JPH0297546A - 塩化ビニル系樹脂組成物 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、高温時における溶融粘度が高く、金属面との
滑りを自由に調整することのできる、とくにはプラスチ
ック加工成形機用洗浄剤として有用な塩化ビニル系樹脂
組成物に関する。

（従来の技術） 従来、プラスチック、とくにはＰＶＣ，ＰＥ、ＰＰ、Ｐ
Ｓ、ふっ化ビニリデン等の熱ＩｊＪ塑性プラスチックで
は、その加工性の良さと、それぞれの特性により幅広く
使用されている。またその樹脂の加工特性により加工方
法も多種多様にわたっている。これらの内でもとくに多
く用いられている方法は押出成形、射出成形、カレンダ
ー成形である。

（発明が解決しようとする課題） これらの成形加工に際しての共通した問題は、成形機内
の樹脂流動部の焼け、異物の付着、材料切り替えなどに
より、しばしば成形機を止めて解体掃除する必要が生ず
ることである。とくに開発研究用の成形機では頻繁に解
体掃除が必要になる。

殊にＰＥ、ＰＰ等の結晶性ポリマーやＰ　Ｖ　Ｃ−Ｓ　
ｎ系の組成物では、シリンダーバレルスクリューに樹脂
そのものが粘着し容易に取り除くことができない、この
ため、成形機の温度が高く、樹脂の粘度が低い内に出来
るだけ削り落す方法が採られている。また最近は高温ア
ルミナ流動層の中でスクリュー、ブレーカ−プレー１へ
などを処理する方法もある。しかし、この方法も処理す
る物が大きくなると、より大きな装置を必要とし、また
処理する物の表面に微細なキズが付く場合もあり、一般
に普及するには至っていない。

本発明は、これらの異物の除去を機器を用いずに行なう
方法について検討した結果、到達したものである。

したがって、本発明の目的は、粘着性のある熱可塑性樹
脂を機械金属面より剥離させるための。

高温時における溶融粘度が高く金属面との滑り性が大き
く削り落し効果を備えた、とくにはプラスチック加工成
形機用洗浄剤として有用な、塩化ビニル系樹脂組成物を
提供するにある。

（課題を解決するための手段） 本発明は、塩化ビニル樹脂１００重量部、安定剤４〜１
０重量部、滑剤３〜１０重量部、平均粒径１ｐ以上の無
機充てん剤１０〜２００重量部、およびアクリル系加工
助剤０〜１０重量部からなる塩化ビニル系樹脂組成物、
およびこれを主材としてなるプラスチック加工成形機用
洗浄剤に係わる。

以下、本発明の詳細な説明する。

まず、本発明において主剤として使用する塩化ビニル樹
脂は、塩化ビニル単量体に、必要に応じてこれと共重合
し得る七ツマ−１例えば酢酸ビニル、エチレン、プロピ
レン、塩化ビニリデン、アクリロニトリル等のアクリル
糸上ツマー等を加え、これを懸濁重合、塊状重合、乳化
重合、溶液重合等により反応させて得られるものであれ
ば如何なるものでもよいが、平均重合度７００〜１３０
０のストレートのものが好ましい。

第２成分としての安定剤はポリ塩化ビニル樹脂に一般に
用いられているものでよく、これには例えば、カドミウ
ム、バリウム、亜鉛、カルシウム等の全屈石鹸、ジアル
キル錫のラウレート、マレート、メルカプチド等、鉛の
有機もしくは無機化合物、エポキシ化大豆油、亜りん酸
エステル、フェノール誘導体、多価アルコール、ケト化
合物等、周知の安定剤のいずれでも差し支えないが、充
分に本発明の目的である洗浄効果を発揮させるためには
、三塩基性硫酸鉛、ジアルキル錫の錫メルカプチド、マ
レート、マレートポリマーなどが有効である。

