JPH03101618A - 薬効性繊維及びその製造法 - Google Patents

薬効性繊維及びその製造法

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JPH03101618A
JPH03101618A JP1238468A JP23846889A JPH03101618A JP H03101618 A JPH03101618 A JP H03101618A JP 1238468 A JP1238468 A JP 1238468A JP 23846889 A JP23846889 A JP 23846889A JP H03101618 A JPH03101618 A JP H03101618A
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resin
fiber
oil
inflammatory agent
inflammatory
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JP1238468A
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Masami Ota
雅己 太田
Kazuhiko Tanaka
和彦 田中
Masao Kawamoto
正夫 河本
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Kuraray Co Ltd
Original Assignee
Kuraray Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は優れた耐久持続性のある鎮痛、消炎作用を有す
る繊維及びその製造法に関するものである。
[従来の技術] 関節炎、筋肉炎及び社、社鞘炎などのような炎症性疼痛
疾患の多くは、局所的でしかも体表面に比較的近い部位
に発生している。そこで非ステロイド抗炎症薬を経皮吸
収させて、血中より炎症部で高い薬物分布を得ることが
可能であるならば、局所での高い有効性と全身適用でし
ばしば問題となる胃腸管障害等の副作用を減ずることが
期待される。
現在、成形外科疾患治療において非ステロイド系抗炎症
剤(以下NSAIDと略記)を含有した軟膏剤が経口剤
に比べて安全性が高い点あるいは四肢の関節に投与が容
易な点でその有用性が評価されている。しかし軟膏剤は
その製剤上の性質により投与量の均一性、投与後の製剤
の安定性あるいは薬効の持続性等において充分に目的を
満たしているとは言えない。
同効果を期待した他の製剤として貼付剤がある。
これは、一般に湿布と呼ばれる形態のもので、布の片面
に軟膏剤が塗付されているもので、軟膏の場合に比べ製
剤の安定剤、投与量の均一性、薬効の持続性に於て侵れ
た製剤である。
しかし同製剤は基本的に平面な布を用いているため、腹
雑な外形の患部には適用しにくい。本疾患の多くは膝、
肘、手首、足首等の関節部に見られることが少なくない
。これらの部位は形態が腹雑で、しかも運動時常に形態
変化を伴う。このため投薬時、確実な効果を得るために
はガーゼ、繍帯等で患部によく固定しておく必要があり
、患者が通常の生活の中で本製剤を用いろ場合かなりの
煩わしさを伴う。
このような状況に於いて、日常生活に何ら煩らしさを伴
うことのない、かつ、確実な薬効効果を有する製剤又は
その製剤を構成する素材の開発が望まれている。
[発明が解決しようとする課題] 以上のように本発明は、徹郎固定による煩わしさをより
低減し、優れた耐久持続性のある鎮痛、消炎効果を有す
る繊維及びその製造法を提供せんとするものである。
[R題を解決するための手段コ 即ち、本発明は、エチレン−酢酸ビニル共重合物を主成
分とする樹脂(以下EVAcと略記する)と該EVA 
cより融点の高い熱可塑性樹脂より成る複合繊維で,E
VAc中にフェニルブタゾン、ジクロフエナク、ジクロ
フエナクナトリウム、ナプロキセン、フエンブフエン、
