JPH028531B2 - - Google Patents
Info
- Publication number
- JPH028531B2 JPH028531B2 JP58203376A JP20337683A JPH028531B2 JP H028531 B2 JPH028531 B2 JP H028531B2 JP 58203376 A JP58203376 A JP 58203376A JP 20337683 A JP20337683 A JP 20337683A JP H028531 B2 JPH028531 B2 JP H028531B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- line
- phase
- zero
- current
- coil
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
- XEEYBQQBJWHFJM-UHFFFAOYSA-N Iron Chemical group [Fe] XEEYBQQBJWHFJM-UHFFFAOYSA-N 0.000 claims description 25
- 230000005540 biological transmission Effects 0.000 claims description 22
- 239000002131 composite material Substances 0.000 claims description 8
- 238000000034 method Methods 0.000 claims description 7
- 238000001514 detection method Methods 0.000 claims description 6
- 230000005674 electromagnetic induction Effects 0.000 claims 1
- 238000010586 diagram Methods 0.000 description 10
- 230000018199 S phase Effects 0.000 description 3
- 230000000694 effects Effects 0.000 description 2
- 229910001219 R-phase Inorganic materials 0.000 description 1
- 229910000831 Steel Inorganic materials 0.000 description 1
- 230000006698 induction Effects 0.000 description 1
- 238000009413 insulation Methods 0.000 description 1
- 238000000819 phase cycle Methods 0.000 description 1
- 230000001681 protective effect Effects 0.000 description 1
- 230000005855 radiation Effects 0.000 description 1
- 239000010959 steel Substances 0.000 description 1
Landscapes
- Testing Of Short-Circuits, Discontinuities, Leakage, Or Incorrect Line Connections (AREA)
- Transformers For Measuring Instruments (AREA)
- Emergency Protection Circuit Devices (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕
本発明は、電力系統、特に2回線送電線の零相
電流検出方法に関するものである。
電流検出方法に関するものである。
従来、電力系統に事故が発生した場合、一般に
変流器や零相変流器を用いて零相電流を検出して
