JPH0295903A - 重荷重用空気入りタイヤ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［発明の目的］ （産業上の利用分野） 本発明は重荷重用空気入りタイヤの改良に関し、さらに
詳しくは雪上および氷上走行性能を維持しつつ耐偏摩耗
特性を改善した重荷重用空気入りタイヤに関するもので
ある。

（従来の技術） 近年、スパイク公害などの種々の問題から、スパイクを
有さない雪上および氷上走行用タイヤが開発され、とく
に乗用車向けとしてのスタッドレスタイヤ（オールウェ
ザ−タイヤとも称する）が急増している。

そして、これらのスタッドレスタイヤは、トレッドに形
成した特有のブロックパターンにより雪上および氷上走
行性能を改良したものが主流を占めている。

第８図（ａ）は従来のスタッドレスタイヤのブロックパ
ターンを示すトレッドの展開図であり、トレッドＴはタ
イヤの周方向に複数の周方向溝１．１′　１およびトレ
ッドＴの両端部から前記周方内溝１．１′　１と直交し
て延びる複数の横溝３によって複数のブロック２に分割
されており、さらに各ブロック２は負荷転勤時に互に接
触する程度の幅を有する複数の切込みＳをタイヤの回転
方向に平行に設けることにより、複数のサブブロックｂ
、　　　ｂ２、ｂ３、ｂ４、ｂ５に分割されている。

すなわち、上記従来のスタッドレスタイヤにおいては、
タイヤに駆動力と制動力からなる前後方向の力が作用し
た場合に、この前後方向と直角方向に設けた切込みＳに
より、第６図（ｂ）に示したように多数のエツジＥが生
じ、これらのエツジＥが硬質路面を把握することからな
るエツジ効果によって、雪上および氷上走行性能の改良
が図られており、その効果も認められて急速に普及しつ
つあるのである。

（発明が解決しようとする課題） このように、乗用車用スタッドレスタイヤによって確認
された効果を、小型トラックおよびトラック・バスなど
の重荷重用タイヤにそのまま適用しようとする開発が行
なわれているが、そのトレッド構造は第８図に示した乗
用車用スタッドレスタイヤの実質延長線上にあるもので
あった。　しかし、重荷重用タイヤは乗用車用タイヤと
異なり、タイヤの内圧および荷重が大きく、しかもトレ
ッドのブロックに作用する外力もきわめて大きいため、
接地面内においてブロックが一層変形しやすく、偏摩耗
の発生が顕著であるばかりか、とくに溝または切込みの
方向により、偏摩耗特性が大きく変化するという問題が
あった。

そして、とくに第８図（ａ）に示したような構造のブロ
ックパターンにおいては、比較的硬い路面を走行する場
合に、得てして半径方向へ向いている切込みの前後で摩
耗度合が異なることになるため、一般にヒールアンドト
ウ摩耗と称されるブロックが早期に凹凸表面を呈する傾
向を招くことになり、とくに氷上走行性能が低下すると
共に、偏摩耗によってタイヤの耐久寿命が著しく低下す
るという問題があった。

さらに重荷重用タイヤにおいては、車輪間距離が大きい
ために、前後方向の雪上および氷上走行性能ではそれほ
ど問題とはならないが、旋回時の横すべりが大きいとい
う不具合もあった。

そこで、本発明の課題は上述した従来の重荷重用空気入
りタイヤが有する問題点を解決することにある。

したがって本発明の目的は、雪上および氷上走行性能を
維持しつつ偏摩耗、特に比較的硬い路面での耐偏摩耗特
性を改善した重荷重用空気入りタイヤを提供することに
ある。

［発明の構成］ （課題を解決するための手段） すなわち本発明の重荷重用空気入りタイヤは、一対のサ
イドウオールと両サイドウオール間にまたがるトレッド
がトロイド状に連なり、これら各部分に亙って延びるラ
ジアルカーカスおよび該カーカスとトレッド間に配置さ
れたベルト層で補強し、また前記トレッドに軸方向に所
定間隔を置いて配置された少なくとも２本の周方向溝と
、一方のトレッド端から前記周方向溝と交差し、トレッ
ドの他端まで実質上連続して延びる多数の横溝と、前記
溝群によって区分される多数のブロックを備えたタイヤ
において、前記各ブロックの実質上すべてが、概ね周方
向に平行に延びる複数の切込みにより複数のサブブロッ
クに分割されていることを特徴とする。