オキサプロジン、スリンタク、ロキツプロフエンナトリ
ウム、チアプロフエン酸、ピロキシカム、フエルビナク
、フエルビナクエチルから選ばれた少なくとも1種のN
SAIDが含有されていることを特徴とする薬効繊維で
ある。
鎮痛・消炎剤としてはステロイド系抗炎症剤、アスピリ
ンやメントール等が古くから知られているが、効果に比
較して副作用が大きいことが指適されてきた。NSA 
I Dは従来のように副作用が大きくなく、効果も極め
て高いことから近年、注目されている鎮痛・消炎剤であ
る。
NSAIDの作用機序は多く、複雑であるが、その中で
プロスタグランジン生合成抑制作用がもつとも重要であ
る。プロスタグランジンは多様な生理活性をもつが末梢
血管の透過性増加、血管拡張、発痛物質(ブラジキニン
等)の作用の増感など炎症のメデイエーターとしても知
られている。
NSAIDは、プロスタグランジン合成を抑制し、坑炎
症・鎮痛作用を現す。
フェニルブタゾンはビラゾール誘導体の1つであり、1
949年より抗炎症剤として用いられてきた。
商品名はブタゾリジンである。痛風発作に極めて効果的
である。ジクロフエナクおよびジクロフエナクナトリウ
ムフエニル酢酸系のNSAIDで強力な鎮痛・解熱・坑
炎症効果をもち、インドメタシンと同等の効果を有する
。ナプロキセンはブロビオン酸系のNSA I Dで池
のものに比べ副作用が少ない。フエンブフエンはフエニ
ル酢酸系のプロドラッグであり、胃腸障害の軽減を目的
に開発された。オキサプロジンはジアリールオキサゾー
ル系で、プロスタグランジン合成阻害作用に基づく抗炎
症・鎮痛・解熱作用をもち、毒性も低い。
スリンダクはインデン系のNSAfDで鎮庸作用は強い
。.ロキリプロフエンナトリウムはフエニルブロビオン
酸系のNSATDで代謝産物は本体の約100倍のプロ
スタグランジン合成阻害作用があり、鎮痛作用はインド
メタシンの10〜20@の強さを持つ。
チアプロフエン酸はチオフロフエン酢酸系のNSAID
でインドメタシンより強力で、選択的プロスタグランジ
ン合威抑制作用を示す。ピロキシカムはエノール酢酸系
のNSA I Dで半減期が長く効果が持続する長所を
有する。フエルビナクはフエンブフエンの活性代謝物で
あると同時に特に経皮吸収性が良いとされているNSA
IDで日本レダリー(株)よりナパルゲン軟膏として上
市されている。フエルビナクエチルはフエルビナクのエ
チルエステルで鎮痛作用の速効性と、消化器管障害の回
避を狙ったものである。
以上に挙げたNSAIDはすべてその優れた効果と安全
性が確認され、上市されているものであり、本発明の目
的に全く合致する薬剤といえる。
このような状況を鑑み、発明者らは薬効性v&維用の薬
剤として上述のNSAIDを選定し、該薬剤を繊維中に
含有せしめることにより薬効効果を有する繊維を得んと
した。
上述のNSAIDを繊維中に含有せしめるため鋭意検討
の結果、EVAcと他の繊維形戊性樹脂より成る攬合糸
を得るに至った。即ち、EVA cが脂油(IIW肪油
)、特に植物性油類を多量に吸尽するという性質と上述
のNSAIDが植物性油類にある程度溶解するという性
質に着目し、EVACと池の曵糸性の優れた樹脂による
複合糸を作成し、該複合糸を上述のNSAIDが溶解さ
れた植物油中に浸漬することにより植物油とともにNS
AIDがEVAc中に吸尽・保持される。
従来の後加工法では、単に繊維表面に目的物質をコート
する形にタるため、条件によっては十分な量が添加でき
なかったり、摩擦による脱落が生じたりする。また最近
では、繊維形成時に溶融したボリマー中に目的物質を添
加する練込による紡糸法が発達しているが、溶融紡糸の
場合、かなりの熱がかかるので、本発明で用いる薬剤の
ような物質の場合、変性する恐れがあるので不向きであ
る。
本発明による方法は、繊維又は編地布地に対して性能付
与を行う一種の後加工法であるが、繊維のEVAc部が
自発的に薬液の吸尽を行うため性能付与が確実に、しか
も簡単に行える特徴を有する。又、基本的に常圧浸漬に
よって吸尽可能なため、高温、高圧釜等の特別の設備を