いたが、これらの機器は計器用や保護継電器用と
して、必要最小限の個所にしか設けられていな
い。
変流器や零相変流器を用いて零相電流を検出して
いたが、これらの機器は計器用や保護継電器用と
して、必要最小限の個所にしか設けられていな
い。
本出願人は、送電線の途中で簡単に零相電流を
検出することを目的として、先に零相電流検出装
置の考案について出願した(実願昭56−119318
号、昭和56年8月11日出願)。
検出することを目的として、先に零相電流検出装
置の考案について出願した(実願昭56−119318
号、昭和56年8月11日出願)。
その要旨は、「磁路を形成するための細長い形
状の鉄心を、3相交流の送電線の各相電力線の加
圧電圧から充分安全な絶縁間隔を保つ送電線鉄塔
の塔内に、電力線に直角に配設し、前記鉄心には
送電線の各相電流の不平衡を検出するコイルを配
設したことを特徴とする零相電流検出装置」であ
る。
状の鉄心を、3相交流の送電線の各相電力線の加
圧電圧から充分安全な絶縁間隔を保つ送電線鉄塔
の塔内に、電力線に直角に配設し、前記鉄心には
送電線の各相電流の不平衡を検出するコイルを配
設したことを特徴とする零相電流検出装置」であ
る。
しかし、この装置は、送電線の場合、鉄心及び
コイルを鉄塔の中心線上に配設しているので、両
回線の同一方向の電流に対し、コイルの合成起電
力は、1号線電流による起電力と2号線電流によ
る起電力との差となり、検出装置の適用が、1号
線、2号線を放射状2回線として運用する場合の
零相電流の検出に限定されるという問題があつ
た。
コイルを鉄塔の中心線上に配設しているので、両
回線の同一方向の電流に対し、コイルの合成起電
力は、1号線電流による起電力と2号線電流によ
る起電力との差となり、検出装置の適用が、1号
線、2号線を放射状2回線として運用する場合の
零相電流の検出に限定されるという問題があつ
た。
本発明は、このような先の考案に対する改善を
施して、2組の鉄心及びコイルを鉄塔の中心線か
ら左右対称となるように配設することにより、各
回線の起電力の和をコイルの合成起電力に取り出
し、放射2回線のみならず、1号線、2号線を並
行2回線として運用する場合の零相電流の検出も
可能としたものである。
施して、2組の鉄心及びコイルを鉄塔の中心線か
ら左右対称となるように配設することにより、各
回線の起電力の和をコイルの合成起電力に取り出
し、放射2回線のみならず、1号線、2号線を並
行2回線として運用する場合の零相電流の検出も
可能としたものである。
以下、本発明について説明する。
第1−1図、第1−2図及び第1−3図は本発
明の原理を示す説明図であり、いずれも2回線装
柱の標準的な送電線鉄塔の例で、1組の鉄心に対
しコイル数2個を設けた場合を示す。図中A,
B,Cは1号線の3相交流A相、B相、C相の電
線、R,S,Tは2号線の3相交流R相、S相、
T相の電線で、は1号線を、は2号線を表
す。2回線の標準的な鉄塔では、一般に1号線と
2号線の電線配置は左右対称であり、第1−1図
は送電線路の長さの方向に見た正面図、第1−2
図は横から見た側面図である。
明の原理を示す説明図であり、いずれも2回線装
柱の標準的な送電線鉄塔の例で、1組の鉄心に対
しコイル数2個を設けた場合を示す。図中A,
B,Cは1号線の3相交流A相、B相、C相の電
線、R,S,Tは2号線の3相交流R相、S相、
T相の電線で、は1号線を、は2号線を表
す。2回線の標準的な鉄塔では、一般に1号線と
2号線の電線配置は左右対称であり、第1−1図
は送電線路の長さの方向に見た正面図、第1−2
図は横から見た側面図である。
鉄塔の中心線Zから見て1号線側を述べると、
D1はコイルp,qを巻いた細長い鉄心で、電線
A,B,Cより充分安全な絶縁間隔を保ち、且つ
コイルpの高さがA相に近く、次いでB相に近
く、C相からは最も遠くなるような位置に、また
コイルqの高さがC相に近く、次いでB相に近
く、A相からは最も遠くなるような位置にそれぞ
れ配置し、且つ電線A,B,Cと直角になるよう
に取り付ける。
D1はコイルp,qを巻いた細長い鉄心で、電線
A,B,Cより充分安全な絶縁間隔を保ち、且つ
コイルpの高さがA相に近く、次いでB相に近