（作　用） 本発明の重荷重用空気入りタイヤは、トレッドのブロッ
クパターンを構成するブロックの実質上すべてを、周方
向と平行に延びる複数の切込みにより複数のサブブロッ
クに分割したため、周方向の前後におけるヒールアンド
トウ摩耗が効果的に改善され、ブロック表面全体への凹
凸発生が大幅に減少する。

その結果、切込みによるエツジ効果が理想的に持続して
偏摩耗が生じにくくなり、特に氷上などの硬い路面を旋
回する際の横すべりが解消し、雪上および氷上走行性能
を維持することができる。

したがって、本発明の重荷重用空気入りタイヤは、耐偏
摩耗特性を大幅に改善することにより、従来のタイヤに
みられた偏摩耗に基く雪上および氷上走行性能の低下を
有効に改善したものであり、特に小型トラック及びトラ
ック・バスなどの重荷重用タイヤとして有用である。

（実施例） 以下、図面にしたがって本発明の重荷重用空気入りタイ
ヤの実施例について、詳細に説明する。

第１図は本発明の重荷重用空気入りタイヤの第１実施例
を示すトレッド部の展開図、第２図は第２実施例を示す
トレッド部の展開図、第３図は第３実施例を示すトレッ
ドにおけるブロックの部分拡大図、第４図は第４実施例
を示すトレッドにおけるブロックの部分拡大図、第５図
は第５実施例を示すトレッドにおけるブロックの部分拡
大図である。

なお、第１図および第２図においてはトレッド以外の部
分の図示は省略しているが、ラジアルカーカスおよびベ
ルト層など図示以外の部分は周知の構造である。

第１図に示した第１実施例において、本発明の重荷重用
空気入りタイヤのタイヤのトレッドＴは、軸方向に間隔
を置いて配置され周方向に延びる一対の周方向溝１．１
およびこれらの周方向溝１．１間の軸方向間隔を実質上
三等分し、それらと平行に延びる中央周方向溝１″によ
り、軸方向にほぼ等間隔に４分割されている。

また、一方のトレッド端ｅから前記周方向溝１．１及び
中央周方向溝１′と交差し、トレ・ソドの他端ｅ′まで
連続して延びる多数の横溝３を設けることによって、ト
レッドＴは多数のブロック２に区分されている。

さらに、各ブロックのすべては概ね周方向と平行に延び
る複数の切込みＳによって、複数のサブブロックＣ＋　
　ｃ２、ｃ３、ｃ４に分割されている。

ここで、トレッドＴは通常比較的硬質のゴムから形成さ
れるが、場合によってはより軟質のゴムまたは発泡ゴム
をその少なくとも一部に使用することができる。　周方
向溝１．１および中央周方向溝１′は周方向に平行な直
線状であってもよ（九が、図示したような折れ線状（変
形クラレグ状）が望ましく０、それらの溝幅および深さ
は溝群の中で最も広くかつ深く形成される。

横溝３はトレッド端ｅ、ｅ−のやや溝幅の広いショルダ
ー横溝３′から、センターの横溝３へと連通しており、
周方向に対する間隔がほぼ等しくなるように配置されて
いる。

また、横溝３も図示したような折れ線状（変形フラング
状）が望ましく、その折り幅は周方向溝１．１′　１よ
りも大きく形成される。

横溝３の溝幅は周方向溝１．１′　１と同等であるが、
図示したように溝の流れ途中およびトレッド端近辺（シ
ョルダ一部）に溝幅拡大部分３′を設けることができる
。

横溝３の深さは周方向溝１．１′　１と同等またはそれ
らよりも若干浅めであるが、二つの周方向溝の中央部お
よび／または周方向溝１．１とトレッド端ｅＳｅ−との
中央部に溝底が隆起した浅い部分を設けることも可能で
ある。

切込みＳは図面では中央周方向溝１′と一対の周方向溝
１．１との間に位置する２列のブロック列には直線状に
３本、また、一対の周方向溝１．１とトレッド端ｅ、ｅ
−との間に位置する２列のブロック列には直線状に４本
が夫々周方向と平行に設けられているが、これらの本数
は用途によって任意に変更可能である。

