管をNt下、1700℃
で加熱し、一昼夜この温度を保持したところ、炉芯管は
変形しなかった。炉芯管を室温まで降温しても熱破壊は
生じなかった。
耐酸化性の検討 実験4: 外側表面をCVD法窒化ケイ素で厚さ50μ次に被覆し
たカーボン板をN,80モル%、0,20モル%の雰囲
気下、1 500℃で3時間加熱したが、表面の酸化は
起こらなかった。
実験5: カーボン板を実験4と同様に処理したところ、酸化によ
るカーボン板の重量減およびCO,の発生が著しかった
耐食性の検討 実験6: 炉芯管内をSIF420モル%含有He雰囲気として、
CVD法S i3Nmを厚さ50μ肩に被覆したカーボ
ン板を1400℃で15時間加熱処理したが、SisN
*被覆に腐食は認められなかった。
以上の実験より、以下のことが明らかに判る。
i)窒化ケイ素およびカーボンは、石英ガラスに比べて
極めて高い温度に耐え得る。
ii)カーボンは、Ot存在下で酸化されるが、窒化ケ
イ素は酸化されない。カーボン表面に窒化ケイ素を被覆
した場合、カーボンは酸化されない。
iii )窒化ケイ素はフッ素系ガスに対して耐食性を
有する。
上記の本発明の第1の態様の加熱炉を第3図に示す。
第3図は、本発明の第1態様の、光ファイバ用母材の加
熱炉の一例を示す概略断面図である。第3図中、lは多
孔質母材、2は支持棒、3は炉芯管、4は発熱体、5は
炉本体、6は不活性ガスの導入口、7は雰囲気ガス(例
えばSiFa、ヘリウム等)の導入口である。3lはカ
ーボン炉芯管基材で、32は窒化ケイ素被覆層である。
第3図に示す態様では、窒化ケイ素の被覆は、炉芯管の
内側の全表面および外側の側面に存在する。
本発明の第2の態様では、炉芯管は、取り外し可能に接
続された上部、中央部および下部から成り、少なくとも
該中央部は高純度カーボンから形成され、該上部および
下部は耐熱耐蝕性材料、例えばアルミナ、石英、SiC
,SiC被覆カーボン、SisN*被覆カーボンから形
成されている。
以下、この第2の態様を図面に示す例に基づいて詳細に
説明する。
本加熱炉の概略断面図を第4図に示す。加熱炉本体5の
内側に、発熱体4が設けられると共に、炉体中心に炉芯
管3が設けられる。
該炉芯管3は、上部34、中央部35および下部36か
ら成り、それぞれは適当な手段、例えばネジ止めなどに
より取り外し可能に接続されている。炉芯管中央部35
は、好ましくは高純度のSl3N−を被覆した高純度カ
ーボンにより形成される。
炉芯管の上部34および下部36は、中央部35ほと高
温とはならないので、ある程度の耐熱性とガス不透過性
さえ確保できればよい。従って、上部34および下部3
6を高純度Si3N4により被覆してもよいが、経済的
には通常のSisNaによる被覆を形成するのが好まし
い(第4図の態様では、上部および下部の被覆は、簡単
のために図示せず)。また、上部34および下部36は
、般に1000℃以下にしか加熱されないので、フッ素
系ガスによる腐食に弱い石英材を使用して作っても良い
。但し、この場合も鉄および銅、特に銅の純度は留意を
要し、0 . 1 ppm以下であることが望ましい。
高純度SLN+により被覆された中央部35を含んで成
る本発明の炉芯管は、ハロゲン系ガスと反応しないので
好適である。
加熱炉が、例えば第4図に示すように構成されている場
合、ガラス体を出し入れする時に、炉芯管内に大気(作
業室の雰囲気)が混入する。
第5図は、大気の混入量を測定した実験に使用する装置
の概略図であるが、この装置は炉芯管l01、パージガ
ス人口102、ガス採取管103、酸素濃度測定装置1
04及びボンプ105を有する。炉芯管101の内径は
150uであり、ガス採取管の先端は炉芯管の開口部よ
り1i+入った点に固定した。結果を第6図のグラフに
示す。
炉芯管中に大気が混入しており、パージ窒素ガス流量を
増やしたとしても炉芯管内の酸素濃度は下がらず、大気
混入を防止することは不可能であることがわかる。
このような大気の混入があると、次の様な問題を生じる
。第lに、炉芯管内が大気中のダストにより汚染される
。ダストは、S fO t. AQ*o s.NatO
,Fetus等で構成されており、このうちA Q x
 O s . N a t Oは母材失透の、Peso
sはロス増加の原因となる。
このような、炉芯管内への大気の混入の防止は、第7図
に示すような第3の態様の加熱炉により達成される。即
ち、本発明の第3の態様の加熱炉は、発熱体4および炉
芯管3に加え、多孔質ガラス体lを収納し且つ炉芯管に