く、C相からは最も遠くなるような位置に、また
コイルqの高さがC相に近く、次いでB相に近
く、A相からは最も遠くなるような位置にそれぞ
れ配置し、且つ電線A,B,Cと直角になるよう
に取り付ける。
次に、2号線側のD2はコイルu,vを巻いた
細長い鉄心で、電線R,S,Tに対し、1号線側
と同様にして取り付ける。
細長い鉄心で、電線R,S,Tに対し、1号線側
と同様にして取り付ける。
このようにして、1号線側のコイルp,qと2
号線側のコイルu,vの位置は、対応する上部部
のコイルp,uと下部のコイルq,vが鉄塔中心
線に対してそれぞれ左右対称になるように配置す
る。
号線側のコイルu,vの位置は、対応する上部部
のコイルp,uと下部のコイルq,vが鉄塔中心
線に対してそれぞれ左右対称になるように配置す
る。
コイルp,q,u,vは第1−3図に示すよう
に、各コイルに発生した起電力E〓p,E〓q,E〓u,E〓v
の合成値(E〓p+E〓q)−(E〓u+E〓v)が得られるよ
う
に接続する。(以下、E〓はベクトル量を、また図
中の黒丸印はコイルの極性を表す。) 説明の都合上、まず1回線課電の場合を述べ
る。
に、各コイルに発生した起電力E〓p,E〓q,E〓u,E〓v
の合成値(E〓p+E〓q)−(E〓u+E〓v)が得られるよ
う
に接続する。(以下、E〓はベクトル量を、また図
中の黒丸印はコイルの極性を表す。) 説明の都合上、まず1回線課電の場合を述べ
る。
いま、電線A,B,Cに3相交流電流が流れる
と、第1−1図のように、電流により各電線を中
心とした磁力線a,b,cが生じ、鉄心D1,D2
を磁路としてコイルp,q,u,vを貫通するの
で、コイルに電磁誘導起電力が発生する。
と、第1−1図のように、電流により各電線を中
心とした磁力線a,b,cが生じ、鉄心D1,D2
を磁路としてコイルp,q,u,vを貫通するの
で、コイルに電磁誘導起電力が発生する。
A相電流によりコイルp,q,u,vに生じる
起電力をE〓pa,E〓qa,E〓ua,E〓vaとし、B相電流
によりコイルp,q,u,vに生じる起電力を
E〓pb,E〓qb,E〓ub+E〓vbとし、C相電流によりコ
イルp,q,u,vに生じる起電力をE〓pc,E〓qc,
E〓uc,E〓vcとすると、合成起電力は、 A相分 E〓A=(E〓pa+E〓qa)−(E〓ua+E〓va) B相分 E〓B=(E〓pb+E〓qb)−(E〓ub+E〓vb) C相分 E〓C=(E〓pc+E〓qc)−(E〓uc+E〓vc) となり、各コイルに発生した起電力E〓p,E〓q,
E〓u,E〓vをこれらの成分で表すと、 pコイル E〓p=E〓pa+E〓pb+E〓pc qコイル E〓q=E〓qa+E〓qb+E〓qc uコイル E〓u=E〓ua+E〓ub+E〓uc vコイル E〓v=E〓va+E〓vb+E〓vc である。起電力は、電線の電流が大きい程大とな
る。また、コイルと電線との距離が近い程大とな
るほか、磁軸、即ち鉄心の長手方向にコイルを貫
く線と、電線とコイルを結ぶ線とのなす角が直角
に近付く程大となるなど、電線に対するコイルの
位置によつて変わる。このほか、鉄心の長さ、断
面積、コイルの巻数など磁気的定数により変わ
る。これらコイルと電線の位置及び磁気的定数を
調整して、3相交流が平衡しているとき、換言す
れば各相の電流値が等しく、位相が120゜ずつずれ
ている平常時の送電状態で、総合合成起電力E〓A
+E〓B+E〓Cの値が零又は微少になるようにする。
即ちE〓A+E〓B+E〓C≒0とする。
起電力をE〓pa,E〓qa,E〓ua,E〓vaとし、B相電流
によりコイルp,q,u,vに生じる起電力を
E〓pb,E〓qb,E〓ub+E〓vbとし、C相電流によりコ
イルp,q,u,vに生じる起電力をE〓pc,E〓qc,
E〓uc,E〓vcとすると、合成起電力は、 A相分 E〓A=(E〓pa+E〓qa)−(E〓ua+E〓va) B相分 E〓B=(E〓pb+E〓qb)−(E〓ub+E〓vb) C相分 E〓C=(E〓pc+E〓qc)−(E〓uc+E〓vc) となり、各コイルに発生した起電力E〓p,E〓q,