必要としない、などの有利な点が多い。
本発明に用いられるEVAc (エチレン−酢酸ビニル
共重合体)とは、酢酸ビニル含量が10〜50重量%の
エチレン−詐酸ビニル共重合体か、又は同様な酢酸ビニ
ル含量を有する部分ケン化EVACである。メルトイン
デックスは両樹脂とも2〜200が望ましい。メルトイ
ンデックスが該範囲以外の場合、曵糸性が不良となり複
合紡糸が困難になる。EVAcに対する酢酸ビニルの割
合は、重量比10〜50%、好ましくは10〜40%が
適切である。
酢酸ビニルの割合が40%をこえるとEVAcは完全非
晶となる。これは植物油吸尽速度、吸尽量が増加する方
向であり一見、本発明に適合するかのように思われるが
、吸尽に伴う膨潤が極めて太きいこと、吸尽後の物性(
強度、硬度等)の低下が大きいこと等の問題点が多く本
発明には適当ではない。また酢酸ビニルの割合が10%
未満になると吸尽量、吸尽速度ともに小さく、実用的で
はない。
部分ケン化E V A c中の酢酸ビニルの割合も通常
のEVAcと同様な理由から10〜50重量%、好まし
くは10〜40重量%が適切である。
EVAcと複合糸を形成するもう一方の熱可塑性樹脂は
使用するEVAcを主成分とする樹脂より高い融点、好
ましくは200℃以上を持ち曵糸性に優れているものが
良いa E V A cは曵糸性が不良なため曵糸性の
優れた樹脂と複合することにより繊維化が可能となる。
また融点が200℃以下であると耐熱性不十分という理
由により衣料用等への展開が困難になるなど用途がやや
限定されてくるため好ましくない。ポリエチレンテレフ
タレート又はポリプチレンテレフタレートを主戊分とす
るポリエステルやナイロン6、ナイロン6.6、メタキ
シレンジアミンナイロンを主成分とするボリアミド等が
該樹脂として適している。
本発明に用いる植物油は前述のNSAIDを溶解し、E
VAc中へと導く媒体であって、具体的には、アビエス
油、アミリス油、アンゲリカ油、アンプレツドシード油
、イランイラン油、エレミ油、オークモス油、オユチカ
油、オリガナム油、オリス油、カシー油、カナンガ油、
カモミル油、カヤプテ油、カラムス油、ガルバナム油、
グアイヤックウッド油、グレープフルーツ油、コスタス
油、びやくだん油、シトロネラ油、ジャスミン油、しょ
う脳油、スイートオレンジ油、スチラツクス油、スペア
ミント油、セダーウツド油、ゼラニウム油、ダバナ油、
タンジー油、テレビン油、チュベローズ花精油、ネロリ
油、パイン油、パチュリ油、ハッカ油、バニラ油、バル
サム・コパイバ油、バルサム・トルー油、バルサム・ペ
ルー油、パルマローザ油、ヒリツブ油、ビターアーモン
ド油、ビターオレンジ油、ヒバ油、ベチバー油、ペパー
ミント油、ペニーロイヤル油、ペリラ油、ベルガモット
油、ベンゾイン油、ボア・ド・ローズ油、芳油、マンダ
リン油、ユーカリ油、ラバンジン油、ラベンダー油、レ
モン油、レモングラス油、ローズ油、ローズマリー油等
の天然植物性油及びこれらの天然植物性油の主成分を模
倣した合戊化合物即ちα−ピネン、β〜ピネン、カンフ
エン、リモネン、ミルセン、β一カリ才フイレン等のテ
ルペン系炭化水素、リナロール、ゲラニオール、ネロー
ル、シトロネロール、ラバンズロール、ミルセノール、
α−テルビネオール、2−メントール、ベルネオール、
ノボール、イソボルニルシクロヘキサノール、ファルネ
ソール、ネロリドール、サンタロール、セドロール、パ
キュリアルコール等のテルペン系アルコール、ベンジル
アルコール、フエネチルアルコール、γ−フエニルプロ
ピルアルコール、桂皮アルコール、アンスアルコール、
d一α−ジメチルフエネチルアルコール、α−フエニル
エタノール、β−フエニルエチルジメチルカルビノール
、フエノキシエタノール、バツチョン等のアルコール、
ジフエニルエーテルイソサフロオイゲノール、p−メチ
ルアンリール、アネトール、オイゲノール、イソオイゲ
ノール、メチルオイゲノール、メチルイソ才イゲノール
、ペンジルイソオイゲノール、サフロール、イソサフロ
ール、メチルーβ−ナフチルエーテル、エチルーβーナ