出し入れするための前室1lを有する。
前室は800℃に加熱すること及び10−”}−ルに減
圧することが可能であることが好ましい。
前室は、高温に耐えかつ不純物を発生しない材料、例え
ば、石英ガラス、S iC, S isN*、BNから
できていることが好ましい。前室は、炉芯管と同様の材
料からできていてもよく、または異なった材料からでき
ていてもよい。
前室を減圧状態にするためには、ロータリーボンブを使
用する。ポンプオイルの逆流を防ぐため、液体窒素トラ
ップをボンブと前室の間に使用することもある。前室の
上部には、磁気シールを使った回転導入機構が設けられ
ている。
さらに、外部からの不純物の浸透を防止する為、炉芯管
の外側をガス不透過性層で被覆するのが好ましい。被覆
材としては、セラミックスまたは金属から選択され、窒
素透過率が、1 0”−’am”/seeのオーダーま
たはそれ以下のセラミックスまたは金属が好ましい。セ
ラミックスとしては、炭化ケイ素、窒化ケイ素の他、石
英ガラス、A Q * 0 !、BNなどが例示できる
ところで、Si3N4は、長期間1500℃以上の高温
にさらされると、以下の式のように分解する: SisN+         39t  +   2N
:t生戊するSiはSiFa等のフッ素系ガスと反応す
るので、炉芯管は僅かながらも消耗することになる。
炉芯管の消耗する位置は、発熱体により最も加熱される
部分、即ち、発熱体の側方部分であり、炉芯管の上部お
よび下部はこのような消耗に関して考慮する必要はない
。従って、本発明の第3の態様のように、炉芯管が複数
段、例えば3段構造になっていると、消耗した部分のみ
を取り替えるだけでよいので好都合である。
本発明の別の要旨は、上述の本発明の加熱炉中、ケイ素
フッ化物および炭素フッ化物から選択された少なくとも
1種のフッ素化合物をフッ素添加剤として含む気体雰囲
気中で石英系ガラス微粒子体から成る多孔質ガラス母材
にフッ素添加し、同時にまたはその後、ガラス微粒子を
透明化することから成る光ファイバ用ガラス母材の製造
方法に存する。
更に、本発明の方法は、ケイ索塩化物および炭素塩化物
から選択された少なくともtNの塩素系ガスを含んだ不
活性ガス雰囲気下で多孔質ガラス母材の脱水をすること
を含む。
本発明の方法において、脱水処理とは、ガラス母材中に
含まれる水分を除去して母材を乾燥することを意味する
。この場合に使用するガスとしては、塩素系ガス(タと
えばSiCL、CCQ.、cgt)”P7ッ素系ガス(
SiF4、SitFa、C F 4、CCQ2pg)が
あるが、特にSiCl2a、ccQ4を使用するのが好
ましい。また、脱水時の加熱温度は、1000〜110
0℃であるのが好ましい。cLを使用するのも好ましい
が、この場合、1000℃以上でSisN*と反応して
SiCl24およびN,を生成する場合がある。
本発明の方法において、フッ素添加処理とはガラス母材
中にフッ素を加えてガラス母材の屈折率を下げるための
処理を意味する。この場合に使用するフッ素系ガスは、
例えばSiFa、S itellsC F 4, C 
tF aなどがあるが、特にStF4、SitF.が望
ましい。
本発明の方法において、透明化処理とは、スート母材の
構戚粒子を溶融固化することを意味し、通常、ヘリウム
、窒素、アルゴンなどの不活性ガス雰囲気下で実施する
。この場合の加熱温度は、1450〜1600℃である
のが好ましい。
本発明の方法において使用するフッ素添加用ガスとして
は先に説明したように特にS i F +が好ましい。
SisN4は1400℃までS i F 4に対して耐
食性をもつ。しかしながら、スート母材を乾燥せずにS
iFaを使用した場合、SiF4と母材中のH t O
等の反応により、O,,HF等が発生することがある。
特にHFは、1 000℃以上でSisN4を腐食する
ので好ましくない。従って、SiF4を使用する場合、
フッ素添加処理に先立ち、母材を乾燥することが重要で
ある。
以下、実施例により本発明を更に具体的に説明する。
実施例l 内径1 6 0 y.x,厚さlO朋、長さ12001
1のカーボン炉芯管基材の内外両表面にCVD法により
S isN4を厚さ50μ組こ形成しiこ。この炉芯管
を発熱体により1400℃に加熱し、管内にSiF.3
00JIl2/分およびヘリウム1012/分を供給し
た。ガラス母材を3xxl分の下降速度で炉芯管に挿入
した。母材が発熱体の側方部を通過した後、ガスをヘリ