E〓u,E〓vをこれらの成分で表すと、 pコイル E〓p=E〓pa+E〓pb+E〓pc qコイル E〓q=E〓qa+E〓qb+E〓qc uコイル E〓u=E〓ua+E〓ub+E〓uc vコイル E〓v=E〓va+E〓vb+E〓vc である。起電力は、電線の電流が大きい程大とな
る。また、コイルと電線との距離が近い程大とな
るほか、磁軸、即ち鉄心の長手方向にコイルを貫
く線と、電線とコイルを結ぶ線とのなす角が直角
に近付く程大となるなど、電線に対するコイルの
位置によつて変わる。このほか、鉄心の長さ、断
面積、コイルの巻数など磁気的定数により変わ
る。これらコイルと電線の位置及び磁気的定数を
調整して、3相交流が平衡しているとき、換言す
れば各相の電流値が等しく、位相が120゜ずつずれ
ている平常時の送電状態で、総合合成起電力E〓A
+E〓B+E〓Cの値が零又は微少になるようにする。
即ちE〓A+E〓B+E〓C≒0とする。
ところで、E〓A+E〓B+E〓C=(E〓p−E〓u)+(E
〓q−
E〓v)であるから、E〓p−E〓u=E〓1、E〓q−E〓v=E
〓2と
おくと、E〓A+E〓B+E〓C=0即ち、E〓1=−E〓2が成
立
するためには、第2図のベクトル図のように|
E〓1|=|E〓2|、|θ1|+|θ2|=180゜となれば
よ
い。この場合、θ1,θ2は電流のある相I〓を基準に
とつたときの、E〓1,E〓2のそれぞれの位相角であ
る。このことは、各相が平衡している時、E〓A+
E〓B+E〓C=0が成立するようにコイルp,q,u,
vを調整すれば、電力線各相の合成起電力E〓A,
E〓B,E〓Cが総合合成起電力(E〓p−E〓u)+(E〓q−
E〓v)、即ちコイルの出力電圧に対し、等しい影響
力をもつという条件を備えたことに他ならない。
〓q−
E〓v)であるから、E〓p−E〓u=E〓1、E〓q−E〓v=E
〓2と
おくと、E〓A+E〓B+E〓C=0即ち、E〓1=−E〓2が成
立
するためには、第2図のベクトル図のように|
E〓1|=|E〓2|、|θ1|+|θ2|=180゜となれば
よ
い。この場合、θ1,θ2は電流のある相I〓を基準に
とつたときの、E〓1,E〓2のそれぞれの位相角であ
る。このことは、各相が平衡している時、E〓A+
E〓B+E〓C=0が成立するようにコイルp,q,u,
vを調整すれば、電力線各相の合成起電力E〓A,
E〓B,E〓Cが総合合成起電力(E〓p−E〓u)+(E〓q−
E〓v)、即ちコイルの出力電圧に対し、等しい影響
力をもつという条件を備えたことに他ならない。
送電線に事故が起こり各相電流に不平衡が生じ
ると、E〓A,E〓B,E〓Cにも不平衡が生じ、送電線の
零相電流に比例した合成起電力が第1−3図の合
成回路の出力に出て、零相電流を検出することが
できる。
ると、E〓A,E〓B,E〓Cにも不平衡が生じ、送電線の
零相電流に比例した合成起電力が第1−3図の合
成回路の出力に出て、零相電流を検出することが
できる。
次に2回線課電の場合は、既述のように、電線
配置ならびに鉄心、コイルの配置とがいずれも左
右対称であるから、1号線のA相、B相、C相の
平衡した電流により、コイルp,q,u,vの総
合合成起電力E〓A+E〓B+E〓Cを零又は微少となるよ
うに調整すると、2号線のR相、S相、T相の平
衡した電流により、コイルp,q,u,vに誘起
される合成起電力R相分E〓R、S相分E〓S、T相分
E〓Tの総合合成起電力E〓R+E〓S+E〓Tも自動的に零又
は微少となり、2回線送電線の相順が同相配列、
異相配列のいずれを問わず、コイルp,q,u,
vの位置は、1号線又は2号線の各相電流から調
整した場合でも、1号線及び2号線の各相電流か
ら調整した場合でも、すべて同じとなる。
配置ならびに鉄心、コイルの配置とがいずれも左
右対称であるから、1号線のA相、B相、C相の
平衡した電流により、コイルp,q,u,vの総
合合成起電力E〓A+E〓B+E〓Cを零又は微少となるよ
うに調整すると、2号線のR相、S相、T相の平
衡した電流により、コイルp,q,u,vに誘起
される合成起電力R相分E〓R、S相分E〓S、T相分
E〓Tの総合合成起電力E〓R+E〓S+E〓Tも自動的に零又
は微少となり、2回線送電線の相順が同相配列、
異相配列のいずれを問わず、コイルp,q,u,
