JPH027587Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は電動式パチンコ機における作動標示
装置に関する。

周知のように電動式パチンコ機は、電動ハンド
ルのハンドルレバーを回動保持することによつ
て、打球槌を連動するモータが作動されパチンコ
球が自動的に連続発射されるもので、電動ハンド
ルを構成するハンドル蓋体とハンドルレバーとの
間にマツチ棒などの棒片を挾入してハンドルレバ
ーを所定の回動位置に係止すれば、パチンコ球は
自動的に発射されることとなる。このため、電動
式パチンコ機は、遊戯者が１人で数台のパチンコ
機にマツチ棒等の異物を挟入することによつてそ
の複数のパチンコ機を専有して不正を行ない得る
欠点があつた。

本考案は電動ハンドルの作動をパチンコ店の店
員が離れた位置からも確認できるように標示せし
めることによつて上記した不正を防止することが
できる電動式パチンコ機における作動標示装置を
提供することを目的とする。

以下、本考案の一実施例を図面にしたがつて説
明する。

図中、１はパチンコ機の機枠２前面に取付けら
れた前枠であつて、その窓部にはガラス扉３が開
閉可能に取付けられるとともに、該ガラス扉３の
下方に位置して上皿５を備えた下板４が取付けら
れている。６は前枠１裏面の図示右下部に取付け
られた打球槌であつて、その先端は打球発射レー
ル８に臨んでいる。この打球槌６は、モータに連
繋されて軸７を中心として第１図中Ａ矢印方向へ
往動されるとともに、ばね９の引張力によつて図
中Ｂ矢印方向へ往動されて、往復動する。１１は
前枠１前面の図示右下部にハンドル飾り板１０を
介して取付けられた電動ハンドルであつて、第３
図に示すように握部を形成する蓋体１１Ａと、該
基体１１Ａに固定された蓋体１１Ｂと、基体１１
Ａとの間に回動可能に組付けられたハンドルレバ
ー１１Ｃとを主体として構成されており、ハンド
ルレバー１１Ｃの中心部は回動軸１２に対し嵌着
されて連繋されている。この回動軸１２は、第１
〜第３の歯車１３，１４，１５とワイヤ１６とを
介して前記打球槌６を附勢するばね９に連繋され
る一方、打球槌６用のモータを作動するスイツチ
（マイクロスイツチ、リミツトスイツチ等）Ｓに
連繋されている。すなわち、ハンドルレバー１１
Ｃを図示P₁矢印方向へ回動して回動軸１２を同
方向へ回動すると、該回動軸１２に取付けられた
扇形状の第１歯車１３が第３図矢印方向へ回動す
る。すると、スイツチＳがオンされてモータが作
動し、打球槌６は第１図中Ａ矢印方向へ往動す
る。一方、前記第１歯車１３の回動にともない、
該第１歯車１３に噛合う第２歯車１４を介して第
３歯車１５が第３図中矢印方向へ回動され、同第
３歯車１５に形成されたワイヤ巻取りローラ１７
によつてワイヤ１６が図示P₂矢印方向へ移動さ
れて巻き取られる。このワイヤ１６の移動巻取り
量、言換えるとハンドルレバー１１Ｃの回動量に
よつて打球槌６を付勢するばね９の引張力が加減
され、打球槌６は第１図中Ｂ矢印方向へ復動され
てパチンコ球が任意の速度で発射される。

なお、電動ハンドル１１の周囲を装飾する意匠
美にすぐれたハンドル飾り板１０は、前枠１の前
面下部に示すように固定されている。

さて、ハンドルレバー１１Ｃの作動および回動
量を標示する装置について説明すると、該装置は
ハンドルレバー１１Ｃを作動した時に点燈する標
示ランプ１８と、該ランプ１８に対応するレンズ
１９と、ハンドルレバー１１Ｃの回動量に比例し
て移動する指針２１とを主体として構成されてい
る。上記指針２１はワイヤ１６の巻取り端部に位
置して、同ワイヤ１６に固着されており、その表
面には螢光塗料が塗布されている。レンズ１９
は、指針２１の移動量に対応する横長さを有し、
指針２１の前方におけるハンドル飾り板１０の一
部に対し露出状に嵌着されている。このレンズ１
９はガラス又は透明な合成樹脂よりなり、そのレ
ンズ面には指針２１に対応する目盛２０が表示さ
れている。