ウム10Q/分に切り替え、発熱体温度1650℃で発
熱体側方部を通過させた。
得られた母材は石英に比較して−0.33%の比屈折率
差を有していた。この母材をクラッドとして使用して直
径125μl1 コア径8.5μ肩の単モードファイバ
を作製したところ、残留水分は0.02ppmであり、
銅、鉄などに由来する損失の増加は認められなかった。
上述の処理操作を50回繰り返して母材を製造した。S
LN4被覆は約5μl消耗したが、ファイバのロスの増
加は認められなかった。
塩棧鯉L 被覆を施さない実施例1の高純度カーボン炉芯管を使用
して実施例lと同様の条件で母材を処理したところ、炉
体外へのS i F 4ガスの流出が著しく、炉芯管付
近ではHPに換算して1〜5 ppmの濃度となった。
また、得られた処理母材には水分が1 . 5 ppm
含まれていた。
実施例2 石英炉芯管にて1100℃、C (lx/ N t =
 0 . 3/10の割合で多孔質スートを高純度化処
理してスートを得、si++N4をカーボンに被覆(C
VD法SiiNい厚さ55μR)シた高純度カーボン製
炉芯管内に得られたスートを挿入し、1350゜C1S
iF.lOO%雰囲気中、加熱フッ素添加処理し、次い
で、1500℃、HelOO%下で処理して透明ガラス
化した。
得られた母材は、石英に比べて−0.68%の比屈折率
差を有し、この母材をクラッドとして用いて外径125
μ次、コア径5μ肩の単モードファイバを作製したとこ
ろ、光波長l.55μlにおけろ伝送損失は0.24d
B/kmであった。
実施例3 第7図に示す態様のSisN4被覆加熱炉(全ての部分
(上部、中央部および下部)の内外両表面についてCV
D法Si.N4、厚さ50μI)を使用した。
最初に、多孔質ガラス体を前室l1に入れ、上蓋を閉じ
て前室をN,ガスで置換した。その後、間仕切りl6を
開き、多孔質体lを炉芯管内に移動して間仕切りを閉め
た後、実施例1と同様に加熱フッ素添加処理を実施した
。母材取出時は、炉内をN,でガス置換した後、間仕切
りを開き、ガラス母材を前室に移動させた。次に、間仕
切りを閉め、その後、蓋を開いてガラス母材を取り出し
た。上述の手順で1.5箇月にわたり70本の母材を処
理した。
得られた母材を使用して直径125μ月の単モードファ
イバを作製し、伝送損失を測定したところ、光波長l,
55μ組こおける損失の平均値は、0 . 1 8 2
dB/kmであった。
比較例2 第3図に示す態様のSiaN4被覆カーボン炉芯管加熱
炉(CVD法S isNt、厚さ50μll!)を使用
し、1111月間で45本の母材を処理した。母材の処
理条件は、以下のようであった:  1050℃、S 
iCQ41 5 0 a(1/分、l{elol2/分
、下降速度1011/分にて処理後、ヒーター温度13
00℃に昇温し、ガスをStPa3 0 0zQl分、
HelOxQ/分に切換え、下降速度3311/分で処
理した。その後、ガスをHel OQに切換え、炉温l
600℃、下降速度81m/分にて処理し、透明ガラス
母材を得た。母材の比屈折率差は、石英ガラスに比較し
、0.34%低下していた。
得られた母材を使用して外径125μl1コア径8.5
μlの単モードファイバを作製して光波長1.55μl
における伝送損失を測定したところ、最初の1〜30本
の伝送測定の平均値は0.183dB/kmであった。
しかしながら、31〜45本の伝送損失の平均は0.1
 9 5dB/ka+と高くなった。
母材中のNa濃度を原子吸光分析法により測定したとこ
ろ、IO本目では20重量ppb未満であったものが、
45本目では100重jippbに増えていた。
実施例4 第7図に示す態様のS i.N4被覆加熱炉(CVD法
S i,N.、厚さ50μR)を使用じた。発熱体によ
り1050℃に加熱し、炉芯管内にSiC124150
cc/分およびHel012/分を供給し、炉芯管内に
多孔質母材を下降速度10xx/分で挿入した。
母材が発熱体側方部を通過した後、ガスをS + F 
43 0 0 cc/分および}{elOf2/分に切
り替え、発熱体温度を!300℃にして母材を3xx/
分で移動させた。
第2処理終了後、ガスをHelOOL/分に切り替え、
発熱体温度1 600℃にてlO■/分で母材を処理し
、透明ガラス化した。
得られた母材は石英に対して−0.32%の比屈折率差
を有した。この母材を使用して外径125μR1コア径
9μlの単モードファイバを作製して伝送損失を測定し
たところ、光波長1.55μ罠において損失はO . 