vの位置は、1号線又は2号線の各相電流から調
整した場合でも、1号線及び2号線の各相電流か
ら調整した場合でも、すべて同じとなる。
この場合、2号線に流れる電流の方向を1号線
に流れる電流の方向と同じにすれば、2号線の各
相電線を中心とした磁力線がコイルp,q,u,
vを貫通する向きは、1号線の電流による磁力線
が貫通する向きとは逆になるが、対応する上部の
コイルp,uと下部のコイルq,vとはそれぞれ
差接続するから、1号線、2号線の相順配列が例
えばA相とR相を対応相とすれば、1号線の合成
起電力E〓Aと2号線の合成起電力E〓Rの和は、A相
電流とR相電流との和に比例したものとなり、こ
のことは他の対応相についても同様となる。
に流れる電流の方向と同じにすれば、2号線の各
相電線を中心とした磁力線がコイルp,q,u,
vを貫通する向きは、1号線の電流による磁力線
が貫通する向きとは逆になるが、対応する上部の
コイルp,uと下部のコイルq,vとはそれぞれ
差接続するから、1号線、2号線の相順配列が例
えばA相とR相を対応相とすれば、1号線の合成
起電力E〓Aと2号線の合成起電力E〓Rの和は、A相
電流とR相電流との和に比例したものとなり、こ
のことは他の対応相についても同様となる。
第3図の放射状2回線の場合は、1号線、2号
線のいずれかに事故が起きると、送電端10の零
相電源から事故点に零相電流(矢印)が流れる
が、故障回線と健全回線とは相互に影響がないの
で、コイルp,q,u,vの出力電圧は前述の1
回線課電の場合と同じになる。同図中20,30
は受電端、Pは事故点、〇は遮断器の「入り」の
状態、は遮断器の「切り」の状態をそれぞれ示
している。
線のいずれかに事故が起きると、送電端10の零
相電源から事故点に零相電流(矢印)が流れる
が、故障回線と健全回線とは相互に影響がないの
で、コイルp,q,u,vの出力電圧は前述の1
回線課電の場合と同じになる。同図中20,30
は受電端、Pは事故点、〇は遮断器の「入り」の
状態、は遮断器の「切り」の状態をそれぞれ示
している。
第4図の並行2回線の場合は、送電端10の零
相電源から故障回線と健全回線とに零相電流が分
流し、事故点より零相電源側のように、両回線の
零相電流が同一方向になる区間に設置したコイル
p,q,u,vの出力は、1号線、2号線のそれ
ぞれの合成起電力の和として取り出せるから、零
相電流に比例した出力電圧を生じる。
相電源から故障回線と健全回線とに零相電流が分
流し、事故点より零相電源側のように、両回線の
零相電流が同一方向になる区間に設置したコイル
p,q,u,vの出力は、1号線、2号線のそれ
ぞれの合成起電力の和として取り出せるから、零
相電流に比例した出力電圧を生じる。
一方、事故点より負荷側のように、故障回線と
健全回線の零相電流が、その値は同一で方向が逆
となる区間では、コイルp,q,u,vの出力電
圧が零又は微少となる。同図中20は受電端、P
は事故点、〇は遮断器の「入り」の状態を示して
いる。
健全回線の零相電流が、その値は同一で方向が逆
となる区間では、コイルp,q,u,vの出力電
圧が零又は微少となる。同図中20は受電端、P
は事故点、〇は遮断器の「入り」の状態を示して
いる。
このように、送電線の運用形態が放射状2回線
あるいは並行2回線であつても、1号線、2号線
の零相電流の検出が可能となる。
あるいは並行2回線であつても、1号線、2号線
の零相電流の検出が可能となる。
以上は架空地線のない場合であるが、一般には
第5図にように架空地線Gがあり、電力線A相、
B相、C相及びR相、S相、T相からの誘導によ
り、架空地線には誘導電流が流れているが、送電
線に事故がない場合はその電流値は一般に僅少で
あつて、コイル出力電圧への影響は無視できる。
事故が起こつた場合は、地絡電流が架空地線に分
流して、その誘導起電力が前記E〓A,E〓B,E〓C,E〓R
,
E〓S,E〓Tの合成値に加わるので、場合によつては
零相電流の検出に支障を生じることになる。
第5図にように架空地線Gがあり、電力線A相、
B相、C相及びR相、S相、T相からの誘導によ
り、架空地線には誘導電流が流れているが、送電
線に事故がない場合はその電流値は一般に僅少で
