JPH029254B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は全面層流型クリーンルームの天井吊設
フイルターシステムに於いて、フイルターフレー
ムを構成するフレーム枠材と、照明器具を取付け
る照明器具取付枠材の障害物を通してクリーンル
ームに清浄空気を流す装置に関するものである。

（従来の技術） 半導体の技術の進歩に伴いその製造に必要であ
るクリーンルームの清浄度も要求がかなり厳しく
なつてきており、フイルター自体の効率アツプも
さることながら、フイルター取付後のリーク防止
等かなり精密になつてきており、部屋全体のクリ
ーン度アツプの条件として一定面積の中でフイル
ターの占める割合（フイルター有効率）が如何に
多く取れるかが問題となり、現在ではそのフイル
ター有効率は80〜86％を占めるようになつた。

すなわち、従来の全面層流型クリーンルームの
天井吊設フイルターシステムは第５図、第６図に
示すように、中空方形型材により形成されたフレ
ーム枠材３１と照明器具取付枠材３２とを夫々フ
イルター３３より稍小さい方形空隙部３４を設け
て接合固定して形成したフイルターフレーム３５
を、クリーンルームの周壁３６にほぼ接するよう
にして天井に吊設し、照明器具取付枠材３２の下
面に照明器具３７を固設すると共に、フイルター
フレーム３５の各方形空隙部３４上にフイルター
３３が載置固定されている。

（発明が解決しようとする問題点） しかしながら、上記従来の天井吊設フイルター
システムには、フイルターフレーム３５を構成す
るフレーム枠材３１及び照明器具取付枠材３２が
機能上必要であり、そのため100％のフイルター
有効率はあり得ず、また照度の関係、照明器具の
形状等で制限があり、前記有効率以上にアツプす
ることができないという問題点があり、また第６
図のようにフイルターフレーム３５を構成するフ
レーム枠材３１及び照明器具取付枠材３２の直下
では空気が循環しないデツドスペース３８が生ず
るという問題点があつた。

（問題点を解決するための手段） 本発明は上記問題点に着目してなされたもの
で、フイルターフレームからも清浄空気が流れる
ようにしてフイルター有効率を高め、デツドスペ
ース部分を少なくして上記問題点を解決しようと
することを目的とする。

上記目的を達成するため、本発明は中空部１ａ
を有するフレーム枠材１と下面に開口部２を有す
る照明器具取付枠材３とを全面層流型フイルター
４を装置する方形空隙部５を設けて接合固定して
フイルターフレーム６を形成する一方、フレーム
枠材１の底板７に多数の小孔８を穿設し、更に照
明器具取付枠材３の開口部２に多数の小孔１０を
穿設した取付板１１を固定して中空部３ａを設
け、且該中空部３ａとフレーム枠材１の中空部１
ａとを夫々連通して、該各中空部１ａ，３ａを清
浄空気の流路とすると共に、取付板１１の上下面
に夫々安定器１２と照明器具１３を固着する一
方、清浄空気を送風する送風手段２３とフイルタ
ーフレーム６とを接続したことを特徴としてい
る。

（作用） 上記のように構成された本発明の作用は次の通
りである。

方形空隙部５上に装置されたフイルター４より
清浄空気がクリーンルーム内に流れ、それと同時
に送風手段２３からの清浄空気がフイルターフレ
ーム６の中空部１ａ，３ａを経て小孔８，１０を
通してクリーンルーム内に流れ、これによつてデ
ツドスペース部分が少なくなり、フイルター有効
率が高められる。

（実施例） 本発明の実施の一例を図に就いて詳細に説明す
るに、中空部１ａを有する方形型材により形成さ
れたフレーム枠材１と、下面側に開口部２を有す
る方形型材により形成された照明器具取付枠材３
とを夫々フイルター４より稍小さい方形空隙部５
を設けて接合固定してフイルターフレーム６を形
成する。そして、フイルターフレーム６を構成す
るフレーム枠材１の底板７の全面に亘つて多数の
小孔８を穿設し、且照明器具取付枠材３の開口部
２に対向して突設された鍔突条９に多数の小孔１
０を全面に亘り穿設した取付板１１を固定して中
空部３ａを設け、且照明器具取付枠材３の中空部
３ａとフレーム枠材１の中空部１ａとを夫々連通
させて、該各中空部１ａ，３ａとを清浄空気の流
路とすると共に、該取付板１１の上下面に夫々安
定器１２と照明器具１３とを固定する。

そして、一側面に開口部１４を有するケーシン
グ１５内に送風機１６を設置し、且該送風機１６
と仕切板１７に設けられた通気口１８とを連結す
べくキヤンバス１９を接続固定し、更に通気口１
８前方に適宜間隔を置いてフイルター取付板２０
を固設して、該フイルター取付板２０にフイルタ
ー２１を取付け、且該フイルター２１の前方のケ
ーシング１４の他側面に送風口２２を穿設して送
風手段２３を形成し、且該送風手段２３の送風口
２２とフイルターフレーム６の一端面とをダクト
２４を介して接続して形成されていて、送風機１
６よりフイルター２１を通してフイルターフレー
ム６に送風され清浄空気は、フイルターフレーム
６の小孔８，１０を経てクリーンルーム内に送気
される。

（発明の効果） 本発明は上述のようであるから、フイルターの
他に従来清浄空気送風機能を有しないフイルター
フレーム部分から送風手段により清浄空気をクリ
ーンルーム内に送気することができ、これにより
従来フイルターフレームの下方部分は空気が循環
しないデツドスペースと考えられていたものが、
本発明により空気の循環可能となり、フイルター
有効率が高くなるのである。

【図面の簡単な説明】

図は本発明の実施の一例を示すものにして、第
１図は天井吊設フイルターシステムの平面図、第
２図は第１図Ａ−Ａ線拡大断面図、第３図は第１
図Ｂ−Ｂ線拡大断面図、第４図は送風手段の一部
切欠拡大斜視図、第５図は従来の天井吊設フイル
ターシステムの底面図、第６図は同縦断面図であ
る。 図中、１はフレーム枠材、１ａは中空部、２は
開口部、３は照明器具取付枠、３ａは中空部、４
はフイルター、５は方形空隙部、６はフイルター
フレーム、７は底板、８は、１０は小孔、１１は
取付板、１２は安定器、１３は照明器具、２３は
送風手段である。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 中空部を有するフレーム枠材と下面に開口部
   を有する照明器具取付枠材とを全面層流型フイル
   ター装置用の方形空隙部を設けて接合固定してフ
   イルターフレームを形成する一方、フレーム枠材
   の底板に多数の小孔を穿設し、更に照明器具取付
   枠材の開口部に多数の小孔を穿設した取付板を固
   定して中空部を設け、且該中空部とフレーム枠材
   の中空部とを夫々連通して、該各中空部を清浄空
   気の流路とすると共に、取付板の上下面に夫々安
   定器と照明器具を固着する一方、清浄空気を送風
   する送風手段とフイルターフレームとを接続した
   ことを特徴とする全面層流型クリーンルームの天
   井吊設フイルターシステムに於けるフイルターフ
   レームから清浄空気を流す装置。