JPH028488Y2 - - Google Patents

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JPH028488Y2
JPH028488Y2 JP2842982U JP2842982U JPH028488Y2 JP H028488 Y2 JPH028488 Y2 JP H028488Y2 JP 2842982 U JP2842982 U JP 2842982U JP 2842982 U JP2842982 U JP 2842982U JP H028488 Y2 JPH028488 Y2 JP H028488Y2
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  • Suspension Of Electric Lines Or Cables (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】 この考案はスペーサ、ダンパ等の電線把持部す
なわち電線クランプに関するもので、特に、ばね
の力を電線把持力として用いるボルトレス把持部
に関するものである。
ばね力を把持力として利用する把持装置が種々
の分野で用いられているが、架設された電線にス
ペーサ、振動防止装置(ダンパ)等を取付けるた
めの電線把持部に、ボルトの締付け力を用いない
で、ばね力を締付力すなわち把持力として利用す
る電線把持部が、いわゆるボルトレスクランプ
(把持部)としてよく知られている。ボルトレス
クランプには種々の構造のものが提案され、実用
されているが、従来のものの例を挙げれば、第1
及び2図に示すように、コイルばねSを用いる把
持部(クランプ)は一般に、クランプ本体Cに蝶
番Hによつて一端が連結されている締付け体C′の
他端EをばねSの力でクランプ本体Cに向つて変
位させ、本体Cと締付け体C′との間に電線Wを挟
んで把持する構造で、コイルばねSによつて強い
定常的な把持力が得られる。このような従来の把
持部は蝶番Hを開いて電線Wを受入れた後、締付
け体C′の他端EにばねSの力を作用させる際に、
コイルばねSを規定把持力を得る以上に予圧縮し
ないと、コイルばねの力を他端Eに作用させるた
めのロツドR(第1図)又はぶらんこ式引掛け腕
A(第2図)の端を他端Eに取付け得ない構造で
あるため、ばねに過剰な圧縮負担がかかり悪影響
があつた。
従来のボルトレス把持部をダンパやジヤンパス
ペーサに応用しようとすると、コイルばね及びば
ね収納スペースの小型化、全体の軽量化が望まれ
る。従つて、従来の把持部から枠Fや押金具を取
除くことが望ましく、これにはぶらんこ式の引掛
腕を用いるとよいと考えられるが、既に提案され
ている従来技術では、1反撥力設定のための調整
機構が複雑で、これが軽量化、小型化に不利であ
る。2ジヤンパスペーサ等においては構造上反撥
力設定作業が極めて困難なこと。3電線への取付
時にぶらんこ式引掛け腕を所定位置まで枢動せず
にコイルばねの反撥力を与えても取付けられてし
まう構造であつて、将来振動等でぶらんこ式引掛
け腕の外れる可能性がある等の欠点があつた。
この考案は以上にかんがみてなされたもので、
従来技術の叙上の欠点を除き、小型軽量で、ばね
力の調整が容易であり、ぶらんこ式引掛腕が正規
の位置にないと取付不可能な構造のボルトレス電
線把持部を提供することを目的とし、一端にねじ
部とねじ部に続いた径拡大部とを有しねじ部によ
つてクランプ本体に植設されうるボルトと、前記
径拡大部とボルトの他端付近に装着される座金と
の間でボルトのまわりに嵌装される圧縮ばねと、
前記ボルトの他端のねじ部に螺合して前記座金を
介して前記圧縮ばねを圧縮しうるナツトと、一端
がクランプ本体に蝶着された締付け体の他端に枢
着され他端橋絡部が前記座金のナツト側において
係脱しうるU形のぶらんこ式引掛け腕とを備える
構造を特色としている。ボルトの端にねじ部と径
拡大部とを設け、この径拡大部と他端に取付ける
座金との間に圧縮ばね例えばコイルばねを装着す
るから、クランプの形状の影響を受けずに、コイ
ルばねに反撥力(ばね力)を容易に付与すること
ができる。ボルトの他端のねじ部に螺合するナツ
トで座金を押せば、コイルばねを圧縮できるの
で、ばねをクランプに組込んだ状態でばね反撥力
(ばね力)を設定するのでなく、クランプに組込
む前(ボルトをクランプ本体に植設する前)に反
撥力を正しく設定してしまうことができる。そし
てナツトをゆるめることによつて、座金をナツト