フチルエーテル等のフェノール及びその誘導体、ヘプタ
ナール、オクタナール、ノナナール、デカナール、ウン
デカナール、ドデカナール、2ーメチルウンデカナール
、トリデカナール、テトラデカナール、ヘキサデカナー
ル、トランス−2−ヘキセナール、2.6一ノナンジエ
ナール等の脂肪族アルデヒド、シトラール、シトロネラ
ール、ヒドaキシシトロネラール、ペリラアルデヒド、
シトロネリルオキシアセトアルデヒド、リラール、シネ
ンサール等のテルペン系アルデヒド、ベンズアルデヒド
、フエニルアセトアルデヒド、3−フエニルブロピオン
アルデヒド、シンナムアルデヒド、α−アミルシンナム
アルデヒド、α−へキシルシンナムアルデヒド、アニス
アルデヒド、クミンアルデヒド、ピペロナール、シクラ
メンアルデヒド,p−t−ブチルーα−メチルジヒドロ
シンナムアルデヒド、バニリン、プルボナール等の芳香
族アルデヒド、シトラールジメチルアセタール、シトラ
ールジエチルアセタール、ヒドロキシシトロネラールジ
メチルアセタール、フェニルアセトアルデヒドジメチル
アセタール等アセタール類、2−ヘブタノン、3−オク
タノン、2−オクタンノン、2−ウンデカノン等脂肪族
ケトン、カルボン、メントン、プレゴン等テルベン系ケ
トン、pーメチルアセトフエノン、p−メトキシアセト
フエノン、ペンゾフエノン、ペンゾリデンアセトン、ア
ニシルアセトン、p−ヒドロキシベンジルアセトン、2
−アセトナフトン等芳香族ケトン、αβ一,γ−イオノ
ン、α一n.β一n.γ一nメチルイオノン、α,一.
β−,γ−イソメチルイオノン、α−,β−.γ−イロ
ン、α−.β−ダマセノン、α一,β一.γ−ダマスコ
ン、テアスピラン、テアスビロン、エズラン、ローズフ
ラン、ヌートカトン、α−ベチボン、cis−ジャスモ
ン、ジヒドロジャスモン、ジャスモン酸メチル、ジヒド
ロジャスモン酸メチルジャスミンラクトン、マルトール
、シクロテン、フラネオール等脂環式ケトン、脂環式エ
ーテル、脂環式ラクトン類、ムスコン、シベトン、シク
ロベンタデカノン、シクロペンタデカノリド、アンプレ
ットリド、シクロヘキサデカノリド、エチレンブラシラ
ート、l2−オキサヘキサデカノリド、11−オキサヘ
キサデカノリド、10−オキサヘキサデカノリド等大環
状ケトン、ラクトン類、ムスクキシレン、ムスクケトン
、ムスクアンプレット、モスケン、セレストリド、ファ
ントリド、トナリド、ボラキソリド等合成ムスク、ロー
ズオキシド、オキサイドケトン、リナロールオキサイド
、1.8−シネオール、ビシクロジヒドロホモファルネ
シルオキサイド等環状エーテル類、インドール、スカト
ール、6−メチルキノリン、7−メチルキノリン、6−
イソプロビルキノリン、2−メチルテトラヒドロキノリ
ン、6−メチルテトラヒドロキノリン、2−イソブチル
チアゾール、2−フリルメタンチオール、2−メチルピ
ラジン、2,5−ジメチルピラジン、2,3.5−トリ
メチルビラジン等複素還式化合物、ギ酸ゲラニル、ギ酸
ベンジル、酢酸エチル、酢酸ゲラニル等脂肪族酸のエス
テル、安息香酸メチル、安息香酸イソアミル、アニス酸
エチル、サリチル酸メチル、桂皮酸メチル等芳香族酸の
エステル類等々の混合物より成る合戊植物油である。
次に本発明の繊維の製造方法について説明する。
第1図に本発明の繊維を得るための紡糸装置該略を示す
2台の溶融押出機の一方lにはEVAcを主成分とする
樹脂(A)、もう一方2には、(A)より融点が高く、
曵糸性に優れた樹脂(B)が充填されている.押出様に
より融解、押出されたボリマー流はギャーボンプでそれ
ぞれ正確に計量され紡糸ヘッドへ送られる。2種のボリ
マー流はヘッドに装置されたバック金具によって複合さ
れ、その後紡糸口金より吐出され繊維化される。
樹脂(A)と(B)の複合形態は、薬液の吸尽性能、薬
効性能の発現性、耐久性等の性能と紡糸性、延伸性等の
工程性を考慮した結果樹脂Aが糸表面積の10〜90%
、好ましくは20〜80%を占めるような形態であれば
よいことがわかった。
