JPH028966B2 - - Google Patents

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JPH028966B2
JPH028966B2 JP20396081A JP20396081A JPH028966B2 JP H028966 B2 JPH028966 B2 JP H028966B2 JP 20396081 A JP20396081 A JP 20396081A JP 20396081 A JP20396081 A JP 20396081A JP H028966 B2 JPH028966 B2 JP H028966B2
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JP
Japan
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oxide film
tin
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tin oxide
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JP20396081A
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JPS58110427A (ja
Inventor
Iwakichi Sugyama
Yukihisa Takaoka
Seiji Endo
Hiroshi Suzuki
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Matsumoto Seiyaku Kogyo KK
Original Assignee
Matsumoto Seiyaku Kogyo KK
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  • Chemically Coating (AREA)
  • Surface Treatment Of Glass (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、室温付近又は、より穏和な加熱条件
下で透明な錫酸化膜を形成させる方法、特に特定
の構造の化合物で処理する方法に係るものであ
る。
ガラス、セラミツク、合成樹脂やその成形品等
の基体に透明錫酸化膜を形成させて電極や液晶表
示素子、エレクトロルミネツセンス材料にした
り、帯電防止処理等々、広汎な用途に供する事は
一般的に知られている。
これらの用途には、従来から錫酸化膜と共に酸
化インジウム膜も供されている。この酸化膜形成
には、スプレー法、CVD法、蒸着法、スパツタ
リング法等が採られている。蒸着法は、高真空下
で抵抗加熱や電子ビームで酸化物を加熱し、蒸発
させる方法となる為、設備が大型で、かつ、作業
がバツチ式になり、作業効率が悪く、被処理体の
形状、耐熱性等により著しく制限され、又、品質
も不均一になり易かつた。
錫塩化物や錫アルコキシドを用いる場合には、
処理が連続的に行なえ、量産性に優れているが、
夫々に難点があつた。たとえば塩化第二錫やアル
キル錫塩化物を用いる公知の方法では、これらの
化合物が発煙性を持ち、加水分解し易く熱分解温
度は高い、という欠点がある。従つて、処理時に
塗布面が不均一になり易く、又、より高い熱分解
温度にする必要があり、被処理材の形状材質が著
しく制限を受け、これらの条件に合うものでなけ
れば使用出来なかつた。又、加水分解或いは、熱
分解時に塩化水素や塩素系ガスを発生するので、
装置設備の腐蝕が激しく、実用上特別な保護が必
要とされた。
錫酸化膜形成の他の1つの公知の方法のSn
(OR)4(Rはアルキル基)で示される錫アルコキ
シドを用いる方法では、塩化第二錫や、アルキル
錫塩化物の場合に見られる様な著しい腐蝕性分解
物の発生は無く処理出来るが、加水分解膜形成時
に触媒、例えば、希硫酸を用いる方法が提案され
ている事(特開56−10466)から見ても判る如く、
その加水分解性は劣る為、無触媒処理は出来ず、
処理法や被処理体の材質、形状は同様に制限さ
れ、希望する任意の基材を処理すると言う事は出
来なかつた。この為、広汎な材質に適用出来る新
しい処理法の開発が強く要請されていた。
そこで、本発明者らは、加水分解又は、酸化分
解時に腐蝕性ガスの発生が無く、常温又は、比較
的低温で無触媒条件で処理する方法について鋭意
研究した結果、2価錫β−ジケトンキレート化合
物等で処理する方法が有効である事を見い出し
て、本発明に至つた。
かくて、本発明はSn(AA)2〔式中AAは置換又
は非置換β−ジケトン残基〕、Sn(AE)2〔式中AE
はアセト酢酸エステル〕、Sn(AN)2〔式中ANは
N,N−ジアルキルアミノアルコール〕で示され
る2価錫キレート化合物で、たとえばガラス、セ