1 7 8dB/k!1であった。まtこ、同一加熱炉
を用いて、45本のスート処理を行い、ファイバを製造
したが、平均損失値は、波長1.55μ組こて0.1 
7 9d B/kmであり、使用初期と後期での差はみ
られなかった。
実施例5 実施例4と同様の加熱炉装置を使用して、コア部はG 
eo t 1 0重量%(StOt90重量%)、クラ
ッド部はSiOt1 0 0%から成るスートを実施例
4と同様に処理した。
得られた母材の屈折率分布は第8図に示すようになり、
外径125μlの単モードファイバに線引きして伝送損
失を測定した。光波長1.3μ友において損失は0.3
5dB/k@であった。
実施例6 第9図に示すl!1様の加熱炉を使用した。図示した態
様の加熱炉では、中央部、上部および下部の外側表面な
らびに内側表面がSisN4により被覆された(32、
CVD法911N*s厚さ55μR)カーボン製炉芯管
3は、99.9%A I.t O s製外挿管lO内に
挿入されている。炉芯管3は、外挿管lOを貫通する炉
芯管内ガス人口7を有し、外挿管IOは炉芯管と外挿管
との間にパージする不活性ガス、例えば窒素の導入口8
を有する。
炉芯管内にSiF41 60cc/分およびHelOQ
/分を供給し、外挿管と炉芯管との間にN,2 0Q/
分を供給した。発熱体を1400℃に加熱し、多孔質母
材1を3RR/分で発熱体側方部を通過させ、フッ素添
加処理を実施した。
次いで、発熱体を1650℃に加熱し、ガスをt{eL
OQ/分に切り替えた。外挿管と炉芯管との間に供給す
るガスはN,20Q/分のままとした。
母材を15mm/分で発熱体側方部を通過させて透明ガ
ラス化した。
得られた母材を使用して外径125μ屍の単モードファ
イバを作製した。波長1.55μ組二おける伝送損失を
測定したところ、損失は0.179dB/ka+であっ
た。
また、上述の処理方法にて80本の母材を処理したが、
これらの母材を使用して同様に単モードファイバを作製
したところ、光波長1.55μ組こおいて伝送損失は0
.180±0 . 0 0 2dB/kmであった。
実施例7 第9図の加熱炉において、A Q ! O s外挿管に
代えて高純度カーボン(不純物量15ppm以下)製外
挿管10の内側および外側にSi3N+被覆(CVD法
S iaNい厚さ55μN)を施して多孔質ガラス母材
を処理した。
実施例6と同じ条件で母材を処理し、得られた母材を使
用して外径125μlの単モードファイバを作製した。
このファイバの光波長1.55μ肩における伝送損失は
0.1 7 5 7 〜0.1 8 1dB/kmであ
った。
実施例8 第3図に示した態様の加熱炉の内周および外周にS i
3N 4(P C V D法St.N*、厚さ35μI
I)を被覆した。この加熱炉を使用して、実施例4と同
様のスート処理を行った。母材を70本処理した。
得られた母材を使用して外径125μ肩の単モードファ
イバを作製した。このファイバの伝送損失は、光波長1
.55μxICおイ”C0.1 8 2 6 〜0 .