あつて、コイル出力電圧への影響は無視できる。
事故が起こつた場合は、地絡電流が架空地線に分
流して、その誘導起電力が前記E〓A,E〓B,E〓C,E〓R
,
E〓S,E〓Tの合成値に加わるので、場合によつては
零相電流の検出に支障を生じることになる。
本発明では、同図の点線で示すように鉄心の長
手方向を架空地線の方向に向け、且つ両者間の角
度が直角になるようにしているので、架空地線の
電流により生じる磁力線はコイルを貫通しないよ
うになり、架空地線の電流の影響を受けずに送電
線の零相電流を検出することが可能である。
手方向を架空地線の方向に向け、且つ両者間の角
度が直角になるようにしているので、架空地線の
電流により生じる磁力線はコイルを貫通しないよ
うになり、架空地線の電流の影響を受けずに送電
線の零相電流を検出することが可能である。
鉄心は上記のように各相共通の一体構造とする
以外に、各相の間を別々に設ける方法も可能であ
る。また1組のに対しコイル数2個を設ける(以
下、この方式を2コイル方式という。)以外に、
それ以上の複数個のコイル数を設け、同等の零相
電流の検出を行なうなどの方法がある。これらの
適用例として、別々な1組の鉄心に対し各相毎の
コイル、即ち3個のコイルを設ける方法(以下、
3コイル方式という)を第6図に示す。
以外に、各相の間を別々に設ける方法も可能であ
る。また1組のに対しコイル数2個を設ける(以
下、この方式を2コイル方式という。)以外に、
それ以上の複数個のコイル数を設け、同等の零相
電流の検出を行なうなどの方法がある。これらの
適用例として、別々な1組の鉄心に対し各相毎の
コイル、即ち3個のコイルを設ける方法(以下、
3コイル方式という)を第6図に示す。
この場合、2組の鉄心D1,D2,D3,D4,D5,
D6及びコイルp,q,r,u,v,wは、各鉄
心の長手方向をそれぞれ架空地線Gの方向に向け
(同図の破線で示す)、且つ各相とほぼ同じ高さに
配置した上部のコイルp,u、中央のコイルq,
v及び下部のコイルr,wが、鉄塔中心線からそ
れぞれ左右対称となるように取り付ける。コイル
p,q,r,u,v,wは第7図のように、各コ
イルに発生した起電力E〓p,E〓q,E〓r,E〓u,E〓v,
E〓wの合成値(E〓p+E〓q+E〓r)−(E〓u+E〓v+E
〓w)
が得られるように接続する。
D6及びコイルp,q,r,u,v,wは、各鉄
心の長手方向をそれぞれ架空地線Gの方向に向け
(同図の破線で示す)、且つ各相とほぼ同じ高さに
配置した上部のコイルp,u、中央のコイルq,
v及び下部のコイルr,wが、鉄塔中心線からそ
れぞれ左右対称となるように取り付ける。コイル
p,q,r,u,v,wは第7図のように、各コ
イルに発生した起電力E〓p,E〓q,E〓r,E〓u,E〓v,
E〓wの合成値(E〓p+E〓q+E〓r)−(E〓u+E〓v+E
〓w)
が得られるように接続する。
既述の2コイル方式で1回線課電の場合と同様
にして、平常時の送電状態で総合合成起電力E〓A
+E〓B+E〓Cの値を零とするためには、E〓p−E〓u=
E〓1、E〓q−E〓v=E〓2、E〓r−E〓w=E〓3とおいて、
E〓1+
E〓3=−E〓2となればよく、またθ1,θ2をE〓1+E〓3
、
E〓2のそれぞれの位相角とすれば、第8図のよう
なベクトルの大きさと位相の関係が導かれる。
にして、平常時の送電状態で総合合成起電力E〓A
+E〓B+E〓Cの値を零とするためには、E〓p−E〓u=
E〓1、E〓q−E〓v=E〓2、E〓r−E〓w=E〓3とおいて、
E〓1+
E〓3=−E〓2となればよく、またθ1,θ2をE〓1+E〓3
、
E〓2のそれぞれの位相角とすれば、第8図のよう
なベクトルの大きさと位相の関係が導かれる。
以上は2回線の標準的な鉄塔の場合を例にとつ
て説明したが、多回線鉄塔の場合も適用可能であ
り、第9図に4回線鉄塔の例を示す。
て説明したが、多回線鉄塔の場合も適用可能であ
り、第9図に4回線鉄塔の例を示す。
上述したように本発明によれば、2組あるいは
2組単位の鉄心およびコイルを鉄塔の中心線から
左右対称となるように配設するようにしたので、
各回線の起電力の和をコイルの合成起電力に取り
