JPH0293041A - 高制振鋼およびその鋼を用いた制振軸受 - Google Patents

高制振鋼およびその鋼を用いた制振軸受

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JPH0293041A
JPH0293041A JP24316588A JP24316588A JPH0293041A JP H0293041 A JPH0293041 A JP H0293041A JP 24316588 A JP24316588 A JP 24316588A JP 24316588 A JP24316588 A JP 24316588A JP H0293041 A JPH0293041 A JP H0293041A
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JP
Japan
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steel
bearing
vibration damping
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high damping
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JP24316588A
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English (en)
Inventor
Masamichi Shibata
正道 柴田
Yasuo Asai
康夫 浅井
Shigehiro Wakikado
脇門 恵洋
Yoshihiro Nakajima
中嶋 義弘
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Koyo Seiko Co Ltd
Aichi Steel Corp
Original Assignee
Koyo Seiko Co Ltd
Aichi Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 この発明は、高い制振性が要求される機械装置、機械部
品に用いられる高硬度でかつ高制振性を有する鋼および
その鋼を用いた制振軸受に関する。
従来の技術とその問題点 一般に、金属材料のもつ制振性とその強度、硬さとは相
反する特性であることが知られている。このため、従来
公知の制振合金については、その強度がCu−A I−
N i合金の80 kgl / am 2を最大にいず
れも低く、構造用材料としては不向きである。また、耐
摩耗性も小さい。
昨今の機械装置においては、高性能化、高精度化と相俟
って、静粛性も品質評価の上で重要な要因となっており
、構造用材料としての制振材料の開発が望まれている。
また、この静粛性に対し、軸受での対応要請が強まって
いる。
ところで、たとえばJIS  5UJ2、浸炭鋼など通
常の軸受用鋼では制振性がなく、制振性を付与するため
に、軸受軌道輪・と取付部材との当接面に合成樹脂など
の弾性材料、軟質材料を装着することにより対応してい
る。しかし、このようにすれば、余分な材料が必要であ
り、装着時の作業が煩雑になる。また、1396 Cr
 %0.65%Cをベースとするマルテンサイト系ステ
ンレス鋼を制振軸受材料として用いる試みがあるが、制
振性の点で必ずしも満足できるものではない。
転がり軸受用鋼において、高い接触面圧の繰返しによる
剥離を抑えるため、通常必要な硬さはHRc58〜64
程度といわれているが、現状材料でこのような高硬度で
制振性を有する鋼は開発されていない。
この発明の目的は、上記の問題を解決し、高硬度であり
ながらかつ高い制振性を有する高制振鋼を得ることにあ
る。つまり、熱処理後の硬さがHRc60以上、制振性
として内部摩擦値が5UJ2の3倍以上を有する高硬度
、高制振性という両特性を有する鋼およびその鋼を用い
た制振軸受を提供することにある。
課題を解決するための手段 この発明による高制振鋼は、重量比にしてCr 5.C
1〜10.0%、C0,64〜0.80%、Sl O,
20〜0.90%を含有し、残部Fcと不可避不純物元
素からなるものである。
また、この発明による割振軸受は、内輪、外輪または転
動体の少なくともいずれかが、上記の高制振鋼よりなる
ものである。
次に、第1図を参照して、Cr5CおよびSlを上記の
範囲とした理由を説明する。第1図の各図は、C含有量