切込みＳの幅は０．５〜１．２ｍｍの範囲が好ましく、
これによりブロック全体の剛性を望ましく保つと同時に
、接地性能を改良し、良好なエツジ効果を発揮する。

また、切込みＳの深さは周方向溝１．１′１の深さの２
０〜９０％、とくに６０〜８５％の範囲が好適である。

なお、切込みＳの深さはすべてを同一とすること以外に
、中央寄りブロックの切込み深さに比し、両側ブロック
の切込み深さを大きくまたは小さくすること、同一ブロ
ック内で軸方向に向かって深く、次に浅くというように
交互に変化を持たせること、および切込みの長手方向の
深さに変化を持たせることなどの態様にすることができ
る。

さらに、切込みＳの深さ方向への延びは、ブロック外表
面（接地面）に対し法線方向以外に、回転軸と直角また
は軸方向内側へ若干傾斜角を与えるようにすることも可
能である。

このように、切込みＳを各ブロック２に対して周方向と
平行に設けることにより、周方向の前後におけるヒール
アンドトウ摩耗によるブロック表面の凹凸発生を防止し
て、偏摩耗が生じにくくなり、そのため同時に雪上およ
び氷上走行性能を長期にわたって維持することができる
。

次に、第２図に示した第２実施例は、切込みＳをジグザ
グ状に形成した点が上述した第１実施例と参口達してい
る。

このようなジグザグ状の切込みＳによっても、上記第１
実施例と同様な効果を得ることができる。

なお、切込みＳの形状は、その他にも波状、稲妻状およ
びくの字状などであってもよいが、それらの平均長手方
向の向きは、概ねタイヤの周方向に指向していることが
重要である。

また、切込みＳの平均長手方向の向きは、周方向に対し
０度が最適であるが、３０度以下であれば許容できる。

また、第３図に示した第３実施例は、外側ブロック２ａ
と、中央ブロック２ｂにおいて、特に外側ブロック２ａ
に対する切込みＳの相互間隔をトレッド端ｅに向かって
漸次小さくした点が上述した第１および第２実施例と相
違している。

さらに、第４図に示した第４実施例は、各ブロック２に
対する切込みＳの端部を相互に寸断した点が上述した第
１、第２および第３実施例と相違している。

さらにまた、第５図に示した第５実施例は、各ブロック
２に対する切込みＳの途中を中断した点が上述した第１
、第２、第３および第４実施例と相違している。

さらに、第６図に示した第６実施例は、各ブロック２に
対する切込みＳの両端部をそれぞれ寸断した点が上述し
た各実施例と相違している。

さらにまた、第７図に示した第７実施例は、各ブロック
２に設けた切込み５間に概ね径方向のサイプＱを配置し
た点が上述した各実施例と相違している。この径方向の
サイプＱの巾や深さなどの範囲は上述した周方向のサイ
プＳと同等に形成することが好ましい。

これら第３〜第７実施例の態様においても、上記第１お
よび第２実施例と同等の効果を得ることができる。

次に、試験例により本発明の重荷重用空気入りタイヤの
構成および効果についてさらに詳細に説明する。

（試験例） タイヤサイズニア、００Ｒ１６１２ＰＲＬＴ。

使用リム：５．５０Ｆ１使用空気圧：６．Ｏｋｇ／Ｃ−
のラジアルタイヤのトレッド部に対し、上述の第１図に
示したブロックパターンを形成し、このタイヤについて
の評価を行なった。

なお、タイヤのラジアルカーカスおよびベルト層などの
他の構造および製造条件は従来タイヤに準じたため、詳
細は省略する。

すなわち、第１図においてトレッドの幅：１３５ｍｍ５
周方向溝１．１の溝幅：８．０＋ｎｎ、深さ：１４．６
　ｍ＋＊、中央周方向溝１′の溝幅：８．Ｏｍｍ、深さ
：１４．６ｍｍ、横溝３の溝幅ニア、Ｏ＋＋ｎ（ショル
ダー副溝３′の溝幅：　１２．　０ｎｏｓ）　、深さ：
１０．０ｍｍとしてブロックパターンを形成した。