 1 8 5dB/kmと大きい値であった。
[発明の効果] 本発明は不純物、特に鉄、銅や水分の混入しない光ファ
イバ用母材を、炉芯管の消耗を低減して製造でき、製造
されたガラス母材からは伝送損失の小さな光ファイバを
得ることができる。
炉芯管内壁および外壁を窒化ケイ素層とすることで、炉
芯管を高熱で使用しても、熱的な消耗も腐食性ガスによ
る消耗も少なく、耐久性に優れることから、経済上の面
からも有利である。
さらに、特に高温にさらされる炉芯管中央部をより高純
度とすることで、多孔質母材を不純物で汚染する恐れが
なく、また、フッ素系ガス(CFa.SFa,SiF4
など)と反応することなく、しかも非常な高温、例えば
1800℃以上でも破損する心配がないなど、耐久性を
更に改善できる。
加熱炉に前室を設けることにより、加熱雰囲気への大気
(作業室の雰囲気)の混入がなくなり、炉芯管内の不純
物による汚染がなくなる。そのため、母材の失透が防げ
るとともに、透明度が向上する。
【図面の簡単な説明】
第1図(a)および(b)は、それぞれシングルモード
ファイバおよびマルチモードファイバの一般的な構造を
示す図、 第2図は、クラッド部にフッ素を添加した石英系ガラス
ファイバの構造を示す図、 第3図は、本発明の第1の態様の、光ファイバ用母材の
加熱炉の一例を示す概略断面図、第4図は、本発明の第
2の態様の光ファイバ用母材の加熱炉の該略断面図、 第5図は、大気の混入量を測定した実験に使用した装置
の概略図、 第6図は、大気の混入量を示すグラフ、第7図は、本発
明の第3の態様の光ファイバ用母材の加熱炉の該略断面
図、 第8図は、実施例5で得られたスート母材の屈折率分布
を示す図、 第9図は、実施例6および7で使用した本発明の加熱炉
の概略断面図である。 1・・・スート母材、    2・・・支持棒、3・・
・炉芯管、      4・・・発熱体、5・・・炉本
体、     6・・・不活性ガス導入口、7・・・雰
囲気ガス導入口、8・・・不活性ガス導入口、9・・・
ボンブ、      11・・・前室、12・・・発熱
体、     l4・・・前室ガス出口、l5・・・前
室バージガス入口、l6・・・間仕切り3l・・・高純
度カーボン炉芯管基材、32・・・窒化ケイ素被覆層、 34・・・炉芯管上部、   35・・・炉芯管中央部
、36・・・炉芯管下部、 101・・・炉芯管、 102・・・パージガス入口、l03・・・ガス採取管
、104・・・酸素濃度測定装置、 105・・・ポンプ。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、石英系ガラス微粒子体から成る光ファイバ用多孔質
    ガラス母材を加熱処理して光ファイバ用ガラス母材とす
    る加熱炉であって、発熱体および発熱体の内側に配置さ
    れて加熱雰囲気と発熱体とを隔離する炉芯管を有して成
    り、 炉芯管の内側表面および外側表面が窒化ケイ素被覆を有
    する光ファイバ用ガラス母材の加熱炉。 2、炉芯管は高純度カーボン基材から成り、その内側表
    面および外側表面は高純度窒化ケイ素被覆から形成され
    ている請求項1記載の加熱炉。 3、炉芯管は取り外し可能に接続された上部、中央部お
    よび下部から成り、該中央部は窒化ケイ素を被覆した高
    純度カーボンから形成され、上部および下部は耐熱耐食
    性材料から形成されている請求項1記載の加熱炉。 4、上部および下部が、窒化ケイ素または炭化ケイ素を
    内側表面および外側表面に被覆した高純度カーボンから
    成る請求項3記載の加熱炉。 5、請求項1〜4のいずれかに記載の加熱炉中、ケイ素
    フッ化物および炭素フッ化物から選択された少なくとも
    1種のフッ素化合物をフッ素添加剤として含む気体雰囲
    気中で石英系ガラス微粒子体から成る多孔質ガラス母材
    にフッ素添加し、同時にまたはその後、ガラス微粒子を
    透明化することから成る光ファイバ用ガラス母材の製造
    方法。 6、ケイ素塩化物および炭素塩化物から選択された少な
    くとも1種の塩素系ガスを含んだ不活性ガス雰囲気下で
    多孔質ガラス母材の脱水を行うことを更に含む請求項5
    記載の製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1018491A1 (de) * 1999-01-08 2000-07-12 Alcatel Vorrichtung zum Ziehen einer Faser
JP2014162654A (ja) * 2013-02-21 2014-09-08 Fujikura Ltd ガラス母材の製造装置

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EP1018491A1 (de) * 1999-01-08 2000-07-12 Alcatel Vorrichtung zum Ziehen einer Faser
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