出し、放射状2回線のみならず、1号線、2号線
を並行2回線として運用する場合の零相電流の検
出も可能とすることができるという効果を奏する
ものである。
2組単位の鉄心およびコイルを鉄塔の中心線から
左右対称となるように配設するようにしたので、
各回線の起電力の和をコイルの合成起電力に取り
出し、放射状2回線のみならず、1号線、2号線
を並行2回線として運用する場合の零相電流の検
出も可能とすることができるという効果を奏する
ものである。
第1−1図は本発明による零相電流検出の原理
を説明する2コイル方式の場合の正面図、第1−
2図はその側面図、第1−3図はコイルの接続例
を示す説明図、第2図は理想的な調整を行なつた
ときの各コイルの起電力と位相関係を説明するベ
クトル図、第3図は放射状2回線の零相電流の分
布を示す説明図、第4図は並行2回線の零相電流
の分布を示す説明図、第5図は架空地線が1条の
場合の鉄心とコイルの配置を示す説明図、第6図
は3コイル方式の場合の鉄心とコイルの配置を示
す説明図、第7図はそれらのコイルの接続例を示
す説明図、第8図はコイルの起電力と位相関係を
説明するベクトル図、第9図は4回線鉄塔の場合
の鉄心とコイルの配置を示す説明図である。 D1〜D6:鉄心、p,q,r,u,v,w:コ
イル、G:架空地線、A,B,C,R,S,T,
A1,A2,B1,B2,C1,C2,R1,R2,S1,S2,
T1,T2:電線、10:送電端、20,30:受
電端。
を説明する2コイル方式の場合の正面図、第1−
2図はその側面図、第1−3図はコイルの接続例
を示す説明図、第2図は理想的な調整を行なつた
ときの各コイルの起電力と位相関係を説明するベ
クトル図、第3図は放射状2回線の零相電流の分
布を示す説明図、第4図は並行2回線の零相電流
の分布を示す説明図、第5図は架空地線が1条の
場合の鉄心とコイルの配置を示す説明図、第6図
は3コイル方式の場合の鉄心とコイルの配置を示
す説明図、第7図はそれらのコイルの接続例を示
す説明図、第8図はコイルの起電力と位相関係を
説明するベクトル図、第9図は4回線鉄塔の場合
の鉄心とコイルの配置を示す説明図である。 D1〜D6:鉄心、p,q,r,u,v,w:コ
イル、G:架空地線、A,B,C,R,S,T,
A1,A2,B1,B2,C1,C2,R1,R2,S1,S2,
T1,T2:電線、10:送電端、20,30:受
電端。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 磁路を形成するための細長い形状をした2組
単位の鉄心を、3相交流の送電線の電力線に直角
に、且つ各電力線との間隔を電力線の加圧電圧に
充分耐える間隔で、しかも左右の対称電線の中心
線から等間隔に配設し、当該鉄心には各々複数個
のコイルを設け、電力線からの電磁誘導によりコ
イルに発生した起電力の合成が、電力線各相の電
流が等しい場合に零又は微少となるように、鉄心
の長さ、断面積、位置、コイルの巻数等の磁気的
定数を設定し、送電線に零相電流が発生した場合
に、これに比例して誘起されるコイルの合成起電
力により零相電流を検出することを特徴とする2
回線送電線の零相電流検出方法。 2 1条の架空地線を有する送電線の場合には、
鉄心の長手方向の延長方向が当該架空地線を指向
するように配設して、架空地線に流れる電流によ
るコイルへの誘導起電力の発生を抑制することを
特徴とする特許請求の範囲第1項記載の2回線送
電線の零相電流検出方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP58203376A JPS6096127A (ja) | 1983-10-28 | 1983-10-28 | 2回線送電線の零相電流検出方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP58203376A JPS6096127A (ja) | 1983-10-28 | 1983-10-28 | 2回線送電線の零相電流検出方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6096127A JPS6096127A (ja) | 1985-05-29 |