ラミツク、合成樹脂フイルム等の基材を処理し、
加水分解又は熱分解により酸化膜を形成する錫酸
化膜の製造法を提供するものである。又本発明で
は前記処理に当つて必要に応じて2価錫キレート
とともに他の金属化合物も併用される。
本発明を詳しく説明すれば、錫有機化合物とし
ては、Sn−C結合を持つアルキル錫系化合物と、
Si−O−C結合を持つ錫アルコキシド、アシレー
ト、キレート系化合物が知られている。これらの
化合物での錫は主に、4価の状態であり、Sn
(OR)4、Sn(OOCR)4、R2Sn(OR)2
(C5H7O22Sn(OR)2等の化合物が使用されてい
る。錫には、4価錫の他に、低原子価の2価状態
の化合物が知られている。
他の金属と同様、2種以上の酸化状態を持つ化
合物が知られている時には、一般的に高酸化状態
の金属の化合物が安定である。錫の場合、4価錫
の性質は一般的に知られているが、低原子価の錫
化合物の性質はあまり知られていない。これは、
2価錫化合物の適切な合成法の開発が遅れていた
事も、その理由の1つである。しかし、本出願人
は、先に、各種2価錫化合物の製造法について研
究を行なつて、有効な方法を開発し特許を出願し
た(特願昭55−121659)。この方法で合成した2
価錫化合物の物性の研究をした結果、2価錫有機
化合物のうちで、アセチルアセトン、トリフロロ
アセチルアセトン、ヘキサフロロアセチルアセト
ン等で代表されるβ−ジケトンキレート類、アセ
ト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、アセト酢酸イ
ソプロピル等のβ−ケトエステルキレート類、
N,Nジメチルアミノエタノール、N,Nジエチ
ルアミノエタノール、N,Nジイソプロピルアミ
ノエタノール、N,Nジメチルアミノイソプロパ
ノール等のN,Nジアルキルアミノアルコールキ
レート類〔これらのフツ素置換体も同様に使用出
来る〕化合物自体の(1)蒸気圧が高い、(2)無水系で
は極めて安定である。(3)無触媒下で加水分解す
る。(4)熱分解温度が、比較的低いと言う酸化膜形
成表面処理に必要な特徴を持つ、と言う新規な知
見を得た。
この新規な知見に基づき、2価β−ジケトンキ
レート化合物による酸化錫膜製造法を検討した結
果、この方法は従来法に比して著しく有効である
事を認めた。
本発明の方法による処理は、Sn(AA)2(式中
AAは、置換又は非置換β−ジケトン)、Sn
(AE)2(式中AEは、β−ケトエステル)、Sn
(AN)2(式中ANは、N,Nジアルキルアミノア
ルコール)で示される化合物を、これらと反応し
ない実質的に無水の低沸点溶剤に、0.001wt%以
下では、酸化膜が薄くなりすぎ、又、50wt%以
上では濃度が高すぎて、化合物によつては、成膜
し難い場合があるので、0.001〜50wt%の濃度で
溶解し、スプレー、浸漬、ハケ塗り、遠心塗布等
の方法で処理して、成膜処理出来る。この場合、
特に希望するならば、50wt%以上の濃度、又は
無溶剤系で同様な処理を行なつて使用する事も出
来る。
使用出来る溶剤としては、例えば、メタノー
ル、エタノール、イソプロピルアルコール、n−
ブタノール、オクタノール等のアルコール類、ベ
ンゼン、ヘキサン、ケロセン、トルエン、キシレ
ン等の炭化水素類、酢酸メチル、酢酸エチル、酢
酸ブチル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル
等のエステル類、アセトン、メチルエチルケト
ン、メチルイソブチルケトン、アセチルアセトン
等のケトン類、エチルエーテル、ブチルエーテ
ル、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ジオ
キサン、フラン等のエーテル類、メチルアミン、
エチルアミン、ブチルアミン、ピリジン等のアミ
ン類等を1種、又は2種以上混合して使用出来
る。又、これを使用する時、ギ酸、酢酸、プロピ
オン酸、マレイン酸、フマル酸、アクリル酸、メ
タクリル酸等のカルボン酸を加えて処理する事も
出来る。
成膜処理は液状、噴霧状で処理する以外に、他
の方法でも処理出来る。例えば、常圧又は減圧下
で加熱して気化させるとか、乾燥空気、窒素ガス
等を該錫キレートに通じて気化させた雰囲気で、
基体を処理する蒸着法でも処理出来る。
スプレー、蒸着、浸漬やハケ塗り等の塗布方法
は、作業性、基体の形状や材質の種類等で適した
ものを選択する事が出来る。
処理された2価錫キレート化合物は、空気中の
湿気は基体表面に吸着されている水分で、触媒を
用いる事なく室温で加水分解され、基体表面に均
質で透明な錫酸化膜を形成する。
この錫酸化膜は、常温での風乾成膜処理から
350〜500℃又は、それ以上の加熱成膜処理を施し
て使用される。どの様な処理を行なうかは、期待
する物性と基体の耐熱性等で決められる。成膜処
理は、含酸素系で行なうと、2価〜4価の酸化状
態の錫酸化膜が出来、窒素、ヘリウム、アルゴン