側に移動させ、先に座金のナツト側に係合させて
いるぶらんこ式引掛け腕の橋絡部に座金を当接さ
せて、コイルばねの反撥力を作用させるには、引
掛け腕を締付け体に枢着するのが好都合であるこ
とを見出すことによつて、上記の目的を達成した
ものである。更に一実施形として、ぶらんこ式引
掛け腕の座金との係合部の形状を、引掛け腕が正
規位置まで枢動して正しく座金と係合しないと、
ナツトの回動を許さない、すなわち、回動のため
の工具をナツトに装着することを許さない形状に
構成して、先に記載した3の欠点をなくしたもの
である。
以下に、図示する実施例について、この考案を
更に詳細に説明する。第3図に示すように、この
考案の電線把持部はクランプ本体1の一端1aに
一端3aが蝶番ピン2によつて蝶着された締付け
体3が、クランプ本体の受け部1b及び締付け体
3の受け部3b間に電線Wを挟み、締付け体3の
他端3cをクランプ本体1の他端1cにばねで引
付けて電線を把持する点は従来のボルトレス把持
部と同様であるが、締付け体3の他端3cにピン
4で一端5aを枢着しているぶらんこ式引掛け腕
5及びこの引掛け腕5にばね力(反撥力)を作用
させる圧縮ばね例えばコイルばねのクランプ本体
1への取付け構造に特色を有する。
第5B図に示しているようにU形で、両脚5
c,5cの一端5aが第3図に示すように、ピン
4で締付け体3に枢着されているぶらんこ式引掛
け腕5は、矢印aで示すようにクランプ本体に向
つて枢動可能で、その他端の橋絡部5bがクラン
プ本体1の他端1cに植設されたボルト6にナツ
ト7によつて取付けられた座金8と、座金8のナ
ツト7側において係脱可能である。
第4図に示すように、ボルト6は一端にねじ部
6a、これに続く径拡大部6bを具え、他端のね
じ部6cにナツト7が螺合しうるようになつてい
る。ボルト6には径拡大部6bとナツト7の内側
に装着される座金8との間であつてボルト6のま
わりにコイルばね9が装着されている。ボルト6
はコイルばね9、座金8、及びナツト7を取付け
た後、ねじ部6aによつて、第3図に示すよう
に、クランプ本体1の他端1cに植設される。第
3図にはスペーサ用把持部の実施例が示されてい
るので、クランプ本体1はスペーサ連結部1dと
一体に形成されているが、第6A〜6C図のダン
パの場合はクランプ本体1にダンパ素子(添線)
1eを取付ける取付け部1fを設ける。第6A〜
6C図で電線Wを把持する部分は第3〜5図のも
のと全く同等であるから、同等又は相応部分には
同一の付号が付している。
ぶらんこ式引掛け腕5はそのU形の橋絡部5b
が座金8のナツト7側で係合しうるが、このため
ナツト7には当たらないように、第5C図に明か
ないように、ナツト7を入れるに足りると共に座
金8の外径よりも小さくて座金8に掛かる力を受
けるに十分な円形孔部10を有し、この円形は一
側でナツトの通りうる幅の切欠き11によつて切
れている。更に橋絡部5bは立上つて縁部13,
14を有し、ナツト7の回動に、ボツクス形スパ
ナ以外は使用できず、ボツクス形スパナも円形孔
部10の中心12がナツト7及びねじ部6cの中
心とほぼ一致した位置にないと、ナツト7に係合
し得ない形状寸法になつている。すなわち、これ
は橋絡部5bが正規位置で座金8に係合しない限
り、ナツト7の回動ができない形状にしている。
次に作用を説明する。まず第4図に示すよう
に、ナツト6上にコイルばね9、座金8を取付
け、ねじ部6cにナツト7をねじ込み、座金8と
径拡大部6bとの間にコイルばね9を圧縮して行
き、所要締付け力が得られる反撥力を生ずるまで
コイルばね9を圧縮した後、ねじ部6aによつ
て、クランプ本体1に取付け、ボルト6を植設す
る。クランプ本体1にボルト6を植設したら、蝶
番を開いて電線Wを受け部1b,3bに受入れた
後、ぶらんこ式引掛け腕5を第7A図に示すよう
に枢動して、引掛け腕5の橋絡部5bを座金8の
ナツト7側に第7B図及び第7C図に示すように
係合させ、ナツト7をゆるめると、コイルばね9
の反撥力が作用している座金8をナツト7側に移
動させ、やがて、座金8のナツト側に係合してい
る引掛け腕5の橋絡部5bに座金8を当接させて
押圧し、座金8をボルト6すなわち橋絡部5b内
側に保持する。すなわち、この状態においてコイ
ルばね9の反撥力は引掛け腕5にかかることにな
り、ナツト7には力がかからず、抜き取られる。
これによつて、引掛け腕5がピン止めされている
締付け体3の他端3cがクランプ本体に引付けら
れ、所定の力で電線を把持しうる。