JPH028531B2 true JPH028531B2 (ja) | 1990-02-26 |
Family
ID=16473004
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP58203376A Granted JPS6096127A (ja) | 1983-10-28 | 1983-10-28 | 2回線送電線の零相電流検出方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS6096127A (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH07108058B2 (ja) * | 1988-04-04 | 1995-11-15 | ニシム電子工業株式会社 | 送電線の故障区間検出方法 |
-
1983
- 1983-10-28 JP JP58203376A patent/JPS6096127A/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6096127A (ja) | 1985-05-29 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3680152B2 (ja) | 電力線監視装置 | |
Sidhu et al. | A power transformer protection technique with stability during current transformer saturation and ratio-mismatch conditions | |
JPS61196718A (ja) | 地絡保護装置 | |
US4513340A (en) | Power transmission line protective apparatus | |
Owen | The historical development of neutral grounding practices | |
JPH028531B2 (ja) | ||
US3377551A (en) | Multiphase current transformer fault indicator | |
JPS6257229B2 (ja) | ||
JPH0424455Y2 (ja) | ||
JPH028530B2 (ja) | ||
JPS636695Y2 (ja) | ||
US1752947A (en) | Protective system | |
JP2967362B2 (ja) | 高圧地絡継電方式 | |
Calhoun et al. | Zone-Packaged Ground Distance Relay II-Design and Performance | |
Gopi et al. | The Analysis and Detection of Single-Line-ground Fault in Ungrounded solar plant | |
JPH07106023B2 (ja) | 送電線の短絡故障区間検出方法 | |
JPH07108058B2 (ja) | 送電線の故障区間検出方法 | |
RU2312442C2 (ru) | Способ защиты от однофазного замыкания на землю многокабельной линии в электрической сети переменного напряжения | |
JPH0283467A (ja) | 配電線事故区間検知装置 | |
JPH0532778Y2 (ja) | ||
JPH06284556A (ja) | 三相4線式回路の地絡電流検出方式 | |
JPS61175577A (ja) | 地絡方向検出方法 | |
JP2607483B2 (ja) | 地絡方向継電器 | |
JPH0571911B2 (ja) | ||
Killen et al. | Protection of pilot wires from induced potentials |