JPH0288228A - 積層布帛 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、吸湿性および吸水性に優れると共に、吸水し
た水分の離脱性に優れた積層布帛に関するものである。

（従来の技術） セルロース繊維は吸水性に優れているから、タオル、雑
巾のように、水分のふきとり材等の分野では、セルロー
ス繊維が圧倒的に使用されてきた。

しかし、単位目付当りの吸水量には自ずと限界があるこ
とは否めない。例えば、女性が洗髪後に、髪の水分をよ
り速く取り除く為には、吸水性が大きく、かつ水分の離
脱性に優れたタオルが好適である。また、床や机の上に
水をこぼした際のふきとりにも、このようなふきとり材
が好適である。

厚地のセルロース繊維織物は吸水量が多いものの重く、
硬いため取入いに不便である上、水分の離脱性が良くな
いから、吸水した織物を絞って再使用した際の吸水性は
低い。

セルロースのスポンジは、軽くて吸水性に富むが、強度
が低いから薄地のものは使用を重ねるにつれて損傷し、
耐久性に乏しい、水分の離脱性が不充分であるなどの問
題がある。

毛細管現象を利用して、疎水性繊維に吸水性を付与した
り、疎水性繊維と吸水性繊維を組み合わせる等の試みも
あるが、吸水性は不十分である。

（発明が解決しようとする問題点） 本発明の目的は、単位目付当りの吸水量が極めて大きく
、かつ、水分の離脱性に優れ、−旦、吸水した後、絞っ
て再使用した場合の吸水性に優れた布帛を提供するにあ
る。

（問題点を解決するための手段） 本発明は、疎水性高分子化合物からなり、連通孔を有す
る多孔シートの両面に起毛されたセルロース繊維を主成
分とした布帛の起毛面を外側に配して構成された積層布
帛である。

本発明の布帛に水分が接触すると、一部はセルロース繊
維に吸水される。他の一部はセルロース繊維の布帛の間
隙を通過して、疎水性高分子化合物からなり連通孔を有
する多孔シート面に達する。

この水分は毛細管現象により、瞬時に、この多孔シート
の連通孔全面に拡散し、次々にセルロース繊維の布帛か
ら供給される水分を受は入れる。この現象は、セルロー
ス繊維の吸水と並行して進行する。この布帛の吸水が飽
和に達した場合、これを圧搾すれば、多孔シートは疎水
性高分子化合物からできている為、水分は容易に離脱し
、再び吸水の為の空間が形成される。

本発明の積層布帛の面が起毛されている場合には、水分
と接触した時、毛細管現象により、より速やかに布帛の
方へ水分を吸い上げる効果を奏する。

セルロース繊維としては、例えば木綿や麻などの天然繊
維、ビスコースレーヨンやキュプラレーヨン等の再生繊
維等が用いられる。

セルロース繊維を主体とした布帛としては、セルロース
繊維を５０重量％以上含む織物、編物、不織布が好まし
い。布帛の日付、組織は用途に応じて適宜設定すればよ
い。

本発明の多孔性シートは、疎水性高分子化合物からなり
、連通孔を有する。

疎水性高分子化合物として例えば、前述の疎水性繊維に
用いられる化合物の他、ポリウレタン、ポリ塩化ビニル
等が挙げられる。

このような多孔性シートは、貫通孔を有しておればよく
、例えば発泡法によって得られる他、液状添加剤を含有
するシートから添加剤を除去して得る方法等によって容
易に製造される。ポリウレタンの多孔シートは、比重が
小さく、柔軟であるから、特に好ましい。

布帛と多孔シートの接合法としては、いずれかの面に低
融点重合体の粉末を散布し、両者を重ねて加圧、加熱す
る方法が一般に用いられる。この他、縫合したり多孔シ
ートの表面を加熱・溶融せしめ、布帛を重ね合せて加圧
・冷却する方法も適宜、用いられる。

（実施例） 以下に、本発明を実施例により説明する。なお、実施例
に示す吸水性、拡散性は次の測定法によるものである。

く吸水性〉 ＪＩＳ　　Ｌ−１０１８Ｂ法に準する。

〈拡散性〉 ガラス板上にＯ，ｌ　ｃｃの水滴をのせ、その上から試
験片を重ね、３０秒後、試験片の水滴に接した面の濡部
の長径と短径の平均で表わす。

実施例 ２日ゲージ経編機の、フロントサイドに銅アンモニア法
レーヨン長繊維糸７５ｄ１５４ｆを、バックサイドにポ
リエステル長繊維糸３０ｄ／１２ｆを使用して構成した
サテン生地の、フロントサイドの糸を起毛した布帛を作
った。（セルロース繊維含有率６０％）そして、その布
帛の起毛していない面に、目付２０ｇ／　１、厚み２　
ｍｍの連通孔を有する多孔性ポリウレタンシートを、熱
融着法で貼り付け、次にもう一方のポリウレタン面に前
記トリコットサテン生地の起毛していない面を貼り合わ
せて、積層布帛を製造した。この積層布帛の吸水性・水
拡散性を第１表に示す。

第　　１　　表 上記、本発明の積層布帛を、洗髪後の頭髪をふき取るタ
オルとして使用したところ、タオルへの水分の吸水が速
く、かつ、タオル自体の放湿速度も、通常品である綿タ
オルに比べてより速いタオルが得られた。

（発明の効果） 本発明の積層布帛は、セルロース繊維の布帛と疎水性高
分子化合物からなる多孔シートとの組み合わせによって
構成されているから、単位目付当りの、吸水性及び水分
の離脱性に優れ、軽くて、可撓性に富む。

このような特性を利用して、タオル特に短時間に多量の
水分を吸水、及び離脱させる必要のある使い方をされる
タオル、例えば、スポーツ専用、女性の洗髪後のふきと
り専用に好適である。又同様の使い方をするふきん等に
も好適である。

特許出願人　　旭化成工業株式会社

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 疎水性高分子化合物からなり、連通孔を有する多孔シー
   トの両面に起毛されたセルロース繊維を主成分とした布
   帛の起毛面を外側に配して構成された積層布帛