また、各ブロック２には、溝幅：０．５ｍ＋ｓ、深さ：
１０．Ｏｍ＋＊の切込みＳを周方向と平行かつ等間隔に
３本設けることにより、本発明タイヤを製造した。

一方、比較のために、各ブロックに対する切込みＳを、
第８図に示したようにタイヤの軸方向と平行に４本設け
ることにより、従来タイヤを製造した。

これら２種類のタイヤについて、下記条件の実車フィー
リングテストにより、雪上走行性能、氷上走行性能およ
び偏摩耗の評価を行なった結果を次表に示す。

なお、次表はすべて従来タイヤを１００とした時の指数
評価で示してあり、指数が大きいほど良好な結果を示す
。

雪上走行性能 供試車輌：小型トラック、３トン車 路　　面：冬期北海道での圧雪路回 速　　　度：２０〜６０ｋｍ／ｈ 評価方法ニブレーキ性能、登板性能、総合フィーリング
性能 氷上走行性能 供試車輌：小型トラック、３トン車 路　　面：冬期北海道での凍結路回 速　　　度：　２０に而／ｈ 評価方法ニブレーキ性能 偏摩耗 供試車輌：小型トラック、３トン車 路　　面：関東地区、ＤＲＹ、ＷＥＴ路面（積雪なし） 速　　　度＝　２０〜１００ｋＩＩｌ／ｈ（高速走行あ
り） 評価方法：摩耗外観比較（ラグや段差で確認）（以下本
頁余白） 表 以上の結果から、本発明の重荷重用空気入りタイヤは、
雪上走行性能および氷上走行性能を改善しっつ耐偏摩耗
性能を大幅に改善できることが明らかである。

［発明の効果］ 以上、詳細に説明したように、本発明の重荷重用空気入
りタイヤは、トレッドのブロックパターンを構成するブ
ロックの実質上すべてを、周方向と平行に延びる複数の
切込みにより複数のサブブロックに分割したため、周方
向の前後におけるヒールアンドトウ摩耗が効果的に改善
され、ブロック表面全体への凹凸発生がきわめて減少す
る。

その結果、切込みによるエツジ効果が理想的に持続して
偏摩耗を生じにくくなり、特に氷上などの硬い路面を旋
回する際の横すべりが解消し、雪上および氷上走行性能
を維持することができる。

したがって、本発明の重荷重用空気入りタイヤは、耐偏
摩耗特性を大幅に改善することにより、従来のタイヤに
みられた偏摩耗に基く雪上および氷上走行性能の低下を
有効に改善したものであり、特に小型トラック及びトラ
ック・バスなどの重荷重用タイヤとして有用である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の重荷重用空気入りタイヤの第１実施例
を示すトレッド部の展開図、第２図は第２実施例を示す
トレッド部の展開図、第３図は第３実施例を示すトレッ
ドにおけるブロックの部分拡大図、第４図は第４実施例
を示すトレッドにおけるブロックの部分拡大図、第５図
は第５実施例を示すトレッドにおけるブロックの部分拡
大図、第６図は第６実施例を示すトレッドにおけるブロ
ックの部分拡大図、第７図は第７実施例を示すトレッド
におけるブロックの部分拡大図、第８図（ａ）は従来の
スタッドレスタイヤのブロックパターンを示すトレッド
の展開図、第８図（ｂ）は第８図（ａ）におけるＡ−Ａ
−線断面説明図である。 Ｔ・・・・・・・・・トレッド １．１・・・周方向溝 ・・・・・・中央周方向溝 ２・・・・・・・・・ブロワ ク ３・・・・・・・・・横溝 ・・・ブロック端 ・・・・・・・・・切込み

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 一対のサイドウォールと両サイドウォール間にまたがる
   トレッドがトロイド状に連なり、これら各部分に亙って
   延びるラジアルカーカスおよび該カーカスとトレッド間
   に配置されたベルト層で補強し、また前記トレッドに軸
   方向に所定間隔を置いて配置された少なくとも２本の周
   方向溝と、一方のトレッド端から前記周方向溝と交差し
   、トレッドの他端まで実質上連続して延びる多数の横溝
   と、前記溝群によって区分される多数のブロックを備え
   たタイヤにおいて、 前記各ブロックの実質上すべてが、概ね周方向に平行に
   延びる複数の切込みにより複数のサブブロックに分割さ
   れていることを特徴とする重荷重用空気入りタイヤ。