本発明によるEVAcを他のボリマーの複合形態の数例
を第2図に示す。第2図の(6)の様に樹脂(^)と(
B)を混練する場合、静止型混合器を用いる。静止型混
合器としてはケニツクス( Kenics)社のスタテ
ィックミキサー、や束レ(株)のハイ・ミキサー( t
li − Mixer)やチャールス・アンド・ロス(
 Charless & Ros++)社のロス・アイ
エスジ(rsG)ミキサー等がある。エレメントの構造
、数によりその混練度が変わるので注意が必要である。
薬液の吸尽、徐放を考慮すると、2S層分割程度が良好
であろうと思われる。
紡糸速度は一般的な繊維と同様にlooks/sin〜
千敗百m/sinで行なうが、又3000 〜5000
s/sinの高速紡糸を行うかどちらでもよい。EVA
cは単独では曵糸性に欠ける所があるが、PET,PB
Tやナイロン等と複合することにより、かなりの高速紡
糸も問題なく行うことができる。複合する樹脂や複合形
態によっては延伸時2つの樹脂の剥離が生ずる場合があ
るので、その場合高速紡糸が有効である。又、そうでな
い場合は通常の紡速で紡糸し確実に延伸を行うことによ
り、強度の高い糸を得ることが可能である。
紡糸、延伸後の繊維又は織地、布地にNSAIDの植物
油溶液を吸尽させるための常圧下または加圧下で溶液中
に糸、生地を浸漬する。常圧でもEVAcの薬液吸尽速
度はかなり早いが、工程上、より早い吸尽速度が必要な
時は、加圧による方法が好ましい。又加熱によっても吸
尽速度を増大させることができる。加熱する場合、植物
油の揮発、変性、EVAcの溶出等が発生しない範囲で
実施することが必要である。
[発明の効果] 本発明の薬効繊維は、経皮吸収性に優れた、鎮痛、消炎
剤であるNSAIDを後加工により繊維に吸尽させるこ
とにより、経皮鎮痛消炎効果を有する製剤の今までない
新しい形態を可能にし、患者を貼付剤、又は軟膏剤使用
による煩わしさから解放するものである。
[実施例.〕 以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明する。
実施例! [+7 ]− 0.65のTide 0.5wt%添加
したポリエチレンテレフタレートを40φ押出機にて押
出し、一方、酢酸ビニル20vt%のEVAcを40φ
押出機より押出し、それぞれ所定量計量した後、紡糸パ
ックに押流し、丸孔ノズルより吐出し、紡糸速度100
0v/sinで複合紡糸を行った。複合糸の断面は第3
図のごとくであり全繊維表面積の20%をEVAcが占
めるように複合してある。該紡糸原糸をローラープレー
ト延伸し、75デニール24フィラメントのマルチフィ
ラメントを得た。
該延伸糸を筒編機にて編み、直径7.5cmの筒編地を
得た。該筒編地の油剤分を洗剤で完全に除去した後5w
t%のフエルビナクーハッカ油溶液50℃中に45分間
浸漬した。浸漬後編地を中性洗剤温溶液(約30℃)中
で洗い、編地上及び編目間に付着している薬液を完全に
除去した。その後水洗し、脱水、風乾した。一晩放置風
乾後、重量増加率を測定したところ190%であった。
また吸尽前の簡編地1g当りに含まれるフエルビナクの
量は30Bであった。
実施例2 [η]=0.68のポリブチレンテレフタレートを40
φ押出機より押出し、一方酢酸ビニル含量25wL%の
EVAcを40φ押出機より押出し、それぞれ所定量計
量した後、紡糸パックに押流し、丸孔ノズルより吐出し
、紡糸速度3500s/sinで高速複合紡糸を行い、
90デニール24フィラメントのマルチフィラメントを
得た。複合糸の断面は第4図のごとくであり、全繊維表
面積の30%をEVA cが占めるように複合された。
該複合糸を通常の条件で仮撚した。該仮撚糸.は認上げ
機によって総状に整形され, 5vL%フエルビナクエ
チルーオリーブ油溶液30℃中に60分間浸漬された。
浸漬後、認の状態のまま洗剤(約30℃)で洗い、続い
て水洗した。
水洗後一日放置風乾後、総からボビンに巻き返した。こ
のように得られた糸中には吸尽前糸重11gに対して3
5mgのフエルビナクエチルが吸尽されていた。