ところが、引掛け腕5を座金8に円滑に係合さ
せる(引掛ける)ためには座金と橋絡部との間に
若干の隙間を与えておかなければならないので、
そのままナツトを回動して抜きとると、隙間に見
合つた反撥力は有効に作用せず損失となつてしま
う。この損失を防ぐには、ボルト6自体をクラン
プ本体1に取付ける際に、第7C図に示すように
前記した隙間に相当するだけ余分にねじ込んで置
き、引掛け腕5の橋絡部を座金8の係合面上に持
ち来たした後、ボルト6自体をクランプ本体から
抜け出す方向に僅かに回わし(ねじ回わしような
工具を用いる)、座金8の係合面が橋絡部に接触
し正しく係合した後、図示していないがボルト6
はねじ部6aにピン等を通すことによつて、この
位置でクランプ本体に固定する。その後、ナツト
7を回動して抜きとれば、コイルばねの設定した
反撥力が引掛け腕に作用する。
以上のように、この考案の電線把持部は構造が
簡単で、場所をとらず、軽量に作ることができ
る。コイルばねの反撥力の調整も、これをクラン
プに取付ける前に行いうるので、調整が容易であ
る。また引掛け腕が正しく座金に係合しないと、
ナツト7が抜きとれないので、引掛け腕は常に正
しい位置で座金と共働し、振動等によつて係合が
外れるおそれがない。
【図面の簡単な説明】
第1図及び第2図は従来のボルトレス把持部の
構造例を示す正面図、第3図はこの考案のスペー
サ等の電線把持部の一実施例の一部を破断して示
した正面図、第4図は第3図の把持部に使用する
ボルト、コイルばね、座金及びナツトの組立体の
側面図、第5A図はぶらんこ式引掛腕の正面図、
第5B図は第5A図の矢印b方向に見た平面図、
第5C図は第5A図の矢印c方向に見た側面図、
第6A図はダンパ用のこの考案の電線把持部の実
施例を示す側面図、第6B図は第6A図の矢印b
方向に見た平面図、第6C図は第6B図の矢印c
方向に見て一部を破断しぶらんこ式引掛腕を外し
て示した正面図、第7A図は第3図の引掛け腕を
座金に係合する直前の状態斜視図、第7B図は第
7A図の引掛け腕を座金のナツト側に係合させた
状態の斜視図、第7C図は第7B図のC−C線に
よる断面図である。 1……クランプ本体、1b……受け部、1d…
…スペーサ連結部、1e……ダンパ素子、1f…
…取付部、2……蝶番ピン、3……締付け体、3
b……受け部、4……ピン、5……引掛け腕、5
b……橋絡部、6……ボルト、6a,6c……ね
じ部、6b……径拡大部、7……ナツト、8……
座金、9……コイルばね、10……円形孔部、1
1……切欠き、12……中心、13,14……縁
部。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 1 一端がクランプ本体に蝶着された締付け体の
    他端をばね力でクランプ本体に向けて変位さ
    せ、クランプ本体と締付け体との間に電線を把
    持する電線把持部において、一端にねじ部とね
    じ部に続いた径拡大部とを有しねじ部によつて
    前記クランプ本体に植設されるボルトと、前記
    径拡大部とボルトの他端付近に装着される座金
    との間でボルトのまわりに嵌装される圧縮ばね
    と、前記ボルトの他端のねじ部に螺合して前記
    座金を介して前記圧縮ばねを圧縮しうるナツト
    と、一端が前記締付け体の他端に枢着され他端
    橋絡部が前記座金のナツト側において係脱しう
    るU形のぶらんこ式引掛け腕とを備えることを
    特徴とする電線把持部。 2 ぶらんこ式引掛け腕の橋絡部が、正しく座金
    と係合する正規位置にある場合以外はナツトの
    回動を不可能とする形状であることを特徴とす
    る実用新案登録請求の範囲第1項記載の電線把
    持部。
JP2842982U 1982-03-02 1982-03-02 電線把持部 Granted JPS58134024U (ja)

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JP2842982U JPS58134024U (ja) 1982-03-02 1982-03-02 電線把持部

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JPS58134024U JPS58134024U (ja) 1983-09-09
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