この具体的な種類と量は成形機において洗浄除去するプ
ラスチックの種類によっても決められる。

すなわち、そのプラスチックがＰｖＣの場合、硫化汚染
を起こさぬようにするため、同系の安定剤を使うのが好
ましい。またＰＥ、ＰＰなどで食品包装用製品を製造し
ている場合は、衛生上の見地からＦＤＡまたはＰＬ合格
品である、例えばオクチル錫マレートポリマー、オクチ
ル錫メルカプチド、Ｃａ−Ｚｎｎ金石石鹸どが好ましい
。添加量は塩化ビニル系樹脂１００重量部に対して４〜
１０重量部、好ましくは５〜８重量部である。１０重量
部を超えると、コストが高くなる割合には効果が上がら
ないので好ましくない。

滑剤としては１例えばパラフィンワックス、流動パラフ
ィン、ポリエチレンワックス等のパラフィンおよび直鎖
状炭化水素樹脂類；ステアリン酸等の脂肪酸類ニステア
ロアミド等の脂肪酸アミド類；ｎ−ブチルステアレート
等の脂肪酸エステル類；ケトンワックス等の脂肪酸ケト
ン類；脂肪族アルコール類；脂肪酸と多価アルコールと
の部分エステル類；およびこれらの複合系；等が挙げら
れるが、これらの内では金属石鹸系、とくにステアリン
酸鉛が有効である。しかし、上記したような衛生上の問
題がある場合には高級脂肪酸類、高級脂肪族アルコール
類、エステルワックス、ポリエチレンワックスなどが使
用される。この添加量は上記と同様で３〜１０重量部、
好ましくは４〜６重量部である。１０重量部を超えると
、組成物のゲル化の遅れや押出し機バレルとの滑りが大
きくなりすぎて清浄効果の失われる場合があるので好ま
しくない。

無機充てん剤には、シリカ、クレー、タルク、炭酸カル
シウム、酸化チタンなどが挙げられ、粒径１−以上、好
ましくは１〜１０ｔ！ｍのものが使用される。粒径が１
声未満では付着物の洗浄効果が小さくなり、また大きす
ぎると成形機に傷が付きやすくなるので好ましくない。

この添加量は１０〜２００重量部、好ましくは２０〜５
０重量部である。

以上のほかに、ゲル化、溶融粘度、熱安定性、掻き落し
効果などの向」二のために２各種の添加剤を加えること
ができる。

アクリル系加工助剤の併用は比較的滑剤を多く含有する
本組成物のゲル化の促進とこれに適度な粘性と弾性を付
与し、クリーニング効果を向上させる。これにはメタク
リル酸メチル系重合体、メタクリル酸メチルとアクリル
酸エチルとの共重合体、メタクリル酸メチルとアクリル
酸エチルとアクリル酸ブチルとの三元共重合体、メタク
リル酸メチルとアクリル酸ブチルとの共重合体、メタク
リル酸メチルとアクリル酸エチルとアクリロニトリルと
の三元共重合体、メタクリル酸メチルとスチレンとアク
リル酸ブチルとの三元共重合体等が例示され、その添加
量は１０重量部以下、好ましくは２〜１０重量部が適当
である。これが２重量部未満では粘結力が低く、狭い隙
間、例えばブレーカプレート等の孔に詰まった異物を一
度に取り出すことが難しい。また１０重量部を超えると
溶融粘度が上がってモーター負荷が異常に高くなるほが
コストアップにもなるので好ましくない。

また、軟質ｐｖｃを押出した後の押出機の洗浄に本組成
物をそのまま適用すると、軟質ｐｖｃの加工温度が低い
ために急激にスクリュー負荷が」二かり、押出しが停止
したり、機械を破損したりする場合がある。このような
ときに可塑剤を添加すると、洗浄組成物の溶融粘度を低
下させ負荷の低減に有効である。この場合の可塑剤とし
てはＤＯＰ、ＤＢＰ、ＤＯＡ、ＤＨＰ、混合フタル酸エ
ステル等が一般的であり、これらを１０〜５０重量部の
割合で添加することが好ましい。