等の非酸化系雰囲気で処理を行なうと、還元状態
の酸化膜が形成される。何れの処理条件にするか
は、温度条件同様に、酸化膜に対する期待物性で
通常選択される。期待する物性が基体の表面の耐
傷性処理等の場合には、酸化系で行なわれ、半導
体化処理では、還元系、又は、酸化系で比較的高
温で処理されて使用される事が多い。
又、本発明では2価錫キレート化合物とともに
他の金属化合物を併用することができる。例え
ば、アンチモン、ヒ素、ガリウム、インジウム、
鉛、タリウム、セレン、チルル、バナジウム等の
金属のキレート、アシレート、アルコキシド等を
併用して不活性雰囲気下に処理すると、特に、電
気特性、光学特性に優れた複合酸化膜が形成出来
る。
これらの錫酸化膜は、耐傷性処理、表面光沢付
与剤、帯電防止処理、半導体化処理、電極化処理
や、他の種々の用途に供する事が出来る。
以下に実施例をあげる。ここに部はいづれも重
量部を示す。
実施例 1 Sn(C5H7O22で示される2価錫アセチルアセ
トナート0.5部をトルエン99部、酢酸0.5部の混合
液に溶解して、無色透明な溶液を得た。
このトルエン溶液をポリエステルフイルムにバ
ーコーターで100μの厚さに塗布し、常温で乾燥
して得た無色透明な錫酸化膜はゴバン目テスト10
0/100で密着性が良好であり、表面電気抵抗は
108Ωで帯電防止性が優れていた。
実施例 2 実施例1で調製したトルエン溶液に硬質ガラス
板を浸漬し、10cm/minの引上げ速度で塗布し風
乾した。これを500℃の電気炉中で15分間処理し
て、無色透明錫酸化膜を得た。この酸化膜の表面
電気抵抗は10-1Ωであり、透明電極として適して
いた。
実施例 3 実施例1でトルエンの代りにイソプロピルアル
コールを用いて同様に溶液を調製し、この溶液で
450℃のガラスにスプレー塗布し、酸化膜を形成
した。
この処理ガラスの耐傷性を調べる為、スチール
ウールテストをした結果、耐傷性が良好であつ
た。
実施例 4 実施例1の溶液にバナジウムイソプロポキシド
0.5部を加えた溶液を調製した。
この溶液を450℃のガラス板に酸化物が50μの
厚さになる様に塗布して得た酸化膜は、暖色系酸
化膜で遮光性が良好であつた。又、この溶液にシ
リカ板を浸漬し、15cm/minの引上げ速度で浸漬
塗布し、これを30分風乾後500℃のN2の雰囲気中
で酸化した膜の表面電気抵抗は10-2Ωであり、電
気特性が良好であつた。又、バナジウムイソプロ
ポキシドの代わりにアンチモントリアルコキシ
ド、アセチルアセトネート砒素、アセチルアセト
ネートインジウムを用いた時も同様であつた。
実施例 5 実施例1に於いて、Sn(C5H7O22の代わりに
Sn(C5H7O32で示されるアセト酢酸メチル2価
錫キレートを用いて同様に形成させた錫酸化膜
は、ゴバン目テストで100/100で密着性良好であ
り、又、表面電気抵抗は108Ωで帯電防止性が優
れていた。
実施例 6 実施例1に於いて、Sn(C5H7O22の代わりに
Sn(C4H10NO)2で示されるN,Nジメチルアミノ
エタノールキレートを用いて同様にして形成させ
た錫酸化膜は、ゴバン目テストで100/100で密着
性は良好であり、又、表面電気抵抗は、108Ωで
帯電防止性が優れていた。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 Sn(AA)2〔式中AAは、置換又は、非置換β
    −ジケトン残基〕、Sn(AE)2〔式中AEは、アセト
    酢酸エステル〕、Sn(AN)2〔式中ANは、N,Nジ
    アルキルアミノアルコール〕で示される2価錫キ
    レート化合物で基材を処理し、加水分解又は、熱
    分解により酸化膜を形成させる錫酸化膜の製造
    法。 2 第1項に於いて、2価錫キレートと共に他の
    金属化合物を併用して、同様に処理する錫酸化膜
    製造法。
JP20396081A 1981-12-17 1981-12-17 透明錫酸化膜の製造法 Granted JPS58110427A (ja)

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DE3736686A1 (de) * 1987-10-29 1989-05-11 Fraunhofer Ges Forschung Verfahren zur herstellung von monodispersen keramischen pulvern
KR100954541B1 (ko) 2008-03-20 2010-04-23 한국화학연구원 신규의 주석 아미노알콕사이드 화합물 및 그 제조 방법
JP2023143691A (ja) * 2022-03-24 2023-10-06 パナソニックIpマネジメント株式会社 触媒層付酸化スズ積層膜およびその形成方法

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