該フエルビナクエチル吸尽糸を用い、巾15cm,長さ
40cmの密度の小さいゴム編物を作った。本編地はゴ
ム編のため伸収性に富みまた密度も小さいので、手や足
に捲きつけた時特に異和感はなかった。本編地を適当な
大きさに切り出し、膝、肘、肩、腰、首など形態が複雑
でかつ、運動により常に形態が変化する部位に適用して
みたが、運動によってもずれたり、落ちたりすることも
なく、特に意識するものでもなく、良好な着用感が得ら
れた。
実施例3 実施例1と同様な簡編地を用い、(l)5重量%フェニ
ルブタゾンーテレビン油溶液、(2)3.5重量%ジク
ロフエナクーツエーデル油溶液、(3)4.0重量%ジ
クロフエナクナトリウムーハッカ油溶液、(4)7.0
重量%ナプロキセンーオリーブ油溶液、(5)5.0重
量%フエニブフエンーオリーブ油溶液、(6)8.0重
量%オキサプロジンーハッカ油溶液、(7)7.0重量
%スタンダクーテレビン油溶液、(8)5.0重量%ロ
キツプロフエンナトリウムーヒバ油溶液、(9)10.
0重量%チアプロフエン酸−テレビン油溶液、の各吸尽
テストを行った。簡編地はそれぞれの溶液を150〜2
30%吸尽し、NSAtDを編地1g当り30〜46.
5B吸尽していた。
比較例l EVAcとポリエチレンテレフタレートの複合重量比を
90:1GとしEVA cの繊維表面に占める割合を9
5%とし、複合紡糸を試みた。しかし、ノズル面での糸
のゆれがおさまらず紡糸調子は不良であった。
比較例2 メルトインデックス(Ml)が300であるEVAcを
用い実施例4lと同様な方法により複合糸を得ようと試
みたが紡糸時の単糸切れが頻発し捲取困難であった。ま
た延伸時にも単糸切れ、毛羽等が発生するなど延伸性は
極めて悪かった。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の繊維を得るための紡糸装置の概略図、
第2図は本発明の複合繊維の複合形態を示す図、第3図
および第4図は、それぞれ実施例で用いた複合繊維の断
面写真模写図である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)メルトインデックスが2〜200のエチレン−酢
    酸ビニル共重合物を主成分とする樹脂と該樹脂よりも高
    い融点を有する熱可塑性樹脂により構成され、前者樹脂
    の、繊維の表面積に占める割合が10〜90%であり、
    前者樹脂中にフェニルブタゾン、ジクロフエナク、ジク
    ロフエナクナトリウム、ナプロキセン、フエンブフエン
    、オキサプロジン、スリンダク、ロキツプロフエンナト
    リウム、チアプロフエン酸、ピロキシカム、フエルビナ
    ク、フエルビナクエチルから選ばれた少なくとも1種の
    非ステロイド系抗炎症剤を含有していることを特徴とす
    る優れた鎮痛、消炎作用を有する薬効繊維。
  2. (2)メルトインデックスが2〜200のエチレン−酢
    酸ビニル共重合物を主成分とする樹脂と該樹脂よりも高
    い融点を有する熱可塑性樹脂とを複合紡糸して得られた
    紡糸原糸または延伸糸を、フェニルブタゾン、ジクロフ
    エナク、ジクロフエナクナトリウム、ナプロキセン、フ
    エンブフエン、オキサプロジン、スリンダク、ロキツプ
    ロフエンナトリウム、チアプロフエン酸、ピロキシカム
    、フエルビナク、フエルビナクエチルから選ばれた少な
    くとも1種の非ステロイド系抗炎症剤を溶解した溶液中
    に浸漬し、該溶液を前者樹脂に吸尽させることにより前
    記非ステロイド系抗炎症剤を繊維中に吸尽させることを
    特徴とする優れた鎮痛、消炎作用を有する有効繊維の製
    造法。
JP1238468A 1989-09-13 1989-09-13 薬効性繊維及びその製造法 Pending JPH03101618A (ja)

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