本発明による塩化ビニル系樹脂組成物はパウダー状、押
出しペレット状等の形状で使用されるが、洗浄効果を有
効に発揮させるには後考の方が好ましい。この形状への
加工は従来の塩化ビニル樹脂成形品と同様の工程で行な
うことが出来る。例えば、高速ミキサーに塩化ビニル樹
脂とこれに配合すべき各種添加剤とを添加して高速で混
合し、樹脂温１２０℃でクーリノグミキサーに排出し、
　４０℃以下まで冷却する。さらにペレット状にすると
きは、押出し機（例えば６０ｍｎφＥＸＴ）にてペレッ
ト化する。スクリュー圧縮比ＣＲは３．０、押出温度は
シリンダー１４０〜１７０℃、ダイス１４０℃で、ホッ
トカットするのが適当である。なお、ペレッ１−粒の表
面硬さが高い場合、洗浄するときに崩れにくくスクリュ
ーと共回りするなどの現象が生ずるため、上記温度より
高くしてのペレット化は避けるのが望ましい。

（実施例） 以下１本発明の具体的態様を実施例および比較例により
説明するが、本発明はその要旨を逸脱しない範囲におい
て、各実施例の記軟に限定されるものではない。

実施例］、。

下記の配合のペレット状洗浄用組成物を準備した。

塩化ビニル樹脂ＴＫ−１，０００（信越化学工業（４１
製）：１００重量部 炭酸力ルシウムホヮイトンＳＢ（白石カルシウム■製）
：２０重量部 三塩基性硫酸鉛ＴＣ（水沢化学＠製）＝　６重量部ステ
アリン酸鉛Ｐｂ５ｔ（勝山化工■製）：４エポキシ化大
豆油Ｄ−１３０Ｐ（アデカ・アーガス社製）：　　　　
　　　　　　　　　　　３重量部アクリル系加工助剤Ｐ
−５３０（三菱レーヨン■製）＝６重量部 異方向２軸７５ｎｙ＋＋φ押出機（ＴＥＤ−７５ＣＶＡ
、東芝機械＠製）にてＶＰ−７５パイプを成形加工した
。この場合の原料組成物は鉛系配合でパウダーコンパウ
ンドである。押出温度はシリンダーが１５５〜１８０℃
、ダイスが１９０〜２００℃、押出量は１８０ｋｇ／ｈ
であった。

解体前に上記洗浄用組成物約１０ｋｇを押出機に投入し
、機内の樹脂と切り替わってシリンダー、ダイス内のヤ
ケ異物等が出路り、ダイスより上記洗浄用組成物が出て
きているのを確認した時点で温調と押出しを停止した。

解体はまずダイスを本体より外した。ダイス自体は解体
の必要はなく、そのまま放置して自然冷却した。次にス
クリューを回転させシリンダー人口にあるブレーカプレ
ートを取外し、そのままスクリユーを回転させてシリン
ダー内の組成物を押し出した。この押出しが終了した時
点で、バレルとスクリューとを点検したが、非常にきれ
いで、これ以上掃除する必要は無かった。またブレーカ
プレートが冷える前に、孔に詰まっている組成物を千枚
通しで引き抜くようにして掃除をしたが、組成物の金属
面との滑性が大きく粘着性があるために途中で切れるこ
となく簡単に取り除くことができた。

なお、ダイスは次回の押出し時にそのまま取付けて使用
した。

実施例２゜ 下記の配合のベレット状洗浄用組成物を準備した。

塩化ビニル樹脂ＴＫ−１０００（前出）：　　　１００
重量部炭酸力ルシウムホワイトンＳＢ（＃）：　　２０
メチル錫メル力プチドＴＭ−１８１，ＦＳＪ　（Ｉｌｌ
（化工■製）：　　　　　　　　　　　　　　　２重量
部オクチル錫マレートポリマー系十Ｃａ−Ｚｎ系滑剤混
合品ＴＭＦ−１０８Ｔ（東京ファイン■製）：８重量部 エポキシ化大豆油Ｄ−１３０Ｐ　（前出）：３９０ｎｎ
φ押出機（ＳＥ−９０ＥＶＡ、東芝機械曲製）にて厚さ
０．１ｍ、幅６００　ｒｍのポリ塩化ビニルＳｎ系透明
フィルムを、シリンダー温度Ｃ１：１３０℃、Ｃ２：１
６０℃。