一方、標示ランプ１８はレンズ１９の上方に位
置してハンドル飾り板１０の一部に取付けられて
おり、第４図に示すように打球槌６用のモータＭ
とともに前記スイツチＳを介して電源に接続され
ている。

上記したように構成された本例において、ハン
ドルレバー１１Ｃの図示P₁矢印方向への作動に
ともない、スイツチＳがオンされて標示ランプ１
８が点燈する。この標示ランプ１８の点燈をレン
ズ１９をとおして視認することによつて、打球槌
６を連動するモータが作動状態であることがわか
る。

また、ハンドルレバー１１Ｃの回動量に比例し
て指針２１が移動し、この指針２１の移動量をレ
ンズ１９の目盛２０をとおして視認することによ
つて、ハンドルレバー１１Ｃの回動量が明示され
てパチンコ球の発射速度がわかる。さらにパチン
コ球の発射速度を加減する際、レンズ１９の目盛
２０をとおして指針２１を移動調整することによ
つて、パチンコ球の発射速度の加減を正確に行な
うことができる。

なお、本考案の他の実施例として、第５図に示
すように、ハンドル飾り板１０の一部に標示ラン
プ２２〜２２を複数箇配列し、この標示ランプ２
２〜２２をハンドルレバー１１Ｃの回動量に応じ
て順次連続的に点燈し得るようにハンドルレバー
１１Ｃに対しそれぞれ電気的に連繋してもよい。
例えば、ハンドルレバー１１Ｃの回動範囲を等分
し、この各等分位置に、ハンドルレバー１１Ｃに
よつてオン、オフされるスイツチをそれぞれ配設
し、かつ標示ランプ２２〜２２を左から右あるい
は右から左へ順次に点燈させて、ハンドルレバー
１１Ｃの作動および回動量を同時に明示してもよ
い。

また、標示ランプ自体をハンドルレバーの回動
量に比例して可動することも予測される。さら
に、ハンドルレバーの回動量を数価で表示するこ
とも予測される。

この考案は、電動ハンドルのハンドルレバーの
作動に関連して点燈する標示ランプをパチンコ機
前面に設けた電動式パチンコ機における作動標示
装置であるから、パチンコ店の店員がパチンコ機
が視認できる範囲内の離れた位置からでもパチン
コ機が稼動中であるか否かが確認できるため、当
該パチンコ機の標示ランプが点燈しているにもか
かわらず、そのパチンコ機に対して遊戯者が対座
していない場合にはハンドルにマツチ棒等の異物
を挟入して不正遊戯をしていることが容易に発見
できる。従つて、遊戯者が１人で、数台のパチン
コ機に異物を挟入することによつて、その複数の
パチンコ機を専有する不正を防止することができ
る効果がある。

また、標示ランプに対し、ハンドルレバーの回
動量を標示する機能をもたせることも可能であ
り、これによつて、パチンコ球の発射速度の加減
を正確に行なうことが可能となる。

したがつて本考案は、電動式パチンコ機におけ
る作動標示装置としてきわめて実用性の高い好ま
しい考案といえる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示すもので、第１図は
電動式パチンコ機の要部を示す正面図、第２図は
第１図の−線断面図、第３図は電動ハンドル
およびハンドル飾り板に対する作動標示装置の取
付状態を破断して示す斜視図、第４図は標示ラン
プの電気回路図、第５図は本考案の他の実施例を
示す斜視図である。 １……前枠、６……打球槌、９……ばね、１０
……ハンドル飾り板、１１……電動ハンドル、１
１Ｃ……ハンドルレバー、１２……回動軸、１６
……ワイヤ、１８……標示ランプ、１９……レン
ズ、２０……目盛、２１……指針。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 電動ハンドルの作動によつてパチンコ球を発
   射する電動式パチンコ機において、前記電動ハ
   ンドルのハンドルレバーの作動に関連して点燈
   する標示ランプをパチンコ機前面に設けたこと
   を特徴とする電動式パチンコ機における作動標
   示装置。 (2) 前記標示ランプは前記ハンドルレバーの回動
   量を標示する機能をも有することを特徴とする
   実用新案登録請求の範囲第１項記載の電動式パ
   チンコ機における作動標示装置。