JPH028573A - 弁装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、遠隔制ｊｎ又は自動制御が可能な弁装置に関
する。

〔従来の技術及びその課題〕

従来、この種の弁装置としては、電気信号により開度を
制御する電磁弁が一般的である。

電磁弁は、コイルと磁性可動子とを備え、コイルに通電
すると磁化した可動子が磁気吸引力により所定方向に引
き寄せられ、磁気吸引力と可動子を付勢するバネなどの
弾性力とが釣り合った位置まで移動し、可動子に連動す
る弁体の位置が変化するように構成されている。

したがって、電磁弁では、通電する電流の大きさを調整
することにより、開度を制御することができる。

しかしながら、従来のように電磁誘導を利用する電磁弁
は、構造が複雑であるばかりでなく、磁気を発生させる
コイルが不可欠であり、その分だけ装置が大型化すると
いう問題があった。

また、交流電流をコイルに与えるものでは、交流の位相
角によって応答性にバラツキが生じるので、厳密な制御
を行う場合には、位相を揃えるための特別の制ｆ１１回
路を設けなければならない。

一方、直流で作動する電磁弁では、電磁ノイズの発生が
避けられず、また逆起電力によって制御回路が破損する
のを防ぐために、サージ吸収回路などの保護回路を設け
る必要がある。

本発明は、上述の問題に鑑み、構造が簡単であり、開度
の制御を簡便に行い得る弁装置を提供することを目的と
している。

〔課題を解決するための手段〕

本発明は、上述の課題を解決するため、温度に応じて伸
縮する形状記憶合金からなるワイヤの一端を弁体に連結
し、前記ワイヤに通電する電流の大きさを調整すること
により前記弁体の位置を変化させて開度を制御すること
を特徴として構成される。

〔作　用〕

形状記憶合金からなるワイヤに通電すると、ワイヤはジ
ュール熱により発熱する。

ワイヤは、温度の上昇につれて記憶されている形状に変
形するよう伸長又は収縮する。

ワイヤの伸長（又は収縮）に従って、弁体は、弁体に加
えられている付勢力（バネなどの弾性部材、内部圧力、
弁体の自重などによる）と、ワイヤの張力とが釣り合う
位置まで、移動する。

したがって、ワイヤに通電する電流の大きさを調整する
ことにより、開度、即ち弁体と弁孔との相対位置関係が
制御できる。

〔実施例〕

以下、本発明の実施例を図面を参照しつつ説明する。

図面は本発明の実施例を示し、第１図は弁装置の正面断
面図であり、第２図は同じく弁装置の分解斜視図である
。

本実施例の弁装置は、ノーマルオープン型の可変絞り弁
として機能する。

弁装置の本体１は、硬質樹脂などの不導電性材料を成形
し加工したもので、弁室壁１ａ、流入口１４を形成した
竹の千秋の接続口１ｂ、及び調整ボルト６の支持部ＩＣ
が一体化されている。

弁室１５内には、圧縮バネ１３により付勢されたニード
ル状の弁体３が収納され、弁体３は弁孔１６を貫通する
形状記憶合金からなる単線状のワイヤ４によって調整ボ
ルト６と連係されている。

即ち、ワイヤ４の一端を溶着した止め金５ａは弁体３の
中央部の透孔に気密を保つように嵌入され、ワイヤ４の
他端を溶着した止め金５ｂは調整ボルト６に形成された
係止孔７に嵌め込まれている。

カバー２は、ワイヤ４の止め金５ｂを係止孔７に嵌め込
んだ後に取り付けられ、一方の端部を本体１の溝１８に
嵌め込み、他方の端部に結合リング１０を嵌めることに
より本体１に固定される。

なお、８は内部を気密に保つためのニトリルゴムなどか
らなるパツキンである。

調整ボルト６は、ノーマル時における開度の微調整を行
うために設けられている。つまり、調整ボルト６の外周
に刻まれた雄螺子は、支持部１ｃ及びカバー２の雌螺子
と螺合しており、端部の溝６ａにドライバなどの工具を
差し入れて回転させることにより、調整ボルト６は軸方
向に前進又は後進するので、ワイヤ４により連係されて
いる弁体３と弁座１７との間隙の大きさが変わる。

したがって、本体１の加工誤差やワイヤ４の寸法誤差な
どがあっても、ノーマル時における開度を設計値どおり
に設定することができる。

開度の微調整が完了するとナツト１９により結合リング
エ０を固定するとともに、振動などによる調整ボルト６
の回動を防止する。

次に以上のように構成された弁装置の動作を説明する。

まず、結合リング１０に固着された電極１１と弁座１７
の上方に設置された螺子電極９との間に可変電圧源２３
を接続しておく。

可変電圧源２３で印加する電圧が０のとき、つまりノー
マル時、流入口１４から流入した空気は、上述のように
ノーマル時の開度が設定されている弁孔１６を通り、弁
室壁１ａを覆うキャップ２０の排出口２１から大気中に
排気される。