Ｃ、：１６５℃、Ｃ、：　１６０℃、ダイス温度＝２０
５℃で押出した。

押出し終了時に上記洗浄用組成物を約１０　ｋｇ投入し
た。スクリュー回転数を平常時の１／２以下にし、急激
なスクリュー負荷の増加を防ぎながら押出し。

洗浄用組成物がダイスから出た時点で押出しを停止した
。次にＴダイを取外し直ちに解体掃除を行なった。

掃除後、押出しを再開し、スリーブ、ノズル等に付着し
ているヤケなどを押出した。再度、スクリューを止め、
スリーブ、ノズルを取外した。次にスクリューを回転さ
せ、ブレーカプレートを取外し、スクリュー、バレル面
に付着した樹脂などが完全に取れるまで洗浄用組成物を
押出した。終了後、スクリューは簡単に抜き出すことが
でき、その表面は非常にきれいであった。またブレーカ
プレートの孔に詰まっている組成物を冷える前に千枚通
しで引き抜くようにして掃除をしたが、途中で切れてし
まって前例のようにきれいにはならず、ブレーカプレー
トの孔の途中に小さく組成物が残留した。

実施例３゜ 下記の配合のベレット状洗浄用組成物を準備した。

塩化ビニル樹脂ＴＫ−１０００（前出）：　　　１００
重量部炭酸力ルシウムホワイトンＳＢ（／／）：　　２
０オクチル錫メルカプチドＴＶＳ　８８３１（日東化成
■製）＝　　　　　　　　　　　　　　　３重量部オク
チル錫マレートポリマーＴＶ３８８１３（同上）：２重
量部 ポリエチレンワックスＰＥ−５２０（ヘキスト社製）＝
１重量部 高級アルコールカルコール８６（■花王製）：３重量部 アクリル系加工助剤Ｐ−５３０（前出）：６２５＋ｎｍ
φテスト押出機（高安鉄工■製）にて全屈への付着が多
い結晶性ポリマーである、ポリプロピレン（Ｆ−１０２
ＬＡ、宇部興産ｉｏｌ製＞およびポリふっ化ビニリデン
（Ｓｏｌｅｆ　１００８、ツルベイ社製）樹脂を用シ）
で、それぞれ下記の条件でフィルムを押し出した。

洗浄は両樹脂共、次に示す方法で行なった。

押出し終了後、上記洗浄組成物をホッパーに投入して押
出し、完全に樹脂と置き替わってヤケ、異物が押し出さ
れたと判断された時点でスクリューを停止し、ダイスを
取り外した。直ちにダイスを解体したところ、ガーゼで
拭き取る程度で簡単に樹脂が取れ、完全に掃除ができた
。

押出し機のスクリューを再度回転させ、ブレーカプレー
トを取り外して２〜３分後回転を停止し、スクリューを
抜き出した。スクリュー先端の頭部分にごく少量の被洗
浄樹脂がこびり付いている程度であった。またブレーカ
プレートの掃除を実施例１と同様に簡単かつきれいに行
なうことができた。

（発明の効果） 本発明による塩化ビニル系樹脂組成物は、高温時におけ
る溶融粘度が高く、金冠面との滑り性が大きく、削り落
し効果を備えているので、粘着性のある熱可塑性樹脂を
容易に機械金属面より剥離させることができ、プラスチ
ック加工成形機用洗浄剤としてとくに有用である。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、塩化ビニル樹脂１００重量部、安定剤４〜１０重量
   部、滑剤３〜１０重量部、平均粒径１μｍ以上の無機充
   てん剤１０〜２００重量部、およびアクリル系加工助剤
   ０〜１０重量部からなる塩化ビニル系樹脂組成物。 ２、請求項１記載の塩化ビニル系樹脂組成物を主材とし
   てなるプラスチック加工成形機用洗浄剤。