を一定としてSi含有量を変えたときのC「含有量と内
部摩擦値との関係を表わしている。また、第1図(a)
はC含有量0.64%、同図(b)はC含有量0.80
%、同図(e)はC含有m0.90%の場合をそれぞれ
表わしている。内部摩擦値は材料の制振性と関連を有し
、内部摩擦値が大きいと制振性が大きい。なお、第1図
には、内部摩擦値を現行の5UJ2を1として、これに
対する比(内部摩擦比)で表わしている。
Crは制振性向上に有効な元素であり、低炭素鋼におい
ては12〜13%で制振性が最も優れ、一般に13C「
ステンレス鋼が一部で制振材料として使用されている。
しかし、たとえばHRc60以上の高い硬度を必要とす
る構造用鋼などの高炭素鋼においては、制振性とCr含
有量との関係は明らかにされていなかった。この点に関
する本発明者らの研究の結果、第1図(a) l:示す
ように、C「含有ff15.0〜10゜0%で優れた制
振性を有することが認められた。
つまり、現行の軸受材料5UJ2の内部摩擦値に対し、
この成分範囲で3〜4倍の内部摩擦値を有し、Cr含有
量7.0〜8,0%で最大値をとる傾向にあった。この
内部摩擦値は、後述するSi  C含有量に依存するが
、SUJ 2の約3倍の内部摩擦値をもって制振性向上
の基準の目安とし、Cr含有量を5.0〜10.0%と
規定した。
低炭素鋼において、Slは制振性向上に有効な元素と考
えられている。しかし、本発明者らの研究結果では、高
炭素鋼の場合、Slは有害な元素であり、第1図(a)
に示すように、S1含有量の増加きともに5UJ2の場
合と比較した内部摩擦比は低下した。しかし、制振性向
上の基準にもとづいて判断した場合、最大0.90%ま
で添加可能であることがわかった。つまり、Si含有量
が0.90%以下であれば、制振性向上の基準を満足す
る。一般に、Slは製鋼時に脱酸剤として用いられる元
素でもあり、これらの効果を得るためには少なくとも0
.20%以上含有させる必要がある。したがって、Si
含有量の下限を0.20%とし、上限を0゜90%とす
る。
Cは制振性向上に有害な元素であり、第1図(a) 、
(b)および(c)に示すように、C含有量の増加とと
もに内部摩擦値は低下する。しかし、Cr含有量、S1
含有量の一定範囲内ではC含有量に適正限界があること
がわかった。つまり、C含有ff10.8096以下で
あれば、Cr含有量5.0〜10.0%、Sl含有量0
.90%以下の範囲内で内部摩擦値はSUJ 2の3倍
以上であり、制振性向上の基準を満足する。ただ、C含
有量が0.64%以下では焼入れ、焼戻し処理によって
HRc60以上という高い硬度の確保が困難である。し
たがって、C含有量の下限を0.64%、上限を0.8
0%と規定した。
なお、本発明においては、上記のCr、C。
Slの他に本発明の制振性を阻害しない範囲内でMn 
0.20〜1.00%、CuSN1、MOをそれぞれ0
.50%以下含有させることもできる。
発明の作用および効果 この発明による高制振鋼は、重量比でCr 5゜0〜1
0.0%、C0,64〜0.80%、810.20〜0
.90%を含有し、残部Feと不可避不純物元素からな
るものであるから、上述のように、HRc 60以上と
いう高硬度の高炭素鋼でありながら、制振性はSUJ 
2の内部摩擦値に比べ3倍以上という高制振性を兼備え
る効果を奏する。
この発明による制振軸受は、内輪、外輪または転動体の
少なくともいずれかが、上記の高制振鋼よりなるもので
あるから、制振性が高く、硬度もHRc60以上であり
、転がり寿命においてもSUJ 2と同等である。
実  施  例 次に、上記効果を実証するため、この発明の詳細な説明
する。
まず、表1は、本発明に供試した鋼の化学成分を示す。
6鋼を2を溶解炉を用いて溶製したのち、2を鋼塊とし
、ついで熱間圧延により所定の寸法の棒鋼に加工した。
この棒鋼から内部摩擦試験用の幅10+am、厚さ1 
+amの試験片を作製し、熱処理後、自由端横振動法に
よって試験を行なった。なお、熱処理に際し、オーステ
ナイト化温度をCr含有量が4.6%鋼では970℃、
Cr含有量が11%鋼では1050℃とし、各供試鋼と
も20分保持後、油冷、深冷処理後、165℃で2時間
焼戻し処理を施した。
表2は、前記処理を施した供試鋼について内部摩擦比、
硬さを示す。
(以下余白) 発明j$llA、BS(1;i比較鋼り、ESF、Gi
:比べ、制振性向上の基準である内部摩擦値が5UJ2
の3倍以上、硬さHRc60以上のいずれをも満足し、