しかし、排出される空気の量は、可変電圧源２３の調整
によって制御できる。

電極１１と螺子電極９との間に所定電圧を印加すると、
螺子電極９に当接し弁座１７を周回する座金１２、圧縮
バネ１３、弁体３、止め金５ａ、ワイヤ４、調整ボルト
６、結合リング１０及び電極１１からなる経路に電流が
流れる。

電流が流れるとジュール熱により電流経路の各部が発熱
するが、単位面積あたりの電流が大きいワイヤ４は他の
部分に比べて温度上昇が著しく、温度変化に敏感に呼応
して変形する。

本実施例のワイヤ４は温度の上昇により収縮する性質を
有するので、温度が高まるにつれて弁体３が圧縮バネ１
３に抗して調整ボルト側に引き寄せられ、弁体３と弁座
１７との距離が縮まって開度が次第に小さくなる。

ワイヤ４が、ある長さだけ収縮したところでジュール熱
による発熱と外部への放熱が均衡する温度になると収縮
が止まり、そのときの開度が保持される。

したがって電流の大きさを調整し発熱量を変化させるこ
とにより、弁体３の開度を制御′Ｂすることができる。

また、電流の大きさが一定、つまり発熱量が一定の状態
において、圧力の上昇などによって弁孔１６を流れる空
気の量が増加した場合には、ワイヤ４が冷却されて収縮
し弁体３によって開度が小さくなって空気の流量の増加
が抑えられ、その逆に圧力の低下などによって弁孔１６
を流れる空気の量が減少した場合には開度が大きくなっ
て空気の流量の低下が抑えられ、結局、流量が一定とな
るような自動調整機能を有している。

また、弁体３が弁孔１６を閉じるまでワイヤ４を収縮さ
せるように電流の大きさを調整し、該弁装置を開閉弁と
して用いることもできる。その場合には、電流の大きさ
を一定値又は最大値に設定した状態で弁体３によって弁
孔１６がちょうど閉じられるように、調整ボルト６によ
り調整すればよい。又は、止め金５ｂと係止孔７との間
に圧縮バネ１３より弾性力の大きい圧縮バネなどを挿入
し、弁体３が弁座１６に当接した後もワイヤ４の収縮が
進んでワイヤ４が張り過ぎてちぎれるのを防ぐようにし
てもよい。

上述の実施例によると、進退自在の調整ボルト６を設け
、一端を弁体３に連結したワイヤ４の他端を調整ボルト
６に連結したので、弁体３の位置の微調整を行うことが
できる。

上述の実施例においては、ワイヤ４として形状記憶合金
の単線を用いたが、これを鋼線との瑳り線とし、ノーマ
ル時においてバネ１３の弾性力に抗する張力を形状記憶
合金線と鋼線とで分担させることにより形状記憶合金線
の寿命を延ばすようにしてもよい。

上述の実施例においては、ワイヤ４として温度上昇に伴
って収縮する形状記憶合金を用いたが、これを温度上昇
に伴って伸長するものと交換するだけで、ノーマルクロ
ーズ型の弁装置を実現できる。また、弁体３のニードル
の先端を排出口２１の方向に向けることにより、ノーマ
ルクローズ型とすることもできる。

上述の実施例において、弁装置として、流量制御弁の一
種であるニードル状の弁体３を用いた絞り弁について説
明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、ス
プール型又はポペット型の弁体を用いた方向制御弁など
にも適用できる。

また、形状記憶合金からなるワイヤを連結した弁体を付
勢する付勢手段は、圧縮バネに限らず、弁装置の構造に
よって適宜変更できる０例えば差圧、又は弁体の自重な
どを用いることができ、又は、ワイヤ４と同様のワイヤ
を用いてダブル型とすることができる。その他、各部の
構造、形状、寸法、及び材質などは、種々変更すること
ができる。

〔発明の効果］ 本発明によると、弁体の位置を変化させるための機構が
ワイヤのみであるので、構造が簡単であり、弁装置の小
型化が容易となり、部品点数の低減によるコストダウン
が可能となる。

また、形状記憶合金からなるワイヤに直接に通電しジュ
ール熱により発熱させるので、制御信号に対する応答が
速く、制御電力のロスが少ない。

さらに、磁気作用を利用しないので、磁気の漏洩に対す
る配慮が不要となり、ノイズの影響を受は易いマイクロ
コンピュータなどの制御機器を近接させて配置すること
ができる。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の実施例を示し、第１図は弁装置の正面断
面図、第２図は弁装置の分解斜視図である。 ３・・・弁体、４・・・ワイヤ。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）温度に応じて伸縮する形状記憶合金からなるワイ
   ヤの一端を弁体に連結し、 前記ワイヤに通電する電流の大きさを調整することによ
   り前記弁体の位置を変化させて開度を制御するようにし
   てなる弁装置。