高硬度でかつ高制振性を有することがわかる。比較鋼り
については、内部摩擦比は3.2であり、制振性向上は
認められるものの、C含有量が0.57%であるため、
硬さはHRc57と硬さ基準を満足していない。さらに
、比較鋼Eでは、硬さがHRc61と基準を満足してい
るが、内部摩擦比が2.8と制振性向上の基準を満たし
ていない。また、比較鋼F、Gでは、硬さが60.61
と基準を満たしているが、内部摩擦比がいずれも2.7
と制振性向上の基準に達していない。
さらに、上記効果を実証するため、この発明鋼からなる
軸受での実施例について、次に説明する。
まず、表3に示すような4種類の鋼、すなわち鋼実施例
1、鋼実施例2ならびに、比較例として、現行の軸受用
鋼、すなわち鋼比較例1(SUJ2)、鋼比較例2 (
SAE5120)を準備した。
これらの鋼のうち、鋼比較例2においては、浸炭処理を
施した。浸炭処理にあたっては、930℃で4.5時間
浸炭後、820℃で20分間加熱し、その後、油冷、引
続き180℃で2時間焼戻しを行なった。
また、表4に示すような4種類の転がり軸受試料、すな
わち軸受実施例1.2および軸受比較例1.2を作った
(以下余白) 表3 そして、軸受実施例1、軸受実施例2および軸受比較例
1について、軸受外輪でのハンマリングによる振動音減
衰試験を行なった。試験結果を第2図に示す。同図にお
いて、横軸はハンマで外輪を打診した瞬間を0とした時
間、縦軸は振動音レベル表わしている。また、第3図に
示すように振動レベルが最大値(A)の半分(A/2)
に減衰するまでの時間(T)を比較した結果を表5に示
す。
表4 表  5 これらの結果より、軸受実施例1および軸受実施例2が
軸受比較例1に比べて制振性が良いことがわかる。すな
わち、第2図において、軸受実施例1および軸受実施例
2の振動音レベルはいずれも軸受比較例1のそれより小
さい。また、表3において、軸受実施例1および軸受実
施例2の減衰に要する時間はいずれも軸受比較例1のそ
れより小さい。
また、軸受実施例1、軸受実施例2および軸受比較例2
について、回転試験による振動減衰を調べた。振動減衰
は、回転軸のハンマリングによる加振入力と、ハウジン
グに取付けたピックアップからの出力比(伝達関数)か
ら求めた。
試験条件は、予圧2− 5 kgr−CIls回転数1
100Qrpである。試験結果を第4図に示す。同図(
a)は軸受実施例1と軸受比較例2の比較結果、同図(
b)は軸受実施例2と軸受比較例2の比較結果を示す。
これらの結果より、軸受実施例1および軸受実施例2が
軸受比較例2に比べて制振性が良いことがわかる。すな
わち、第4図(a)において、軸受実施例1は、軸受比
較例2に比べて、2〜3kHzおよび4〜5kHzの範
囲で最大5dB程度減衰効果が優れている。また、第4
図(b)において、軸受実施例2は、軸受比較例2に比
べて、2〜3kHzの範囲で最大5 dB程度減衰効果
が優れている。
【図面の簡単な説明】
第1図はC含有量を一定としてS1含有量を変えたとき
のCr含有量と内部摩擦値との関係を表わすグラフ、第
2図はハンマリングによる振動音減衰試験の結果を示す
グラフ、第3図は上記試験において振動音レベルが最大
値の半分に減衰するまでの時間を説明するグラフ、第4
図は回転試験による振動減衰を示すグラフである。 以  上 特許出願人  光洋精工株式会社 同    愛知製鋼株式会社

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)重量比にしてCr5.0〜10.0%、C0.6
    4〜0.80%、Si0.20〜0.90%を含有し、
    残部Feと不可避不純物元素からなる高制振鋼。
  2. (2)内輪、外輪または転動体の少なくともいずれかが
    、請求項(1)の高制振鋼よりなる制振軸受。
JP24316588A 1988-09-28 1988-09-28 高制振鋼およびその鋼を用いた制振軸受 Pending JPH0293041A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0492545U (ja) * 1990-12-28 1992-08-12
US5403545A (en) * 1990-05-23 1995-04-04 Aichi Steel Works, Ltd. Bearing steel

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